JPH0755707A - 簡易細胞数測定方法及び測定装置 - Google Patents
簡易細胞数測定方法及び測定装置Info
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- JPH0755707A JPH0755707A JP4049999A JP4999992A JPH0755707A JP H0755707 A JPH0755707 A JP H0755707A JP 4049999 A JP4049999 A JP 4049999A JP 4999992 A JP4999992 A JP 4999992A JP H0755707 A JPH0755707 A JP H0755707A
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- keratinocytes
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- Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
- Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】角質細胞を肌から容易且つ迅速に採取でき、採
取された角質細胞を短時間で精度よく測定して肌の状態
を簡易に解析できる細胞数測定方法及び測定装置を提供
すること。 【構成】肌から採取した角質細胞を粘着させた透明粘着
テープTに平行光線を照射する光照射装置12と、光照
射装置12から透明粘着テープTを透過した光線の光量
を検出する光センサ13と、光センサ13からのアナロ
グ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ14
とを備え、コンピュータ15によってデジタル信号に基
づいて算出された透過光量と細胞数との関係から角質細
胞数を測定するようにした。
取された角質細胞を短時間で精度よく測定して肌の状態
を簡易に解析できる細胞数測定方法及び測定装置を提供
すること。 【構成】肌から採取した角質細胞を粘着させた透明粘着
テープTに平行光線を照射する光照射装置12と、光照
射装置12から透明粘着テープTを透過した光線の光量
を検出する光センサ13と、光センサ13からのアナロ
グ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ14
とを備え、コンピュータ15によってデジタル信号に基
づいて算出された透過光量と細胞数との関係から角質細
胞数を測定するようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、角質細胞を肌から容易
且つ迅速に採取でき、採取された角質細胞を短時間で精
度よく測定して肌の状態を簡易に解析できる細胞数測定
方法及び測定装置に関する。
且つ迅速に採取でき、採取された角質細胞を短時間で精
度よく測定して肌の状態を簡易に解析できる細胞数測定
方法及び測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】肌の状態を調べるには、一般に肌の最外
層を構成する角質細胞を解析する方法が従来から知られ
ている。従来の解析方法としては例えば以下のものがあ
る。
層を構成する角質細胞を解析する方法が従来から知られ
ている。従来の解析方法としては例えば以下のものがあ
る。
【0003】第一の方法としては、チェンバーを肌に当
てて非イオン界面活性剤水溶液に角質細胞を分散させ、
分散した角質細胞を遠心分離器によって沈澱させて集め
て角質細胞の状態を解析する方法がある(McGinley,Jou
rnal of Investigative Dermatology,Vol.53 p107:196
9)。
てて非イオン界面活性剤水溶液に角質細胞を分散させ、
分散した角質細胞を遠心分離器によって沈澱させて集め
て角質細胞の状態を解析する方法がある(McGinley,Jou
rnal of Investigative Dermatology,Vol.53 p107:196
9)。
【0004】また、第二の方法としては、セロテープの
接着面に肌を当て、その接着面に角質細胞を採取した
後、この角質細胞を有機溶媒に溶かして遠心分離器で角
質細胞を沈澱させて集めたり、スライドガラスに移し取
る方法がある。さらに第三の方法としてはスライドガラ
ス上に粘着物を塗布し、このスライドガラスを肌に当て
ることによって角質細胞の状態を解析する方法がある
(篠、香粧品科学会誌、1978、No.2、p13)。
接着面に肌を当て、その接着面に角質細胞を採取した
後、この角質細胞を有機溶媒に溶かして遠心分離器で角
質細胞を沈澱させて集めたり、スライドガラスに移し取
る方法がある。さらに第三の方法としてはスライドガラ
ス上に粘着物を塗布し、このスライドガラスを肌に当て
ることによって角質細胞の状態を解析する方法がある
(篠、香粧品科学会誌、1978、No.2、p13)。
【0005】更に、第四の方法としては、水溶性粘着剤
を用いた粘着テープにより角質細胞を肌から採取した
後、角質細胞を粘着剤と共に水溶性溶媒に分散させ、メ
ンブレンフィルターで瀘過して角質細胞のみを分取し、
然る後、角質細胞を直接または再分散後スライドガラス
上に移して角質細胞の状態を解析する方法がある(河
合、日本皮膚科学会誌、1989、Vol. 99、No.
