JPH0690995A

JPH0690995A - 空気清浄環境浄化器

Info

Publication number: JPH0690995A
Application number: JP3289318A
Authority: JP
Inventors: Tsutomu Hiromi; 勉廣見; Yasuhiko Yoshimizu; 泰彦吉水
Original assignee: YUUSHIN ENG KK; Nippon Ceramic Co Ltd
Current assignee: YUUSHIN ENG KK; Nippon Ceramic Co Ltd
Priority date: 1991-10-08
Filing date: 1991-10-08
Publication date: 1994-04-05

Abstract

(57)【要約】【目的】空気中の塵、埃並びに酸性ガスの除去と同時
に、その環境下にオゾンを直接暴露することにより、殺
菌、脱臭を安定かつ安全に行なうことができる空気清浄
環境浄化器を提供する。【構成】オゾン発生器、オゾンセンサ、集塵器、酸性
ガスフィルター及び吸入排気ファンを同一風洞内に有
し、かつ光センサ及び人体検知センサを有することによ
って空気清浄環境浄化器を構成する。【効果】空気中の塵、埃、並びに酸性ガスの除去と同
時に、その環境下にオゾンを直接暴露することにより、
殺菌、脱臭を安定かつ安全に行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レストラン、喫茶店、
クラブ、カラオケハウス、理容・美容店、病院、厨房
室、家庭など人間が生活もしくは活動する環境下におい
て、脱臭、殺菌、環境浄化ができる空気清浄環境浄化器
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、オゾン発生器や集塵器を単独
に用いたり、あるいはオゾン発生器と触媒を組み合わせ
た脱臭装置や環境浄化器が開発され、家庭、車内、冷蔵
庫内或いはトイレ内等の脱臭、空気清浄に利用されてい
る。しかし、これらは空気をユニット内に取り込んで空
気を浄化し、残留オゾンを触媒によって分解するか、叉
はオゾンを発生させる機能を有するのみであった。この
ため、前者においては、壁面及び床面の殺菌、脱臭を行
なうという用途には不適切であり、後者においては、オ
ゾン濃度の管理ができないため人体への悪影響がでた
り、室内の金属物の腐食という問題があった。また、オ
ゾン発生器の発生部に水滴が付いたり、多量の水分を吸
収した状態でオゾンを発生させると過電流が流れ、オゾ
ン発生部の劣化もしくは破損につながるという問題があ
った。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、空気
中の塵、埃、並びに酸性ガスの除去と同時に直接オゾン
をその環境下に暴露することにより、殺菌、脱臭を安定
かつ安全に行なうことができる手段を提供することを目
的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】以上の課題を達成するた
め、本発明はオゾン発生器、集塵器、オゾンセンサ、酸
性ガス吸着フィルタ、吸入排気ファンを同一風洞内に配
置し、駆動電源部を風洞外部に取り付け、これと同一基
板上に光センサ及び人体検知センサを有することを特徴
とする空気清浄環境浄化器を要旨とするものである。

【０００５】

【作用】本発明の空気清浄環境浄化器は、集塵器による
塵、埃、タバコの煙等の除去、酸性ガスフィルターによ
るＮＯ_X，ＳＯ_X等の酸性ガスの除去、オゾンによる殺
菌、脱臭を組み合わせることにより空気清浄及び環境の
浄化を行なうものである。この構成の中では空気を強制
的に動かすためのファンやオゾンセンサ部の保護キャッ
プ上に、埃等が付着しないよう直流高圧イオン集塵及び
繊維フィルターの組み合わせで捕捉している。室内に漂
う臭気成分は、床面や壁面、天井など、生物学的根源が
最も多く、ゴキブリやダニ等の徘徊場となる。また、機
密性の高い空間では湿度との関連でかびの発生をもたら
す。タバコ臭に至っては、タール分に含まれるラクタム
系化学臭気となり、煙状態で捕捉することが重要であ
り、壁面等に付着したものはオゾン暴露効果で順次減少
する。定められた空間内に気相オゾン濃度が一定レベル
に達すると、オゾンセンサが瞬時に働きオゾン発生を停
止させる。この場合、充満するオゾン気相濃度は労働安
全衛生基準値で示す０．１ｐｐｍの４０〜６０％以内で
動作させ、よって０．０６ｐｐｍ濃度でセンサが動作す
る。仮に低濃度領域での起動、停止（例えば０．０６ｐ
ｐｍＯＦＦ〜０．０２ｐｐｍＯＮ）は、回路上任意設定
可能である。

