JPH0762040A - 変性ポリエチレンの製造方法 - Google Patents

変性ポリエチレンの製造方法

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JPH0762040A
JPH0762040A JP22968393A JP22968393A JPH0762040A JP H0762040 A JPH0762040 A JP H0762040A JP 22968393 A JP22968393 A JP 22968393A JP 22968393 A JP22968393 A JP 22968393A JP H0762040 A JPH0762040 A JP H0762040A
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JP
Japan
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polyethylene
graft
diethylacrylamide
modified polyethylene
modified
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Pending
Application number
JP22968393A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kitamura
博之 北村
Hiroshi Oka
洋 岡
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Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Original Assignee
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
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Publication date
Application filed by Kohjin Holdings Co Ltd, Kohjin Co filed Critical Kohjin Holdings Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 N,N−ジエチルアクリルアミドをグラフト
重合した、各種の樹脂組成物への接着性、相溶性に優れ
た、均一でグラフト効率の高い変性ポリエチレンの製造
方法を提供する。 【構成】 ポリエチレン、N,N−ジエチルアクリルア
ミド及びラジカル発生剤を200℃、5分間溶融混練
し、変性ポリエチレンを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はN,N−ジエチルアクリ
ルアミドをグラフト重合した、各種の樹脂組成物への接
着性、相溶性に優れた変性ポリエチレンの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンは安価で、成形性、絶縁
性、耐薬品性等に優れているために、フィルム、繊維、
成形品など各種の用途に広く用いられている。しかしな
がら、ポリエチレンは非極性分子であるために、金属、
ポリアミド、ポリエステル等の樹脂、木材などの異種材
料との接着性、他樹脂との相溶性に劣っているため、こ
れらの性質を改善する目的で、不飽和カルボン酸をグラ
フト重合することが種々開示されている(例えば、特開
昭50−4189号、特開昭51−122152号、特
開昭52−25845号、特開昭57−165413号
等。)。しかしながら、これら公知の方法により製造さ
れる変性ポリエチレンは、無水マレイン酸等の不飽和カ
ルボン酸のグラフト率を高くすることは困難で、接着
性、相溶性の向上が不十分であり、かつ、無水マレイン
酸は昇華性であるために、変性時に刺激臭を伴うため作
業性が悪く、さらに得られる変性物が変色するおそれが
あるなどの問題点がある。これら欠点を解決するため、
ポリオレフィン類に(N置換)アクリルアミド類を溶融
混練法でグラフト変性することも開示されている(例え
ば、特開昭53−73286号、特開昭60−1652
42号等。)。しかし、これらに用いられるポリオレフ
ィンとしては、エチレン/酢酸ビニル、エチレン/アク
リル酸エステルなどの共重合体であり、ポリエチレンそ
のものに溶融グラフトした例は知られていない。その理
由として、極性を持たないポリエチレンと、不飽和カル
ボン酸類より大きい極性を有するアクリルアミド系モノ
マーを相溶融する事が難しいためと推察される。そこ
で、ポリエチレンを(メタ)アクリルアミド、N置換ア
クリルアミドなどを用い、例えば放射線、電子線、プラ
ズマ照射を用い変性する方法も種々提案されている(例
えば、特開昭51−74083号、特開昭59−184
274号、特開昭62−253638号、特開平4−2
63854号等。)。しかしながらこれらの方法では基
材の表面のみの改質にとどまり、ポリマーアロイなどへ
の応用は困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリエチレンを溶融状
態でアクリルアミド類によりグラフト変性できれば、ポ
リエチレンを溶融成形する工程中で、容易に極性を持つ
ポリエチレンに変性でき、ポリエチレン樹脂の塗装、印
刷、接着性改善等に役立ち、その応用範囲は極めて広
い。さらに、変性ポリエチレンを溶融状態でポリアミド
等とポリマーブレンドする事により、ポリエチレン/ポ
リアミド等のポリマーアロイを得る事ができる。この様
に、ポリエチレンにアクリルアミド類を溶融グラフトで
きる技術が望まれている。しかしながら、極性を有する
アクリルアミド類モノマーは、非極性のポリエチレンに
対する親和性が小さいため、ポリエチレンに対して均一
に混合する事が難しく、均一なグラフト重合体を得る事
が難しい。本発明の目的は特定のアクリルアミド誘導体
を用いて、ポリエチレンに均一なグラフト重合を行う、
異種材料との接着性、他樹脂との相溶性に優れた変性ポ
リエチレンの製造方法を提供する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意研究した結果、N,N−ジエチルア
クリルアミドが特異な両親媒性を有し、極性の水から非
極性のn−ヘキサンにまで溶解する事を見出し、かかる
知見をもとに、ポリエチレンをN,N−ジエチルアクリ
ルアミドにより均一に変性できることを見いだし、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、ポリエチレ
ンに、ポリエチレンの溶融状態でラジカル発生剤の存在
下、N,N−ジエチルアクリルアミドをグラフト重合さ
せ、グラフト共重合体とする変性ポリエチレンの製造方
法を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
方法において、変性用モノマーとしては本発明者らによ
り特異な両親溶性を有することが見いだされたN,N−
ジエチルアクリルアミドが用いられる。表1にアクリル
アミド系モノマーの溶解性を示す。
【0006】
【表1】
【0007】本発明の方法に使用し得るポリエチレンは
メルトインデックス(MI、(ASTM D−123
