JPH0763608B2

JPH0763608B2 - 粉粒体処理装置

Info

Publication number: JPH0763608B2
Application number: JP61206305A
Authority: JP
Inventors: 示本山; 収里山田; 成通武井; 耕二長岡
Original assignee: Freund Corp
Current assignee: Freund Corp
Priority date: 1986-09-02
Filing date: 1986-09-02
Publication date: 1995-07-12
Anticipated expiration: 2010-07-12
Also published as: US4785759A; JPS6362536A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は粉粒体処理技術、特に、医薬品や食品などのコ
ーティングに適用して効果のある技術に関する。

〔従来の技術〕

一般に、この種のコーティング装置においては、コーテ
ィングパンと呼ばれる回転ドラムの円周方向に複数個の
通気部を設け、これらの通気部を経て回転ドラム内に乾
燥空気などを給排するものがある。

一方、他のコーティング装置としては、回転ドラムの外
周の全周に多数の通気孔および該ドラムの外周に摺接す
るシールを設け、これらの通気孔を介して回転ドラム内
への乾燥空気などの給排を行うようにしているものもあ
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、前者の技術では、通気部の面積がある程度制
限されるので、乾燥能力を上げようとすると、通気源の
能力を大きくすることが必要である。また、通気部の構
造がやや複雑になることもありうる。

一方、後者の技術の場合、外周部の全面に通気孔が設け
られていることにより通気能力が大きく、良好な乾燥能
力が得られる上に、構造が簡単で、コスト低減を実現で
きる可能性がある。しかし、この技術は通気孔の孔あけ
にパンチング法を用いるので、、パンチングの際のばり
がドラム面に発生する。そのため、ばりがドラムの内面
側に来るとドラム内で転動される原料たとえばタブレッ
トなどが破損して商品価値が失われる。逆に、ばりがド
ラムの外面側に来ると、給排気部におけるシールが破壊
されてガス漏れを生じるなどの問題がある。また、通気
孔のばり取りを１個ずつ行おうとすると、多数の通気孔
のリース加工に多大な労力と時間を要し、コストの上昇
も招くなどの問題がある。

本発明者らは前記技術を検討した結果、前記の問題点が
あることを見い出したものである。

本発明の目的は、構造が簡単な粉粒体処理技術を提供す
ることにある。

本発明の他の目的は、給排気部のシール性の良好かつ確
実な粉粒体処理技術を提供することにある。

本発明のさらに他の目的は、コストを低減できる粉粒体
処理技術を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、回転ドラの外周部の少なくとも一部の通気孔
を設け、また回転ドラムの給排気部のシール手段が摺動
枠と摺接するよう構成するものである。

〔作用〕

前記手段によれば、給排気部などの構造が簡単であり、
また回転ドラムの給排気部のシール手段が回転ドラムの
孔あけされた外周部と直接接触せず、摺動枠と摺接する
ので、シール手段が回転ドラムの孔あけによるばりなど
で摩耗や破壊を生じることがなく、確実なシールを安定
して行うことができる。

〔実施例１〕第１図は本発明の一実施例である粉粒体処理装置の概略
部分断面図である。

この実施例１において、粉粒体処理装置でコーティング
などの処理を行われる粉粒体原料を収容する回転ドラム
１は図示しないモータなどの駆動手段でその軸方向中心
部の回転軸（図示せず）を介して密封式の外側ケーシン
グ２内で矢印Ｒ方向に回転駆動される。また、回転ドラ
ム１内へはコーティング用の粉末原料やバインダ液など
も供給されるが、これらの供給ノズルなどは簡単化のた
めに図示を省略する。

本実施例の回転ドラム１は断面八角形であり、その回転
方向外周部の全面には、多数の通気孔３がパンチング法
などで形成されている。

回転ドラム１の外周部の八角形の頂点における外側方向
には仕切板４（仕切手段）が突設されている。この仕切
板４の軸方向両端には、外形円形のドーナツ状の摺動枠
５が回転ドラム１の軸方向両側における外周縁側に各１
個、合計２個取付けられている。勿論、回転ドラム１の
軸方向両端には端板６（第３図参照）が配設されてい
る。

前記回転ドラム１の外周面の一辺と、仕切板４と、摺動
枠５とは１つの通気空間７を構成している。すなわち、
外側ケーシング２の給排気部８から該外側ケーシング２
に対して供給または排出される乾燥ガスなどのガスは外
側ケーシング２内からこれらの通気空間７を経て回転ド
ラム１の内外に供給または排出される。

