JPH0768054B2 - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

合わせガラス用中間膜及び合わせガラス

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JPH0768054B2
JPH0768054B2 JP19545790A JP19545790A JPH0768054B2 JP H0768054 B2 JPH0768054 B2 JP H0768054B2 JP 19545790 A JP19545790 A JP 19545790A JP 19545790 A JP19545790 A JP 19545790A JP H0768054 B2 JPH0768054 B2 JP H0768054B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は合わせガラス用中間膜及びその中間膜を用いた
合わせガラス、より詳細には少なくとも一方の内面に金
属酸化物層あるいは金属層が形成されたガラス板あるい
はシートと、ガラス板との間に介装される合わせガラス
用中間膜及びその合わせガラス用中間膜が介装されてい
る合わせガラスに関する。
(従来の技術) 従来より積層安全ガラスは、建築用及び自動車のフロン
トガラス用等に広く使用されている。この積層安全ガラ
スの代表的なものとして、可塑化されたポリビニルアセ
タール樹脂組成物からなる中間膜を一対のガラス板間に
介装して貼り合わせたものがある。このような積層安全
ガラスは、外部から衝撃が加えられるとガラス部分が破
損するとしても、ガラスの間に介装された中間膜は容易
に破損せず、また、ガラスの破損後においてもガラスは
中間膜に貼着した状態であるため、その破片が飛散する
ことが少ない。従って、輸送機関や建造物の中の人体が
ガラスの破片により傷害をうけることを防止することが
できる。
このような安全ガラスとしての機能を満足するために
は、中間膜とガラスとの接着力をある範囲内に調整する
必要がある。例えば、ガラス板と中間膜との接着力が小
さい安全ガラスでは、外部からの衝撃によってガラスが
膜よりはがれて飛散してしまい、接着力が大きい場合に
は、ガラス板と中間膜とが同時に割れてしまう。従っ
て、中間膜とガラス板との接着力をある範囲内に調整す
ることは、自動車事故等の場合では、運転者及び乗客が
ガラスへ衝突するときの衝撃を吸収したり、貫通を防止
するために必要であり、また、建築物の場合では、外部
からの飛来物に対して貫通を防止したり、ガラスの飛散
を防止するために必要である。
そこで、従来から中間膜とガラス板との接着力を所定の
範囲に設定できるように、中間膜用の接着力調整添加剤
が種々検討されており、今日では、主にカルボン酸の金
属塩、特に経時変化の小さい炭素数の少ないものが用い
られている。このカルボン酸金属塩を中間膜に含有させ
ると、特に膜成形時及びオートクレーブ等の中、高温に
おいて、膜中からカルボン酸金属塩が膜表面にブリード
して多く集まり、そして、その水吸収性のために膜とガ
ラス界面とに水分を多く保持することにより接着力を低
下させる。従って、カルボン酸金属塩の接着力調整効果
は、膜中と膜表面とのカルボン酸金属塩の分布状態を変
化させるか、あるいは水分量を変化させることによって
調整される。
また、近年、ガラスあるいはシートの表面に高機能を有
する層を設け、選択光透過性や(透明)導電性等を付与
するものが提案されている。例えば、熱線反射ガラス、
熱線反射フィルム、結露防止導電ガラス等であり、これ
ら特殊なガラス及びシートが、建築物及び自動車等に使
用されはじめている。これらの特性は、種に機能性薄膜
を真空蒸着やスパッタリング法によりガラス表面、ある
いはシート表面に形成することで得られる。
高機能を有する層の構成例として、例えば、建築物用熱
線反射ガラスは、ガラス板に金属酸化物層を設けて構成
されたものが多い。また、自動車用熱線反射ガラスで
は、貴金属層を金属酸化物で挟みこんだ被膜が用いられ
ている。他の高機能を有する層についても、いずれも金
属酸化物層あるいは金属層で形成されている場合が多
い。
これらガラスもしくはシートを用いた合わせガラスとし
ての使用時の代表的な構成は、熱線反射ガラス/中間膜
