JP2011080837A - 周波数測定装置及び測定方法 - Google Patents

周波数測定装置及び測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011080837A
JP2011080837A JP2009232503A JP2009232503A JP2011080837A JP 2011080837 A JP2011080837 A JP 2011080837A JP 2009232503 A JP2009232503 A JP 2009232503A JP 2009232503 A JP2009232503 A JP 2009232503A JP 2011080837 A JP2011080837 A JP 2011080837A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
count value
frequency
signal
value
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009232503A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5841709B2 (ja
Inventor
Masayoshi Gohara
正義 轟原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2009232503A priority Critical patent/JP5841709B2/ja
Publication of JP2011080837A publication Critical patent/JP2011080837A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5841709B2 publication Critical patent/JP5841709B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Frequencies, Analyzing Spectra (AREA)

Abstract

【課題】例えば回路規模を小さくした周波数測定装置などを提供する。
【解決手段】本発明の一態様の周波数測定装置は、基準周波数信号62に基づいて決定される第1の期間に含まれる被測定信号61の変化数と、前記基準周波数信号62に基づいて決定される前記第1の期間に続く第2の期間に含まれる前記被測定信号61の変化数との差分を示すカウント値63を出力するカウンタ部20と、カウント値63に所定の値を加算または減算したオフセット値65を出力するオフセット部50と、オフセット値65に含まれる高周波成分を除去するローパスフィルタ30と、を備え、オフセット部50は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅(例えば2ビット)でオフセット値65を出力するよう構成されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、周波数の測定に関し、特に、僅かな周波数の変化を検出し得る測定法及び装
置に関する。
周波数測定の方式には、決められたゲート時間(ゲートタイム)内に通過するパルスをカウントする直接カウント方式(例えば特許文献1参照)、及びパルス周期を正確に計測しその時間の逆数から周波数を求めるレシプロカル方式(例えば特許文献2参照)などが知られている。上記直接カウント方式は比較的小規模の回路で実現することができるが、周波数分解能を高めるためにはゲート時間を長く取る必要がある(例えば、0.1Hzの分解能を得るために必要なゲート時間は10秒である。)。また、レシプロカル方式はこの欠点を克服することができるが、パルス間隔を正確に測定するための回路が直接カウント形式と比較して大規模となる。
特開2001−119291号公報 特開平5−172861号公報
ところで、水晶振動子を用いたQCM(Quartz Crystal Microbalance)法を使用することで振動子基板表面の微量の質量変化を周波数変化に変換することができる。例えば、ニオイ成分が付着する材料を振動子基板表面に設けることによって各種のニオイセンサを形成することができる。ニオイ成分は単体もしくは複数の物質で構成される。このニオイセンサに試料ガスを付与してニオイ成分を付着させ、振動子表面の質量を変化させると周波数が変化する。単数もしくは複数の種類のセンサを用意しこの変化を観察することによって、特定のニオイ成分が存在することを推定する。人の鼻には350種類程度の嗅細胞が存在し、犬の鼻の場合は1000種類程度存在すると言われており、各々の嗅細胞に付着するニオイ成分の割合を脳がパターン認識することでニオイを識別している。生体の嗅覚に学ぶと、ニオイ成分を検出し特定するためには、多数のニオイセンサ(センサアレイ)を使用し、各センサの出力パターンをコンピュータで解析してニオイ成分のパターンを特定することが必要である。
ここで、各ニオイセンサの周波数変化を検出するために各センサの出力に周波数変化を検出するカウンタや信号処理回路を設けなければならない。更に、水晶振動子の周波数(例えば、30MHz)が付着物質によって変化するといっても、その変化はわずか数Hzから数100Hz程度のものでしかなく、1Hz以下の変化である場合もある。上述したように直接カウント方式では、周波数分解能が低く、周波数分解能を高めるためにはゲート時間を相当に長く取る必要がある。測定の際の誤差として、プラスマイナス1カウント誤差、及びトリガレベルの揺らぎによる誤差に加え、ゲート時間を長くした場合には、水晶振動子の発振安定性に起因する誤差が重畳されることになる。レシプロカル方式のカウンタを用いることでこのような欠点を補うことができるが、1つのカウンタの回路が大規模となるため多数のセンサを備えるセンサアレイには不向きである。
そこで、本発明の一形態では複雑な回路を用いることなく、周波数測定分解能を改善した周波数変化の測定方法及び測定装置を提供することである。さらに本発明の一形態では、回路規模を小さくすることが可能な測定装置等をも提供する。
かかる課題を解決するために、本発明の一態様の周波数測定装置は、基準周波数信号に基づいて決定される第1の期間に含まれる被測定信号の変化数と、前記基準周波数信号に基づいて決定される前記第1の期間に続く第2の期間に含まれる前記被測定信号の変化数との差分を示すカウント値を出力するカウンタ部と、前記カウント値に所定の値を加算または減算したオフセット値を出力するオフセット部と、前記オフセット値に含まれる高周波成分を除去するローパスフィルタと、を備え、前記オフセット部は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で前記オフセット値を出力するよう構成されている。
かかる構成によれば、オフセット部から出力されるオフセット値のビット幅を、基準周波数信号に基づいて決定される第1の期間に含まれる被測定信号の変化数と、基準周波数信号に基づいて決定される第1の期間に続く第2の期間に含まれる被測定信号の変化数との差分を表現可能なビット幅より小さくしている。これによって、オフセット部以降の、例えばローパスフィルタなどにおけるビット幅をすべて小さくすることが可能となり、周波数測定装置の回路規模を小さくすることができる。
さらに、オフセット部から出力されるオフセット値のビット幅を、上記差分の変動分を表現可能な最小限のビット数とすることはより好ましい。これによれば、周波数測定装置の回路規模をより小さくすることができる。
前記カウンタ部は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で前記カウント値を出力することが好ましい。
これによれば、周波数測定装置の回路規模をより小さくすることが可能となる。
