JPH0762456A - 焼結鉱製造方法 - Google Patents

焼結鉱製造方法

Info

Publication number
JPH0762456A
JPH0762456A JP21166393A JP21166393A JPH0762456A JP H0762456 A JPH0762456 A JP H0762456A JP 21166393 A JP21166393 A JP 21166393A JP 21166393 A JP21166393 A JP 21166393A JP H0762456 A JPH0762456 A JP H0762456A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ore
raw material
sintering
mixed
granulation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21166393A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Komatsu
修 小松
Hidetoshi Noda
英俊 野田
Masayasu Shimizu
正安 清水
Hideaki Sato
秀明 佐藤
Tsutomu Takai
力 高井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP21166393A priority Critical patent/JPH0762456A/ja
Publication of JPH0762456A publication Critical patent/JPH0762456A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】焼結原料として微粒粉鉱石を多量に使用する場
合、微粒粉鉱石のみをあるいは微粒粉鉱石を含む全焼結
原料を造粒しペレットにする工程において、造粒に十分
必要な水分を何等の制約なしに添加できると同時に、焼
成に際しては過剰水分が無く、生産性および燃料原単位
等に悪影響を及ぼさない焼結鉱製造方法。 【構成】原料槽1の微粒粉鉱石を転動型造粒機7a,8
aで造粒する工程と、原料槽4の粗粒粉鉱石を転動型造
粒機7bで造粒する工程と、前記二つの工程からの混合
造粒物に原料槽2cの返鉱を転動型造粒機8bで混合し
水分調整をする工程とからなり、微粒粉鉱石と粗粒粉鉱
石を造粒する各々の工程では造粒に十分必要な水分を添
加し、さらに、原料槽2cから切り出す返鉱の量に関連
して、原料槽2bから切り出す返鉱の量を変更すること
を特徴とする焼結鉱製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微粒粉鉱石を多量に含
む原料を焼成する焼結鉱の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、焼結用原料としては、粉鉱石の中
でも粗粒粉鉱石、例えば0.25mm〜8.0mmの粒径の
鉄鉱石を数種類混合して使用してきた。しかし、最近焼
結用原料として微粒粉鉱石、例えば0.044mm以下の
粒径の微粉を50〜80重量%含む微粒粉鉱石が使用さ
れる傾向にある。ところで、焼結用原料中に微粒粉鉱石
の割合が増加するに従い、例えば、焼結用原料中に0.
125mm以下の微粒粉鉱石の割合が25重量%を超える
と、焼結ベッドの通気性を悪化させることにより生産性
が低下することが一般に知られている。そこで、焼結用
原料として微粒粉鉱石を多量に使用する場合には大別し
て次の二つの前処理が行われている。一つは微粒粉鉱石
のみを適当な粒径のペレットに造粒し、これを粗粒粉鉱
石と混合して焼結機に装入する方法であり、もう一つは
微粒粉鉱石だけでなく、微粒粉鉱石を含む全焼結原料を
