JPH0759719B2 - 嵩密度の高い粒状洗剤組成物の製法 - Google Patents

嵩密度の高い粒状洗剤組成物の製法

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JPH0759719B2
JPH0759719B2 JP1285978A JP28597889A JPH0759719B2 JP H0759719 B2 JPH0759719 B2 JP H0759719B2 JP 1285978 A JP1285978 A JP 1285978A JP 28597889 A JP28597889 A JP 28597889A JP H0759719 B2 JPH0759719 B2 JP H0759719B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、嵩密度が高く良好な粉末特性を有する粒状洗
剤組成物の製法に係る。より特定的には、このような洗
剤組成物の連続的な製法に係る。更に、本発明は本発明
方法で得られる粒状洗剤組成物に関する。
発明の背景及び従来技術 近年、洗剤業界では、比較的大きな、例えば600g/以
上の嵩密度を有する洗剤粉末の製造に対する興味が高ま
っている。
一般的に、洗剤粉末を製造しうる方法には2つの主な型
がある。第一の型の方法は水性の洗剤スラリーを噴霧乾
燥塔内で噴霧乾燥させることを含んでいる。第二の型の
方法では、種々の成分を乾燥混合させ、適宜、液体例え
ば非イオン性物質で凝集させる。
洗剤粉末の嵩密度を決定する最も重要な因子は、乾燥混
合法の場合には、出発物質の嵩密度であり、噴霧乾燥法
の場合にはスラリーの化学組成である。2つの因子のい
ずれも限定域でのみ変化させうる。例えば、比較的密度
の高い硫酸ナトリウムの含量を増すことにより乾燥混合
粉末の嵩密度を上昇させうるが、この硫酸ナトリウムは
粉末の洗浄力に寄与しないため洗濯用の粉末としての全
体的な特性には一般的に悪影響を与える。
従って、洗剤粉末の密度を高める追加的な処理ステップ
によってのみ実質的に嵩密度を高めることができる。こ
のように密度を高めるには当業界でいくつかの方法が知
られている。従って、塔処理後の処理で噴霧乾燥粉末の
密度を増すことに特に注意が払われてきている。
欧州特許出願第219,328号(UNILEVER)は、スラリーを
噴霧乾燥させて少量から中程度の量のトリポリリン酸ナ
トリウムビルダーと少量の無機塩を含有するベース粉末
を得、次に嵩密度が高くベース粉末よりも粒径の小さい
硫酸ナトリウムを含む固体物質を後から加えることによ
りベース粉末粒子の間の空間を埋めて嵩密度の大きな製
品を製造することにより作られる粒状の低リン酸塩洗剤
組成物を開示している。
日本国特許出願第61−069897号(KAO)は、高速ミキサ
ー/グラニュレータ内で、多量の陰イオン表面活性剤と
少量のビルダー(ゼオライト)を含有する噴霧乾燥した
洗剤粉末を順次粉砕及び粒状化処理し、この粒状化は
「表面特性改良剤」と適宜結合剤の存在下で実施する方
法を開示している。高速ミキサー/グラニュレータ内
で、噴霧乾燥粉末は先ず微細な状態に粉砕され、次に、
表面改良剤と任意の結合剤が加わり、粉砕された物質を
粒状化して嵩密度の高い最終製品を形成するものと思わ
れる。表面改良剤は微細なアルミノケイ酸ナトリウムの
ような微細化した粒状の固体であり、明らかに組成物が
大きな球又はケーキを形成することを防ぐために必要と
される。
この日本国特許出願に記載されている方法は本質的にバ
ッチ法であり、従って、洗剤粉末の大量生産にはそれ程
適していない。
欧州特許出願第229,671号(KAO)は、上記の日本国特許
出願第61−069897号(KAO)にあるようにして製造し、
限定量の水溶性の結晶性無機塩を含有する噴霧乾燥した
ベース粉末に、結晶性のアルカリ性無機塩例えば炭酸ナ
トリウムを後から加えて嵩密度の高い製品を製造するこ
とを開示している。
英国特許出願第1,517,713号(UNILEVIR)は、トリポリ
リン酸ナトリウム及び硫酸ナトリウムを含有する噴霧乾
燥又は粒状化した洗剤粉末の密度を高め「marumerize
r」(商標)内で球状にするバッチ法を開示している。
この装置は、実質的に垂直で滑らかな壁面を有する円筒