【０００６】また、室内等の空気中のＮＯ_Xは、ＮＯと
ＮＯ₂より構成されており、両者はほぼ１：１の比率と
なっている。このうちＮＯの有害性は低いが、ＮＯ₂は
水にも解け易く酸性ガスとしての特徴をもつ有害物質で
ある。オゾンはＮＯと混合させるとすぐにＮＯ₂に変換
する能力を持っているため、オゾン発生器を持った装置
は有害なＮＯ₂比率を上昇させることになる。また、オ
ゾン発生素子は、それ自体に高電圧がかかっているため
に空気中のＮ₂の一部を分解酸化してＮＯ_Xを発生する。
一方、ＮＯ_Xの除去剤としては、吸収剤として活性炭に
アルカリ処理を施したものや酸化鉄系のものが知られて
いる。いづれも酸性ガス吸収剤としてＮＯ₂は吸収でき
るが、ＮＯは吸収されない特性がある。以上のようなオ
ゾンと酸性ガス除去剤の持つ特徴の両方を生かす空気清
浄環境浄化が本発明の構成一部であり、オゾン及び殺
菌、脱臭効果を損なうことなく、更により空気中のＮＯ
_XをＮＯ₂に変換させた後、酸性ガス除去剤で取り除くこ
とにより、効率的にＮＯ_Xの除去が可能となった。

【０００７】この場合、オゾンの殺菌、脱臭等の効果の
効率並びに人間への悪影響を完全になくすることを考え
た場合、昼間と夜間、人間の存在の有無によりオゾンを
発生させる時間を限定させる必要性が生じてくる。例え
ばゴキブリ等の夜間に多く活動するものを除去する場
合、夜間オゾンを発生させる方がよく、また昼間人間の
存在によりタバコ臭がある場合、昼間オゾンを発生させ
る方がよい。また、病弱な人の場合、低濃度のオゾン
（０．０５ｐｐｍ以下）でも害となる場合があるため、
人間の存在下では完全にオゾンを発生しない方がよい。
このため、光センサにより昼間と夜間の検知を行なった
り、人体検知センサにより人間の存在の有無を検知する
ことにより、オゾンを発生させる時間を限定することが
可能となる。また、オゾン発生部にセラミック電極によ
る沿面放電を用いた場合、水滴が付着したり、水分を吸
収したときにオゾン発生を行なうと過大な電流が流れ、
セラミック部分の改質もしくは既成化合物（硝酸塩等）
の付着が起こり、セラミック電極の劣化、ひいては破損
へとつながる。このため、過電流保護回路を付加するこ
とによりオゾン発生部の劣化を防ぎ長寿命化を図ること
ができる。

【０００８】

【実施例１】以下、本発明による空気清浄環境浄化器の
一実施例を図面を用いて詳細に説明する。図１は、本発
明による空気清浄環境浄化器の一実施例を示す模式図で
ある。荒目スクリーン（１）は空気中の目視可能な埃を
取り除くものである。（２）〜（４）は直流高圧イオン
効果により浮遊するタバコの煙等に帯電させ、直流陽極
部（４）との間に設けられた繊維フィルター（３）によ
り捕捉させ、交換容易なものとした。（５）はオゾン気
相濃度感知センサであり、室内等のオゾン濃度を制御部
（９）で制御し常にモニタリングさせる。（６）は室内
に漂う酸性ガス吸着を行い空気清浄を常に行う。（６）
の形状はハニカム状とし、ＳＶ値は３０，０００〜５
０，０００^ーhとした。（７）は掃気ファンであるが、構
成上風の抵抗を受けやすく所定の風量を確保する目的
上、静圧の高いブラシレスファンを用いている。（８）
はオゾン発生部であり、セラミック板の上に一対の電極
を取り付けたもので、（９）の制御部により昇圧した電
圧を電極間に加えることで無声放電によりオゾンを発生
させる。動作方法としては、制御部（９）上に設けられ
た人体検知センサ及び光センサを用い、昼間と夜間及び
人の存在の有無を検知することにより、オゾン発生する
時間を限定する機能を有する。図２にオゾンセンサによ
り室内オゾン濃度を制御した結果を示す。人体に悪影響
のない濃度に制御可能である。オゾンによる脱臭効果等
については実施例２において説明を行う。

