JPH08217835A - 改質された非晶質重合体 - Google Patents
改質された非晶質重合体Info
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- JPH08217835A JPH08217835A JP4933295A JP4933295A JPH08217835A JP H08217835 A JPH08217835 A JP H08217835A JP 4933295 A JP4933295 A JP 4933295A JP 4933295 A JP4933295 A JP 4933295A JP H08217835 A JPH08217835 A JP H08217835A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレ
ン−ブテン−1共重合体に炭素数3〜10の不飽和カル
ボン酸、その酸無水物およびそのエステルからなる不飽
和カルボン酸誘導体成分がグラフト共重合した非晶質重
合体。 【効果】 本発明は各種樹脂の改質剤として、あるいは
接着剤、印刷性および染色性に優れた改質された非晶質
ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共
重合体であり、比較的高温下あるいは高凝集力が要求さ
れるところに適するものである。
ン−ブテン−1共重合体に炭素数3〜10の不飽和カル
ボン酸、その酸無水物およびそのエステルからなる不飽
和カルボン酸誘導体成分がグラフト共重合した非晶質重
合体。 【効果】 本発明は各種樹脂の改質剤として、あるいは
接着剤、印刷性および染色性に優れた改質された非晶質
ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共
重合体であり、比較的高温下あるいは高凝集力が要求さ
れるところに適するものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な改質された非晶
質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1
共重合体に関し、さらに詳しくは、各種樹脂の改質剤と
して、あるいは接着性、印刷性および染色性に優れた樹
脂として使用することのできる改質された非晶質ポリプ
ロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体
に関する。
質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1
共重合体に関し、さらに詳しくは、各種樹脂の改質剤と
して、あるいは接着性、印刷性および染色性に優れた樹
脂として使用することのできる改質された非晶質ポリプ
ロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
から、無極性のポリエチレン、ポリプロピレンなどの結
晶質高分子量ポリオレフィンに、不飽和カルボン酸誘導
体をグラフト共重合することにより、ポリオレフィンの
物理的、化学的性質を改善することは知られている。す
なわち、カルボキシル基をポリオレフィンに導入するこ
とにより、極性物質との接着性が改良され、印刷性及び
染色性が著しく改良される。非晶質低分子量ポリオレフ
ィンへの不飽和カルボン酸誘導体のグラフト共重合体と
しては、特開平1−282207号が開示されている。
すなわち、プロピレン成分が71〜95モル%、エチレ
ン成分が29〜5モル%で、数平均分子量が3,500
〜30,000である非晶質低分子量プロピレン−エチ
レン共重合体に炭素数3〜10の不飽和カルボン酸、そ
の酸無水物およびそのエステルからなる不飽和カルボン
酸誘導体成分が該ポリマー100重量部あたり0.1〜
40重量部グラフト共重合したものは各種樹脂の改質剤
として、あるいは接着性、印刷性および染色性に優れた
樹脂として使用することができると述べている。元来、
非晶質低分子量ポリオレフィンはホットメルト接着剤の
主原料として多用されている。上記のグラフト共重合体
は接着性の向上という点では確かに十分に改質されてい
るが、プロピレンおよびエチレン成分量よりその軟化点
が145〜120℃でかつ凝集力が低いため、比較的低
温でかつ高凝集力を要しない用途にしか適用できない。
すなわち、軟化点が高いかあるいは凝集力が高いもので
あってかつ接着性を改良したものが熱望されていた。し
たがって、本発明の目的は、比較的高温下で適用される
場合あるいは高凝集力が要求される場合の、各種樹脂の
改質剤として、あるいは接着性、印刷性、染色性に優れ
た樹脂として使用することができる改質された非晶質ポ
リプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体を提供することにある。
から、無極性のポリエチレン、ポリプロピレンなどの結
晶質高分子量ポリオレフィンに、不飽和カルボン酸誘導
体をグラフト共重合することにより、ポリオレフィンの
物理的、化学的性質を改善することは知られている。す
なわち、カルボキシル基をポリオレフィンに導入するこ
とにより、極性物質との接着性が改良され、印刷性及び
染色性が著しく改良される。非晶質低分子量ポリオレフ
ィンへの不飽和カルボン酸誘導体のグラフト共重合体と
しては、特開平1−282207号が開示されている。
すなわち、プロピレン成分が71〜95モル%、エチレ
ン成分が29〜5モル%で、数平均分子量が3,500
〜30,000である非晶質低分子量プロピレン−エチ
レン共重合体に炭素数3〜10の不飽和カルボン酸、そ
の酸無水物およびそのエステルからなる不飽和カルボン
酸誘導体成分が該ポリマー100重量部あたり0.1〜
40重量部グラフト共重合したものは各種樹脂の改質剤
として、あるいは接着性、印刷性および染色性に優れた
樹脂として使用することができると述べている。元来、
非晶質低分子量ポリオレフィンはホットメルト接着剤の
主原料として多用されている。上記のグラフト共重合体
は接着性の向上という点では確かに十分に改質されてい
るが、プロピレンおよびエチレン成分量よりその軟化点
が145〜120℃でかつ凝集力が低いため、比較的低
温でかつ高凝集力を要しない用途にしか適用できない。
すなわち、軟化点が高いかあるいは凝集力が高いもので
あってかつ接着性を改良したものが熱望されていた。し
たがって、本発明の目的は、比較的高温下で適用される
場合あるいは高凝集力が要求される場合の、各種樹脂の
改質剤として、あるいは接着性、印刷性、染色性に優れ
た樹脂として使用することができる改質された非晶質ポ
リプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロ
ピレン−ブテン−1共重合体に特定の不飽和カルボン酸
誘導体成分がグラフト共重合した非晶質重合体が上記目
的を達成することを見出した。本発明における非晶質ポ
リプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体は、数平均分子量が2,000〜40,000の範
囲にあり、結晶融解熱量が20Joule /g以下である。
数平均分子量が2,000未満では、ポリマーとしての
特性が発揮されず、40,000を超えると接着剤など
として用いるには粘度などの物性上好ましくない。な
お、数平均分子量は、例えば、ゲル・パーミエーション
・クロマトグラフィ(GPC)など周知の方法によって
測定することができる。また、結晶融解熱量が20Joul
e /gを超えると、結晶性が増大して樹脂の柔軟性が低
下し、接着性が低下する。なお、結晶融解熱量は下記の
ように測定した。すなわち、この結晶融解熱量は、示差
走査型熱量計による重合体の完全溶融状態の比熱曲線を
低温側に直接外挿して得られる直線をベースラインとし
て計算される値である。その測定は、示差走査型熱量計
として、島津製作所製DSC−50を用い、サンプル量
を約10mg、測定雰囲気を窒素雰囲気とし、熱量標準
としてインジウムを使用して行った。また、加熱プログ
ラムは次の通りであった。すなわち、サンプルを50℃
/分の昇温速度で210℃まで昇温し210℃で5分間
放置後、10℃/分の降温速度で−42℃まで冷却し、
−42℃で5分間放置する。その後20℃/分の昇温速
度で−40℃から200℃まで測定を行った。
を重ねた結果、非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロ
ピレン−ブテン−1共重合体に特定の不飽和カルボン酸
誘導体成分がグラフト共重合した非晶質重合体が上記目
的を達成することを見出した。本発明における非晶質ポ
リプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体は、数平均分子量が2,000〜40,000の範
囲にあり、結晶融解熱量が20Joule /g以下である。
数平均分子量が2,000未満では、ポリマーとしての
特性が発揮されず、40,000を超えると接着剤など
として用いるには粘度などの物性上好ましくない。な
お、数平均分子量は、例えば、ゲル・パーミエーション
・クロマトグラフィ(GPC)など周知の方法によって
測定することができる。また、結晶融解熱量が20Joul
e /gを超えると、結晶性が増大して樹脂の柔軟性が低
下し、接着性が低下する。なお、結晶融解熱量は下記の
ように測定した。すなわち、この結晶融解熱量は、示差
走査型熱量計による重合体の完全溶融状態の比熱曲線を
低温側に直接外挿して得られる直線をベースラインとし
て計算される値である。その測定は、示差走査型熱量計
として、島津製作所製DSC−50を用い、サンプル量
を約10mg、測定雰囲気を窒素雰囲気とし、熱量標準
としてインジウムを使用して行った。また、加熱プログ
ラムは次の通りであった。すなわち、サンプルを50℃
/分の昇温速度で210℃まで昇温し210℃で5分間
放置後、10℃/分の降温速度で−42℃まで冷却し、
−42℃で5分間放置する。その後20℃/分の昇温速
度で−40℃から200℃まで測定を行った。
【0004】本発明の非晶質ポリプロピレンまたは非晶
質プロピレン−ブテン−1共重合体は、さらに、沸騰n
−ヘプタン不溶分、すなわち、沸騰n−ヘプタンによる
ソックスレー抽出不溶分が70重量%以下、好ましくは
60重量%以下、特に好ましくは10重量%以下のもの
が望ましい。沸騰n−ヘプタン不溶分が70重量%より
大きいと、非晶質部分の比率が少なくなり目的とする十
分な接着性が得られない。しかして、非晶質プロピレン
−ブテン−1共重合体の場合、プロピレン成分は50モ
ル%以上100モル%未満である。プロピレン成分が1
00モル%の場合は非晶質ポリプロピレンに該当し、高
い軟化点が特長である。プロピレン成分が上記範囲にあ
る非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体は高い凝集力
が特長であり、プロピレン成分が50モル%未満ではこ
の特長が発現しない。上記の非晶質ポリプロピレンまた
は非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体は、所定のプ
ロピレン成分を含有するように原料から目的生産でき
る。例えば、塩化マグネシウムに担持したチタン担持型
触媒とトリエチルアルミニウムを用いて水素の存在下ま
たは不存在下で原料モノマーを重合して得ることができ
る。供給の安定性および品質の安定性の観点から目的生
産されたものを使用することが望ましい。
質プロピレン−ブテン−1共重合体は、さらに、沸騰n
−ヘプタン不溶分、すなわち、沸騰n−ヘプタンによる
ソックスレー抽出不溶分が70重量%以下、好ましくは
60重量%以下、特に好ましくは10重量%以下のもの
が望ましい。沸騰n−ヘプタン不溶分が70重量%より
大きいと、非晶質部分の比率が少なくなり目的とする十
分な接着性が得られない。しかして、非晶質プロピレン
−ブテン−1共重合体の場合、プロピレン成分は50モ
ル%以上100モル%未満である。プロピレン成分が1
00モル%の場合は非晶質ポリプロピレンに該当し、高
い軟化点が特長である。プロピレン成分が上記範囲にあ
る非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体は高い凝集力
が特長であり、プロピレン成分が50モル%未満ではこ
の特長が発現しない。上記の非晶質ポリプロピレンまた
は非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体は、所定のプ
ロピレン成分を含有するように原料から目的生産でき
る。例えば、塩化マグネシウムに担持したチタン担持型
触媒とトリエチルアルミニウムを用いて水素の存在下ま
たは不存在下で原料モノマーを重合して得ることができ
る。供給の安定性および品質の安定性の観点から目的生
産されたものを使用することが望ましい。
【0005】本発明の改質された非晶質ポリプロピレン
または非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体は、前記
非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン
−1共重合体に炭素数3〜10の不飽和カルボン酸、そ
