JPH075786U - 筆記具のキャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 芯詰替鉛筆などの筆記具１の先端部に着脱可
能に嵌合されるキャップ本体８の先端側部に消しゴム９
を保持させ、消しゴム９を覆う先端カバー１０をキャッ
プ本体８の先端側部に着脱可能に嵌合保持させた筆記具
のキャップ２において、先端カバー１０の先端側に連着
部１１を介して環状などの部品取付枠１２を一体に形成
し、部品取付枠１２の周方向複数箇所に部品取付孔１２
ａを相互間隔を設けて形成した。 【効果】 部品取付孔１２ａに取り付けた取付具１３に
よって装飾体１４などの部品を、部品取付枠１２に取り
付けることで、先端カバー１０の先端側に種々の部品を
取り付けることができ、部品の形状、数、材質、取付位
置、取付手段、などの変更が容易にできる、筆記具のキ
ャップを提供する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、芯詰替鉛筆、シャープペンシルなどの筆記具のキャップに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、前記のような筆記具のキャップとして、筆記具の軸の先端部に着脱可能 に嵌合されるキャップ本体と、このキャップ本体の先端側部に保持された消しゴ ムと、この消しゴムを覆ってキャップ本体の先端側部に着脱可能に嵌合保持され る先端カバーとを備えたものがあった。 また、先端カバーの先端側に連着部を介して、動物、花、星などの装飾体を一 体に形成したものもあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前述した従来の筆記具のキャップは、先端カバーの先端側に連着部を介して装 飾体を一体に形成しており、先端カバーと装飾体とを合成樹脂などによって一体 成形しているので、装飾体の形状を多様にすると、先端カバーの成形用金型の種 類が多くなってコスト高になり、装飾体の多様化および複雑化が困難であると共 に、装飾体を変更することができないという問題点があった。

【０００４】 この考案は、前述した問題点を解決して、先端カバーの先端側に装飾体だけで はなく、種々の部品を取り付けることができ、部品の形状、数、材質、取付位置 、取付手段、などの変更が容易にしかも安価にでき、先端カバーの多様化、複雑 化が可能な筆記具のキャップを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、前記のようなキャップ本体、消しゴムおよび先端カバーを備えた 筆記具のキャップにおいて、前記先端カバーの先端側に連着部を介して環状など の部品取付枠を一体に形成し、この部品取付枠の周方向の複数箇所に部品取付孔 を相互間隔を設けて形成したものである。

【０００６】

【作用】

この考案による筆記具のキャップは、先端カバーの先端側に連着部を介して一 体に形成した部品取付枠の周方向の複数箇所に部品取付孔を相互間隔を設けたの で、例えば自動車などの乗物や動物を模した装飾体などの小型の部品を、前記取 付孔に取り付けた取付具によって前記取付枠の内，外に取り付けることができ、 装飾体を先端カバーと一体に成形した従来のキャップ全体を成形するのに比べ、 小型の装飾体などを成形して前記取付枠に取り付ければよく、成形用金型も小さ くてすみ、これらの金型の種類が多くなってもコストを安くできる。

【０００７】 また、装飾体などの部品は、１個に限られることなく複雑個を取付枠に取り付 けることができ、部品を取付枠の内側にも外側にも、あるいはこれらの両方にも 配置でき、部品を取付枠に対し固定にしても可動にしてもよく、着脱可能にして 筆記具の使用途中で変えてもよい。

【０００８】 さらに、部品として名札、組や班の表示部品などを用いることもでき、これら を取付枠の複数箇所の取付孔に糸などの適宜の取付具によって取り付けることも できる。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の一実施例につき図を参照して説明する。 図１，図２および図３において、１は芯詰替鉛筆からなる筆記具、２は筆記具 １のキャップである。筆記具１は管状の軸３と、末端部管４と、詰替用短芯５と からなる。

【００１０】 前記軸３の先端部３ａの先端側外周面には先細テーパを形成し、軸３の末端小 径部の外周にはねじ３ｂを形成してある。末端部管４は、内筒４ａと外筒４ｂと が末端部で連着し、内筒４ａが外筒４ｂの先端側に突出し、内筒４ａと外筒４ｂ とによって軸３の末端小径部を挟着し、前記ねじ３ｂで末端部管４を軸３に対し 抜け止めしている。前記詰替用短芯５は、保持筒６の小径部に鉛筆芯７の基部を 嵌合固定させ、この基部の先端に連らなる先細部を保持筒６の先端から突出させ 、保持筒６の小径部末端側には段を介して大径部を連設し、大径部の外周面には ４本など複数の小突条６ａが円周方向に等間隔で軸方向に沿って形成してある。 なお、軸３、末端部管４および保持筒６は、合成樹脂の一体成形品で構成してあ る。