の内の底部に位置する実質的に水平で、ざらざらした、
回転可能な台からなる。
英国特許出願第1,453,697号(UNILEVER)は、「marumer
izer」(商標)を使用して液体結合剤の存在下で洗剤粉
末成分を一緒に粒状化することによる粒状洗剤組成物の
形成を開示している。
この装置の欠点は、製造される粉末又は顆粒の粒径がか
なり広い範囲に分布しており、特に大き過ぎる粒子を比
較的高い割合で有することである。このような製品は、
特に、日本及び他の極東諸国の洗濯機で使用されている
ような低温、短時間の機械洗濯における溶解及び分散特
性が悪い。このことは洗濯もの上の沈着物として消費者
に明らかになりえ、又、洗濯機での洗濯で大量のかすを
もたらす。
欧州特許出願第220,024号(Procter & Gamble)は、大
量(30〜85重量%)の陰イオン表面活性剤を含有する噴
霧乾燥洗剤粉末を非イオンビルダー(トリポリリン酸ナ
トリウム、又はアルミノケイ酸ナトリウムと炭酸ナトリ
ウム)と混合し、ロールコンパクター(“Chilsonato
r")を使用して高圧下で圧縮し、圧縮した材料から大き
過ぎる物質及び微細なものを除去した後、流動床、タン
ブルミキサー又は回転ドラムもしくはパンような慣用の
装置を使って粒状化する方法を開示している。
Seifen−le−Fette−Wachse(114,8,315〜316ページ
(1988))に、B.Ziolkowskyは、Patterson−Kelly Zig
−ZagR凝集装置で実施しうる2段階の塔処理後処理で噴
霧乾燥洗剤組成物を処理して、嵩密度の高い洗剤粉末を
得る方法を記載している。この機械の第一の部位では、
噴霧乾燥粉末を回転ドラムに入れる。回転ドラム内では
切断刃を具備した液体分散輪が回転している。この第一
の処理ステップでは、液体を粉末上に噴霧してよく混和
させる。カッターの作用により、粉末は粉状になり、液
体が粉砕された粉末を凝集させて出発物質より嵩密度の
高い粒子を形成する。
得られた嵩密度の上昇は、ドラム内での滞留時間、その
回転速及び切断羽の数のような多くの因子依存してい
る。滞留時間が短かいときには軽い製品が得られ、滞留
時間が長いときにはより密度の高い製品が得られる。
機械の第二の部分は本質的には回転するV形管であり、
ここでは粉末を凝集させ調整する。密度を固める工程の
後に、洗剤粉末を冷却及び/又は乾燥させる。
1つ以上の上記方法を使用して嵩密度の高い洗剤粉末を
製造することができるが、これら各径路には特有の欠点
がある。従って、650g/以上の嵩密度の高い粒状洗剤
組成物又はその成分を得るための改良された連続的な方
法を提供することが本発明の目的である。本方法は本質
的にこのような組成物の大量生産に特に適しているはず
である。
ここで、我々は本発明方法により上記及び他の目的が達
成されることを発見した。本発明によれば噴霧乾燥した
ベース粉末では20〜70%でありうる粒子多孔度を10%未
満好ましくは5%未満に減少させるか維持することがで
きるときにのみ、洗剤粉末の嵩密度を実質的に増大させ
うることを発見した。これは、粒状の出発物質を変形し
うる状態にする又は維持する条件下で洗剤粉末製造工程
を実施することにより達成しうる。
発明の定義 第一の面では、本発明は嵩密度が650g/以上の粒状洗
剤組成物又は成分を連続的に製造する方法を提供し、こ
の方法は、粒状の出発物質を (i)第一ステップでは、高速ミキサー/デンシファイ
ア(densifier)内で平均滞留時間約5〜30秒間処理
し; (ii)第二ステップでは、中速グラニュレータ/デンシ
ファイア内で、平均滞留時間約1〜10分間処理して、変
形しうる状態にするか又は維持し; (iii)最終ステップでは、乾燥及び/又は冷却装置で
処理することからなる。
粒状出発物質は第一ステップで既に変形しうる状態にな
っている又は維持されるのが好ましい。
第二の面では、本発明は本発明方法で得られる粒状洗剤
組成物を提供する。この組成物の多孔度は10%未満、好
ましくは5%未満である。
発明の詳細な説明 本発明方法では、粒状出発物質を二段階の密度を上昇さ
せる工程で処理して嵩密度を650g/以上に上昇させ
る。
粒状出発物質は噴霧乾燥又は乾燥混合のような任意適切
な方法で製造し得、洗剤活性物質(表面活性剤)及びビ
ルダーのような洗剤組成物中に通常見られる化合物から