の酸無水物およびそのエステルからなる不飽和カルボン
酸誘導体成分がグラフト共重合したものである。上記不
飽和カルボン酸誘導体成分の炭素数は3〜10の範囲で
あり、より好ましくは4〜8である。炭素数が3未満で
はポリマーへの着臭が強く、炭素数が10を超えるとグ
ラフト反応が起こりにくい。しかして、炭素数が3ない
し10の不飽和カルボン酸、その酸無水物およびそのエ
ステルからなる不飽和カルボン酸誘導体としては、例え
ばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル
酸、ビシクロ(2,2,1)ヘプト−2−エン−5,6
−ジカルボン酸などの不飽和カルボン酸、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ビシクロ(2,2,1)ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物などの不飽和カルボン
酸の無水物、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、
マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマール
酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチ
ル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ(2,
2,1)ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメ
チルなどの不飽和カルボン酸のエステルが挙げられる。
これらの中でもマレイン酸、イタコン酸またはこれらの
無水物が好ましい。
または非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体は、前記
非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン
−1共重合体に炭素数3〜10の不飽和カルボン酸、そ
の酸無水物およびそのエステルからなる不飽和カルボン
酸誘導体成分がグラフト共重合したものである。上記不
飽和カルボン酸誘導体成分の炭素数は3〜10の範囲で
あり、より好ましくは4〜8である。炭素数が3未満で
はポリマーへの着臭が強く、炭素数が10を超えるとグ
ラフト反応が起こりにくい。しかして、炭素数が3ない
し10の不飽和カルボン酸、その酸無水物およびそのエ
ステルからなる不飽和カルボン酸誘導体としては、例え
ばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル
酸、ビシクロ(2,2,1)ヘプト−2−エン−5,6
−ジカルボン酸などの不飽和カルボン酸、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ビシクロ(2,2,1)ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物などの不飽和カルボン
酸の無水物、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、
マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマール
酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチ
ル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ(2,
2,1)ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメ
チルなどの不飽和カルボン酸のエステルが挙げられる。
これらの中でもマレイン酸、イタコン酸またはこれらの
無水物が好ましい。
【0006】グラフト共重合は公知の方法で実施され
る。例えば、非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピ
レン−ブテン−1共重合体と不飽和カルボン酸誘導体成
分との溶融混合物にあるいはトルエン、キシレンなどの
溶媒を用いた溶液に有機過酸化物を添加して行う。ま
た、有機過酸化物を添加しないでγ線などの電離放射線
を照射してもよい。いずれの場合もこのグラフト共重合
は空気、酸素の混入は避けるのが好ましく、窒素ガス、
炭酸ガスなど不活性ガス雰囲気下で行うのが望ましい。
る。例えば、非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピ
レン−ブテン−1共重合体と不飽和カルボン酸誘導体成
分との溶融混合物にあるいはトルエン、キシレンなどの
溶媒を用いた溶液に有機過酸化物を添加して行う。ま
た、有機過酸化物を添加しないでγ線などの電離放射線
を照射してもよい。いずれの場合もこのグラフト共重合
は空気、酸素の混入は避けるのが好ましく、窒素ガス、
炭酸ガスなど不活性ガス雰囲気下で行うのが望ましい。
【0007】有機過酸化物としては、その半減期が1分
となる分解温度が70〜270℃の範囲のものが好まし
く、例えば、アセチルシクロヘキシルスルホニルペルオ
キシド、ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイル
ペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−
ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,4
−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペ
ルオキシアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−
ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペル
オキシラウレート、tert−ブチルペルオキシイソブ
チレート、tert−ブチルペルオキシピバレート、ク
ミルペルオキシオクトエート、tert−ブチルペルオ
キシ(2−エチルヘキサノエート)、tert−ブチル
ヒドロペルオキシド、tert−ブチルペルオキシイソ
プロピルモノカーボネート、クメンヒドロペルオキシド
などが挙げられる。
となる分解温度が70〜270℃の範囲のものが好まし
く、例えば、アセチルシクロヘキシルスルホニルペルオ
キシド、ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイル
ペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−
ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,4
−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペ
ルオキシアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−
ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペル
オキシラウレート、tert−ブチルペルオキシイソブ
チレート、tert−ブチルペルオキシピバレート、ク
ミルペルオキシオクトエート、tert−ブチルペルオ
キシ(2−エチルヘキサノエート)、tert−ブチル
ヒドロペルオキシド、tert−ブチルペルオキシイソ
プロピルモノカーボネート、クメンヒドロペルオキシド
などが挙げられる。
【0008】有機過酸化物を用いる場合のグラフト共重
合温度は、非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレ
ン−ブテン−1共重合体の軟化点、有機過酸化物の分解
温度により決まるが、一般に80〜220℃である。
合温度は、非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレ
ン−ブテン−1共重合体の軟化点、有機過酸化物の分解
温度により決まるが、一般に80〜220℃である。
【0009】不飽和カルボン酸誘導体成分と有機過酸化
物の配合量、グラフト共重合の温度・時間は、得られた
改質非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブ
テン−1共重合体の酸価が1〜400mgKOH/g、
好ましくは5〜200mgKOH/gとなるよう適宜選
択される。ここで、酸価とは、ポリマー1g当りの中和
に要するKOHのmg数であり、この場合には改質非晶
質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1
共重合体中のカルボン酸基および/またはカルボン酸無
水物基および/またはエステル基の濃度の目安に相当す
る。改質非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン
−ブテン−1共重合体の酸価が1未満では極性が不十分
であり接着性は改良されない。また、400を超えるも
のを得ようとすると、非晶質ポリプロピレンまたは非晶
質プロピレン−ブテン−1共重合体の主鎖切断あるいは
架橋などの副反応も起こって効果的な改質にならないの
で、400を超えるものは実際上好ましくない。
物の配合量、グラフト共重合の温度・時間は、得られた
改質非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブ
テン−1共重合体の酸価が1〜400mgKOH/g、
好ましくは5〜200mgKOH/gとなるよう適宜選
択される。ここで、酸価とは、ポリマー1g当りの中和
に要するKOHのmg数であり、この場合には改質非晶
質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1
共重合体中のカルボン酸基および/またはカルボン酸無
水物基および/またはエステル基の濃度の目安に相当す
る。改質非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン
−ブテン−1共重合体の酸価が1未満では極性が不十分
であり接着性は改良されない。また、400を超えるも
のを得ようとすると、非晶質ポリプロピレンまたは非晶
質プロピレン−ブテン−1共重合体の主鎖切断あるいは
架橋などの副反応も起こって効果的な改質にならないの
で、400を超えるものは実際上好ましくない。
【0010】本発明の不飽和カルボン酸誘導体成分がグ
ラフト共重合した非晶質重合体を工業的に製造するに
は、押出機が好適に用いられる。押出機としてはベント
口付単軸、多軸押出機が使用できる。
ラフト共重合した非晶質重合体を工業的に製造するに
は、押出機が好適に用いられる。押出機としてはベント
口付単軸、多軸押出機が使用できる。
【0011】(製造工程)複数のベント口付二軸押出機
を使用し、非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレ
ン−ブテン−1共重合体、有機過酸化物、不飽和カルボ
ン酸誘導体成分をホッパーまたはベント口より同時また
は別途投入する。シリンダー温度は非晶質ポリプロピレ
ンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体の軟化
点、有機過酸化物の分解温度により決まる。一般的に8
0〜220℃であり、20秒〜数分の溶融混練でグラフ
ト共重合はほぼ完了する。
を使用し、非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレ
ン−ブテン−1共重合体、有機過酸化物、不飽和カルボ
ン酸誘導体成分をホッパーまたはベント口より同時また
は別途投入する。シリンダー温度は非晶質ポリプロピレ
ンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体の軟化
点、有機過酸化物の分解温度により決まる。一般的に8
0〜220℃であり、20秒〜数分の溶融混練でグラフ
ト共重合はほぼ完了する。
【0012】一般に非晶質ポリプロピレンまたは非晶質
プロピレン−ブテン−1共重合体は粘着性が強くペレッ
ト化が困難であるため、直接ホッパーから投入すること
はできない。したがって加熱溶融して定量ポンプでホッ
パーまたはベント口から供給するのが好ましい。この際
の溶融、供給温度は非晶質ポリプロピレンまたは非晶質
プロピレン−ブテン−1共重合体の軟化点より20℃以
上、約120〜220℃が好ましい。また、この場合、
不飽和カルボン酸誘導体成分が、例えば無水マレイン酸
(融点53℃、沸点202℃の室温で白色のフレーク状
ないし顆粒状)では、高温になるとその昇華が著しくな
るため、溶融非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピ
レン−ブテン−1共重合体に配合して供給することは避
け、溶融非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン
−ブテン−1共重合体とは別にC0 ないしC1から供給
するのが好ましい。
プロピレン−ブテン−1共重合体は粘着性が強くペレッ
