JPH0768224A - 二液層式の超音波洗浄装置 - Google Patents

二液層式の超音波洗浄装置

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JPH0768224A
JPH0768224A JP24374093A JP24374093A JPH0768224A JP H0768224 A JPH0768224 A JP H0768224A JP 24374093 A JP24374093 A JP 24374093A JP 24374093 A JP24374093 A JP 24374093A JP H0768224 A JPH0768224 A JP H0768224A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電気部品、電子部品、プレス部品等の高度な洗
浄処理に用いることのできる二液層式の超音波洗浄装置
を提供する。 【構成】第1洗浄槽の上部貯液領域に貯液した炭化水素
系溶剤(商品名ナフテゾール)を主成分とする洗浄液
と、同槽の下部貯液領域に貯液した不活性溶剤(商品名
ガルデン)を主成分とする洗浄液とでワークを超音波洗
浄することで、不活性溶剤の空気溶解作用により炭化水
素系溶剤の脱気が促進され、超音波振動の伝搬効率が維
持される。且つ、ワークの隙間や盲孔等に侵入した不活
性溶剤と入れ代わりに炭化水素系溶剤が浸透し、ワーク
全体を炭化水素系溶剤により確実に洗浄処理できる。且
つ、第1洗浄槽に貯液された炭化水素系溶剤の液面全体
を不活性溶剤の蒸気により覆うことで、引火要因となる
大気との接触を確実に遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、電気部品、
電子部品、プレス部品等のワークを洗浄処理するために
用いられる二液層式の超音波洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例のようなワークを洗浄する
方法としては、例えば、超音波洗浄槽に貯液された不活
性溶剤(商品名フロリナート)を主成分とする洗浄液中
にワーク全体を浸漬して、超音波振動子による洗浄液の
キャビテーションによりワーク表面に付着した油分や切
粉等の異物を洗浄除去する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
不活性溶剤(商品名フロリナート)を主成分とする洗浄
液でワークを超音波洗浄する場合、炭化水素系溶剤を主
成分とする洗浄液に比べてワークに付着した油分を剥離
除去する洗浄能力が低く、高度な洗浄処理が行えないと
いう問題点を有している。
【0004】また、炭化水素系溶剤(商品名ナフテゾー
ル)を主成分とする洗浄液でワークを超音波洗浄するこ
とで、上記問題点を解決できるが、洗浄作業終了後、超
音波が停止している場合等の脱気させる要素が無くなっ
た場合、洗浄液中に空気が溶解し、超音波振動の伝搬性
が悪くなるため、炭化水素系溶剤による洗浄効果が期待
できない。且つ、不活性溶剤よりも炭化水素系溶剤の方
が表面張力が大きく、浸透性が悪いため、ワークの隙間
や盲孔等に付着した異物を洗浄除去することが困難であ
り、さらに、引火要因となる大気との接触を防止するた
めの遮断手段を講じなければならず、取扱いに注意が必
要である。
【0005】且つ、炭化水素系溶剤と不活性溶剤とを併
用する場合、炭化水素系溶剤を貯液するための洗浄槽
と、不活性溶剤を貯液するための洗浄槽とを独立して設
けるので、装置全体の構造が複雑となり、大型化すると
いう問題点も有している。
【0006】この発明は上記問題に鑑み、一つの洗浄槽
に貯液された上下層の洗浄液でワークを超音波洗浄する
ことにより、ワークの隙間や盲孔等に付着した異物を確
実に洗浄除去することができ、高度な技術を必要とする
洗浄処理が行える二液層式の超音波洗浄装置の提供を目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、洗浄槽内に