一方、回転ドラム１の内部に対して直接乾燥ガスなどの
ガスを供給または排出する給排気部９は、第１図におけ
る回転ドラム１の左下部に相当する粉粒体原料集積部10
の外側に配設されている。この給排気部９は回転ドラム
１の内外に供給、排出されるガスの漏出を防止するた
め、該回転ドラム１の外周側において前記摺動枠５と摺
接するゴムまたはプラスチックなどのシール板11を有し
ている。このシール板11は外側ケーシング２内の回転ド
ラム１の外側の空間2aにおけるガスが、該回転ドラム１
の内部を経由して乾燥に寄与することなく、給排気部９
に対して漏出することを防止する。

このシール板11はその軸方向両端で摺動枠５と摺接し
（第３図参照）、回転ドラム１の外周面とは直接接触し
ない。したがって、シール板11は回転ドラム１の通気孔
３をパンチング法で形成する場合に発生するばりによる
摩耗や破壊を防止できる。

次に、本実施例の作用について説明する。

たとえば、タブレットなどの粉粒体原料を収容した回転
ドラム１は図示しないモータなどの駆動源により矢印Ｒ
方向に回転される。その時、回転ドラム１の内部には、
図示しないノズルから粉末原料やバインダ液が供給さ
れ、回転ドラム１内で転動されるタブレットなどの外周
にコーティングされる。

このようにしてコーティング処理を終了した、あるいは
処理中のタブレットなどを乾燥したい場合、たとえば第
１図に実線で示す如く、給排気部８から外側ケーシング
２内に乾燥ガスを供給する。

外側ケーシング２内に供給されたガスは空間2aから通気
空間７および通気孔３を経て回転ドラム１内に送り込ま
れる。そして、回転ドラム１内に送り込まれた乾燥ガス
は粉粒体原料集積部10に集積されて転動するタブレット
などの層の中を通って該タブレットなどを乾燥した後、
回転ドラム１の通気孔３から通気空間７を経て給排気部
９に排出される。

この処理において、本実施例では、回転ドラム１の外周
部の全体に通気孔３が形成されているので、回転ドラム
１の乾燥能力を大きくすることができる。

また、本実施例においては、回転ドラム１と給排気部９
との間のシール板11が回転ドラム１の外周面とは直接接
触せず、摺動枠５と摺接するので、シール板11が早期に
摩耗や破壊を起こすことがなく、長期にわたって確実な
シール性能を安定して得ることができる。したがって、
回転ドラム１の通気孔３のパンチング法による形成に際
して面倒で手間のかかるばり取りを施す必要性もなく、
製作の容易化コストの低減化を図ることもできる。

〔実施例２〕第２図は本発明の実施例２である粉粒体処理装置の概略
断面図である。

本実施例２においては、回転ドラム１が断面円形状に形
成され、外側ケーシング２もその回転ドラム１の断面形
状に沿う円弧状に形成されている。また、給排気部９の
みならず、給排気部８の側にもシール板11aが設けられ
ている。

本実施例２においても、回転ドラム１の外周部の全周に
通気孔３が形成されているので、回転ドラム１の乾燥能
力を大きくすることができる上に、シール板11,11aが回
転ドラム１の外周ではなくて、摺動枠５と摺接するの
で、シール板11,11aの摩耗や破壊を防止し、確実なシー
ル性能を安定して得ることができるなどの諸効果が奏せ
られる。

〔他の実施例〕

第３図〜第５図は本発明に使用できる回転ドラムの各種
実施例を示す略側面図である。

すなわち、第３図の回転ドラム１は外形が略そろばん玉
状の円形、第４図のそれは略Ｉ形、第５図のものは断面
円形の筒を４つ斜めに継ぎ合わせた異形形状の各実施例
を示す。

第３図のものは勿論のこと、第４図の回転ドラム１は外
周近くが拡大し、処理能力を向上でき、また第５図のも
のは全体が円形などの外側ケーシング内に偏心して配設
されるので、粉粒体原料が偏心混合されて良く混ざり合
うなどの利点が得られる。

一方、第６図〜第11図（ｂ）は本発明に使用できる回転
ドラムの他の各種実施例を示す略断面図である。

すなわち、第６図の回転ドラム１は六角形、第７図のそ
れは円形、第８図のものは楕円形、第９図のものは略三
角形またはおむすび形、第10図のものは複葉形、第11図
（ａ）および（ｂ）のものは六角形をねじった形の各ド
ラム形状を有している。