ト化が困難であるため、直接ホッパーから投入すること
はできない。したがって加熱溶融して定量ポンプでホッ
パーまたはベント口から供給するのが好ましい。この際
の溶融、供給温度は非晶質ポリプロピレンまたは非晶質
プロピレン−ブテン−1共重合体の軟化点より20℃以
上、約120〜220℃が好ましい。また、この場合、
不飽和カルボン酸誘導体成分が、例えば無水マレイン酸
(融点53℃、沸点202℃の室温で白色のフレーク状
ないし顆粒状)では、高温になるとその昇華が著しくな
るため、溶融非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピ
レン−ブテン−1共重合体に配合して供給することは避
け、溶融非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン
−ブテン−1共重合体とは別にC0 ないしC1から供給
するのが好ましい。
【0013】有機過酸化物は使用する非晶質ポリプロピ
レンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体の軟
化点に応じて選択する。有機過酸化物の分解半減期は温
度により定まった値を有しているため、低軟化点の非晶
質プロピレン−ブテン−1共重合体にグラフト共重合す
る場合には、分解半減期温度の低い有機過酸化物、例え
ばtert−ブチルペルオキシ(2−エチルヘキサノエ
ート)〔パーブチルO、日本油脂(株)製、分解半減期
1分温度:135℃〕が、また、高軟化点の非晶質ポリ
プロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重合
体にグラフト共重合する場合には、分解半減期温度の高
い有機過酸化物、例えばtert−ブチルペルオキシベ
ンゾエート〔パーブチルZ、日本油脂(株)製、分解半
減期1分温度:170℃〕が選ばれる。有機過酸化物
は、均一なグラフト共重合を確保するために、非晶質ポ
リプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体および不飽和カルボン酸誘導体成分が押出機中で相
互に溶融混練混合された状態に至る位置から定量供給さ
れるのが好ましい。
レンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体の軟
化点に応じて選択する。有機過酸化物の分解半減期は温
度により定まった値を有しているため、低軟化点の非晶
質プロピレン−ブテン−1共重合体にグラフト共重合す
る場合には、分解半減期温度の低い有機過酸化物、例え
ばtert−ブチルペルオキシ(2−エチルヘキサノエ
ート)〔パーブチルO、日本油脂(株)製、分解半減期
1分温度:135℃〕が、また、高軟化点の非晶質ポリ
プロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重合
体にグラフト共重合する場合には、分解半減期温度の高
い有機過酸化物、例えばtert−ブチルペルオキシベ
ンゾエート〔パーブチルZ、日本油脂(株)製、分解半
減期1分温度:170℃〕が選ばれる。有機過酸化物
は、均一なグラフト共重合を確保するために、非晶質ポ
リプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体および不飽和カルボン酸誘導体成分が押出機中で相
互に溶融混練混合された状態に至る位置から定量供給さ
れるのが好ましい。
【0014】また、ダイス出口側に最も近いベント口は
未反応の不飽和カルボン酸誘導体成分を除去するため、
減圧脱気する。脱気はトラップ付きの真空ポンプを用い
て、20mmHg程度にまで減圧して行う。なお、この
除去を効率的に行うために、系は溶融状態に保っておく
ことが必要である。通常、非晶質ポリプロピレンまたは
非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体の軟化点より2
0℃以上、約120〜220℃が好ましい。
未反応の不飽和カルボン酸誘導体成分を除去するため、
減圧脱気する。脱気はトラップ付きの真空ポンプを用い
て、20mmHg程度にまで減圧して行う。なお、この
除去を効率的に行うために、系は溶融状態に保っておく
ことが必要である。通常、非晶質ポリプロピレンまたは
非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体の軟化点より2
0℃以上、約120〜220℃が好ましい。
【0015】本発明の改質された非晶質ポリプロピレン
または非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体は、比較
的高温下で適用される場合あるいは高凝集力が要求され
る場合の、各種樹脂の改質剤として、あるいは接着性、
印刷性、染色性に優れた樹脂として広く使用することが
できる。
または非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体は、比較
的高温下で適用される場合あるいは高凝集力が要求され
る場合の、各種樹脂の改質剤として、あるいは接着性、
印刷性、染色性に優れた樹脂として広く使用することが
できる。
【0016】
【実施例および比較例】 実施例1 シリンダーブロックC0 〜C17を有する二軸押出機(宇
部興産(株)製、二軸押出機、内径55mm、L/D=
60)を使用して、非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体、ウベタックUT−2780〔宇部レキセン(株)
製、プロピレン含量71モル%、数平均分子量650
0、結晶融解熱量7Joule /g、軟化点110℃〕の改
質を行った。ホッパー側より130℃の溶融非晶質プロ
ピレン−ブテン−1共重合体、70℃の溶融無水マレイ
ン酸、常温のパーブチルI(日本油脂(株)製、ter
t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、
分解半減期1分温度:155℃)を各々シリンダーブロ
ックC0 、C0 、C3 に設けた注入口から、各々毎時1
0kg、0.5kg、0.5kgで供給した。また、ダ
イス出口側に最も近いC14のベント口は真空ポンプに直
結し、20mmHgで減圧脱気した。
部興産(株)製、二軸押出機、内径55mm、L/D=
60)を使用して、非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体、ウベタックUT−2780〔宇部レキセン(株)
製、プロピレン含量71モル%、数平均分子量650
0、結晶融解熱量7Joule /g、軟化点110℃〕の改
