JPH0756478B2 - 挿入式センサプローブ - Google Patents

挿入式センサプローブ

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JPH0756478B2
JPH0756478B2 JP2078313A JP7831390A JPH0756478B2 JP H0756478 B2 JPH0756478 B2 JP H0756478B2 JP 2078313 A JP2078313 A JP 2078313A JP 7831390 A JP7831390 A JP 7831390A JP H0756478 B2 JPH0756478 B2 JP H0756478B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ボイラ、焼結炉及び自動車等から排出される
高温排ガス中の水素又は水蒸気の濃度を測定するために
使用される挿入式センサプローブに関し、特にガルバニ
起電力の基準として固体基準物質を使用した挿入式セン
サプローブに関する。
[従来の技術] 高温排ガス中の水素及び水蒸気濃度を測定することは、
ボイラ、燃焼炉及び自動車エンジン等の燃焼効率を正確
に求めるために不可欠である。このため、高温排ガス中
において安定に作動し、信頼性が高い水素及び水蒸気濃
度測定装置の開発が要望されている。
そこで、従来、酸化ストロンチウム及び酸化セリウム
(SrCeO3)等のペロブスカイト型酸化物からなるプロト
ン導電性を有する固体電解質をセンサ素子として使用す
る水素又は水蒸気センサが提案されている(特開昭58-5
0458,60-263853,61-2064,61-3054,61-14566号公報)。
この固体電解質は300℃以上の温度においてプロトン導
電性を有し、この固体電解質からなるセンサ素子を一端
閉塞型に形成し、その内表面及び外表面に夫々多孔質の
内面電極及び外面電極を被着して構成されている。そし
て、このセンサ素子内にガルバニ起電力の基準となる基
準ガス、即ち所定濃度の水素又は水蒸気を含有するガス
が封入されている。
このペロブスカイト型プロトン導電性固体電解質を使用
して水素又は水蒸気の濃度を測定するセンサプローブを
被測定ガス中に挿入すると、基準ガスと被測定ガスとの
間の水素又は水蒸気濃度の差により、内面電極と外面電
極との間に起電力が発生する。そして、この起電力を検
出することにより、被測定ガス中の水素又は水蒸気の濃
度を測定することができる。
しかしながら、上述の従来技術は、基準物質として所定
濃度の水素又は水蒸気を含有するガスを使用するので、
以下に示す問題点がある。
固体電解質又はガス導入管等が破損した場合、基準
ガスが測定雰囲気中に漏出してしまい、測定不能になる
か、又は測定誤差が発生する。また、この場合には、漏
出した基準ガスにより測定雰囲気が汚染される。
基準ガスをプローブに供給して循環させるために、
ガス循環機等が必要になり、コンパクトな装置にするこ
とができない。
そこで、本発明者等は高温で安定した水素活量を示す固
体基準物質を開発し、この固体基準物質を水素又は水蒸
気センサに使用する提案を行った(特開昭63-269053号
公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、特に測定雰囲気中に挿入して設置される
挿入式水素又は水蒸気センサの場合は、センサ自体が高
温に曝されるため、固体基準物質と測定雰囲気との間を
完全にシールすることが困難である。このため、この固
体基準物質を使用する挿入式水素又は水蒸気センサは実
用化されるに至っていない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
高温下で使用される挿入式水素又は水蒸気センサにおい
て、固体基準物質を測定雰囲気から十分にシールするこ
とができ、この固体基準物質を高温下でも実用的に使用
することができ、従来の基準ガスを使用するセンサの欠
点を解消することができる挿入式センサプローブを提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る挿入式センサプローブは、ペロブスカイト
型プロトン導電性固体電解質により形成された平板状の
センサ素子と、前記センサ素子の表面及び裏面に夫々形
成された測定極及び基準極と、前記センサ素子の前記裏
面との間で内部空間を形成して前記センサ素子を保持す
