JPH0762705A - 衛生洗浄便座 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 便座側の止水バルブに連結した多角固定ソケ
ットと水道水の給水パイプに固定した多角連結ソケット
を簡単に、且つ確実に固定するものである。 【構成】 水ノズル（５）と該水ノズルへの給水を制御
する止水バルブ（９）を取り付けたシャーシー（４）
と、一端を前記シャーシーに固定し前記止水バルブに連
結した連通パイプ（２３）の遊端に固着した多角固定ソ
ケット（２４）を前記シャーシーの下部に固定された収
納ボックス（２６）の側壁の多角受穴（２７）に嵌入し
て給水パイプ（４１）に設けた多角連結ソケット（４
２）を前記多角固定ソケットに螺合固定することによ
り、前記多角固定ソケットは収納ボックスの多角受穴に
よって回り止めがなされ多角連結ソケットを締め付ける
だけで連結ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、給水パイプにより導い
た水道水を水ノズルより噴射して局部を洗浄する衛生洗
浄便座に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にこの種の衛生洗浄便座は、例えば
特開平５−１０３７３４号公報に見られるように水道水
を導く給水パイプを便座本体のパイプに連結してノズル
より噴射するように構成されている。この先行技術では
詳記されていないが、給水パイプ側と便座本体側のパイ
プの連結は便座本体の据え付け時にそれぞれのパイプの
先端に設けた耐久性と強度を有する金属性のソケットを
用いて行われている。

【０００３】金属性のソケットを用いる具体的な理由
は、連結部の水漏れを防止するために前記ソケットをレ
ンチにて強固に締めつけることから、この時にソケット
が破損しないこと及び長期間にわたりソケットが変形せ
ず連結部を水密状態に保持することによる。

【０００４】また、前記ソケット同士の実際の連結作業
は、片方の手で一方のソケットをレンチにより固定して
回り止めを行い、その状態でもう片方の手で他方のソケ
ットのネジ部分を一方のソケットのネジ部分にあてがっ
て他方のソケットをレンチにて回しながら螺合させて固
定している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このようなソケット同
士の固定では、両方の手にレンチを持ち、それぞれのソ
ケットが回ることなく固定する必要があるため、ソケッ
トの固定時に便座本体を支えることができず締め付けに
伴って便座本体が所定の位置から移動したり便器から落
下する危険があった。また、それぞれのソケットを手に
より固定するために手に持ったレンチの握りの強さが弱
い場合には確実にソケット同士の固定を行うことができ
ない欠点があった。

【０００６】さらに、ソケットの固定の都度、前述のよ
うにレンチによってそれぞれのソケットを持ち固定する
ため、両方のソケットの周囲がレンチによって変形した
り、レンチの跡が付いて見苦しいものとなるばかりか、
このレンチの跡によって生じたバリにより手を傷付ける
危険があった。

【０００７】本発明は、便座側の止水バルブに連結した
多角固定ソケットと水道水の給水パイプに固定した多角
連結ソケットを簡単に、且つ確実に固定するものであ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、便座と、少な
くとも前記便座の内側より噴射する水ノズルと該水ノズ
ルへの給水を制御する止水バルブを取り付けたシャーシ
ーと、前記シャーシーの下部に固定した収納ボックス
と、一端を前記シャーシーに固定して前記止水バルブに
連結し遊端に多角固定ソケットを固着した連通パイプ
と、前記シャーシーの上面を被う化粧カバーと、端部に
前記多角固定ソケットに連結する多角連結ソケットを有
した水道水を導く給水パイプとを備え、前記収納ボック
スの側壁には前記多角固定ソケットを嵌入する多角受穴
を設け、前記連通パイプを収納ボックス内に入れて前記
多角固定ソケットを前記多角受穴に嵌入し前記多角連結
ソケットを多角固定ソケットに螺合固定するものであ
る。

【０００９】また、前記収納ボックスは、その底壁に吸
気口を設け他の側壁に排気口を設けるとともに前記吸気
口と排気口を連絡する空気ダクトと該空気ダクト内に配
置したヒータ及びファンモータを設け、前記ファンモー
タにより吸気口から吸気した空気をヒータに当てて温風
に熱交換し前記排気口より吐出する温風発生器を内装し
たものである。

