JPH0753698B2 - m−アミノフェノールの製造方法 - Google Patents

m−アミノフェノールの製造方法

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JPH0753698B2
JPH0753698B2 JP32776487A JP32776487A JPH0753698B2 JP H0753698 B2 JPH0753698 B2 JP H0753698B2 JP 32776487 A JP32776487 A JP 32776487A JP 32776487 A JP32776487 A JP 32776487A JP H0753698 B2 JPH0753698 B2 JP H0753698B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、m−アミノフェノールの製造方法に関し、さ
らに詳しくは、m−アミノフェノールとの分離が難しい
m−フェニレンジアミンを、m−アミノフェノールから
分離して高純度のm−アミノフェノールを高収率で得る
ことのできるようなm−アミノフェノールの製造方法に
関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 m−アミノフェノールの製造方法として、たとえば特公
昭60-13026号公報、特公昭60-16929号公報、あるいは特
開昭62-215358号公報などに開示されているように、レ
ゾルシンをアンモニアと反応させ、レゾルシンの水酸基
の1つをアミノ基に変換させる方法が知られている。し
かし、レゾルシンとアンモニアとを反応させてm−アミ
ノフェノールを得ようとすると、反応過程で必ずm−フ
ェニレンジアミンそして3,3′−ジヒドロキシジフェニ
ルアミンなどの高沸点不純物が同時に副生してしまう。
このため純度の高いm−アミノフェノールを得ようとす
れば、アンモニアとの反応によって得られた反応生成物
から、不純物としてのm−フェニレンジアミンなどを除
去しなければならない。しかしながら、m−アミノフェ
ノールとm−フェニレンジアミンとは、互いに沸点が近
接しており、またm−アミノフェノールとm−フェニレ
ンジアミンとの混合物は最高共沸混合物を形成するた
め、m−アミノフェノールとm−フェニレンジアミンと
を、通常の蒸留法によって分離することはできない。
しかも、m−アミノフェノールとm−フェニレンジアミ
ンとは、いずれも芳香族第1級アミンで化学的性質も類
似しているため、m−アミノフェノールとm−フェニレ
ンジアミンとを抽出あるいは酸化分解などの化学的方法
によって分離することは困難である。
このためm−アミノフェノールとm−フェニレンジアミ
ンとの分離方法として、たとえば特開昭61-7239号公報
には、不純物としてm−フェニレンジアミンを含むm−
アミノフェノールを水に溶解し、溶解度の差を利用して
m−アミノフェノールだけを再結晶して分離する晶析法
が開示されている。また特開昭61-5059号公報には、不
純物としてm−フェニレンジアミンを含むm−アミノフ
ェノールをエーテル系溶媒に溶解し、同じように溶解度
の差を利用してm−アミノフェノールだけを再結晶して
分離する晶析法が開示されている。
しかしながら、上記のような晶析法によってm−アミノ
フェノールとm−フェニレンジアミンとを分離してm−
アミノフェノールを製造しようとすると、m−アミノフ
ェノールの一部は母液中に残存するため、m−アミノフ
ェノールの収率は低いという問題点があった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し
ようとするものであって、m−フェニレンジアミンがほ
とんど含まれない高純度のm−アミノフェノールを高収
率で得ることができるようなm−アミノフェノールの製
造方法を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係るm−アミノフェノールの製造方法は、レゾ
ルシンとアンモニアとを、水および水に可溶性の触媒の
存在下に液相で加熱下に反応させ、反応終了後の反応混
合物からm−アミノフェノールを分離してm−アミノフ
ェノールを製造するに際して、 (A)得られた反応混合物から未反応アンモニアを除去
し、次いで反応混合物から粗m−アミノフェノールを晶
析させる工程、 (B)該反応混合物を粗m−アミノフェノールと母液と
に分離する工程、 (C)分離された母液に塩素化炭化水素を添加して、副
生物としてのm−フェニレンジアミンを有機層に抽出し
た後、有機層と水層とを分離し、分離された水相をレゾ
ルシンとアンモニアとの反応系に循環させる工程、 (D)工程(B)で得られた粗m−アミノフェノールを
