JP2006223917A - 溶剤回収機能付き蒸留装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 洗浄液が溶解したリンス液を蒸留して再生する際に、洗浄液及びリンス液を廃棄する必要のない蒸留装置を提供する。
【解決手段】 蒸留装置20の蒸留槽21内に、熱源22が設置されている。また、蒸留槽21の上方には、冷却コイル23を有したリンス液回収槽24が設置されている。また、蒸留槽21内には、熱源22によりリンス液を気化して当該リンス液に溶解する洗浄液を回収する洗浄液回収槽25が設置されている。洗浄液回収槽25は、リンス液の液面の上限を検出する第1のセンサ26A及び当該下限を検出する第2のセンサ26Bを有している。また、熱源22の熱により気化されたリンス液を冷却コイル23へ導くための開口部25Mを有している。また、蒸留槽21及び洗浄液回収槽25には、リンス液もしくは回収された洗浄液を通す第1の導入管31、第1の排出管41、第2の導入管、第2の排出管42が接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工業製品の洗浄工程に係る蒸留装置に関し、特に、洗浄液が溶解したリンス液から当該洗浄液を回収する溶剤回収機能を有した蒸留装置に関する。
従来より、被洗浄体である電子部品や自動車部品等の工業製品の洗浄処理において、例えば炭化水素(HC)のような有機系の洗浄液を用いた場合、その後のリンス処理では、当該有機系の洗浄液よりも低い沸点を有した例えばフッ素系溶剤(HFE)のようなフッ素系のリンス液を用いることが一般的であるとされている。洗浄処理後のリンス処理では、洗浄処理において被洗浄体に付着した洗浄液が、リンス液が蓄積されたリンス槽に持ち込まれ、当該リンス液に溶解する。そのため、当該リンス液を一定周期で廃棄するかまたは蒸留装置により蒸留して、洗浄液を分離して除く必要がある。
次に、上述したような洗浄処理及び当該リンス処理に用いられる蒸留装置について、図面を参照して説明する。図2は、リンス処理に用いるリンス液の流れを説明する図である。また、図3は、従来例に係る蒸留装置を説明する図である。なお、図2では、洗浄処理に用いられる洗浄槽等の洗浄装置の構成要素については省略している。
図2に示すように、リンス液は、例えば、3つの槽から成るリンス槽112に蓄積される。即ち、最初に被洗浄体がリンス処理される第1のリンス槽112Aには、2回目のリンス処理が為される第2のリンス槽112Bからオーバーフローしたリンス液が蓄積される。また、オーバーフロー槽112Cには、第1のリンス槽112Aからオーバーフローしたリンス液が蓄積される。オーバーフロー槽112Cのリンス液は、蒸留装置120へ流入する。そして、蒸留装置120から排出されたリンス液は、第2のリンス槽112Bへ還流する。
ここで、蒸留装置120は、例えば次のような構成を有している。即ち、図3に示すように、蒸留槽121には、図2のオーバーフロー槽112Cから導入管131を通して流入したリンス液が蓄積される。蒸留槽121には、リンス液を気化させる熱源122が設けられている。また、蒸留槽121の上方には、気化したリンス液を冷却して液化する冷却コイル123を有したリンス液回収槽124が設けられている。この冷却コイル123により冷却されたリンス液は、当該冷却コイル123を伝わって、リンス液回収槽124に回収される。回収されたリンス液は、図2の第2のリンス槽112Bへ還流する。また、蒸留槽121には、蒸留により濃縮された洗浄液を含むリンス液を外部へ排出する排出管162が設けられている。
また、導入管131及び排出管141には、それぞれ、リンス液の流れを制御するバルブ161及びバルブ162が設けられている。
なお、関連する技術文献としては、例えば以下の特許文献が挙げられる。
特開平06−328052号公報