また、前記カウンタ部は、前記被測定信号の変化を累積的に計数して累積カウント値を出力するアップカウンタと、前記基準周波数信号に基づいて前記累積カウント値をラッチしてラッチカウント値を出力するラッチ部と、今回の前記ラッチカウント値と前回の前記ラッチカウント値との差分から前記カウント値を取得する演算部と、を備えて構成されることが好ましい。
これによれば、カウンタ部をリセットすることなく連続的に被測定信号の変化を累積的に計数可能であるため、計数漏れをなくすことが可能となる。
また、上記周波数測定装置におけるアップカウンタは、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で前記累積カウント値を出力することが好ましい。
これによれば、周波数測定装置の回路規模をさらに小さくすることが可能となる。
また、前記ラッチ部は、前記被測定信号の変化から前記累積カウント値が不定状態となる所定の時間が経過したタイミングで、前記基準周波数信号に基づいて前記累積カウント値をラッチしてラッチカウント値を出力することが好ましい。
この構成によれば、被測定信号が変化した直後の累積カウント出力の状態不定期間となるタイミングで累積カウント値をラッチせずに、累積カウント出力が安定したタイミングで当該累積カウント値をラッチすることができる。したがって、ラッチ部からら出力されるラッチカウント値が安定し、その後の出力結果も安定させることが可能となる。
また、前記アップカウンタは、前記被測定信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方に基づいて前記被測定信号を累積的に計数し、前記ラッチ部は、前記基準周波数及び前記被測定信号の前記立ち上がりエッジまたは前記立ち下がりエッジのいずれか他方に基づいて前記ラッチカウント値を出力するよう構成することが好ましい。
この構成によれば、アップカウンタでの動作タイミングとラッチ部での動作タイミングとが、それぞれ被測定信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの一方と他方とに基づく。これによって、アップカウンタから出力される累積カウント値が不定となる期間においてラッチ部が累積カウント値をラッチすることを防止する。すなわち、ラッチ部からら出力されるラッチカウント値が安定し、その後の出力結果も安定させることが可能となる。
また、前記ローパスフィルタが複数段の移動平均フィルタで構成されることが好ましい。
これによれば、簡易な構成で精度の高いローパスフィルタを構成することができ、回路規模を小さくすることなどが可能となる。
また、上記周波数測定装置は、前記基準周波数信号を生成する基準周波数信号生成部と、前記基準周波数信号より高い周波数を有する前記被測定信号を生成する被測定信号生成部と、をさらに備えることが好ましい。
また、本発明の一実施形態は、上記いずれかの周波数測定装置を備えた電子機器を含む。
これによれば、例えば回路規模の小さい周波数測定装置などを構成することができる。
また、本発明の一実施形態の周波数測定方法は、基準周波数信号に基づいて決定される第1の期間に含まれる被測定信号の変化数と、前記基準周波数信号に基づいて決定される前記第1の期間に続く第2の期間に含まれる前記被測定信号の変化数との差分を示すカウント値を出力するステップと、前記カウント値に所定の値を加算または減算したオフセット値を出力するステップと、前記オフセット値に含まれる高周波成分を除去するステップと、を備え、前記オフセット値は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で出力されることを特徴としている。
かかる方法によれば、オフセット値のビット幅を小さくすることができるので、より小さな構成で周波数を測定することが可能となる。
周波数測定装置の構成例を示す図。 短ゲートカウンタ部で計数されたカウント値の一例を示す第1の図。 カウント値の信号列から高周波成分を除去した例を示す第2の図。 短ゲートタイムカウント方式と直接カウント方式とを比較する図。 短ゲートタイムカウント方式と直接カウント方式とを比較した拡大図。 各カウント方式における周波数分解能を示す図。 被測定信号の計数が途切れた場合のローパスフィルタの出力を示す図。 実施形態1における短ゲートカウンタ部の具体的な構成例を示す図。 ローパスフィルタを移動平均フィルタによって構成した図。 ローパスフィルタの出力の概略図。 三段移動平均フィルタのインパルス応答を示す図。 三段移動平均フィルタの出力例を示す図。 周波数測定方法の一形態のフローチャート。 実施形態2における短ゲートカウンタ部の具体的な構成例を示す図。 変形例における短ゲートカウンタ部の具体的な構成例を示す図。 周波数測定装置を利用したニオイセンサアレイの構成例を示す図。 直接カウント方式を用いたニオイセンサの動作例を示す図。 短ゲートタイムカウント方式を用いたニオイセンサの動作例を示す図。
本発明に係る実施形態について、以下の構成に従って、図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、各図面において、同一の部品には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
1.定義
2.実施形態1
(1)周波数測定装置の構成
(2)周波数測定装置の動作概要
(3)短ゲートカウンタ部の構成例
(4)ローパスフィルタの構成例
(5)周波数測定装置の動作の具体例
(6)実施形態1のまとめ
3.実施形態2
4.実施形態3
5.実施形態4
6.補足
<1.定義>
まず、本明細書における用語を以下のとおり定義する。
「○○部(○○は任意の語。)」:半導体回路など電気的な回路により構成されるものを含むがこれに限定されず、当該構成部の機能を果たす物理的手段、又はソフトウェアで実現される機能的手段などをも含む。また、1つの構成部が有する機能が2つ以上の物理的又は機能的手段により実現されても、2つ以上の構成部の機能が1つの物理的又は機能的手段により実現されても良い。
「Int(x)」:xの整数部分を示す。
<2.実施形態1>
以下、本発明の実施形態1について図1乃至図13を参照しながら具体的に説明する。
<(1)周波数測定装置の構成>
図1は、本実施形態における周波数測定装置の構成例を示す図である。
(被測定信号源10)
図1において、被測定信号源10はパルス列状の信号である被測定信号61を発生するよう構成される。例えば、被測定信号源10は発振周波数f0が30MHzの水晶発振器であり、後述のニオイセンサ、ガスセンサ、バイオセンサなどにおける検出部に相当する。当該水晶発振器に含まれる水晶振動子にニオイ物質などが付着すると、その付着量に応じて水晶発振器の発振周波数が低下する。この被測定信号61は短ゲートカウンタ部20に供給される。
(基準周波数信号源40)
基準周波数信号源40は、被測定信号61よりも低い周波数を有するパルス列状の信号である基準周波数信号62を生成するよう構成される。すなわち、基準周波数信号62は被測定信号61よりも長い周期で変化するものである。以下、この基準周波数信号62の1周期を「ゲート時間」または「ゲートタイム」と呼ぶことがある。当該基準周波数信号源40は、例えば、被測定信号源10で用いられたものとは別の水晶発振器の信号を所定の分周比で分周することで、例えば100Hzの基準周波数信号62を生成するよう構成される。
(短ゲートカウンタ部20)
短ゲートカウンタ部20は、供給される被測定信号61のパルス列を、比較的短いゲート時間で途切れることなく計数するよう構成される。具体的には、短ゲートカウンタ部20はゲート時間に含まれる被測定信号61の変化数を計数する。例えば、短ゲートカウンタ部20は基準周波数信号62の立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまでの1周期に発生する、被測定信号61の立ち上がりエッジを計数するものである。ここで計数されたカウント値63はローパスフィルタ(LPF)30に逐次供給される。