ペレットに造粒し焼結機に装入する方法である。前者の
方法に、例えば特開昭63−176436に提案されて
いる方法がある。
【0003】図3に特開昭63−176436に提案さ
れている方法を適用した焼結鉱製造方法の工程図を示
す。原料槽1に微粒粉鉱石が、原料槽2a,2bに造粒
に際して核となる粗粒原料が、原料槽3a,3bにバイ
ンダ−たる生石灰が、原料槽4に粗粒粉鉱石が、原料槽
5に燃料たる粉コ−クスが、原料槽6に媒溶剤たる石灰
石が各々貯蔵されている。
【0004】原料槽1,2a,3aから切り出された前
記微粒粉鉱石と、粗粒原料と、生石灰とは1次転動型造
粒機7aに送られ、ここで6.0〜7.5重量%の水分
を添加され1次転動型造粒機7a内で混合される。1次
転動型造粒機7a内で混合された混合物は、2次転動型
造粒機8aに送られ、2〜5mmの粒径のミニペレットに
造粒される。
【0005】一方、原料槽4,2b,5,3b,6から
切り出された粗粒粉鉱石と、粗粒原料と、粉コ−クス
と、生石灰と、石灰石とは1次転動型造粒機7bに送ら
れ、ここで5.5〜6.5重量%の水分を添加され1次
転動型造粒機7b内で混合される。1次転動型造粒機7
b内で混合された混合物は、前記ミニペレットとともに
2次転動型造粒機8bに送られ、2次転動型造粒機8b
内で混合および造粒される。2次転動型造粒機8b内で
調製された混合造粒物は、焼結機9に装入されて焼成さ
れる。
【0006】なお、焼結機9で焼成された焼結鉱が所定
の製品粒度に整粒され高炉槽15へ送られる工程は図1
〜4に共通であるので、図1にのみ記載して図2〜4で
は省略したが、説明の都合上ここで詳細に説明する。
【0007】焼結機9で焼成された焼結鉱はブロック状
であるため、解砕機11で解砕した後1次ふるい12a
に送られ、ふるい上はクラッシャ−13でさらに解砕し
た後1次ふるい12aのふるい下とともに2〜4次ふる
い12b〜12dに送られる。
【0008】2〜4次ふるい12b〜12dのふるい上
は、製品焼結鉱として高炉槽15へ送られるが、3次ふ
るい12cのふるい上の一部は床敷鉱槽14に貯蔵され
床敷鉱として使用される。また、4次ふるい12dのふ
るい下は原料槽2a,2bに送られ返鉱として使用され
る。返鉱は通常、粒径が5mm以下で付着水分は零であ
る。また返鉱の発生量は焼結機の操業条件により決まる
が、通常は焼結鉱製品1トン当たり150kg〜250kg
発生する。返鉱は発生量全部が焼結原料に混合され再度
焼成されるため、焼結工場の系内を循環するだけで系外
には出ないという特徴を有する。
【0009】図3の工程でも、発生する返鉱の全量が前
記粗粒原料として原料槽2aおよび2bから均等に切り
出され、微粒粉鉱石および粗粒粉鉱石を造粒する工程で
使用される。
【0010】また、特公平2−4658に提案されてい
る方法を適用した焼結鉱製造方法の工程図を図4に示
す。原料槽1〜4には各々微粒粉鉱石、造粒に際し核と
なる粗粒原料、バインダ−たる生石灰、粗粒粉鉱石、ま
た原料槽5〜6には燃料たる粉コ−クス、媒溶剤たる石
灰石が貯蔵されている。原料槽1〜4および原料槽6か
ら切り出された微粒粉鉱石、粗粒原料、生石灰、粗粒粉
鉱石、および石灰石は1次転動型造粒機7に送られ、こ
こで7.5〜8.5重量%の水分を添加され、1次転動
型造粒機7内で混合される。原料槽2の粗粒原料に返鉱
が使用されるのは図3の場合と同様であるが、この場
合、返鉱の発生量全部が原料槽2から切り出される。1
次転動型造粒機7内で混合された混合物は、パン型ペレ
タイザ−10に供給され、パン型ペレタイザ−10内で
造粒される。パン型ペレタイザ−10内で造粒された造
粒物は原料槽5から切り出された粉コ−クスとともに2
次転動型造粒機8に送られ、2次転動型造粒機8内でパ
ン型ペレタイザ−10から送られた造粒物表面に、原料
槽5からの粉コ−クスが被覆され、粒径が5〜8mmの生