貯液された洗浄液中にワークを浸漬して、該ワークを超
音波洗浄する洗浄装置であって、上記洗浄槽の上部貯液
領域に炭化水素系溶剤を主成分とする比重の軽い上層洗
浄液を貯液し、該洗浄槽の下部貯液領域に不活性溶剤を
主成分とする比重の重い下層洗浄液を貯液した二液層式
の超音波洗浄装置であることを特徴とする。
【0008】
【作用】この発明は、洗浄槽の上部貯液領域に貯液した
炭化水素系溶剤を主成分とする上層洗浄液と、同槽の下
部貯液領域に貯液した不活性溶剤を主成分とする下層洗
浄液とでワークを超音波洗浄することで、不活性溶剤の
空気溶解作用により炭化水素系溶剤の脱気が促進され、
超音波振動の伝搬効率が維持される。且つ、炭化水素系
溶剤よりも不活性溶剤の方が表面張力が小さく、浸透性
に優れているため、上下層の洗浄液中にワークを移動す
ることで、ワークの隙間や盲孔等に侵入した不活性溶剤
と入れ代わりに炭化水素系溶剤が浸透し、ワーク全体を
炭化水素系溶剤により洗浄処理できる。
【0009】且つ、洗浄槽に貯液された炭化水素系溶剤
の液面全体を不活性溶剤の蒸気により覆うことで、引火
要因となる大気との接触が遮断される。
【0010】
【発明の効果】この発明によれば、一つの洗浄槽に貯液
された上下層の洗浄液によりワークを超音波洗浄するの
で、不活性溶剤の空気溶解作用により炭化水素系溶剤の
脱気が促進され、超音波振動の伝搬効率が維持されるた
め、炭化水素系溶剤による洗浄効果を十分に発揮するこ
とができる。且つ、一つの洗浄槽に炭化水素系溶剤と不
活性溶剤とを貯液するので、装置全体の構造を簡素化し
て、小型化を図ることができる。
【0011】しかも、炭化水素系溶剤よりも不活性溶剤
の方が表面張力が小さく、浸透性に優れているため、不
活性溶剤中から炭化水素系溶剤中にワークを移動したと
き、ワークの隙間や盲孔等に侵入した不活性溶剤と入れ
代わりに炭化水素系溶剤が浸透する。つまり、ワークの
隙間や盲孔等に不活性溶剤を一旦浸透させて、炭化水素
系溶剤と、不活性溶剤とが置換するため、炭化水素系溶
剤の浸透性がよくなり、ワーク全体を確実に洗浄処理す
ることができる。
【0012】且つ、一般的な洗浄装置の場合、洗浄槽に
貯液された洗浄液の蒸気によりワークを蒸気洗浄するの
で、洗浄槽の上部空間に不活性溶剤の蒸気を放出するこ
とで、洗浄槽に貯液された炭化水素系溶剤の液面全体が
不活性溶剤の蒸気により覆われ、引火要因となる大気と
の接触が完全に遮断されるため、炭化水素系溶剤が引火
するのを確実に防止することができ、取扱いが容易とな
る。
【0013】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は一つの洗浄槽内に貯液された上下の洗浄
液でワークを超音波洗浄する二液層式の超音波洗浄装置
を示し、図1に於いて、二液層式の超音波洗浄装置1
は、気密状態に密閉される洗浄室2の内部に、炭化水素
系溶剤(商品名ナフテゾール)を主成分とする上層側の
洗浄液Nと、不活性溶剤(商品名ガルデン)を主成分と
する下層側の洗浄液GとでワークWを超音波洗浄する第
1洗浄槽3と、蒸溜再生された洗浄液GのみでワークW
を浸漬洗浄又は超音波洗浄する第2洗浄槽4とを並列配
置し、第1洗浄槽3と対応する側部壁面に洗浄液Gを蒸
溜再生するための溶剤蒸溜槽5を連設し、第2洗浄槽4
と対応する側部壁面に凝縮液化された洗浄液Gを水分離
するための水分離槽6を連設している。
【0014】上述の洗浄室2は、同室上部にワークWを
出入れするためのワーク出入口2aを開口し、同室下部
に配設した第1洗浄槽3及び第2洗浄槽4の上部蒸気領
域に冷却ジャケット7を配管し、同室側部に連設した水
分離槽6の上部蒸気領域に冷却コイル8を配管し、例え
ば、冷凍装置(図示省略)により適宜温度に冷却された
冷媒を冷却ジャケット7及び冷却コイル8に循環供給し
て、同室内部の上部蒸気領域に放出された洗浄液Gの蒸
気Sが凝縮液化する温度に冷却ジャケット7及び冷却コ