/ガラス、ガラス/中間膜/熱線反射シート/中間膜/
ガラスという構成であり、ガラス又はシートに設けられ
ている高機能層はそれを保護するために合わせガラスの
内側に配置されている。従って、金属酸化物層(スパッ
タリング条件や接着調整のために金属を含む)又は金属
層と中間膜が接することになる。
(発明が解決しようとする課題) 上記したような熱線反射ガラス等の機能性薄膜を有する
ガラスを、通常のガラス板と同様に用いて安全ガラスを
作成する場合にも熱線反射ガラスと中間膜との間の接着
力を所定のレベルに調整する必要がある。ところが、接
着力調整剤(カルボン酸金属塩)を含有した中間膜を用
いて、これと熱線反射ガラスとを積層すると通常のガラ
ス板の場合と異なり、屋外暴露や紫外線照射により経時
で両者間の接着力が低下し易く、衝撃等によりガラス板
が剥離しやすくなるという欠点があった。
また、熱線反射フィルム等、高機能を有するシートにお
いても同様に中間膜との接着力が低下し、衝撃時にシー
トと中間膜との間が剥離しやすくなるという欠点があっ
た。
さらに、接着力を低下させている接着力調整剤(カルボ
ン酸金属塩)の含有量が減少させることも考えられる
が、この場合には、初期の接着力が大きくなり過ぎて、
衝撃により合わせガラスが貫通しやすくなるという欠点
もあった。
本発明はこれらの欠点に鑑み発明されたものであって、
製造初期から機能性の薄膜(金属酸化物層、金属層)を
有するガラスあるいはシートとの接着力が適当であり、
かつ屋外暴露及び紫外線照射により接着力が低下しい合
わせガラス用中間膜及び合わせガラスガラスを提供する
ことを目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る合わせガラス用中間膜は、少なくとも一方
の内面に金属酸化物層あるいは金属層が形成されたガラ
ス板あるいはシートと、ガラス板との間に介装される合
わせガラス用中間膜であって、ポリビニルアセタール樹
脂とカルボン酸の金属塩とシランカップリング剤とを含
有する樹脂組成物にて形成されており、そのことにより
上記目的が達成される。
上記合わせガラス用中間膜において、添加物としてさら
に変性シリコンオイルが添加されているのが好ましい。
また、本発明に係る合わせガラスは、少なくとも一方の
内面に金属酸化物層あるいは金属層が形成されたガラス
板あるいはシートと、ガラス板との間にポリビニルアセ
タール樹脂を主成分とする樹脂組成物よりなる中間膜が
介装されている合わせガラスであって、該金属酸化物層
あるいは該金属層と該中間膜との間にシランカップリン
グ剤からなる接着力調整層が設けられており、そのこと
により上記目的が達成される。
上記合わせガラスにおいて、金属酸化物層あるいは金属
層と中間膜との間にシランカップリング剤及び変性シリ
コンオイルからなる層が設けられているのが好ましい。
本発明に用いられるポリビニルアセタール樹脂として
は、従来安全ガラス用の中間膜用樹脂として用いられて
いる種類のものが使用でき、より具体的にはブチラール
化度60〜70モル%、重合度1000〜2000のポリビニルブチ
ラールが好適に使用される。
さらに可塑剤としては、エチレングリコール−ジ−2−
エチルブチレート、1,3−プロピレングリコール−ジ−
2−エチルブチレート、1,4−プロピレングリコール−
ジ−2−エチルブチレート、1,4−ブチレングリコール
−ジ−2−エチルブチレート、1,2−ブチレングリコー
ル−ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコール
−ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコール−
ジ−2−エチルヘキソエート、ジプロピレングリコール
−ジ−2−エチルブチレート、トリエチエレングリコー
ル−ジ−2−エチルペントエート、トリエチレングリコ
ール−2−エチルヘキソエート、テトラエチレングリコ
ール−ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコー
ルジカプリエート、トリエチレングリコールジカプリエ
ート等が挙げられる。これら可塑剤の添加量は本発明に
おいてポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して20