ペレットが調製される。2次転動型造粒機8内で調製さ
れた生ペレットは焼結機9に装入されるが、供給された
生ペレットは乾燥炉を通過する際、焼結ベッド下流から
誘引された温度250℃の焼結機排ガスによって乾燥さ
れる。乾燥された生ペレットは、次ぎに点火炉で点火さ
れ焼成される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭63−17
6436および特公平2−4658に提案されている方
法は、いずれも、原料中の微粒粉鉱石による焼結ベッド
の通気性低下を回避するために、原料中の微粉部分ある
いは微粉を含む全部の原料を積極的に造粒しようとする
ものである。一般に、粉鉱石を造粒する場合、造粒物の
平均粒径と造粒物水分の間には正の相関があり、焼結ベ
ッドの通気性を改善するべく造粒物の平均粒径を大きく
しようとする場合、造粒物の水分を高くすることが必要
となる。
【0012】ところが、造粒物の水分を高くすると、次
ぎに焼結機上で焼成する際に原料層内で過剰水分が凝縮
して粒子間を閉塞することにより、かえって焼結ベッド
の通気性を悪化させ生産性あるいは歩留の低下をまねく
という問題が生ずる。また、当然過剰水分を蒸発させる
ための熱補償を必要とし燃料原単位が上昇する。そのほ
か、焼結排ガス温度の低下を招き排ガス処理系に設置さ
れている電気集塵器の酸腐食を引き起こす懸念がある。
【0013】したがって、従来の方法では造粒の観点か
ら理想的な水分値にしようとしても、焼結時に過剰水分
とならないように、造粒性を犠牲にしてでも造粒水分を
抑制する必要がある。
【0014】表1に図3および図4の方法で微粒粉鉱
石、粗粒粉鉱石、微粒粉鉱石と粗粒粉鉱石の混合原料を
各々造粒する場合の目標粒径と理想的造粒水分および実
際の造粒水分を示した。
【0015】 表1 造粒原料 目標粒径 理想造粒水分 実際の造粒水分 (mm) (重量%) (重量%) 微粒粉鉱石 2〜5 7.0〜9.0 6.0〜7.5 粗粒粉鉱石 2〜5 6.5〜8.0 5.5〜6.5 微粒・粗粒混合原料 5〜8 8.5〜10.0 7.5〜8.5 理想的造粒水分は原料の粒度構成および目標粒径によっ
て異なり、微粒粉鉱石を2〜5mmの粒径のミニペレット
に造粒する場合の理想的造粒水分は7.0〜9.0重量
%であり、粗粒粉鉱石を2〜5mmの粒径に造粒する場合
の理想的造粒水分は6.5〜8.0重量%であり、微粒
粉鉱石と粗粒粉鉱石の混合原料を5〜8mmの粒径の生ペ
レットに造粒する場合の理想的造粒水分は8.5〜1
0.0重量%である。しかし、表1に見られるように実
際の造粒水分はいずれの場合も理想的造粒水分より低
い。その結果、いずれの場合も造粒物の粒径は目標粒径
に達していないと考えられる。これは、造粒性を犠牲に
してでも焼成時の過剰水分を防止するためである。な
お、実際の造粒水分は、造粒物が焼結機に装入されるま
での搬送過程で崩壊しない程度の強度になるように添加
されている。
【0016】また、特公平2−4658に提案されてい
る方法では焼結機の点火炉上流に乾燥炉を設け、高温の
焼結排ガスを誘引して原料ベッド内を通過させ、焼成前
に過剰水分を除去する方法を採用しているが、乾燥炉の
設置は焼結機の焼結面積を低下させることになり、焼結
機の生産能力に十分な余力がないと採用できないという
欠点がある。
【0017】この発明は、造粒の工程では目標とする粒
径を得るに必要な理想的造粒水分を与える一方、焼成工
程では特別に乾燥設備を必要とせずに、造粒物の過剰水
分による焼結ベッドの通気性低下および燃料原単位の上
昇等を防止し得る焼結鉱製造方法を提供しようとするも
のである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、焼結原料中に
微粒粉鉱石(例えば、平均粒径が0.25mm以下の微粒
粉鉱石)を多量に使用し、その結果、焼結原料中に0.
