JP2003153995A - 殺菌・脱臭装置 - Google Patents

殺菌・脱臭装置

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JP2003153995A
JP2003153995A JP2001353824A JP2001353824A JP2003153995A JP 2003153995 A JP2003153995 A JP 2003153995A JP 2001353824 A JP2001353824 A JP 2001353824A JP 2001353824 A JP2001353824 A JP 2001353824A JP 2003153995 A JP2003153995 A JP 2003153995A
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ozone
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sterilization
ion
negative
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Hisaharu Yagi
久晴 八木
Hideo Nojima
秀雄 野島
Kazuo Nishikawa
和男 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】正負イオンおよびオゾンを活用し、かつ安全性
を高めながら、空気中の浮遊細菌を効果的に除去するこ
とのできる殺菌方法、および空気中の臭気成分を効果的
に分解できる脱臭方法、およびそれらを用いた殺菌・脱
臭装置を提供することを目的とする。 【解決手段】正イオン、負イオン及びオゾンを空気中に
放出して、空気中の浮遊細菌を殺菌、あるいは臭気成分
を分解することを特徴とし、具体的な装置としては、正
イオン及び負イオンを発生するイオン発生手段と、オゾ
ンを発生させるオゾン発生手段と、送風手段とを備えた
構成とし、より好ましくは、イオン発生手段及びオゾン
発生手段として、電極103,104に正負電圧からな
るパルス電圧を印加して放電させる放電装置111を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中に浮遊する
浮遊細菌を殺菌する殺菌方法、および空気中の臭気成分
を分解する脱臭方法に関し、また、本発明は以上の方法
を実現するために正負イオンとオゾンとを発生する殺菌
・脱臭装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、住環境の高気密化に伴い、人体に
有害な空気の浮遊細菌を取り除き、あるいは室内の臭い
を除去し、健康で快適な生活を送りたいという要望が強
くなっている。この要望に応えるため、屋内や貯蔵室内
等の汚染物質を各種のフィルタにより除去する空気清浄
機、空気調和機、冷蔵庫等の空気調節装置が開発されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の空気調節装置によると、空間の空気を汚染物質と
ともに吸引してフィルタにより汚染物質を吸着若しくは
分解して除去するため、長期の使用によりフィルタの交
換等のメンテナンスが不可欠である。しかも、フィルタ
の性能が充分でないため、満足のいく性能が得られない
場合がある。
【0004】これに対し、イオン発生装置を用いて、空
気中のイオン濃度を増加させる空気調節装置も開発され
ている。しかし、現在市販されている空気調節装置は負
イオンのみを発生させるものである。このため、負イオ
ンによって人間をリラックスさせる効果はある程度期待
できるものの、空気中の浮遊細菌の積極的な除去につい
てはほとんど効果が認められていない。
【0005】また、正イオンと負イオンを両方空気中に
放出すると、空気中の浮遊菌あるいは臭気成分にそれら
正負イオンが付着し、H22あるいはOHラジカルが生
成することにより浮遊菌あるいは臭気成分を酸化するこ
とにより、殺菌作用あるいは脱臭作用が得られる。
【0006】この方法では人体への悪影響がないことか
ら、安全な殺菌装置あるいは脱臭装置を実現できるとい
う大きな利点がある。しかし、正負イオンにより生成さ
れるH22あるいはOHラジカルは酸化作用が物体の表
面に限られるため、人体に安全であると同時に、比較的
大きな固まりの浮遊菌あるいは臭気成分に対しては効果
が小さくなりやすいという課題がある。
【0007】また、放電によりオゾンを発生させて、空
間の浮遊菌を除去あるいは脱臭する方法があり、一般に
活用されている。しかし、その殺菌能力あるいは脱臭能
力を充分なものにするためには、オゾン濃度を例えば数
ppm等のレベルまで高くする必要がある。
【0008】オゾンは自然界に存在し、通常の部屋にお
ける我々の測定では0.001ppm未満の低い値とな
っているが、環境によって大きく変化し、屋外の田園で
は0.01〜0.03ppm程度になる場合もあり、さ
らに局地的には0.lppm程度の濃度になる場合もあ
るとされている。
【0009】オゾンは、微量であれば健康への影響はな
いが、濃度が高い場合は、呼吸器系統、眼、粘膜等を刺
激し、人体へ悪い影響を及ぼすとされている。オゾン濃
度の許容値は各国の法令等により異なっているが、例え
ば、日本では大気汚染に関しする環境基準として、光化
学オキシダント(オゾンと、その他の酸化性物質を含
む)の値は1時間値で0.06ppmとなっている。ま
た、米国における大気汚染に関わるオゾン規制値は0.