質を行った。ホッパー側より130℃の溶融非晶質プロ
ピレン−ブテン−1共重合体、70℃の溶融無水マレイ
ン酸、常温のパーブチルI(日本油脂(株)製、ter
t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、
分解半減期1分温度:155℃)を各々シリンダーブロ
ックC0 、C0 、C3 に設けた注入口から、各々毎時1
0kg、0.5kg、0.5kgで供給した。また、ダ
イス出口側に最も近いC14のベント口は真空ポンプに直
結し、20mmHgで減圧脱気した。
【0017】ノズルからは軟らかな半透明の吐出物が棒
状で得られた。得られた改質物の酸価は45mgKOH
/g、数平均分子量は5900であり、赤外線スペクト
ルでは、1780cm-1と1720cm-1に無水マレイ
ン酸に起因する明瞭なピークが観察され、本共重合体に
無水マレイン酸がグラフト共重合していることが判明し
た。得られた改質物を用いて、それぞれナイロン6フィ
ルム(UBEナイロン1024B、厚さ50μm)、ア
ルミシート(厚さ100μm)、軟質ガラス板(厚さ5
mm)どおしを接着した。ナイロン6フィルム、アルミ
シートの場合には、120℃、加圧力3kg/cm2 で
5分熱プレスしたのち、放冷した。接着剤(改質物)層
の厚さは約50μmであった。また、軟質ガラス板の場
合には、まず改質物をあらかじめ120℃で僅かに加圧
して作製したフィルムを25mm×100mmの軟質ガ
ラス板の端部上に接着面積が25mm×15mmとなる
ようにクリップを用いて仮固定した。次いで、これを1
20℃のギヤオーブン中で20分加熱したのち、放冷し
た。なお、この場合の接着剤(改質物)層の厚さは、テ
フロンスペーサーを用いて110μmとなるようにし
た。得られた試験片を用いて常温下の接着強さを測定し
た。ナイロン6フィルム、アルミシートの場合にはT剥
離強さを引張速度200mm/minで、また軟質ガラ
ス板の場合には剪断強さを引張速度5mm/minでそ
れぞれ測定した。接着ナイロン6フィルムのT剥離強さ
は3.5kg/25mm、接着アルミシートのT剥離強
さは5.5kg/25mm、接着ガラス板の剪断強さは
17kg/cm2 であった。組成配合、シリンダーの設
定温度および結果を表1に示す。
状で得られた。得られた改質物の酸価は45mgKOH
/g、数平均分子量は5900であり、赤外線スペクト
ルでは、1780cm-1と1720cm-1に無水マレイ
ン酸に起因する明瞭なピークが観察され、本共重合体に
無水マレイン酸がグラフト共重合していることが判明し
た。得られた改質物を用いて、それぞれナイロン6フィ
ルム(UBEナイロン1024B、厚さ50μm)、ア
ルミシート(厚さ100μm)、軟質ガラス板(厚さ5
mm)どおしを接着した。ナイロン6フィルム、アルミ
シートの場合には、120℃、加圧力3kg/cm2 で
5分熱プレスしたのち、放冷した。接着剤(改質物)層
の厚さは約50μmであった。また、軟質ガラス板の場
合には、まず改質物をあらかじめ120℃で僅かに加圧
して作製したフィルムを25mm×100mmの軟質ガ
ラス板の端部上に接着面積が25mm×15mmとなる
ようにクリップを用いて仮固定した。次いで、これを1
20℃のギヤオーブン中で20分加熱したのち、放冷し
た。なお、この場合の接着剤(改質物)層の厚さは、テ
フロンスペーサーを用いて110μmとなるようにし
た。得られた試験片を用いて常温下の接着強さを測定し
た。ナイロン6フィルム、アルミシートの場合にはT剥
離強さを引張速度200mm/minで、また軟質ガラ
ス板の場合には剪断強さを引張速度5mm/minでそ
れぞれ測定した。接着ナイロン6フィルムのT剥離強さ
は3.5kg/25mm、接着アルミシートのT剥離強
さは5.5kg/25mm、接着ガラス板の剪断強さは
17kg/cm2 であった。組成配合、シリンダーの設
定温度および結果を表1に示す。
【0018】実施例2 実施例1において、無水マレイン酸とパーブチルIの供
給量を変えた以外は、実施例1と同様に行った。結果を
表1に示す。
給量を変えた以外は、実施例1と同様に行った。結果を
表1に示す。
【0019】実施例3 実施例1において、非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体をウベタックUT−2715に代え、無水マレイ
ン、パーブチルIを各々毎時0.3kg、0.3kgで
供給した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1
に示す。
合体をウベタックUT−2715に代え、無水マレイ
ン、パーブチルIを各々毎時0.3kg、0.3kgで
供給した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1
に示す。
【0020】実施例4 実施例3において、非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体を非晶質ポリプロピレン ウベタックUT−211
5、有機過酸化物をパーブチルZ(日本油脂(株)製、
tert−ブチルペルオキシベンゾエート、分解半減期
1分温度:170℃)にそれぞれ代え、UT−2115
の供給温度およびシリンダーの設定温度を変えた以外
は、実施例3と同様にして改質した非晶質重合体を得
た。また、改質物の物性は接着強さ測定用の積層板を作
成する時のプレス温度を160℃とした以外は実施例3
と同様に行った。結果を表1に示す。
合体を非晶質ポリプロピレン ウベタックUT−211
5、有機過酸化物をパーブチルZ(日本油脂(株)製、
tert−ブチルペルオキシベンゾエート、分解半減期
1分温度:170℃)にそれぞれ代え、UT−2115
の供給温度およびシリンダーの設定温度を変えた以外
は、実施例3と同様にして改質した非晶質重合体を得
た。また、改質物の物性は接着強さ測定用の積層板を作
成する時のプレス温度を160℃とした以外は実施例3
と同様に行った。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】比較例1 実施例1、2に用いた非晶質プロピレン−ブテン−1共
重合体ウベタックUT−2780を改質することなく、
実施例1、2と同様に接着強さを測定した。いずれの場
合も接着強さは極めて低かった。結果を表2に示す。
重合体ウベタックUT−2780を改質することなく、
実施例1、2と同様に接着強さを測定した。いずれの場
合も接着強さは極めて低かった。結果を表2に示す。
【0023】比較例2 実施例1において、無水マレイン酸、パーブチルIを各
々毎時5kg、1kgで供給した以外は、実施例1と同
