JPH0761953A - 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン - Google Patents

4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン

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JPH0761953A
JPH0761953A JP6128906A JP12890694A JPH0761953A JP H0761953 A JPH0761953 A JP H0761953A JP 6128906 A JP6128906 A JP 6128906A JP 12890694 A JP12890694 A JP 12890694A JP H0761953 A JPH0761953 A JP H0761953A
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JP
Japan
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dichloro
reaction
aminoresorcin
producing
nitroresorcin
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JP6128906A
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Katsuji Yamashita
勝治 山下
Takehiko Yamane
毅彦 山根
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 医薬品、農薬、染料などの合成中間体として
有用な2−アミノレゾルシンの新しい製造法を提供す
る。 【構成】 4,6−ジクロロレゾルシンをニトロ化して
新規な化合物4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン
を得、さらに接触還元によって2−アミノレゾルシンと
するか、もしくは一旦4,6−ジクロロ−2−アミノレ
ゾルシンに還元したのち、塩素原子を水素置換すること
によって2−アミノレゾルシンを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品、農薬、染料など
の合成中間体として有用な新規化合物4,6−ジクロロ
−2−ニトロレゾルシンおよびその製造法に関する。さ
らに本発明は4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン
を用いる2−アミノレゾルシンの製造法に関する。2−
アミノレゾルシンは、医薬品、農薬、染料などの合成中
間体として、とくに医薬品などの合成中間体として有用
である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】2−
アミノレゾルシンは従来、2−ニトロレゾルシンから合
成されてきた。原料である2−ニトロレゾルシンは現
在、レゾルシンを硫酸、発煙硫酸などによりスルホン化
したのち、硝酸、発煙硝酸などによりニトロ化し、つい
で水蒸気蒸留などにより脱スルホン化することにより製
造されている。
【0003】従来の2−ニトロレゾルシンの製造法は多
量の硫酸、硝酸を使用するため多量の廃酸を生じる問題
がある。また、スルホン化されたレゾルシンのスルホン
基はニトロ化の際に比較的容易にニトロ基と置換される
ため、2−ニトロレゾルシン合成の際にレゾルシンの多
ニトロ置換体を副生し、副生した多ニトロ置換体には爆
発性があるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を改良すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するにい
たった。本発明の目的は医薬品、農薬、染料などの中間
体として有用な新規物質4,6−ジクロロ−2−ニトロ
レゾルシンを提供するとともに、これを用いる2−アミ
ノレゾルシンの新しい製造法を提供することにある。
【0005】すなわち、本発明は4,6−ジクロロレゾ
ルシンをニトロ化剤によりニトロ化することを特徴とす
る4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシンの製造法に
関する。
【0006】また、本発明は4,6−ジクロロ−2−ニ
トロレゾルシンを還元することを特徴とする2−アミノ
レゾルシンの製造法に関する。
【0007】本発明により新たに提供される4,6−ジ
クロロ−2−ニトロレゾルシンは、市販品であり容易に
入手できる4,6−ジクロロレゾルシンをニトロ化する
ことにより合成される。また、2−ニトロレゾルシンの
塩素化によっても合成することができる。
【0008】4,6−ジクロロレゾルシンのニトロ化に
は硝酸、発煙硝酸、硝酸と硫酸との混合物、硫酸と硝酸
ナトリウムまたは硝酸カリウムとの混合物、濃硝酸と無
水酢酸との混合物、その他のニトロ化剤を用いることが
できる。とくに濃硝酸を用い、無水硫酸ナトリウム、無
水硫酸マグネシウムなどの脱水剤共存下にニトロ化を行
なうとよい結果がえられる。
【0009】ニトロ化に用いるニトロ化剤として濃硝酸
を選んだばあいには、基質である4,6−ジクロロレゾ
ルシン1モルに対して濃硝酸を0.5〜2モル、好まし
くは1.1〜1.5モル用い、脱水剤として無水硫酸ナ
トリウムを選んだばあいには、基質に対して重量で10
〜50%、好ましくは30%程度使用すれば良い結果が
えられる。
【0010】反応溶媒としては酢酸、酢酸とベンゼンの
混合物、酢酸とトルエンの混合物、四塩化炭素、クロロ
ベンゼンなどを用いることができる。酢酸とベンゼンの
混合物、酢酸とトルエンの混合物などを反応溶媒として
選べば、反応混合物に水を添加するのみで、抽出溶媒を
追加することなく、分離する有機層に目的物が抽出され
るので好適である。
【0011】反応は−20℃〜60℃で行なうことができる
が、−10℃〜20℃付近で行なえば、比較的短時間で反応
が終結し、かつ高収率となる。
【0012】目的物の精製は、晶析、カラムクロマトグ
ラフィーなどの有機化合物の精製に用いられる一般的手
法により容易に行なうことができる。
【0013】これに対して、既知化合物である4,6−
ジブロモレゾルシンを用い、硝酸でニトロ化を試みれ
ば、「新実験化学講座第14巻 III」1274頁(日本化学会
編、1978年、丸善)に記載されているようにブロモ基の
ニトロ基への置換が容易に起きるため、レゾルシンの2
位がニトロ化された化合物を選択的にえることは困難で
ある。
【0014】4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン
を還元することによる2−アミノレゾルシンの合成はつ
ぎのような方法で行なうことができる。
【0015】(1)ラネーニッケル、酸化白金、白金炭
素、パラジウム炭素、パラジウム−硫酸バリウム、パラ
ジウム−炭酸カルシウム、ロジウム−アルミナ、ロジウ
ム炭素などの触媒存在下に、4,6−ジクロロ−2−ニ
トロレゾルシンを接触水素化反応させることにより2−
アミノレゾルシンを合成できる。触媒としては、パラジ
ウム炭素が選択性もよく、後処理も容易であるのでとく
に好適である。反応溶媒としては水、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、イソプロパノールおよびそれら
の混合物などを用いることができる。
【0016】反応は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど
のアルカリ金属炭酸塩あるいはアルカリ金属炭酸水素
塩;水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ
土類金属水酸化物;炭酸カルシウム、炭酸バリウムなど
のアルカリ土類金属炭酸塩;ギ酸ナトリウム、ギ酸カリ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナ
トリウム、プロピオン酸カリウム、酢酸カルシウム、プ
ロピオン酸カルシウムなどのアルカリ金属有機酸塩また
はアルカリ土類金属有機酸塩;トリエチルアミン、ピペ
ラジン、ピリジンなどの有機塩基;ダイヤイオン(登録
商標)#100、ダイヤイオン(登録商標)#101、
アンバーライト(登録商標)IRA−400、アンバー
ライト(登録商標)IRA−401、ダウエックス(登
録商標)1−X2、ダウエックス(登録商標)2−X4
などの陰イオン交換樹脂;リン酸二水素ナトリウム、リ
ン酸水素二ナトリウムおよびリン酸三ナトリウムなどの
リン酸ナトリウム塩、リン酸二水素カリウム、リン酸水
素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素カルシウ
ム、リン酸二水素カルシウム、リン酸三カルシウム、リ
ン酸バリウムなどのアルカリ金属リン酸塩またはアルカ
リ土類金属リン酸塩;硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カ
リウムなどのアルカリ金属硫酸水素塩;亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水
素カリウムなどのアルカリ金属亜硫酸塩またはアルカリ
金属亜硫酸水素塩;などの塩基の共存下あるいは非共存
下に実施することが可能である。反応条件、反応収率、
後処理および廃棄物の処理などの観点からリン酸ナトリ
ウム塩が好ましい。塩基は反応の開始前に添加すること
も、反応の途中に添加することのいずれも可能である。
【0017】このように接触水素化反応によれば、4,
6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン分子中のニトロ基
のアミノ基への変換と、塩素原子の水素原子への置換と
を同一の反応系で速やかに行なうことが可能である。
【0018】接触還元に用いる触媒としてパラジウム炭
素を選んだばあいには1%〜30%パラジウム炭素、好
ましくは5%〜10%パラジウム炭素を基質の重量に対
して1%〜30%、好ましくは5%〜10%添加すれ
ば、反応は順調に進行し好適な結果がえられる。
【0019】添加する塩基は基質に対して0.5〜3当
量、好ましくは1〜2当量添加すれば良い結果がえられ
る。反応は30〜110℃で実施可能であるが、70〜
90℃程度の温度を選択すれば、反応は短期間で終了
し、かつ高い生成収率がえられる。
【0020】(2)4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾ
ルシンを亜鉛−酢酸、ラネーニッケル合金などを用いて
通常の方法により還元することにより、2−アミノレゾ
ルシンを合成することができる。
【0021】(3)4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾ
ルシンのニトロ基を通常の方法により一旦アミノ基へ変
換したのち塩素原子を水素原子に置換し、2−アミノレ
ゾルシンを合成することができる。
【0022】すなわち、ニトロ基をアミノ基へ還元する
試剤としてはスズ、塩化第一スズ、鉄、ハイドロサルフ
ァイトナトリウムなどをあげることができる。塩素原子
の水素原子への置換は(1)に述べた接触水素化反応な
どにより行なうことができる。
【0023】このようにして合成された2−アミノレゾ
ルシンは遊離のものないしは塩基との塩であるばあい、
空気中で比較的不安定であるので、一般的には塩酸、硫
酸などとの塩として単離する。すなわち、反応混合物を
塩酸、硫酸などで酸性とし、触媒などを濾別除去したの
ち濾液を濃縮し、濃縮液を冷却あるいは濃縮液に塩また
は2−アミノレゾルシン難溶性の溶媒を添加することに
より晶析する方法などにより、2−アミノレゾルシンを
単離することができる。
【0024】なお、前述の4,6−ジクロロ−2−ニト
ロレゾルシンからの2−アミノレゾルシンの合成方法
(3)において、4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾル
シンのニトロ基をアミノ基へ変換することによってえら
れる2−アミノ−4,6−ジクロロレゾルシンもまた新
規化合物であり、医薬品、農薬、染料などの合成中間体
として有用なものである。また、還元条件を選択するこ
とにより2−アミノ−4−クロロレゾルシンをえること
も可能である。
【0025】
【実施例】以下に本発明の理解を一層明解なものとする
ため実施例をあげて説明するが、これらは例示にすぎ
ず、本発明を限定するものではない。
【0026】実施例1 4,6−ジクロロレゾルシン89.5gを室温で酢酸400 g
に溶解し、さらにトルエン600 gを加え、冷却し−14℃
とした。これに酢酸200 gに溶解した61%硝酸67.1gを
約1時間かけて撹拌下に添加し、添加終了後−16℃で17
時間反応させ、ついで反応温度を−10℃としさらに1.5
時間反応させた。反応液を高速液体クロマトグラフで分
析した結果、4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン
の生成収率(以下、反応収率という)は63%に達するこ
とがわかった。反応混合物に水200 gに溶解したアスコ
ルビン酸ナトリウム49.5gを約10分で加え、さらに20分
間撹拌した。反応混合物を濃縮し、184.4 gとしトルエ
ン700ml と水500ml とを加え、50℃で1時間撹拌した。
トルエンと水の混合液を濾過助剤を用いて濾過し不溶物
を除去し、濾液のトルエン層と水層とを分離した。分離
したトルエン層を減圧下に濃縮乾固し、50.9gの粗生成
物をえた。この粗生成物50.9gをエタノール87.4gで、
80℃の温水浴にて加温溶解した。これに131 gの熱水を
加えて撹拌徐冷した。析出した結晶を濾取、エタノール
−水(1:2w/w)の混合溶媒40mlで2度洗浄し、40
℃22時間真空乾燥し41.8gの純粋な4,6−ジクロロ−
2−ニトロレゾルシンの結晶をえた。
【0027】1H−NMR(δppm,CDCl3 ) 7.71(芳香族プロトン,1H,s)、11.01 (フェノー
ル性プロトン,2H,s) IR(cm-1,KBr) 3215、1610、1580、1550、1430、1380、1255、1170、77
5 、650 融点 115 〜116 ℃ 実施例2 4,6−ジクロロレゾルシン168.3 gを酢酸169 gに室
温で溶解し、さらにトルエン1692g、無水硫酸ナトリウ
ム52.2gを加え、撹拌冷却し、10℃とした。これに硝酸
126.2 gを約1時間かけて滴下し、滴下終了後さらに5
時間反応させた。反応液を高速液体クロマトグラフで分
析したところ、反応収率は83%に達することがわかっ
た。反応液に水564ml を加え、有機層を分離した。分離
した有機層を水564ml で3回洗浄し、ついでトルエンを
濃縮除去することにより、4,6−ジクロロ−2−ニト
ロレゾルシン粗生成物171 gをえた。
【0028】実施例3 実施例2の無水硫酸ナトリウム52.2gに代え、無水硫酸
マグネシウム63.2gを用い同様に反応を行なった。反応
液を高速液体クロマトグラフで分析したところ、反応収
率は79%に達することがわかった。以下、実施例2と同
様に処理して4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン
粗生成物155 gをえた。
【0029】実施例4 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン22.9gをエタ
ノール300ml に溶解し、10%パラジウム炭素2.29g、酢
酸ナトリウム三水和物41.6gを加えたのち、反応容器内
の減圧、水素添加を3度繰返し、水素置換を行なった。
水素圧をおよそ3気圧に保ちつつ、加温し、約60℃で5
時間、さらに80℃で6時間反応させた。反応液を室温ま
で冷却後、濃塩酸18.5mlを加え、反応液を酸性としたの
ち触媒であるパラジウム炭素などの不溶物を濾別した。
濾液を濃縮乾固し、19.7gの粗生成物をえた。粗生成物
にメタノール60mlを加え、加温溶解し、不溶物は濾別し
た。不溶物はメタノール9mlで3回洗浄し、洗液は濾液
と合せた。えられた濾洗液に酢酸ブチル60mlを加え、ロ
ータリー・エバポレーターで約50gまで濃縮した。濃縮
物を徐冷することにより2−アミノレゾルシン塩酸塩が
結晶として析出した。析出した結晶を濾別し、乾燥する
ことにより17.1gの目的物の粗結晶をえた。
【0030】えられた2−アミノレゾルシンの 1H−N
MRスペクトルおよび高速液体クロマトグラフィーの保
持時間を市販の標品と比較したところ、いずれも一致
し、目的物であることが確認された。
【0031】実施例5 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン69.4gをエタ
ノール212 gに溶解し、10%パラジウム炭素6.94gを加
えたのち、反応容器内の減圧、水素添加を3度繰返し、
水素置換を行なった。水素圧をおよそ3気圧に保ちつ
つ、60℃に加温、5時間反応させた。水素の吸収がほと
んど観察されなくなったのち、室温まで冷却し、ギ酸ナ
トリウム63.3gを250 gのエタノールに懸濁したものを
反応混合物に添加した。反応容器内を前述の方法により
水素置換し、水素圧を約3気圧に保ちつつ80℃で7時間
反応させた。反応混合物を室温まで冷却後、濃塩酸62.8
mlを加えて反応液を酸性とし、触媒などの不溶物を濾別
した。濾液を濃縮乾固し、粗生成物をメタノール100ml
に溶解し、酢酸ブチル180ml を加え、ロータリー・エバ
ポレーターを用いて約170 gまで減圧濃縮した。濃縮物
を徐冷し、生じた2−アミノレゾルシン塩酸塩結晶を濾
別し、結晶を50℃で一晩真空乾燥し、43gの2−アミノ
レゾルシン塩酸塩の粗結晶をえた。
【0032】実施例6 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン10.16 gをエ
タノール32.4gに溶解し、10%パラジウム炭素0.51gを
加えたのち、反応容器内の減圧、水素添加を3度繰返
し、水素置換を行なった。水素圧をおよそ3気圧に保ち
つつ、70℃で1時間、ついで90℃で5.5 時間反応させ
た。反応液を室温まで冷却後、リン酸二水素ナトリウム
2水和物2.12gとリン酸水素二ナトリウム12水和物9.56
gとを添加した。反応容器内を前述の方法により水素置
換し、水素圧を約3気圧に保ちつつ90℃で14.5時間反応
させた。室温まで冷却後、濃塩酸4mlを加え、反応液を
酸性としたのち、触媒であるパラジウム炭素などの不溶
物を濾別した。濾液中の2−アミノレゾルシン含量を高
速液体クロマトグラフ(HPLC)で求めたところ、収
率100 %で還元反応が進行していることが認められた。
【0033】実施例7 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン11.19 gをエ
タノール35.7gに溶解し、10%パラジウム炭素0.56gを
加えたのち、反応容器内の減圧、水素添加を3度繰返
し、水素置換を行なった。水素圧をおよそ3気圧に保ち
つつ、70℃で1時間、ついで90℃で4時間反応させた。
反応液を室温まで冷却後、リン酸二水素ナトリウム2水
和物1.30gとリン酸水素二ナトリウム12水和物11.94 g
とを添加した。反応容器内を前述の方法により水素置換
し、水素圧を約3気圧に保ちつつ、90℃で15時間反応さ
