JPH075996Y2 - 工業用ロボットの手首部シール装置 - Google Patents
工業用ロボットの手首部シール装置Info
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- JPH075996Y2 JPH075996Y2 JP1990021255U JP2125590U JPH075996Y2 JP H075996 Y2 JPH075996 Y2 JP H075996Y2 JP 1990021255 U JP1990021255 U JP 1990021255U JP 2125590 U JP2125590 U JP 2125590U JP H075996 Y2 JPH075996 Y2 JP H075996Y2
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- arm
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Description
【考案の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この考案は、たとえば洗浄作業やシヨツトピーニング等
に使用される工業用ロボツトに係り、詳しくはその手首
部シール装置に関するものである。
に使用される工業用ロボツトに係り、詳しくはその手首
部シール装置に関するものである。
<従来の技術> 悪環境下で作業する工業用ロボツトでは、その手首部
を、塵埃や油あるいは水沫等から保護する必要がある。
この種の対策としては、ウレタン等の布等から作成され
た蛇腹と呼ばれる筒状体で手首部を覆うのが一般的であ
る。しかし、この手段は、筒状体の装着の手間や悪条件
下に耐え得る材料の選定等の煩しさがあり、積極的に採
用しにくいものである。
を、塵埃や油あるいは水沫等から保護する必要がある。
この種の対策としては、ウレタン等の布等から作成され
た蛇腹と呼ばれる筒状体で手首部を覆うのが一般的であ
る。しかし、この手段は、筒状体の装着の手間や悪条件
下に耐え得る材料の選定等の煩しさがあり、積極的に採
用しにくいものである。
このため、従来、特開昭63-237889号公報に示すものが
提案されている。これは、第5図に示すように第2アー
ム101の先端側に取り付けられた手首部102の側面にカバ
ー103を取り付けて内部に密閉室104を形成し、上記手首
部102に接続した外部配管105を介して空気aを上記密閉
室104内に供給するようにしたものである。この構成で
は、手首部102内に供給された空気aが各摺動部隙間か
ら吹き出し、該隙間からの異物の侵入が阻止される。
提案されている。これは、第5図に示すように第2アー
ム101の先端側に取り付けられた手首部102の側面にカバ
ー103を取り付けて内部に密閉室104を形成し、上記手首
部102に接続した外部配管105を介して空気aを上記密閉
室104内に供給するようにしたものである。この構成で
は、手首部102内に供給された空気aが各摺動部隙間か
ら吹き出し、該隙間からの異物の侵入が阻止される。
一方、実開平1-138688号公報に示すシール装置もある。
これは、第6図に示すように、軸線108の周りに相対回
動変位可能に支持された内外一対の筒部材109,110の対
向面間に上記軸線108と同軸の環状凹所112が形成され、
この凹所112内に複数の板リング106を積層させて収納す
ることで、摺動部隙間にジグザグ状の環状空間107を形
成し、上記内筒部材110の内部に図外の圧縮空気源から
送給される圧縮空気aに向けて供給する管継手113を配
置したものである。
これは、第6図に示すように、軸線108の周りに相対回
動変位可能に支持された内外一対の筒部材109,110の対
向面間に上記軸線108と同軸の環状凹所112が形成され、
この凹所112内に複数の板リング106を積層させて収納す
ることで、摺動部隙間にジグザグ状の環状空間107を形
成し、上記内筒部材110の内部に図外の圧縮空気源から
送給される圧縮空気aに向けて供給する管継手113を配
置したものである。
<考案が解決しようとする課題> 上記のように構成された従来のもののうち、前者におい
ては、空気aを供給するための配管105の存在により手
首部102の動作範囲が規制されるうえ、配管105が周辺装
置に干渉するおそれがあり、これを避けるための監視を
怠れない。