【００１０】

【作用】水ノズルと該水ノズルへの給水を制御する止水
バルブを取り付けたシャーシーと、一端を前記シャーシ
ーに固定し前記止水バルブに連結した連通パイプの遊端
に固着した多角固定ソケットを前記シャーシーの下部に
固定された収納ボックスの側壁の多角受穴に嵌入して給
水パイプに設けた多角連結ソケットを多角固定ソケット
に螺合固定することにより、前記多角固定ソケットは収
納ボックスの多角受穴によって回り止めがなされ多角連
結ソケットを締め付けるだけで連結ができる。

【００１１】また、前記収納ボックスは、その底壁に設
けた吸気口と他の側壁に設けた排気口と空気ダクトとヒ
ータ及びファンモータからなる温風発生器を内装したも
のであり、前記収納ボックス内は前記温風発生器によっ
て常に空気の移動を生じて連通パイプの側面の結露を防
止する。

【００１２】

【実施例】本発明の実施例を図面に基づき説明する。図
１は本発明の一実施例を示す衛生洗浄便座の要部分解斜
視図、図２は同じく衛生洗浄便座の外観図、図３は同じ
く衛生洗浄便座の後部斜視図、図４は同じく種々の部品
を取り付けたシャーシーの平面図、図５は同じく衛生洗
浄便座の側面要部断面図である。（１）は一般家庭に既
設の便器本体、（２）は前記便器本体（１）の上部に載
置する楕円形の便座、（３）は前記便座（２）の後部に
回動自在に連結した蓋体である。

【００１３】（４）は前記便座（２）の後部であって種
々の部品を取り付けた合成樹脂性のシャーシーで、前述
の取り付け部品を以下に述べる。

【００１４】（５）はシャーシー（４）のほぼ中央部に
取り付けられ水圧により伸縮して前記便座（２）の内側
に噴射する水ノズル、（６）は前記水ノズル（５）の一
側に取り付けられ内部に湯沸かしヒ−タ（図示せず）を
有しており前記水ノズル（５）に温水を供給する温水タ
ンク、（７）は前記温水タンク（６）の上部側壁の一側
に取り付けた温度検出器、（８）は前記温度検出器
（７）の近くに取り付けた水量検出器、（９）は前記温
水タンク（６）とは離間した前記水ノズル（５）の他側
に取り付けた電磁式の止水バルブで、前記温水タンク
（６）への給水通路を開閉して前記水ノズル（５）への
給水を制御するものであり、前記シャーシー（４）のコ
−ナ−に位置するパイプ取り付け部（１０）と水道水の
圧力を一定に保つ水ガバナ（１１）を一体成形してい
る。この水ガバナ（１１）は前記止水ノズル（５）から
噴射する水の量を一定にして安定した噴射を行うもので
ある。（１２）は前記水ノズル（５）の近くに取り付け
た排水部で、水圧が所定以上のときに水ガバナ（１１）
から排出される水と、水ノズル（５）内を迂回して排水
され前記便器（１）の内壁に付着した汚物を洗い流すた
めの水を出すものである。（１３）、（１４）は前記水
ガバナ（１１）と前記排水部（１２）、前記水ノズル
（５）と前記排水部（１２）を連結する連結チューブで
ある。（１５）は前記温水タンク（６）と前記水ノズル
（５）を連結する送水チュ−ブ、（１６）は前記水ガバ
ナ（１１）と前記温水タンク（６）を連結する給水チュ
ーブ、（１７）は一端を前記温水タンク（６）に連結し
他端を前記便器（１）内に向けて配設したドレンパイプ
で、前記温水タンク（６）内の湯が膨張したときや何ら
かの理由によって温水タンク（６）内の水圧が高くなっ
たときに排水するものである。（１８）は前記温水タン
ク（６）とは遠く離間した位置に取り付けた電子回路基
板である。

【００１５】（１９）は前記シャーシー（４）の下面に
設けた消臭用の送風器で、後述する収納ボックス（２
６）の側壁に設けた吸込口（４５）と前記水ノズル
（５）の近くに開口した吐出口（図示せず）と該吐出口
と前記吸込口（４５）間を連通する送風ダクト（２０）
と該送風ダクトの一部に設けた消臭剤（図示せず）の装
着部（２１）及び送風モ−タ（２２）とから構成してい
る。

【００１６】（２３）は図５に示すように一端（上端）
を前記止水バルブ（９）のパイプ取り付け部（１０）に
回動自在、且つ水密状態で連結し、遊端に六角形の多角
固定ソケット（２４）を固着した金属性の連通パイプ
で、前記多角固定ソケット（２４）は前記連通パイプ
（２３）と一体化され端部には図１のようにオネジ部
（２５）を設けている。