なる。
洗剤活性物質は陰イオン、両性、双性イオン又は非イオ
ン洗剤活性物質又はその混合物から選択しうる。アルキ
ルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩とアルコキシル
化アルコールとの混合物のような陰イオン洗剤活性物質
と非イオン洗剤活性物質との混合物が特に好ましい。
使用しうる好ましい洗剤化合物は合成の陰イオン及び非
イオン化合物である。前者は通常炭素原子数が約8〜22
個のアルキル基を有する有機硫酸の及びスルホン酸の水
溶性アルカリ金属塩である。ここでアルカリという用語
は高級アシル基のアルキル部分を含むよう使用されてい
る。合成陰イオン洗剤化合物の好適例はアルキル硫酸ナ
トリウム及びカリウム、特に、例えば獣脂又はココナッ
ツ油から製造した高級(C8〜C18)アルコールを硫酸化
して得たもの;アルキル(C920)ベンゼルスルホン酸
ナトリウム及びカリウム、特に線状第二アルキル(C10
〜C15)ベンゼンスルホン酸ナトリウム;及びアルキル
グリセリルエーテル硫酸ナトリウム、特に獣脂又はココ
ナッツ油由来の高級アルコール及び石油由来の合成アル
コールのこのようなエーテルである。好適な陰イオン洗
剤化合物は(C11〜C15)アルキルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム及び(C16〜C18)アルキル硫酸ナトリウムであ
る。
使用しうる好適な非イオン洗剤化合物は特に、疎水基と
反応性水素原子を有する化合物例えば脂肪族アルコー
ル、酸、アミド又はアルキルフェノールを酸化アルキレ
ン特に酸化エチレン単独又は酸化プロピレン及び酸化エ
チレンと反応させた反応生成物を含んでいる。特定の非
イオン洗剤化合物は、一般に5〜25EO、すなわち1分子
当り酸化エチレン5〜25単位のアルキル(C6〜C22)フ
ェノール一酸化エチレン縮合物及び脂肪族(C8〜C18
第一又は第二線状又は分枝アルコールと一般に5〜40EO
の酸化エチレンとの縮合生成物である。
洗剤化合物の混合物、例えば、混合陰イオン又は混合陰
イオン及び非イオン化合物を洗剤化合物中に使用しえ、
特に後者の場合には調整した低い泡立ち特性を付与す
る。このことは泡立ち不耐性の自動洗濯機で使用するこ
とを意図する組成物には有益である。
多くの両性又は双性オン洗剤化合物も本発明組成物に使
用しうるが、これらは比較的高価なために通常は望まし
くない。
洗剤ビルダーは洗濯液中の遊離カルシウムイオン濃度を
低下させうるどんな物質でもよく、pHを塩基性にする、
衣類から除去した汚れを懸濁する及び衣類柔軟化クレー
物質を懸濁するといった他の有益な特性を組成物に提供
すると好ましい。洗剤ビルダーの濃度は10〜70重量%で
ありえ、25〜50重量%であるのが最も好ましい。
洗剤ビルダーの例には、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸
塩、オルトリン酸塩のような沈殿ビルダー、アルカリ金
属のトリポリリン酸塩もしくはニトリロトリ酢酸塩のよ
うな金属イオン封鎖ビルダー又は非結晶性のアルカリ金
属、アルミノケイ酸塩又はゼオライトのようなイオン交
換ビルダーを含んでいる。
従って、本方法は出発物質の化学組成に関しては非常に
柔軟性のあるものである。リン酸塩含有並びにゼオライ
ト含有組成物そして活性成分含量の低い又は高い組成物
を使用しうる。この方法は又、方解石/炭酸塩含有洗剤
組成物の密度を高くするためにも好適である。
最適に密度を高めるためには粒状の出発物質を密度を高
める二段階の工程にかけることが必須であることを発見
した。第一ステップは高速ミキサー/デンシファイア内
で、好ましくは、出発物質を後に定義する変形しうる状
態にする又は維持する条件下で実施する。高速ミキサー
/デンシファイアとしては我々はLdige(商標)CB 3
0リサイクラーを有利に使用した。この装置は、本質的
に、大きな静止している中空の円筒とその中央の回転シ
ャフトとからなる。シャフトにはいくつかの異なる型の
刃が載置されている。シャフトは所望の密度の上昇及び
粒径に応じて100〜2500rpmの速度で回転しうる。シャフ
ト上の刃により、この段階で混和されうる固体と液体を
完全に混合する。平均の滞留時間はいくらかシャフトの