12ppm(EPA1979)となっている。
【0010】そのため、十分安全な条件でオゾンの殺菌
能力を積極的に使用するためには、オゾンを使用する部
屋等を無人にしたり、風下にてオゾンを発生させたりす
ることが望ましく、使用条件が限定されるという問題が
あった。
【0011】本発明は、上記の問題に鑑みてなされたも
のであり、正負イオンおよびオゾンを活用し、かつ安全
性を高めながら、空気中の浮遊細菌を効果的に除去する
ことのできる殺菌方法、および空気中の臭気成分を効果
的に分解できる脱臭方法、およびそれらを用いた殺菌・
脱臭装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】通常、オゾンは強い酸化
作用を有しているものの、それ自体は電荷を保有してお
らず、同じく電荷を保有していない浮遊菌あるいは臭気
成分とは空気中で結合する頻度が小さいという問題があ
った。そのため、オゾンによる殺菌あるいは脱臭が行わ
れるために時間を有することから、一定の効果を得るた
めには高濃度にする必要があった。
【0013】また、オゾンによる殺菌能力は、湿度が高
い場合に効果が高まるとされているが、目的の場所を高
い湿度状態におくことは作業上難しい場合もあり、現実
的ではなかった。
【0014】そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、
正負イオンとオゾンとを共存させると、先ず、空気中の
浮遊菌や臭気成分に正負イオンが付着し、正負イオンが
付着した浮遊菌や臭気成分は、静電気作用によりオゾン
と結合する頻度が増し、効果的に殺菌あるいは脱臭が可
能になることを見出して本発明を完成させるに至ったも
のである。
【0015】すなわち、上記目的を達するため、本発明
に係る殺菌・脱臭方法は、正イオンと負イオンとオゾン
とを放出して空気中に浮遊する浮遊細菌を殺菌、あるい
は空気中の臭気成分を分解することを特徴としている。
【0016】上記構成によれば、少ないオゾンにより強
い殺菌・脱臭効果を得ることが可能となり、比較的大き
な固まりの浮遊細菌や臭気成分に対しても十分な殺菌・
脱臭効果が期待できるとともに、過剰な残留オゾンが少
なくなり、人体への悪い影響を抑えることができる。さ
らに、対象とする空間を高湿度状態に保つ必要がなく、
容易に殺菌および脱臭の効果を得ることができる。
【0017】また、本発明によれば、オゾン量を調整す
ることにより、オゾンを主体とした殺歯・脱臭を主な作
用とするモードヘ切り替えることができるため、強い効
果を得たい場合にも対応できるように設定できる。
【0018】空気中の浮遊細菌や臭気成分を分解するた
めの殺菌・脱臭装置としては、正イオン及び負イオンを
発生するイオン発生手段と、オゾンを発生させるオゾン
発生手段と、外部から空気を取り入れてイオン発生手段
及びオゾン発生手段を通過させ、外部に放出する送風手
段とを備え、正イオン、負イオンおよびオゾンを外部に
放出することにより、空気中の浮遊細菌を殺菌、あるい
は臭気成分を分解する構成のものを採用することができ
る。
【0019】イオン発生手段及びオゾン発生手段として
は、電極に正負電圧からなるパルス電圧を印加してコロ
ナ放電させる放電装置を使用することができる。上記方
式の放電装置で放電させると、正イオンとしてH+(H2
O)mが発生し、負イオンとしてO2 -(H2O)nが発生する
(m、nは任意の自然数)。
【0020】さらに、電圧を調節することで、オゾン
(O3)と正負イオンとを同時に発生させることが可能
となり、上記放電装置をイオン・オゾン発生装置として
使用することが可能となる。したがって、上記装置で発
生したオゾンと、正負イオンが反応して生成するH22
又はOHラジカルとの強い酸化力により浮遊細菌を効率
よく殺菌することが可能となる。
【0021】本発明において、十分な殺菌・脱臭効果を
得るためには、空気中の正負イオン濃度としては、イオ
ン発生手段から10cm離れた位置でそれぞれ1万個/
cm 3以上であることが必要とされる。正負イオンは人
体に対して有害性が認められていないことから濃度の上
限値については特に制限はないが、上記濃度が100万
個/cm3以下であれば人体への不快感を与えることが
ない点で好ましい。
【0022】また、オゾン濃度としては、オゾン発生手
段から10cm離れた位置で0.0005ppm以上で
あるのが好ましい。特に、正負イオン濃度が上記範囲内
である場合には、オゾンと正負イオンとの相乗効果によ
り、殺菌・脱臭力が著しく増強される。オゾン濃度の上
限値については、殺菌・脱臭装置を無人状態で使用する
場合には特に制限はなく、高濃度のオゾンを発生させ、
オゾン主体の殺菌あるいは脱臭を行うことが可能であ
る。
【0023】ただ、後述するように、あまりオゾンを高
濃度としても、一定濃度以上では殺菌・脱臭力はほとん
ど同等レベルになることを考慮すれば、0.1ppm以
下とするのが好ましく、また、殺菌・脱臭装置を有人状
態で使用する場合に、人体への安全性を考慮すれば、
0.06ppm以下とするのがより好ましい。
【0024】正負イオン及びオゾンを発生させるイオン
・オゾン発生装置としての放電装置の構成例について説
明すると、1対の対向する電極の間に板状の誘電体を挟
んで形成された放電素子と、この放電素子に正負電圧か
らなるパルス電圧を印加するパルス発生回路とから放電
装置を構成し、放電素子に対して正負電圧からなるパル
ス電圧を印加する。これにより電極付近に正イオンと負
イオンとをそれぞれ発生させることが可能となる。
【0025】このとき、パルス形状を正弦波状として、
正電圧と負電圧のピーク電圧(絶対値)を同程度になる
ようにすれば、ほぼ同じ数の正イオンと負イオンとが得
られる。さらに、印加する電圧のピーク値を調整するこ
とにより、オゾンを同時に発生させることが可能とな
る。
【0026】すなわち、印加するピーク電圧が低いとき
には主に正負イオンが発生し、電圧を上げるとともに、
オゾンの発生量が急増する。したがって、ピーク電圧を
調整することなどの方法により、正負イオンとオゾンの
発生割合を制御することが可能となる。後は、送風手段
により、放電装置への送風量を調整することで所望のイ
オン濃度及びオゾン濃度とすることが可能となる。
【0027】以上説明したように、イオン発生手段及び
オゾン発生手段として電極に正負電圧からなるパルス電
圧を印加してコロナ放電させる放電装置を用いれば、一
つの放電装置をイオン・オゾン発生装置として使用する
ことができ、装置を簡略化することができる。
【0028】また、放電装置として、正イオンを発生さ
せる正イオン発生装置と、負イオンを発生させる負イオ
ン発生装置とを別体に設けることも可能である。この場
合、一方の放電装置には正電圧を印加し、他方には負電
圧を印加すればよい。これにより、正イオンと負イオン
とを別の場所で発生させることができる。上記構成の殺
菌・脱臭装置は、広い空間の殺菌・脱臭に好適に適用す
ることができる。
【0029】すなわち、広い空間に一つの放電装置から
正負イオンを混合した状態で放出すると、正負イオンが
空間の隅々まで行き渡る前に正負イオン同士が反応して
早期にイオン濃度が低下してしまうのに対して、上記構
成の殺菌・脱臭装置では、正イオンと負イオンとを別々
に放出することが可能となり、イオン同士の反応の機会
が少なくなるため、正負イオン濃度の低下を抑制しつ
つ、正負イオンを空間の隅々まで行き渡らせることが可
能となる。なお、放電装置に印加する電圧を調節するこ
とで、イオンとともにオゾンを発生させることができ
る。
【0030】また、放電装置として、正イオン発生装置
と、負イオン発生装置に加えて、オゾンを発生させるオ
ゾン発生装置を別体に設けることも可能である。この場
合、上記構成の放電装置において正負イオンとオゾンと
を夫々独立して発生させ、それぞれの濃度を独立して制
御することが可能となる。したがって、殺菌・脱臭装置
の設計と濃度変更のための制御方法が単純になり、制御
のためのシステム部分を低コスト化することができる。
【0031】さらに、本発明においては、上記の方法
を、飛行機や自動車や電車などの車両、倉庫や食品保管
庫などの保管装置、テレビやオーディオやパソコンなど
の電子機器又は建築物に適用し、効果を得ることを可能
にしている。
【0032】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]図1は、本発
明の第1の実施形態を示す殺菌・脱臭装置の要部概略図
である。この殺菌・脱臭装置は、風洞107と、風洞1
07の一側の開口部から外部空気を取入れ、他側の空気
吹出口110から外部空気を放出する、図示しない送風
ファンと、イオン・オゾン発生装置としての放電装置1
11とを備えている。
【0033】放電装置111は、放電素子112と、一
面に開口を有するケース101と、高圧パルス発生回路
105とを備えており、放電素子112がケース101
の開口に嵌着され、高圧パルス発生回路105がケース
101内部に収容された構成となっている。放電素子1
12は、長方形シート状の誘電体102と、誘電体10
2裏面に配設された誘導電極104と、誘導電極104
に対向するように誘電体102表面に形成された網状の
放電電極103とから構成されている。
【0034】放電電極103及び誘導電極104は、被
覆した電線を通じて、高圧パルス発生回路105に接続
され、正負電圧からなるピーク値2.7kVのパルス電
圧が印加される。さらに、高圧パルス発生回路105か
らは、被覆した電源ケーブル106がケース101の外
部に引き出されており、直流12Vを印加するようにな
っている。なお、放電電極103は電源ケーブル106
のアース線と接続されている。
【0035】ケース101は、プラスチック製で、外部
から水や物体が侵入しないように密封構造とされてお
り、継ぎ目は、接着剤で防水処理が施されている。な
お、図では示していないが、ケース101内を絶縁性の
高い樹脂で封入し、電極あるいは、高電圧部あるいは電
線を覆うような構造とすることにより、さらに電流リー
クを防ぐ構造として安全性を高めることができる。
【0036】上記放電装置111は、放電電極103が
風洞107内に臨むように設置されており、外部空気が
風洞107を109で示す矢印の方向に送られ、放電電