【００１７】（２６）は前記シャーシー（４）の下部に
ネジによって固定した収納ボックスで、図１に示すよう
に底壁（側壁）には前記多角固定ソケット（２４）を嵌
入する多角受穴（２７）と該多角受穴の近くに吸気口
（２８）を設け、他の側壁には排気口（２９）と前記装
着部（２１）に対応する消臭カ−トリッジ（図示せず）
の挿入部（３０）を設け、さらに内部には前記吸気口
（２８）と排気口（２９）を連絡する空気ダクト（３
１）と該空気ダクト内に配置したヒータ（３２）及びフ
ァンモータ（３３）を設けている。前記吸気口（２８）
と排気口（２９）と空気ダクト（３１）とヒータ（３
２）及びファンモータ（３３）は、冬季等の室温が低い
ときに暖を得る温風発生器（３４）を構成して前記収納
ボックス（２６）に内装されており、ファンモータ（３
３）の駆動により前記吸気口（２８）より吸気した空気
をヒータ（３２）に当てて温風に熱交換し前記排気口
（２９）より吐出するものである。（３５）（３５）‥
は前記収納ボックス（２６）の内壁の適所に設けたネジ
螺合用のボスである。

【００１８】（３６）は前記シャーシー（４）の上面を
被う化粧カバーである。（３７）は前記収納ボックス
（２６）の上部を被い操作スイッチ（３８）等を配置し
た操作パネル、（３９）は前記便座（２）の後方に設置
された汚物処理用の既設の貯水タンク、（４０）は該タ
ンクの蓋、（４１）は端部に前記多角固定ソケット（２
４）に連結する多角連結ソケット（４２）を有した水道
水を導く給水パイプで、その一部は導入パイプ（４３）
によって前記貯水タンク（３９）に連結しており、ま
た、前記多角連結ソケット（４２）は前記給水パイプ
（４１）の端部に回転自在に取り付けられ内側にメネジ
部（図示せず）を形成しており、前記多角固定ソケット
（２４）との螺合固定によって水密状態となる。（４
４）は水道水の連結用のチ−ズである。

【００１９】次に組立て順序について説明する。事前に
温風発生器（３４）を前記収納ボックス（２６）内に取
り付けるとともに連通パイプ（２３）の一端を前記パイ
プ取り付け部（１０）に回動自在に取り付ける。

【００２０】つづいて、前記連通パイプ（２３）を前記
収納ボックス内に入れた状態で前記多角固定ソケット
（２４）のオネジ部（２５）を前記多角受穴（２７）に
あてがって前記収納ボックスの上部周縁を前記シャーシ
ー（４）の下部に押しつけてネジをシャーシーを介して
収納ボックスのボス（３５）（３５）‥に螺合固定す
る。この時に多角固定ソケット（２４）と多角受穴（２
７）が嵌入しない場合には前記多角固定ソケット（２
４）を持ち連通パイプ（２３）を回転させて多角固定ソ
ケット（２４）と多角連結ソケット（４２）の位置合わ
せを行う。

【００２１】前述のようにシャーシー（４）の固定に伴
い前記多角固定ソケット（２４）が多角受穴（２７）に
確実にはまり込むとともに収納ボックス（２６）の下面
よりオネジ部（２５）が露呈する。その後、化粧カバー
（３６）や蓋体（３）、便座（２）やその他の部品を取
り付けて組立てを完了する。

【００２２】この組立て状態でお客様に渡されてサービ
スマンが住宅内での据え付け工事を行うわけであるが、
その取り付け順序を述べる。

【００２３】前記多角連結ソケット（４２）のメネジ部
を前記多角固定ソケット（２４）のオネジ部（２５）に
あてがい一方の手で便座本体を持ち、他方の手にレンチ
を持って多角連結ソケットを回転させてメネジ部をオネ
ジ部（２５）に螺合して固定する。

【００２４】冬季等の外気温が低い場合には前記連通パ
イプ（２３）の周囲に結露を発生しやすくなるが、この
冬季における便座本体の使用時には、前記温風発生器
（３４）を作動して化粧室内や身体の腰部分を暖めるこ
とが多くなり連通パイプ（２３）の結露の発生を防止す
る。

【００２５】即ち、温風発生器（３４）を作動した場合
には、ファンモータ（３３）の駆動により前記吸気口
（２８）より吸気した空気の一部が収納ボックス（２
６）内に漏れて前記連通パイプ（２３）の周囲を通過す
るとともに前記ヒ−タ（３２）の伝導熱が収納ボックス
内の空気を温めるためである。