回転速度、刃の位置及び出口開口部の堰に依存する。L
digeリサイクラーに固体物質を加えることも可能であ
る。
洗剤粉末にかなりの作用を有する他の型の高速ミキサー
/デンシファイアも考慮しうる。例えば、shugi(商
標)グラニュレータ又はDrais(商標)K−TTP 80も使
用できよう。
洗剤出発物質の密度を高めるためには、出発物質を後記
定義の変形しうる状態にする又は維持することが有利で
あることが立証された。次に、粒子多孔度をかなり減少
させる、又は低レベルにして嵩密度を高めるような方法
で、高速ミキサー/グラニュレータは粒状物質を変形さ
せうる。
粒状出発物質として乾燥混合粉末を使用すると、その粒
子多孔度は一般的に既に低いために、一般に粒子多孔度
を減少させてその嵩密度を高めることはほとんど不可能
である。しかしながら、当業界で知られている処理方法
は非イオン性物質のような追加成分を乾燥混合した出発
物質に加え、それにより、多孔性凝集物が形成されて粒
子多孔度を通常上昇させる処理ステップを提供する。従
って、このような場合にも本発明方法が有用である。
粒状出発物質として噴霧乾燥粉末を使用すると粒子の多
孔度はかなり高く、本発明方法で嵩密度を大きく高める
ことができる。
本発明方法の第一ステップでは、比較的短時間、約5〜
30秒間、高速ミキサー/デンシファイア内で、粒状出発
物質をよく混合する。
嵩密度を上昇させるために高速ミキサー内でのより長い
滞留時間を選択する代りに、本発明方法では中速ミキサ
ー/デンシファイア内で1〜10分間、好ましくは2〜5
分間洗剤物質を処理する第二の処理ステップがある。こ
の第二の処理ステップ中の条件は粉末を変形しうる状態
にする又は維持するようなものである。その結果、粒子
多孔度は更に減少する。第一ステップとの主な違いは混
合速度がより低いことと滞留時間が1〜10分間とより長
いことである。
第二の処理段階は、Ldige Ploughshareとも呼ばれて
いるLdige(商標)KM 300ミキサーで上手く実施しう
る。この装置は本質的に中間に回転シャフトを有する水
平な中空の静止した円筒からなる。このシャフトには種
々のすき形の刃がついている。シャフトは40〜160rpmの
速度で回転しうる。過度の凝集を防ぐために適宜1つ以
上の高速カッターを使用しうる。このステップに好適な
もう1つの機械は、例えばDrais(商標)K−T 160であ
る。
第二ステップに必須であり、第一ステップでは好ましい
ことは、最適に密度を高めるために洗剤粉末を変形しう
る状態にすることである。この変形しうる状態は種々の
方法、例えば45℃以上の温度で操作することにより誘導
しうる。水又は非イオン性物質のような液体を粒状出発
物質に加えると、より低い温度例えば35℃以上を使用で
きる。
本発明の好適実施例態様によれば、45℃以上の温度で塔
から出てくる噴霧乾燥したベース粉末を本発明方法に直
接供給する。
又、スプレー乾燥粉末を、先ず例えばエアーリフトで冷
却し、次に、移動させた後に再び加熱することもでき
る。熱は外部から加え、内部で発生した熱、例えば水を
含まないトリポリリン酸ナトリウムの水和熱で補うこと
もできる。
洗剤粉末の変形能はその圧縮モジュラスに由来しえ、一
方、この圧縮モジュラスはその応力−ひずみ特性からの
ものでありうる。特定の組成物の圧縮モジュラス及び水
分含量を測定するためには、組成物のサンプルを圧縮し
て直径及び高さが13mmの空気の入っていない粒(pril
l)を形成する。Instronテスト機を使用して、無制限の
圧縮の間の応力歪曲線を10mm/分の一定の応力速度で記
録する。ここで圧縮モジュラスは圧縮工程の第一部の間
の応力歪曲線によるものでありえ、弾性変形を反映して
いる。圧縮モジュラスはMPaで表わす。種々の温度で圧
縮モジュラスを測定するためにInstron装置は加熱しう
るサンプルホルダーを具備している。
上記の方法で測定した圧縮モジュラスは、匹敵しうる処
理条件下での粒子多孔度の低下及びそれに伴う嵩密度の
上昇とよく相関することが判った。このことは実施例中
で更に説明する。
一般に、上記定義の圧縮モジュラスが約25MPa未満、好
ましくは20MPa未満のときに粉末は変形しうる状態と考
えることができる。更に好ましくは、圧縮モジュラスは
15MPa未満であり、10MPa未満の値が特に好ましい。
