JP7320047B2 - オゾン発生器 - Google Patents

オゾン発生器 Download PDF

Info

Publication number
JP7320047B2
JP7320047B2 JP2021208080A JP2021208080A JP7320047B2 JP 7320047 B2 JP7320047 B2 JP 7320047B2 JP 2021208080 A JP2021208080 A JP 2021208080A JP 2021208080 A JP2021208080 A JP 2021208080A JP 7320047 B2 JP7320047 B2 JP 7320047B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ozone
gas
fan
dielectric
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021208080A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023015969A (ja
Inventor
真一郎 鬼頭
剛 上山
洋一 服部
寛幸 西山
英樹 蓮沼
崇広 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to PCT/JP2022/013844 priority Critical patent/WO2023276339A1/ja
Priority to CN202280015749.6A priority patent/CN116867731A/zh
Priority to US18/257,470 priority patent/US20240101420A1/en
Priority to EP22832502.3A priority patent/EP4365131A1/en
Publication of JP2023015969A publication Critical patent/JP2023015969A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7320047B2 publication Critical patent/JP7320047B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Description

本発明は、オゾン発生器に関する。
特許文献1に開示されるオゾン発生器では、オゾンセンサが筐体内部(流路内)に収容されている。このオゾンセンサは、吸気口から排気口へと向かう直線状の流路内に配置されている。
特開平5-49831号公報
特許文献1に開示されるオゾン発生器では、オゾンセンサが強い気流の生じ易い位置に配置されている。そのため、オゾンセンサは、強い気流に晒されてオゾン濃度の測定において気流の影響を受け易くなってしまう。
本発明は、オゾンセンサにおける気流の影響を抑制し得るオゾン発生器を提供する。
[1]本発明のオゾン発生体は、吸気口から排気口へ気体を流す流路と、流路内に配置されるオゾン発生体と、オゾン発生体よりも流路の上流側において流路内に配置されるオゾンセンサと、を備え、流路は、オゾン発生体よりも上流側の気体通過空間を構成するとともに所定方向一方側から他方側に気体を流す上流側流路を有し、吸気口は、オゾンセンサよりも上流側流路の外周部側に設けられている。
このような構成によって、所定方向一方側から他方側に気体を流す上流側流路において、吸気口がオゾンセンサよりも外周部側に設けられるため、吸気口から所定方向他方側に向かう気流が中央側にあるオゾンセンサに向かいにくくなる。そのため、オゾンセンサにおける気流の影響を抑制することができる。
[2]上記吸気口よりも上流側流路の中央側にフィルタが設けられることが好ましい。オゾンセンサは、フィルタよりも上流側流路の中央側に設けられていることが好ましい。
このような構成によって、気体がフィルタを通過することによって気流が弱められるため、オゾンセンサにおける気流の影響をより一層抑制することができる。
[3]上記吸気口及びオゾンセンサの下流側において、排気口側に向けて気体を送り込むファンが設けられることが好ましい。オゾンセンサは、ファンの回転軸方向から見て、ファンと重なっていることが好ましい。
このような構成によって、吸気口からファンに向かう方向は、オゾンセンサとファンが重なる回転軸方向とは異なる方向となるため、吸気口からファンに向かう気流がオゾンセンサ側に向かいにくくなり、オゾンセンサにおける気流の影響をより一層抑制することができる。
[4]上記ファンは、ロータと、ロータから径方向に突出する羽根部と、を有していることが好ましい。オゾンセンサは、回転軸方向から見て、ロータの中心からロータの径の1.2倍以内となる範囲内に配置されていることが好ましい。
このような構成によって、気体の流れが生じにくい位置(回転軸方向においてファンのロータと重なる位置)を避けてオゾンセンサを配置し易くなり、オゾンセンサにおける気流の影響をより一層抑制することができる。
[5]上記吸気口及びオゾンセンサの下流側において、排気口側に向けて気体を送り込むファンが設けられていることが好ましい。オゾンセンサの検知面は、吸気口とファンとの間におけるファンの回転軸方向の長さの中心より吸気口側に位置することが好ましい。
このような構成によって、オゾンセンサの検知面を、吸気口とファンとの間に生じる気流から遠ざけ易くなる。そのため、オゾンセンサが気流の影響をより一層受けにくくなる。
[6]上記吸気口及びオゾンセンサの下流側において、排気口側に向けて気体を送り込むファンが設けられていることが好ましい。オゾンセンサの検知面は、ファンの回転軸方向において吸気口よりもファン側に位置することが好ましい。
このような構成によって、オゾンセンサをオゾン発生器の内側(下流側)に収め易くなり、オゾン発生器のサイズを低減し易くなる。
[7]上記吸気口及びオゾンセンサの下流側において、排気口側に向けて気体を送り込むファンが設けられていることが好ましい。流路は、外周部よりも径の小さな小径流路を有していることが好ましい。ファンは、小径流路内に配置されていることが好ましい。
このような構成によって、比較的狭い小径流路でファンが強い気流を生じさせる一方で、そのファンよりも上流側にオゾンセンサが配置されるため、オゾンセンサが強い気流の影響を受けにくくなる。
[8]上記外周部の周方向に沿って環状に配列される複数の吸気口が設けられていることが好ましい。
このような構成によって、気体の吸気量を十分に確保しつつ、複数の吸気口から入り込むいずれの気体の流れに対してもオゾンセンサが影響を受けにくい構成とすることができる。
[9]上記オゾンセンサは、電気化学式ガスセンサであることが好ましい。
このような構成によって、オゾンガスの濃度に応じて流れる電流に基づいた測定を行うことができる。特に、電気化学式ガスセンサは、検知面が気流にさらされることによって検知結果が気流の影響を受けやすい。そのため、電気化学式ガスセンサを用いる構成に本開示のオゾン発生器の構成を適用することで、オゾンセンサにおける気流の影響を抑制する効果が、より効果的に奏される。
[10]上記オゾンセンサは、対象気体に含まれるオゾンガスの濃度を検知するガスセンサであって、電気化学方式によりガスの濃度を検知する第1検知素子と、電気化学方式によりガスの濃度を検知する第2検知素子と、第1検知素子を格納する内部空間が自身の内部に構成される第1格納部と、第1格納部の外側の流路と内部空間との間に設けられる第1導入口と、第1導入口に設けられ、流路から内部空間へのオゾンガスの透過を実質的に遮断する透湿膜と、を備え、第2検知素子は、対象気体に含まれる水蒸気及びオゾンガスが入り込む流路に配置されていることが好ましい。
このような構成によって、オゾンセンサにおいて、第1検知素子が、対象気体からオゾンガスを実質的に除いた状態でオゾンガスの濃度を検知するため、水蒸気量の差に起因する電流の影響を評価することができる。一方、第2検知素子は、水蒸気とオゾンガスとを含んだ成分を対象として濃度を検知することができる。これにより、オゾンセンサは、第1検知素子による検知結果(水蒸気量の差に起因する電流の影響を評価した結果)を、第2検知素子によるオゾンガスの濃度検知に利用することができるため、オゾンガスの濃度を正確に検知する上で有利である。
[11]上記透湿膜は、上記流路から上記内部空間への水蒸気の透過を許容し、上記流路から上記内部空間への上記オゾンガスの透過を実質的に遮断する水蒸気透過フィルタである。
上記オゾンセンサは、上記流路から上記内部空間への水蒸気の透過を許容し、上記流路から上記内部空間へのオゾンガスの透過を実質的に遮断する機能を、水蒸気透過フィルタによって実現できる。
本発明によれば、オゾンセンサにおける気流の影響を抑制できる。
