JPH0759248B2 - 便器用脱臭装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、便所等悪臭を発生する場所に設置して脱臭
する便器用脱臭装置に関する。

従来技術 便所等悪臭を発生する場所に設ける脱臭装置としては、
高圧発生回路により発生するパルス状高電圧を誘導電極
と放電電極とに印加し放電電極面に沿面放電を起させ、
周囲の酸素をオゾンに変化させることによりオゾンを発
生させるオゾン発生装置より発生するオゾンにより触媒
の作用のもとに悪臭成分を分解させて脱臭するオゾン脱
臭装置が従来から知られている。特開昭58-80040号公報
には、この構成による脱臭装置と、芳香発生装置とをこ
の順序で配列してなるトイレ装置が開示されている。

ところで、高圧発生回路で発生する高圧の周波数を一定
に保持し、雰囲気温度を変化させて上記のオゾン発生装
置よりオゾンを発生させた場合、オゾンの発生量は温度
が高くなる程少なくなることが知られている。しかる
に、従来のオゾン脱臭装置では、雰囲気の温度にかかわ
りなく、高圧発生回路より発生する高電圧の周波数を常
に一定状態に保ってオゾンを発生させていたので、低温
時には充分脱臭効果を発揮することができるが、夏季等
の高温下で悪臭の発生がひどくなる時期には却ってオゾ
ン発生量が低下し、高温状態での完全悪臭除去を達成す
ることができないという欠点があった。

発明が解決しようとする課題 本発明は、従来のオゾンによる脱臭装置の上記の欠点を
克服した、雰囲気湿度又は温度にかかわりなく一定量の
オゾンを発生させ特に湿度、温度上昇の著しい夏場の便
所等の悪臭残存の解消に寄与する脱臭装置を提供するこ
とを課題とする。

課題解決のための手段 本発明によるオゾンを用いた便器用脱臭装置は上記の課
題を解決させるため、脱臭装置の雰囲気湿度又は温度検
知手段と制御回路とを有し、上記検知手段により検知さ
れた雰囲気湿度又は温度情報を上記制御回路に入力し、
湿度、温度が変化しても上記オゾン発生装置より発生す
るオゾンの量が常に一定になるように、上記制御回路に
より周波数を可変設定し、上記高圧発生回路より発生す
る高電圧の発生を、湿度又は温度に応じて変化させるよ
うに制御することを特徴とする。

作用 本発明の便器用脱臭装置は上記の如く構成されているの
で、雰囲気湿度又は温度が変化した場合、その検知温度
信号の入力された制御回路が高圧発生回路の出力を制御
することによって、高電圧の周波数又はパルスデューテ
ィー比が変えられ、常に一定量のオゾンがオゾン発生装
置より発生し、湿度、温度のいかんにかかわらず充分な
脱臭作用を行なうことができる。

実施例 以下に本発明の実施例を、図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は本発明の実施例の便器用脱臭装置の構成を示す
ブロック図である。又、第２図はこの脱臭装置を便所の
脱臭装置に適用した場合の構成の装置内部を示す正面
図、第３図はこれを便器に取付けた図である。

この実施例の脱臭装置は、第１図及び第２図に示す如
く、湿度及び／又は外気温センサ１、制御回路部２、高
圧発生回路３、風洞４、オゾン発生装置５、触媒６、フ
ァン９を有する。

湿度及び／又は外気温センサ１は外気温を検知し、その
検知信号は制御回路部２に入力される。制御回路２は湿
度及び／又は外気温検知信号に基づき高圧発生回路の発
生する高電圧の周波数又はパルスデューティー比を湿度
や外気温が変化しても常にオゾン発生部５から発生する
オゾンの量が一定になるように制御する。高圧発生回路
は、制御回路部よりのパルス信号を増幅して高電圧に変
換する。オゾン発生装置５と触媒６、ファン９とは、風
洞４内に収容され、風洞の一端に設けられた吸気口７か
らは悪臭を放つ空気がファン９により吸込まれ、オゾン
発生装置５より発生したオゾンと混合して触媒６に入
り、触媒６の作用の下に悪臭成分とオゾンとの反応が促
進され、脱臭され、脱臭された清浄な空気は風洞の他端
に設けられた排気口８より室内（例えば便所内）に排出
される。