〜60重量部の範囲が好ましい。
カルボン酸金属塩は炭素数12以下の脂肪族モノあるい
は、ジカルボン酸のアルカリ及びアルカリ土類金属塩が
好ましく用いられる。金属成分としては各種あげられる
が、特に好ましくはMg、K、Ca、Zn等、またカルボン酸
としては酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプ
リル酸、カプリン酸、コハク酸、アジピン酸等が挙げら
れる。カルボン酸金属塩の例として、酢酸カリウム、酢
酸マグネシウム、プロピオン酸カリウム、プロピオン酸
マグネシウム、プロピオン酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、酪酸マグネシウム、酪酸ナトリウム、カプロン酸マ
グネシウム、カプロン酸ナトリウム、2−エチルカプロ
ン酸マグネシウム、2−エチルカプロン酸ナトリウム、
カプリル酸マグネシウム、カプリン酸ナトリウム、コハ
ク酸マグネシウム、コハク酸ナトリウム、アジピン酸マ
グネシウム、アジピン酸ナトリウム等が挙げられる。特
に好ましくは酢酸マグネシウム、酢酸カリウムである。
これらは単独で用いても良く、併用することも可能であ
る。カルボン酸金属塩の添加量はポリビニルアセタール
樹脂100重量部に対して、通常0.01〜0.5重量部、好まし
くは0.02〜0.2重量部である。0.01重量部未満では接着
力調整効果がほとんど現れず、0.5重量部を超えると接
着力が低くなり過ぎるとともに、耐水性の低下及び膜の
透明性が失われる傾向にある。このカルボン酸金属塩の
添加方法として、樹脂あるいは可塑剤に添加して膜中に
練り込む方法、または製膜後に水あるいは溶剤に溶かし
たものを、塗布もしくはスプレーにより膜表面に付着さ
せる方法等がある。
シランカップリング剤はRSiX3で表されるものである。
ここで、Rは有機官能基もしくはアルキル基を示し、有
機官能基は−R′Aで表され、R′は、アルキル基もし
くはアシル基を示す。Aの官能基としては、ビニル基、
アミノ基、グリシジル基、メタクリロキシ基、メルカプ
ト基等が挙げられる。Xは加水分解基であり、ハロゲン
原子、アルコキシ基、アセトキシ基等が挙げられる。シ
ランカップリング剤には、例えば、メチルトリメトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニル−トリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプトピルトリ
メトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、プロピルト
リエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、イソ
プロピルジメトキシエトキシシラン、n−ブチルトリメ
トキシシランが挙げられる。これらシランカップリング
剤の添加量は添加方法、すなわち、膜中に添加する場合
と、膜表面に塗布する場合、及び変性シリコンオイルを
併用する場合により異なる。膜中に添加する場合は、シ
ランカップリング剤の添加量は、ポリビニルアセタール
樹脂100重量部に対して、通常0.05〜5重量部であり、
好ましくは0.1〜2重量部である。0.05重量部未満では
紫外線照射による接着力変動を抑える効果が小さく、5
重量部を超えると接着力が低下する傾向にある。また、
膜表面に塗布する場合は、ポリビニルアセタール樹脂10
0重量部に対して0.005〜0.7重量部が好ましい。0.005重
量部未満では紫外線照射による接着力を抑える効果が小
さく、0.7重量部を超えると膜表面に塗布することが困
難である。さらに、変性シリコンオイルを併用する場合
は、ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して、通
常0.005〜0.4重量部であり、好ましくは0.02〜0.2重量
部である。0.005重量部未満では紫外線照射による接着
力変動を抑えることができず、0.4重量部を超えると押
出し条件でゲル状異物が発生する傾向にある。添加方法
としては、例えばシランカップリング剤を可塑剤に溶か
すか、あるいは分散させた後ポリアセタール樹脂粉末と
混合する方法が均一に混合できるので好ましい。また、
シランカップリング剤を樹脂粉末表面に付着させてもよ