しかしながら、上述した従来例に係る蒸留装置120を用いたリンス液の蒸留では、当該蒸留が進むに従って、蒸留槽121内のリンス液に溶解する洗浄液の濃度が高まってゆき、リンス液の再生能力(単位時間あたりの再生量)が低下する。そのため、リンス液に溶解している洗浄液が所定の濃度に達した場合、当該洗浄液を、本来ならば蒸留して再生するべきリンス液と共に、定期的に排出管141より蒸留槽121の外部へ排出して廃棄する必要があった。さらに、上記廃棄にともなう洗浄液及びリンス液の不足分を補充する必要があった。
従って、上記洗浄液及びリンス液の補充にともなって、洗浄処理及びリンス処理のコストが増大していた。特に、上述したようなフッ素系のリンス液は高価であるため、リンス処理のコストが増大していた。
そこで本発明は、洗浄液及びリンス液を廃棄する必要のない蒸留装置を提供するものである。
本発明の溶剤回収機能付き蒸留装置は、上述の課題に鑑みて為されたものであり、被洗浄体を洗浄する洗浄槽の洗浄液が溶解したリンス槽のリンス液から、当該洗浄液を分離する蒸留装置であって、以下の特徴を有する。
即ち、本発明の溶剤回収機能付き蒸留装置は、リンス液が蓄積される蒸留槽と、リンス液を前記リンス槽から蒸留槽に流入させる第1の導入管と、蒸留槽内に設置されて、リンス液を気化させる熱源と、気化したリンス液を液化させる冷却器を有したリンス液回収槽と、蒸留装置内に設置されて、熱源の熱によりリンス液を気化して洗浄液を回収する洗浄液回収槽と、蒸留槽に流入したリンス液を洗浄液回収槽に流入させる第2の導入管と、洗浄液回収槽内に回収された洗浄液を蒸留槽の外部へ排出する排出管と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の溶剤回収機能付き蒸留装置は、上記構成に加えて、洗浄液回収槽が、リンス液の液面の上限を検出する第1のセンサ及び当該下限を検出する第2のセンサと、上記熱源の熱により気化されたリンス液を冷却器へ導く開口部と、を有し、第2の導入管を通して流入したリンス液の液面を第1のセンサが検出した時点から、熱源の熱の気化により低下する当該リンス液の液面を第2のセンサが検出する時点までの時間に応じて、排出管を通して洗浄液を排出することを特徴とする。
また、本発明の溶剤回収機能付き蒸留装置は、上記構成に加えて、洗浄槽へ洗浄液を還流させる第1の還流管(減圧蒸留器が接続されている)と、リンス槽へリンス液を還流させる第2の還流管とを備え、排出管が前記第1の還流管と接続されると共に、リンス液回収槽が第2の還流管と接続されることを特徴とする。
また、本発明の溶剤回収機能付き蒸留装置は、上記構成に加えて、洗浄液回収槽が、当該洗浄液回収槽内のリンス液を循環させる循環管を有していることを特徴とする。
本発明の蒸留装置によれば、蒸留槽内に洗浄液回収槽が設置されている。そのため、洗浄液及びリンス液の両者を廃棄することなく、洗浄液が溶解したリンス液から、洗浄液及びリンス液をそれぞれ分離して再利用することができる。即ち、洗浄液及びリンス液の補充を行う必要が無くなり、洗浄処理及びリンス処理のコストを極力低く抑えることが可能となる。
また、蒸留装置と洗浄液回収槽とを別々に設置する必要がないため、上記リンス液の蒸留を、極力省スペースで行うことができる。また、蒸留槽内及び洗浄液回収槽内のリンス液を気化する際、同一の熱源によりリンス液を気化することができると共に、同一の冷却器を共有することで液化したリンス液を一括して貯めることができる。そのような蒸留装置の構成により、蒸留時の温度変化が極力低く抑えられ、当該熱源の温度管理を効率的かつ一元的に行うことができる。
次に、本発明の実施形態に係る溶剤回収機能付き蒸留装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る溶剤回収機能付き蒸留装置を説明する図である。
図1に示すように、被洗浄体1の洗浄処理に用いられる所定の洗浄液が、洗浄槽11に蓄積されている。また、上記洗浄処理を経て搬送装置2により搬送される被洗浄体1のリンス処理に用いられる所定のリンス液が、リンス槽12に蓄積されている。