【００２６】また、便座（２）の使用中あるいは使用後
に化粧室内に香りを漂わせる場合は、消臭用の送風モ−
タ（２２）を駆動し収納ボックス（２６）の側壁に設け
られ吸込口（４５）より吸気した空気を送風ダクト（２
０）を通して吐出口（４６）より吐出する。この場合も
前述と同様に吸込口（４５）より漏れた空気が前記収納
ボックス（２６）内に流入して前述のように連通パイプ
（２３）の周囲を通過して結露の発生を防止する。

【００２７】尚、本発明では、前記連通パイプを上下方
向に配置し、前記多角連結ソケットを前記収納ボックス
の底壁から露呈する多角固定ソケットのオネジ部に螺合
するようにしたが、水道との配管の都合によっては収納
ボックスの横側壁に多角受穴を設け、連通パイプを左右
に配置して多角固定ソケットのオネジ部を収納ボックス
の横側壁より露呈させて収納ボックスの後方より前記多
角連結ソケットと連結してもよい。

【００２８】

【発明の効果】以上のように本発明は、水ノズルの給水
の制御を行う止水バルブに連結した連通パイプの遊端に
多角固定ソケットを固着し、この多角固定ソケットをシ
ャーシーの下部に固定された収納ボックスの側壁に設け
た多角受穴に嵌入して給水パイプに設けた多角連結ソケ
ットを前記多角固定ソケットに螺合固定することによ
り、前記多角固定ソケットの回り止めがなされ多角連結
ソケットを締め付けるだけで簡単に連結ができる。

【００２９】このため、便座の固定を行いつつそれぞれ
のソケットの連結ができ便座が所定位置から移動した
り、落下する危険がないとともにレンチによって前記多
角固定ソケットにバリを生じて傷をするといった危険が
ない。

【００３０】また、前記収納ボックスは、温風発生器を
内装したものであり、前記収納ボックス内は前記温風発
生器によって空気の移動を行い連通パイプの側面の結露
を防止する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す衛生洗浄便座の要部分
解斜視図である。

【図２】図２は同じく衛生洗浄便座の外観図である。

【図３】同じく衛生洗浄便座の後部斜視図である。

【図４】同じく種々の部品を取り付けたシャーシーの平
面図である。

【図５】同じく衛生洗浄便座の側面要部断面図である。

【符号の説明】

１ 便器本体 ２ 便座 ４ シャーシー ５ 水ノズル ９ 止水バルブ ２３ 連通パイプ ２４ 多角固定ソケット ２６ 収納ボックス ２７ 多角受穴 ２８ 吸気口 ２９ 排気口 ３１ 空気ダクト ３２ ヒータ ３３ ファンモータ ３４ 温風発生器 ３６ 化粧カバー ４１ 給水パイプ ４２ 多角連結ソケット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 隆夫 鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (72)発明者 細川 芳洋 鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (72)発明者 山沢 秀樹 鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (72)発明者 山岡 武志 鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (72)発明者 小松 堅一郎 鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 便座と、少なくとも前記便座の内側より
   噴射する水ノズルと該水ノズルへの給水を制御する止水
   バルブを取り付けたシャーシーと、前記シャーシーの下
   部に固定した収納ボックスと、一端を前記シャーシーに
   固定して前記止水バルブに連結し遊端に多角固定ソケッ
   トを固着した連通パイプと、前記シャーシーの上面を被
   う化粧カバーと、端部に前記多角固定ソケットに連結す
   る多角連結ソケットを有した水道水を導く給水パイプと
   を備え、前記収納ボックスの側壁には前記多角固定ソケ
   ットを嵌入する多角受穴を設け、前記連通パイプを収納
   ボックス内に入れて前記多角固定ソケットを前記多角受
   穴に嵌入し前記多角連結ソケットを多角固定ソケットに
   螺合固定することを特徴とする衛生洗浄便座。
2. 【請求項２】 前記収納ボックスは、その底壁に吸気口
   を設け他の側壁に排気口を設けるとともに前記吸気口と
   排気口を連絡する空気ダクトと該空気ダクト内に配置し
   たヒータ及びファンモータを設け、前記ファンモータに
   より吸気口から吸気した空気をヒータに当てて温風に熱
   交換し前記排気口より吐出する温風発生器を内装したこ
   とを特徴とする請求項１に記載の衛生洗浄便座。