るセラミックホルダと、前記内部空間内に充填されガル
バニ起電力の基準となる固体基準物質と、前記セラミッ
クホルダと前記センサ素子との間を気密的にシールして
前記固体基準物質及び前記基準極を測定雰囲気から隔離
するシール部と、を有し、前記シール部は熱膨張係数が
300乃至800℃の範囲で8.0×10-6乃至10.0×10-6/℃で
あることを特徴とする。
[作用] 本発明においては、平板状のセンサ素子がその裏面側に
てセラミックホルダにより保持されており、このセラミ
ックホルダとセンサ素子の前記裏面との間にセンサの内
部空間が形成される。そして、この内部空間内には固体
基準物質が充填されている。このセラミックホルダと前
記センサ素子とはシール部によりシールされているの
で、このセンサ素子及びセラミックホルダにより形成さ
れる内部空間に充填された固体基準物質は、センサ素子
裏面の基準面と共に、前記シール部によりセンサ素子外
部の測定雰囲気から気密的に隔離される。そしてこのシ
ール部はセンサ使用温度である300乃至800℃の範囲で熱
膨張係数が8.0×10-6乃至10.0×10-6/℃であるので、
通常8.5×10-6乃至9.8×10-6/℃の熱膨張係数を有する
固体電解質と略同様の熱膨張係数を有する。従って、プ
ローブが高温の測定雰囲気におかれた場合に、センサ素
子を構成する固体電解質が熱膨張しても、シール部もセ
ンサ素子と略同様の大きさの熱膨張をしているので、こ
のシール部とセンサ素子との間で隙間が生じたり、固体
電解質が破損したりして、ガスがセンサ内部に侵入した
りすることはない。このため、このセンサ素子内部の固
体基準物質を測定雰囲気から確実にシールして保護する
ことができる。
また、このシール部として、流動点がセンサ使用温度以
上の緻密質ガラスシール材を使用すると、このシール部
はセンサ使用温度下で耐熱性が優れており、流動化する
ことなく十分な強度を有し、緻密なシール構造を形成す
ることができる。また、この緻密質ガラスシール材はセ
ンサ素子を構成する固体電解質との間で反応性がなく、
また固体電解質との間の濡れ性が優れていて接合性がよ
い。
なお、このプロトン導電性固体電解質とは、Ca,Sr及びB
aからなる群から選択された少なくとも1種の元素をA
成分とし、Ce,Zr,Ti及びHfからなる群から選択された少
なくとも1種の元素をB成分とし、Yb,Y,Sc,Zn,Nd,Mg,I
n,Sm,Dy,Eu,Ho,Gd,Tm,Ca及びLaからなる群から選択され
た少なくとも1種の元素をM成分とした場合に、一般式
AB1-XMXO3-Yにて表されるペロブスカイト型複合酸化物
である。但し、X及びYはいずれも0乃至0.5の範囲の
数値である。
このようなペロブスカイト型複合酸化物としては、例え
ば、SrCe0.95Yb0.05O3-Y,BaCe0.9Nd0.1O3-Y及びCaZr0.9
In0.1O3-Y等がある。
[実施例] 以下、本発明の実施例について、添付の図面を参照して
具体的に説明する。
第1図は本発明の第1の実施例に係るセンサプローブを
示す断面図である。センサ素子1は平板状をなし、その
表面及び裏面には多孔質材料を被着することにより夫々
測定極3及び基準極4が形成されている。これらの測定
極3及び基準極4はセンサ素子1の夫々表裏面の略全域
を被覆している。
そして、上端が開放した箱状をなすセラミックホルダ9a
がその上端縁をセンサ素子1の縁部に係合させてこのセ
ンサ素子1をその裏面側で保持するようにガラスシール
部7aを介して固定されている。これにより、セラミック
ホルダ9aとセンサ素子1とにより囲まれたセンサ内部空
間が形成される。この内部空間にはセンサ素子1の裏面
の基準極4と接触するようにして固体基準物質2が充填
されている。
また、基準極4の中央には、金属ペースト6を介してリ
ード線8が電気的に接続されており、更にセラミックホ
ルダ9aの中心には孔が形成されていて、リード線8はこ
の孔を挿通して外部に導出されている。これにより、こ
のリード線8を介して基準極4が外部に導出される。
このセラミックホルダ9aの上端縁と、センサ素子1の縁
部との間にはペースト状のガラスシール材が充填されて
シール部7aが形成されていて、これにより固体基準物質
2及び基準極4を外界及び測定極3から気密的にシール
している。なお、このセラミックホルダ9aの上端縁はそ
の内側の部分が若干切り込まれており、ペースト状ガラ
スシール材をこの部分に充填してセラミックホルダ9aと