い。その方法としてシランカップリング剤を溶剤及び水
に溶かしてスプレー法で樹脂粉末に付着させればよい。
その他、種々の方法が可能である。
上記変性シリコンオイルとしては、下記に示すような、
エーテル変性シリコンオイル、エポキシ変性シリコンオ
イル、エステル変性シリコンオイル、アミン変性シリコ
ンオイル、オレフィン変性シリコンオイル、アルコール
変性シリコンオイル、フッ素変性シリコンオイル、メル
カプト変性シリコンオイル、カルボキシル変性シリコン
オイル及びその共変性タイプ(例えば、エーテルエポキ
シ変性シリコンオイル)等が挙げられる。
(n,m,X,Yはそれぞれ30以下の整数) これらは、一般にはポリシロキサンに変性すべき化合物
を反応せしめて得られる粘綢な液体である。
変性シリコンオイルの添加量はポリビニルアセタール樹
脂100重量部に対して、通常0.005〜0.5重量部であり、
好ましくは0.02〜0.2重量部である。添加量が0.005重量
部未満ではシランカップリング剤の添加効果を上げるこ
とができず、0.5重量部を超えると接着力が大きく低下
する傾向にある。
金属酸化物層あるいは金属層が形成されたガラスあるい
はシートとしては、次のような機能性被膜(薄膜)を表
面に有するものがある。透明電導性付与の例として、酸
化インジウム+酸化スズ、酸化スズ、酸化亜鉛、金、
銀、銅等の被膜が形成されたもの、また、熱線を通さな
い光選択透過性の例としては、金、銀、銅、アルミニウ
ム、ニッケル、パラジウム、スズ及びこれらの合金、あ
るいは混合物の金属薄膜、またはこの金属の片面あるい
は両面に同種または異種のこれら金属の酸化物あるいは
硫化物を積層したものが挙げられる。さらに、金属酸化
物または硫化物の例として、チタンの酸化物、ビスマス
の酸化物タングステンの酸化物、イソジウムの酸化物、
ジルコニウムの酸化物、珪素の酸化物、亜鉛の酸化物等
が挙げられる。その他の保護層として、各種金属酸化物
及び金属の被膜が利用される。また、これら各種被膜を
有するガラスもしくはシートのガラス及びシートの材料
としては従来あるものが全て利用可能である。
(作用) 中間膜に接触する材料が金属酸化物又は金属層を表面に
被覆したガラスあるいはシートである場合、中間膜に含
有されるカルボン酸金属塩が原因で、紫外線照射により
両者間の接着力が低下してしまう。この接着力低下の詳
細な機構は不明であるが、カルボン酸金属塩が中間膜表
面に多く集まることにより、その吸水性に寄因して両者
の界面の接着力が低下するためと思われる。
これに対して、シランカップリング剤を中間膜に含有さ
せると、シランカップリング剤が中間膜の表面にブリー
ドして、中間膜と金属酸化物層(又は金属層)との間に
シランカップリング剤からなる接着力調整層が形成され
る。この接着力調整が金属酸化物層(金属層)表面とカ
ルボン酸塩とが接触するのを阻止するのである。さら
に、シランカップリング剤が膜中の水分を消費、保持す
るために界面に集まる水分量が少なくなるためと思われ
る。
特に、変性シリコンオイルを中間膜にさらに含有させる
と、中間膜中の表面張力が小さくなり、このため、シラ
ンカップリング剤が表面へ移行しやすくなり、金属酸化
物表面とカルボン酸塩との接触を阻害する効果が大きく
なるためと思われる。また、変性シリコンオイルを添加
することにより、シランカップリング剤の添加量を少な
くすることができるので、中間膜の成形時にゲル状の異
物の発生を防止することもできる。
(実施例) 以下、本発明に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガ
ラスの実施例を詳細に説明する。
実施例1 ポリビニルアセタール樹脂として、ブチラール化度65モ
ル%、アセチル化度1モル%、残存ビニルアルコール34
モル%で重合度1700のポリビニルブチラール樹脂100重
量部にカルボン酸金属塩として酢酸マグネシウム0.03重
量部を混合した。可塑剤としてトリエチレングリコール
−ジ−2−エチレンブチレート40重量部に紫外線吸収
剤、酸化防止剤を加え、さらにシランカップリング剤と
してメチルメトキシシラン0.5重量部を加え混合した。
両者の混合物を80℃に加熱された二本ロールでよく混練
して厚さ0.8mm程度の中間膜を得た。この中間膜を0.76m
m厚みスペーサにより規制して温度120℃のプレスで加