極103にてイオン化及びオゾン化され、風向調節器1
08で風向を整えられ、空気吹出口110から外部に放
出される。
【0037】図2は、放電電極103及び誘導電極10
4に印加される電圧パルス波形を模式的に示した図であ
る。徐々に減衰する正弦波状のパルスをT1秒印加し、
その後T2秒の休止時間を設定し、そのサイクルを繰り
返すパターンとしている。本実施形態における通常モー
ドでの動作条件は、正弦波の周波数が20KHz、パル
スの繰返し周期は60Hzとなっている。また、T1は
1ミリ秒、T2は約15.7ミリ秒、印加するビーク電
圧値は、正電圧が+2.7kV、負電圧が−2.7kV
となっている。風洞107内に流す風速は秒速3m/
秒、風量は4m3/分に設定している。
【0038】以上の通常モードにおけるイオン発生量
は、図1の吹出口110から10cm離れた位置におい
て、正負イオンがそれぞれ約50000個/cm3と、
ほぼ同量で安定して生成することができた。なお、イオ
ン濃度の測定装置には、(株)ダン科学製空気イオンカ
ウンター(型番83-1001B)を用い、移動度1cm2/V
sec以上の小イオンについて検出した。また、オゾン
量は、同位置において0.001ppmと、人体に影響
のない十分低い値を得ることができた。
【0039】本実施形態においては、イオン濃度とオゾ
ン濃度を独立して変更することが可能である。第1の方
法として、パルス放電によりイオン濃度が相対的に高ま
ることを利用して、休止時間T2を少なくすることによ
り、オゾン量を相対的に増やすことができる。
【0040】例えば、T2をゼロにすることにより、正
負イオンがそれぞれ約500000個/cm3とほぼ1
0倍の量になると共に、オゾン量が、0.1ppmにな
り、オゾン量は100倍の量に増やすことができる。こ
の場合、風速を弱めたり、別の空気を混ぜるようにし、
イオン及びオゾンの濃度を低下させることにより、イオ
ン濃度を、例えば50000個/cm3として、オゾン
濃度を0.01ppmにするなどの調整が可能になり、
同様の方法で、イオン濃度とオゾン濃度を独立して変更
することが可能となる。
【0041】第2の方法として、パルス印加電圧を変更
する方法がある。図3は、本実施形態におけるパルス電
圧のピーク間の電圧、すなわち、正弦波状パルスのうち
の最大振幅を横軸にとったもので、縦軸はイオン濃度及
びオゾン濃度としている。本実施形態では、印加電圧の
ピーク間の電圧(P−P)は5.4kVに設定してお
り、イオン濃度は正負イオンがそれぞれほぼ50000
個/cm3であり、オゾン濃度は0.001ppmとな
っている。
【0042】この図からわかるように、印加電圧を上げ
るほど、イオン濃度及びオゾン濃度が上昇する傾向にあ
り、特にオゾン濃度の上昇が激しくなっている。このこ
とを利用すると、イオン濃度に対するオゾン濃度を変更
することが可能となる。
【0043】さらに、印加電圧を高く設定した場合に、
単位時間あたりのパルス印加回数を減らすなどの操作を
加えることにより、例えばイオン濃度を一定にして、オ
ゾン濃度のみを変更することが可能になる。また、パル
ス印加回数を変更する方法以外に、風速を弱める方法
や、別の空気を混ぜることにより、イオン及びオゾンの
濃度を下げるという操作を加えることにより、イオンあ
るいはオゾンの濃度を独立して変更することが可能にな
る。
【0044】図4はイオン濃度と、オゾン濃度を変化さ
せた場合の空中の浮遊菌の残存率を示すグラフであり、
横軸がオゾン濃度、縦軸が浮遊菌の残存率となってい
る。なお、浮遊菌は8畳相当の部屋において真菌(カビ
菌)を浮遊させたものであり、部屋内で殺菌・脱臭装置
を1時間稼動させた後の空気中の真菌をサンプリングし
てその濃度を測定したものである。
【0045】正負イオン濃度とオゾン濃度については、
殺菌・脱臭装置の吹出口110から10cmの位置で測
定した値を示している。なお、湿度は約70%としてい
る。また、部屋内における正負イオン濃度は、装置を稼
動させない通常の状態で、約100個/cm3であっ
た。
【0046】図4のグラフに示されているように、正負
イオン濃度が約100個/cm3の場合、オゾンが10
ppm程度になっても、浮遊菌残存率は80%と高い値
を示しており、大きな殺菌力は見られない。
【0047】一方、正負イオン濃度を、1万、10万あ
るいは20万個/cm3とした場合には浮遊菌残存率が
低下している。これは、空気中に放出された正イオンで
あるH +(H2O)m(mは任意の自然数)、および、負イ
オンであるO2 -(H2O)n(nは任意の自然数)の効果に
より、浮遊細菌にこれらイオンが付着し、正負イオンに
より生成されるH22又はOHラジカルにより、菌の細
胞膜が破壊され、殺菌が可能になっているものと考えら
れ、特に正負イオン濃度を10000個/cm3以上と
した場合に顕著な効果が確認できた。なお、正負イオン
濃度が10000個/cm3の場合、部屋の中における
正負イオン濃度の平均値は2000個/cm3であっ
た。
【0048】以上の正負イオンを発生させた条件に加
え、オゾンの量を変化させた場合、オゾンの増加によ
り、浮遊菌の残存率が低下している。図4によれば、正