また、第６図〜第11図（ｂ）の回転ドラム１は仕切板４
を複数枚有している。

さらに、第12図〜第15図は本発明に使用できる回転ドラ
ムのさらに他の各種実施例を示す略断面図である。

これらの各実施例においては、回転ドラム１の外周部の
一部が摺動枠５の内周側との仕切手段として該摺動枠５
の内周側に直接内接して溶接法などで結合されている。

すなわち、第12図の八角形、第13図の六角形の回転ドラ
ム１の場合には、それぞれの多角形の頂点部において摺
動枠５の内周側に内接結合されている。また、第14図の
楕円形、第15図の略三角形もしくはおむすび形の場合に
もそれぞれの回転ドラム１の外周方向への突出部で摺動
枠５の内周側に内接結合されている。

前記した様々な回転ドラムの形状のいずれの場合にも本
発明による所期の目的を実現できるものである。

なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
他の様々な変形例が可能である。

たとえば、回転ドラムの形状は前記以外のものであって
もよく、また通気孔はその外周部の全面のみならず、そ
のほとんど全面あるいは少なくとも一部に形成されてい
ればよい。

また、摺動枠はドーナツ状に限らず、リング状などに形
成してもよく、この場合には、第16図に示すように、リ
ング状の摺動枠5aの軸方向両端側は回転ドラム１の軸方
向両端を塞ぐ端板６などで閉鎖すればよい。

さらに、シール板11（および11a）の両側部11bを第16図
に二点鎖線で示す如く端板６など、あるいは第１図にお
ける摺動枠５の外周部の側面に摺接してシールるよう略
コ字形断面に形成してもよい。特に、前者の場合には、
端板６などが摺動枠としての機能を果たすことができる
ので、摺動枠としてはリング状の摺動枠5aのみで足り、
第１図に示すようなドーナツ状の摺動枠５は省略しても
よい。

なお、本発明はコーティング装置以外にも、乾燥装置，
造粒装置，混合装置などの各種粉粒体処理装置として広
く適用できるものである。

〔発明の効果〕

（１）．外周部の少なくとも一部に通気孔が孔あけされ
た回転ドラムと、この回転ドラムの外周側に設けられ、
該回転ドラム内への給排ガスのシール手段が摺接する摺
動枠と、前記回転ドラムの外周側に互いに周方向に離間
して配設された仕切手段とを備えてなることにより、構
造の簡単な粉粒体処理装置を得ることができる。

（２）．前記（１）により、シール手段が回転ドラムの
外周と直接接触せず、摺動枠と摺接するので、該シール
手段が回転ドラムのばりなどとの摺接により摩耗や破壊
を生じることがなく、確実なシール性能を安定して得る
ことができる。

（３）．前記（２）により、回転ドラムのばり取りのた
めに面倒かつ手間のかかる作業を要することがなく、回
転ドラムの製作の容易化やコストの低減化を図ることが
できる。

（４）．前記（１）により、粉粒体処理装置全体のコス
トを低減できる。

（５）．前記（１）〜（４）の相乗効果により、性能や
コストなどの極めて良好な粉粒体処理装置を得ることが
できる。

（６）．回転ドラムの通気孔をその外周部の全面または
ほぼ全面にすれば、装置の乾燥能力を向上させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である粉粒体処理装置の概略
部分断面図、第２図は本発明の実施例２である粉粒体処
理装置の概略断面図、第３図〜第５図は本発明に使用で
きる回転ドラムの各種実施例を示す略側面図、第６図〜
第11図（ｂ）は本発明に使用できる回転ドラムの他の各
種実施例を示す略断面図、第12図〜第15図は本発明に使
用できる回転ドラムのさらに他の各種実施例を示す略断
面図、第16図は摺動枠の他の実施例を示す部分断面図で
ある。１……回転ドラム、２……外側ケーシング、 2a……空間、３……通気孔、４……仕切板（仕切手段）、 5,5a……摺動枠、６……端板、７……通気空間、 8,9……給排気部、 10……粉粒体原料集積部、 11,11a……シール板。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】外周部の少なくとも一部に通気孔が孔あけ
された回転ドラムと、この回転ドラムの外周側に設けら
れ、該回転ドラム内への給排ガスのシール手段が摺接す
る摺動枠と、前記回転ドラムの外周側に互いに周方向に
離間して配設された仕切手段とを備えてなる粉粒体処理
装置。
【請求項２】前記摺動枠が前記回転ドラムの軸方向両側
における外周縁側に設けられた外形円形の摺動枠であ
り、前記回転ドラムへの給排気部における前記摺動枠に
シール板が摺接し、前記給排気部とにおけるガスの漏出
を阻止するシール手段を構成していることを特徴とする
特許請求の範囲第１項記載の粉粒体処理装置。