イル8を保温する。すなわち、冷却ジャケット7により
凝縮液化した一部の洗浄液Gを第1洗浄槽3及び第2洗
浄槽4に滴下供給し、冷却コイル8により凝縮液化した
一部の洗浄液Gを水分離槽6に滴下供給する。
【0015】前述の第1洗浄槽3は、例えば、炭化水素
系溶剤(商品名ナフテゾール、日本石油化学株式会社
製)を主成分とする単一溶剤又は複合溶剤からなる洗浄
液Nと、不活性溶剤(商品名ガルデン=パーフルオロポ
リエーテル=PFC、モンテカチーニ株式会社製のSV
シリーズ又は住友スリーエム株式会社製のPFシリー
ズ)を主成分とする単一溶剤又は複合溶剤からなる洗浄
液Gとを比重差により上下分離して、同槽の上部貯液領
域に比重の軽い洗浄液Nを所定量貯液し、下部貯液領域
に比重の重い洗浄液Gを所定量貯液している。なお、上
述の実施例では、パーフルオロポリエーテル=PFC溶
剤(商品名ガルデン)を主成分とする洗浄液Gでワーク
Wを洗浄処理するが、同PFC溶剤の代わりに、例え
ば、ハイドロフルオロカーボン=HFC溶剤等の不活性
溶剤を用いてもよい。
【0016】且つ、同槽内部の底部壁面に洗浄液N,G
を超音波振動するための超音波振動子9を配設し、例え
ば、27KHz 〜200KHz の振動周波数で超音波振動子
9を振動させて下層側の洗浄液及び上層側の洗浄液に超
音波振動を誘起すると共に、同槽の上部貯液領域及び下
部貯液領域と対応する一側壁面と、同槽の上部貯液領域
と対応する他側壁面とを、循環用バルブ10,11と、
循環ポンプ12と、濾過フィルタ13とを介して液循環
路14で連通接続し、同循環ポンプ12の移送力によ
り、第1洗浄槽3に貯液された上層側の洗浄液N及び下
層側の洗浄液Gを濾過フィルタ13で清浄濾過して循環
供給する。
【0017】且つ、第1洗浄槽3に貯液された洗浄液N
の液面部分と対応する側部壁面に汚液貯溜槽15を連設
し、同汚液貯溜槽15の底部壁面と、下部一側に配設し
た液回収タンク16の上部壁面とを液回収路17で連通
接続し、超音波洗浄時に於いて、洗浄液Nの液面上に浮
上した油分を汚液貯溜槽15にオーバーフローしてから
液回収タンク16に排出する。
【0018】前述の第2洗浄槽4は、上述の第1洗浄槽
3に貯液された洗浄液Nの液面レベルよりも洗浄液Gの
液面レベルが高くなるように所定量貯液し、同槽内部の
底部壁面に洗浄液Gを超音波振動するための超音波振動
子18を配設し、例えば、27KHz 〜200KHz の振動
周波数で超音波振動子18を振動させて洗浄液Gに超音
波振動を誘起すると共に、同槽の下部貯液領域と対応す
る底部壁面と、同槽の上部貯液領域と対応する側部壁面
とを、循環用バルブ19,20と、循環ポンプ21と、
濾過フィルタ22とを介して液循環路23で連通接続
し、同循環ポンプ21の移送力により、第1洗浄槽3に
貯液された洗浄液Gを濾過フィルタ22で清浄濾過して
循環供給する。
【0019】且つ、上位側に配設した第2洗浄槽4と、
下位側に配設した第1洗浄槽3との近接側壁部間に、上
位側の第2洗浄槽4から下位側の第1洗浄槽3に向けて
洗浄液Gをオーバーフローするための流下板24を斜設
して、第2洗浄槽4に貯液された洗浄液Gをオーバーフ
ローして第1洗浄槽3に供給する。
【0020】前述の溶剤蒸溜槽5は、上述した第1洗浄
槽3の上部蒸気領域と対応する側部壁面と、同溶剤蒸溜
槽5の上部蒸気領域と対応する側部壁面とを蒸気供給路
25で連通接続し、同槽内部の底部壁面に洗浄液Gを蒸
発気化するための液加熱管26を配管し、例えば、加熱
装置(図示省略)により適宜温度に加熱されたオイルや
水溶液等の加熱媒体を液加熱管26に循環供給して、同
槽内部に貯液された洗浄液Gが蒸発気化する温度に液加
熱管26を加温する。すなわち、液加熱管26により蒸
発気化された洗浄液Gの蒸気Sを蒸気供給路25から第
1洗浄槽3及び第2洗浄槽4の上部蒸気領域に向けて放
出する。
【0021】且つ、溶剤蒸溜槽5の下部貯液領域と対応
する底部壁面と、上述した液回収タンク16の底部壁面
とを液回収路27で連通接続し、液回収タンク16に回