様に行った。ノズルからは赤褐色の吐出物が得られた。
得られた改質物の酸価は450mgKOH/gであった
が、数平均分子量が1100と極端に低下しており、接
着性を評価するに値しないものであった。結果を表2に
示す。
々毎時5kg、1kgで供給した以外は、実施例1と同
様に行った。ノズルからは赤褐色の吐出物が得られた。
得られた改質物の酸価は450mgKOH/gであった
が、数平均分子量が1100と極端に低下しており、接
着性を評価するに値しないものであった。結果を表2に
示す。
【0024】比較例3 実施例4において、非晶質ポリプロピレンを非晶質プロ
ピレン−エチレン共重合体ウベタックUT−2280に
代えた以外は、実施例4と同様にして改質した非晶質重
合体を得た。また、改質物の物性は接着強さ測定用の積
層板を作成する時のプレス温度を150℃とした以外は
実施例4と同様に行った。改質物は凝集力が低く、いず
れの場合にも接着強さは低かった。結果を表2に示す。
ピレン−エチレン共重合体ウベタックUT−2280に
代えた以外は、実施例4と同様にして改質した非晶質重
合体を得た。また、改質物の物性は接着強さ測定用の積
層板を作成する時のプレス温度を150℃とした以外は
実施例4と同様に行った。改質物は凝集力が低く、いず
れの場合にも接着強さは低かった。結果を表2に示す。
【0025】比較例4 実施例1において、非晶質プロピレン−ブテン−1共重
合体を非晶質プロピレン−エチレン共重合体ウベタック
UT−2585に代え、供給温度を変えた以外は、実施
例1と同様にして改質した非晶質重合体を得た。また、
改質物の物性は接着強さ測定用の積層板を作成する時の
プレス温度を130℃とした以外は実施例1と同様に行
った。改質物は凝集力が低く、いずれの場合にも接着強
さは低かった。結果を表2に示す。
合体を非晶質プロピレン−エチレン共重合体ウベタック
UT−2585に代え、供給温度を変えた以外は、実施
例1と同様にして改質した非晶質重合体を得た。また、
改質物の物性は接着強さ測定用の積層板を作成する時の
プレス温度を130℃とした以外は実施例1と同様に行
った。改質物は凝集力が低く、いずれの場合にも接着強
さは低かった。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明は各種樹脂の改質剤として、ある
いは接着剤、印刷性および染色性に優れた改質された非
晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−
1共重合体であり、比較的高温下あるいは高凝集力が要
求されるところに適するものである。
いは接着剤、印刷性および染色性に優れた改質された非
晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロピレン−ブテン−
1共重合体であり、比較的高温下あるいは高凝集力が要
求されるところに適するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国村 勝 大阪府枚方市中宮北町3番10号 宇部興産 株式会社枚方研究所内 (72)発明者 山本 芳一 山口県宇部市大字小串字沖の山1980番地 宇部興産株式会社樹脂加工機研究所内 (72)発明者 鶴谷 巌 東京都品川区東品川2丁目3番11号UBE ビル5F 宇部レキセン株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロ
ピレン−ブテン−1共重合体に炭素数3〜10の不飽和
カルボン酸、その酸無水物およびそのエステルからなる
不飽和カルボン酸誘導体成分がグラフト共重合した非晶
質重合体。 - 【請求項2】 非晶質ポリプロピレンまたは非晶質プロ
ピレン−ブテン−1共重合体の数平均分子量が2,00
0〜40,000の範囲にあり、かつ結晶融解熱量が2
0Joule /g以下である請求項1に記載の非晶質重合
体。 - 【請求項3】 非晶質プロピレン−ブテン−1共重合体
のプロピレン成分が50モル%以上100モル%未満で
ある請求項1に記載の非晶質重合体。 - 【請求項4】 酸価が1〜400mgKOH/gである
請求項1、2、3に記載の非晶質重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4933295A JPH08217835A (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 改質された非晶質重合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4933295A JPH08217835A (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 改質された非晶質重合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08217835A true JPH08217835A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12828044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4933295A Pending JPH08217835A (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 改質された非晶質重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08217835A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001085815A1 (fr) * | 2000-05-08 | 2001-11-15 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Polymere olefinique amorphe modifie et composition de resine contenant ledit polymere modifie et une resine thermoplastique |
WO2003014174A1 (en) * | 2001-08-08 | 2003-02-20 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Modified olefin copolymer |