センサ素子1との間を容易に固定できるようになってい
る。また、リード線8が挿通するセラミックホルダ9aの
中心孔内もペースト状ガラスシール材によりシールされ
ていて、シール部7bが形成されている。これにより、こ
の孔を介して外界の雰囲気ガスが前記内部空間に侵入す
ることを防止している。
センサ素子1はSrCe0.95Yb0.05O3-Y,CaZr0.9In0.1O3-Y,
BaCe0.95Y0.05O3-Y等のペロブスカイト型複合酸化物か
らなるプロトン導電性固体電解質で成形されている。
また、基準極4及び測定極3はPt,Ni又は酸化物導電体
等の多孔質材料を焼き付けることにより形成されてい
る。
更に、固体基準物質2としては、例えば、硫酸セリウム
とアルカリ炭酸塩との混合塩に、Ni粉末を混合したもの
がある。
更にまた、金属ペースト6は多孔質の基準極4とリード
線8との間の電気的導通を確保するためにセンサ素子1
の裏面中央に被着するものである。この金属ペースト6
はPt又はNi等を含有し、導通性を有していて、センサ素
子1の裏面中央に塗付等の手段により被着される。
リード線8はPt線又はNi線等の通常の導線を使用すれば
よい。
ガラスシール部7a,7bを構成するペースト状ガラスシー
ル材はNa2O3・B2O3・SiO2等の組成を有する緻密質ガラ
スを使用すればよい。この場合に、この緻密質ガラス
は、その熱膨張係数が300乃至800℃の温度範囲で8.0×1
0-6乃至10.0×10-6/℃であって、流動点がセンサ使用
温度以上のものを選択する。このペースト状ガラスシー
ル材は例えばこれをセラミックホルダ9aにおけるセンサ
素子1との接合部及びリード線8の挿通孔に塗付した
後、電気炉内で850℃に加熱して融着することにより、
セラミックホルダ9aとセンサ素子1との接合部及びリー
ド線8の挿通孔に被着することができる。
セラミックホルダ9aはアルミナ又はムライト等のセラミ
ックで成形されている。
このように構成された挿入式センサプローブにおいて
は、その固体電解質で形成されたセンサ素子1の先端部
を測定雰囲気中に挿入すると、水素又は水蒸気を含有す
る測定雰囲気と接触する固体電解質の表面と、固体基準
物質2と接触する固体電解質の裏面との間を、測定雰囲
気中の水素又は水蒸気濃度と、固体基準物質2の基準濃
度との間の相違に起因して、プロトンが移動する。この
プロトンの移動により、測定極3と基準極4との間に
は、ガルバニ起電力が発生する。この起電力を、リード
線8等を介して検出することにより、測定雰囲気におけ
る水素又は水蒸気濃度を検出することができる。
この場合に、本実施例においては、固体基準物質2及び
基準極4は、センサ素子1とセラミックホルダ9aにより
囲まれた空間内にシール部7a,7bにより気密的にシール
されて収納されているから、固体基準物質2及び基準極
4は測定雰囲気中のガスが侵入しないように測定雰囲気
から遮断されている。このため、このセンサプローブを
測定雰囲気に挿入しても、固体基準物質2が測定雰囲気
中のガスと反応してその濃度が変動してしまうことはな
い。
また、このシール部7a,7bは、300乃至800℃のセンサプ
ローブ使用温度域で8.0×10-6乃至10.0×10-6/℃の熱
膨張係数を有し、センサ素子1を構成する固体電解質の
熱膨張係数(8.5×10-6乃至9.8×10-6/℃)と同様の熱
膨張係数を有している。また、セラミックホルダ9aもセ
ンサ素子1を構成する固体電解質と同様の熱膨張係数を
有している。このため、センサプローブが高温の測定雰
囲気に挿入されても、シール部7a,7bとセンサ素子1と
の間の熱膨張係数の差に起因してシール部7a,7b又はセ
ンサ素子1に割れが発生したり、剥離が発生したりする
ことはない。従って、このシール部7a,7bにより高温下
でも固体基準物質2を完全にシールすることができる。
更に、このシール部7a,7bはセンサ使用温度以上の流動
点を有する緻密質のガラス(Na2O3・B2O3・SiO2等)で
成形されているから、300乃至800℃のセンサ使用温度域
にて流動化せず、十分な強度を有すると共に、緻密であ
って十分な耐熱性も有している。また、この種のガラス
は固体電解質との間で反応せず、その性質が劣化するこ
とがないと共に、固体電解質に対して濡れ性がよいた
め、固体電解質であるセンサ素子1に十分な強度で被着
される。
第2図は本発明の他の実施例を示す断面図である。本実
施例は第1図に示す実施例と、セラミックホルダの形状
及びシール部の形状のみが異なり、他の構成は同一であ
るので、同一物には同一符号を付してその詳細な説明は
省略する。
即ち、セラミックホルダ9bはその中央部がその周縁部の
下面よりも下方に延出して形成されている。そして、リ
ード線8を挿通させるための孔はこの厚い中央部を貫通
しており、緻密質のガラスからなるシール部7dがこの長
い孔内に充填されている。従って、リード線8を挿通さ
せるための孔が長距離に亘ってガラスシール材によりシ
ールされていることになり、そのシール性が向上する。
また、センサ素子1とセラミックホルダ9bとの間の接合
部に設けられるシール部7cも略正方形の断面形状をなし
ているので、第1図に示す実施例のように断面三角形の
シール部7aよりもシール材の量が多く、シール性が向上
する。
このように、本実施例においては、ペースト状のガラス
シール材がそのシール部に多量に充填されている。この
ため、本実施例においては、ガラスシール材によるシー
ル性を更に一層向上させることができる。
次に、上述の本実施例に係るセンサプローブを使用して
実際に水素及び水蒸気の濃度を測定した結果について説
明する。
水素濃度の測定 第2図に示す構成のセンサプローブを使用した。このセ
ンサプローブのセンサ素子1はSrCe0.95Yb0.05O3-Yの組
成を有するペロブスカイト型プロトン導電性固体電解質
で成形されている。また、このセンサ素子1は直径が10
mmの円板であり、その厚さは1mmである。このセンサ素
子1の内面及び外面に白金多孔質電極(基準極4,測定極
3)を900℃で焼き付けた後、基準極4が形成されたセ
ンサ素子1の裏面に線径が0.2mmのPt線を白金ペースト
6を塗付して取り付けた。次いで、アルミナホルダ9b内
に所定の成分組成に調整した固体電解質2を充填し、そ
の接合部及びリード線取り出し口にペースト状ガラスシ
ール材を塗付した。このようにして組み立てたものを、
電気炉に装入して加熱し、ペースト状ガラスシール材を
センサ素子1及びセラミックホルダ9bに融着してプロー
ブとした。この場合に、電気炉における昇温速度及び降
温速度はいずれも5℃/分であり、850℃に10分間保持
した。
次に、このセンサプローブを、第3図に示すアルミナ挿
入管10内にその一部を挿入し、測定極3がその端面に現
れるようにして無機接着剤12により固定した。挿入管10
は外径が6.5mm、内径は4.5mm、長さが300mmである。こ
の挿入管10の外面にプリントリード配線11を形成し、こ
のプリントリード線11をセラミックホルダ9bの側面を介
して基準極3まで延出させることにより、基準極3をこ
のプリントリード線11を介して電気的に導出した。そし
て、このセンサプローブを第4図に示す管状炉21の炉芯
管22内にそのセンサ素子1を中央にして挿入設置した。
この管状炉21においては、水素ガスボンベ24及び窒素ガ
スボンベ25から供給される水素ガス及び窒素ガスがガス
混合器23に一旦集められ、このガス混合器23にて所定の
配合量に混合された後、配管29を介して炉芯管22内に導
入されるようになっている。また、炉芯管22内には熱電
対26が挿入されており、その熱電対26の出力はアナライ
ジングレコーダ27に入力されて記録される。これによ
り、炉芯管22内のセンサ素子1の近傍の温度が測定され
て記録される。更に、炉芯管22内のガスは炉芯管22の下
端部から取り出されてガスクロマトグラフ分析装置28に
供給されるようになっている。
このように構成された装置を使用して、水素分圧とセン
サプローブにおける起電力との関係を求めた。但し、管
状炉21により加熱した炉芯管22内の雰囲気温度は700又
は800℃であり、ガス混合器23により水素量を0.1乃至10
0%の範囲で変動させた。
その結果を第5図に示す。第5図の横軸はガスクロマト
グラフ分析装置28により測定された水素分圧であり、縦
軸はセンサプローブの測定極3と基準極4との間に発生
したガルバニ起電力である。但し、第5図の横軸は対数
目盛りである。雰囲気温度は前述の如く700又は800℃で
あり、熱電対26により雰囲気温度を検出してその検出結
果を管状炉21の駆動電力の制御にフィードバックするこ
とにより、この雰囲気温度を一定に調節した。
この第5図から明らかなように、水素分圧の対数と起電
力との間には直線性がよい比例関係が存在する。このた
め、この第5図のように、特定の雰囲気温度における既
知の水素分圧と起電力との関係を予め求めておき、これ
をキャリブレーションとすることにより、起電力の測定
値から測定雰囲気中の未知の水素量を測定することがで
きる。
水蒸気濃度の測定 次に、第6図に示す装置を使用して水蒸気量を測定した
結果について説明する。この装置は、炉芯管22内に、そ
の頭部から配管34を介して水蒸気を供給する。恒温槽30
内には水の沸点近傍の温度を有する恒温媒体31が貯留さ
れており、この恒温媒体31内にバフラー32が浸漬されて
いる。そして、このバフラー32内に水を貯留し、エアー
ポンプ33から圧縮空気をバフラー32内に導入することに
より、バフラー32内で発生した蒸気を配管34に送り出
し、この蒸気を配管34を介して炉芯管22内に供給するよ
うになっている。水蒸気量は恒温槽30内の温度により規
定した。
このように構成された装置を使用して、600及び700℃の
雰囲気温度において、水蒸気量を4.6乃至150Torrに種々
設定してその起電力を測定した結果、第7図に示すよう
に、水蒸気量の測定結果も水蒸気分圧PH20と起電力との
間には直線性が優れた関係が得られた。従って、この水
蒸気についても、特定の温度において、予め水蒸気量と
起電力との関係を求めておくことにより、これを基にし
て水蒸気濃度未知の測定雰囲気についての水蒸気量を測
定することができる。
[発明の効果] 本発明によれば、高温においても基準極及び固体基準物
質を測定雰囲気から確実にシールすることができるの
で、水素又は水蒸気の測定に固体基準物質を使用したセ
ンサを使用することが可能になり、従来のような基準ガ
スを基準物質とするセンサと異なって基準ガスを循環さ
せるための装置が不要になり、小型で信頼性が高い挿入
式センサプローブを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係るセンサプローブを示す断
面図、第2図は同じく本発明の他の実施例に係るセンサ
プローブを示す断面図、第3図はこのセンサプローブが
組み込まれた検出部材を示す側面図、第4図は水素濃度
分析装置を示す模式図、第5図はその水素濃度分析の結
果を示すグラフ図、第6図は水蒸気濃度分析装置を示す
模式図、第7図はその水蒸気濃度分析の結果を示すグラ
フ図である。 1;センサ素子、2;固体基準物質、3;測定極、4;基準極、
7a〜7d;シール部、9a,9b;セラミックホルダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペロブスカイト型プロトン導電性固体電解
    質により形成された平板状のセンサ素子と、前記センサ
    素子の表面及び裏面に夫々形成された測定極及び基準極
    と、前記センサ素子の前記裏面との間で内部空間を形成
    して前記センサ素子を保持するセラミックホルダと、前
    記内部空間内に充填されガルバニ起電力の基準となる固
    体基準物質と、前記セラミックホルダと前記センサ素子
    との間を気密的にシールして前記固体基準物質及び前記
    基準極を測定雰囲気から隔離するシール部と、を有し、
    前記シール部は熱膨張係数が300乃至800℃の範囲で8.0
    ×10-6乃至10.0×10-6/℃であることを特徴とする挿入
    式センサプローブ。
  2. 【請求項2】前記シール部は流動点がセンサ使用温度以
    上の緻密質ガラスシール材であることを特徴とする請求
    項1に記載の挿入式センサプローブ。
  3. 【請求項3】前記ペロブスカイト型プロトン導電性固体
    電解質は、ストロンチウムとセリウムとの複合酸化物、
    バリウムとセリウムとの複合酸化物及びカルシウムとジ
    ルコニウムとの複合酸化物からなる群から選択されたい
    ずれか1種を主成分とすることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の挿入式センサプローブ。
  4. 【請求項4】前記ペロブスカイト型プロトン導電性固体
    電解質は、インジウム、スカンジウム、イッテルビウ
    ム、マグネシウム、ビスマス、アルミニウム、ガリウ
    ム、イットリウム及びネオジムからなる群から選択され
    た少なくとも1種の元素を含有することを特徴とする請
    求項3に記載の挿入式センサプローブ。
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