JP2011080837A - 周波数測定装置及び測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の一態様の周波数測定装置は、基準周波数信号62に基づいて決定される第1の期間に含まれる被測定信号61の変化数と、前記基準周波数信号62に基づいて決定される前記第1の期間に続く第2の期間に含まれる前記被測定信号61の変化数との差分を示すカウント値63を出力するカウンタ部20と、カウント値63に所定の値を加算または減算したオフセット値65を出力するオフセット部50と、オフセット値65に含まれる高周波成分を除去するローパスフィルタ30と、を備え、オフセット部50は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅(例えば2ビット)でオフセット値65を出力するよう構成されている。
【選択図】図8
Description
置に関する。
1.定義
2.実施形態1
(1)周波数測定装置の構成
(2)周波数測定装置の動作概要
(3)短ゲートカウンタ部の構成例
(4)ローパスフィルタの構成例
(5)周波数測定装置の動作の具体例
(6)実施形態1のまとめ
3.実施形態2
4.実施形態3
5.実施形態4
6.補足
まず、本明細書における用語を以下のとおり定義する。
「Int(x)」:xの整数部分を示す。
以下、本発明の実施形態1について図1乃至図13を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本実施形態における周波数測定装置の構成例を示す図である。
図1において、被測定信号源10はパルス列状の信号である被測定信号61を発生するよう構成される。例えば、被測定信号源10は発振周波数f0が30MHzの水晶発振器であり、後述のニオイセンサ、ガスセンサ、バイオセンサなどにおける検出部に相当する。当該水晶発振器に含まれる水晶振動子にニオイ物質などが付着すると、その付着量に応じて水晶発振器の発振周波数が低下する。この被測定信号61は短ゲートカウンタ部20に供給される。
基準周波数信号源40は、被測定信号61よりも低い周波数を有するパルス列状の信号である基準周波数信号62を生成するよう構成される。すなわち、基準周波数信号62は被測定信号61よりも長い周期で変化するものである。以下、この基準周波数信号62の1周期を「ゲート時間」または「ゲートタイム」と呼ぶことがある。当該基準周波数信号源40は、例えば、被測定信号源10で用いられたものとは別の水晶発振器の信号を所定の分周比で分周することで、例えば100Hzの基準周波数信号62を生成するよう構成される。
短ゲートカウンタ部20は、供給される被測定信号61のパルス列を、比較的短いゲート時間で途切れることなく計数するよう構成される。具体的には、短ゲートカウンタ部20はゲート時間に含まれる被測定信号61の変化数を計数する。例えば、短ゲートカウンタ部20は基準周波数信号62の立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまでの1周期に発生する、被測定信号61の立ち上がりエッジを計数するものである。ここで計数されたカウント値63はローパスフィルタ(LPF)30に逐次供給される。
ローパスフィルタ30は、入力された計数結果に含まれる高周波成分を除去し、その低周波成分のみを出力信号64として出力するよう構成される。
図2は、短ゲートカウンタ部20で計数されたカウント値63に基づいて算出された周波数の時間経過の一例を示している。この例では、基準周波数信号62の周波数(以下、「基準周波数」ともいう)を100Hz(ゲート時間を0.01秒)として被測定信号61の変化数を計数した場合を示している。基準周波数が100Hzの場合には、周波数分解能も100Hzまで低下するため、1つのカウント値63のみからは被測定信号61における100Hz以下の情報を検出できないが、一方で1秒間に100個のカウント値63が得られることになる。図2に示されるように、カウント値63の100倍で表される周波数は、例えば互いに100Hz差である30,072,300Hzと30,072,400Hzの間に時間軸上にパルス状に分布している。
ここで、短ゲートカウンタ部20の具体的な構成の一例を、図8を参照しながら説明する。図8に示すように、短ゲートカウンタ部20は、アップカウンタ21、ラッチ部22、レジスタ23、及び演算部24を含んで構成される。短ゲートカウンタ部20には、図1でも示したように、被測定信号61と基準周波数信号62とが入力される。被測定信号61はアップカウンタ21に供給され、基準周波数信号62はラッチ部22及びレジスタ23に供給される。演算部24で得られたカウント値63は、オフセット部50に供給される。オフセット部50は、オフセット値を取得してローパスフィルタ(LPF)30に供給する。以下、それぞれの構成の機能について詳説する。
アップカウンタ21は、パルス列として供給される被測定信号61の変化を累積的に計数して、累積カウント値71を出力するよう構成される。より具体的には、アップカウンタ21は被測定信号61の立ち上がりエッジを観測すると、累積カウント値71に1を加算して出力する。なお、ここでは被測定信号61の立ち上がりエッジを観測する例について説明するが、これは立ち下がりエッジであってもよく、任意に選択可能である。さらに、必要に応じて立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの双方を観測してもよいが、同期設計の観点から立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジの片方を観測する方がより好ましい。ここで、アップカウンタ21の出力は例えば14ビットのデジタル信号として出力される。
ラッチ部22は、アップカウンタ21から供給された累積カウント値71を、基準周波数信号62に基づいてラッチし、ラッチした値をラッチカウント値72として出力するよう構成される。より具体的には、アップカウンタ21から連続的に入力される累積カウント値71を、基準周波数信号62の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方のタイミングでラッチし、出力する。なお、ここでは基準周波数信号62の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方のタイミングでラッチする例を挙げているが、例えば基準周波数信号62の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの双方のタイミングでラッチするなどの、他の方法を用いてもよい。ここで、ラッチ部22の出力は例えば14ビットのデジタル信号として出力される。
レジスタ23は、ラッチ部22から供給されるラッチカウント値72を、基準周波数信号62に基づいて一時的に保持するよう構成される。レジスタ23の出力は、例えば14ビットのデジタル信号として出力される。
演算部24は、ラッチ部22から供給される今回の累積カウント値72と、レジスタ23から供給される前回の累積カウント値73とに基づいて差分を取得し、カウント値63として出力するよう構成される。すなわち、前回の累積カウント値73から今回の累積カウント値72を減算することで、前回のラッチタイミングから今回のラッチタイミングまでの期間に含まれるカウント値63を得ることができる。ここで、前回のラッチタイミング及び今回のラッチタイミングは基準周波数信号62により決定される。本実施形態の例では、当該ラッチタイミングは基準周波数信号62の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方により決定される。したがって、演算部24は、例えば基準周波数信号62における前回の立ち上がりエッジから今回の立ち上がりエッジまでの期間に含まれる、被測定信号61の変化数を計数した値をカウント値63として出力するものである。演算部24の出力は、例えば14ビットのデジタル信号として出力される。
オフセット部50は、入力されたカウント値63に所定の値を加算または減算したオフセット値65を取得し出力する。ここで、本実施形態における周波数測定装置では予定された範囲における周波数の変動を観測することを主たる目的としているので、供給される被測定信号61の周波数及びその変動分を予め求めることが可能である。この被測定信号61の周波数及びその変動分を予め求めることができれば、基準周波数信号62に基づいて決定される所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数も予め求めることが可能である。オフセット部50は、当該変化数を表現可能なビット数よりも小さく、かつ予め求められた当該変化数の変動分を表現可能なビット幅でオフセット値65を出力する。
ローパスフィルタ30は、供給された信号における高周波成分を除去するよう構成される。すなわち、本実施形態では、入力されたオフセット値に含まれる高周波成分を除去し、低周波成分を出力する。低周波成分は、カウント値63における変動分の時間変化を表している。また、ローパスフィルタ30は、回路規模を小さくすることが可能であるため、複数段の移動平均フィルタで構成されることが好ましい。
図9は、ローパスフィルタ30を移動平均フィルタによって構成した例を示す。図9において、ローパスフィルタ30は、加算器31、シフトレジスタ32、減算器33、インバータ34、各部に動作タイミングクロックなどを供給する制御部35、及び除算器36を含んで構成される。
ここで、本実施形態における周波数測定装置の動作(周波数測定方法)を、具体例を挙げて説明する。ここでは、被測定信号61の周波数が30014391Hzであり、基準周波数信号62として、30105831Hzの信号を16384分周した信号を用いた例を挙げて説明する。
以上のように、本実施形態の構成によれば、オフセット部50から出力されるオフセット値のビット幅を、所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を表現可能なビット幅より小さくしている。これによって、オフセット部50以降の、例えばローパスフィルタ30などにおけるビット幅をすべて小さくすることが可能となり、周波数測定装置全体の回路規模を小さくすることができる。
次に本発明の一実施形態である実施形態2について、図14を参照しながら説明する。実施形態2と実施形態1とを比較すると、周波数測定装置の構成自体は多くの点で同一であり、同一の機能を有するが、取り扱う信号のビット幅が異なっている。以下、実施形態1との相違点である取り扱う信号のビット幅を中心に説明し、具体的な説明をしない構成については実施形態1と同様の機能を有する。
次に、図15を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態3について説明する。本実施形態は、実施形態1または実施形態2と組み合わせ可能であり、短ゲートカウンタ部20に特徴を有するものである。短ゲートカウンタ部20以外の構成については、実施形態1または実施形態2の構成を採用可能である。