125mm以下の微粒粉鉱石の割合が25重量%を超える
場合、微粒粉鉱石を返鉱を核としてバインダ−とともに
ペレットに造粒する工程と、微粒粉鉱石を除いた粗粒粉
鉱石(例えば、平均粒径が0.25mm超の粗粒粉鉱石)
を返鉱を核として媒溶剤およびバインダ−並びに燃料と
ともに混合造粒する工程と、前記二つの造粒工程から送
られてくる混合造粒物に返鉱を混合する工程を備え、微
粒粉鉱石をペレットに造粒する工程では粒径が目標範囲
となる理想的造粒水分値(例えば、粒径が目標2〜5mm
の範囲となる理想的造粒水分値7.0〜9.0重量%)
の水分を、また粗粒粉鉱石を混合する工程では造粒物が
目標範囲の粒径となる理想的造粒水分値(例えば、粒径
が目標2〜5mmの範囲となる理想的造粒水分値6.5〜
8.0重量%)の水分を添加し、返鉱を混合して最終混
合造粒物の過剰水分を調整する工程では焼結に際し理想
的な水分値(例えば、6.0〜6.5重量%)にするこ
とができる焼結鉱製造方法である。
【0019】また、本発明は、焼結原料中に微粒粉鉱石
を多量に使用する場合、微粒粉鉱石を含む全焼結原料を
返鉱を核として媒溶剤およびバインダ−とともに混合し
ペレットに造粒する工程と、造粒されたペレット表面に
燃料を被覆する工程と、燃料を被覆されたペレットに返
鉱を混合し、混合造粒物の水分を最終的に所定の水分値
になるように調整する工程を備え、前記全焼結原料をペ
レットに造粒する工程では粒径が目標範囲となる理想的
造粒水分値(例えば、粒径が目標5〜8mm範囲となる理
想的造粒水分値8.5〜10.0重量%)の水分を添加
し、また前記返鉱を混合し混合造粒物の水分を最終的に
所定の水分値になるように調整する工程では焼結に際し
理想的な水分値(例えば、7.5〜8.5重量%)にす
ることができる焼結鉱製造方法である。
【0020】
【作用】返鉱は便宜上発生量全部を焼結原料に混合し再
度焼成しているが、造粒に際して核となるのに必要な量
はその一部で十分である。また返鉱は元来付着水分を持
たないので過剰の水分を保有する他の原料と混合すれ
ば、水分を吸収し混合原料の水分を調整する働きもす
る。したがって、核となる様に焼結原料の造粒工程に混
合する返鉱と、水分調節工程に混合する返鉱とに分割し
て使用が可能である。この方法によれば、造粒に際して
目標とする粒径を得るのに十分必要な水分を添加して
も、次ぎの水分調整工程で混合される乾いた返鉱によっ
て過剰水分を低減することが可能となる。
【0021】
【実施例】図1はこの発明の工程を適用した焼結鉱製造
方法の工程図である。以下に図3に示した従来の工程か
らなる焼結鉱製造方法との差を説明することにより本発
明の特徴を説明する。
【0022】図1においても原料槽1に平均粒径が0.