収された汚液Kに洗浄液Gが混入している場合、油分や
切粉等が含まれる汚液Kと洗浄液Gとが比重差により上
下分離され、同槽底部に自重降下した洗浄液Gを液回収
路27から溶剤蒸溜槽5に回収して蒸溜再生する。且
つ、第1洗浄槽3の下部貯液領域と対応する底部壁面
と、溶剤蒸溜槽5に貯液された洗浄液Gの液面よりも上
部壁面とを液回収路28で連通接続し、第1洗浄槽3に
貯液された洗浄液Gを液回収路28から溶剤蒸溜槽5に
回収して蒸溜再生する。
【0022】前述の水分離槽6は、同槽内部の下部貯液
領域を左右分割する位置に仕切り板6aを立設して各分
離槽6b,6cを分割形成し、分離槽6bの液面部分と
対応する側部壁面に排出用バルブ29を介して液排出路
30を連通接続すると共に、上位側に配設した水分離槽
6の分離槽6cと、下位側に配設した第2洗浄槽4との
近接側壁部間に、上位側の分離槽6cから下位側の第2
洗浄槽4に向けて水分離済みの洗浄液Gをオーバーフロ
ーするための流下板31を斜設して、上述の冷却ジャケ
ット7及び冷却コイル8により凝縮液化された洗浄液G
を水分離槽6の分離槽側に滴下供給して、分離槽6bの
液面上に浮上した比重の軽い水分のみを液排出路30か
ら槽外部に排出し、同槽底部に自重降下した比重の重い
洗浄液Gを分離槽6cからオーバーフローして第2洗浄
槽4に供給する。
【0023】図示実施例は上記の如く構成するものとし
て、以下、二液層式の超音波洗浄装置によるワークWの
洗浄方法を説明する。先ず、図1に示すように、溶剤蒸
溜槽5に貯液された洗浄液Gを液加熱管26により蒸発
気化する温度に加熱して、第1洗浄槽3及び第2洗浄槽
4の上部蒸気領域に洗浄液Gの蒸気Sを放出する。同時
に、冷却ジャケット7及び冷却コイル8の冷却作用によ
り洗浄液Gの蒸気Sを凝縮して、第1洗浄槽3及び第2
洗浄槽4の上部蒸気領域に放出された蒸気Sの濃縮す
る。つまり、洗浄室2内に放出された洗浄液Gの蒸気S
よりも大気側の比重が軽いため、ワークWの搬入時に於
いて、洗浄液Nの引火要因となる大気が洗浄室2内に侵
入するのを防止できる。且つ、第1洗浄槽3に貯液され
た洗浄液Nの液面が高濃度の蒸気Sにより覆われるの
で、洗浄液Nと大気との接触が完全に遮断され、洗浄液
Nが引火するのを確実に防止できる。
【0024】次に、洗浄室2のワーク出入口2aを一部
開放又は全部開放した後、同室に放出された洗浄液Gの
蒸気S中を通過させて未洗浄のワークWを室内に搬入
し、第1洗浄槽3に貯液された上層側の洗浄液N中にワ
ークW全体を浸漬する。洗浄室2のワーク出入口2aを
完全密閉或いは開放状態のまま超音波振動子9を振動さ
せて、第1洗浄槽3に貯液された洗浄液Nのキャビテー
ションによりワークW表面に付着した油分や切粉等の異
物を洗浄除去する。
【0025】例えば、隙間の狭いワークW、盲孔の多い
ワークWを洗浄する場合、第1洗浄槽3に貯液された上
層側の洗浄液N中から下層側の洗浄液G中にワークWを
移動して、同槽に貯液された下層側の洗浄液G中にワー
クW全体を一旦浸漬することで、上層側の洗浄液N(商
品名ナフテゾール)よりも下層側の洗浄液G(商品名ガ
ルデン)の方が表面張力が小さく、浸透性に優れている
ため、ワークWの隙間や盲孔等に洗浄液Gが即浸透す
る。この後、第1洗浄槽3に貯液された下層側の洗浄液
G中から上層側の洗浄液N中にワークWを移動すること
で、ワークWの隙間や盲孔等から流出する洗浄液Gと入
れ代わりに洗浄液Nが浸透する。つまり、ワークWの隙
間や盲孔等に洗浄液Gを一旦浸透させて、洗浄液Nと、
洗浄液Nとが置換するため、洗浄液Nの浸透性がよくな
り、ワークWの隙間や盲孔等に付着した異物を確実に洗
浄除去することができる。
【0026】同時に、循環ポンプ12を駆動して、第1
洗浄槽3に貯液された洗浄液N及び洗浄液Gを濾過フィ
ルタ13により清浄濾過して循環供給するため、洗浄液
G(商品名ガルデン)の空気溶解作用により洗浄液N
(商品名ナフテゾール)の脱気が促進され、超音波振動
子9により誘起された超音波振動の伝搬効率がよくなる
ため、洗浄液Nによる洗浄効果を十分に発揮することが
できる。
【0027】次に、第1洗浄槽3に貯液された洗浄液N
中からワークWを一旦引き上げ、第2洗浄槽4に貯液さ
れた洗浄液G中にワークW全体を浸漬して、ワークWの
隙間や盲孔等に残着した洗浄液Nを洗浄除去する。或い
は、超音波振動子18を振動させて、第2洗浄槽4に貯
液された洗浄液GのキャビテーションによりワークWに
残着した洗浄液Nを洗浄除去する。同時に、ワークWか
ら分離した洗浄液Nを洗浄液Gの液面上に浮上させ、液
面上に浮上した洗浄液Nを第1洗浄槽3にオーバーフロ
ーして返還する。
【0028】次に、二次洗浄後に於いて、第2洗浄槽4
に貯液された洗浄液G中からワークWを一旦引き上げ、
洗浄室2に放出された洗浄液Gの蒸気SでワークW全体
を適宜温度に加熱して乾燥処理する。洗浄室2のワーク
出入口2aを一部開放又は全部開放した後、洗浄処理さ
れたワークWを室外に搬出することで、ワークWの洗浄
処理が終了する。
【0029】以上のように、第1洗浄槽3に貯液された
洗浄液N,GにワークWを浸漬して超音波洗浄するの
で、不活性溶剤を主成分とする洗浄液Gの空気溶解作用
により炭化水素系溶剤を主成分とする洗浄液Nの脱気が
促進され、超音波振動の伝搬効率が維持されるため、洗
浄液Nによる洗浄効果を十分に発揮することができる。
且つ、第1洗浄槽3に洗浄液N,Gを貯液するので、装
置全体の構造を簡素化して、小型化を図ることができ
る。
【0030】しかも、炭化水素系溶剤を主成分とする洗
浄液Nよりも不活性溶剤を主成分とする洗浄液Gの方が
表面張力が小さく、浸透性に優れているため、洗浄液G
中から洗浄液N中にワークWを移動したとき、ワークW
の隙間や盲孔等に侵入した洗浄液Gと入れ代わりに洗浄
液Nが浸透し、ワークW全体を確実に洗浄処理すること
ができる。
【0031】且つ、第1洗浄槽3に貯液された洗浄液N
(商品名ナフテゾール)の液面全体を洗浄液G(商品名
ガルデン)の蒸気Sにより覆うので、引火要因となる大
気との接触が完全に遮断され、洗浄液Nが引火するのを
確実に防止することができ、取扱いが容易となる。
【0032】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の洗浄槽は、実施例の第1洗浄槽3
に対応し、以下同様に、上層洗浄液は、洗浄液Nに対応
し、下層洗浄液は、洗浄液Gに対応するも、この発明
は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではな
い。
【0033】上述の実施例では、第1洗浄槽3に貯液さ
れた洗浄液Gを溶剤蒸溜槽5に回収して蒸溜再生する
が、例えば、当該出願人が既に開発済みの蒸溜塔(特願
平5−145503号))で洗浄液Gを蒸溜再生するも
よく、実施例の蒸溜方法のみに限定されるものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】二液層式の超音波洗浄装置によるワーク洗浄方
法を示す全体構成図。
【符号の説明】
W…ワーク N…洗浄液 G…洗浄液 S…蒸気 1…超音波洗浄装置 2…洗浄室 3…第1洗浄槽 4…第2洗浄槽 5…溶剤蒸溜槽 6…水分離槽 7…冷却ジャケット 8…冷却コイル 9…超音波振動子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗浄槽内に貯液された洗浄液中にワークを
    浸漬して、該ワークを超音波洗浄する洗浄装置であっ
    て、上記洗浄槽の上部貯液領域に炭化水素系溶剤を主成
    分とする比重の軽い上層洗浄液を貯液し、該洗浄槽の下
    部貯液領域に不活性溶剤を主成分とする比重の重い下層
    洗浄液を貯液した二液層式の超音波洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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