ては、空気aを供給するための配管105の存在により手
首部102の動作範囲が規制されるうえ、配管105が周辺装
置に干渉するおそれがあり、これを避けるための監視を
怠れない。
また、後者においては、環状空間の形成および空気aの
供給経路の形成に大きい空間を必要とし、その結果、手
首部が大型化しやすい。
供給経路の形成に大きい空間を必要とし、その結果、手
首部が大型化しやすい。
この考案は上記従来の課題を解消するためになされたも
ので、外部配管を要することなく、手首部の各構成要素
を所定どおりに組付けるだけで、流体通路を形成するこ
とが可能で、全体の構成の簡易化、コンパクト化、ひい
ては低コスト化ならびに適正な動作性を維持しつつ、少
ない流体使用量で手首部の内部への異物の侵入を確実に
防止することができる工業用ロボットの手首部シール装
置を提供することを目的としている。
ので、外部配管を要することなく、手首部の各構成要素
を所定どおりに組付けるだけで、流体通路を形成するこ
とが可能で、全体の構成の簡易化、コンパクト化、ひい
ては低コスト化ならびに適正な動作性を維持しつつ、少
ない流体使用量で手首部の内部への異物の侵入を確実に
防止することができる工業用ロボットの手首部シール装
置を提供することを目的としている。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するため、この考案に係る工業用ロボッ
トの手首部シール装置は、第2アームの先端に取り付け
られて該第2アームに対して手首回転軸を有する手首部
と、この手首部に保持されて該手首部に対して手首曲げ
軸および手首ひねり軸を有するハンド取付用のエンドエ
フェクタと、複数のリング状薄板の積層体で構成されて
上記手首部における手首回転軸、手首曲げ軸および手首
ひねり軸の駆動系を構成する軸受の近傍の各摺動部隙間
にそれぞれ形成されたジグザグ状の環状空間と、上記手
首部およびエンドエフェクタにおける構成要素の肉厚部
に穿孔加工により形成されて、これら構成要素の所定の
組付けにともない上記各ジグザク状の環状空間を順次連
通して一連の流体通路を形成する複数の流体流通孔とを
備え、上記第2アームの少なくとも先端部より上記一連
の流体通路へ流体を導入するように構成したものであ
る。
トの手首部シール装置は、第2アームの先端に取り付け
られて該第2アームに対して手首回転軸を有する手首部
と、この手首部に保持されて該手首部に対して手首曲げ
軸および手首ひねり軸を有するハンド取付用のエンドエ
フェクタと、複数のリング状薄板の積層体で構成されて
上記手首部における手首回転軸、手首曲げ軸および手首
ひねり軸の駆動系を構成する軸受の近傍の各摺動部隙間
にそれぞれ形成されたジグザグ状の環状空間と、上記手
首部およびエンドエフェクタにおける構成要素の肉厚部
に穿孔加工により形成されて、これら構成要素の所定の
組付けにともない上記各ジグザク状の環状空間を順次連
通して一連の流体通路を形成する複数の流体流通孔とを
備え、上記第2アームの少なくとも先端部より上記一連
の流体通路へ流体を導入するように構成したものであ
る。
<作用> この考案によれば、手首部における手首回転軸、手首曲
げ軸および手首ひねり軸の駆動系を構成する軸受の近傍
の各摺動部隙間にジグザグ状の環状空間が形成されてい
て、異物の侵入経路を細くて、かつ長くすることによ
り、異物が侵入しにくくしている上に、手首部およびエ
ンドエフェクタにおける構成要素の肉厚部に穿孔加工に
より形成されている複数の流体流通孔が、これら構成要
素を所定どおりに組付けることで、上記各ジグザク状の
環状空間に順次連通させて一連の流体通路を形成するよ
うにしているので、手首部およびエンドエフェクタの内
部の密閉度が上がり、流体による異物の吹き出し効果を
十分に発揮させ、かつ水滴などの侵入に対しても高いシ
ール性を発揮させることができる。しかも、手首部およ
びエンドエフェクタにおける構成要素を組付けるだけで
上記のような一連の流体通路を形成できるので、手首部
の廻りにおける外部配管が一切必要となり、全体構成の
簡易化、コンパクト化、ひいては低コスト化を図りつ
つ、手首部の動作範囲を十分に広くとることが可能であ
るばかりでなく、その動作性も円滑なものとできる。
げ軸および手首ひねり軸の駆動系を構成する軸受の近傍
の各摺動部隙間にジグザグ状の環状空間が形成されてい
て、異物の侵入経路を細くて、かつ長くすることによ