図1は、オゾン発生器の斜視図である。 図2は、オゾン発生器の断面の斜視図である。 図3は、図2とは異なる切断面におけるオゾン発生器の断面図である。 図4は、オゾン発生体の斜視図である。 図5は、オゾン発生体を短手方向から見た図である。 図6は、オゾン発生体を並び方向から見た図である。 図7は、オゾン発生体の分解斜視図である。 図8は、オゾン発生体のホルダを取り付ける前の状態を示す斜視図である。 図9は、図6のA-A線断面図である。 図10は、オゾン発生体が保持部に保持された状態を示す斜視図である。 図11は、オゾン発生器の電気的構成を示すブロック図である。 図12は、流路構成部、フィルタフレーム、フィルタ、及び吸気部の分解斜視図である。 図13は、図2と同様の断面において、流路内の詳細構成を説明する断面図である。 図14は、オゾンセンサの素子部を例示する断面概略図である。 図15は、オゾンセンサの電気的構成を簡略的に示す回路図である。
1.第1実施形態
1-1.オゾン発生器100の構成
図1に示すオゾン発生器100は、外部の空気(酸素を含む空気)を吸い込み、誘電体バリア放電により空気中の酸素からオゾンを発生させ、外部に排出させる装置である。オゾン発生器100は、図2及び図3に示すように、気体の流路1と、ファン2と、オゾン発生体3と、オゾンセンサ4と、を有する。
流路1は、吸気口5と、排気口6と、を有する。吸気口5は、オゾン発生器100の外部の気体(例えば空気)を流路1内に取り込む。排気口6は、流路1内の気体を、オゾン発生器100の外部に排出する。流路1は、吸気口5から吸い込んだ気体を排気口6から排出させる。
流路1は、所定のZ方向(本実施形態では上下方向)に沿って延びている。吸気口5は、Z方向の一端側(本実施形態では下端側)に配置され、Z方向の一端側(本実施形態では下方)に開口している。吸気口5の吸気方向は、Z方向の他端側(本実施形態では上方)である。排気口6は、Z方向の他端側(本実施形態では上端側)に配置され、Z方向の他端側(本実施形態では上方)に開口している。排気口6の排気方向は、Z方向の他端側(本実施形態では上方)である。
吸気口5は、Z方向を軸方向とした環状(具体的には円環状)に沿って配置されている。排気口6は、吸気口5が配置される環状部分よりも内側に配置されている。排気口6は、円形状に配置されている。
流路1は、誘導流路7と、排気側流路8と、吸気側流路9と、を有する。吸気側流路9は、吸気口5から排気口6側に延びている。吸気側流路9は、吸気口5からZ方向の他端側(本実施形態では上方)に延びており、吸気口5から吸い込まれた気体をZ方向の他端側(本実施形態では上方)に誘導する。誘導流路7は、吸気側流路9の下流側の端部に連なり、環状に沿って配置された吸気口5から吸い込まれた気体を、吸気口5の内周よりも内側に誘導する。排気側流路8は、誘導流路7の下流側の端部から排気口6側に向けてZ方向の他端側(本実施形態では上方)に延びている。排気側流路8の下流側の端部は、排気口6につながっている。排気側流路8は、誘導流路7によって内側に誘導された気体を排気口6側(本実施形態では上方)に誘導し、排気口6から排出させる。
ファン2は、流路1に気流(具体的には旋回流)を生成する装置であり、本実施形態では軸流ファンである。ファン2は、流路1の吸気口5側から排気口6側に向けて気体を送り込む送風動作を行う。ファン2は、ロータ2Aと、ロータ2Aから径方向外側に突出する羽根部2Bと、モータ(図示略)を有する。ファン2は、電力が供給されることでモータが駆動し、送風動作を行う。ファン2は、流路1(具体的には排気側流路8)に設けられる。ファン2は、ファン2の軸方向をZ方向に向けた状態で配置される。ファン2は、Z方向を軸方向として回転する。ファン2は、後述する吸気口5及びオゾンセンサ4の下流側に設けられている。
オゾン発生体3は、交流電圧が印加されることによって誘電体バリア放電を生じさせ、吸気口5から吸い込まれた空気中の酸素を原料として流路1にオゾンを発生させるものである。オゾン発生体3は、流路1内に配置されている。オゾン発生体3は、図4から図7に示すように、第1電極10と、第2電極30と、第1誘電体11と、第2誘電体31と、第1端子12と、第2端子32と、支持部50と、を有する。
第1電極10及び第2電極30は、金属製であり、本実施形態ではタングステン(W)を材料として形成される。なお、第1電極10及び第2電極30は、タングステンに限らず、例えばモリブデン(Mo)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)などを材料として形成されてもよい。第1電極10及び第2電極30は、薄い金属層として構成され、所定方向に長い形態をなしている。第1電極10及び第2電極30(金属層)の厚さは、密着強度を確保する観点から10μm以上であることが望ましく、厚過ぎることによる剥がれを抑制する観点から50μm以下とすることが望ましい。第1電極10及び第2電極30の幅と長さは、必要なオゾン発生量に応じて任意に設定される。第1電極10及び第2電極30の幅WE(図6参照)は、1mmとする。第1電極10及び第2電極30の長さは、第1電極10と第2電極30との間に支持部50が存在しない部分の長さLE(図5参照)を基準に設定される。長さLEは、10mmとする。
第1誘電体11及び第2誘電体31は、本実施形態ではアルミナ(Al2O3)を材料として形成される。なお、第1誘電体11及び第2誘電体31は、アルミナに限らず、ガラス(SiO2)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化イットリウム(Y2O3)等の別のセラミックやそれらの混合物を材料として形成されてもよい。第1誘電体11は、第1電極10を覆い、第2誘電体31は、第2電極30を覆う。第1誘電体11及び第2誘電体31は、それぞれ板状をなしている。
第1誘電体11及び第2誘電体31は、第1誘電体11及び第2誘電体31の厚さ方向に並んで配置される。つまり、第1誘電体11及び第2誘電体31は、第1誘電体11及び第2誘電体31の厚さ方向に対向する。第1誘電体11と第2誘電体31との間には、放電空間DSが形成される。互いに対向する面は、それぞれ平坦な面であり、矩形状をなす。互いに対向する面のうち一方の面は、他方の面に沿って延びる。互いに対向する面のうち一方の面は、他方の面に対して平行であってもよいし、平行でなくてもよい。第1電極10及び第2電極30の厚さ方向は、第1誘電体11及び第2誘電体31の厚さ方向と同じである。第1誘電体11及び第2誘電体31の並び方向を、以下では「並び方向」という。
第1電極10は、並び方向において、第1誘電体11内の第2電極30側に寄った位置に配置される。第2電極30は、並び方向において、第2誘電体31内の第1電極10側に寄った位置に配置される。第1電極10及び第2電極30は、薄く形成された誘電体層の上面に印刷等により配置される。その上に、更に厚めの誘電体層を形成することで第1電極10を覆う第1誘電体11及び第2電極30を覆う第2誘電体31が製造される。
第1誘電体11のうち第1電極10よりも放電空間DS側の厚さ(第1電極10の放電空間DS側の面と第1誘電体11の放電空間DS側の面との距離)をD1とする(図5参照)。第2誘電体31のうち第2電極30よりも放電空間DS側の厚さ(第2電極30の放電空間DS側の面と第2誘電体31の放電空間DS側の面との距離)をD2とする(図5参照)。この場合、D1+D2の最小値は、下記式(1)によって求められる。
(D1+D2の最小値)=(オゾン発生体3に印加する電圧[kV])/(第1誘電体11及び第2誘電体31の材料の耐電圧(kV/mm)・・・式(1)
アルミナの耐電圧は15kV/mmであり、高圧の交流電圧のピーク値を4.5kVとすると、D1+D2の最小値は、0.3mmとなる。
他方、D1,D2が厚過ぎると、第1誘電体11及び第2誘電体31での損失が大きくなり、電力効率が低下する。このため、D1+D2の最大値は、D1+D2の最小値の2倍程度となる。具体的には、D1+D2は、0.3mm以上且つ0.6mm以下であることが好ましい。つまり、D1,D2は、それぞれ0.15mm以上且つ0.3mm以下であることが好ましい。本実施形態では、製造の容易さを考慮して、D1,D2をそれぞれ0.15mmとしている。
第1電極10及び第2電極30の延び方向(長手方向)は、第1誘電体11及び第2誘電体31の長手方向(以下、単に「長手方向」という)と同じである。長手方向は、「第1誘電体及び第2誘電体の並び方向に対して直交する直交方向」の一例に相当する。なお、第1誘電体11及び第2誘電体31の短手方向は、以下では、単に「短手方向」という。
第1誘電体11は、第1誘電体本体13と、第1張出部14と、第1凹部15と、を有する。第1誘電体本体13は、板状をなし、直方体形状をなす。第1誘電体本体13は、第1電極10を覆う。第1張出部14は、長さ方向の一端側において、第1誘電体11の外側(第2誘電体31側とは反対側)に張り出した形態をなしている。第1張出部14は、第1誘電体11における短手方向全領域にわたって形成されている。第1張出部14は、第1誘電体11の長さ方向の一端まで形成されている。第1凹部15は、第1誘電体11の外側(第2誘電体31側とは反対側)の面において、長さ方向の一端側に形成されている。第1凹部15は、第1張出部14を凹ませた形態をなしている。第1凹部15は、第1誘電体11の長さ方向の一端に開口している。
