JP3011702U - 筆記具のキャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シート４が小型であっても、その表面４ｂの
画線部を拡大して明瞭に見ることが、簡単な構成によっ
てできる、筆記具のキャップを提供する。 【構成】 筆記具本体１０の先端部に着脱可能に嵌合保
持させる筒状のキャップ本体２と、凸レンズ部８の基端
に筒状部９を一体に突出させた簡単な構成の透明なキャ
ップ３と、表面４ｂに画線部を形成したシート４とを備
え、シート４を凸レンズ部８の底面８ａに支持させて筒
状部９に嵌め、キャップ本体２の頂部５ｂに筒状部９を
嵌合させ、キャップ本体２とカバー３とで囲まれた内部
にシートを収容し、凸レンズ部８の軸方向外側からシー
ト４の表面に形成した画線部を拡大して透視できるよう
にした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、詰替鉛筆，シャープペンシル，ボールペンなどの筆記具のキャッ プに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、前記のような筆記具のキャップは、広く一般に用いられ、詰替鉛筆など の筆記具本体の先端部に着脱可能に保持するキャップ主体と、この主体の頂部に 嵌合保持したカバーとを備え、前記キャップ主体とカバーとによって囲まれた内 部に幼児などが興味を持つ部材を収容し、この部材をキャップ外から透視可能に したものがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、キャップ主体とカバーとによって囲まれた内部に収容する部材は小型 であるため、幼児などの子供が用いる筆記具のキャップでは、前記部材として、 子供が好む人物や動物の絵からなる画線部を表面に形成した紙などのシートを収 容しても、前記画線部キャップ外から見にくく、子供に充分な興味を与えられず 、商品価値を高めることができないという問題点があった。

【０００４】 この考案は、前述した問題点を解決して、キャップのカバー外から紙などのシ ート表面に形成した画線部を拡大して明瞭に見ることができ、とくに子供に充分 な興味を与えることができるなど、商品価値を高めることが簡単な構成でできる 、筆記具のキャップを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案に係る筆記具のキャップは、筆記具本体の先端部に着脱可能に 嵌合保持する筒状のキャップ主体と、凸レンズ部の基端側に筒状部を突出させた 透明なカバーと、表面に図形，絵などの画線部を形成したシートとを備え、前記 カバーの凸レンズ部の底面に前記シートの表面を支持させて、カバーの筒状部を 前記キャップ主体の頂部に嵌合させ、キャップ本体とカバーとによって囲まれた 内部にシートを収容したものである。

【０００６】 請求項２の考案に係る筆記具のキャップは、請求項１のキャップにおいて、カ バーに形成した半球状の凸レンズ部の底面に円形の紙製シートを接着支持させて 、このシートを前記カバーの筒状部に嵌め、この筒状部をキャップ主体の頂部外 周面に嵌合固定し、前記シートの外周部を介して前記凸レンズ部の底面をキャッ プ主体の頂端部に支持させたものである。

【０００７】

【作用】

請求項１の考案に係る筆記具のキャップは、透明なカバーの凸レンズ部の底面 に、シートの画線部が形成してある表面を支持させて、カバーの凸レンズ部の基 端側に突出させた筒状部を筒状のキャップ主体の頂部に嵌合固定したので凸レン ズ部の軸方向外側から凸レンズ部を通して、キャップ主体とカバーとによって囲 まれた内部に収容したシート表面の画線部を拡大して透視できる。

【０００８】 従って、前記シートが小型であっても、シートの表面に形成した人物，動物の 絵の印刷などの画線部を拡大して細部まで明瞭に見ることができ、子供に充分に 興味を与えるなど、商品価値を高めることができる。また、カバーに凸レンズ部 を設けることは、アクリル樹脂などの透明な合成樹脂を筒状部と共に一体形成す る簡単な構成で容易に量産できる。

【０００９】 請求項２の考案は、カバーの凸レンズ部を半球状にしたので、外形がよい上に 成形も容易であり、またシートを円形の紙製としたので、安価に量産でき、シー トを凸レンズ部の底面に接着固定し、カバーの筒状部をキャップ主体の頂部外周 面に嵌合固定し、シートの外周部を介して凸レンズ部の底面をキャップ主体の頂 端部に支持させたので、キャップの組み立てが容易にでき、しかも、シートをキ ャップ主体とカバーとによって囲まれた内部に確実に位置決めして固定できる。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の一実施例につき図を参照して説明する。 図１，図２および図３において、１はキャップ主体２と、カバー３と、シート ４とからなるキャップであり、キャップ主体２とカバー３とは透明な合成樹脂、 好ましくはアクリル樹脂の成形品からなる。

【００１１】 前記キャップ主体２は、詰替鉛筆などの筆記具本体１０の先端部外周面に着脱 可能に嵌合保持される筒体５の軸方向中間部にクリップ６の基端部６ａを一体に 設け、クリップ６は、基端部６ａから筒体５の開口５ａ側に筒体５の外周面と隙 間を設けて延び開口５ａから突出し、さらに突出端部内面に突起６ｂを形成して ある。また、キャップ主体２は、筒体５の頂部５ｂの基端部内周に仕切り板７を 軸方向と直交させて一体に形成し、筒体５の頂端面５ｃ内周には頂部開口５ｄを 形成してある。

【００１２】 前記カバー３は、半球状の凸レンズ部８の基端側に筒体５の頂部５ｂ外周面に 嵌まる筒状部９を一体に形成し、凸レンズ部８と筒状部９とは同軸に形成し、凸 レンズ部８の底面８ａを軸方向と直交する平面に形成し、筒状部９の外周面が凸 レンズ部８に末端側が小径になる球弧状に連続させてある。

【００１３】 前記シート４は、表面４ｂに幼児などの子供が好む人物，動物の絵，写真など の画線部４ａを複数色で印刷した紙製のもので、凸レンズ部８の底面８ａに支持 し、ほぼ隙間なく筒状部９に嵌合できる大きさの円形に形成してある。

【００１４】 前記シート４は、凸レンズ部８の底面８ａに密接させて、この底面８ａに表面 を透明な接着剤（図示省略）によって接着して筒状部９に嵌め、この状態で、カ バー３の筒状部９をキャップ主体２の頂部外周面に嵌合固定させ、シート４の外 周部を介して凸レンズ部８の底面８ａをキャップ主体２の筒体５の頂端面５ｃに 支持させて、キャップ主体２の筒状部の筒体５とカバー３の筒状部９とによって 囲まれた内部に収容してある。

【００１５】 この実施例のキャップ１は、詰替鉛筆などの筆記具本体１０の先端面外周面に 着脱可能に嵌合して保持させて、筆記具本体１０の芯の保護などに用いることは 、一般的な筆記具のキャップと同様であるが、キャップ１を筆記具本体１０に嵌 合させた状態でもこの本体１０から取り外した状態でも、キャップ１の軸方向延 長上の凸レンズ部８外側から凸レンズ部８を通し、シート４表面の画線部４ａを 拡大して透視できる。

【００１６】 従って、シート４が小型であっても、その表面に形成した人物，動物などの絵 の印刷による画線部４ａを拡大して細部まで明瞭に見ることができ、子供に充分 に興味を与え、商品価値を高めることができる。また、透明度が高いアクリル樹 脂を用い、凸レンズ部８を筒状部９と一体形成する簡単な構成で、容易に量産で きる。

【００１７】 そして、カバー３の凸レンズ部８を半球状にしたので、外形がよい上に、成形 も容易であり、さらに、シートを円形の紙製にしたので、安価に量産でき、シー ト４を凸レンズ部８の底面８ａに接着固定し、カバー３の筒状部９をキャップ主 体２の筒状部５の頂部５ｂ外周面に嵌合固定し、シート４の外周部を介して凸レ ンズ部８の底面８ａをキャップ主体２の筒体５の頂端面５ｃに支持させたので、 キャップ１の組立てが容易にでき、しかもシート４をキャップ主体２とカバー３ とによって囲まれた内部に、確実に位置決めして固定できる。