(ローパスフィルタ30)
ローパスフィルタ30は、入力された計数結果に含まれる高周波成分を除去し、その低周波成分のみを出力信号64として出力するよう構成される。
<(2)周波数測定装置の動作概要>
図2は、短ゲートカウンタ部20で計数されたカウント値63に基づいて算出された周波数の時間経過の一例を示している。この例では、基準周波数信号62の周波数(以下、「基準周波数」ともいう)を100Hz(ゲート時間を0.01秒)として被測定信号61の変化数を計数した場合を示している。基準周波数が100Hzの場合には、周波数分解能も100Hzまで低下するため、1つのカウント値63のみからは被測定信号61における100Hz以下の情報を検出できないが、一方で1秒間に100個のカウント値63が得られることになる。図2に示されるように、カウント値63の100倍で表される周波数は、例えば互いに100Hz差である30,072,300Hzと30,072,400Hzの間に時間軸上にパルス状に分布している。
ここで、サンプリングにおける量子化誤差(±1カウント誤差)について説明する。例えば、直接カウント方式のカウンタを用いて、123.34Hzで安定しているパルス列信号を測定する場合について検討する。
(A)ゲート時間10秒の場合: 10秒ごとに1233カウント又は1234カウント
測定値は、これを1/10倍した、123.3Hzもしくは123.4Hzの表示(10秒ごと)となる。(測定誤差は0.1Hz)
(B)ゲート時間1秒の場合: 1秒ごとに123カウント又は124カウント
測定値は、123Hzもしくは124Hzの表示(1秒ごと)となる。(測定誤差は1Hz)
(C)ゲート時間0.1秒の場合: 0.1秒ごとに12カウント又は13カウント
測定値は、これを10倍した、120Hzもしくは130Hzの表示(0.1秒ごと)となる。(測定誤差は10Hz)
(D)ゲート時間0.01秒の場合: 0.01秒ごとに1カウント又は0カウント
測定値は、これを100倍した、100Hzもしくは200Hzの表示(0.01秒ごと)となる。(測定誤差は100Hz)
この(A)〜(D)の例のように、ある一点の周波数で安定している被測定信号61をカウントした場合、カウント値63はゲート時間によって定まる2つの値の差を振幅とするパルス列状に分布する。一方、カウントする被測定信号61の周波数が変動する場合でも、変動が上記測定誤差に収まる範囲であれば、計数値は2つの値の差を振幅とするパルス列状に分布するのに変わりない。例えば、上記の(D)ゲート時間0.01秒であって測定誤差が100Hzの場合、カウントするパルス列信号の周波数の変動が100〜200Hzの間で収まっている限り、100Hzもしくは200Hzの表示が得られる。
図2に示すように、1秒未満の短いゲート時間でサンプリングを行う方式(以下、「短ゲートタイムカウント方式」という。)では、カウント値63がパルス列状に変化し、被測定信号61の周波数の変化に応じ値の出現頻度が変化する。被測定信号61における周波数が高ければ当該パルス列が高い値を示す出現頻度が高くなり、逆に被測定信号61における周波数が低ければ当該パルス列が低い値を示す出現頻度が高くなる。計数する被測定信号61の周波数に関する情報は、パルス列として振る舞う計数値の周波数スペクトルの低域成分に存在する。そこで、ローパスフィルタによってカウント値63から低域成分を抽出する(量子化誤差に起因する高周波成分を除去する)ことによって計数する被測定信号61の周波数のうち、その変動分に関する情報を復調することができる。
図3は、上述した図2のカウント値63の信号列をタップ数512のローパスフィルタ30に与えて高周波成分を除去した例を示している。図3に示されるように、供給された被測定信号61の周波数の変化が連続的(アナログ的)な曲線として出力される。ローパスフィルタ30を用いることで、100Hzのサンプリング周期の計数では、量子化誤差によって測定不能な領域まで、特に、1Hz以下の周波数変化まで検出することが可能となっていることが分かる。
次に、本実施形態における短ゲートタイムカウント方式と、一般的な直接カウント方式との比較について図4及び図5を参照して説明する。
図4に示すグラフにおいて、縦軸は周波数、横軸は時間を表している。図4中の曲線Aは、直接カウント方式でゲート時間を1秒に設定してサンプリングを行った場合を示している。曲線Bは、直接カウント方式でゲート時間を0.1秒に設定してサンプリングを行った場合を示している。曲線Cは、直接カウント方式でゲート時間を0.01秒に設定してサンプリングを行った場合を示している。なお、曲線Cは、時間軸の単位(桁)が異なり同一グラフ上に波形を表せないので下方に別途表示している。曲線Dは、短ゲートタイムカウント方式、すなわち、直接カウント方式でゲート時間を0.01秒+ローパスフィルタに設定してサンプリングを行った場合を示している。
図5は、図4の周波数軸のレンジを拡大して、曲線A及び曲線Dを比較している。短ゲートタイムカウント方式によるサンプリングを示す曲線Dは、数10mHzオーダーまで読み取り可能なことが分かる。
図4の例では、ゲート時間が1秒未満であることによって、カウントする被測定信号61の周波数変化が測定誤差内に収まるためカウント値63が2値のいずれかとなりパルス列状になることが判る。当該パルス列は、周波数の高低によって変化する。すなわち、パルス列状に振る舞うカウント値63はその瞬間値のみでなく、その時間軸方向にカウントするパルス列信号の周波数情報を含んでいる。したがって、ゲート時間を短くしたことにより一つのカウント値(瞬間値)に含まれる測定誤差は拡大するが、ローパスフィルタ30を用いることによって当該誤算は無視可能となる。ゲート時間が1秒の場合には、曲線がジグザクとなって1Hz以下の周波数が判らないが、これをローパスフィルタ30によって高周波成分を除去する処理を行えば、本願の特性に類似する滑らかな特性を同様に得ることができる。したがって、ゲート時間が1Hzであっても、周波数変化の帯域が1Hzよりも低くゆっくりした変化の場合には本方式を適用することが可能である。また、上記説明では、周波数変化が測定誤差内に収まる場合を説明したが、測定誤差内に収まらずに桁上がり(桁下がり)が生じる場合においても、振幅の異なるパルス列が入力すると考えることで説明することができるため、一般性を失わない。
このように、短ゲートタイムカウント方式では、ゲート時間を短くする(基準周波数を高くする)と、各々のカウント値63における測定誤差は大きくなる一方で、複数の測定値の列が得られる。この複数の測定値から、ローパスフィルタ30によって高域成分を取り除くことで周波数測定分解能が向上する。図6は、直接カウント方式、レシプロカル方式、及び本実施形態の提案方式(短ゲートタイムカウント方式)における、ゲート時間(ゲートタイム)と周波数分解能との関係を示す図である。図6に示すように、直接カウント方式及びレシプロカル方式ではゲートタイムが短くなると周波数分解能が低下するのに対して、短ゲートタイムカウント方式ではゲートタイムが短くなると周波数分解能が高くなることが判る。つまり、ローパスフィルタ30を採用した短ゲートタイムカウント方式では、短いゲート時間で高い周波数分解能を得ることができる。また、短ゲートタイムカウント方式では回路規模を小さく抑えることができるため、マルチチャンネル化により複数の被測定信号61を有する構成にすることが容易となる。また、上記の例ではデジタルローパスフィルタを前提に説明したが、アナログローパスフィルタを用いればアナログ出力にも対応することが可能である。
図7は、短ゲートカウンタ部20における被測定信号61の計数が途切れた場合(ローパスフィルタ30への計数値列が欠けた場合)におけるローパスフィルタ30の周波数出力例を示している。図7に点線の円で示されるように、短ゲートカウンタ部20における被測定信号61の計数が途切れると外乱となって観測されることが判る。
<(3)短ゲートカウンタ部20の構成例>
ここで、短ゲートカウンタ部20の具体的な構成の一例を、図8を参照しながら説明する。図8に示すように、短ゲートカウンタ部20は、アップカウンタ21、ラッチ部22、レジスタ23、及び演算部24を含んで構成される。短ゲートカウンタ部20には、図1でも示したように、被測定信号61と基準周波数信号62とが入力される。被測定信号61はアップカウンタ21に供給され、基準周波数信号62はラッチ部22及びレジスタ23に供給される。演算部24で得られたカウント値63は、オフセット部50に供給される。オフセット部50は、オフセット値を取得してローパスフィルタ(LPF)30に供給する。以下、それぞれの構成の機能について詳説する。
(アップカウンタ21)
アップカウンタ21は、パルス列として供給される被測定信号61の変化を累積的に計数して、累積カウント値71を出力するよう構成される。より具体的には、アップカウンタ21は被測定信号61の立ち上がりエッジを観測すると、累積カウント値71に1を加算して出力する。なお、ここでは被測定信号61の立ち上がりエッジを観測する例について説明するが、これは立ち下がりエッジであってもよく、任意に選択可能である。さらに、必要に応じて立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの双方を観測してもよいが、同期設計の観点から立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジの片方を観測する方がより好ましい。ここで、アップカウンタ21の出力は例えば14ビットのデジタル信号として出力される。
(ラッチ部22)
ラッチ部22は、アップカウンタ21から供給された累積カウント値71を、基準周波数信号62に基づいてラッチし、ラッチした値をラッチカウント値72として出力するよう構成される。より具体的には、アップカウンタ21から連続的に入力される累積カウント値71を、基準周波数信号62の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方のタイミングでラッチし、出力する。なお、ここでは基準周波数信号62の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方のタイミングでラッチする例を挙げているが、例えば基準周波数信号62の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの双方のタイミングでラッチするなどの、他の方法を用いてもよい。ここで、ラッチ部22の出力は例えば14ビットのデジタル信号として出力される。
(レジスタ23)
レジスタ23は、ラッチ部22から供給されるラッチカウント値72を、基準周波数信号62に基づいて一時的に保持するよう構成される。レジスタ23の出力は、例えば14ビットのデジタル信号として出力される。
なお、レジスタ23はメモリなどの記憶素子によって構成されてもよいし、ラッチやフリップフロップで構成されてもよい。つまり、以下で具体的に説明するように、演算部24が今回のラッチカウント値72と前回のラッチカウント値73の差分からカウント値63を取得できるように構成されるのであれば、どのような構成であってもよい。ただし、ラッチを用いることは、構成を容易にすることが可能な点で好ましい。
(演算部24)
演算部24は、ラッチ部22から供給される今回の累積カウント値72と、レジスタ23から供給される前回の累積カウント値73とに基づいて差分を取得し、カウント値63として出力するよう構成される。すなわち、前回の累積カウント値73から今回の累積カウント値72を減算することで、前回のラッチタイミングから今回のラッチタイミングまでの期間に含まれるカウント値63を得ることができる。ここで、前回のラッチタイミング及び今回のラッチタイミングは基準周波数信号62により決定される。本実施形態の例では、当該ラッチタイミングは基準周波数信号62の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方により決定される。したがって、演算部24は、例えば基準周波数信号62における前回の立ち上がりエッジから今回の立ち上がりエッジまでの期間に含まれる、被測定信号61の変化数を計数した値をカウント値63として出力するものである。演算部24の出力は、例えば14ビットのデジタル信号として出力される。
(オフセット部50)
オフセット部50は、入力されたカウント値63に所定の値を加算または減算したオフセット値65を取得し出力する。ここで、本実施形態における周波数測定装置では予定された範囲における周波数の変動を観測することを主たる目的としているので、供給される被測定信号61の周波数及びその変動分を予め求めることが可能である。この被測定信号61の周波数及びその変動分を予め求めることができれば、基準周波数信号62に基づいて決定される所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数も予め求めることが可能である。オフセット部50は、当該変化数を表現可能なビット数よりも小さく、かつ予め求められた当該変化数の変動分を表現可能なビット幅でオフセット値65を出力する。
(ローパスフィルタ(LPF)30)
ローパスフィルタ30は、供給された信号における高周波成分を除去するよう構成される。すなわち、本実施形態では、入力されたオフセット値に含まれる高周波成分を除去し、低周波成分を出力する。低周波成分は、カウント値63における変動分の時間変化を表している。また、ローパスフィルタ30は、回路規模を小さくすることが可能であるため、複数段の移動平均フィルタで構成されることが好ましい。
<(4)ローパスフィルタ30の構成例>
図9は、ローパスフィルタ30を移動平均フィルタによって構成した例を示す。図9において、ローパスフィルタ30は、加算器31、シフトレジスタ32、減算器33、インバータ34、各部に動作タイミングクロックなどを供給する制御部35、及び除算器36を含んで構成される。
短ゲートカウンタ部20から出力されたカウント値63は、加算器31とタップ数相当の記憶領域を備えるシフトレジスタ32の両方に与えられる。シフトレジスタ32内を移動平均値計算の対象となるN個のデータが他と同期して順次移動する。加算器31の一方にはカウント値63が供給され、他方には前回計算のトータル値が供給されており、加算器31は新計数値と前回のトータル値とを加算する。この加算値から、シフトレジスタ32で先頭の(旧い)データのカウント値63を減算器33で減算し、これを新トータル値とする。新トータル値を前回トータル値として加算器31に戻し、新トータル値を除算器36で対象データ数Nで割り算する。このような計算を全データについて行うことによって移動平均値が求められる。ここで、除算器36は出力値をスケーリングする機能を持つが、スケーリングを気にしなくても良い場合は省略することができる。また、ローパスフィルタ30として移動平均フィルタを多段の構成とする場合、最終段にのみ除算器36を配しても良い。
図10は、ローパスフィルタ30の出力を概略的に説明する図である。この例では、図10に示すように、計測の対象となる被測定信号61の周波数が123.34Hzを維持している状態から124.7Hzに徐々に変化するものとする。まず、ゲート時間0.1秒でサンプリングすると、短ゲートカウンタ部20から、12または13の計数値がある割合で送られる。10個のデータのトータルの3つの組は124、123、125…となって124.7Hz方向に値が移動する。ここで、12または13の計数値の10個(タップ数10)を移動平均計算の対象とする(一段目の移動平均)。一段目の移動平均値より、右方向に移動するにつれて大きな数値のデータの出現が増加することがわかる。更に、一段目の移動平均値を入力として2段目の移動平均(タップ数10)の計算を行うとこの傾向は強められ、精度も向上する。移動平均フィルタを多段用いることは、ローパスフィルタの特性である減衰傾度を急峻にすることに相当し、同時に12または13からなるパルス列の周波数スペクトルから高域成分を取り除くことに相当する。
一実施例として、図11に三段移動平均フィルタのインパルス応答を示す。当該三段移動平均フィルタ(ローパスフィルタ)では、移動平均フィルタを直列に三段接続している(タップ数全体4096、タップ数818(一段)、1640(二段)、1640(三段)の三段移動平均フィルタ)。
図12は、上記三段移動平均フィルタの出力例を示している。本実施形態のような構成とすることで、図12に示すように、1Hz以下の周波数変化を測定することが出来る。
<(5)周波数測定装置の動作の具体例>
ここで、本実施形態における周波数測定装置の動作(周波数測定方法)を、具体例を挙げて説明する。ここでは、被測定信号61の周波数が30014391Hzであり、基準周波数信号62として、30105831Hzの信号を16384分周した信号を用いた例を挙げて説明する。
この場合、基準周波数信号62は、30105831(Hz)÷16384(分周)≒1837.5Hzとなる。被測定信号61の周波数が30014391Hzから±2000Hzの範囲に収まる場合、(30014391(Hz)−2000(Hz))÷1837.5(Hz)≒16333.15(カウント)、(30014391(Hz)+2000(Hz))÷1837.5(Hz)≒16335.33(カウント)となる。したがって、基準周波数信号62の1周期に含まれる被測定信号61の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジの数は、16333〜16336の間で変動する。つまり、短ゲートカウンタ部20から出力されるカウント値63は、16333〜16336の間のいずれかの値となる。このカウント値63を十分に表現可能なビット幅は、log2(16336)≒13.9958であるから、14ビットであることが判る。したがって、図8に示すように、本実施形態では短ゲートカウンタ部20から出力されるカウント値63を14ビットとしている。なお、当該カウント値63のビット幅は、14ビット以上であれば何ビットであってもよいが、基準周波数信号62に基づいて決定される所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を表現可能な最低限度のビット幅にすることは、回路規模を小さくする観点から好ましい。
ここで、図8に示す短ゲートカウンタ部20に含まれるそれぞれの回路においても、それぞれ14ビットのビット幅を備えている。アップカウンタ21から出力される累積カウント値71は、前回の累積カウント値と今回の累積カウント値との間で桁上がり(オーバーフロー)が生じることがあるが、この場合、アップカウンタ21は再度ゼロから計数を継続する。この場合であっても、演算部24から出力されるカウント値63は16333〜16336の値で適切に変動する。例えば、今回の累積カウント値が801であって、前回の累積カウント値が850であった場合、その差分は(214−1)+(801−850)=16335として算出される。
ここで、短ゲートカウンタ部20(演算部24)から出力されるカウント値63は16333〜16336の間で変動するので、その変動分は(16336−16333=)3である。このカウント値63は、オフセット16333及び変動分0〜3として認識することが可能である。したがって、図8に示すオフセット部50は、供給されたカウント値63から16333を減算し、減算結果の0〜3をオフセット値65として出力する。ここで、オフセット値65は0〜3の間の値でのみ変化することが分かっているので、オフセット値65は14ビットより小さい2ビットで表現可能である。そこで、図8に示すように当該オフセット値65のビット幅を14ビットより小さいビット幅である2ビットとしている。
なお、被測定信号61の周波数の絶対値を求めたい場合には、ローパスフィルタ30の出力をスケーリングしたものに対して、オフセット値65をスケーリングしたものを加算すればよい。上記の例では、例えば16333(カウント)×(30105831(Hz)÷16384(カウント))≒30012117.78(Hz)の値をローパスフィルタ30の出力に加算することで、被測定信号61の周波数の絶対値を求めることができる。
図13は、本実施形態における周波数測定方法を示すフローチャートである。当該フローチャートに示す周波数測定方法は、上記で説明した周波数測定装置に対応する周波数測定方法である。
図13に示すように、まずは入力として基準周波数信号62及び被測定信号61が供給される(S10)。次に、被測定信号61の変化を累積的に計数して累積カウント値を取得する(S20)。次に、基準周波数信号62に基づいて累積カウント値をラッチし、ラッチカウント値を取得する(S30)。次に、今回のラッチカウント値と前回のラッチカウント値との差分を示すカウント値を取得する(S40)。次に、当該カウント値に対して所定の値を加算または減算する(S50)。そして、得られたオフセット値65に含まれる高周波成分を除去し(S60)、出力する(S70)。
ここで、それぞれのステップでは任意のビット幅を有する信号によってデータを次のステップに供給するが、S50で取得されS60に供給されるオフセット値65は、基準周波数信号62に基づいて決定される所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を表現可能なビット幅より小さく、かつ予め求められた当該変化数の変動分を表現可能なビット幅で供給することが可能である。このように構成することで、当該方法を実施するシステム等の構成をより小さな構成にすることが可能となる。
<(6)実施形態1のまとめ>
以上のように、本実施形態の構成によれば、オフセット部50から出力されるオフセット値のビット幅を、所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を表現可能なビット幅より小さくしている。これによって、オフセット部50以降の、例えばローパスフィルタ30などにおけるビット幅をすべて小さくすることが可能となり、周波数測定装置全体の回路規模を小さくすることができる。
また、本実施形態の構成によれば、短ゲートカウンタ部20がアップカウンタ21、ラッチ部22、レジスタ23及び演算部24を備えて構成されている。これによって、カウンタ部をリセットすることなく連続的に被測定信号61の変化を累積的に計数可能であるため、計数漏れをなくすことが可能となる。
また、本実施形態では、ローパスフィルタ30を複数段の移動平均フィルタで構成した。これによれば、簡易な構成で精度の高いローパスフィルタを構成することができ、回路規模を小さくすることなどが可能となる。
また、本実施形態の周波数測定方法によれば、オフセット値65のビット幅を小さくすることができるので、当該方法を実現するシステム等をより小さな構成とすることが可能となる。
<3.実施形態2>
次に本発明の一実施形態である実施形態2について、図14を参照しながら説明する。実施形態2と実施形態1とを比較すると、周波数測定装置の構成自体は多くの点で同一であり、同一の機能を有するが、取り扱う信号のビット幅が異なっている。以下、実施形態1との相違点である取り扱う信号のビット幅を中心に説明し、具体的な説明をしない構成については実施形態1と同様の機能を有する。
図14に示すように、本実施形態ではアップカウンタ21以降の信号がすべて2ビットのビット幅になるよう構成されている。以下、本実施形態における周波数測定装置の動作を、具体例を挙げて説明する。ここでは、実施形態1と同様に、被測定信号61の周波数が30014391Hzであり、基準周波数信号62として、30105831Hzの信号を16384分周した信号を用いた例を挙げて説明する。