第2誘電体31は、第2誘電体本体33と、第2張出部34と、第2凹部35と、を有する。第2誘電体本体33は、板状をなし、直方体形状をなす。第2誘電体本体33は、第2電極30を覆う。第2誘電体本体33は、第1誘電体本体13と対向し、第1誘電体本体13との間に放電空間DSを形成する。第2張出部34は、長さ方向の一端側において、第2誘電体31の外側(第1誘電体11側とは反対側)に張り出した形態をなしている。第2張出部34は、第2誘電体31における短手方向全領域にわたって形成されている。第2張出部34は、第2誘電体31の長さ方向の一端まで形成されている。第2凹部35は、第2誘電体31の外側(第1誘電体11側とは反対側)の面において、長さ方向の一端側に形成されている。第2凹部35は、第2張出部34を凹ませた形態をなしている。第2凹部35は、第2誘電体31の長さ方向の一端に開口している。
第1誘電体11(具体的には第1誘電体本体13)と第2誘電体31(具体的には第2誘電体本体33)との距離である誘電体間ギャップGC(図5参照)は、空気の耐電圧が3.0kV/mm程度であることを考慮すると、オゾン発生体3に印加する交流電圧のピーク値を4.5kVとする場合、放電させるためには1.5mm未満とする必要がある。しかし、放電時間を長くし安定した放電を維持するためには、その3分の1以下、つまり0.5mm以下にすることが好ましい。他方、誘電体間ギャップGCが小さくなりすぎると、供給される空気が不足し、オゾン発生量が低下する。このため、誘電体間ギャップGCは、0.2mm以上であることが好ましい。例えば、誘電体間ギャップGCは、0.37mmであることが好ましい。なお、誘電体間ギャップGCは、第1誘電体11及び第2誘電体31の互いの対向面が平行でない場合、第1電極10及び第2電極30の先端(長さ方向の他端)の位置を基準とする。
第1電極10及び第2電極30は、互いに同一の大きさで且つ同一形状をなしており、面対称となる位置関係で配置される。第1誘電体11及び第2誘電体31は、互いに同一の大きさで且つ同一形状をなしており、面対称となる位置関係で配置される。
第1端子12及び第2端子32は、それぞれ金属製であり、板状をなす。第1端子12は、第1凹部15に配置され、第2端子32は、第2凹部35に配置される。第1端子12は、第1電極10に電気的に接続され、第2端子32は、第2電極30に電気的に接続される。第1端子12及び第2端子32は、それぞれ短手方向から見てL字型をなす。
第1端子12は、第1接続部21と、第1突出部22と、第3接続部23と、を有する。第1接続部21は、図5及び図6に示すように、第1誘電体11に設けられた第1導電部24を介して第1電極10に電気的に接続される。第1導電部24は、本実施形態では、第1誘電体11に形成されるビアである。第1導電部24は、第1電極10から第1誘電体11の外側(第2誘電体31側とは反対側)の面まで延びている。第1誘電体11の外側(第2誘電体31側とは反対側)の面には、第1導電部24が露出しており、第1導電部24の露出部分にランドが形成される。このランドに対して、第1接続部21がロウ付けされる。これにより、第1端子12が第1電極10に電気的に接続される。第1突出部22は、第1接続部21の一端に連なり、第1誘電体11の端部よりも一端側に突出している。第3接続部23は、第1突出部22の先端(一端側の端部)から屈曲して並び方向に延びている。
第2端子32は、第2接続部41と、第2突出部42と、第4接続部43と、を有する。第2接続部41は、第2誘電体31に設けられる第2導電部44を介して第2電極30に電気的に接続される。第2導電部44は、本実施形態では、第2誘電体31に形成されるビアである。第2接続部41は、上述した第1接続部21と第1電極10との接続と同様に、第2電極30に接続される。第2突出部42は、第2接続部41の一端に連なり、第2誘電体31の端部よりも一端側に突出している。第4接続部43は、第2突出部42の先端(一端側の端部)から屈曲して並び方向に延びている。第3接続部23及び第4接続部43は、互いに反対方向に延びている。
支持部50は、第1誘電体11及び第2誘電体31を支持する。支持部50は、第1誘電体11及び第2誘電体31を長さ方向の一端側で片持ち支持する。つまり、支持部50は、第1誘電体11及び第2誘電体31を同じ側で片持ち支持する。支持部50は、第1誘電体11及び第2誘電体31のいずれよりもヤング率が低い。支持部50は、樹脂(例えば、ポリカーボネート(PC)、ABS、PVC、PPなど)を材料として形成される。PCなどの樹脂材料のヤング率は、1から2.5GPa程度であり、アルミナのヤング率280GPaと比較して非常に小さい。このため、アルミナで形成される第1誘電体11及び第2誘電体31の振動を、支持部50によって吸収しやすい。支持部50は、スペーサ51と、ホルダ52と、を有する。
スペーサ51は、長さ方向の一端側において第1誘電体11と第2誘電体31との間に配置され、長さ方向の他端側において第1誘電体11と第2誘電体31との間に放電空間DSを形成させる。スペーサ51は、板状をなしている。スペーサ51は、厚さ方向を、第1誘電体11及び第2誘電体31の並び方向に向けて配置される。スペーサ51は、第1誘電体11と第2誘電体31との間に配置されるスペーサ部53と、スペーサ部53から長さ方向の一端側に延びて第1突出部22と第2突出部42との間に配置される延設部54と、を有する。
スペーサ部53は、板状をなす。スペーサ部53は、短手方向において、第1誘電体11及び第2誘電体31の範囲内に収まる。スペーサ部53の長さ方向の一端は、第1誘電体11及び第2誘電体31の長さ方向の一端よりも他端側に配置され、スペーサ部53の長さ方向の他端は、第1張出部14及び第2張出部34の他端よりも一端側に配置される。
延設部54は、板状をなす。延設部54は、スペーサ部53よりも厚さが小さい。なお、延設部54は、スペーサ部53よりも厚さが小さくなくてもよく、例えばスペーサ部53と同じ厚さであってもよい。延設部54は、短手方向において、第1端子12及び第2端子32の両側の端部よりも外側まで延びている。延設部54は、長手方向において、第1端子12及び第2端子32の一端側の端部よりも一端側に延びている。
オゾン発生体3は、スペーサ51に、第1誘電体11及び第2誘電体31を接着させる両面テープ55を有する。第1誘電体11及び第2誘電体31は、それぞれ両面テープ55によってスペーサ51のスペーサ部53に接着される。
ホルダ52は、スペーサ51を挟んだ第1誘電体11及び第2誘電体31を保持する部材である。ホルダ52は、環状(具体的には角筒状)をなしており、スペーサ51を挟んだ第1誘電体11及び第2誘電体31の外周を囲むように配置される。なお、ホルダ52は、円環状であってもよいし、円環状以外であってもよい。ホルダ52は、ホルダ本体56と、係止部57と、第1切欠部58と、第2切欠部59と、を有する。
ホルダ本体56は、環状(具体的には角筒状)をなしている。なお、ホルダ本体56は、円環状であってもよいし、円環状以外であってもよい。ホルダ本体56は、並び方向の両側に配置される一対の第1壁部56Aと、短手方向の両側に配置される一対の第2壁部56Bと、を有する。
係止部57は、ホルダ本体56における長さ方向の他端側の内面から内側に突出する形態をなしている。係止部57は、一対の第1壁部56Aの内面からそれぞれ突出している。係止部57は、第1壁部56Aにおける短手方向全領域にわたって形成されている。
第1切欠部58は、第1端子12及び第2端子32を露出させるように切り欠いた形態をなしている。第1切欠部58は、一対の第1壁部56Aにおける長さ方向の一端側の端部を切り欠いた形態をなしている。
第2切欠部59は、放電空間DSを露出させるように切り欠いた形態をなしている。第2切欠部59は、一対の第2壁部56Bにおける長さ方向の他端側の端部を切り欠いた形態をなしている。第2切欠部59の長さ方向の一端は、第1切欠部58の長さ方向の他端よりも他端側に配置されている。第2切欠部59の幅(並び方向の間隔)は、誘電体間ギャップGCよりも大きいことが好ましい。
ホルダ52は、図8に示すように、スペーサ51を挟んだ第1誘電体11及び第2誘電体31に対し、長さ方向の他端側から挿し通される。ホルダ52は、係止部57が第1誘電体11の第1張出部14及び第2誘電体31の第2張出部34の長さ方向の端部に接触することで、位置決めされる。なお、図9に示すように、並び方向において、スペーサ51を挟んだ状態の第1誘電体本体13及び第2誘電体本体33の外面同士の間隔をL1とし、スペーサ51を挟んだ状態の第1張出部14及び第2張出部34の外面同士の間隔をL2とし、ホルダ52の一対の第2壁部56Bの内面同士の最小の間隔をL3とし、ホルダ52の一対の係止部57の内面同士の間隔をL4とした場合、以下の式(2)及び式(3)が成り立つ。
L1≦L4 ・・・式(2)
L4<L2≦L3 ・・・式(3)
オゾン発生器100は、図2及び図3に示すように、流路構成部60と、周壁部61と、底部62と、天井部63と、フィンガーガード64と、吸気部65と、拡散板66と、を有する。
流路構成部60は、流路1を構成する部位である。流路構成部60は、周方向に複数(本実施形態では2)の分割体に分割される構造となっている。具体的には、流路構成部60は、周方向に分割された第1分割体60A及び第2分割体60Bを有し、第1分割体60A及び第2分割体60Bを連結させることで構成される。
周壁部61は、環状(具体的には筒状、より具体的には円筒状)をなしており、流路構成部60及び流路1の外周を囲む形態をなしている。オゾン発生器100の外周の直径(周壁部61の外径)は、225mmであり、オゾン発生器100の高さは、204mmである。
底部62は、載置面に載置される部位である。底部62は、上側に配置される流路構成部60を支持する。底部62は、環状に配置される吸気口5の内側に収まる形態をなしている。また、底部62は、周壁部61の内周よりも小さい外形をなしている。
天井部63は、オゾン発生器100におけるZ方向の他端側に配置され、Z方向を軸方向とした環状をなしている。天井部63の内側には、排気口6が形成されている。天井部63は、外周が周壁部61の他端側の端部(本実施形態では上端部)に連結されており、周壁部61と一体に形成されている。周壁部61及び天井部63は、フィンガーガード64を間に挟んで流路構成部60の上側に配置され、流路構成部60に支持される。周壁部61は、載置面から浮いた状態で支持される。
フィンガーガード64は、複数の貫通孔が形成された平面状(本実施形態では円板状)の部位である。貫通孔は、スリット状に形成されている。フィンガーガード64は、流路1内の排気を許容しつつ、外部からの異物(例えば指など)の侵入を抑制する機能を有する。フィンガーガード64は、流路構成部60及び天井部63とは別部材として構成されている。フィンガーガード64は、拡散板66よりも下流側に配置される。
吸気部65は、吸気口5を形成する部位であり、環状をなしている。吸気部65は、周壁部61の下端側の内周側と、底部62の上端側の外周側との間に配置され、流路構成部60に対して係止される。吸気部65は、複数の吸気口5が形成されている。複数の吸気口5は、環状の吸気部65に沿って環状に並んで配置されている。吸気口5は、径方向に長い形状をなしている。
拡散板66は、オゾン発生体3が発生させたオゾンを流路1内に拡散させるものである。拡散板66は、流路1のうちオゾン発生体3よりも下流側に配置される。拡散板66は、流路1の壁面1Aから内側に突出した形態をなしている。拡散板66は、壁面1Aの周方向の一部から突出している。拡散板66は、壁面1Aから離れるにつれて幅が小さくなっている。拡散板66は、扇形状をなしている。拡散板66は、Z方向の他端側から見た場合に、オゾン発生体3と重なる位置に配置される。拡散板66は、流路構成部60(具体的には第1分割体60A)と一体に形成されている。
オゾン発生器100は、図3及び図10に示すように、保持部70と、第1相手側端子71と、第2相手側端子72と、ねじ73と、交流電源74と、を有する。
保持部70は、オゾン発生体3を保持する部位である。保持部70は、第1収容部75と、端子固定部76と、第2収容部77と、を有する。第1収容部75は、底面と、底面から突出してホルダ52の外周を囲む囲み部と、を有する。第1収容部75には、ホルダ52における長さ方向の一端側が収容される。ホルダ52の少なくとも一部は、第1収容部75の開口端から突出する。第1収容部75は、オゾン発生体3の第1端子12及び第2端子32が嵌まる切欠溝75Aを有する。端子固定部76は、第1端子12及び第2端子32のそれぞれに対応して設けられている。端子固定部76は、雌ねじ部を有する。第1端子12の第3接続部23は、一方の端子固定部76に対し、ねじ73によって第1相手側端子71と共締めされる。第2端子32の第4接続部43は、他方の端子固定部76に対し、ねじ73によって第2相手側端子72と共締めされる。第1相手側端子71及び第2相手側端子72は、それぞれ交流電源74に電気的に接続される。
第2収容部77は、第1収容部75に収容されたオゾン発生体3における長さ方向の一端側を収容し、少なくとも第1端子12及び第2端子32の全体を収容する。第2収容部77の内部は、少なくとも第1端子12及び第2端子32の全体が埋まる位置まで樹脂モールドされる。ホルダ52の少なくとも一部(具体的には、少なくとも第2切欠部59の長さ方向の一端よりも他端側)は、モールドされた樹脂から突出した状態となる。
保持部70は、流路構成部60の外側面に対して固定される。保持部70は、図3に示すように、流路1の壁面1Aの外側に配置され。壁面1Aの外側でオゾン発生体3の支持部50を保持する。流路1の壁面1Aには、オゾン発生体3を内側に突出させる開口部1Bが形成されている。オゾン発生体3の第1誘電体11及び第2誘電体31は、開口部1Bから壁面1Aの内側に突出した状態で配置される。第1電極10の少なくとも一部及び第2電極30の少なくとも一部は、壁面1Aよりも内側に配置される。また、ホルダ52も、開口部1Bから壁面1Aの内側に突出した状態で配置される。
交流電源74は、トランスを有し、交流電力を供給しうる。交流電源74は、オゾン発生器100の外部の商用電源から供給される電力に基づいて所望の交流電力を生成し、オゾン発生体3等に供給する。
オゾン発生器100は、図11に示すように、制御部80と、操作部81と、オゾン検出部82と、表示部83と、音出力部84と、を有する。制御部80は、オゾン発生器100の動作を制御する。制御部80は、マイクロコンピュータを主体として構成され、CPU、ROM、RAM、駆動回路等を有する。
操作部81は、例えば押圧によってオンオフ状態が切り替わるスイッチであり、例えばタクトスイッチである。操作部81の操作結果を示す信号は、制御部80に入力される。オゾン検出部82は、オゾン発生器100の外部の空気のオゾン濃度を検出する。オゾン検出部82の検出値を示す信号は、制御部80に入力される。
制御部80は、交流電源74を介して、オゾン発生体3の動作を制御しうる。制御部80は、オゾン発生体3に印加する交流電圧を制御することで、オゾン発生体3が発生させるオゾンの量を調整しうる。制御部80は、操作部81の操作結果に基づいてオゾンの発生量を調整しうる。制御部80は、オゾン検出部82で検出されたオゾン濃度に基づいて、オゾン濃度が目標値に近づくようにオゾン発生体3の動作をフィードバック制御しうる。
制御部80は、ファン2の動作を制御しうる。制御部80は、ファン2にPWM信号を与えることで、ファン2をPWM制御する。これにより、制御部80は、風量を調整しうる。
制御部80は、表示部83の動作を制御しうる。表示部83は、例えばLEDランプである。表示部83は、LEDの点灯状態によって、電源のオンオフ状態や、ファン2の動作状態、外部のオゾン濃度などを示す。
制御部80は、音出力部84の動作を制御しうる。音出力部84は、音を出力するものであり、例えばブザーである。音出力部84は、例えばオゾン発生器100に異常が生じた場合に警報音を出力する。
1-2.フィルタ90の構成
オゾン発生器100は、図2、図3及び図12に示すように、フィルタ90と、フィルタフレーム91と、を有する。
フィルタ90は、誘導流路7に配置される。フィルタ90は、例えばHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ、中性能フィルタなどである。フィルタ90は、環状(具体的には円環状)をなしている。フィルタ90は、周方向に分割された複数(本実施形態では4)の分割フィルタ90Aを有する。
フィルタフレーム91は、フレーム本体92と、つまみ部93と、を有する。フレーム本体92は、環状(具体的には円環状)をなしている。フレーム本体92は、周方向に分割された複数(本実施形態では2)の分割フレーム92Aを有する。フレーム本体92は、フィルタ90が取り付けられる取付孔94を有する。取付孔94は、フィルタフレーム91の周方向に沿って複数(本実施形態では4)設けられている。各々の取付孔94には、各々の分割フィルタ90Aが取り付けられる。これにより、取付孔94に、フィルタ90が取り付けられる。つまみ部93は、フレーム本体92の外周面から外側に突出している。つまみ部93は、板状をなしており、周方向を厚さ方向としている。つまみ部93は、分割フレーム92Aにおける周方向の中央部に配置されている。つまみ部93は、フレーム本体92の軸方向の片側に偏って配置されている。つまみ部93は、フレーム本体92の軸方向において、フレーム本体92の一端よりも突出している。
上述した流路構成部60は、図12に示すように、排気側流路8を構成する筒状(具体的には円筒状)の第1構成部101と、第1構成部101のZ方向の一端側から径方向外側に延びる第2構成部102と、第2構成部102の外周側の端部からZ方向の一端側に延びる環状の第3構成部103と、を有する。第1構成部101の径は、第2構成部102の径よりも小さい。特に、第1構成部101の径は、第2構成部102の外径(外周縁の径)よりも小さい。第1構成部101におけるZ方向の他端側に排気口6が設けられている。
第2構成部102は、環状をなしており、Z方向の一端側を向いた構成面104を有する。構成面104は、誘導流路7の一部を構成する。第2構成部102は、更に、フィルタフレーム91が装着される装着部110を有する。装着部110は、構成面104上に配置される。第2構成部102には、ファン2が設けられている。
第1構成部101の高さ(Z軸方向の高さ)は、第2構成部102の高さ(Z軸方向の高さ)及び第3構成部の高さ(Z軸方向の高さ)よりも大きい。より具体的には、第1構成部101の高さ(Z軸方向の高さ)は、第2構成部102の高さ(Z軸方向の高さ)及び第3構成部の高さ(Z軸方向の高さ)よりも2倍以上大きいことが好ましい。第1構成部101の高さ(Z軸方向の高さ)は、第2構成部102の径方向の大きさ及びの径方向の大きさよりも大きい。より具体的には、第1構成部101の高さ(Z軸方向の高さ)は、第2構成部102の径方向の大きさ及びの径方向の大きさよりも2倍以上大きいことが好ましい。