【００１８】 この考案において、キャップ主体の筒体の頂部にカバーの筒状部を着脱可能に 嵌合すると共に、キャップ主体の仕切り板に保持孔を形成し、この保持孔に消し ゴムを保持させ、消しゴムの先端部を筒体から突出させることで、消しゴムの使 用が可能になる。なお、この場合には、カバーの筒状部を凸レンズ部の底から長 く突出させることが好ましい。また、キャップ主体は必ずしも透明にすることな く、着色した合成樹脂の一体成形品でもよい。

【００１９】 この考案において、シートは種々の絵，文字，模様などの画線部を表面に印刷 ，写真などによって形成すればよく、必ずしも幼児などの子供用に限られること なく、装飾，表示用として利用することもでき、また、シートは必ずしも紙に限 られることなく、合成樹脂シート，金属薄板などでもよく、シートを接着するこ となく、カバーの底面に嵌めてこれとキャップ主体の頂端面とで挟着固定しても よい。

【００２０】 さらに、カバーの筒状部をキャップ主体の頂部に嵌合固定する場合には、圧入 嵌合や接着剤を介しての嵌合固定など、適宜の手段を用いることができる。そし て、筆記具本体は詰替鉛筆に限られることなく、シャープペンシル，ボールペン などに広く適用できる。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１の考案に係る筆記具のキャップは、透明なカバ ーの凸レンズ部の底面に、シートの画線部が形成してある表面を支持させて、カ バーの凸レンズ部の基端側に突出させた筒状部を筒状のキャップ主体の頂部に嵌 合固定したので凸レンズ部の軸方向外側から凸レンズ部を通して、キャップ主体 とカバーとによって囲まれた内部に収容したシート表面の画線部を拡大して透視 できる。

【００２２】 従って、前記シートが小型であっても、シートの表面に形成した人物，動物の 絵の印刷などの画線部を拡大して細部まで明瞭に見ることができ、子供に充分に 興味を与えるなど、商品価値を高めることができる。また、カバーに凸レンズ部 を設けることは、アクリル樹脂などの透明な合成樹脂を筒状部と共に一体形成す る簡単な構成で容易に量産できる。

【００２３】 請求項２の考案は、カバーの凸レンズ部を半球状にしたので、外形がよい上に 成形も容易であり、またシートを円形の紙製としたので、安価に量産でき、シー トを凸レンズ部の底面に接着固定し、カバーの筒状部をキャップ主体の頂部外周 面に嵌合固定し、シートの外周部を介して凸レンズ部の底面をキャップ主体の頂 端部に支持させたので、キャップの組み立てが容易にでき、しかも、シートをキ ャップ主体とカバーとによって囲まれた内部に確実に位置決めして固定できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例に係る筆記具のキャップを
示した一部縦断側面図。

【図２】図１に示した筆記具のキャップの分解斜視図。

【図３】図１のＡ−Ａ線横断面図。

【符号の説明】

１ キャップ ２ キャップ本体 ３ カバー ４ シート ４ａ 画線部 ４ｂ 表面 ５ 筒体 ５ａ 開口 ５ｂ 頂部 ５ｃ 頂端面 ５ｄ 頂部開口 ６ クリップ ７ 仕切り板 ８ 凸レンズ部 ９ 筒状部 １０ 筆記具本体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ４３Ｋ 29/00 Ｎ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筆記具本体の先端部に着脱可能に嵌合保
   持する筒状のキャップ主体と、凸レンズ部の基端側に筒
   状部を突出させた透明なカバーと、表面に図形，絵など
   の画線部を形成したシートとを備え、前記カバーの凸レ
   ンズ部の底面に前記シートの表面を支持させて、カバー
   の筒状部を前記キャップ主体の頂部に嵌合させ、キャッ
   プ本体とカバーとによって囲まれた内部にシートを収容
   したことを特徴とする筆記具のキャップ。
2. 【請求項２】 カバーに形成した半球状の凸レンズ部の
   底面に円形の紙製シートを接着支持させて、このシート
   を前記カバーの筒状部に嵌め、この筒状部をキャップ主
   体の頂部外周面に嵌合固定し、前記シートの外周部を介
   して前記凸レンズ部の底面をキャップ主体の頂端部に支
   持させたことを特徴とする請求項１に記載の筆記具のキ
   ャップ。