JPH0755554A - 周波数変化測定装置 - Google Patents

周波数変化測定装置

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JPH0755554A
JPH0755554A JP20489293A JP20489293A JPH0755554A JP H0755554 A JPH0755554 A JP H0755554A JP 20489293 A JP20489293 A JP 20489293A JP 20489293 A JP20489293 A JP 20489293A JP H0755554 A JPH0755554 A JP H0755554A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビット数の小さいカンウタを用いても周波数
変化を測定することが可能であり、ゼロ・リセットも容
易な周波数変化測定装置を実現する。 【構成】 センサの共振周波数変化を測定し、この測定
値を移動平均して出力する周波数変化測定装置におい
て、センサを駆動して共振周波数で共振させる発振回路
と、この発振回路の発振周波数を測定するカウンタと、
このカウンタから順次出力される測定値の内、前回の測
定値から過去n個の測定値までを記憶し、過去n個前の
測定値を現在の測定値から減算し、この差分を順次加算
して累積し、この累積値をnで割ることにより移動平均
を行う演算制御手段とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水晶振動子、表面弾性
波素子等をセンサとして用い、前記センサの共振周波数
を測定して移動平均する周波数変化測定装置に関し、特
にビット数の小さいカウンタを用いることが可能な周波
数変化測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水晶振動子等を用いた従来の周波数変化
測定装置では、センサである水晶振動子の共振周波数の
変化を測定し、この測定値の移動平均を行って測定出力
として出力していた。
【0003】図5はこのような従来の周波数変化測定装
置の一例を示す機能ブロック図である。図5において1
はセンサ、2は発振回路、3はカウンタ、4及び6は記
憶回路、5は減算回路、7は加算回路、8は除算回路、
9は周波数変換回路、100は出力信号である。
【0004】センサ1は発振回路2に接続され、発振回
路2の出力はカウンタ3に接続される。カウンタ3の出
力は減算回路5の一方の入力端子に接続され、減算回路
5の他方の入力端子には記憶回路4の出力が接続され
る。
【0005】減算回路5の出力は記憶回路6に接続さ
れ、記憶回路6からの複数の出力は加算回路7の複数の
入力端子にそれぞれ接続される。また、加算回路7の出
力は除算回路8に接続され、除算回路8の出力は周波数
変換回路9に接続され、周波数変換回路9は出力信号1
00を出力する。
【0006】ここで、図5に示す従来例の動作を説明す
る。センサ1は被測定気体中に配置され、発振回路2か
らの駆動によって共振する。この共振周波数信号はカウ
ンタ3に入力されて周波数が測定される。
【0007】一方、記憶回路4には、例えば、被測定気
体が存在しない場合の共振周波数がオフセット値として
予め設定されている。前記カウントされた値は減算回路
5において前記オフセット値が減算され、記憶回路6に
入力される。
【0008】記憶回路6は過去n個のオフセット値が減
算された測定値を記憶し、新たな測定値の入力があった
場合には最も古い値を捨てて、この新たな測定値を記憶
する。また、記憶しているn個の測定値を加算回路7に
出力する。
【0009】加算回路7は記憶回路6に記憶されている
n個の測定値の全てを加算し、除算回路8に出力する。
除算回路8では加算回路7の出力信号をnで割る。
【0010】この結果、記憶回路6、加算回路7及び除
算回路8によってn個の測定値に対する移動平均が行わ
れることになる。さらに、除算回路8の出力は周波数変
換回路9により、カウント値から周波数値に変換されて
出力信号100として出力される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図5に示す従
来例ではカウンタ3はセンサ1の共振周波数の絶対値を
カウントできる必要があり、記憶回路4もまた前記共振
周波数の絶対値を記憶できる必要がある。
【0012】特に、匂いや気体等の検出に用いられる水
晶振動子等は周波数の変化分に対する共振周波数が大き
いため、大きなカウンタが必要になってしまう。
【0013】例えば、センサ1の共振周波数が10MH
z、サンプル間隔が1秒間とすると、カウンタ3は24
ビットのカウンタ以上の能力が必要となり、記憶回路4
も24ビット以上のデータを記憶できる能力が必要とな
る。
【0014】また、記憶回路6、加算回路7及び除算回
路8によってn個の測定値に対する移動平均を行うの
で、加算回路7は毎回n個の加算処理を行う必要があ
る。
【0015】さらに、記憶回路4の設定内容を変化させ
た場合、すでに記憶回路6に記憶されているn個の測定
値も変化してしまうので、記憶回路6に記憶されている
n個の測定値を変更しなければならないといった問題点
がある。従って本発明の目的は、ビット数の小さいカン
ウタを用いても周波数変化を測定することが可能であ
り、ゼロ・リセットも容易な周波数変化測定装置を実現
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明では、センサの共振周波数変化を測定
し、この測定値を移動平均して出力する周波数変化測定
装置において、前記センサを駆動して前記共振周波数で
共振させる発振回路と、この発振回路の発振周波数を測
定するカウンタと、このカウンタから順次出力される測
定値の内、前回の測定値から過去n個の測定値までを記
憶し、前記過去n個前の測定値を現在の測定値から減算
し、この差分を順次加算して累積し、この累積値を前記
nで割ることにより移動平均を行う演算制御手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0017】
【作用】過去n個前の測定値を新たな測定値から減算
し、この差分を累積し、この累積値をnで割ることによ
り、ビット数の小さいカンウタを用いても周波数変化を
測定することが可能になる。また、累積値を”0”にす
ることにより、容易にゼロ・リセットすることが可能に
なる。
【0018】
【実施例】以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係る周波数変化測定装置の一実施例を示
す構成ブロック図である。ここで、1及び2は図5と同
一符号を付してある。
【0019】図1において10はタイマ回路、11はカ
ウンタ、12は演算制御手段であるマイクロプロセッ
サ、101,102及び104は制御信号、103はデ
ータ信号である。
【0020】センサ1の出力は発振回路2に接続され、
発振回路2の出力はカウンタ11に接続される。また、
カウンタ11にはタイマ回路10からの制御信号102
と、マイクロプロセッサ12からのデータ信号103及
び制御信号104がそれぞれ接続される。
【0021】また、タイマ回路10からの制御信号10
2はマイクロプロセッサ12に接続され、マイクロプロ
セッサ12からの制御信号101はタイマ回路10に接
続される。
【0022】ここで、図1に示す実施例の動作を説明す
る。センサ1は水晶振動子の表面に匂い感応膜を付着さ
せたものであり、匂い等を吸着すると共振周波数が変化
する。このセンサ1は被測定気体中に配置され、発振回
路2からの駆動によって共振する。
【0023】タイマ回路10はマイクロプロセッサ12
からの制御信号101によって動作を開始し、制御信号
102によりカウンタ11の動作及び停止のタイミング
を制御する。
【0024】また、マイクロプロセッサ12はタイマ回
路10からの制御信号102を受けて、カウンタ11に
対して制御信号104を出力し、カウンタ11内の測定
値をデータ信号103として取り出すと共にカウンタ1
1を初期化する。さらに、データ信号103に基づき周
波数変化の演算等を行う。
【0025】ここで、カウンタ11は共振周波数の下位
部分、即ち周波数変化分のみを保持すれば良く、共振周
波数の上位部分、即ち周波数変化分以外はオバーフロー
させる。
【0026】ここで、図1中のマイクロプロセッサ12
内での演算処理の動作を図2,図3及び図4を用いて説
明する。図2はマイクロプロセッサ12での演算処理を
ハードウェア的に示す機能ブロック図、図3はマイクロ
プロセッサ12での演算処理のフローチャート、図4は
演算処理の一例を示す説明図である。
【0027】図2において1,2,8及び9は図5と同
一符号を付してあり、11はカウンタ、13及び16は
記憶回路、14は減算回路、15は加算回路、100a
は出力信号、105はゼロ・リセット信号である。
【0028】センサ1は発振回路2に接続され、発振回
路2の出力はカウンタ11に接続される。カウンタ11
の出力は減算回路14の一方の入力端子及び記憶回路1