25mm以下の微粒粉鉱石が貯蔵され、原料槽2a,2b
に粗粒原料として返鉱が、原料槽3a,3bに生石灰
が,原料槽4に平均粒径が0.25mm超の粗粒粉鉱石
が,原料槽5及び6には粉コ−クス及び石灰石が各々貯
蔵されているのは図3と同様であるが、原料槽2cにも
返鉱が貯蔵される点が図3と異なる。また、原料槽1か
ら切り出された前記微粒粉鉱石が返鉱と生石灰とともに
転動型造粒機7a,8aで2〜5mmの粒径のミニペレッ
トに造粒される工程および原料槽4から切り出された前
記粗粒粉鉱石が返鉱と、粉コ−クスと、生石灰と、石灰
石とともに1次転動型造粒機7b内で混合される工程も
図3と同様であるが、本発明によれば、微粒粉鉱石を目
標粒径2〜5mmのミニペレットに造粒する工程では、目
標粒径を得るに理想的な7.0〜9.0重量%の水分添
加が可能であり、粗粒粉鉱石を混合する工程では、造粒
物の粒径が目標粒径2〜5mmとなるのに理想的な6.5
〜8.0重量%の水分添加が可能である。また図3と同
様に1次転動型造粒機7b内で混合された混合物は、2
次転動型造粒機8bに供給されるが、図1では前記ミニ
ペレットのほかに原料槽2cから切り出された返鉱も2
次転動型造粒機8bに供給され、ここで混合造粒物の水
分調整が行われる点に特徴がある。混合造粒物の水分は
原料槽2cから切り出される返鉱の量を加減することに
より、混合造粒物の強度が焼結機に装入されるまでの搬
送過程で崩壊しない程度になるよう6.0〜6.5重量
%の範囲に調整される。なお、2次転動型造粒機8b内
で調製された混合造粒物が焼結機9に装入され、焼成さ
れるのは図3と同様である。
【0023】ここで、この発明において原料槽2a,2
b,2cから各々切り出される返鉱の量的関係について
説明する。原料槽2aから切り出される返鉱の量R2a
は原料槽1から切り出される微粒粉鉱石の量W1に係数
αを掛けて決められる一定値である。また、原料槽2c
から切り出される返鉱の量R2cは2次転動型造粒機8
b内で調製された最終混合造粒物の水分を適当な時間間
隔で測定し、これが6.0〜6.5重量%の範囲に入る
ように決められる変数である。原料槽2bから切り出さ
れる返鉱の量R2bはR2aとR2bとR2cの総和に
係数βを掛けた数が使用すべき返鉱の総重量Rtに等し
くなるように決められる。
【0024】本発明の効果を示すため、図1の方法で操
業された操業デ−タの一部を表2に例示した。 表2 本発明 従来法 微粉造粒水分 重量% 8.5 7.2 粗粉造粒水分 重量% 7.5 6.0 装入前水分 重量% 6.5 7.0 粉コ−クス原単位 kg/t 42.1 42.0 生産率 T/m2 ・h 1.65 1.60 歩留 % 86.0 84.7 常温強度 % 70.5 70.0 回収蒸気量 kg/t 70 65 本発明の方法によれば、造粒時の水分を微粒粉鉱石およ
び粗粒粉鉱石にたいして各々8.5重量%および7.5
重量%に上昇させても焼結機装入前の水分を目標範囲内
の6.5重量%におさえることが可能であった。
【0025】造粒物の粒径を直接測定してはいないが、
生産率および歩留が従来法に較べて大幅に上昇している
点から、造粒時の水分を上昇させた結果として目標粒径
を十分に達成していることが、また、返鉱による水分調
整の焼結として焼結ベッド内の過剰水分が解消されたこ
とが推察できる。さらに、返鉱による過剰水分の解消に
より排ガス温度が上昇したことが、燃料原単位がほぼ同
一にもかかわらず回収蒸気量が増加していることから推
察できる。
【0026】図2は、本発明を特公平2−4658に提
案されている焼結鉱製造方法に適用した場合の工程図で
ある。図2の場合も原料槽1,3,4,5,6に各々貯
蔵されるものは図4の場合と同様であるが、図2の場合
は返鉱が原料槽2a,2bに分割して貯蔵されている点
に特徴がある。また、原料槽1から切り出された微粒粉
鉱石は原料槽2aから切り出された返鉱および生石灰、
粗粒粉鉱石、石灰石とともに1次転動型造粒機7に送ら
れ、ここで水分が添加され1次転動型造粒機7内で混合
される。この場合、目標粒径を得るに理想的な8.5〜
10.0重量%の水分が添加可能である点も図4と異な
る。また、図2ではパン型ペレタイザ−10の造粒物
が、2次転動型造粒機8へ供給される際に、原料槽5か
ら切り出された粉コ−クスのほかに原料槽2bから切り
出された返鉱とともに2次転動型造粒機8へ供給され、
ここで造粒物表面に粉コ−クスが被覆されると同時に、
混合造粒物の水分調整が行われる点に特徴がある。
【0027】混合造粒物の水分は原料槽2bから切り出
される返鉱の量を加減することにより、混合造粒物の強
度が焼結機に装入されるまでの搬送過程で崩壊しない程
度になるように決められるが、この場合は微粒粉鉱石と
粗粒粉鉱石の混合原料であるので7.5〜8.5重量%