吸気部65は、フィルタフレーム91のZ方向の一端側に配置される。吸気部65(より具体的には吸気口5)は、第1構成部101よりも径方向外側に設けられている。吸気部65は、図12に示すように、環状(具体的には円環状)をなしている。吸気部65は、板状をなしており、軸方向を厚さ方向としている。吸気口5は、吸気部65において軸方向に貫通して形成されている。吸気口5は、吸気部65の周方向に沿って等間隔で並んで配置されている。吸気口5は、吸気部65の周方向の長さよりも径方向の長さの方が長い。吸気部65(より具体的には吸気口5)は、排気口6よりも径方向外側に設けられている。
1-4.オゾンセンサ4の構成
オゾンセンサ4は、図13に示すように、オゾン発生体3よりも流路1の上流側において流路1内に配置されている。流路1の誘導流路7及び吸気側流路9によって、上流側流路130が構成されている。上流側流路130は、オゾン発生体3よりも上流側の気体通過空間ARを構成している。上流側流路130は、所定方向一方側から他方側に気体を流す。ここで、「所定方向」とは、Z方向(上下方向)であり、「一方側」が下方側であり、「他方側」が上方側である。オゾンセンサ4は、底部62内に設けられている。底部62は、ケース状であり、内部に回路基板121が設けられている。回路基板121上にオゾンセンサ4が配置されている。底部62の上壁部62Aは、気体通過空間ARを下方側から遮蔽している。上壁部62Aの上面(Z軸方向他端側の面)は、Z軸方向(上下方向)に対して略直交している。上壁部62Aには、第1開口62Bと、第2開口62Cとが設けられている。第1開口62Bは、後述する第1格納部231の第1導入口231Aに連通している。第2開口62Cは、後述する第2格納部232の第2導入口232Aに連通している。
図14に示されるオゾンセンサ4は、対象気体に含まれるオゾンガスの濃度を検知する。オゾンセンサ4は、主に、検知部212と、制御部214と、を備える。検知部212は、素子部220と出力回路部216とを備える。なお、制御部214は、上述した制御部80と同一の制御部として構成されていてもよい。オゾンセンサ4は、流路1から入り込む気体に含まれるオゾンガスの濃度を検出する。
素子部220は、水蒸気量の差に起因する電流を評価する信号である第1信号V1と、対象気体に含まれるオゾンガスの濃度に応じた信号である第2信号V2とを生成する部分である。図14に示されるように、素子部220は、第1検知素子221と、第2検知素子222と、第1格納部231と、第2格納部232と、第1導入口231Aと、第2導入口232Aと、透湿膜224と、第1防水フィルタ227と、第2防水フィルタ228とを備える。
第1格納部231は、自身の内部(内部空間293)に第1検知素子221を格納する部分である。第1格納部231は、第1導入口231Aが設けられている。第1導入口231Aは、第1格納部231に形成された開口部である。第1導入口231Aは、第1格納部231の一部をなす上壁部において、上下に貫通した形態で設けられている 。
透湿膜224は、第1導入口231Aに設けられるフィルタである。透湿膜224は、流路1内の空間に存在する水分を自身の内部(膜内)に取り込むとともにその水分に応じた水分を内部空間293に導く機能を有する膜体であり、且つ被検出ガスを実質的に透過しない膜体である。例えば、透湿膜224は、流路1内の空間に存在する水分を取り込み、自身の内部を通過させて内部空間293に導き得る構成であってもよい。或いは、透湿膜224は、流路1内の空間に存在する水分を取り込んで自身の内部でイオン交換を行い、このイオン交換で生じる水分を内部空間293に導き得る構成であってもよい。透湿膜224は、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルアルコール、ビニルアルコール共重合体、フッ素系イオン交換樹脂、繰り返し単位にプロトン性親水性基を有する樹脂、繰り返し単位に非プロトン性親水性基を有する樹脂などを用いることができる。フッ素樹脂系のイオン交換膜としては、例えば、Nafion(登録商標)、Flemion(登録商標)、Aciplex(登録商標)等が使用され得る。なお、透湿膜224は、疎水性多孔質膜に重ねて用いられてもよい。すなわち、第1導入口231Aに設けられた透湿膜224の存在によって内部空間293の絶対湿度と流路1内の空間の絶対湿度を同程度に近づけ得る構成であればよい。
図14の例では、透湿膜224は、水蒸気透過フィルタによって構成され、流路1から内部空間293へのオゾンガスの透過を実質的に遮断する。透湿膜224では、体積ベースで、オゾンガスの透過量が水蒸気の透過量の50分の1以下である。透湿膜224は、第1導入口231Aを塞ぐ構成で設けられている。従って、流路1から内部空間293へ入り込む気体は、透湿膜224を通過して内部空間293に入り込む。
第1防水フィルタ227は、水蒸気やオゾンなどの気体の通過を許容し、液体の通過を実質的に遮断するフィルタである。第1防水フィルタ227では、体積ベースで、液体の透過量が気体の透過量の50分の1以下である。第1防水フィルタ227は、第1導入口231Aを塞ぐ構成で設けられている。従って、流路1から内部空間293へ入り込む気体は、第1防水フィルタ227を通過して内部空間293に入り込む。
第2格納部232は、自身の内部(内部空間294)に第2検知素子222を格納する部分である。第2格納部232は、第2導入口232Aが設けられている。
第2防水フィルタ228は、水蒸気やオゾンなどの気体の通過を許容し、液体の通過を実質的に遮断するフィルタである。第2防水フィルタ228では、体積ベースで、液体の透過量が気体の透過量の50分の1以下である。第2防水フィルタ228は、第2導入口232Aを塞ぐ構成で設けられている。従って流路1から内部空間294へ入り込む気体は、第2防水フィルタ228を通過して内部空間294に入り込む。
第1検知素子221及び第2検知素子222はいずれも、電気化学方式によりオゾン(オゾンガス)の濃度に応じた電流が流れる素子である。但し、第1検知素子221及び第2検知素子222はいずれも、素子内と素子外の水蒸気量の差に応じた起電力が発生する素子でもある。第1検知素子221は、第2検知素子222と同一の構成をなす。第1検知素子221及び第2検知素子222はいずれも、自身の周囲の空間にオゾンガスが存在すると、自身の検知電極(図示省略)において還元反応が生じ、自身の対向電極(図示省略)においては酸化反応が生じるため、このような反応によってオゾンガス濃度に応じた電流を流す。但し、第1検知素子221及び第2検知素子222はいずれも、オゾンガス濃度に応じた電流に加えて、「水蒸気量の差に起因する電流」も流す。具体的には、第1検知素子221及び第2検知素子222はいずれも、流路1から流入する気体の水蒸気量と素子内部(素子内部の空間又は素子内部の電解液)の水蒸気量に差が生じると、この差に応じた電流を発生させる。
例えば、第1検知素子221の検知電極と対向電極との間には、内部空間293のオゾンガス濃度に応じた電流と、第1検知素子221の内外の水蒸気量の差に起因する電流とが流れる。具体的には、内部空間293を介して第1検知素子221に供給されるオゾンガスによって第1検知素子221内の電解液において上述の反応が生じることでオゾンガス濃度に応じた電流が流れ、この電流に加えて、第1検知素子221の内外の水蒸気量の差に起因する電流が流れる。内部空間293のオゾンガス濃度と、第1検知素子221で生じる「オゾンガス濃度に応じた電流」との関係は、予め定められた演算式で特定される関係であり、内部空間293のオゾンガス濃度が大きくなるほど第1検知素子221で生じる「オゾンガス濃度に応じた電流」は大きくなる。但し、透湿膜224によって内部空間293へのオゾンガスの流入は実質的に遮断されるため、第1検知素子221では、オゾンガス濃度に応じた電流は流れないか、流れたとしても極めて微少である。
同様に、第2検知素子222の検知電極と対向電極との間には、内部空間294のオゾンガス濃度に応じた電流と、第2検知素子222の内外の水蒸気量の差に起因する電流とが流れる。具体的には、内部空間294を介して第2検知素子222に供給されるオゾンガスによって第2検知素子222内の電解液において上述の反応が生じることでオゾンガス濃度に応じた電流が流れ、この電流に加えて、第2検知素子222の内外の水蒸気量の差に起因する電流が流れる。内部空間294のオゾンガス濃度と、第2検知素子222で生じる「オゾンガス濃度に応じた電流」との関係は、予め定められた演算式で特定される関係であり、内部空間294のオゾンガス濃度が大きくなるほど第2検知素子222で生じる「オゾンガス濃度に応じた電流」は大きくなる。第1検知素子221の内外での水蒸気量の差と、第2検知素子222の内外での水蒸気量の差とが同程度であれば、第2検知素子222で生じる「水蒸気量の差に起因する電流」と、第1検知素子221で生じる「水蒸気量の差に起因する電流」とが同程度となる。
出力回路部216は、第1出力回路216Aと第2出力回路216Bとを備える。第1出力回路216Aは、抵抗R11,R12及びオペアンプOP1を有する。抵抗R11の抵抗値はRaであり、抵抗R12の抵抗値はRbである。第1出力回路216Aは、第1検知素子221で生じる電流Iaを電圧Vaに変換し、この電圧Vaを所定の増幅率(Rb/Ra)で増幅した電圧V1を出力する回路である。第1出力回路216Aでは、第1検知素子221で生じる電流Iaが抵抗R11に流れ、電流Iaに応じた電圧Va(Va=Ia×Ra)が抵抗R11の両端に生じる。電圧Vaと、第1出力回路216Aが制御部214に出力する電圧V1と、第1検知素子221で生じる電流Iaとの関係は、V1=Va×Rb/Ra=Ia×Rbである。
同様に、第2出力回路216Bは、抵抗R21,R22及びオペアンプOP2を有する。抵抗R21の抵抗値はRcであり、抵抗R22の抵抗値はRdである。第2出力回路216Bは、第2検知素子222で生じる電流Ibを電圧Vbに変換し、この電圧Vbを所定の増幅率(Rd/Rc)で増幅した電圧V2を出力する回路である。第2出力回路216Bでは、第2検知素子222で生じる電流Ibが抵抗R21に流れ、電流Ibに応じた電圧Vb(Vb=Ib×Rc)が抵抗R21の両端に生じる。電圧Vbと、第2出力回路216Bが制御部214に出力する電圧V2と、第2検知素子222で生じる電流Ibとの関係は、V2=Vb×Rd/Rc=Ib×Rdである。
図15に示される制御部214は、演算機能、情報処理機能、制御機能などを有する情報処理装置として構成されている。制御部214は、AD変換器やMCU(Micro Controller Unit)などを備える。制御部214には、第1出力回路216Aから電圧V1が入力され、第2出力回路216Bから電圧V2が入力される。制御部214は、電圧V1,V2をデジタル信号に変換することができ、電圧V1,V2を用いた演算を行い得る。
オゾンセンサ4は、例えば、Ra=Rc且つRb=Rdであり、第1出力回路16Aでの増幅率と第2出力回路16Bでの増幅率とが同一とされている。そして、第1検知素子221と第2検知素子222とが同一の素子であり、第1検知素子221では水蒸気量の差に起因する電流(第1検知素子221内外の水蒸気量の差に応じた電流)が流れ、第2検知素子222では水蒸気量の差に起因する電流(第2検知素子222内外の水蒸気量の差に応じた電流)に加え、流路1内の空間のオゾン濃度に応じた電流が重畳されて流れるように構成されている。従って、V2-V1の値は、第1検知素子221及び第2検知素子222で生じる「水蒸気量の差に起因する電流」の影響をキャンセルした値であり、流路1内の空間のオゾンガス濃度に応じた電圧値である。
検知部212では、流路1内の空間のオゾンガス濃度Y1が大きいほど、V2-V1の値が大きくなるように、V2-V1の値とオゾンガス濃度Y1との間には、相関関係がある。この相関関係は、例えば、Y1=β(V2-V1)+Bの関係式(直線式)で表すことができる。この関係式では、Bの値は、予め定められた固定値(定数)である。βの値は、予め定められた固定値(定数)であってもよいが、絶対湿度に基づいて定まる変数であってもよい。つまり、上記関係式(直線式)における傾きβの値は、絶対湿度に応じて補正されてもよい。制御部214は、上記関係式と電圧V1,V2とに基づいてオゾンガスの濃度を算出する演算を行うことができる。なお、制御部214は、オゾンガスの濃度を算出するにあたって、算出された濃度Y1をそのまま採用してもよいが、応答遅れを想定すると、移動平均を適用することが望ましい。例えば、所定の時間間隔でオゾンガスの濃度Y1を周期的に繰り返し検出する場合には、直近のn個のデータ(濃度Y1)の平均を求めるように単純移動平均を算出し、その値をオゾンガス濃度として採用してもよい。
このように、オゾンセンサ4は、第1検知素子221の出力Iaと第2検知素子222の出力Ibとに基づき、水蒸気の影響をキャンセルしてオゾンガス濃度Y1を求めることができる。具体的には、上述のように、V1=Rb×Iaの式及びV2=Rd×Ib=Rb×Ibの式によって、V2-V1の値が定まる。そして、上述のように、V2-V1の値は、第1検知素子221及び第2検知素子222で生じる「水蒸気量の差に起因する電流」の影響をキャンセルした値であり、流路1内の空間のオゾンガス濃度に応じた電圧値であり、Rb(Ib-Ia)の式で表される値である。つまり、オゾンセンサ4は、出力Iaと出力Ibとの差(Ib-Ia)に基づいて水蒸気の影響をキャンセルしてオゾンガスの濃度が検知可能である。
1-5.オゾンセンサ4の配置構成
図13に示すように、吸気口5は、オゾンセンサ4よりも上流側流路130の外周部131側に設けられている。外周部131は、流路構成部60の第2構成部102及び第3構成部103と、吸気部65とによって構成されている。外周部131は、環状である。外周部131の中心軸は、ファン2の回転軸Lと同じになっている。外周部131は、底部62の上端側を囲んでいる。オゾンセンサ4は、外周部131の中央側(中心軸側)に配置されている。
上流側流路130を通過する気流は、図13に示す矢印A1のように、吸気側流路9及び誘導流路7を通過した後、上方に曲げられ、排気側流路8における第1構成部101とロータ2Aとの間を通過する。吸気口5がオゾンセンサ4よりも外周部131側に設けられるため、吸気口5から所定方向他方側(上方側)に向かう気流が外周部131の中央側にあるオゾンセンサ4に向かいにくくなる。すなわち、気流は、誘導流路7を通過した後、外周部131の中央側(ファン2の中心軸側)まで到達することなく、オゾンセンサ4から離れる方向(上方)へと経路を進むことになる。そのため、オゾンセンサ4における気流の影響を抑制することができる。
図13に示すように、吸気口5よりも上流側流路130の中央側にフィルタ90が設けられている。そのため、吸気口5から入り込んだ気体は、フィルタ90を通過して排気側流路8へと流れる。また、オゾンセンサ4は、フィルタ90よりも上流側流路130の中央側に設けられている。そのため、気体がフィルタ90を通過することによって気流が弱められ、オゾンセンサ4における気流の影響をより一層抑制することができる。
オゾンセンサ4は、ファン2の回転軸方向(回転軸Lの軸方向)から見て、ファン2と重なっている。すなわち、オゾンセンサ4は、ファン2の下方側に配置されている。吸気口5からファン2に向かう方向は、オゾンセンサ4とファン2が重なる回転軸方向とは異なる方向となるため、吸気口5からファン2に向かう気流がオゾンセンサ4側に向かいにくくなる。そのため、オゾンセンサ4における気流の影響をより一層抑制することができる。
オゾンセンサ4は、ファン2の回転軸方向から見て、ロータ2Aの中心からロータ2Aの径の1.2倍以内となる範囲内に配置されている。オゾンセンサ4は、ファン2の回転軸方向から見て、ロータ2Aと重なっていることがより好ましい。このような構成によって、気体の流れが生じにくい位置(回転軸方向にから見てロータ2Aと重なる位置)を避けてオゾンセンサ4を配置し易くなり、オゾンセンサ4における気流の影響をより一層抑制することができる。
オゾンセンサ4は、ファン2の回転軸方向から見て、排気口6と重なっている。オゾンセンサ4の後述する検知面4Aは、排気口6を向くように配置されている。
図13に示すように、オゾンセンサ4の検知面4Aは、透湿膜224及び第2防水フィルタ228によって構成されている。オゾンセンサ4の検知面4Aは、回転軸方向において吸気口5よりもファン2側に位置している。これにより、オゾンセンサ4をオゾン発生器100の内側(下流側)に収め易くなり、オゾン発生器100のサイズを低減し易くなる。より具体的には、オゾンセンサ4の検知面4Aは、吸気口5とファン2との間におけるファン2の回転軸方向の長さの中心より吸気口5側に位置している。すなわち、オゾンセンサ4の検知面4Aの高さは、吸気口5の高さとファン2の高さ(例えばファン2の下端の高さ)との間の長さの中心より下方側に位置している。このような構成によって、オゾンセンサ4の検知面4Aを、吸気口5とファン2との間に生じる気流から遠ざけ易くなる。そのため、オゾンセンサ4が気流の影響をより一層受けにくくなる。
図13に示すように、オゾンセンサ4の検知面4Aは、流路構成部60(より具体的には、気体通過空間AR)に露出している。すなわち、オゾンセンサ4の検知面4Aは、気体通過空間ARを通過する気体の経路側(気流の生じる側)を向いている。オゾンセンサ4の検知面4Aは、Z方向他端側を向いている。オゾンセンサ4の検知面4Aは、上壁部62Aの上面(Z軸方向他端側の面)と略平行になっている。オゾンセンサ4の検知面4Aは、第2構成部102の下面(Z方向一端側の面)と略平行になっている。
図13に示すように、ファン2は、外周部131よりも径の小さな排気側流路8内に配置されている。排気側流路8は、本開示の「小径流路」の一例に相当する。そのため、比較的狭い排気側流路8でファン2が強い気流を生じさせる一方で、そのファン2よりも上流側にオゾンセンサ4が配置されるため、オゾンセンサ4が強い気流の影響を受けにくくなる。
図13に示すように、複数の吸気口5は、外周部131の周方向に沿って環状(より具体的には、円環状)に配列されている。そのため、気体の吸気量を十分に確保しつつ、複数の吸気口5から入り込むいずれの気体の流れに対してもオゾンセンサ4が影響を受けにくい構成とすることができる。
1-6.第1実施形態の効果
第1実施形態では、吸気口5は、オゾンセンサ4よりも上流側流路130の外周部131側に設けられている。このため、所定方向一方側から他方側に気体を流す上流側流路130において、吸気口5がオゾンセンサ4よりも外周部131側に設けられるため、吸気口5から所定方向他方側に向かう気流が中央側にあるオゾンセンサ4に向かいにくくなる。そのため、オゾンセンサ4における気流の影響を抑制することができる。