3にそれぞれ接続され、減算回路14の他方の入力端子
には記憶回路13の出力が接続される。
【0029】減算回路14の出力は加算回路15に接続
され、加算回路15からの出力は記憶回路16に接続さ
れる。また、記憶回路16にはゼロ・リセット信号10
5が入力される。
【0030】記憶回路16の出力は除算回路8に接続さ
れ、除算回路8の出力は周波数変換回路9に接続され、
周波数変換回路9は出力信号100aを出力する。
【0031】図2に示すような回路では、センサ1は被
測定気体中に配置され、発振回路2からの駆動によって
共振する。この共振周波数信号はカウンタ11に入力さ
れて周波数が測定される。
【0032】測定された値は記憶回路13及び減算回路
14に入力される。この記憶回路13は過去n個の測定
値を記憶し、新たな測定値の入力があった場合には記憶
しているn個の測定値の内で最も古い値、即ち、n個前
の測定値を減算回路14に出力すると共に、この新たな
測定値を記憶する。
【0033】減算回路14では新たな測定値から記憶回
路13より出力されたn個前の測定値を引いて加算回路
15に出力する。但し、この差分は正負の値であってカ
ウンタ11はこの差分を測定可能な能力が必要となる。
【0034】また、加算回路15では記憶回路16に記
憶されている累積値と減算回路14の出力信号とを加算
して再び記憶回路16に記憶させる。
【0035】さらに、除算回路8では記憶回路16の出
力信号をnで割り、周波数変換回路9は除算回路8の出
力をカウント値から周波数値に変換して出力信号100
aとして出力する。
【0036】一方、図3に示すフローチャートでは、タ
イマ回路10を用いない場合の動作を示している。図3
中”ST1”においてマイクロプロセッサ12内の累積
値、過去n個の測定値等の格納に用いるレジスタ等を初
期化する。図3中”ST2”においてカウンタ11を初
期化し、図3中”ST3”においてカウンタ11を起動
させる。
【0037】次に、図3中”ST4”のループにおいて
一定時間を待ち、図3中”ST5”においてカウンタ1
1から測定値を読み込む。図3中”ST6”においてn
個前の測定値を図3中”ST5”で得た測定値から減算
する。
【0038】また、図3中”ST7”において過去n個
の測定値の格納用レジスタをシフトさせ、図3中”ST
5”で得た測定値を格納する。
【0039】図3中”ST8”において、図3中”ST
6”で求めた差分を累積値格納用レジスタに加算する。
【0040】さらに、図3中”ST9”において累積値
格納用レジスタの累積値をnで割り、図3中”ST1
0”において前記除算結果の周波数変換を行う。
【0041】ここで、図4を用いて上述の演算処理の一
例を説明する。図4では簡単のため”n=3”とし、A
1〜A8は各測定値として説明している。
【0042】また、図4では左から右に新たな測定値、
過去3個の測定値の格納用レジスタの内容、差分及び累
積値をそれぞれ示している。さらに、前記レジスタは簡
単のため左からR1,R2及びR3と呼ぶことにする。
【0043】図4中(a)において測定値A1がR1に
格納され、シフトの結果出力されるR3の内容が”0”
であるので測定値A1がそのまま累積値になる。
【0044】図4中(b)において測定値A1がR2に
シフトし、測定値A2がR1に格納される。このとき、
シフトの結果出力されるR3の内容が”0”であるので
測定値A2がそのまま累積値A1に加算される。
【0045】図4中(c)において測定値A1及びA2
がR3及びR2にシフトし、測定値A3がR1に格納さ
れる。このとき、シフトの結果出力されるR3の内容
が”0”であるので測定値A3がそのまま累積値(A1
+A2)に加算される。
【0046】図4中(d)において測定値A2及びA3
がR3及びR2にシフトし、測定値A4がR1に格納さ
れる。このとき、シフトの結果出力されるR3の内容
が”A1”であるので測定値A4との差分(A4−A
1)が累積値(A1+A2+A3)に加算されて累積値
が(A2+A3+A4)となる。
【0047】この結果、上述のように新たな測定値から
過去3個前の測定値を減算し、この差分を累積し、更に
この累積値を3で割ることにより、(A1+A2+A
3)/3若しくは(A2+A3+A4)/3等の移動平
均を求めることができる。即ち、従来例のように3個の
測定値に対する移動平均を行うのに毎回3個の加算処理
が不要になる。
【0048】また、新たな測定値と過去3個前の測定値
との差分を累積しておけば良く、従来例のようにカウン
タ及び記憶回路に共振周波数の絶対値を測定及び記憶で
きる能力は不要になる。