【０００９】表１に図１に示した酸性ガス吸着剤を組み
込んだ本器と、酸性ガス吸着剤を取り除いた場合の空気
浄化器から排出される窒素酸化物の濃度を比較したもの
を示した。

【表１】吸着剤なしの場合ＮＯは入口ガス濃度に比べて減少して
いるが、有害なＮＯ₂は逆に大きく増加している。これ
はＮＯがオゾンによりＮＯ₂に変換されていると共に、
オゾン発生部で窒素酸化物が生成されているためであ
る。このとき、本発明のように酸性ガス吸着剤を取り付
けるとＮＯ，ＮＯ₂共に減少させることが確認された。

【００１０】

【実施例２】本発明による別の実施例を説明する。図３
は本発明による別の実施例であり、図中（１１）がオゾ
ン分解脱臭触媒部であり、オゾン拡散効率をよくするた
め拡散板（１０）を設けている他は図１と同様である。
この組み合わせは脱臭効果に重点を置き、同一風洞内に
おいても脱臭、殺菌、浄化を行なうことを目的としてい
る。この場合、風洞内において高濃度のオゾンを発生さ
せて、オゾン分解脱臭触媒との併用により吸入空気の殺
菌、脱臭を行なう。このとき、オゾン分解脱臭触媒によ
りオゾンをある程度分解させて室内にオゾンを暴露す
る。脱臭効果と室内への暴露オゾンを持続させるには触
媒及び酸性ガス吸着剤のＳＶ値を変化させることで容易
である。また、室内のオゾン濃度の制御は実施例１の制
御で行なう。オゾン触媒脱臭効果については、表２〜表
４に実施結果を示す。

【表２】

【表３】

【表４】以上の結果からオゾンによる生物学的臭気の脱臭効果が
確認された。

【００１１】

【実施例３】本発明による３例目の実施例を説明する。
図４は本発明によるオゾン暴露のみを目的とし、室内オ
ゾン濃度が一定以上濃度にならないようオゾンセンサで
制御を行なう。この場合においても常に気相オゾンを暴
露し、脱臭、殺菌を行なう場所（業務用大型冷蔵庫内枝
肉加水分解や厨房、トイレ臭が常に漂う公衆トイレ等）
に多く用いることができる。本器の場合、酸性ガス吸着
には配慮がなされていないが、掃気する風量を多くする
ことによりオゾン発生部より反応するＮＯ₂変換を減少
させている。

【００１２】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明の効果は光センサ及び人体検知センサにより昼と夜及
び人の存在の有無を検知することにより、オゾン発生す
る時間を限定する機能を有し、オゾン発生、オゾンセン
サ、集塵、酸性ガス吸着を同一風洞内で可能にし、目的
に応じた商品化が可能となった。このことは、いかなる
場所においても安定するオゾン発生体、及び脱臭、酸性
ガス吸着等の触媒技術、人への安全性を重視したオゾン
センサ技術の構成であり、従来技術が成し得なかった画
期的な発明である。

【００１３】以上の構成により、人の生活空間での応用
が無限となった。また、用途別に応じては風洞ユニット
をインテリア性備品内に収納させるとか、単品のみで効
果を得るなど、様々な応用が可能である。

【００１４】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における空気清浄環境浄化器
の断面図である。

【図２】本発明の一実施例における空気清浄環境浄化器
のオゾン濃度を制御した結果である。

【図３】本発明の他の実施例における本器の構成断面図
である。

【図４】本発明の他の実施例における本器の構成断面図
である。

【符合の説明】

１荒目スクリーン２直流高圧イオン発生部３繊維フィルター部４直流陽極部５オゾン感知センサ部６酸性ガス吸着部７掃気ファン部８オゾン発生部９制御部１０オゾン拡散板１１オゾン分解脱臭触媒部１２吐出側荒目スクリーン

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】オゾン発生器、オゾンセンサ、集塵器、
酸性ガス吸着剤及び吸入排気ファンを同一風洞内に有
し、かつ光センサ及び人体検知センサを有することを特
徴とする空気清浄環境浄化器。
【請求項２】光センサ及び人体検知センサにより昼間
と夜間及び人の存在の有無を検知することにより、オゾ
ンを発生する時間を限定する機能を有する請求項１の空
気清浄環境浄化器。
【請求項３】駆動電源部にオゾン発生部への過電流を
防止する制御回路を有する請求項１の空気清浄環境浄化
器。