り、異物が侵入しにくくしている上に、手首部およびエ
ンドエフェクタにおける構成要素の肉厚部に穿孔加工に
より形成されている複数の流体流通孔が、これら構成要
素を所定どおりに組付けることで、上記各ジグザク状の
環状空間に順次連通させて一連の流体通路を形成するよ
うにしているので、手首部およびエンドエフェクタの内
部の密閉度が上がり、流体による異物の吹き出し効果を
十分に発揮させ、かつ水滴などの侵入に対しても高いシ
ール性を発揮させることができる。しかも、手首部およ
びエンドエフェクタにおける構成要素を組付けるだけで
上記のような一連の流体通路を形成できるので、手首部
の廻りにおける外部配管が一切必要となり、全体構成の
簡易化、コンパクト化、ひいては低コスト化を図りつ
つ、手首部の動作範囲を十分に広くとることが可能であ
るばかりでなく、その動作性も円滑なものとできる。
<実施例> 以下、この考案の一実施例を図面にしたがって説明す
る。
る。
第1図はこの考案に係る工業用ロボツトの手首部シール
装置を備えた多関節ロボツトの一例を示す概略斜視図で
ある。
装置を備えた多関節ロボツトの一例を示す概略斜視図で
ある。
同図において、1は基台、2は基台1に対して腰回転
(JT1)軸を有する胴部、3は胴部2に対して肩回転(J
T2)軸を有する第1アーム、4は第1アーム3に対して
肘回転(JT3)軸を有する第2アームである。5は上記
第2アーム4の先端側に取り付けられた手首部であり、
上記第2アーム4に対しても手首回転(JT4)軸を有す
る。6は手首部5に保持されたハンド取付用のエンドエ
フエクタであり、該手首部5に対して手首曲げ(JT5)
軸および手首ねじり(JT6)軸を付与している。
(JT1)軸を有する胴部、3は胴部2に対して肩回転(J
T2)軸を有する第1アーム、4は第1アーム3に対して
肘回転(JT3)軸を有する第2アームである。5は上記
第2アーム4の先端側に取り付けられた手首部であり、
上記第2アーム4に対しても手首回転(JT4)軸を有す
る。6は手首部5に保持されたハンド取付用のエンドエ
フエクタであり、該手首部5に対して手首曲げ(JT5)
軸および手首ねじり(JT6)軸を付与している。
上記ロボツトにおける手首部シール装置の構成を第2図
および第3図で説明する。
および第3図で説明する。
同図において、手首部5は第2アーム4の先端部4aで構
成された保持部に取り付けられている。11は上記保持部
4aの一部を構成する略筒形の第1のケース、12は第1の
ケース11内に配設されてボールベアリングのような第1
の軸受13に支承された略筒形の外側回転体である。この
外側回転体12の基端側には、図示しない駆動歯車に噛合
され、かつ、第2の軸受14に支承された第1の被駆動歯
車15が連結され、また先端側には、上記手首部5側の回
転体16が結合されており、これらにより、手首回転(JT
4)軸の駆動系17を構成している。
成された保持部に取り付けられている。11は上記保持部
4aの一部を構成する略筒形の第1のケース、12は第1の
ケース11内に配設されてボールベアリングのような第1
の軸受13に支承された略筒形の外側回転体である。この
外側回転体12の基端側には、図示しない駆動歯車に噛合
され、かつ、第2の軸受14に支承された第1の被駆動歯
車15が連結され、また先端側には、上記手首部5側の回
転体16が結合されており、これらにより、手首回転(JT
4)軸の駆動系17を構成している。
18は上記外側回転体12の内側に位置して第3の軸受19を
介して支承された略筒形の内側回転体であり、その基端
側には、図示しない駆動歯車に噛合される第2の被駆動
歯車20が連結され、また先端側には、上記外側回転体12
に第4の軸受21を介して支承されたかさ歯車22が連結さ
れている。23は上記かさ歯車22の軸と直交方向で上記回
転体16に対して第5の軸受24により支承されたかさ歯車
であり、このかさ歯車23は上記かさ歯車22に噛合してい
る。25は上記手首部5の一部を構成する第2のケース、
26は上記かさ歯車23の支軸27に同軸的に配設されて上記
ケース25に固定された第1の固定体である。上記内側回
転体18、かさ歯車22,23および支軸27等により、手首曲
げ(JT5)軸の駆動系28を構成している。
介して支承された略筒形の内側回転体であり、その基端
側には、図示しない駆動歯車に噛合される第2の被駆動
歯車20が連結され、また先端側には、上記外側回転体12