8)が0.01〜100g/10min、密度(AST
M D−1505)が0.90〜0.98g/cm3
ものであり、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチ
レン等が挙げられる。変性方法としては溶融混練法が用
いられ、ポリエチレンとN,N−ジエチルアクリルアミ
ド及びラジカル発生剤を押出機や二軸混練機等に投入
し、120〜230℃の温度に加熱して溶融しながら
0.1〜20分混練する。使用するラジカル発生剤とし
ては、通常のラジカル重合触媒で、例えば過酸化ベンゾ
イル、過酸化ラウロイル、過酸化ジターシャリーブチ
ル、過酸化アセチル、ターシャリーブチルペルオキシ安
息香酸、過酸化ジクミル、ペルオキシ安息香酸、ペルオ
キシ酢酸、ターシャリーブチルペルオキシピバレート、
2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリーブチルペル
オキシヘキシン等の過酸化物類やアゾビスイソブチロニ
トリル等のジアゾ化合物類等を挙げることができる。触
媒の添加量は、N,N−ジエチルアクリルアミド100
重量部に対して、0.1〜10重量部程度である。前記
ポリエチレンに対するN,N−ジエチルアクリルアミド
の配合量は特に規定しないが、変性ポリオレフィンの物
性及び溶融混練の操作性を考慮すると0.01〜30重
量部が好ましい。N,N−ジエチルアクリルアミドの配
合量が0.01重量部未満では高グラフト率が得られ
ず、また30重量部を越えてもアミド基導入の効果は変
わらない。このようにして得られる変性ポリエチレン
(グラフト共重合体)は変性用モノマーのグラフト効率
が大きく、かつ均一なグラフトが行われる。また本発明
の方法で用いるN,N−ジエチルアクリルアミドは変性
時に刺激臭を生じることがなく、変色もない。
【0008】
【実施例】以下の実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、各実施例及び比較例において原料及び
添加剤としては、以下のものを使用した。 1.ポリエチレン ・LLDPE(線状低密度ポリエチレン、メルトインデ
ックス(MI、ASTM D−1238)1.0g/1
0min、密度0.918g/cm3 、日本ユニカー
(株)製) 2.変性用モノマー: ・N,N−ジエチルアクリルアミド(以下、DEAAと
略称する。) ・N,N−ジメチルアクリルアミド(以下、DMAAと
略称する。) ・アクリル酸(以下、AAcと略称する。) ・無水マレイン酸(以下、MAHと略称する。) 3.ラジカル発生剤 ・パーヘキシン25B(2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、日本油脂
(株)製)
【0009】実施例1〜5、比較例1〜6 表2に示すポリエチレン(LLDPE)と、表2に示す
種類及び量の変性用モノマーと、さらに表2に示す量の
ラジカル発生剤とをブレンドし、その後ラボプラストミ
ルで、200℃、5分間(予熱1分間)、80rpmで
溶融混練してグラフト重合させた。このようにして得ら
れた変性ポリエチレンを沸騰メタノールで煮沸し、残存
モノマー及びホモポリマーを抽出除去後、ヒートプレス
(230℃)によりフィルムを成形した。なお、実施例
中、抽出液に残存モノマー及びホモポリマーは検出され
なかった。得られたフィルムの成形性を観察し、さらに
水に対する接触角を測定した。結果を表2及び図1に示
す。(表中、フィルム成形性の○は良好、△は可、×は
不可を表す。)
【0010】
【図1】
【0011】
【表2】
【0012】表2及び図1から明かなように、本発明の
製造方法により得られる変性ポリエ、チレンは、グラフ
ト効率が高く、変性時の刺激臭、変色が無く、さらに得
られる変性ポリエチレンは親水性が向上した。これに対
して、変性用モノマーとしてN,N−ジメチルアクリル
アミド、アクリル酸、無水マレイン酸を用いた比較例1
〜6では、変性物のフィルム成形性が悪く、これは混練
中に相分離を起こしているためと考えられる。さらに無
水マレイン酸を使用した比較例5、6では変性時の刺激
臭も大きく、変性物も褐色に着色した。
【0013】
【発明の効果】以上述べてきた通り、本発明の方法にお
いては、両親媒性を有するN,N−ジエチルアクリルア
ミドを用いてポリエチレンをラジカルの存在下において
変性している。このため、グラフト効率が高く、グラフ
ト反応時の作業性も良好な変性ポリエチレンを容易に製
造することができる。この変性ポリエチレンは、界面張
力が増加し、親水性、接着性、塗装性、印刷性等の改善
に寄与し、さらに、無水マレイン酸等に特有の刺激臭、
変色の問題もない。このような本発明の変性ポリエチレ
ンは、各種工業用の樹脂組成物に用いる相溶剤、金属、
他のプラスチック等との接着剤などとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜5で得られた変性ポリエチ
レン及びポリエチレンの接触角(水、気温20±2℃、
湿度65±5%)を示す図である。縦軸は接触角の相対
値(%)、縦軸はDEAA配合量(g/90gPE)を
表す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンに、ポリエチレンの溶融状
    態でラジカル発生剤の存在下、N,N−ジエチルアクリ
    ルアミドをグラフト重合させ、グラフト共重合体とする
    事を特徴とする変性ポリエチレンの製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリエチレン100重量部に対して、
    N,N−ジエチルアクリルアミド0.01〜30重量部
    をグラフト重合する請求項1記載の変性ポリエチレンの
    製造方法。
JP22968393A 1993-08-24 1993-08-24 変性ポリエチレンの製造方法 Pending JPH0762040A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10513574B2 (en) 2014-07-03 2019-12-24 Fujifilm Wako Pure Chemical Corporation Graft polymer, resin colored matter, method for producing same, and resin composition containing resin colored matter
CN115521566A (zh) * 2022-11-28 2022-12-27 广州鹿山新材料股份有限公司 尼龙增韧剂及其制备方法和应用

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10513574B2 (en) 2014-07-03 2019-12-24 Fujifilm Wako Pure Chemical Corporation Graft polymer, resin colored matter, method for producing same, and resin composition containing resin colored matter
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