上記所定の洗浄液は、例えば炭化水素(HC)のような有機系の洗浄液であるものとする。また、上記所定のリンス液は、上記洗浄液よりも低い沸点を有した例えばフッ素系溶剤(HFE)のようなフッ素系のリンス液であるものとする。ここで、特に限定されないが、有機系の洗浄液は例えば約150℃の沸点を有しており、フッ素系のリンス液は例えば約60℃の沸点を有しているものとする。また、上述したリンス槽12に蓄積されるリンス液には、洗浄処理において被洗浄体1に付着した洗浄液が溶解しているものとする。
また、被洗浄体1は、上記洗浄液及びリンス液を用いて洗浄処理及びリンス処理が為されるものであれば特に限定されないが、例えば半導体装置の製造工程に用いられる金属マスク、電子回路を構成するプリント基板、自動車部品等である。
本発明の実施形態に係る溶剤回収機能付き蒸留装置は、上記洗浄液が溶解したリンス液を蒸留してリンス液を再生すると共に、当該洗浄液を同一の蒸留装置内で回収して再利用可能な状態に至らしめるものである。
次に、本実施形態に係る溶剤回収機能付き蒸留装置の構成について説明する。図1に示すように、蒸留装置20の蒸留槽21に、リンス槽12からリンス液を流入させる第1の導入管31、及び当該蒸留槽21内のリンス液を外部へ排出する第1の排出管41が接続されている。第1の導入管31及び第1の排出管41には、それぞれ、バルブ61及びバルブ62が設けられている。
また、蒸留槽21内には、リンス液を気化するための熱源22が設置されている。この熱源22は、一般的な蒸留装置で用いられているヒーターであり、特に限定されないが、例えば温水等の加熱媒体が循環するパイブを有したものであってもよい。蒸留槽21の上方には、冷却コイル23を有したリンス液回収槽24が設置されている。ここで、冷却コイル23は、冷却液が循環するコイル状の冷却パイプである。冷却コイル23は、当該コイル状の冷却パイプに囲まれる空間に気化されたリンス液を通過させて、当該気化されたリンス液を冷却して液化する。この液化されたリンス液は、当該冷却パイプに伝わりながらリンス液回収槽に導かれる。
また、リンス液回収槽24は、リンス液と水との比重差を利用して当該リンス液から水分(上記気化及び液化の際に含まれた水分等)を分離する水分離槽24Sを有している。また、リンス液回収槽24は、回収されたリンス液をリンス槽12に還流させる第2の還流管52と接続されている。第2の還流管52には、リンス液に含まれた水分を除去するための不図示の水分離層が接続されてもよい。
また、蒸留槽21内には、洗浄液が溶解したリンス液から洗浄液を回収する洗浄液回収槽25が設置されている。洗浄液回収槽25は、リンス液の液面の上限を検出する第1のセンサ26A、及び当該下限を検出する第2のセンサ26Bを有している。また、熱源22の熱により気化されたリンス液を冷却コイル23へ導くための開口部25Mを有している。
また、洗浄液回収槽25内には、蒸留補助用球体25Bが備えられてもよい。蒸留補助用球体25Bは、洗浄液回収槽25内のリンス液上に局所的に浮上して露出し、かつ回転可能であり、リンス液及び当該リンス液中に溶解した洗浄液に対する所定の耐性(変形、変質、溶解等に対する耐性)を有するような材質から成ることが好ましい。例えば、本実施形態の洗浄液及びリンス液に対しては、蒸留補助用球体25Bは、テフロン(イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーの登録商標)等のフッ素系材料から成るものであってもよい。
また、蒸留補助用球体25Bのサイズ及び個数は特に制限されないが、当該サイズが小さい場合、リンス液上に浮上して露出する当該表面の面積が極力大きくなるように、複数の蒸留補助用球体25Bが洗浄液回収槽25内に備えられてもよい。
また、洗浄液回収槽25には、蒸留槽21内のリンス液を当該洗浄液回収槽25内に流入させる第2の導入管32が接続されている。また、洗浄液回収槽25には、当該洗浄液回収槽25内に回収された洗浄液、もしくは当該洗浄液が溶解したリンス液を当該洗浄液回収槽25の外部へ排出する第2の排出管42が接続されている。第2の導入管32及び第2の排出管42には、それぞれ、バルブ63及びバルブ64が設けられている。