実施形態1でも示したように、オフセット部50の出力であるオフセット値65は、2ビットで表現可能である。そこで、基準周波数信号62に基づいて決定される所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を表現するためには、最低でも2ビットが必要であることが判る。そこで、本実施形態では、上記のように、アップカウンタ21から出力される累積カウント値71を、基準周波数信号62に基づいて決定される所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記変化数の変動分を表現可能なビット幅としている。すなわち、累積カウント値71は、当該変化数を表現可能な14ビットより小さく、予め求められた変化数の変動分を表現可能なビット幅である2ビットを表現可能なビット幅で出力される。つまり、累積カウント値71のビット幅は、2ビット以上14ビット未満のビット幅であればよい。以下の説明では、累積カウント値71を最低限の2ビットのビット幅で出力する例を挙げて説明する。
この場合において、被測定信号61の周波数が最小である場合を考える。前述のように、被測定信号61が30014391Hzを中心に±2000Hzの範囲で変動する例では、被測定信号61の周波数は(30014391−2000)Hzが最小である。ここで、2ビットで構成されたアップカウンタは、0〜3までの値を表現可能であり、内部値が3のときにカウントアップすると0に戻る。よって、ゲート時間におけるアップカウンタ21の桁上がり回数は(被測定信号61の周波数)÷(基準周波数信号の周波数)÷4で表される。したがって、アップカウンタ21は、(30014391(Hz)−2000(Hz))÷1837.5(Hz)÷4≒4038.29より、1周期に4038回または4039回の桁上がりを生じる。そして、[4038.29−Int(4038.29)]×4≒1.15より、前回の累積カウント値73に比べ、今回の累積カウント値72は1カウントまたは2カウント増加する。
次に、被測定信号61の周波数が最大である場合を考える。被測定信号61の周波数は(30014391+2000)Hzが最大である。よって、2ビットで構成されたアップカウンタ21は、(30014391(Hz)+2000(Hz))÷1837.5(Hz)÷4≒4038.83より、1周期に4038回または4039回の桁上がりを生じる。そして[4038.83−Int(4038.83)]×4≒3.33より、前回の累積カウント値73に比べ、今回の累積カウント値72は3カウントまたは4カウント増加する。
以上のように、想定する被測定信号61の周波数の範囲では、2ビットのアップカウンタ21が出力する累積カウント値71が、1周期毎に1〜4カウント増加することとなる。これを、2ビットで構成された演算部24を用いて、前回の累積カウント値73と今回の累積カウント値72との差分を計算すると、1、2、3、4の累積カウント値の増加に対して、それぞれ1、2、3、0が出力されることとなる。ここで、累積カウント値が4増加した場合には桁上がり(オーバーフロー)が生じ、結果的に2ビットで表現される累積カウント値としえては変化がなくなる(±0になる)ため、上記のように出力されるものである。
ここで、オフセット部50で加算する値を「3」とし、桁上がりを考慮すると、1+3=0、2+3=1、3+3=2、0+3=3となり、適切な大小関係でオフセット値65をローパスフィルタ30へ入力することができる。なお、オフセット部50において2ビットのビット幅で構成された累積カウント値に3を加算することは、1を減算することと同義である。すなわち、オフセット部50は所定の値を加算または減算するように、適宜設計されればよい。
本実施形態では、上記のように、アップカウンタ21から出力される累積カウント値71のビット幅を、所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を十分に表現可能なビット幅より小さくしている。これによって、実施形態1と比較しても、周波数測定装置の回路規模をさらに小さくすることができる。
また、アップカウンタ21の出力である累積カウント値71のビット幅を小さくせず、例えば演算部24の出力であるカウント値63のビット幅を小さくする構成も考えられる。すなわち、当該カウント値63のビット幅を、基準周波数信号62に基づいて決定される所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記変化数の変動分を表現可能なビット幅とする。かかる構成であっても、周波数測定装置の回路規模を小さくすることが可能である。
<4.実施形態3>
次に、図15を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態3について説明する。本実施形態は、実施形態1または実施形態2と組み合わせ可能であり、短ゲートカウンタ部20に特徴を有するものである。短ゲートカウンタ部20以外の構成については、実施形態1または実施形態2の構成を採用可能である。
図15において、短ゲートカウンタ部20は、アップカウンタ21、タイミング制御部25、ラッチ部22、レジスタ23、及び減算器26により構成される。アップカウンタ21は、実施形態1及び実施形態2と同様、パルス列として入力される被測定信号61の変化を累積的に計数して、累積カウント値71を出力するよう構成される。タイミング制御部25は、供給された被測定信号61及び基準周波数信号62に基づいて、ラッチ部22でのラッチタイミングを制御する信号を出力する。ラッチ部22は、アップカウンタ21から出力される累積カウント値71を、タイミング制御部25で制御されるタイミングでラッチするよう構成される。レジスタ23は、ラッチ部22から出力された累積カウント値72を一時的に保持し、減算器26に出力する。減算器26は、今回の累積カウント値72と前回の累積カウント値73との差分を計算し、カウント値63として出力する。
ここで、本実施形態のポイントとなるタイミング制御部25の動作についてより具体的に説明する。アップカウンタ21は、例えば立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方に基づいて被測定信号61を累積的に計数するものである。よって、当該アップカウンタ21から出力される累積カウント値71は、被測定信号61が変化するタイミングに同期して変化する。
デジタル回路においては、信号が変化したタイミングの直後に出力状態が不定となり、意図している値とは異なる値を出力する。すなわち、状態不定期間に信号をラッチしてしまうと、本来ラッチすべき値とは全く異なる値をラッチするおそれがある。そこで、本実施形態ではタイミング制御部25を設けることにより、状態不定期間に起因する不具合を回避するものである。
そこで、タイミング制御部25は、原則として基準周波数信号62の、例えば立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジと同期した信号を出力するが、被測定信号61が変化したタイミングから所定の時間が経過するまでは、当該信号を出力することを禁止する。すなわち、ラッチ部22が、被測定信号61の変化の後、累積カウント値71における信号が不定状態となる期間を経過したタイミングで、基準周波数信号62に基づいて累積カウント値71をラッチしてラッチカウント値72を出力可能となる信号を出力する。
例えば、アップカウンタ21が被測定信号61の立ち上がりエッジに基づいて当該被測定信号61を累積的に計測する場合、ラッチ部22は、基準周波数信号62と、被測定信号61の立ち下がりエッジに基づいて累積カウント値71をラッチする。つまり、アップカウンタ21での動作タイミングとラッチ部22での動作タイミングとが、それぞれ被測定信号61の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの一方と他方とに基づく。ここで、一般的に、累積カウント値71における信号が不定状態となる期間は、被測定信号61の半周期よりも短いと考えられる。したがって、上記構成によればアップカウンタ21から出力される累積カウント値71が不安定(不定状態)となる期間においてラッチ部22が累積カウント値71をラッチすることを禁止する。すなわち、ラッチ部から出力されるラッチカウント値72が安定し、その後の出力結果も安定させることが可能となる。
なお、タイミング制御部25が制御するラッチ部22におけるラッチタイミングは、上記以外の方法で決定することも可能である。例えば、アップカウンタ21から出力される累積カウント値71を観測しながら、出力値が変化しなくなったことを確認した後にラッチ部22がラッチするように制御することも可能である。ただし、累積カウント値71を観測することなく予め定められたタイミングでラッチ部22におけるラッチタイミングを制御することは、設計を容易にするため好ましい。
<5.実施形態4>
図16は、ニオイセンサアレイとして複数のニオイセンサ10a〜10nを備えた、周波数測定装置の構成例を示している。それぞれのニオイセンサ10a〜10nは、これまでに説明した周波数測定装置における被測定信号源10に該当する。短ゲートカウンタ部20及びローパスフィルタ30についてはこれまでに説明したものと同様の構成及び機能を有するものであるため、ここでは説明を省略する。
図17は、従来法の直接カウント方式で、基準周波数信号62の周波数を1Hzとしてセンサアレイ10の8チャンネル分を測定した例を示している。途中、図17における矢印部分でニオイ物質を数秒間供給した。ニオイ物質がセンサに付着することで被測定信号61の周波数が減少し、付着したニオイ物質は10秒程度で脱離した。
図18は、上記と同じ条件で、本発明の短ゲートタイムカウント方式で測定した例を示している。図18から、時間分解能および周波数分解能ともに改善されていることが判る。さらに短ゲートタイムカウント方式では、従来の直接カウント方式と比較して回路が複雑にならないため、マルチセンサモジュール(あるいは基板)等に使用して好都合である。
以上説明したように、比較的短いゲート時間でカウントを行い、ローパスフィルタを通す短ゲートタイムカウント方式を採用することにより、レシプロカル方式に比べ回路が簡易な構成となる。さらに、短ゲートタイムカウント方式では、時間・周波数分解能を同時に改善できる。
また、短ゲートタイムカウント方式は、ゲート時間を短くして測定点を増やし、データ列の高域スペクトル成分を取り除くことでカウント値63を得る方式であり、周波数分解能が著しく改善される。しかしながら、測定値1つ1つが持つ測定誤差が大きいため、1つの測定点の欠如が分解能に与える影響が相対的に大きくなる。したがって、例えば上記実施形態で説明したリセット不要なカウンタのように、パルス列状の被測定信号61を途切れないようにカウント可能なカウンタ使用することで、測定誤差を低減することができる。
以上のように、本実施形態の周波数測定装置はニオイセンサなどの電子機器に用いることが可能である。ニオイセンサ、ガスセンサ、またはバイオセンサ等の電子機器では、複数の周波数測定装置を備えた、いわゆるマルチチャネルの構成とすることが要求される。本実施形態の周波数測定装置は、上記のように回路規模を小さくすることが可能であるため、マルチチャネル構成とするニオイセンサなどで特に好適である。
<6.補足>
実施形態においては、14ビットや2ビットという具体的なビット幅を用いる例を挙げて説明しているが、これに限るものではない。すなわち、基準周波数信号62によって決定される所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数は、基準周波数信号62と被測定信号61との関係によって変わりうる。また、短ゲートカウンタ部20から出力されるカウント値63のビット幅を、当該カウント値63を表現可能な、より大きなビット数とすることも可能である。この場合、回路規模は大きくなるが、設計の自由度が広がるなどの利点もある。さらに、所定の期間に含まれる被測定信号61の変化数を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記変化数の変動分を表現可能なビット幅として、最低限度必要なビット幅よりも大きくしても、周波数測定装置の回路規模を小さくするという目的は達成しうる。すなわち、上記本実施形態の例でいえば、カウント値63などでは2ビット以上14ビット未満のビット幅を採用可能である。ただし、最低限必要なビット幅とすれば、周波数測定装置の回路規模をより小さくすることができるためより好ましい。
また、動作タイミングを説明する場面では、立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジなどを利用する例を挙げて説明したが、必ずしもこれに限るものではない。つまり、立ち上がりエッジに代えて立ち下がりエッジを用いることも可能である。さらに、立ち上がりエッジや立ち下がりエッジに対して所定の遅延を付与したタイミングで回路を動作させるような、当業者にとって理解可能なものをも本発明は包含するものである。
なお、本明細書で説明した実施形態は、当業者が考え得る限りにおいて、互いに矛盾を生じない範囲で組み合わせて構成することが可能である。
10……ゲート時間、10a-10n……ニオイセンサ、20……短ゲートカウンタ部、21……アップカウンタ、22……ラッチ部、23……レジスタ、24……演算部、25……タイミング制御部、26……減算器、30……ローパスフィルタ、31……加算器、32……シフトレジスタ、33……減算器、34……インバータ、35……制御部、36……除算器、40……基準周波数信号源、50……オフセット部、61……被測定信号、62……基準周波数信号、63……カウント値、64……出力信号、65……オフセット値、71……累積カウント値、72・73……ラッチカウント値

Claims (10)

  1. 基準周波数信号に基づいて決定される第1の期間に含まれる被測定信号の変化数と、前記基準周波数信号に基づいて決定される前記第1の期間に続く第2の期間に含まれる前記被測定信号の変化数との差分を示すカウント値を出力するカウンタ部と、
    前記カウント値に所定の値を加算または減算したオフセット値を出力するオフセット部と、
    前記オフセット値に含まれる高周波成分を除去するローパスフィルタと、を備え、
    前記オフセット部は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で前記オフセット値を出力するよう構成された
    周波数測定装置。
  2. 前記カウンタ部は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で前記カウント値を出力する
    請求項1に記載の周波数測定装置。
  3. 前記カウンタ部は、
    前記被測定信号の変化を累積的に計数して累積カウント値を出力するアップカウンタと、
    前記基準周波数信号に基づいて前記累積カウント値をラッチしてラッチカウント値を出力するラッチ部と、
    今回の前記ラッチカウント値と前回の前記ラッチカウント値との差分から前記カウント値を取得する演算部と、を備えて構成された
    請求項1または2に記載の周波数測定装置。
  4. 前記アップカウンタは、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で前記累積カウント値を出力する
    請求項3に記載の周波数測定装置。
  5. 前記ラッチ部は、
    前記被測定信号の変化から前記累積カウント値が不定状態となる所定の時間が経過したタイミングで、前記基準周波数信号に基づいて前記累積カウント値をラッチしてラッチカウント値を出力する
    請求項3または4に記載の周波数測定装置。
  6. 前記アップカウンタは、前記被測定信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのいずれか一方に基づいて前記被測定信号を累積的に計数し、
    前記ラッチ部は、前記基準周波数及び前記被測定信号の前記立ち上がりエッジまたは前記立ち下がりエッジのいずれか他方に基づいて前記ラッチカウント値を出力する
    請求項3乃至5のいずれか1項に記載の周波数測定装置。
  7. 前記ローパスフィルタが複数段の移動平均フィルタで構成される
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の周波数測定装置。
  8. 前記基準周波数信号を生成する基準周波数信号生成部と、
    前記基準周波数信号より高い周波数を有する前記被測定信号を生成する被測定信号生成部と、をさらに備える
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の周波数測定装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項の記載の周波数測定装置を備えた電子機器。
  10. 基準周波数信号に基づいて決定される第1の期間に含まれる被測定信号の変化数と、前記基準周波数信号に基づいて決定される前記第1の期間に続く第2の期間に含まれる前記被測定信号の変化数との差分を示すカウント値を出力するステップと、
    前記カウント値の移動平均値を出力するステップと、
    前記移動平均値に所定の値を加算または減算したオフセット値を出力するステップと、
    前記オフセット値に含まれる高周波成分を除去するステップと、を備え、
    前記オフセット値は、前記差分を表現可能なビット幅より小さくかつ予め求められた前記差分の変動分を表現可能なビット幅で出力される
    周波数測定方法。
JP2009232503A 2009-10-06 2009-10-06 周波数測定装置 Expired - Fee Related JP5841709B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009232503A JP5841709B2 (ja) 2009-10-06 2009-10-06 周波数測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009232503A JP5841709B2 (ja) 2009-10-06 2009-10-06 周波数測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011080837A true JP2011080837A (ja) 2011-04-21
JP5841709B2 JP5841709B2 (ja) 2016-01-13

Family

ID=44075031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009232503A Expired - Fee Related JP5841709B2 (ja) 2009-10-06 2009-10-06 周波数測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5841709B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01269297A (ja) * 1988-04-20 1989-10-26 Hitachi Ltd 標本化周波数変換装置
JPH02252306A (ja) * 1989-03-27 1990-10-11 Toshiba Corp Fm復調装置
JPH0755554A (ja) * 1993-08-19 1995-03-03 Yokogawa Electric Corp 周波数変化測定装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01269297A (ja) * 1988-04-20 1989-10-26 Hitachi Ltd 標本化周波数変換装置
JPH02252306A (ja) * 1989-03-27 1990-10-11 Toshiba Corp Fm復調装置
JPH0755554A (ja) * 1993-08-19 1995-03-03 Yokogawa Electric Corp 周波数変化測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5841709B2 (ja) 2016-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010237215A (ja) 周波数測定装置及び測定方法
US8508213B2 (en) Frequency measurement device
JP5876975B2 (ja) 周波数測定装置及び周波数測定装置における変速分周信号の生成方法
JP6812781B2 (ja) 遅延回路、カウント値生成回路および物理量センサー
JP2011047796A (ja) 電気回路、同電気回路を備えたセンサーシステム、及び同電気回路を備えたセンサーデバイス
JP2012052877A (ja) 周波数測定装置及び電子機器
US20100295537A1 (en) Frequency measuring apparatus
JP5841930B2 (ja) 周波数測定装置
JP2006329987A (ja) ジッタ測定装置、及びジッタ測定方法
JP5841709B2 (ja) 周波数測定装置
JP2011080911A (ja) 周波数測定装置及び同周波数測定装置を備えた電子機器
JP2014052282A (ja) 周波数測定回路
US20130013254A1 (en) Self temperature-compensated high precision event timer using standard time reference frequency and its method
CN1448838A (zh) 固定时间间隔采样的插值计算方法及其装置
TWI504160B (zh) 時域切換之類比至數位轉換器設備與方法
JP2013088266A5 (ja)
JP2018100856A (ja) レシプロカルカウント値生成回路および物理量センサー
Teodorescu et al. Characterizing the attractors of chaotic systems by a direct measurement method
JP6809201B2 (ja) サンプリングレート変換回路、レシプロカルカウント値生成回路および物理量センサー
JP2018050812A (ja) 電子装置、制御方法及びプログラム
JP2011145148A (ja) 高調波解析装置及び電力測定装置
JP6216499B2 (ja) データ分散回路、周波数測定回路
CN108073806B (zh) 一种检测时钟频率的方法及装置
JP6406043B2 (ja) 測定装置の共振回路
JP2010187102A (ja) アナログ/ディジタル変換装置及びアナログ/ディジタル変換補正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141128

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20141208

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20150327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150929

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5841709

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees