JPH0752944Y2 - 窓枠サッシの水切り用端部カバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はアルミニウムサッシの改良に係り、殊に窓枠サ
ッシの腰部分に位置する水切りの端部を覆う窓枠サッシ
の水切り用端部カバーに関するものである。

［従来の技術］ アルミサッシ部材は一般に長物部材を所要長さに切断し
て使用しており、窓枠サッシの水切りについても同様で
ある。従って水切りの端部は断ち切り状態になってお
り、鋭利なエッジが構成されている。特に水切りが窓枠
サッシの腰部分に位置する構造のものでは、露出した該
端部の鋭利なエッジによって使用者が傷つけられる等、
安全上の問題を有していた。

このため従来より水切りの端部を、現場処理にて端板で
覆う際に、端板を折曲加工する或は面取加工する等の作
業を必要としていた。

［考案が解決しようとする課題］ しかし該鋭利なエッジを前記した現場処理により端部カ
バーを構成して完全に被覆するためには、多大な労力を
有することとなるばかりでなく、施工後の見栄えも好ま
しくないものであった。

本考案は上記問題に鑑みてなされたものであり、水切り
の端部を覆って鋭利なエッジを包み、安全性を確保する
と共に、現場施工の簡単な窓枠サッシの水切り用端部カ
バーを提供することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ 即ち本考案に係る窓枠サッシの水切り用端部カバーは、
窓枠サッシ下枠材の下端前面部に対して傾斜面部と前面
部及び下面部を有する構造の水切枠を、一体的又は別体
で長手方向に連続する型枠材によって構成した該水切枠
の端部を覆う構造において、適宜幅をもって長手方向に
伸びる板状の水切枠固定縁と、同じく適宜幅をもって長
手方向に伸びる板状のカバー板固定縁の一側縁を、両板
面が直交するように一体成形し、且つ両板が直交する外
角部に位置して前記水切枠固定縁側に断面が略矩形にな
る縁条を長手方向に一体成形してなる縁型材と、該縁型
材のカバー板固定縁の外側面に固着するカバー板とから
構成してなる端部カバーであり、前記縁型材が、型枠材
の水切枠固定縁とカバー板固定縁の一部を切断除去し、
また該切断除去位置相当部の縁条を折曲加工して構成し
た構造になることを特徴とし、前記端部カバーの縁条か
ら延びる水切枠固定縁を前記水切枠の端部に内挿し、固
着一体化することを要旨とするものである。

また、前記縁条は、水切枠固定縁からその外面側に水切
枠の板厚より僅かに大きい段差構造を構成してなり、水
切枠に固着したとき、その面より僅かに高い縁構造を構
成することを要旨とするものである。

［作用］ 上記端部カバーは、縁型材を切断折曲加工しカバー板を
固設一体化して面取加工を施すところまでは工場の生産
ラインで仕上げて現場へ提供することができるため、現
場施工の工数を著しく省略することができると共に、品
質を工場で管理することができるため、現場施工を簡単
にすると同時に施工後仕上げ状態のバラツキを解消する
ことができる。しかも本考案の目的である水切枠を現場
の寸法に合わせて切断したときに生ずる鋭利なエッジを
隠蔽し、安全性を確保することができる。

［実施例］ 以下、本考案に係る窓枠サッシの水切り用端部カバーの
一実施例を図面に従って説明する。

符号１は窓枠サッシの下枠材ａの下端前面部に別体で固
設するようになる（一体的に成形することもできる）ア
ルミ型枠材の水切枠であり、傾斜面部11の上縁12をビス
ｂにより下枠材ａに締結固着して成る。上記水切枠１は
傾斜面部11に続いて前面部13を構成し、該前面部13の下
端を内側に屈折して構成した下面部14の内端に水返し縁
15を上方に屈折構成した断面に成る。こうした構造にな
る水切枠１は長手方向に連続した型枠部材であるため、
現場で必要な長さに切断して使用するようになり、切断
端部に鋭利なエッジが形成される。

本考案の端部カバー２は縁型材３とカバー板４によって
構成されるものである。上記縁型材３は、第５図に示す
如く断面が矩形になる縁条31の断面二方向に向かって直
交するように、水切枠固定縁32とカバー板固定縁33をそ
れぞれ水切枠１の板厚及びカバー板４の板厚より大きい
段差ｓをもって（第３図の拡大図参照）一体に形成した
アルミニウム型枠部材によって構成してあり、縁条31の
外角は面取加工r1を施して成る。該縁型材３は水切枠１
の大きさに従ってアルミニウム型枠部材を切断し、第４
図に示すように切断折り曲げ加工した構造になる。即ち
切断した縁型材３は、縁条31の折り曲げ位置と対応する
水切枠固定縁32とカバー板固定縁33を切断除去（第５図
ハッチング部参照）したもので縁条31の下端部は大きく
面取加工r2を施してある。

また上記カバー板４は端面形状Ｌ形のアルミニウム型枠
材によって切り抜き構成したものであり、上記縁型材３
のカバー板固定縁33に対して縁条31の内側に嵌合する端
板部41と、水切枠１の下面部14と同レベルになると共に
該下面部14後方に連続面を構成して配置可能な折曲舌部
42とによって構成してなるもので、下面部14端部と当接
する下縁外角部には面取加工r3を施して成る。

上記端部カバー２は、縁型材３とカバー板４をリベット
堅締（かしめ）加工、溶接加工または接着加工等によっ
て縁型材３のカバー固定縁33と工場生産の段階で予め固
着一体化してあり、施工現場では水切枠１の端部に縁型
材３の水切枠固定縁32を内挿した状態で、両者をリベッ
ト堅締（かしめ）加工、溶接加工または接着加工等によ
って固着して成る。また折曲舌部42は、下面部14と連続
した面を構成するように、必要に応じてサッシの下枠材
ａの下方にある支持部材に固設することができる。従っ
て水切枠１の端部は段部ｓに嵌合してエッジが面より後
退する構造になる。

上記構成になる窓枠サッシの水切り用端部カバー２は、
例えば第６図に示すように出入口ｃに隣接した窓枠ｄの
下端に位置する水切枠１の端部を覆う構造として有用で
あり、現場施工によって取付寸法に切断加工された水切
枠１の鋭利なエッジが縁条31の面より後退した構造にな
り、使用者が水切枠１のエッジに直接触れることを避け
る構造になる。

［考案の効果］ 以上述べたように本考案に係る窓枠サッシの水切り用端
部カバーは、端部カバーを工場において面取加工を施す
ところまで仕上げた上で現場に提供することができ、現
場施工時で形成される鋭利なエッジを縁型材の縁条によ
って簡単に隠蔽処理することができるので、現場におけ
る施工が簡単であると共に、鋭利なエッジからの安全性
を確保することができる特徴を有するものであり、本考
案実施後の実用的効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

本考案に係る窓枠サッシの水切り用端部カバーの一実施
例を示すものであり、第１図は水切り用端部カバーの組
付状態を示す窓枠サッシ下部の斜視図、第２図は同要部
の側断面図、第３図は第２図におけるIII−III線拡大断
面図、第４図は同要部の分解斜視図、第５図は型枠材の
斜視図、第６図は窓枠サッシの水切取付位置を示す窓枠
の正面図である。 １…水切枠、２…水切り用端部カバー、３…縁型材、４
…カバー板、11…傾斜面部、13…前面部、14…下面部、
31…縁条、32…水切枠固定縁、33…カバー板固定縁、41
…端板部、42…折曲舌部、ａ…窓枠サッシの下枠材、r
1,r2,r3…面取加工。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】窓枠サッシ下枠材の下端前面部に対して傾
   斜面部11と前面部13及び下面部14を有する構造の水切枠
   １を、一体的又は別体で長手方向に連続する型枠材によ
   って構成した該水切枠１の端部を覆う構造において、 適宜幅をもって長手方向に伸びる板状の水切枠固定縁32
   と、同じく適宜幅をもって長手方向に伸びる板状のカバ
   ー板固定縁33の一側縁を、両板面が直交するように一体
   成形し、且つ両板が直交する外角部に位置して前記水切
   枠固定縁32側に断面が略矩形になる縁条31を長手方向に
   一体成形してなる縁型材３と、 該縁型材３のカバー板固定縁33の外側面に固着するカバ
   ー板４とから構成してなる端部カバーであり、 前記縁型材３が、型枠材の水切枠固定縁32とカバー板固
   定縁33の一部を切断除去し、また該切断除去位置相当部
   の縁条31を折曲加工して構成した構造になることを特徴
   とし、 前記端部カバーの縁条31から延びる水切枠固定縁32を前
   記水切枠１の端部に内挿し、固着一体化することを特徴
   とする窓枠サッシの水切り用端部カバー。
2. 【請求項２】前記縁条31が水切枠固定縁32からその外面
   側に水切枠１の板厚より僅かに大きい段差構造を構成し
   てなり、水切枠１に固着したとき、その面より僅かに高
   い縁構造を構成することを特徴とする請求項１記載の窓
   枠サッシの水切り用端部カバー。