ここで、第1の排出管41及び第2の排出管42は、ポンプPを介して、第2の導入管32と接続されている。また、第2の排出管42は、ポンプPを介して、洗浄液回収槽25に回収された洗浄液を洗浄槽11に還流させる第1の還流管51と接続されている。第1の還流管51には、洗浄液に含まれた汚れ等の不純物を取り除いて当該洗浄液を再生する減圧蒸留器70(例えば真空蒸留器)が接続されている。第2の排出管42と第1の還流管51との接続部には、バルブ65が設けられている。
また、第2の導入管32と第2の排出管42は、ポンプPを介して接続される。即ち、バルブ62,63,64,65の開閉により、第2の導入管32と第2の排出管42は、洗浄液回収槽25内のリンス液を攪拌するような所定の流量をもって当該リンス液を循環させる流動経路、即ち循環管を構成することができる。この場合、バルブ63及びバルブ64は開かれ、バルブ62及びバルブ65は閉じられる。
次に、上述した蒸留装置の動作について説明する。最初に、バルブ61が開いた第1の導入管31を通して、リンス液が蒸留槽21に流入する。蒸留槽21では、熱源22の熱によってリンス液が気化される。ここで、熱源22は、リンス液を、当該リンス液の沸点を超える温度(例えば約60℃以上)に加熱する。気化されたリンス液は、リンス液回収槽24の冷却コイル23に囲まれる領域を通過して冷却されて液化される。
液化されたリンス液、即ち溶解した洗浄液が分離されて除去されたリンス液は、当該冷却コイル23を伝わってリンス液回収槽24に回収される。さらに、回収されたリンス液は、リンス液回収槽24の水分離槽24Sを経て、リンス液の比重を用いて当該リンス液に含まれる水分が分離されて除去される。その後、当該リンス液は、再生されたリンス液として、第2の還流管52を通してリンス槽へ還流する。
一方、蒸留槽21内で気化されていないリンス液、即ち、洗浄液が溶解したリンス液は、第1の排出管41及び第2の導入管32を通して、ポンプPを介して洗浄液回収槽25に流入する。この間、第1の排出管41及び第2の導入管32のバルブ62及びバルブ64は開かれており、その他のバルブ63及びバルブ65は閉じられている。
次に、第2の導入管32を通して洗浄液回収槽25に流入したリンス液の液面を第1のセンサ26Aが検出した時点で、バルブ62及びバルブ64を閉じてリンス液の流入を停止する。そして、洗浄液回収槽25内に流入したリンス液は、蒸留槽21内の熱源22の熱により気化される。気化されたリンス液は、蒸留槽21内のリンス液と同様にして冷却コイル23を介してリンス液回収槽24に回収され、第2の還流管52を通してリンス槽12に還流する。なお、第2の還流管52に不図示の水分離層が接続されている場合、当該不図示の水分離層において、上記気化及び液化の際にリンス液に含まれた水分が除去される。
また、洗浄液回収槽内25が蒸留補助用球体25Bを備えている場合、洗浄液回収槽内25のリンス液上では、当該リンス液の対流によって蒸留補助用球体25Bが回転しながら当該表面上で当該リンス液を空気に触れさせることにより、当該リンス液の気化される面積が広げられて気化の速度が速められる。
上述した洗浄液回収槽25内のリンス液の気化が進むにしたがって、気化されずに洗浄液回収槽25内に残存するリンス液の液面は低下してゆく。ここで、第1のセンサ26Aがリンス液の液面を検出した時点から、第2のセンサ26Bが気化により低下するリンス液の液面を検出する時点までの時間(以降、「液面推移時間」と略称する)を計測する。
この液面推移時間が、リンス液に溶解する洗浄液の飽和状態を示す所定の時間を超えない場合、リンス液に溶解する洗浄液は飽和状態ではないものと判断して、再び、第1の排出管41及び第2の導入管32を通して、洗浄液が溶解したリンス液を、第1のセンサが当該リンス液の液面を検出するまで洗浄液回収槽25に流入させる。即ち、上述した洗浄液回収槽25へのリンス液の流入及び液面推移時間の計測を繰り返す。このリンス液の流入及び液面推移時間の計測の繰り返しによって、洗浄液回収槽25内のリンス液に溶解する洗浄液の濃度が徐々に高まってゆく。