に第4の軸受21を介して支承されたかさ歯車22が連結さ
れている。23は上記かさ歯車22の軸と直交方向で上記回
転体16に対して第5の軸受24により支承されたかさ歯車
であり、このかさ歯車23は上記かさ歯車22に噛合してい
る。25は上記手首部5の一部を構成する第2のケース、
26は上記かさ歯車23の支軸27に同軸的に配設されて上記
ケース25に固定された第1の固定体である。上記内側回
転体18、かさ歯車22,23および支軸27等により、手首曲
げ(JT5)軸の駆動系28を構成している。
29は上記被駆動歯車15,20やかさ歯車22と同軸上に位置
して第2アーム4側から手首部5まで延びる第1の駆動
シヤフト、30,31は第1の駆動シヤフト29を支承する第
6の軸受である。32は上記第2のケース25内において、
第1の駆動シヤフト29と直交する第2の駆動シヤフト、
33は前記回転体16に固定された第2の固定体、34は上記
固定体33に上記第2の駆動シヤフト32を支承する第7の
軸受である。上記第1の駆動シヤフト29の先端に形成さ
れたかさ歯車35には、上記第2の駆動シヤフト32の基端
側に固定されたかさ歯車36が噛合されている。37は第2
の駆動シヤフト32の先端に形成されたかさ歯車である。
38は上記かさ歯車37に噛合するかさ歯車39をもつた第3
の駆動シヤフトであり、上記第2のケース25側に対して
第8の軸受40等を介して支承されている。
して第2アーム4側から手首部5まで延びる第1の駆動
シヤフト、30,31は第1の駆動シヤフト29を支承する第
6の軸受である。32は上記第2のケース25内において、
第1の駆動シヤフト29と直交する第2の駆動シヤフト、
33は前記回転体16に固定された第2の固定体、34は上記
固定体33に上記第2の駆動シヤフト32を支承する第7の
軸受である。上記第1の駆動シヤフト29の先端に形成さ
れたかさ歯車35には、上記第2の駆動シヤフト32の基端
側に固定されたかさ歯車36が噛合されている。37は第2
の駆動シヤフト32の先端に形成されたかさ歯車である。
38は上記かさ歯車37に噛合するかさ歯車39をもつた第3
の駆動シヤフトであり、上記第2のケース25側に対して
第8の軸受40等を介して支承されている。
41は上記第2のケース25の先端開口を閉塞するカバー、
42はカバー41に対して第9の軸受43を介して支承された
エンドエフエクタ用保持部材であり、この保持部材42に
は、歯車44が連結されており、この歯車44には、上記第
3の駆動シヤフト38の先端側に形成された歯車45に噛合
されている。46は上記回転体12と固定体26との間に介在
された第10の軸受である。上記第1の駆動シヤフト29、
かさ歯車35,36、第2の駆動シヤフト32、かさ歯車37,3
9、第3の駆動シヤフト38、歯車44,45等により、手首ね
じり(JT6)軸の駆動系47を構成している。
42はカバー41に対して第9の軸受43を介して支承された
エンドエフエクタ用保持部材であり、この保持部材42に
は、歯車44が連結されており、この歯車44には、上記第
3の駆動シヤフト38の先端側に形成された歯車45に噛合
されている。46は上記回転体12と固定体26との間に介在
された第10の軸受である。上記第1の駆動シヤフト29、
かさ歯車35,36、第2の駆動シヤフト32、かさ歯車37,3
9、第3の駆動シヤフト38、歯車44,45等により、手首ね
じり(JT6)軸の駆動系47を構成している。
上記第1の軸受13の近傍の摺動部隙間、第5の軸受24の
近傍の摺動部隙間、第10の軸受34の近傍の摺動部隙間お
よび第9の軸受43の近傍の摺動部隙間には、それぞれ第
4図に示すように複数のリング状薄板48の積層体で構成
されたジグザグ状の環状空間49(49A,49B,49C,49D)が
それぞれ形成されている。
近傍の摺動部隙間、第10の軸受34の近傍の摺動部隙間お
よび第9の軸受43の近傍の摺動部隙間には、それぞれ第
4図に示すように複数のリング状薄板48の積層体で構成
されたジグザグ状の環状空間49(49A,49B,49C,49D)が
それぞれ形成されている。
手首部5の構成要素の一つである上記第1のケース11に
は、第2アーム4側から供給される流体、たとえば空気
aを上記環状空間49A側へ供給させる第1の流通孔50が
肉厚部に対する穿孔加工により形成されている。51は上
記環状空間49A側から環状空間49B側へ空気aを供給させ
る第2の流通孔、52は環状空間49A側から前記環状空間4