せた。室温まで冷却後、濃塩酸4.2ml を加え、反応液を
酸性としたのち、触媒であるパラジウム炭素などの不溶
物を濾別した。濾液中の2−アミノレゾルシンの含量を
HPLCで求めたところ、収率98.5%で還元反応が進行
していることが認められた。えられた濾液を濃縮乾固
し、14.3gの粗生成物をえた。粗生成物にメタノール25
mlを加え、60℃に加温溶解し、不溶物は濾別した。濾別
した不溶物はメタノール5mlで3回洗浄し、洗液は濾液
と合わせた。えられた濾洗液に酢酸ブチル40mlを加え、
ロータリー・エバポレーターで約30gまで濃縮した。濃
縮物を徐冷することにより2−アミノレゾルシン塩酸塩
が結晶として析出した。析出した結晶を濾別し、乾燥す
ることにより、7.46gの2−アミノレゾルシン塩酸塩を
えた。さらに晶析母液を濃縮晶析して0.29gの2−アミ
ノレゾルシン塩酸塩をえた。
【0034】実施例8 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン9.87gをエタ
ノール31.5gに溶解し、10%パラジウム炭素0.49gを加
えたのち、反応容器内の減圧、水素添加を3度繰返し、
水素置換を行なった。水素圧をおよそ3気圧に保ちつ
つ、70℃で1時間、ついで90℃で2.5 時間反応させた。
反応液を室温まで冷却後、リン酸二水素ナトリウム2水
和物3.44gとリン酸水素二ナトリウム12水和物7.94gと
を添加した。反応容器内を前述の方法により水素置換
し、水素圧を約3気圧に保ちつつ、90℃で18.5時間反応
させた。室温まで冷却後、濃塩酸3.8ml を加え、反応液
を酸性としたのち、触媒であるパラジウム炭素などの不
溶物を濾別した。濾液中の2−アミノレゾルシンの含量
をHPLCで求めたところ、収率100 %で還元反応が進
行していることが認められた。以下、実施例7と同様の
方法により処理し、6.76gの2−アミノレゾルシン塩酸
塩をえた。
【0035】
【発明の効果】医薬品、農薬、染料などの合成中間体で
ある2−アミノレゾルシンを製造するにあたり、4,6
−ジクロロ−2−ニトロレゾルシンを使用することによ
り、従来のレゾルシン→2−ニトロレゾルシン→2−ア
ミノレゾルシンのルートに比し、多量の廃酸を生じず、
2位へのアミノ基の導入の特異性が高いなどのすぐれた
効果がもたらされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシ
    ン。
  2. 【請求項2】 4,6−ジクロロレゾルシンをニトロ化
    剤によりニトロ化することを特徴とする4,6−ジクロ
    ロ−2−ニトロレゾルシンの製造法。
  3. 【請求項3】 ニトロ化剤が硝酸である請求項2記載の
    4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシンの製造法。
  4. 【請求項4】 脱水剤共存下にニトロ化することを特徴
    とする請求項3記載の4,6−ジクロロ−2−ニトロレ
    ゾルシンの製造法。
  5. 【請求項5】 脱水剤が無水硫酸ナトリウムまたは無水
    硫酸マグネシウムである請求項4記載の4,6−ジクロ
    ロ−2−ニトロレゾルシンの製造法。
  6. 【請求項6】 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシ
    ンを還元することを特徴とする2−アミノレゾルシンの
    製造法。
  7. 【請求項7】 還元が接触水素化反応である請求項6記
    載の2−アミノレゾルシンの製造法。
  8. 【請求項8】 接触水素化反応の触媒がパラジウム炭素
    である請求項7記載の2−アミノレゾルシンの製造法。
  9. 【請求項9】 塩基存在下に接触水素化反応を行なうこ
    とを特徴とする請求項7または8記載の2−アミノレゾ
    ルシンの製造法。
  10. 【請求項10】 塩基がリン酸ナトリウム塩である請求
    項9記載の2−アミノレゾルシンの製造法。
JP6128906A 1993-06-18 1994-06-10 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン Pending JPH0761953A (ja)

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JP6128906A Pending JPH0761953A (ja) 1993-06-18 1994-06-10 4,6−ジクロロ−2−ニトロレゾルシン

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JP (1) JPH0761953A (ja)

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