の範囲に調整される。
【0028】また、2次転動型造粒機8内で調製された
生ペレットが焼結機9に装入され、焼成されるのは図4
と同様であるが、当然、本発明を適用すれば焼結機9に
供給された生ペレットは点火に先立って乾燥炉による乾
燥の必要がない。
【0029】ここで、原料槽2a,2bから切り出され
る返鉱の量について説明する。原料槽2bから切り出さ
れる返鉱の量R2bは2次転動型造粒機8内で調製され
た最終混合造粒物の水分を適当な時間間隔で測定し、こ
れが7.5〜8.5重量%の範囲に入るように決められ
る変数である。一方、原料槽2aから切り出される返鉱
の量R2aはR2aとR2bの和に係数γを掛けた数が
使用すべき返鉱の総重量Rtに等しくなるように決めら
れる。
【0030】本発明の効果を示すため、図3に示す方法
で行った操業デ−タの一部を表3に例示した。 表3 本発明 従来法 造粒水分 重量% 9.0 9.0 装入前水分 重量% 7.6 8.5 粉コ−クス原単位 kg/t 38.1 38.0 生産率 T/m2 ・h 1.70 1.65 歩留 % 86.0 84.0 常温強度 % 69.0 68.0 回収蒸気量 kg/t 65 60 この場合も、本発明の方法によれば、造粒時の水分を
9.0重量%にまで上昇させても焼結機装入前の水分を
目標範囲内の7.6重量%におさえることが可能であっ
た。また、目標粒径を十分に達成していること、過剰水
分が解消されたことが生産率および歩留の大幅な上昇か
ら推察でき、さらに、返鉱による過剰水分の解消により
排ガス温度が上昇したことが推察できるのは表2の場合
と同様である。
【0031】
【発明の効果】本発明では、従来結原料に混合造粒され
ていた返鉱のうち造粒に際して核となるのに必要な量は
その一部で十分である点、および返鉱は元来付着水分を
持たないので過剰の水分を保有する他の原料と混合すれ
ば、水分を吸収し混合原料の水分を調整する働きもする
点に着目した。そこで、核となる様に焼結原料の造粒工
程に混合する返鉱と、水分調整工程に混合する返鉱とに
分割して使用することにより、造粒に際して十分必要な
水分を添加しても、次ぎの水分調整工程で混合される返
鉱によって過剰水分を低減することが可能となる。
【0032】本発明によれば、焼結原料として微粒粉鉱
石を多量に使う場合、微粒粉鉱石のみをあるいは微粒粉
鉱石を含む全焼結原料を造粒するに当たって必要な水分
を何等の制約なしに与える事ができるため十分な大きさ
の生ペレットを得ることができ、しかも、水分調整工程
で返鉱による水分調整が行われる結果、過剰水分を含ま
ない状態で装入することが可能となる。すなわち、焼結
原料中の微粉原料の割合が増えても焼結ベッドの通気性
悪化を抑制し、生産性および歩留の低下を回避できるほ
か、過剰水分を蒸発させるための熱補償も必要としない
ので燃料原単位の上昇もない。さらに、焼結排ガス温度
の低下による電気集塵器の酸腐食を引き起こす心配もな
い。当然、点火炉の上流に乾燥炉を設ける必要もなく焼
結機の焼結面積を低下させることもないという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の工程を適用した焼結鉱製造方法の工
程図。
【図2】この発明の工程を適用した焼結鉱製造方法の工
程図。
【図3】従来の工程を適用した焼結鉱製造方法の工程
図。
【図4】従来の工程を適用した焼結鉱製造方法の工程
図。
【符号の説明】 1…微粒粉鉱石槽、2,2a,2b,2c…返鉱槽、
3,3a,3b…生石灰槽、4…粗粒粉鉱石槽、5…粉
コ−クス槽、6…石灰石槽、7,7a,7b…1次転動
型造粒機、8,8a,8b…2次転動型造粒機、9…焼
結機、10a,10b,10c,10d…パン型ペレタ
イザ−、11…解砕機、12a…1次ふるい、12b…
2次ふるい、12c…3次ふるい、12d…4次ふる
い、13…クラッシャ−、14…床敷鉱槽、15…高炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 秀明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 高井 力 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粒粉鉱石に少なくとも返鉱と生石灰とを
    混合し、この混合物に水分を添加し混合しペレットに造
    粒する工程と、粗粒粉鉱石に少なくとも返鉱と石灰石と
    生石灰と粉コ−クスとを混合し、この混合物に水分を添
    加し混合し造粒する工程と、前記二つの造粒工程から送
    られる混合造粒物に返鉱を混合し、最終混合造粒物の水
    分が所定の水分値になるように調整する工程とを備えた
    焼結鉱製造方法。
  2. 【請求項2】粉鉱石に少なくとも返鉱と石灰石と生石灰