負イオン濃度を10000個/cm3以上として、さら
にオゾン濃度を0.0005ppm以上とした場合に、
浮遊菌残存率の著しい低下が見られた。このオゾンの量
は、人体に問題のない範囲であり、空気中にて浮遊する
菌に対して効果を発揮するため、除菌に関して即効性が
あるという特徴を有する。
【0049】本発明では以上のように、オゾンを例えば
0.0005ppm以上、0.06ppm未満という低
い濃度に保つことにより、人体に悪影響を及ぼさず、し
かも正負イオンの効果により高い殺菌濃度を得ることが
できる。また、放電方法を変更することにより、0.0
6ppm以上の値である例えば1ppm等のオゾン濃度
に増加させることができるので、無人の部屋などにてオ
ゾン濃度を上げることにより、効果的に殺菌することが
できる。
【0050】本発明の殺菌効果を得るためには、静電気
力を用いるため、正イオンと負イオンの両方が空気中に
存在する必要があり、空気吹出口110から10cmの
位置においてそれぞれの量が少なくとも10000個/
cm3以上があることが重要である。また、夫々のイオ
ン濃度の上昇に伴い、殺菌の効果は大きくなるが、静電
気が発生することによる人体への不快感を与えないため
には、現実的な値としては、それぞれのイオン濃度は上
記条件において100万個/cm3以下に抑えることが
望ましい。
【0051】図5はイオン濃度と、オゾン濃度を変化さ
せた場合の空気中のNO(一酸化窒素)の残存率を示す
グラフであり、横軸がオゾン濃度、縦軸がNO残存率と
なっている。なお、NOは8畳相当の部屋において、N
Oを1ppm混合した後、部屋内で殺菌・脱臭装置を稼
動させ、1時間後の部屋内のNO濃度をサンプリング測
定したものである。
【0052】図5のグラフに示されているように、正負
イオン濃度が約100個/cm3の場合、オゾンをlp
pmに設定すると、1時間後の部屋内のNO濃度は約
0.55ppmと高い値を示している。
【0053】一方、正負イオン濃度を、1万、10万あ
るいは20万個/cm3とした場合、NO濃度の低下が
見られる。これは、前述のごとく、空気中に放出された
正イオンおよび負イオンが、NOおよびオゾンに付着
し、NOとオゾンを静電気力により結びつけることによ
り、オゾンの酸化力によるNOの分解が可能になってい
るものと考えられ、特に正負イオン濃度を10000個
/cm3以上とし、さらにオゾン濃度を0.0005p
pm以上とした場合に顕著な効果が確認できた。このオ
ゾンの量は、人体に問題のない範囲であり、NOだけで
なく、空気中の臭気成分に対して酸化による分解の効果
を発揮するため、脱臭の即効性があるという特徴を有す
る。
【0054】上記図4及び図5の結果より、殺菌性及び
脱臭性については、有効なイオン濃度及びオゾン濃度は
ほぼ同じ範囲であることが確認された。
【0055】なお、NOは、車の排気ガスやタバコの煙
に含まれ、人体に有害な性質を持つとされている。図5
ではNO単体の例を示しているが、NO単体だけでな
く、タバコの煙のようにNOやNH3(アンモニア)等
の混合物であったり、NH3、アセトアルデヒド、酢
酸、メタンガス、一酸化炭素、ホルムアルデヒド等の臭
気成分あるいは有害成分に対し、本発明の方法はその成
分を分解し、脱臭する能力を有する。
【0056】本実施形態の殺菌・脱臭装置の用途として
は、例えば、殺菌・脱臭装置を飛行機や自動車や電車な
どの車両に搭載すれば、車両の内部の空気を浄化するこ
とが可能となる。本例によれば、オゾン濃度を変更する
ことにより、車両内に人間がいない場合に、強力な殺菌
を行うことが可能となる。特に車両においては、室内の
空気が頻繁に入れ替わるため、オゾン濃度とイオン濃度
を調整することにより、殺菌の度合いを適度に調整する
ことが可能になり、清潔な車内環境を実現することが可
能となる。
【0057】なお、本実施例の効果的な使用方法とし
て、外部からの空気導入口や、窓の近傍に放電装置を設
置することが望ましく、その場合、外気が室内に侵入す
る前に殺菌あるいは脱臭することが可能になり、病気感
染やいやな臭いを回避することができるようになり、快
適な車内空間を実現することができる。
【0058】また、別の用途としては、殺菌・脱臭装置
を倉庫や食品保管庫等の保管装置、あるいは建築物に設
置することにより、人間、生物、食物又は物体を汚染さ
れにくい状態に置くことができる。例えば、鶏、豚、
馬、羊、牛などの家畜用の檻や鶏卵のケース、あるいは
建物に設置することにより、それら生物を病気感染から
防ぎ、いやな臭いによりストレスを与えることなく健康
な状態で保管し、運搬の用に供することが可能となる。
【0059】特に、本発明によれば、オゾン濃度を調整
して適度な殺菌・脱臭が可能になるので、オゾンに弱い
生物などに対しては、殺菌・脱臭力を保持した状態でオ
ゾン濃度を下げることが可能になり、例えば、一般的に
肺が弱いとされている鳥類を対象とする場合には、オゾ
ン濃度を下げる処置が可能になる。
【0060】また、建築物内の空間に正負イオン及びオ
ゾンを放出する場合には、本発明にかかる殺菌・脱臭装
置をテレビやオーディオやパソコンやコピー機などの電