EP1308470A3 (en) * | 2001-11-01 | 2004-01-14 | Mitsubishi Chemical Corporation | Modified propylene polymer, composition containing the same and use thereof |
JP2004300192A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-28 | Mitsubishi Chemicals Corp | プロピレン系樹脂組成物およびその成形体 |
JP2005120171A (ja) * | 2003-10-15 | 2005-05-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 変性ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法及び変性ポリオレフィン樹脂組成物 |
WO2005056616A1 (ja) * | 2003-12-10 | 2005-06-23 | Sanyo Chemical Industries, Ltd. | 変性ポリオレフィンの製造法 |
JP2009179665A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Prime Polymer Co Ltd | 変性ポリプロピレン樹脂、およびその製造方法 |
US7659356B2 (en) | 2002-04-26 | 2010-02-09 | Mitsubishi Chemical Corporation | Polypropylene type aqueous dispersion, polypropylene type composite aqueous emulsion composition and its use |
US7989083B2 (en) | 2005-04-28 | 2011-08-02 | Mitsubishi Chemical Corporation | Acid-modified polypropylene resin, method for producing same, and resin composition using same |
JP2017132894A (ja) * | 2016-01-27 | 2017-08-03 | 出光興産株式会社 | 樹脂組成物 |
-
1995
- 1995-02-15 JP JP4933295A patent/JPH08217835A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001085815A1 (fr) * | 2000-05-08 | 2001-11-15 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Polymere olefinique amorphe modifie et composition de resine contenant ledit polymere modifie et une resine thermoplastique |
WO2003014174A1 (en) * | 2001-08-08 | 2003-02-20 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Modified olefin copolymer |
US7160950B2 (en) | 2001-08-08 | 2007-01-09 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Modified olefin copolymer |
EP1308470A3 (en) * | 2001-11-01 | 2004-01-14 | Mitsubishi Chemical Corporation | Modified propylene polymer, composition containing the same and use thereof |
EP1541602A1 (en) * | 2001-11-01 | 2005-06-15 | Mitsubishi Chemical Corporation | Modified propylene polymer, composition containing the same and use thereof |
US7659356B2 (en) | 2002-04-26 | 2010-02-09 | Mitsubishi Chemical Corporation | Polypropylene type aqueous dispersion, polypropylene type composite aqueous emulsion composition and its use |
JP2004300192A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-28 | Mitsubishi Chemicals Corp | プロピレン系樹脂組成物およびその成形体 |
JP2005120171A (ja) * | 2003-10-15 | 2005-05-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 変性ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法及び変性ポリオレフィン樹脂組成物 |
WO2005056616A1 (ja) * | 2003-12-10 | 2005-06-23 | Sanyo Chemical Industries, Ltd. | 変性ポリオレフィンの製造法 |
US7989083B2 (en) | 2005-04-28 | 2011-08-02 | Mitsubishi Chemical Corporation | Acid-modified polypropylene resin, method for producing same, and resin composition using same |
JP2009179665A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Prime Polymer Co Ltd | 変性ポリプロピレン樹脂、およびその製造方法 |
JP2017132894A (ja) * | 2016-01-27 | 2017-08-03 | 出光興産株式会社 | 樹脂組成物 |
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