更に、オゾンセンサ4は、フィルタ90よりも上流側流路130の中央側に設けられている。このため、気体がフィルタ90を通過することによって気流が弱められるため、オゾンセンサ4における気流の影響をより一層抑制することができる。
更に、オゾンセンサ4は、ファン2の回転軸方向から見て、ファン2と重なっている。このため、吸気口5からファン2に向かう方向は、オゾンセンサ4とファン2が重なる回転軸方向とは異なる方向となるため、吸気口5からファン2に向かう気流がオゾンセンサ4側に向かいにくくなり、オゾンセンサ4における気流の影響をより一層抑制することができる。
更に、オゾンセンサ4は、回転軸方向から見て、ロータ2Aの中心からロータ2Aの径の1.2倍以内となる範囲内に配置されている。このため、気体の流れが生じにくい位置(回転軸方向においてファン2のロータ2Aと重なる位置)を避けてオゾンセンサ4を配置し易くなり、オゾンセンサ4における気流の影響をより一層抑制することができる。
更に、オゾンセンサ4の検知面4Aは、吸気口5とファン2との間におけるファン2の回転軸方向の長さの中心より吸気口5側に位置する。このため、オゾンセンサ4の検知面4Aを、吸気口5とファン2との間に生じる気流から遠ざけ易くなる。そのため、オゾンセンサ4が気流の影響をより一層受けにくくなる。
更に、オゾンセンサ4の検知面4Aは、回転軸方向において吸気口5よりもファン2側に位置する。このため、オゾンセンサ4をオゾン発生器100の内側(下流側)に収め易くなり、オゾン発生器100のサイズを低減し易くなる。
更に、ファン2は、外周部131よりも径の小さな排気側流路8内に配置されている。このため、比較的狭い排気側流路8でファン2が強い気流を生じさせる一方で、そのファン2よりも上流側にオゾンセンサ4が配置されるため、オゾンセンサ4が強い気流の影響を受けにくくなる。
更に、複数の吸気口5は、外周部131の周方向に沿って環状に配列される。このため、気体の吸気量を十分に確保しつつ、複数の吸気口5から入り込むいずれの気体の流れに対してもオゾンセンサ4が影響を受けにくい構成とすることができる。
更に、オゾンセンサ4は、電気化学式ガスセンサである。このため、オゾンガスの濃度に応じて流れる電流に基づいた測定を行うことができる。特に、電気化学式ガスセンサは、検知面が気流にさらされることによって検知結果が気流の影響を受けやすい。そのため、電気化学式ガスセンサを用いる構成に本開示のオゾン発生器100の構成を適用することで、オゾンセンサ4における気流の影響を抑制する効果が、より効果的に奏される。
更に、オゾンセンサ4において、第1検知素子221が、対象気体からオゾンガスを実質的に除いた状態でオゾンガスの濃度を検知するため、水蒸気量の差に起因する電流の影響を評価することができる。一方、第2検知素子222は、水蒸気とオゾンガスとを含んだ成分を対象として濃度を検知することができる。これにより、オゾンセンサ4は、第1検知素子221による検知結果(水蒸気量の差に起因する電流の影響を評価した結果)を、第2検知素子222によるオゾンガスの濃度検知に利用することができるため、オゾンガスの濃度を正確に検知する上で有利である。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施形態や後述する実施形態の様々な特徴は、矛盾しない組み合わせであればどのように組み合わされてもよい。
上記実施形態では、吸気口5が、外周部131を構成する吸気部65に設けられていたが、第3構成部103に設けられていてもよい。すなわち、吸気口5は、外周部131において、下方側に開放される構成ではなく、上下方向に直交する側方に開放される構成であってもよい。この場合、オゾンセンサ4の検知面4Aは、吸気口5の下縁とファン2との間におけるファン2の回転軸方向の長さの中心より吸気口5側に位置していることが好ましい。
上記実施形態では、Z方向が上下方向であったが、上下方向に限らない。例えば、Z方向は、上下方向に対して傾斜する方向であってもよい。
上記実施形態では、支持部が第1誘電体及び第2誘電体を片持ち支持する構成であったが、両持ち支持する構成であってもよい。
上記実施形態では、支持部が第1誘電体及び第2誘電体を同じ側で片持ち支持する構成であったが、同じ側で片持ち支持する構成でなくてもよく、例えば互い違いに反対側の端部で片持ち支持する構成であってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示された範囲内又は特許請求の範囲と均等の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1…流路
2…ファン
2A…ロータ
2B…羽根部
3…オゾン発生体
4…オゾンセンサ
5…吸気口
6…排気口
8…排気側流路(小径流路)
90…フィルタ
100…オゾン発生器
130…上流側流路
131…外周部
221…第1検知素子
222…第2検知素子
224…透湿膜
231…第1格納部
231A…第1導入口
AR…気体通過空間

Claims (11)

  1. 吸気口から排気口へ気体を流す流路と、
    前記流路内に配置されるオゾン発生体と、
    前記オゾン発生体よりも前記流路の上流側において前記流路内に配置されるオゾンセンサと、
    を備え、
    前記流路は、前記オゾン発生体よりも上流側の気体通過空間を構成するとともに所定方向一方側から他方側に前記気体を流す上流側流路を有し、
    前記吸気口は、前記オゾンセンサよりも前記上流側流路の外周部側に設けられているオゾン発生器。
  2. 前記吸気口よりも前記上流側流路の中央側にフィルタが設けられ、
    前記オゾンセンサは、前記フィルタよりも前記上流側流路の中央側に設けられている請求項1に記載のオゾン発生器。
  3. 前記吸気口及び前記オゾンセンサの下流側において、前記排気口側に向けて気体を送り込むファンが設けられ、
    前記オゾンセンサは、前記ファンの回転軸方向から見て、前記ファンと重なっている請求項1又は請求項2に記載のオゾン発生器。
  4. 前記ファンは、ロータと、前記ロータから径方向に突出する羽根部と、を有し、
    前記オゾンセンサは、前記回転軸方向から見て、前記ロータの中心から前記ロータの径の1.2倍以内となる範囲内に配置されている請求項3に記載のオゾン発生器。
  5. 前記吸気口及び前記オゾンセンサの下流側において、前記排気口側に向けて気体を送り込むファンが設けられ、
    前記オゾンセンサの検知面は、前記吸気口と前記ファンとの間における前記ファンの回転軸方向の長さの中心より前記吸気口側に位置する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のオゾン発生器。
  6. 前記吸気口及び前記オゾンセンサの下流側において、前記排気口側に向けて気体を送り込むファンが設けられ、
    前記オゾンセンサの検知面は、前記ファンの回転軸方向において前記吸気口よりも前記ファン側に位置する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のオゾン発生器。
  7. 前記吸気口及び前記オゾンセンサの下流側において、前記排気口側に向けて気体を送り込むファンが設けられ、
    前記流路は、前記外周部よりも径の小さな小径流路を有し、
    前記ファンは、前記小径流路内に配置されている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のオゾン発生器。
  8. 前記外周部の周方向に沿って環状に配列される複数の前記吸気口が設けられる請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のオゾン発生器。
  9. 前記オゾンセンサは、電気化学式ガスセンサである請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のオゾン発生器。
  10. 前記オゾンセンサは、
    対象気体に含まれるオゾンガスの濃度を検知するガスセンサであって、
    電気化学方式によりガスの濃度を検知する第1検知素子と、
    電気化学方式によりガスの濃度を検知する第2検知素子と、
    前記第1検知素子を格納する内部空間が自身の内部に構成される第1格納部と、
    前記第1格納部の外側の前記流路と前記内部空間との間に設けられる第1導入口と、
    前記第1導入口に設けられ、前記流路から前記内部空間への前記オゾンガスの透過を実質的に遮断する透湿膜と、
    を備え、
    前記第2検知素子は、前記対象気体に含まれる水蒸気及び前記オゾンガスが入り込む前記流路に配置されている請求項9に記載のオゾン発生器。
  11. 前記透湿膜は、前記流路から前記内部空間への水蒸気の透過を許容し、前記流路から前記内部空間への前記オゾンガスの透過を実質的に遮断する水蒸気透過フィルタである
    請求項10に記載のオゾン発生器。
JP2021208080A 2021-07-02 2021-12-22 オゾン発生器 Active JP7320047B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2022/013844 WO2023276339A1 (ja) 2021-07-02 2022-03-24 オゾン発生器
CN202280015749.6A CN116867731A (zh) 2021-07-02 2022-03-24 臭氧发生器
US18/257,470 US20240101420A1 (en) 2021-07-02 2022-03-24 Ozone generator
EP22832502.3A EP4365131A1 (en) 2021-07-02 2022-03-24 Ozone generator

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021119456 2021-07-20
JP2021119456 2021-07-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023015969A JP2023015969A (ja) 2023-02-01
JP7320047B2 true JP7320047B2 (ja) 2023-08-02

Family

ID=85131185

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021208080A Active JP7320047B2 (ja) 2021-07-02 2021-12-22 オゾン発生器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7320047B2 (ja)

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997042981A1 (fr) 1996-05-15 1997-11-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif desodorisant et sterilisant possedant une fonction de detection de la deterioration d'un catalyseur
JP2000140688A (ja) 1998-11-13 2000-05-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気清浄器および空質調和装置
JP2002075588A (ja) 2000-08-24 2002-03-15 Sharp Corp イオン発生装置及びそれを備えた空気清浄機並びに空気調和機
JP2003153995A (ja) 2001-11-19 2003-05-27 Sharp Corp 殺菌・脱臭装置
JP2008036168A (ja) 2006-08-07 2008-02-21 Toshiba Corp 脱臭装置
JP4219926B2 (ja) 2004-12-14 2009-02-04 インフィネオン テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト 電子回路中で乗算演算または除算演算を行う方法およびその装置
JP2015027368A (ja) 2013-07-30 2015-02-12 株式会社富士通ゼネラル 脱臭装置
JP2015136562A (ja) 2014-01-24 2015-07-30 株式会社富士通ゼネラル 脱臭装置
JP6182143B2 (ja) 2011-09-28 2017-08-16 ユニバーサル ロボッツ アクツイエセルスカプ ロボットの較正およびプログラミング
JP2018130208A (ja) 2017-02-14 2018-08-23 日本特殊陶業株式会社 空気清浄器
JP2019017538A (ja) 2017-07-13 2019-02-07 日本特殊陶業株式会社 プラズマリアクタ、空気清浄器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0730121Y2 (ja) * 1988-02-22 1995-07-12 株式会社日本触媒 脱臭装置
JPH04219926A (ja) * 1990-12-19 1992-08-11 Sumitomo Electric Ind Ltd 半導体液相エピタキシャル成長用ボート
JPH06182143A (ja) * 1992-08-25 1994-07-05 Nippon Ceramic Co Ltd 空気清浄器

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997042981A1 (fr) 1996-05-15 1997-11-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif desodorisant et sterilisant possedant une fonction de detection de la deterioration d'un catalyseur
JP2000140688A (ja) 1998-11-13 2000-05-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気清浄器および空質調和装置
JP2002075588A (ja) 2000-08-24 2002-03-15 Sharp Corp イオン発生装置及びそれを備えた空気清浄機並びに空気調和機
JP2003153995A (ja) 2001-11-19 2003-05-27 Sharp Corp 殺菌・脱臭装置
JP4219926B2 (ja) 2004-12-14 2009-02-04 インフィネオン テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト 電子回路中で乗算演算または除算演算を行う方法およびその装置
JP2008036168A (ja) 2006-08-07 2008-02-21 Toshiba Corp 脱臭装置
JP6182143B2 (ja) 2011-09-28 2017-08-16 ユニバーサル ロボッツ アクツイエセルスカプ ロボットの較正およびプログラミング
JP2015027368A (ja) 2013-07-30 2015-02-12 株式会社富士通ゼネラル 脱臭装置
JP2015136562A (ja) 2014-01-24 2015-07-30 株式会社富士通ゼネラル 脱臭装置
JP2018130208A (ja) 2017-02-14 2018-08-23 日本特殊陶業株式会社 空気清浄器
JP2019017538A (ja) 2017-07-13 2019-02-07 日本特殊陶業株式会社 プラズマリアクタ、空気清浄器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023015969A (ja) 2023-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6203687B2 (ja) ガスセンサ
JPH04506261A (ja) 改良された混合流ファンを備えたガスサンプリング装置
JPH11223617A (ja) 二酸化硫黄ガスセンサ
US11428655B2 (en) Gas sensor
US11143614B2 (en) Gas sensor
US20190086351A1 (en) Gas sensor
JPS6126850A (ja) 酸素センサ
JP7320047B2 (ja) オゾン発生器
US7416651B2 (en) Gas sensor
US6740217B2 (en) Structure of gas sensor designed to minimize error of sensor output
JP2008203265A (ja) 酸素・窒素酸化物複合センサ
WO2023276339A1 (ja) オゾン発生器
JP4529140B2 (ja) 水蒸気センサー
JP2001066289A (ja) ガス検出装置
US10983085B2 (en) Gas sensor
US10928339B2 (en) Catalytic-conversion-type sensor
CN116867731A (zh) 臭氧发生器
KR101693531B1 (ko) 질소산화물 센서
JP2004093473A (ja) 接触燃焼式可燃性ガスセンサ
JP6875230B2 (ja) ガスセンサ
WO2019176506A1 (ja) ガスセンサ
KR102630480B1 (ko) 센서
JP2023007610A (ja) オゾン発生器
JP2000146885A (ja) 複合ガス分析装置およびこの複合ガス分析装置に用いるcoガス分析計
CN219830930U (zh) 电化学气体传感器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230721

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7320047

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150