蒸留して高純度のm−アミノフェノールを得る工程、 を含むことを特徴としている。
本発明に係るm−アミノフェノールの製造方法は、上記
のような各工程を含んでいるので、m−アミノフェノー
ルとの分離が困難なm−フェニレンジアミンを効率よく
選択的に除去することができ、高純度のm−アミノフェ
ノールを高収率で得ることができる。
発明の具体的説明 以下、本発明に係るm−アミノフェノールの製造方法に
ついて具体的に説明する。以下の説明は、本発明に係る
m−アミノフェノールの製造工程を示すフローチャート
である第1図を参照しながら行なう。
工程(A) 本発明では、レゾルシンとアンモニアとの反応は、水お
よび水に可溶性の触媒の存在下に行なわれる。この際用
いられる触媒としては、レゾルシンとアンモニアとの反
応に従来用いられる水溶性の触媒が用いられ、具体的に
は、種々の金属化合物および/または種々のアンモニウ
ム化合物または系内でアンモニウム化合物を形成する化
合物を用いることができる。該金属化合物としては、具
体的には、モリブデン、銅、アンチモン、バナジウム、
鉄、ニッケルなどの金属の酸化物、硫酸塩、アンモニウ
ム塩などが用いられる。またアンモニウム塩としては、
塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、沃化アンモニウ
ムなどのハロゲン化アンモニウム、硝酸アンモニウム、
硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、ヘテロポリ酸
アンモニウム、イソポリ酸アンモニウム、たとえばモリ
ブデン酸アンモニウム、タングステン酸アンモニウムな
どが用いられ、さらに系内でアンモニウム化合物を形成
する化合物としては、塩酸、臭化水素酸、およびモリブ
デン、タングステン等を成分とするヘテロポリ酸および
イソポリ酸などの酸性化合物などが用いられる。
アンモニアはレゾルシン1モルに対して、通常、1モル
以上、好ましくは1〜5モルの割合で用いられることが
望ましい。水はアンモニウムが溶解した際、アンモニウ
ムの濃度が、10〜60重量%となるような割合で用いられ
ることが望ましい。また触媒の量は、レゾルシン1モル
に対して、通常、0.001〜2モルが好ましく0.005〜1モ
ルの割合で用いられることが望ましい。
レゾルシンとアンモニアとの反応は、窒素ガス雰囲気下
などの不活性ガスの雰囲気下で、液相反応として行なわ
れ、反応温度は、170〜350℃好ましくは180〜300℃程度
であり、反応圧力は、5〜150kg/cm2G好ましくは10〜5
0kg/cm2G程度である。反応形式は、回分法、半連続法
あるいは連続法のいずれであってもよい。
上記のような反応を終了させると、目的生成物としての
m−アミノフェノールに加えて、通常、副生物としての
m−フェニレンジアミンおよび3,3′−ジヒドロキシジ
フェニルアミンなどの高沸点不純物、さらには未反応の
レゾルシン、アンモニアおよびアミノ化触媒などを含む
反応化合物が得られる。
レゾルシンとアンモニアとの反応を、アンモニアをレゾ
ルシンに対して理論量よりも過剰に用いて行なった場合
には、得られた反応混合物から未反応のアンモニアを回
収して再使用するとよい。この際アンモニアは、通常、
水に溶解させてアンモニア水として回収することが好ま
しい。
未反応のアンモニアを回収するには、反応混合物を、通
常、80〜250℃好ましくは100〜200℃の温度範囲に保持
して、反応混合物の圧力を、0〜10kg/cm2Gに低下させ
ればよい。
次に、上記のようにして未反応のアンモニアが除去され
た反応混合物から粗m−アミノフェノールを晶析させ
る。
反応混合物から粗m−アミノフェノールを晶析させる際
には、予め反応混合物中のm−アミノフェノールの濃度
を5〜60重量%好ましくは10〜45重量%に調整しておく
ことが望ましく、濃度調整は次のようにして行なうとよ
い。すなわちレゾルシンとアンモニアとの反応で得られ
た反応混合物に必要に応じて温水、晶析工程で得られる
母液の一部、あるいは結晶洗浄液を加えればよい。
また上記のような晶析操作を行なうに先立って、反応混
合液を60〜100℃に加熱し、反応混合物全体を均一とし
ておくことが好ましい。
次に、上記のような反応混合物を、通常、0.001〜1℃
/分好ましくは0.01〜0.5℃/分の冷却速度で、0〜50
℃好ましくは25〜45℃まで冷却すると、反応混合物中に
溶解していたm−アミノフェノールが、晶出してくる。
工程(B) 上記のような工程(A)で得られた、粗m−アミノフェ
ノールを含む晶析混合物が含まれた反応混合物を、粗m
−アミノフェノールと母液とに分離する。
反応混合物を粗m−アミノフェノールと母液とに分離す
るには、デカンテーション法、プラスチックもしくは金
属製の網からなるフィルターを用いた通常の濾過法、あ
るいは遠心濾過法などが採用される。なお、粗m−アミ
ノフェノール結晶と母液とを分離する際の温度は、通
常、0〜60℃好ましくは10〜45℃であることが望まし
い。
上記のような操作によって粗m−アミノフェノールを分
離すると、反応混合物中に含まれるm−フェニレンジア
ミンは水に可溶であるため、得られる粗m−アミノフェ
ノール中にはm−フェニレンジアミンはほとんど含まれ
ていない。
工程(C) 上記のような工程(B)で分離された母液中には、晶析
せず母液中に残存したm−アミノフェノール、副生成物
としてのm−フェニレンジアミン、3,3′−ジヒドロキ
シジフェニルアミンなどが含まれているが、本発明で
は、この母液に塩素化炭化水素を添加して、m−フェニ
レンジアミンを有機層に抽出し、一方m−アミノフェノ
ールは水層に残存させる。
このようなm−フェニレンジアミンの抽出に用いられる
ハロゲン化炭化水素としては、飽和脂肪族炭化水素また
は芳香族炭化水素のハロゲン化物好ましくは塩素化物が
用いられるが、具体的には、飽和脂肪族炭化水素のハロ
ゲン化物としては、塩化メチレン、クロロホルム、1,1
−ジクロルエタン、1,2−ジクロルエタン、1,1,1−トリ
クロルエタン、1,1,2−トリクロルエタン、ペンタクロ
ルエタン、ジクロルプロパンなどが用いられる。このう
ち、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタ
ンなどが好ましい。
また芳香族炭化水素のハロゲン化物としては、クロルベ
ンゼン、o−ジクロルベンゼンなどが用いられる。
これらの飽和脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素のハ
ロゲン化物は、単独で用いられてもよく、2種以上組み
合わされて用いられてもよい。また上記のようなハロゲ
ン化物に、少量の他の有機化合物を混合して用いること
もできる。
上記のような飽和脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素
のハロゲン化物は、母液中に含まれるm−フェニレンジ
アミンの量に応じて変化するが、母液1重量部に対し
て、0.2〜10重量部好ましくは1〜5重量部の量で用い
られる。上記のようなハロゲン化物の量がm−アミノフ
ェノール水溶液1重量部に対して0.2重量部未満である
と、母液中に含まれるm−フェニレンジアミンの分離が
不充分となるため好ましくなく、一方m−アミノフェノ
ール水溶液1重量部に対して10重量部を超えると、m−
アミノフェノールの損失が大きくなり、また溶媒回収に
要するエネルギーも多いため好ましくない。
上記のような抽出操作は、向流抽出方式を採用して行な
うことが好ましく、抽出温度は10〜60℃好ましくは25〜
40℃であることが望ましい。m−アミノフェノール水溶
液と、飽和脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素のハロ
ゲン化物との接触は、回分式であっても、連続式であっ
てもよく、このうち連続向流接触方式を採用することが
好ましい。
このような抽出操作は、具体的には、抽出塔を用いて行
なうことが好ましく、母液は該抽出塔の下部から供給
し、上記のようなハロゲン化物は該抽出塔の上部から供
給して、向流接触方式で行なうことが好ましい。この抽
出塔の理論段数は、2〜10段程度であることが好まし
い。なお、母液と上記のようなハロゲン化物との単位時
間当りの抽出塔への供給量は、抽出塔の容積、抽出能力
などに応じて決定される。
このようにして母液の抽出操作を行なうと、m−アミノ
フェノールとともに副生したm−フェニレンジアミンは
上記のようなハロゲン化物によって選択的に有機層に抽
出され、しかもm−アミノフェノールは水層に残存す
る。したがって抽出後に、有機層と水層とを分離すれ
ば、m−フェニレンジアミンが主として含まれた有機層
と、m−アミノフェノールが含まれた水層とが得られ
る。
このようにして分離された水層には、m−アミノフェノ
ールが含まれているため、この水層を、レゾルシンとア
ンモニアとの反応系に循環させる。この際必要に応じて
水層に濃縮操作を施すこともできる。水層を、レゾルシ
ンとアンモニアとの反応系に循環させることによって、
m−アミノフェノールの収率を大幅に向上させることが
できる。
一方、分離された油層から、必要に応じて、濃縮による
m−アミノフェノールの回収、水によるm−アミノフェ
ノールの抽出などの方法によって、m−アミノフェノー
ルを回収した後、油層を蒸留することによって塩素化炭
化水素を回収することが好ましい。蒸留によって回収さ
れた塩素化炭化水素は、工程(C)における抽出操作に
再使用することができる。
工程(D) 上記のような工程(B)で得られた粗m−アミノフェノ
ールを蒸留すると、m−アミノフェノールと高沸点のタ
ール分とが分離されて、高純度のm−アミノフェノール
が得られる。
粗m−アミノフェノールの蒸留は、120〜250℃好ましく
は140〜220℃の温度で、0.1〜600mmHg好ましくは1〜40
0mmHgの圧力で行なわれる。蒸留方式は、連続式であっ
ても回分式であってもよい。
発明の効果 本発明に係るm−アミノフェノールの製造方法では、上
記のような一連の工程(A)〜(D)を組み合わせてい
るので、m−アミノフェノールとの分離が困難なm−フ
ェニレンジアミンを効率よく選択的に除去することがで
き、高純度のm−アミノフェノールを高収率で得ること
ができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例1 (1)SUS-316製の加圧反応器にレゾルシン1100g、モリ
ブデン酸アンモニウム((NH4)7Mo6O24・4H2O)350gおよび2
8重量%アンモニア水1821gを仕込み、攪拌下200℃で8
時間かけ、レゾルシンとアンモニアとの反応を行った。
反応終了後、内容物を140℃に冷却し、140℃で反応器内
の圧力を低下させ、反応混合物中の未反応アンモニアを
留去して水に溶解させた。該操作で40重量%アンモニア
水839gが得られた。
(2)上記(1)で未反応のアンモニアが除去された反
応混合物2420gを85℃まで冷却し、これに85℃の熱水440
0gを加え、充分攪拌したのち、6時間かけて35℃まで冷
却した。次いで該操作で得られた晶出混合物を35℃で遠
心濾過し、母液と粗m−アミノフェノールとに分離し
た。
次いで、粗m−アミノフェノールを740gの水で洗浄し、
洗浄液は母液に合わせた。この結果、純度90.5%の粗m
−アミノフェノール744gと、m−アミノフェノール4.23
重量%、レゾルシン0.32重量%、m−フェニレンジアミ
ン0.51重量%を含む母液(洗浄液を含む)6810gとが得
られた。
この結果から、レゾルシンとアンモニアとの反応でのレ
ゾルシンの転化率は98.0%であり、m−アミノフェノー
ルの選択率は90.0%であることがわかった。
(3)上記(2)で得られた洗浄液を含む母液を、100g
/時間の速度で、理論段数7段の向流抽出塔の下部から
供給するとともに、一方抽出塔の上部からは200g/時間
の速度で1,2−ジクロルエタンを各々供給し、30℃で連
続向流抽出を行なった。
向流抽出塔の上部からは、m−アミノフェノール3.46重
量%、レゾルシン0.32重量%、m−フェニレンジアミン
0.04重量%を含む水溶液6751gが得られた。該抽出操作
で母液中のm−フェニレンジアミンの92%が1,2−ジク
ロルエタンによって抽出除去され、m−アミノフェノー
ルは81.1%が水層に残留したことになる。
(4)前記(2)で得られた粗m−アミノフェノール74
4gを温度160℃、圧力7mmHgの条件で単蒸留処理したとこ
ろ、純度99.56%のm−アミノフェノールが666g得られ
た。
(5)前記(3)で得られた水層6751gを、減圧下で165
8gにまで濃縮し、(1)の反応器に供給した。
実施例2 (1)実施例1の(5)で、濃縮された水層が供給され
た反応器に、レゾルシン812g、液体アンモニア386g、モ
リブデン酸アンモニウム3gを加え、攪拌下200℃で8時
間かけ、レゾルシンとアンモニアとの反応を行った。
反応終了後、内容物を140℃に冷却し、140℃で反応器内
の圧力を低下させ、反応液中の未反応アンモニアを留去
して水に溶解させた。該操作で41重量%のアンモニア水
618gが得られた。
(2)上記(1)で未反応のアンモニアが除去された反
応混合物2232gを85℃まで冷却し、これに85℃の熱水458
0gを加えて充分攪拌したのち、6時間かけて35℃まで冷
却した。次いで該操作で得られた晶出混合物を35℃で遠
心濾過し、母液と粗m−アミノフェノールとに分離し
た。
次いで、粗m−アミノフェノールを740gの水で洗浄し、
洗浄液は母液に合わせた。この結果、純度91.1%の粗m
−アミノフェノール738gと、m−アミノフェノール4.24
重量%、レゾルシン0.22重量%、m−フェニレンジアミ
ン0.37重量%を含む母液(洗浄液を含む)6805gとが得
られた。
この結果から、反応系に加えられたレゾルシンを基準と
して、レゾルシンとアンモニアとの反応によるレゾルシ
ンの転化率は98.2%であり、m−アミノフェノールの選
択率は89.7%であることがわかった。
(3)上記(2)で得られた粗m−アミノフェノール73
8gを温度160℃、圧力7mmHgの条件で単蒸留処理したとこ
ろ、純度99.58%のm−アミノフェノールが668g得られ
た。
(4)上記(2)で得られた洗浄液を含む母液を100g/
時間の速度で、理論段数7段の向流抽出塔の下部から、
一方抽出塔の上部からは200g/時間の速度で1,2−ジクロ
ルエタンを各々供給し、30℃でm−フェニレンジアミン
の連続向流抽出を行なった。
向流抽出塔の上部から精製されて得られた母液6748g
を、減圧下で1649gで濃縮し、(1)の反応器に供給し
た。
比較例1 (1)実施例1の(2)で得られた晶析母液(洗浄液を
含む)6810gを、抽出操作を行わずに、減圧下1658gにま
で濃縮し、実施例1の(1)で用いた反応器に仕込ん
だ。これにレゾルシン812g、液体アンモニア386g、モリ
ブデン酸アンモニウム3gを加え、攪拌下200℃で8時間
かけ、レゾルシンとアンモニアとの反応を行った。
反応終了後、内容物を140℃に冷却し、140℃で反応器内
の圧力を低下させ、反応液中の未反応アンモニアを留去
した。
(2)上記(1)で未反応のアンモニアが除去された反
応混合物2245gを85℃まで冷却し、これに85℃の熱水482
0gを加えて充分攪拌したのち、6時間かけて35℃まで冷
却した。次いで該操作で得られた晶出混合物を35℃で遠
心濾過し、母液と粗m−アミノフェノールとに分離し
た。
次いで、粗m−アミノフェノールを740gの水で洗浄し、
洗浄液は母液に合わせた。この結果、純度87.9%の粗m
−アミノフェノール793.9gと、m−アミノフェノール4.
25重量%、レゾルシン0.25重量%、m−フェニレンジア
ミン0.52重量%を含む母液(洗浄液を含む)7011gとが
得られた。
この結果から、反応系に加えられたレゾルシンを基準と
し、レゾルシンとアンモニアとの反応によるレゾルシン
の転化率は97.9%であり、m−アミノフェノールの選択
率は87.5%であることがわかった。
(3)上記(2)で得られた粗m−アミノフェノール79
3.9gを温度160℃、圧力7mmHgの条件で単蒸留処理したと
ころ、m−アミノフェノールが705g得られたが、このm
−アミノフェノール中にはm−フェニレンジアミン3.5
重量%が含まれており、純度は96.5%と著しく低かっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るm−アミノフェノールの製造方
法を示すフローチャートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レゾルシンとアンモニアとを、水および水
    に可溶性の触媒の存在下に液相で加熱下に反応させ、反
    応終了後の反応混合物からm−アミノフェノールを分離
    してm−アミノフェノールを製造するに際して、 (A)得られた反応混合物から未反応アンモニアを除去
    し、次いで反応混合物から粗m−アミノフェノールを晶
    析させる工程、 (B)該反応混合物を粗m−アミノフェノールと母液と
    に分離する工程、 (C)分離された母液に塩素化炭化水素を添加して、副
    生物としてのm−フェニレンジアミンを有機層に抽出し
    た後、有機層と水層とを分離し、分離された水相をレゾ
    ルシンとアンモニアとの反応系に循環させる工程、 (D)工程(B)で得られた粗m−アミノフェノールを
    蒸留して高純度のm−アミノフェノールを得る工程、 を含むことを特徴とするm−アミノフェノールの製造方
    法。
JP32776487A 1987-12-12 1987-12-23 m−アミノフェノールの製造方法 Expired - Fee Related JPH0753698B2 (ja)

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JP32776487A JPH0753698B2 (ja) 1987-12-23 1987-12-23 m−アミノフェノールの製造方法
CA000585294A CA1329626C (en) 1987-12-12 1988-12-08 Production of m-aminophenol
DE8888311684T DE3880110T2 (de) 1987-12-12 1988-12-09 Herstellung von m-aminophenol.
EP88311684A EP0321158B1 (en) 1987-12-12 1988-12-09 Production of m-aminophenol
ES198888311684T ES2040873T3 (es) 1987-12-12 1988-12-09 Un metodo de purificacion de una solucion acuosa de m-aminofenol.
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