【００１１】 前記管状の軸３および末端部管４内には数個ないし１０数個の詰替用短芯５を 軸方向に連続させて挿入してある。これらの短芯５は先端側にある短芯５の保持 筒６の大径部内に、末端側にある短芯５の保持筒６の小径部と鉛筆芯７とを挿入 し、最先端にある短芯５の保持筒６の大径部を軸３の若干小内径とした先端部内 周面に、最末端にある短芯５の保持筒６の大径部を末端部管４の内筒４ａ内周面 に、それぞれ弾性保持してあり、最先端にある短芯５の保持筒６に設けた大径部 の先端部より先端側を軸３の先端側に突出させてある。尚、短芯５の抜け止めは 、最末端短芯５の直前の短芯５の保持筒６の後端部を内筒４の突出部に係合させ ることで防止するようにしている。

【００１２】 前述のように構成した筆記具１は、キャップ２を外した状態で、最先端の詰替 用短芯５の鉛筆芯７を用いて文字などを書き、この鉛筆芯７が摩耗したり折損し た時に、前記短芯５を軸３から抜き出し、末端部管４内に押し込んで、各短芯５ を前進させ、先端から２番目の短芯５を最先端にして使用する。

【００１３】 前記キャップ２は、キャップ本体８と、この本体８の先端側部８ｂに保持させ た消ゴム９と、消ゴム９を覆う先端カバー１０とを備え、キャップ本体８は、ほ ぼ筒状の透明な合成樹脂の一体成形品からなり、末端側部８ａを筆記具１の軸３ の先端部３ａに着脱可能に嵌合弾持し、末端側部分８ａによって最先端の詰替用 短芯５の軸３から先端側に突出した部分を覆っている。また、キャップ本体８の 末端側部８ａに連らなる先端側部８ｂは、段８ｃを介して小径とし、段８ｃの中 心側に環状支持部８ｄを突出させ、先端側部８ｂの内周面には４本など複数の小 突条８ｅを形成してある。

【００１４】 消ゴム９は、着色した円柱状に形成し、末端を環状支持部８ｄに支持させて、 嵌合部９ａをキャップ本体８の先端側部８ｂに圧入嵌合させ小突条８ｅを、嵌合 部９ａに喰い込ませて回り止めすると共に、大きな引っ張り力を加えないとキャ ップ本体８から外れないようにし、嵌合部９ａに連らなる突出部９ｂをキャップ 本体８の先端から突出させてある。

【００１５】 先端カバー１０は、着色した合成樹脂の一体成形品からなり、筒状基部１０ａ をキャップ本体８の小径の先端側部８ｂに着脱可能に嵌合弾持し、筒状基部１０ ａによって消しゴム９の突出部９ｂを覆っている。また、先端カバー１０の先端 が閉じ、この閉じた部分の先端側に小径の円柱または円管状の連着部１１を介し 円環状の部品取付枠１２が一体に形成してある。連着部１１は、先端カバー１０ の軸線延長上を延び、その延長上に部品取付枠１２の直径を位置させ、この取付 枠１２の両側部を先端カバー１０の両側方に突出させてある。前記取付枠１２に は、その周方向の７箇所に連着部１１から最も離れた直径位置を基準とし、その 両側に相互間隔を設けて部品取付孔１２ａを形成してある。なお、この実施例で は、取付枠１２の連着部１１に連らなる部分には部品取付孔１２をなくし、強度 の低下を防止している。

【００１６】 この実施例のキャップ２は、部品取付枠１２の連着部１１から最も離れた直径 位置にある部品取付孔１２ａに、金属線製重ね巻きばねからなる取付具１３を通 して取り付け、この取付具１３によって、自動車の形状を模した合成樹脂の成形 品の装飾体１４を着脱可能に前記取付枠１２に連結する。そして、装飾体１４は 、前記自動車以外の航空機などの乗物や動物、あるいは月や星など適宜変更する ことができる。