熱、加圧して厚みの均一な中間膜を得た。この中間膜を
恒温恒湿室で含水率が0.4から0.5%になるように調整
し、この中間膜を金属酸化物被膜で被覆されたガラス
板、すなわちZnO/Ag/ZnO/ガラスの構造を有する熱線反
射ガラスとフロートガラスとの間に挟み込みロール法で
予備接着した。次いで130℃のオートクレーブで13kg/cm
2の圧力で圧着し、合わせガラスを得た。
実施例2 シランカップリング剤としてメチルメトキシシラン0.1
重量部とした以外は全て実施例1と同様にして合わせガ
ラスを作成した。
実施例3 カルボン酸金属塩を酢酸カリウム0.06重量部、シランカ
ップリング剤をβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
−エチルトリメトキシシラン0.3重量部とした以外は、
実施例1と同様にして合わせガラスを作成した。
実施例4 シランカップリング剤を0.1重量部とした以外は全て実
施例3と同様にして合わせガラスを作成した。
実施例5 実施例1と同様の中間膜を作成し、これと金属酸化物で
被覆されたシート、すなわちポリエチレンテレフタレー
トフィルム/酸化チタン/銀/酸化チタンの構造を有す
る熱線反射フィルムとを積層して、90℃剥離接着強度測
定用試験片を作成した。
実施例6 ポリビニルアセタール樹脂としての、ブチラール化℃65
モル%、アセチル化度1モル%、残存ビニルアルコール
34モル%で重合度1700のポリビニルブチラール樹脂100
重量部にカルボン酸金属塩として酢酸マグネシウム0.03
重量部を混合した。可塑剤としてトリエチレングリコー
ル−ジ−2−エチレンブチレート40重量部に紫外線吸収
剤、酸化防止剤を加え、さらに、変性シリコンオイルと
してポリエーテル変性シリコンオイル0.1重量部、シラ
ンカップリング剤としてβ−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)−エチルトリメトキシシラン0.1重量部を加え
混合した。以後は実施例1と同様の方法で合わせガラス
を得た。
実施例7 カルボン酸金属塩として酢酸カリウム0.06重量部、シラ
ンカップリング剤としてメチルトリメトキシシラン0.1
重量部とした以外は実施例6と同様にして合わせガラス
を作成した。
実施例8 実施例6と同様の中間膜を作成し、実施例5と同様の構
造を持つ熱線反射フィルムとを積層して、90℃剥離接着
強度測定用試験片を作成した。
比較例1 シランカップリング剤を全く用いない以外は実施例1と
同様にして合わせガラスを作成した。
比較例2 シランカップリング剤を全く用いない以外は実施例2と
同様にして合わせガラスを作成した。
比較例3 シランカップリング剤を全く用いない以外は重量部3と
同様にして中間膜を作成し、実施例5と同様の構造を持
つ熱線反射フィルムとを積層して、90℃剥離接着強度測
定用試験片を作成した。
比較例4 シランカップリング剤及び変性シリコンオイルを用いな
い以外は実施例6と同様にして合わせガラスを作成し
た。
比較例5 シランカップリング剤を用いない以外は実施例6と同様
にして合わせガラスを作成した。
比較例6 変性シリコンオイルを全く用いない以外は実施例6と同
様にして合わせガラスを作成した。
比較例7 変性シリコンオイルを全く用いず、シランカップリング
剤としてβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチ
ルトリメトキシシランを0.5重量部とした以外は実施例
6と同様にして合わせガラスを作成した。
比較例8 シランカップリング剤を全く用いない以外は実施例8と
同様の中間膜を作成し、実施例5における熱線反射フィ
ルムと同様の構造を持つ熱線反射フィルムとを積層し
て、90℃剥離接着強度測定用試験片を作成した。
実施例1〜4、6、7及び比較例1、2、4〜7で作成
された合わせガラスは、中間膜の積層材料に対する接着
性を評価するため、合わせガラスの熱線反射層を有する
両側より、JISR3212に規定される耐光性試験(750Wの紫
外線照射を100時間)を行った後、積層材料がガラスの
場合はパンメル試験を行い、また、積層材料がフィルム
の場合は90℃剥離強度試験を行った。
それぞれの試験方法の詳細を以下に示す。