【0049】即ち、例えば、サンプル時間が1秒、前記
差分の最大変化が2kHzであるとすると、12ビット
のカウンタ程度で周波数変化を十分測定することが可能
となる。
【0050】また、ここで、図4中(d)と(e)との
間でゼロ・リセット信号105が入力され、累積値が”
0”にリセットされた場合を考える。
【0051】図4中(e)において測定値A3及びA4
がR3及びR2にシフトし、測定値A5がR1に格納さ
れる。このとき、シフトの結果出力されるR3の内容
が”A2”であるので測定値A5との差分(A5−A
2)が累積値”0”にそのまま加算されて累積値が(A
5−A2)となる。
【0052】図4中(f)において測定値A4及びA5
がR3及びR2にシフトし、測定値A6がR1に格納さ
れる。このとき、シフトの結果出力されるR3の内容
が”A3”であるので測定値A6との差分(A6−A
3)が累積値(A5−A2)に加算されて累積値が(A
5+A6−(A2+A3))となる。
【0053】図4中(g)において測定値A5及びA6
がR3及びR2にシフトし、測定値A7がR1に格納さ
れる。このとき、シフトの結果出力されるR3の内容
が”A4”であるので測定値A7との差分(A7−A
4)が累積値(A5+A6−(A2+A3))に加算さ
れて累積値が(A5+A6+A7−(A2+A3+A
4))となる。
【0054】さらに、図4中(h)において測定値A6
及びA7がR3及びR2にシフトし、測定値A8がR1
に格納される。このとき、シフトの結果出力されるR3
の内容が”A5”であるので測定値A8との差分(A8
−A5)が累積値(A5+A6+A7−(A2+A3+
A4))に加算されて累積値が(A6+A7+A8−
(A2+A3+A4))となる。
【0055】この結果、図4中(g)及び(h)に示す
ように、ゼロ・リセット信号105が入力された時点の
累積値(A2+A3+A4)がオフセット値として常時
減算されることになり、累積値を”0”にするだけで簡
単にゼロ・リセットを行うことができる。
【0056】なお、前述の図3の説明のように、タイマ
回路10はこのタイマ機能をマイクロプロセッサ12内
で実現すれば省略することが可能である。また、カウン
タ11についてもマイクロプロセッサ12内で前記カウ
ンタの機能を実現できれば省略可能である。また、移動
平均を行わない場合はn=1にするだけで良い。
【0057】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果がある。新たな測定値か
ら過去n個前の測定値を減算し、この差分を累積し、こ
の累積値をnで割ることにより、ビット数の小さいカン
ウタを用いても周波数変化を測定することが可能な周波
数変化測定装置を実現できる。また、累積値を”0”に
することにより、ゼロ・リセットすることが可能な周波
数変化測定装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る周波数変化測定装置の一実施例を
示す構成ブロック図である。
【図2】演算処理をハードウェア的に示す機能ブロック
図である。
【図3】演算処理のフローチャートである。
【図4】演算処理の一例を示す説明図である。
【図5】従来の周波数変化測定装置の一例を示す機能ブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 センサ 2 発振回路 3,11 カウンタ 4,6,13,16 記憶回路 5,14 減算回路 7,15 加算回路 8 除算回路 9 周波数変換回路 10 タイマ回路 12 マイクロプロセッサ 100,100a 出力信号 101,102,104 制御信号 103 データ信号 105 ゼロ・リセット信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】センサの共振周波数変化を測定し、この測
    定値を移動平均して出力する周波数変化測定装置におい
    て、 前記センサを駆動して前記共振周波数で共振させる発振
    回路と、 この発振回路の発振周波数を測定するカウンタと、 このカウンタから順次出力される測定値の内、前回の測
    定値から過去n個の測定値までを記憶し、前記過去n個
    前の測定値を現在の測定値から減算し、この差分を順次
    加算して累積し、この累積値を前記nで割ることにより
    移動平均を行う演算制御手段とを備えたことを特徴とす
    る周波数変化測定装置。
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