JPH0753330Y2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は電話機内蔵のファクシミリ装置に関する。

（ロ）従来の技術 最近のファクシミリ装置に於いては、例えば実開昭63−
133756号公報に示されるように、電話機能を内蔵したも
のが開発されており、ファクシミリ装置のキーボードの
テンキーよりダイヤル番号を入力することにより、ダイ
ヤル発信するよう構成されている。即ち第２図に示すよ
うにキーボード（１）のテンキーよりダイヤル番号が入
力されると、制御回路（２）が入力されたダイヤル番号
データに基づきダイヤル信号発生回路（３）を制御して
トーンのダイヤル信号を発生させスピーチネットワーク
回路（４）を介して電話回線（Ｌ）にダイヤル発信する
よう構成されており、ダイヤル発信に相手が応答すれば
ハンドセット（５）で通話を行なうことが出来るし、相
手がファクシミリ装置の場合には、キーボード（１）で
通信キーを操作すると、切換回路（６）がファクシミリ
部（７）へ切換わり、送信を行なうことが出来る。又キ
ーボード（１）ではファンクションキーとテンキーの組
合せ操作により、ファクシミリ部（７）の動作条件を各
種設定可能であり、設定された条件はファクシミリ部
（７）のメモリに記憶されるよう構成されている。

（ハ）考案が解決しようとする課題 ところで前述の構成に於いて、停電が発生した場合制御
回路（２）が不動作となり、キーボード（１）も使用で
きない為ダイヤル発信を行うことが出来ず電話機が使用
できないという問題が有る。

そこでこの問題を解決する為に、第３図に示すように電
話機回路部（８）を電話回線（Ｌ）よりの電圧で駆動
し、ダイヤル番号を入力するテンキー（９）をダイヤル
制御回路（10）に接続して構成すれば、停電時でも電話
機が作動可能となる。

しかしながら今度はファクシミリ部（７）の動作条件を
設定する際に、テンキー（９）が制御回路（２）から分
離されているので、条件設定が出来ないという新たな問
題が発生する。

そこでこの問題を解決する為には、条件設定を行なう為
のキースイッチを制御回路（２）に設ける必要が有り、
キースイッチ数が増加する。大型の高級機であればテン
キー以外にも多くのスイッチが使用されている為、それ
らのスイッチを併用することも可能であるが、小型の低
価格機ではスイッチを取付けるスペースも少なく又併用
できるスイッチも少ない為、条件設定用に新たにスイッ
チを設けなければならなかった。

（ニ）課題を解決するための手段 本考案は上述の問題点を解消すべくなされたもので、テ
ンキーが接続されトーンのダイヤル信号を発生するダイ
ヤル信号発生回路と、発生されたトーン信号を検出しデ
ィジタルデータに変換してファクシミリ装置の制御回路
に供給するトーン信号検出回路と、発生されたトーン信
号を電話回線に出力するかトーン信号検出回路に出力す
るかを切換える切換手段で構成したものである。

（ホ）作用 本考案は上述の如く構成したので、停電時でもダイヤル
発信を行なうことが可能であるし、電話機回路部に設け
たテンキーによりファクシミリ装置の条件設定を行なう
ことが出来る。

（ヘ）実施例 以下本考案の実施例を図面に基づき説明する。尚第３図
と同一構成要素は同一図番で示し、本案により改良した
点につき説明する。

（11）は電話機回路部（８）を電話回線（Ｌ）に接続す
るかトーン信号検出回路（12）に接続するかを切換える
切換スイッチで、可動接点（11a）が電話機回路部
（８）に接続され、一方の固定接点（11b）が切換回路
（６）に接続され、他方の固定接点（11c）がトーン信
号検出回路（12）に接続されている。又固定接点（11
c）には電話機回路部（８）が電話回線（Ｌ）から切り
離された時、電話機回路部（８）へ駆動電圧を供給する
直流電源回路（13）が接続されている。スタンバイ状態
に於いて、切換回路（６）及び切換スイッチ（11）は図
示の如く切換えられており、電話機回路部（８）が電話
回線（Ｌ）に接続されている。尚キーボード（１）には
通信キー、コピーキー、ファンクションキー等の少数の
キーが設けられている。

次に斯る構成よりなる本考案の動作につき説明する。

先ず電話として使用する場合、切換回路（６）及び切換
スイッチ（11）は図示の如く切換えられており、電話機
回路部（８）が電話回線（Ｌ）に接続されているので、
テンキー（９）を操作しダイヤル番号の入力を行なう
と、ダイヤル信号発生回路（３）よりトーンのダイヤル
信号が発生され、スピーチネットワーク回路（４）を介
して電話回線（Ｌ）にダイヤル発信が行なわれる。ダイ
ヤル発信に相手が応答すればハンドセット（５）により
通話を行なうことができる。この際電話機回路部（８）
には、電話回線（Ｌ）より駆動電圧が供給されており、
この電圧に基づき動作制御される。したがって停電時に
於いても電話機回路部（８）には電話回線（Ｌ）より駆
動電圧が供給されるので、電話機の使用が可能となる。

次にファクシミリ交信を行なう場合、前述と同様にして
ダイヤル発信した後、相手ファクシミリ装置の応答を確
認した処で、キーボード（１）の通信キーを操作する
と、キー信号を検出した制御回路（２）は、切換回路
（６）を制御しファクシミリ部（７）へ切換えた後、送
信原稿の読取りを行ない送信を開始する。

次にファクシミリ装置の各種動作条件の設定を行なう場
合には、切換スイッチ（11）を固定接点（11c）側に切
換え電話機回路部（８）を電話回線（Ｌ）から切り離
し、直流電源回路（13）より電話機回路部（８）へ駆動
電圧を供給する。そして条件設定する内容に対応してテ
ンキー（９）を操作すると、前述と同様にしてダイヤル
信号発生回路（３）よりトーン信号が発生され、トーン
信号検出回路（12）により検出が行なわれディジタルデ
ータに変換して制御回路（２）に供給される。データを
取り込んだ制御回路（２）では、所定の手順により条件
設定の制御を行なう。この際切換スイッチ（11）は固定
接点（11c）側に切換えられているので、発生されたト
ーン信号が電話回線（Ｌ）に送出されることはない。

（ト）考案の効果 上述の如く本考案のファクシミリ装置は、テンキーを電
話機回路部に接続すると共に、電話機回路部より発生さ
れたトーン信号を検出する手段を設け、検出したトーン
信号に基づき変換したディジタルデータを制御回路に供
給するよう構成した事により、停電時に於いても電話機
の使用を可能にすると共に、トーン信号の検出でファク
シミリ装置の動作状態の条件設定を行うことが出来るも
ので、キースイッチを多く用いることが出来ない小型の
ファクシミリ装置に有効なるものである。また、発生さ
れたトーン信号を電話回線に出力するかトーン信号検出
回路に出力するかを切換えることができるので、電話回
線を介して送られてくる不所望なトーン信号によるファ
クシミリ装置の動作状態の条件の誤設定を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のファクシミリ装置の構成を示すブロッ
ク図、第２図、第３図は従来例を示すブロック図であ
る。 （１）……キーボード、（２）……制御回路、（３）…
…ダイヤル信号発生回路、（７）……ファクシミリ部、
（８）……電話機回路部、（９）……テンキー、（10）
……ダイヤル制御回路、（11）……切換スイッチ、（1
2）……トーン信号検出回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電話機を内蔵したファクシミリ装置に於い
   て、テンキーが接続されトーンのダイヤル信号を発生す
   るダイヤル信号発生回路と、発生されたトーン信号を検
   出しディジタルデータに変換してファクシミリ装置の制
   御回路に供給するトーン信号検出回路と、発生されたト
   ーン信号を電話回線に出力するかトーン信号検出回路に
   出力するかを切換える切換手段で構成した事を特徴とす
   るファクシミリ装置。