    とを混合し、この混合物に水分を添加し混合しペレット
    に造粒する工程と、前記ペレット表面に粉コ−クスを被
    覆する工程と、前記表面に粉コ−クスを被覆されたペレ
    ットに返鉱を混合して水分調整する工程とを備えた焼結
    鉱製造方法。
JP21166393A 1993-08-26 1993-08-26 焼結鉱製造方法 Pending JPH0762456A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21166393A JPH0762456A (ja) 1993-08-26 1993-08-26 焼結鉱製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21166393A JPH0762456A (ja) 1993-08-26 1993-08-26 焼結鉱製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0762456A true JPH0762456A (ja) 1995-03-07

Family

ID=16609538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21166393A Pending JPH0762456A (ja) 1993-08-26 1993-08-26 焼結鉱製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0762456A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005350770A (ja) * 2004-05-13 2005-12-22 Nippon Steel Corp 焼結原料の事前処理方法
JP2006336064A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Sumitomo Metal Ind Ltd 焼結原料の造粒方法
JP2007284744A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Sumitomo Metal Ind Ltd 焼結鉱の製造方法
JP2009097027A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Sumitomo Metal Ind Ltd 焼結鉱の製造方法
KR101328305B1 (ko) * 2011-12-20 2013-11-11 주식회사 포스코 극미분 펠렛 광석을 이용한 소결광 제조방법
KR101328256B1 (ko) * 2011-12-12 2013-11-14 주식회사 포스코 소결광의 제조방법
US8834596B2 (en) 2005-05-10 2014-09-16 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Method for pretreating sintering material
KR101449456B1 (ko) * 2012-11-23 2014-10-13 주식회사 포스코 소결 배합 원료 제조 방법
KR101486869B1 (ko) * 2012-12-27 2015-02-04 주식회사 포스코 소결광 제조용 브리켓, 그 제조 방법 및 이를 이용한 소결광 제조 방법
KR101526451B1 (ko) * 2012-11-29 2015-06-05 주식회사 포스코 소결광 제조 방법
JP2015203115A (ja) * 2014-04-10 2015-11-16 新日鐵住金株式会社 焼結原料の事前処理方法
JP2015203132A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 新日鐵住金株式会社 焼結原料の事前処理方法
JP2018178166A (ja) * 2017-04-06 2018-11-15 新日鐵住金株式会社 焼結用配合原料の製造方法
JP2020033582A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 日本製鉄株式会社 配合原料の造粒方法
CN115261615A (zh) * 2022-07-30 2022-11-01 山东泰山钢铁集团有限公司 一种返矿分级分层布料的烧结配料方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005350770A (ja) * 2004-05-13 2005-12-22 Nippon Steel Corp 焼結原料の事前処理方法