9、p999)。
を用いた粘着テープにより角質細胞を肌から採取した
後、角質細胞を粘着剤と共に水溶性溶媒に分散させ、メ
ンブレンフィルターで瀘過して角質細胞のみを分取し、
然る後、角質細胞を直接または再分散後スライドガラス
上に移して角質細胞の状態を解析する方法がある(河
合、日本皮膚科学会誌、1989、Vol. 99、No.
9、p999)。
【0006】而して、上記の各方法を用いて角質細胞の
状態を解析した後、角質細胞を染色し、脱落細胞数のカ
ウントや細胞の面積の測定、若しくは有核細胞出現率を
測定するようにしている。
状態を解析した後、角質細胞を染色し、脱落細胞数のカ
ウントや細胞の面積の測定、若しくは有核細胞出現率を
測定するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の各方法では有機溶媒等で角質細胞を処理するた
め、角質細胞に含まれる成分が除去されて角質細胞を損
傷する虞があり、正確な分析が不可能であり、また、測
定の度毎に煩雑な操作手順が必要で操作に多くの時間を
要するため、迅速に解析できないという課題があった。
た従来の各方法では有機溶媒等で角質細胞を処理するた
め、角質細胞に含まれる成分が除去されて角質細胞を損
傷する虞があり、正確な分析が不可能であり、また、測
定の度毎に煩雑な操作手順が必要で操作に多くの時間を
要するため、迅速に解析できないという課題があった。
【0008】更に、角質細胞を染色する方法では、溶媒
処理を行なうため、この角質細胞を成分分析に利用でき
ず、また、染色後、顕微鏡などの他の機器を使用するた
め観察に時間が掛るという課題があった。
処理を行なうため、この角質細胞を成分分析に利用でき
ず、また、染色後、顕微鏡などの他の機器を使用するた
め観察に時間が掛るという課題があった。
【0009】本発明の目的は、角質細胞を肌から容易且
つ迅速に採取でき、採取された角質細胞を短時間で精度
よく測定して肌の状態を簡易に解析できる細胞数測定方
法及び測定装置を提供することにある。
つ迅速に採取でき、採取された角質細胞を短時間で精度
よく測定して肌の状態を簡易に解析できる細胞数測定方
法及び測定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決べく種々検討した結果、透明粘着テープにより肌か
ら角質細胞を剥離、採取した場合、その透明粘着テープ
での光の透過光量と、その透明粘着テープに粘着した角
質細胞から染色法により求めた細胞数との間に一定の関
係があることを知見した。
解決べく種々検討した結果、透明粘着テープにより肌か
ら角質細胞を剥離、採取した場合、その透明粘着テープ
での光の透過光量と、その透明粘着テープに粘着した角
質細胞から染色法により求めた細胞数との間に一定の関
係があることを知見した。
【0011】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、肌に透明粘着テープを当てて肌から角質細胞を剥
離し、角質細胞の粘着した透明粘着テープに平行光線を
照射して透明粘着テープを透過させてその光量を検出し
た後、この検出アナログ信号をデジタル信号に変換し、
このデジタル信号に基づいて算出される透過光量と細胞
数との関係から角質細胞数を測定することを特徴とする
簡易細胞数測定方法を提供することにより上記目的を達
成したものである。
ので、肌に透明粘着テープを当てて肌から角質細胞を剥
離し、角質細胞の粘着した透明粘着テープに平行光線を
照射して透明粘着テープを透過させてその光量を検出し
た後、この検出アナログ信号をデジタル信号に変換し、
このデジタル信号に基づいて算出される透過光量と細胞
数との関係から角質細胞数を測定することを特徴とする
簡易細胞数測定方法を提供することにより上記目的を達
成したものである。
【0012】また、本発明は、上記細胞数測定方法の実
施に用いられる好ましい測定装置として、肌から採取し
た角質細胞を粘着させた透明粘着テープに平行光線を照
射する光照射手段と、光照射手段から上記透明粘着テー
プを透過した光の光量を検出する光検出手段と、光検出
手段からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/
D変換手段とを備え、上記デジタル信号に基づいて算出
される透過光量と細胞数との関係から角質細胞数を測定
することを特徴とする簡易細胞数測定装置を併せて提供
するものである。
施に用いられる好ましい測定装置として、肌から採取し
た角質細胞を粘着させた透明粘着テープに平行光線を照
射する光照射手段と、光照射手段から上記透明粘着テー
プを透過した光の光量を検出する光検出手段と、光検出
手段からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/
D変換手段とを備え、上記デジタル信号に基づいて算出
される透過光量と細胞数との関係から角質細胞数を測定
することを特徴とする簡易細胞数測定装置を併せて提供
するものである。
【0013】以下、本発明を図1を参照しながら説明す
る。尚、図1は本発明の簡易細胞数測定装置の一実施例
を示す構成図である。
る。尚、図1は本発明の簡易細胞数測定装置の一実施例
を示す構成図である。
【0014】本発明の細胞数測定装置10は、図1に示
すように、肌から採取した角質細胞を粘着させた透明粘
着テープTを保持するテープホルダー11と、テープホ
ルダー11の一方から透明粘着テープTに平行光線を照
射する光照射手段(光照射装置)12と、光照射装置1
2からの平行光線の光量を検出しアナログ信号として送
信する光検出手段(光センサ)13と、光センサ13か
らのアナログ信号を受信してデジタル信号として送信す
るA/D変換手段(A/Dコンバータ)14と、A/D
コンバータ14からのデジタル信号を受信して透過光の
光量を数値解析するコンピュータ15とを備え、上記デ
ジタル信号に基づいて算出される透過光量と細胞数との
後述する関係から角質細胞数を測定するようにしたもの
である。また、上記光照射装置12は、光を照射する光
源12Aと、光源12Aから照射された光から平行光線
を作るレンズ12Bとを備えている。
すように、肌から採取した角質細胞を粘着させた透明粘
着テープTを保持するテープホルダー11と、テープホ
ルダー11の一方から透明粘着テープTに平行光線を照
射する光照射手段(光照射装置)12と、光照射装置1
2からの平行光線の光量を検出しアナログ信号として送
信する光検出手段(光センサ)13と、光センサ13か
らのアナログ信号を受信してデジタル信号として送信す
るA/D変換手段(A/Dコンバータ)14と、A/D
コンバータ14からのデジタル信号を受信して透過光の
光量を数値解析するコンピュータ15とを備え、上記デ
ジタル信号に基づいて算出される透過光量と細胞数との
後述する関係から角質細胞数を測定するようにしたもの
である。また、上記光照射装置12は、光を照射する光
源12Aと、光源12Aから照射された光から平行光線
を作るレンズ12Bとを備えている。
【0015】而して、上記粘着テープTに用いられる粘
着剤は、肌に粘着して角質細胞を剥離し得る粘着力があ
って、被験者に傷み等の不快感を与えない程度のもので
あればよく、このような粘着力としては、180°以下
のピールテスト(23℃、65%RH)において25m
m幅のステンレス板に対して初期接着力が700g前後
が好ましい。また、上記粘着剤としては、例えば、澱
粉、デキストリン、アラビアゴム、メチルセルロース、
カゼイン、セラック、PVA、PVP、アクリル樹脂等
を挙げることができる。ここで、透明粘着テープTの保
存の簡便性等を考慮すれば、合成樹脂系の粘着剤が好ま
しく、このような粘着剤としては、PVA、ポリアクリ
ル酸系樹脂等が好ましい。上記透明粘着テープは、光の
透過量を測定し、肌から角質細胞を採取できるか否かを
確認する上で、透明度の大きなものが好ましい。
着剤は、肌に粘着して角質細胞を剥離し得る粘着力があ
って、被験者に傷み等の不快感を与えない程度のもので
あればよく、このような粘着力としては、180°以下
のピールテスト(23℃、65%RH)において25m
m幅のステンレス板に対して初期接着力が700g前後
が好ましい。また、上記粘着剤としては、例えば、澱
粉、デキストリン、アラビアゴム、メチルセルロース、
カゼイン、セラック、PVA、PVP、アクリル樹脂等
を挙げることができる。ここで、透明粘着テープTの保
存の簡便性等を考慮すれば、合成樹脂系の粘着剤が好ま
しく、このような粘着剤としては、PVA、ポリアクリ
ル酸系樹脂等が好ましい。上記透明粘着テープは、光の
透過量を測定し、肌から角質細胞を採取できるか否かを
確認する上で、透明度の大きなものが好ましい。
【0016】次に、上記細胞数測定装置10を用いた本
発明方法の好ましい一実施態様について説明する。本実
施態様では、まず、所定の荷重機を用いて透明粘着テー
プTを肌に当てて所定の圧力をかけて透明粘着テープT
を肌に粘着させる。このときの透明粘着テープTの粘着
力を利用して肌から角質細胞を剥離して角質細胞を採取
する。然る後、角質細胞が粘着したままの透明粘着テー
プTをテープホルダー11に保持し、このテープホルダ
ー11を図1に示す如く光照射装置12に嵌挿する。な
お、この場合、テープホルダー11はボール紙等で形成
し、これを透明粘着テープTと予め一体的になしてある
と、取り扱い易く、保存にも便利である。次いで、光源
12Aから光を照射すると、この光はレンズ12Bで平
行光線になってテープホルダー11に保持された透明粘
着テープTを透過して光センサ13によって検出され
る。光センサ13で検出された透過光の光量はアナログ
信号としてA/Dコンバータ14へ送信される。A/D
コンバータ14では受信したアナログ信号をデジタル信
号に変換してコンピュータ15へ送信する。コンピュー
タ15では受信したデジタル信号に基づいて所定の演算
を行なって透過光の光量を算出し、算出された透過光量
と細胞数との関係から角質細胞数を測定する。ここでい
う透過光量と細胞数との関係とは、透明粘着テープTで
採取された各サンプルの透過光量と、この透過光量にお
ける角質細胞を染色法によって求めた細胞数との間に見
出された相関関係のことをいう。
発明方法の好ましい一実施態様について説明する。本実
施態様では、まず、所定の荷重機を用いて透明粘着テー
プTを肌に当てて所定の圧力をかけて透明粘着テープT
を肌に粘着させる。このときの透明粘着テープTの粘着
力を利用して肌から角質細胞を剥離して角質細胞を採取
する。然る後、角質細胞が粘着したままの透明粘着テー
プTをテープホルダー11に保持し、このテープホルダ
ー11を図1に示す如く光照射装置12に嵌挿する。な
お、この場合、テープホルダー11はボール紙等で形成
し、これを透明粘着テープTと予め一体的になしてある
と、取り扱い易く、保存にも便利である。次いで、光源
12Aから光を照射すると、この光はレンズ12Bで平
行光線になってテープホルダー11に保持された透明粘
着テープTを透過して光センサ13によって検出され
る。光センサ13で検出された透過光の光量はアナログ
信号としてA/Dコンバータ14へ送信される。A/D
コンバータ14では受信したアナログ信号をデジタル信
号に変換してコンピュータ15へ送信する。コンピュー
タ15では受信したデジタル信号に基づいて所定の演算
を行なって透過光の光量を算出し、算出された透過光量
と細胞数との関係から角質細胞数を測定する。ここでい
う透過光量と細胞数との関係とは、透明粘着テープTで
採取された各サンプルの透過光量と、この透過光量にお
ける角質細胞を染色法によって求めた細胞数との間に見
出された相関関係のことをいう。
【0017】
【作用】本発明によれば、肌に透明粘着テープを当てて
肌から角質細胞を剥離して角質細胞を採取し、角質細胞
の粘着した透明粘着テープをテープホルダーに保持した
状態で、この透明粘着テープに平行光線を照射すれば、
後はこの透過光線の光量を光検出手段で検出し、この光
検出手段からのアナログ信号をA/D変換手段でデジタ
ル信号に変換し、このデジタル信号に基づいて透過光量
を演算すれば、この透過光量と細胞数との関係からその
透過光量に対する細胞数を瞬時にして求めることができ
る。
肌から角質細胞を剥離して角質細胞を採取し、角質細胞
の粘着した透明粘着テープをテープホルダーに保持した
状態で、この透明粘着テープに平行光線を照射すれば、
後はこの透過光線の光量を光検出手段で検出し、この光
検出手段からのアナログ信号をA/D変換手段でデジタ
ル信号に変換し、このデジタル信号に基づいて透過光量
を演算すれば、この透過光量と細胞数との関係からその
透過光量に対する細胞数を瞬時にして求めることができ
る。
【0018】
【実施例】本実施例は、本発明の測定方法を20代の女
性に適用した場合の実施例である。尚、本発明は下記の
実施例に何等制限されるものでないことはいうまでもな
い。
性に適用した場合の実施例である。尚、本発明は下記の
実施例に何等制限されるものでないことはいうまでもな
い。
【0019】まず、洗顔により化粧を落とした30名の
女性を、一定の温度、湿度(20℃、40%RH)下
で、約20分安静にし、一定の条件下で各女性の頬の肌
について以下のようにして実験を行なった。
女性を、一定の温度、湿度(20℃、40%RH)下
で、約20分安静にし、一定の条件下で各女性の頬の肌
について以下のようにして実験を行なった。
【0020】然る後、透明粘着テープTを肌に密着さ
せ、荷重機によって100g/cm2の荷重を10秒間
かけた後、角質細胞の採取を行なった。その透明粘着テ
ープTをテープホルダー11に保持し、レンズ12Bで
平行光線にした白色光源12Aを透明粘着テープTに照
射した。照射された光は透明粘着テープTを透過する
が、この際、透明粘着テープTに粘着した角質細胞によ
ってその透過光量が減少する。この光を光センサ13で
検出し、この光センサ13から検出した光がアナログ信
号としてA/Dコンバータ14に送信されると、A/D
コンバータ14では受信したアナログ信号をデジタル信
号に変換し、然る後、このデジタル信号に基づいてコン
ピュータ15で透過光量を演算することによりその光量
を算出した。
せ、荷重機によって100g/cm2の荷重を10秒間
かけた後、角質細胞の採取を行なった。その透明粘着テ
ープTをテープホルダー11に保持し、レンズ12Bで
平行光線にした白色光源12Aを透明粘着テープTに照
射した。照射された光は透明粘着テープTを透過する
が、この際、透明粘着テープTに粘着した角質細胞によ
ってその透過光量が減少する。この光を光センサ13で
検出し、この光センサ13から検出した光がアナログ信
号としてA/Dコンバータ14に送信されると、A/D
コンバータ14では受信したアナログ信号をデジタル信
号に変換し、然る後、このデジタル信号に基づいてコン
ピュータ15で透過光量を演算することによりその光量
を算出した。
【0021】一方、同一部分の細胞数カウント測定を行
なった。この細胞数カウント法は図2に示すフローチャ
ートに従って行ない、この方法には光の透過量が適度に
分散している15名の女性のサンプルを用いた。
なった。この細胞数カウント法は図2に示すフローチャ
ートに従って行ない、この方法には光の透過量が適度に
分散している15名の女性のサンプルを用いた。
【0022】まず、小試験管内のテープストリッピング
後の透明粘着テープTにアセトン5mlを加え、ラボミ
キサーで2分、超音波で2分処理し、完全に透明粘着テ
ープTの糊剤を溶解させた。次いで、フィルター(10
μmNUCLEPORE, NUCLEPORE社製)の付いたシリンジに移
し、このシリンジによって糊剤の瀘過を行なった。糊剤
がフィルターに完全に残らないようにアセトンで数回洗
浄した後、更に剥離細胞を染色しやすいように蒸留水で
数回洗浄した。角質細胞の付いたフィルターを別の試験
管に移し、この試験管に4%Triton X100を含む7
5mMのリン酸緩衝液(pH7.9)を0.5ml加
え、再度ラボミキサーで2分、超音波で2分処理した
後、フィルターから角質細胞を分離して懸濁させた。そ
の後、クリスタルバイオレット−塩基性フクシン溶液を
50μl加えて角質細胞を染色し、ラボミキサーで2
分、超音波で2分処理した。染色された溶液を血球計算
盤に滴下し、光学顕微鏡で染色された角質細胞をカウン
トした。カウントされた値は0.1μl中の細胞数のた
め、その値から透明粘着テープTで剥離された細胞数を
換算した。
後の透明粘着テープTにアセトン5mlを加え、ラボミ
キサーで2分、超音波で2分処理し、完全に透明粘着テ
ープTの糊剤を溶解させた。次いで、フィルター(10
μmNUCLEPORE, NUCLEPORE社製)の付いたシリンジに移
し、このシリンジによって糊剤の瀘過を行なった。糊剤
がフィルターに完全に残らないようにアセトンで数回洗
浄した後、更に剥離細胞を染色しやすいように蒸留水で
数回洗浄した。角質細胞の付いたフィルターを別の試験
管に移し、この試験管に4%Triton X100を含む7
5mMのリン酸緩衝液(pH7.9)を0.5ml加
え、再度ラボミキサーで2分、超音波で2分処理した
後、フィルターから角質細胞を分離して懸濁させた。そ
の後、クリスタルバイオレット−塩基性フクシン溶液を
50μl加えて角質細胞を染色し、ラボミキサーで2
分、超音波で2分処理した。染色された溶液を血球計算
盤に滴下し、光学顕微鏡で染色された角質細胞をカウン
トした。カウントされた値は0.1μl中の細胞数のた
め、その値から透明粘着テープTで剥離された細胞数を
換算した。
【0023】而して、剥離細胞が付着した透明粘着テー
プTにおける光の透過度と光学顕微鏡でカウントした剥
離細胞数との関係を示したものが図3である。図3にお
いて、縦軸は上記透明粘着テープTの透過光量であり、
光が透過し難くなる程その数値が低くなることを表わし
ており、横軸は上記透明粘着テープT1cm2 当りの剥
離細胞数である。角質細胞数と光の透過度との間には強
い相関関係が得られたことから、この相関関係を利用す
ることによって剥離細胞の付着した透明粘着テープTに
おける光の透過度を測定するとにより簡易に剥離細胞数
をカウントすることができる。
プTにおける光の透過度と光学顕微鏡でカウントした剥
離細胞数との関係を示したものが図3である。図3にお
いて、縦軸は上記透明粘着テープTの透過光量であり、
光が透過し難くなる程その数値が低くなることを表わし
ており、横軸は上記透明粘着テープT1cm2 当りの剥
離細胞数である。角質細胞数と光の透過度との間には強
い相関関係が得られたことから、この相関関係を利用す
ることによって剥離細胞の付着した透明粘着テープTに
おける光の透過度を測定するとにより簡易に剥離細胞数
をカウントすることができる。
【0024】従って、本実施例によれば、染色法で透明
粘着テープTに付着した角質細胞をカウントする場合に
は煩雑な操作過程を踏むが、染色法によって得られた細
胞数と、その時の透明粘着テープTの透過光量との相関
関係を求めておくことによって、その後の測定には、光
の透過度を測定するだけで後は上記相関関係から角質細
胞をコンピュータ15によって短時間且つ精度よく求め
て肌の状態を簡易に解析することができる。また、この
測定には透明粘着テープTを用いて肌から角質細胞を剥
離するだけであるため、被験者に不快感を与えることな
く、しかも角質細胞を損傷させることなく細胞数を測定
することができる。然る後、この細胞数に基づいて肌の
状態を解析することができる。
粘着テープTに付着した角質細胞をカウントする場合に
は煩雑な操作過程を踏むが、染色法によって得られた細
胞数と、その時の透明粘着テープTの透過光量との相関
関係を求めておくことによって、その後の測定には、光
の透過度を測定するだけで後は上記相関関係から角質細
胞をコンピュータ15によって短時間且つ精度よく求め
て肌の状態を簡易に解析することができる。また、この
測定には透明粘着テープTを用いて肌から角質細胞を剥
離するだけであるため、被験者に不快感を与えることな
く、しかも角質細胞を損傷させることなく細胞数を測定
することができる。然る後、この細胞数に基づいて肌の
状態を解析することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明の簡易細胞数測定装置を用いた細
胞数の測定方法によれば、角質細胞を肌から容易且つ迅
速に採取でき、採取された角質細胞を短時間で精度よく
測定して肌の状態を簡易に解析できる。
胞数の測定方法によれば、角質細胞を肌から容易且つ迅
速に採取でき、採取された角質細胞を短時間で精度よく
測定して肌の状態を簡易に解析できる。
【図1】本発明の簡易細胞数測定装置の一実施例を示す
構成図である。
構成図である。
【図2】染色法による細胞数カウント法を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図3】本発明の簡易細胞数測定装置を用いた好ましい
実施態様の結果である、剥離した透明粘着テープでの光
の透過度と剥離細胞数の関係を示すグラフである。
実施態様の結果である、剥離した透明粘着テープでの光
の透過度と剥離細胞数の関係を示すグラフである。
10 簡易細胞数測定装置 11 テープホルダー 12 光照射装置(光照射手段) 13 光センサ(光検出手段) 14 A/Dコンバータ(A/D変換手段) 15 コンピュータ T 透明粘着テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/50 Q 7055−2J // A61B 5/107 (72)発明者 赤崎 秀一 千葉県千葉市朝日ヶ丘町1−3 花王検見 川寮 (72)発明者 河合 通雄 千葉県船橋市山手2の9の2の101 (72)発明者 中野 勝吉 神奈川県川崎市中原区宮内693−7 (72)発明者 松下 昭 神奈川県川崎市宮前区宮崎1−12−5
Claims (2)
- 【請求項1】 肌に透明粘着テープを当てて肌から角質
細胞を剥離し、角質細胞の粘着した透明粘着テープに平
行光線を照射して透明粘着テープを透過させてその光量
を検出した後、この検出アナログ信号をデジタル信号に
変換し、このデジタル信号に基づいて算出される透過光
量と細胞数との関係から角質細胞数を測定することを特
徴とする簡易細胞数測定方法。 - 【請求項2】 肌から採取した角質細胞を粘着させた透
明粘着テープに平行光線を照射する光照射手段と、光照
射手段から上記透明粘着テープを透過した光の光量を検
出する光検出手段と、光検出手段からのアナログ信号を
デジタル信号に変換するA/D変換手段とを備え、上記
デジタル信号に基づいて算出される透過光量と細胞数と
の関係から角質細胞数を測定することを特徴とする簡易
細胞数測定装置。
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