9C側へ空気aを供給させる第3の流通孔、53は固定体26
に形成されて第2のケース25との間の隙間54側へ空気a
を供給させる第4の流通孔、55は第2のケース25と前記
カバー41とにまたがつて形成されて上記隙間54側から環
状空間49D側へ空気aを供給させる第5の流通孔であ
り、これら流通孔50,51,52,53,55および隙間54などは第
1のケース11、第2のケース25、固定体26、カバー41、
エンドエフェクタ用保持部材42などの構成要素を所定ど
おりに組付けることによって、一連の流体通路56を形成
するように構成されている。
は、第2アーム4側から供給される流体、たとえば空気
aを上記環状空間49A側へ供給させる第1の流通孔50が
肉厚部に対する穿孔加工により形成されている。51は上
記環状空間49A側から環状空間49B側へ空気aを供給させ
る第2の流通孔、52は環状空間49A側から前記環状空間4
9C側へ空気aを供給させる第3の流通孔、53は固定体26
に形成されて第2のケース25との間の隙間54側へ空気a
を供給させる第4の流通孔、55は第2のケース25と前記
カバー41とにまたがつて形成されて上記隙間54側から環
状空間49D側へ空気aを供給させる第5の流通孔であ
り、これら流通孔50,51,52,53,55および隙間54などは第
1のケース11、第2のケース25、固定体26、カバー41、
エンドエフェクタ用保持部材42などの構成要素を所定ど
おりに組付けることによって、一連の流体通路56を形成
するように構成されている。
つぎに、上記構成の動作について説明する。
図示しない駆動源により第1の被駆動歯車15を駆動すれ
ば、外側回転体12を介して回転体16側へ回転力が伝達さ
れ、手首回転(JT4)軸が駆動される。
ば、外側回転体12を介して回転体16側へ回転力が伝達さ
れ、手首回転(JT4)軸が駆動される。
また、第2の被駆動歯車20を駆動すれば、内側回転体18
およびかさ歯車22,23を介して第2のケース25側へ回転
力が伝達され、手首曲げ(JT5)軸が駆動される。
およびかさ歯車22,23を介して第2のケース25側へ回転
力が伝達され、手首曲げ(JT5)軸が駆動される。
さらに、第1の駆動シヤフト29を駆動すれば、かさ歯車
35,36、第2の駆動シヤフト32、かさ歯車37,39、第3の
駆動シヤフト38、歯車45,44を介してエンドエフエクタ
6側へ回転力が伝達され、手首ねじり(JT6)軸が駆動
される。
35,36、第2の駆動シヤフト32、かさ歯車37,39、第3の
駆動シヤフト38、歯車45,44を介してエンドエフエクタ
6側へ回転力が伝達され、手首ねじり(JT6)軸が駆動
される。
上記構成の手首部5の各摺動隙間に対するシール機能
は、流体通路56に空気aを供給することにより達成され
る。すなわち、第1の流通孔50内に空気aを供給すれ
ば、この空気aは環状空間49A、第2の流通孔51、第2
の環状空間49B、第3の流通孔53、隙間54および第4の
流通孔55を通つて環状空間49D側へと送給される。一
方、上記環状空間49Aから空気aは第3の流通孔52を通
つて環状空間49Cへも送給される。各環状空間49A,49B,4
9C,49Dにおいては、空気aが一定の量で流通する。
は、流体通路56に空気aを供給することにより達成され
る。すなわち、第1の流通孔50内に空気aを供給すれ
ば、この空気aは環状空間49A、第2の流通孔51、第2
の環状空間49B、第3の流通孔53、隙間54および第4の
流通孔55を通つて環状空間49D側へと送給される。一
方、上記環状空間49Aから空気aは第3の流通孔52を通
つて環状空間49Cへも送給される。各環状空間49A,49B,4
9C,49Dにおいては、空気aが一定の量で流通する。
すなわち、上記各摺動部隙間を環状空間49で構成したの
で、各摺動部の隙間が小さくなり、塵埃等の異物が侵入
しにくくなるうえ、流体通路56を通して供給される空気
aの流出により、異物の侵入を確実に阻止することがで
き、内部を正圧に保持させることにより、水滴等の侵入
に対する一層高いシール性を得ることができる。また、
上記環状通路56により各摺動部隙間をシールしているの
で、摺動抵抗がなく、損耗等の不安もない。
で、各摺動部の隙間が小さくなり、塵埃等の異物が侵入
しにくくなるうえ、流体通路56を通して供給される空気
aの流出により、異物の侵入を確実に阻止することがで
き、内部を正圧に保持させることにより、水滴等の侵入
に対する一層高いシール性を得ることができる。また、
上記環状通路56により各摺動部隙間をシールしているの
で、摺動抵抗がなく、損耗等の不安もない。
さらに、上記流体通路56を手首部5における構成要素で
ある第1のケース11や回転体16等の肉厚部に穿孔加工に
より形成しているので、内部密閉度も高く、少ない空気
量で効果的な防塵作用を発揮させることができ、とくに
上記流体通路56に対してアーム4の先端部4aから空気を
供給しているので、手首部5の廻りにおける外部配管が
不要となって、周辺装置との干渉のおそれがなくなるう
えに、手首部5の動作範囲が規制されることもなくな
り、十分に広い動作範囲を確保することができる。
ある第1のケース11や回転体16等の肉厚部に穿孔加工に
より形成しているので、内部密閉度も高く、少ない空気
量で効果的な防塵作用を発揮させることができ、とくに
上記流体通路56に対してアーム4の先端部4aから空気を
供給しているので、手首部5の廻りにおける外部配管が
不要となって、周辺装置との干渉のおそれがなくなるう
えに、手首部5の動作範囲が規制されることもなくな
り、十分に広い動作範囲を確保することができる。
ところで、上記の例では、第2アーム4の先端部4aから
空気aを流体通路56へ導入するようにしたが、導入位置
は、上記先端部4aよりも根元側であれば任意であり、そ
の場合、手首部5廻りに配管が存在しないようにすれ
ば、外部配管による空気aの導入も可能である。
空気aを流体通路56へ導入するようにしたが、導入位置
は、上記先端部4aよりも根元側であれば任意であり、そ
の場合、手首部5廻りに配管が存在しないようにすれ
ば、外部配管による空気aの導入も可能である。
また、流体としては、空気aが最も望ましいが、その他
の流体、特に気体を使用してもよい。
の流体、特に気体を使用してもよい。
<考案の効果> 以上のように、この考案によれば、手首部における手首
回転軸、手首曲げ軸および手首ひねり軸の駆動系を構成
する軸受の近傍の各摺動部隙間に複数のリング状薄板の
積層体で構成されたジグザグ状の環状空間を形成して、
異物の侵入経路を細くて長くして、もともと異物が侵入
しにくい形態とするとともに、手首部およびエンドエフ
ェクタにおける構成要素の肉厚部に穿孔加工により形成
されている複数の流体流通孔を上記各ジグザク状の環状
空間に順次連通させて一連の流体通路を形成しているの
で、手首部の内部の密閉度を上げて、少ない流体使用量
でもって流体による異物の吹き出し効果を十分に発揮さ
せ、かつ水滴などの侵入に対しても高いシール性を発揮
させることができる。しかも、手首部およびエンドエフ
ェクタにおける構成要素を組付けるだけで上記のような
一連の流体通路を形成できるので、手首部の廻りにおけ
る外部配管が一切不要となり、全体構成の簡易化、コン
パクト化、ひいては低コスト化を図りつつ、手首部の動
作範囲を十分に広くとり、適正な動作性を維持すること
ができるばかりでなく、その動作自体も円滑なものとで
きるという効果を奏する。
回転軸、手首曲げ軸および手首ひねり軸の駆動系を構成
する軸受の近傍の各摺動部隙間に複数のリング状薄板の
積層体で構成されたジグザグ状の環状空間を形成して、
異物の侵入経路を細くて長くして、もともと異物が侵入
しにくい形態とするとともに、手首部およびエンドエフ
ェクタにおける構成要素の肉厚部に穿孔加工により形成
されている複数の流体流通孔を上記各ジグザク状の環状
空間に順次連通させて一連の流体通路を形成しているの
で、手首部の内部の密閉度を上げて、少ない流体使用量
でもって流体による異物の吹き出し効果を十分に発揮さ
せ、かつ水滴などの侵入に対しても高いシール性を発揮
させることができる。しかも、手首部およびエンドエフ
ェクタにおける構成要素を組付けるだけで上記のような
一連の流体通路を形成できるので、手首部の廻りにおけ
る外部配管が一切不要となり、全体構成の簡易化、コン
パクト化、ひいては低コスト化を図りつつ、手首部の動
作範囲を十分に広くとり、適正な動作性を維持すること
ができるばかりでなく、その動作自体も円滑なものとで
きるという効果を奏する。
第1図は、この考案に係る工業用ロボットの手首部シー
ル装置を備えた多関節ロボツトの一例を示す概略斜視
図、第2図および第3図はそれぞれ同手首部シール装置
およびその周辺の構成を示す側面図および平面断面図、
第4図は同シール装置におけるジグザグ状の環状空間の