図16は、ニオイセンサアレイとして複数のニオイセンサ10a〜10nを備えた、周波数測定装置の構成例を示している。それぞれのニオイセンサ10a〜10nは、これまでに説明した周波数測定装置における被測定信号源10に該当する。短ゲートカウンタ部20及びローパスフィルタ30についてはこれまでに説明したものと同様の構成及び機能を有するものであるため、ここでは説明を省略する。
実施形態においては、14ビットや2ビットという具体的なビット幅を用いる例を挙げて説明しているが、これに限るものではない。すなわち、基準周波数信号62によって決定される所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数は、基準周波数信号62と被測定信号61との関係によって変わりうる。また、短ゲートカウンタ部20から出力されるカウント値63のビット幅を、当該カウント値63を表現可能な、より大きなビット数とすることも可能である。この場合、回路規模は大きくなるが、設計の自由度が広がるなどの利点もある。さらに、所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記変化数の変動分を表現可能なビット幅として、最低限度必要なビット幅よりも大きくしても、周波数測定装置の回路規模を小さくするという目的は達成しうる。すなわち、上記本実施形態の例でいえば、カウント値63などでは2ビット以上14ビット未満のビット幅を採用可能である。ただし、最低限必要なビット幅とすれば、周波数測定装置の回路規模をより小さくすることができるためより好ましい。
Claims (10)
- 基準周波数信号に基づいて決定される第1の期間に含まれる被測定信号の変化数と、前記基準周波数信号に基づいて決定される前記第1の期間に続く第2の期間に含まれる前記被測定信号の変化数との差分を示すカウント値を出力するカウンタ部と、
前記カウント値に所定の値を加算または減算したオフセット値を出力するオフセット部と、
前記オフセット値に含まれる高周波成分を除去するローパスフィルタと、を備え、
前記オフセット部は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で前記オフセット値を出力するよう構成された
周波数測定装置。 - 前記カウンタ部は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で前記カウント値を出力する
請求項1に記載の周波数測定装置。 - 前記カウンタ部は、
前記被測定信号の変化を累積的に計数して累積カウント値を出力するアップカウンタと、
前記基準周波数信号に基づいて前記累積カウント値をラッチしてラッチカウント値を出力するラッチ部と、
今回の前記ラッチカウント値と前回の前記ラッチカウント値との差分から前記カウント値を取得する演算部と、を備えて構成された
請求項1または2に記載の周波数測定装置。 - 前記アップカウンタは、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で前記累積カウント値を出力する
請求項3に記載の周波数測定装置。 - 前記ラッチ部は、
前記被測定信号の変化から前記累積カウント値が不定状態となる所定の時間が経過したタイミングで、前記基準周波数信号に基づいて前記累積カウント値をラッチしてラッチカウント値を出力する
請求項3または4に記載の周波数測定装置。 - 前記アップカウンタは、前記被測定信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方に基づいて前記被測定信号を累積的に計数し、
前記ラッチ部は、前記基準周波数及び前記被測定信号の前記立ち上がりエッジまたは前記立ち下がりエッジのいずれか他方に基づいて前記ラッチカウント値を出力する
請求項3乃至5のいずれか1項に記載の周波数測定装置。 - 前記ローパスフィルタが複数段の移動平均フィルタで構成される
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の周波数測定装置。 - 前記基準周波数信号を生成する基準周波数信号生成部と、
前記基準周波数信号より高い周波数を有する前記被測定信号を生成する被測定信号生成部と、をさらに備える
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の周波数測定装置。 - 請求項1乃至8のいずれか1項の記載の周波数測定装置を備えた電子機器。
- 基準周波数信号に基づいて決定される第1の期間に含まれる被測定信号の変化数と、前記基準周波数信号に基づいて決定される前記第1の期間に続く第2の期間に含まれる前記被測定信号の変化数との差分を示すカウント値を出力するステップと、
前記カウント値の移動平均値を出力するステップと、
前記移動平均値に所定の値を加算または減算したオフセット値を出力するステップと、
前記オフセット値に含まれる高周波成分を除去するステップと、を備え、
前記オフセット値は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で出力される
周波数測定方法。
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JPH02252306A (ja) * | 1989-03-27 | 1990-10-11 | Toshiba Corp | Fm復調装置 |
JPH0755554A (ja) * | 1993-08-19 | 1995-03-03 | Yokogawa Electric Corp | 周波数変化測定装置 |
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