粒子多孔度はHg−多孔度計で測定でき、水分含量は135
℃、4時間後のサンプルの重量損失で測定した。
粉末の変形能は、とりわけ、化学組成、温度及び水分含
量に依存している。化学組成については、液体対固体の
比及びポリマー量が重要な因子であることが証明され
た。更に、一般に、ゼオライト含有粉末よりもリン酸塩
含有粉末を変形しうる状態にする方がより困難であっ
た。
使用、取扱い及び保存のためには、洗剤粉末は明らかに
もう変形しうる状態である必要はない。従って、本発明
の最後の処理ステップで、密度を高めた粉末を乾燥及び
/又は冷却する。このステップは、例えば流動床装置
(乾燥)又はエアーリフト(冷却)という公知の方法で
実施できる。処理の観点では、冷却に必要な装置は比較
的簡単なため、粉末が冷却ステップのみを必要とすると
有利である。
本発明を次の非限定実施例により更に説明する。実施例
では、特記しない限り、部及びパーセントは重量部及び
重量パーセントである。
次の実施例では、以下の略号を使用する。
ABS:アルキルベンゼンスルホン酸塩 NI:非イオン表面活性剤(エトキシル化アルコール),Sy
nperonicA3又はA7(各々3又は7EO基)、ICI製 STP:トリポリリン酸ナトリウム 炭酸塩:炭酸ナトリウム 硫酸塩:硫酸ナトリウム ケイ酸塩:アルカリ性ケイ酸ナトリウム ゼオライト:ゼオライト4A(Wessalith[商標],Deguss
a製) ポリマー:分子量70,000のマレイン酸とアクリル酸のコ
ポリマー,CP5,BASF製 実施例1〜5 水性スラリーを噴霧乾燥させて次のトリポリリン酸ナト
リウム含有洗剤粉末を製造した。得られた噴霧乾燥粉末
の組成(重量%)を第1表に示す。
粉末は700〜900Kg/hの速度で製造され、塔の基部で約60
℃の温度を有していた。噴霧乾燥した粉末の物理特性を
第2表に示す。
実施例2〜5の粉末を連続的な高速ミキサー/デンシフ
ァイアLdgie(商標)リサイクラーに直接供給した。
このリサイクラーについては既に詳述してある。全例と
も回転速度は1600rpmであった。実施例1の粉末はエア
ーリフトを通して粉末温度を約30℃に低下させてからリ
サイクラーに入れた。Ldigeリサイクラー内での粉末
の平均滞留時間は約10秒であった。この装置で、種々の
固体及び/又は液体例えば水も加えた。Ldigeリサイ
クラーから出てきた粉末の処理条件及び特性を第3表に
示す。
全例で粉末の嵩密度は顕著に改善された。実施例1の粉
末での結果が最小であり、圧縮モジュラスからはこれが
変形しうる状態ではないことを示している。
Ldigeリサイクラーから出した後、前に詳述してある
連続的な中速グラニュレータ/デンシファイアであるL
dige(商標)KM 300「Ploughshare」ミキサーに粉末
を供給した。回転速度は120rpmであり、カッターを使用
した。装置のこの部分での粉末の平均滞留時間は約3分
間であった。Ldige Ploughshareミキサーから出た後
の粉末の加工条件及び特性を第4表に示す。
実施例1は2つの方法で実施した。実施例1aではPlough
share内の操作温度は32℃であり、実施例1bでは粉末を
変形可能にするために外部加熱によりこの温度を48℃ま
で上昇させた。嵩密度に対する作用は明白である。中速
グラニュレータ/デンシファイアから出た後の粉末の嵩
密度は非常に高かった。最終粉末を得るためには乾燥ス
テップが必要だった。Anhydro(商標)流動床で乾燥ス
テップを実施した。その後、10メッシュふるいに粉末を
通すことにより(1900μm以上)の粉末を除去した。最
終ステップ後の粉末の得られた特性を第5表に示す。
得られた粉末にTAED/過ホウ酸塩漂白剤粒子、抗起泡顆
粒及び酵素を加えて衣類洗濯用粉末を処方し、この粉末
は全て良好な洗濯性能を有していた。
実施例6〜8 水性スラリーを噴霧乾燥することにより次のゼオライト
含有洗剤粉末を製造した。このようにして得た粉末の組
成を第6表に示す(重量%)。
粉末は700〜900Kg/hの速度で製造され、塔の基部での温
度は約60℃であった。
噴霧乾燥粉末の物理特性を第7表に示す。
粉末は直接、連続的高速ミキサー/デンシファイアであ
るLdige(商標)リサイクラー CB 30に供給した。こ
れについては既に詳述してある。全例とも回転速度は16
00rpmであった。粉末のLdigeリサイクラー内での平
均滞留時間は約10秒であった。この装置に、第8表に示
す種々の固体及び/又は液体を加えた。実施例6及び7
を水ありと水なしとで実施して水の添加の作用を検討し
た。処理条件及びLdigeリサイクラーから出てきた後
の粉末の特性を第8表に示す。
リサイクラーに水を加えると圧縮モジュラスが顕著に低
下し、それにより嵩密度が非常に上昇することが明らか
であるLdigeリサイクラーから出てきた後、120rpmで
操作し、カッターも具備している、連続型の中速グラニ
ュレータ/デンシファイアであるLdige(商標)KM 3
30「Ploughshare」ミキサーに粉末を供給した。この装
置内での粉末の平均滞留時間は約3分間であった。処理
条件及びLdige Ploughshareミキサーから出てきた後
の粉末の特性は第9表に示す。
50℃の温度で操作することによって、第二の処理ステッ
プで全例の粉末が変形しうる状態にあることが確かにな
った。従って、全例とも粉末の嵩密度は良好であった。
しかしながら、実施例6b及び7bは、粉末が第一ステップ
で既に変形しうるときに最良の結果が得られたことを示
している。中速グラニュレータ/デンシファイアを出た
後の粉末の嵩密度は非常に高い。最終的な粉末を得るた
めには冷却及び/又は乾燥ステップが必要であった。エ
アーリフトで冷却し、Anhydro(商標)流動床で乾燥さ
せた。乾燥/冷却後の粉末の得られた特性を第10表に示
す。
最後に、得られた粉末にTAED/過ホウ酸塩漂白剤粒子、
抗起泡顆粒及び酵素を加えて衣類の洗濯用粉末を処方し
たが、これらは全て良好な洗濯性能を有していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルコ・ワース オランダ国、3011・デー・カー・ロツテル ダム、セント・ヤコブストラート・39 (56)参考文献 特開 昭63−150398(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒状出発物質を、 (i)第一ステップでは、高速ミキサー/デンシファイ
    ア内で平均滞留時間約5〜30秒間処理し; (ii)第二ステップでは、中速グラニュレータ/デンシ
    ファイア内で、平均滞留時間約1〜10分間処理して、粒
    状物質を25MPa未満の圧縮モジュラスを有する変形しう
    る状態にする又は維持し; (iii)最終ステップでは、乾燥及び/又は冷却装置内
    で処理することからなる、嵩密度が650g/以上の粒状
    洗剤組成物又は成分の連続的製法。
  2. 【請求項2】粒状出発物質を第一ステップで既に変形し
    うる状態にする又は維持している請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】第二ステップの平均滞留時間が約2〜5分
    間である請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】45℃を超える温度で操作すること及び/又
    は粒状出発物質に液体を加えることにより変形しうる状
    態にする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】第一ステップで、非イオン性物質及び/又
    は水を粒状出発物質に噴霧する請求項1から4のいずれ
    かに記載の方法。
  6. 【請求項6】粒状出発物質が噴霧乾燥物質と他の固体と
    の混合物からなる請求項1から5のいずれかに記載の方
    法。
  7. 【請求項7】粒状出発物質が噴霧乾燥した洗剤ベース粉
    末である請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】最終的な粒状洗剤製品の粒子多孔度が10%
    未満好ましくは5%未満である請求項1から7のいずれ
    かに記載の方法。
  9. 【請求項9】請求項1から8のいずれかに記載の方法で
    得られ、粒子の多孔度が10%未満好ましくは5%未満で
    ある粒状洗剤組成物。
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