ここで、洗浄液回収槽25へのリンス液の流入を停止した後、洗浄液回収槽25内のリンス液が気化される間、第2の導入管32と第2の排出管42とをバルブ62,63,64,65の開閉により接続して循環管を構成し、当該循環管を通して、所定の流量を以って当該リンス液を循環させてもよい。このとき、バルブ63及びバルブ64は開かれており、バルブ62及びバルブ65は閉じられている。また、リンス液を循環させる際の所定の流量は、洗浄液回収槽25内のリンス液を攪拌することができる程度の流量である。このリンス液の攪拌によって当該リンス液の気化される速度を高めることが可能となる。
上記リンス液の洗浄液回収槽25への流入及び液面推移時間の計測を繰り返す過程で、液面推移時間が、リンス液に溶解する洗浄液の飽和状態を示す所定の時間を超えた場合、洗浄液回収槽25内には、洗浄液のみが残留しているものと判断して、当該洗浄液を第2の排出管42を通して排出する。
このとき、第2の排出管42及び第1の還流管51のバルブ63及びバルブ65は開かれている。その他のバルブ62及びバルブ64は閉じられている。即ち、洗浄液回収槽25により回収された洗浄液は、リンス液を含まない極めて高濃度の洗浄液(汚れ等の不純物を含む)として、第1の還流管51を通して減圧蒸留器70に送られて汚れ等の不純物が除去されて再生された後、洗浄槽11に還流する。
上述したように、本実施形態の蒸留装置20は、その蒸留槽21内に熱源22及び洗浄液回収槽25が設置され、溶剤回収機能付き蒸留装置として構成されている。そのため、蒸留装置20のみにより、洗浄液及びリンス液を廃棄することなく、洗浄液が溶解したリンス液から、洗浄液及びリンス液をそれぞれ分離して再利用することができる。
即ち、従来例にみられたように、リンス液に溶解した洗浄液を所定のタイミングで廃棄するためのリンス液の廃棄を行う必要が無くなり、その廃棄された洗浄液及びリンス液の補充を行う必要が無くなる。そのため、洗浄処理及びリンス処理のコストを極力低く抑えることが可能となる。
また、そのようなリンス液の蒸留を、極力省スペースで行うことができる。また、蒸留槽21内及び洗浄液回収槽25内のリンス液を気化する際、蒸留槽21内及び洗浄液回収槽25内に流入したリンス液は同一の熱源22により当該リンス液の沸点で維持されるため、蒸留槽21内と洗浄液回収槽25内とによって当該リンス液の温度変化が生じることはない。そのため、当該熱源22の温度管理を効率的かつ一元的に行うことが可能となる。
なお、上述した実施形態では、第1の排出管41、第2の排出管42、及び第2の導入管32を通るリンス液の流れをバルブ62,63,64,65の開閉により切り替えることにより、リンス液の洗浄液回収槽25への流入、洗浄液回収槽内25に回収された洗浄液の排出、及び洗浄液回収槽25内のリンス液の循環、の各流れを生じさせる流動経路を構成していたが、本発明はこれに限定されない。即ち、図示しないが、上記リンス液の洗浄液回収槽25への流入、洗浄液回収槽内25に回収された洗浄液の排出、及び洗浄液回収槽25内のリンス液の循環、の各流動経路を構成する独立した管を蒸留装置20に設けてもよい。
また、上述した実施形態において、所定の洗浄液は炭化水素(HC)のような有機系の洗浄液であり、所定のリンス液はフッ素系溶剤(HFE)のようなフッ素系のリンス液としたが、本発明はこれに限定されない。即ち、リンス液の沸点が洗浄液の沸点よりも低いものであれば、洗浄処理及びリンス処理が為される被洗浄体1の種類に応じて、上記以外の洗浄液もしくはリンス液が用いられてもよい。
例えば、被洗浄体1が自動車部品である場合、被洗浄体1に付着したオイル等の油成分を除去する洗浄液として、例えばアルコールやアセトンを用いてもよい。また、被洗浄体1がプリント基板である場合、洗浄液として、IPA(isopropylalchohol)が用いられてもよい。また、被洗浄体1及びその洗浄液に応じて、リンス液として純水が用いられてもよい。
本発明の実施形態に係る溶剤回収機能付き蒸留装置を説明する図である。 リンス処理に用いるリンス液の流れを説明する図である。 従来例に係る蒸留装置を説明する図である。
符号の説明
1 被洗浄体 2 搬送装置 11 洗浄槽 12,112 リンス槽
20,120 蒸留装置 21,121 蒸留槽 22,122 熱源
23,123 冷却コイル 24,124 リンス液回収槽 24S 水分離槽
25 洗浄液回収槽 25M 開口部 25B 蒸留補助用球体
26A 第1のセンサ 26B 第2のセンサ 31 第1の導入管
32 第2の導入管 41 第1の排出管 42 第2の排出管
51 第1の還流管 52 第2の還流管
61,62,63,64,65 バルブ 70 減圧蒸留器
112A 第1のリンス槽 112B 第2のリンス槽
112C 第3のリンス槽 131 導入管 141 排出管
P ポンプ

Claims (8)

  1. 被洗浄体を洗浄する洗浄槽の洗浄液が溶解したリンス槽のリンス液から、当該洗浄液を分離する蒸留装置であって、
    前記リンス液が蓄積される蒸留槽と、
    前記リンス液を前記リンス槽から前記蒸留槽に流入させる第1の導入管と、
    前記蒸留槽内に設置されて、前記リンス液を気化させる熱源と、
    気化したリンス液を液化させる冷却器を有したリンス液回収槽と、
    前記蒸留装置内に設置されて、前記熱源の熱によりリンス液を気化して洗浄液を回収する洗浄液回収槽と、
    前記蒸留槽に流入した前記リンス液を前記洗浄液回収槽に流入させる第2の導入管と、
    前記洗浄液回収槽内に回収された洗浄液を前記蒸留槽の外部へ排出する排出管と、を備えることを特徴とする溶剤回収機能付き蒸留装置。
  2. 前記洗浄液回収槽は、リンス液の液面の上限を検出する第1のセンサ及び当該下限を検出する第2のセンサと、前記熱源の熱により気化されたリンス液を前記冷却器へ導く開口部と、を有し、
    前記第2の導入管を通して流入した前記リンス液の液面を前記第1のセンサが検出した時点から、前記熱源の熱の気化により低下する当該リンス液の液面を前記第2のセンサが検出する時点までの時間に応じて、前記排出管を通して洗浄液を排出することを特徴とする請求項1記載の溶剤回収機能付き蒸留装置。
  3. 前記洗浄槽へ洗浄液を還流させる第1の還流管と、前記リンス槽へリンス液を還流させる第2の還流管とを備え、
    前記排出管が前記第1の還流管と接続されると共に、前記リンス液回収槽が前記第2の還流管と接続されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溶剤回収機能付き蒸留装置。
  4. 前記洗浄液回収槽は、当該洗浄液回収槽内の前記リンス液を循環させる循環管を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溶剤回収機能付き蒸留装置。
  5. 前記リンス液の沸点が、前記洗浄液の沸点より低いことを特徴とする請求項1、2、3、4のうちのいずれか1項に記載の溶剤回収機能付き蒸留装置。
  6. 前記リンス液が、フッ素系のリンス液であり、前記洗浄液が、炭化水素系の洗浄液であることを特徴とする請求項5記載の溶剤回収機能付き蒸留装置。
  7. 前記第1の還流管には、洗浄液に含まれた不純物を取り除いて当該洗浄液を再生する減圧蒸留器が接続されていることを特徴とする請求項3記載の溶剤回収機能付き蒸留装置。
  8. 前記洗浄液回収槽内に、前記洗浄液及び前記リンス液に対して浮力を有して回転しながら当該リンス液を空気に触れさせる蒸留補助用球体を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溶剤回収機能付き蒸留装置。
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