US8834596B2 (en) 2005-05-10 2014-09-16 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Method for pretreating sintering material
JP2006336064A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Sumitomo Metal Ind Ltd 焼結原料の造粒方法
JP4604849B2 (ja) * 2005-06-01 2011-01-05 住友金属工業株式会社 焼結原料の造粒方法
JP2007284744A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Sumitomo Metal Ind Ltd 焼結鉱の製造方法
JP2009097027A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Sumitomo Metal Ind Ltd 焼結鉱の製造方法
KR101328256B1 (ko) * 2011-12-12 2013-11-14 주식회사 포스코 소결광의 제조방법
KR101328305B1 (ko) * 2011-12-20 2013-11-11 주식회사 포스코 극미분 펠렛 광석을 이용한 소결광 제조방법
KR101449456B1 (ko) * 2012-11-23 2014-10-13 주식회사 포스코 소결 배합 원료 제조 방법
KR101526451B1 (ko) * 2012-11-29 2015-06-05 주식회사 포스코 소결광 제조 방법
KR101486869B1 (ko) * 2012-12-27 2015-02-04 주식회사 포스코 소결광 제조용 브리켓, 그 제조 방법 및 이를 이용한 소결광 제조 방법
JP2015203115A (ja) * 2014-04-10 2015-11-16 新日鐵住金株式会社 焼結原料の事前処理方法
JP2015203132A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 新日鐵住金株式会社 焼結原料の事前処理方法
JP2018178166A (ja) * 2017-04-06 2018-11-15 新日鐵住金株式会社 焼結用配合原料の製造方法
JP2020033582A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 日本製鉄株式会社 配合原料の造粒方法
CN115261615A (zh) * 2022-07-30 2022-11-01 山东泰山钢铁集团有限公司 一种返矿分级分层布料的烧结配料方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0762456A (ja) 焼結鉱製造方法
EP0415146A1 (en) Method for manufacturing agglomerates of sintered pellets
JPH0127133B2 (ja)
US4595416A (en) Method and apparatus for producing cement clinker including white cement
JP2000290732A (ja) 燃焼性に優れた焼結用原料の造粒方法
JPS6052533A (ja) 焼結原料の事前処理方法
JP2003277838A (ja) 高炉用焼結原料に用いる高結晶水鉱石、高炉用焼結原料及びその製造方法
JP2790026B2 (ja) 焼成塊成鉱の製造方法
JPH0832932B2 (ja) 塊成鉱製造における生ペレット製造方法
JPH08199250A (ja) 焼結鉱の製造方法
JPS63149331A (ja) 焼成塊成鉱の製造方法
JPH01104723A (ja) 製鉄ダストからの焼結原料製造方法
JPH0621297B2 (ja) 塊成鉱の製造方法
JP5167641B2 (ja) 焼結鉱の製造方法
JPH0711348A (ja) 焼結操業方法
JPH06145822A (ja) 焼結鉱の製造方法
JPH0688141A (ja) 焼成塊成鉱の製造方法
JPH1112626A (ja) 還元鉄の製造方法
JPH07138660A (ja) 製鉄ダストからの焼結原料製造方法
JP2755036B2 (ja) 焼成塊成鉱の製造方法
JPH04198427A (ja) 焼結鉱の製造方法
JPS62214138A (ja) 焼結鉱の製造方法
SU929721A2 (ru) Способ производства рудных окатышей
JPH0422961B2 (ja)
JPH0621298B2 (ja) 塊成鉱の製造方法