〈パンメル試験〉 合わせガラスを−18℃±0.6℃の温度に16時間放置して
調整し、これを頭部の重量が0.45kgのハンマーで打っ
て、ガラスの粒径が6mm以下になるまで粉砕した。ガラ
スが部分剥離した後の膜の露出度を、下記に示したよう
に、あらかじめグレード付けした限度見本で判定し、そ
の結果をパンメル値として表した。
〈90℃剥離接着強度試験〉 ガラス/中間膜/測定フィルム/測定中間膜/裏打ちフ
ィルム/離形フィルム/ガラスの積層構造で加熱、加圧
して合わせガラスを得た。次いで離形フィルム及びガラ
スを完全に剥離、除去した後、測定フィルムと測定中間
膜間の一端を剥がし、固定した他の積層材料と90℃をな
すように前記中間膜を曲げて、その際の剥離強度を求め
た。このサンプルに紫外線照射を行う場合は、ガラス/
中間膜/測定フィルム/測定中間膜/裏打ちフィルム/
離形フィルム/ガラスのうち離形フィルムを除きこのフ
ィルムに接していたガラス面側より紫外線を照射した。
パンメル試験及び90℃剥離強度試験の結果を表1及び2
に示す。
第1表及び第2表から明らかなように実施例1〜4、6
及び7においては、紫外線照射前後でパンメル値の変化
はほとんどないか、あるいは小さかった。また、実施例
5及び8においては、紫外線照射前後で剥離強度の変化
はほとんどなかった。
一方、比較例1、2、4及び5においては、紫外線照射
前後でパンメル値は大きく低下した。比較例6において
は、紫外線照射前後でパンメル値は、若干の低下にとど
まり、比較例7においては、紫外線照射前後でパンメル
値はほとんど変化しなかったが、同様の配合について混
練押し出し機でシート化(180℃)したところ、膜中に
ゲルによる異物が観測された。また、比較例3及び8に
おいては、紫外線照射前後で剥離強度が大きく低下し
た。
従って、実施例のものでは、中間膜と機能性の薄膜(金
属酸化物層、金属層)を有するガラスあるいはシートと
の接着力が紫外線照射により低下せず、さらに、中間膜
成形時にゲル状の異物が発生しない合わせガラス用中間
膜及び合わせガラスを成形することができた。
(発明の効果) 本発明によれば、合わせガラス用中間膜と機能性の薄膜
を有するガラスあるいはシートとを適当な接着力で接着
させることができ、しかも屋外暴露及び紫外線照射によ
る接着力の低下を最小限にとどめることができて、長期
間にわたってガラスの飛散や貫通の問題を防止すること
ができる。
特に、合わせガラス用中間膜に添加物としてさらに変性
シリコンオイルが添加されていると、シランカップリン
グ剤の量を少なくすることができ、中間膜成形時にゲル
状の異物が発生することを防止することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方の内面に金属酸化物層ある
    いは金属層が形成されたガラス板あるいはシートと、ガ
    ラス板との間に介装される合わせガラス用中間膜であっ
    て、ポリビニルアセタール樹脂とカルボン酸の金属塩と
    シランカップリング剤とを含有する樹脂組成物にて形成
    されている合わせガラス用中間膜。
  2. 【請求項2】前記樹脂組成物は、さらに変性シリコンオ
    イルを含有する請求項1記載の合わせガラス用中間膜。
  3. 【請求項3】少なくとも一方の内面に金属酸化物層ある
    いは金属層が形成されたガラス板あるいはシートと、ガ
    ラス板との間にポリビニルアセタール樹脂を主成分とす
    る樹脂組成物よりなる中間膜が介装されている合わせガ
    ラスであって、該金属酸化物層あるいは該金属層と該中
    間膜との間にシランカップリング剤からなる接着力調整
    層が設けられている合わせガラス。
  4. 【請求項4】前記金属酸化物層あるいは金属層と中間膜
    との間にシランカップリング剤および変性シリコンオイ
    ルからなる接着力調整層が設けられている請求項3記載
    の合わせガラス。
JP19545790A 1990-07-24 1990-07-24 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス Expired - Lifetime JPH0768054B2 (ja)

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