子機器に搭載することにより、衛生的で快適な室内空間
を提供することができる。
【0061】なお、本発明は、イオン濃度、オゾン濃度
を変更することにより、状況に応じた殺菌及び脱臭を可
能とするものであるが、予め設定しておいたイオン濃度
あるいはオゾン濃度を変更する必要は必ずしもなく、本
発明に範囲内のイオン及びオゾン濃度とすることによ
り、効果的に殺菌・脱臭を行うことができる。
【0062】[第2の実施形態]図6は、本発明の第2
の実施形態を示す空気清浄機の概略図であり、空気清浄
機に第1の実施形態における放電装置を搭載した点が特
徴とされ、これにより集塵機能のみならず、殺菌および
脱臭機能を合わせ持つ構成とされている。
【0063】空気清浄機は、本体501内に通風路51
2が形成されており、モータ507により駆動する送風
ファン506により、矢印502で示す方向で空気導入
口503から外部空気を取入れて、空気吹出口510か
ら外部に空気を放出する構成とされている。
【0064】通風路512内において、空気導入口50
3の近傍には、フィルター504が設けられており、送
風ファン506によって取り入れられた空気はここで除
塵された後、フィルター504の下流側に配置されたイ
オン・オゾン発生装置である放電装置111によってイ
オン化及びオゾン化される。このように放電装置111
の上流側で、あらかじめ空気を除塵することにより、安
定した放電を行うことが可能な構成とされている。
【0065】放電装置111の下流側にはオゾンセンサ
ー505が設けられており、空気中のオゾン濃度を検出
している。511は制御マイコン等で構成される制御部
であり、放電装置111及びモータ507を駆動し、さ
らにオゾンセンサー505から出力された検出信号に基
づいてオゾン濃度をモニターし、最適なオゾン濃度にな
るように放電装置111を制御する機能を備えている。
【0066】放電装置111は、第1の実施形態で説明
したように、沿面放電を用いた放電方式を採用してお
り、制御部511から正負パルス電圧を印加すること
で、正負イオンと微量のオゾンとを生成できるようにな
っている。放電電極としては、網状電極のほかにも、針
状電極を利用することもできる。
【0067】本実施形態においては、予め一定濃度の正
負イオンを発生するように制御部511に設定されてお
り、オゾン濃度のみをモニターする構成としているが、
正負イオン濃度も変更可能とし、オゾンセンサ505と
同位置にイオンカウンタを設け、制御部511で正負イ
オン濃度をモニターし、最適なイオン及びオゾン濃度に
なるように電圧印加パルス波形、あるいは風速を調整す
るような構成とすることも可能である。
【0068】また、オゾン濃度は必ずしも変更できるよ
うにする必要はなく、イオン濃度と同様にあらかじめ想
定される使用条件に合わせ、イオン及びオゾン濃度をあ
らかじめ想定される使用条件に合わせて設定しても良
い。
【0069】その場合、通常の居住空間にて使用する装
置においては、オゾン濃度は最低限0.06ppm以下
に設定することにより安全性を保つことが望ましい。ま
た、好ましくは、オゾン濃度0.001ppm程度に設
定する。これにより、自然界の存在するオゾン濃度が例
えば0.000lppm以下の条件にて使用する場合で
も、オゾンを用いた殺菌および脱臭機能に効果を示すこ
とができる。
【0070】また、オゾンセンサやイオンセンサは放電
装置111の下流側のみならず、上流側に設けることも
できるし、上流側のみに設けてもよい。これらセンサを
放電装置の上流側に設ける場合には、実際の室内空気中
の正負イオン及びオゾンの濃度を測定することが可能と
なり、特にオゾンにおいては人体に影響を及ぼす濃度に
ならないように制御部511で放電装置111を制御す
ることが可能となる。
【0071】本空気清浄機では、放電装置111で生じ
た正負イオンと、オゾンを用いた除菌および脱臭が可能
となるが、フィルター504を用いて菌や臭気成分をあ
らかじめ捕集することも可能である。この場合には、フ
ィルタの併用により速やかに殺菌・脱臭することが可能
となる。
【0072】フィルタのみを用いた除菌および脱臭は、
空気中の菌や臭気成分をフィルタにて捕集するため、使
用状況により目詰まりを起こしたり、機能の低下が生じ
るという問題があったが、本装置では放電による除菌お
よび脱臭機能を有するため、長期間の使用が可能になる
という利点を持っている。なお、本装置を車両、保管装
置、建築物、電子機器などに搭載することも当然可能で
あり、その場合、特に無人の時にオゾン量を増やして効
果的に脱臭あるいは殺菌を行うことも可能となる。
【0073】[第3の実施形態]図7は、第3の実施形
態を示す殺菌、脱臭装置の概略図である。本実施形態に
おいては、正イオン、負イオン及びオゾンを個別に発生
させ、さらに別々に外部に放出する構成とした点が特徴
とされている。
【0074】すなわち、本実施形態における殺菌・脱臭
装置は、負イオン発生部704、オゾン発生部705及
び正イオン発生部706を備え、各発生部には送風用ダ
クト701、702、703が取付けられており、これ
により各イオン及びオゾンが別々に外部に放出可能とさ
れている。
【0075】各発生部704、705、706の構造
は、第1の実施形態で示した殺菌・脱臭装置と同じとさ
れている。すなわち、各発生部内には、風洞と、風洞の
一側の開口部から外部空気を取入れ、他側の開口部から
外部空気を放出する送風ファンと、放電装置とが設けら
れており、風洞の他側の開口部にダクトが接続されてい
る。
【0076】本実施形態においては、負イオン発生部7
04、オゾン発生部705及び正イオン発生部706の
各発生部に搭載されている放電装置が、夫々負イオン発
生装置、オゾン発生装置及び正イオン発生装置として使
用されている。すなわち、負イオン発生装置の放電電極
には負電圧を、正イオン発生装置の放電電極には正電圧
を、オゾン発生装置の放電電極には高電圧をそれぞれ印
加するように構成されている。
【0077】このように、正イオン発生部706、負イ
オン発生部704及びオゾン発生部705を分けたこと
により、それぞれの発生部からイオンあるいはオゾンを
独立して発生させ、それぞれの濃度を独立して制御する
ことが可能になる。
【0078】この方法により、例えば、送風強度、放電
電圧、放電電圧パルス幅、放電電圧パルスの休止時間、
放電電圧パルス波形などを、各発生部のいずれでも独立
して変更可能になり、装置の設計と濃度変更のための制
御方法が単純になり、制御のためのシステムを低コスト
化することができる。
【0079】また、上記構成にすることにより、正イオ
ン、負イオン及びオゾンが送風された後、互いに反応す
るまでに時間を要するため、殺菌・脱臭が効果的に行わ
れる位置を遠方に設定することができる。このことか
ら、例えば、車内や建物あるいは保管庫などにおいて、
本装置が壁際や天井などの隅に設置せざるを得ない場合
でも、送風されてからしばらく時間が経過した後、空間
の隅々に正イオン及び負イオンが行き渡ってから殺菌・
脱臭効果が生じるため、目的の位置を広く設定すること
が可能になる。
【0080】さらに、本殺菌・脱臭装置は、対象とする
空間が複雑な気流を有する場合に、その隅々まで殺菌・
脱臭することが可能になるという著しい効果を有してい
ることから、一般に構造が複雑な車に搭載した場合に大
きな効果を有する。また、講堂や体育館、オペラハウ
ス、病院などの大規模な施設等においては、空間の中央
部に本発明の殺菌・脱臭装置を設置することが困難であ
る場合が多いため、壁際に殺菌・脱臭装置を設置しても
効果的に殺菌・脱臭を行うことができ、快適な環境を提
供することが可能となる。
【0081】[第4の実施形態]図8は、第4の実施形
態を示す殺菌・脱臭装置の概略図である。本実施形態に
おいては、正イオン及び負イオンをそれぞれ正イオン発
生部803及び負イオン発生部804にて別々に発生さ
せる点は第3の実施形態と同様となっているが、オゾン
についてはオゾン発生部を独立して設けることなく、正
イオン発生部803及び負イオン発生部804の少なく
とも一方から発生させるようにした点が特徴とされてい
る。
【0082】すなわち、本実施形態においては、正イオ
ン発生部803にダクト801を接続し、負イオン発生
部804にダクト802を接続した構成とされている。
なお、各発生部の構造は第3の実施形態における発生部
と同じとされており、正イオン発生部803及び負イオ
ン発生部804の各発生部に収容されている放電装置
が、それぞれ正イオン発生装置及び負イオン発生装置と
して使用されている。
【0083】上記構成において、正イオン及び負イオン
はそれぞれ別に外部に放出されるため、正イオンと負イ
オンが反応する位置を遠方に設定することが可能とな
る。そのため、前述と同様に、複雑な形状を有する車の
ような空間、あるいは、広い空間に本殺菌・脱臭装置を
設置すれば、効果的に殺菌・脱臭が可能になり、快適な
環境を提供することができる。さらに、オゾン発生部を
設けていないため、コストの低減を図ることが可能とな
る。
【0084】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る殺菌・脱臭方法および装置により、規定の濃度の
正負イオンと、人体への悪影響がない程の低濃度のオゾ
ンを空間に放出して共存させることにより、空間に存在
する菌と臭気成分を効果的に分解し、快適な生活空間を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す殺菌・脱臭装置の要部概
略図
【図2】上記装置に印加される電圧パルス波形を示す模
式図
【図3】上記装置におけるイオン及びオゾン濃度とパル
ス電圧のピーク間電圧との関係を示すグラフ
【図4】上記装置におけるイオン及びオゾン濃度と細菌
残存率との関係を示すグラフ
【図5】上記装置におけるイオン及びオゾン濃度と残存
NO濃度との関係を示すグラフ
【図6】第2の実施形態を示す空気清浄機の概略図
【図7】第3の実施形態を示す殺菌・脱臭装置の概略図
【図8】第4の実施形態を示す殺菌・脱臭装置の概略図
【符号の説明】
101 ケース 102 誘電体 103 放電電極 104 誘導電極 105 高圧発生回路 106 電線 107 風洞 108 風向調節器 110 空気吹出口 111 放電装置 112 放電素子 501 空気清浄機本体 503 空気導入口 504 フィルタ 505 オゾンセンサ 506 ファン 507 モータ 509 風向調節器 510 空気吹出口 511 制御部 512 通風路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 和男 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 4C080 AA07 BB02 BB05 CC01 HH02 KK02 LL02 MM01 MM08 QQ11 QQ17

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正イオン及び負イオンを発生するイオン
    発生手段と、オゾンを発生させるオゾン発生手段と、外
    部から空気を取り入れ、前記イオン発生手段及びオゾン
    発生手段を通過させて外部に放出する送風手段とを備
    え、正イオン、負イオンおよびオゾンを外部に放出する
    ことにより、空気中の浮遊細菌を殺菌、あるいは臭気成
    分を分解することを特徴とする殺菌・脱臭装置。
  2. 【請求項2】 前記イオン発生手段から10cm離れた
    位置の正イオン及び負イオン濃度を、それぞれ1000
    0個/cm3以上にしたことを特徴とする請求項1記載
    の殺菌・脱臭装置。
  3. 【請求項3】 前記オゾン発生手段から10cm離れた
    位置のオゾン濃度を、0.0005ppm以上にしたこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の殺菌・脱臭装置。
  4. 【請求項4】 前記イオン発生手段及びオゾン発生手段
    が、電極に正負電圧からなるパルス電圧を印加して放電
    させる放電装置である請求項1、2又は3記載の殺菌・
    脱臭装置。
  5. 【請求項5】 前記放電装置が、正負イオン及びオゾン
    を発生させるイオン・オゾン発生装置である請求項4記
    載の殺菌・脱臭装置。
  6. 【請求項6】 前記イオン発生手段及びオゾン発生手段
    が、電極に電圧を印加して放電させる放電装置であり、
    該放電装置として、正イオンを発生させる正イオン発生
    装置と、負イオンを発生させる負イオン発生装置とが夫
    々別体に設けられた請求項1、2又は3記載の殺菌・脱
    臭装置。
  7. 【請求項7】 前記放電装置として、正イオンを発生さ
    せる正イオン発生装置と、負イオンを発生させる負イオ
    ン発生装置と、オゾンを発生させるオゾン発生装置とが
    夫々別体に設けられた請求項6記載の殺菌・脱臭装置。
  8. 【請求項8】 前記放電装置に印加する単位時間当りの
    パルス電圧の回数及び/又は送風手段の風速を変更する
    ことにより、正負イオン濃度及び/又はオゾン濃度を調
    節することを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載
    の殺菌・脱臭装置。
  9. 【請求項9】 前記放電装置に印加するピーク電圧及び
    /又は送風手段の風速を変更することにより、正負イオ
    ン濃度及び/又はオゾン濃度を調節することを特徴とす
    る請求項4〜7のいずれかに記載の殺菌・脱臭装置。
  10. 【請求項10】 前記正イオン及び負イオンが、夫々H
    +(H2O)m及びO2 -(H2O)n(m、nは任意の自然数)
    である請求項1〜9のいずれかに記載の殺菌・脱臭装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の殺
    菌・脱臭装置が搭載された車両、保管装置、電子機器又
    は建築物。
  12. 【請求項12】 正イオン、負イオン及びオゾンを空気
    中に放出して、空気中の浮遊細菌を殺菌、あるいは臭気
    成分を分解することを特徴とする殺菌・脱臭方法。
  13. 【請求項13】 前記正負イオンの発生点から10cm
    離れた位置の正イオン及び負イオン濃度を、それぞれ1
    0000個/cm3以上にしたことを特徴とする請求項
    12記載の殺菌・脱臭方法。
  14. 【請求項14】 前記オゾンの発生点から10cm離れ
    た位置のオゾン濃度を、0.0005ppm以上にした
    ことを特徴とする請求項12又は13記載の殺菌・脱臭
    方法。
  15. 【請求項15】 前記正イオン及び負イオンが、夫々H
    +(H2O)m及びO2 -(H2O)n(m、nは任意の自然数)
    である請求項12〜14のいずれかに記載の殺菌・脱臭
    方法。
  16. 【請求項16】 正イオン、負イオン及びオゾンを車
    両、保管装置又は建築物の空間に放出するか、又は、前
    記正イオン、負イオン及びオゾンを電子機器から放出す
    ることを特徴とする請求項12〜15のいずれかに記載
    の殺菌・脱臭方法。
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