本発明の脱臭装置を便所の脱臭装置として使用する場
合、悪臭の発生源である便器内の空気を直接吸引できる
個所、例えば第３図に示す如く、便器11の弁座12又は蓋
に取付部材13を設け、便器11内の空気を脱臭装置10の吸
気口７が吸込み易いように設けるのがよい。

制御回路２は、オゾンの発生量がパルス状の高電圧の印
加回数に比例して多くなる特徴を活かし、周波数変化又
はパルスデューティー比変化させる。周波数変化方式
は、第４図に示すように、湿度及び／又は温度上昇につ
れ周波数を大きくすることによりパルス状高電圧の印加
を頻繁にし、オゾン発生量を増加させる。パルスデュー
ティー比変化方式は、第５図に示すように、低温、低湿
度時に高電圧印加状態を疎とし、オゾン発生量を抑え、
高温、高湿度時に高電圧印加状態を密にし、オゾン発生
量を増加させる。

第６図はこの実施例の脱臭装置の制御のフローチャート
である。スイッチをオンすることにより、ファン９が回
転し、湿度及び／又は外気温センサ１が外気温を検知す
る。その湿度又は温度ｔ℃をあらかじめ制御回路部２に
記憶された異る湿度又は温度Ａ℃、Ｂ℃、Ｃ℃と比較
し、夫々の湿度又は温度の間にある時、あらかじめ定め
られた周波数又はパルスデューティー比に設定され、高
圧回路部３に出力される。

このようにして、雰囲気湿度又は温度に影響されずに、
常に一定量のオゾンを発生し、脱臭することができる。

効果 以上の如く、本発明によれば、雰囲気の湿度又は温度に
拘りなく一定量のオゾンを発生させることができ、特に
高温、高湿度時の悪臭発生のひどい時期にも効果的に脱
臭することができ快適な生活をすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の脱臭装置の構成を示すブロッ
ク図、第２図はこの脱臭装置を便所の脱臭装置に適用し
た実施例の装置内部を示す正面図、第３図はこれを便器
に取付けた状態を示す正面図、第４図は高電圧の周波数
変化方式による温度変化に対する電圧の変化を示す曲線
図、第５図はパルスデューティー比変化方式による同様
の曲線図、第６図は上記実施例の脱臭装置の制御フロー
チャートである。 １……外気温センサ、２……制御回路 ３……高圧発生回路、４……風洞 ５……オゾン発生装置、６……触媒

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 秀 茨城県つくば市並木２丁目５番５号 (72)発明者 田中 成司 愛知県刈谷市朝日町２丁目１番地 アイシ ン精機株式会社内 審査官 多喜 鉄雄

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】悪臭を発生する場所に設けられ、高圧発生
   回路とオゾン発生装置と悪臭分解部とを有し、上記高圧
   発生回路より発生する高電圧の印加のもとに上記オゾン
   発生装置によって発生するオゾンにより上記悪臭を分解
   部で触媒の作用のもとに悪臭成分を分解させて脱臭する
   便器用脱臭装置において、 脱臭装置の雰囲気湿度又は温度検知手段と制御回路とを
   設け、該検知手段により検知された雰囲気湿度又は温度
   情報を上記制御回路に入力し、湿度又は温度が変化して
   も上記オゾン発生装置より発生するオゾンの量が常に一
   定になるように上記制御回路により周波数を可変設定
   し、上記高圧発生回路より発生する高電圧の発生を湿度
   又は温度に応じて変化させるように制御することを特徴
   とする便器用脱臭装置。
2. 【請求項２】請求項（１）に記載の脱臭装置の湿度又は
   温度に応じて変化させる高電圧の周波数を高電圧のパル
   スデューティー比に置き換えたことを特徴とする便器用
   脱臭装置。