【００１７】 また、取付具１３として前記重ね巻きばねなどを用いることにより、キャップ ２を使用する、幼稚園児、小学生などの好みに応じて、装飾体１４を付け替える ことができると共に、取付枠１２に設けた複数箇所の取付孔１２ａに、複数個の 装飾体１４などの部品をそれぞれ取り付けることができ、さらに、紙やプラスチ ック製の子供の名札や、リボンなどの組，班を表示する部品を、取付枠１２に配 置し、複数の取付孔１２ａに糸などの取付具によって取り付けることもできる。

【００１８】 装飾体１４などの部品は、取付具を変更することで、取付枠１２に対し、可動 に取り付けたり、固定したりでき、取付枠１２の内側にも外側にもこれらの両方 にも取り付けることができる。

【００１９】 なお、この考案において、キャップ本体は、これと一体にクリップを設け、筆 記具と共に衣服の胸ポケットなどに取り付けるようにしてもよい。

【００２０】 また、この考案において、部品取付枠は、円環状に限られることなく、楕円環 状、多角形状など適宜形状を変更でき、部品取付枠に設ける部品取付孔の数、位 置、間隔も前記実施例に限られることなく適宜変更でき、連着部の形状も角柱状 、円錐台状などに変更できる。

【００２１】 さらに、この考案のキャップは、芯詰替鉛筆に限られるものではなく、シャー プペンシル，通常の鉛筆，色鉛筆など、消しゴムを用いる筆記具に広く使用でき る。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したとおり、この考案による筆記具のキャップは、キャップ本体の先 端側部に保持された消しゴムを覆う先端カバーの先端側に、連着部を介して先端 カバーの両側に突出する部品取付枠を一体に形成し、この取付枠の周方向複数箇 所に部品取付孔を相互間隔を設けて形成したので、次の効果が得られる。

【００２３】 すなわち、この考案による筆記具のキャップは、先端カバーの先端側に連着部 を介して一体に形成した部品取付枠の周方向の複数箇所に部品取付孔を相互間隔 を設けたので、例えば自動車などの乗物や動物を模した装飾体などの小型の部品 を、前記取付孔に取り付けた取付具によって前記取付枠の内，外に取り付けるこ とができ、装飾体を先端カバーと一体に成形した従来のキャップ全体を成形する のに比べ、小型の装飾体などを成形して前記取付枠に取り付ければよく、成形用 金型も小さくてすみ、これらの金型の種類が多くなってもコストを安くできる。

【００２４】 また、装飾体などの部品は、１個に限られることなく複雑個を取付枠に取り付 けることができ、部品を取付枠の内側にも外側にも、あるいはこれらの両方にも 配置でき、部品を取付枠に対し固定にしても可動にしてもよく、着脱可能にして 筆記具の使用途中で変えてもよい。

【００２５】 さらに、部品として名札、組や班の表示部品などを用いることもでき、これら を取付枠の複数箇所の取付孔に糸などの適宜の取付具によって取り付けることも できる。

【００２６】 したがって、この考案によれば、キャップの先端カバーの先端側に装飾体だけ ではなく、名札など多種多様の部品を取り付けることができ、部品の形状、数、 材質、取付位置、取付手段などの変更が容易にしかも安価にでき、先端カバーの 多様化、複雑化ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による筆記具のキャップを
筆記具と共に示した正面図

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図

【図３】図１に示した筆記具のキャップの分解説明図

【図４】この考案の一実施例による筆記具のキャップに
装飾体を取り付けた状態の説明図

【符号の説明】

１ 筆記具 ２ キャップ ３ 筆記具の軸 ４ 末端部管 ５ 詰替用短芯 ６ 保持筒 ７ 鉛筆芯 ８ キャップ本体 ９ 消しゴム １０ 先端カバー １１ 連結部 １２ 部品取付枠 １２ａ 部品取付孔 １３ 取付具 １４ 装飾体（部品）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筆記具の軸の先端部に着脱可能に嵌合さ
   れるキャップ本体と、このキャップ本体の先端側部に保
   持された消しゴムと、この消しゴムを覆ってキャップ本
   体の先端側部に着脱可能に嵌合保持される先端カバーと
   を備えた筆記具のキャップにおいて、前記先端カバーの
   先端側に連着部を介して環状などの部品取付枠を一体に
   形成し、この部品取付枠の周方向の複数箇所に部品取付
   孔を相互間隔を設けて形成したことを特徴とする筆記具
   のキャップ。