構成を示す図、第5図および第6図はそれぞれ異なる従
来例の説明図である。 4……第2アーム、4a……第2アーム先端部、5……手
首部、48……薄板、49(49A,49B,49C,49D)……環状空
間、56……流体通路、a……流体。
ル装置を備えた多関節ロボツトの一例を示す概略斜視
図、第2図および第3図はそれぞれ同手首部シール装置
およびその周辺の構成を示す側面図および平面断面図、
第4図は同シール装置におけるジグザグ状の環状空間の
構成を示す図、第5図および第6図はそれぞれ異なる従
来例の説明図である。 4……第2アーム、4a……第2アーム先端部、5……手
首部、48……薄板、49(49A,49B,49C,49D)……環状空
間、56……流体通路、a……流体。
Claims (1)
- 【請求項1】第2アームの先端に取り付けられて該第2
アームに対して手首回転軸を有する手首部と、この手首
部に保持されて該手首部に対して手首曲げ軸および手首
ひねり軸を有するハンド取付用のエンドエフェクタと、
複数のリング状薄板の積層体で構成されて上記手首部に
おける手首回転軸、手首曲げ軸および手首ひねり軸の駆
動系を構成する軸受の近傍の各摺動部隙間にそれぞれ形
成されたジグザグ状の環状空間と、上記手首部およびエ
ンドエフェクタにおける構成要素の肉厚部に穿孔加工に
より形成されて、これら構成要素の所定の組付けにとも
ない上記各ジグザク状の環状空間を順次連通して一連の
流体通路を形成する複数の流体流通孔とを備え、上記第
2アームの少なくとも先端部より上記一連の流体通路へ
流体を導入するように構成したことを特徴とする工業用
ロボットの手首部シール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990021255U JPH075996Y2 (ja) | 1990-03-02 | 1990-03-02 | 工業用ロボットの手首部シール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990021255U JPH075996Y2 (ja) | 1990-03-02 | 1990-03-02 | 工業用ロボットの手首部シール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03113793U JPH03113793U (ja) | 1991-11-21 |
JPH075996Y2 true JPH075996Y2 (ja) | 1995-02-15 |
Family
ID=31524306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990021255U Expired - Lifetime JPH075996Y2 (ja) | 1990-03-02 | 1990-03-02 | 工業用ロボットの手首部シール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075996Y2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60127996A (ja) * | 1983-12-15 | 1985-07-08 | 松下電器産業株式会社 | 工業用ロボツトの塵埃飛散防止装置 |
JPS61117093A (ja) * | 1984-11-14 | 1986-06-04 | 株式会社日立製作所 | 回動アームロボット駆動機構 |
JPS6263088A (ja) * | 1985-09-10 | 1987-03-19 | 川崎重工業株式会社 | 工業用ロボツトの防塵防液構造 |
JPS6363088A (ja) * | 1986-09-04 | 1988-03-19 | ミノルタ株式会社 | プロポ−シヨナルスペ−シング表示方法及び装置 |
JPH0544074Y2 (ja) * | 1988-03-15 | 1993-11-08 |
-
1990
- 1990-03-02 JP JP1990021255U patent/JPH075996Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03113793U (ja) | 1991-11-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |