JPH0752770Y2 - ドアミラー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は自動車のドアミラー、特に雨天の時に雨水が
鏡面に付着するのを防止するドアミラーに関する。

〔従来の技術とその課題〕

自動車のドアミラーは、通常ドアウインドウの下部の前
方のコーナー部の外側に折り畳み可能な支持体を取り付
け、支持体に鏡板を取り付けたものである。

このように、ドアミラーは車外に取り付けてあるにもか
かかわらず、これまで何ら雨よけ対策がなされておら
ず、雨天の日にはドアミラーの鏡面に雨がかかって後方
が非常に見ずらいのが現状である。

そこで、この考案の課題は、雨天の日でも鏡面に雨がか
かりにくいドアミラーを提供し、自動車の安全性を高め
ることにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するため、この考案は、上述したドア
ミラーにおいて、鏡板の前面部にその鏡板と略同一の形
状、大きさを有する第二の鏡板を上端縁を支点として回
動可能に取り付け、第二の鏡板を前方の略水平位置に保
持する保持手段を設け、前記第二の鏡板にはドアのウイ
ンドウガラスに接触するワイパーを取り付ける構成にし
たのである。

〔作用〕

雨天の日には、第二の鏡板を前方の略水平位置まで回動
させ、保持手段によりその状態を保持すると、第二の鏡
板の後方に位置していた鏡板が現われ、第二の鏡板はそ
の鏡板の雨よけとして機能する。また、第二の鏡板を回
動させる際に、ワイパーがドアのウインドウガラスに付
着した水滴を除去する。

晴天日には、第二の鏡板を閉じて、この鏡板を介して後
方を見ることができる。

〔実施例〕

以下、実施例について図面を参照して説明する。

第６図および第７図に示すように、このドアミラーは従
来のドアミラーの鏡板11の前面に第二の鏡板20を開閉可
能に取り付けると共に、この第二の鏡板20にドアウイン
ドウａ用のワイパー30を取り付けたものである。

第１図および第３図に示すように、前記鏡板11は自動車
のドアウインドウａのコーナー部に折り畳み可能に取り
付ける支持体10に支持されている。前記鏡板20は、鏡板
11と同一の形状および大きさであり、第２図に示すよう
に、鏡板11の前面にその鏡面を外側に向けて重ね合わ
せ、上端縁の両側に突出した軸21を支持体10に設けた溝
22に嵌め込んである。また、鏡板20の外側端縁にはフー
ドとして側板23を取り付けてあり、鏡板20が鏡板11に重
ね合わされた状態のときは支持体10内に収納される。鏡
板20は、前記軸21を支点として前方に回動し、第４図お
よび第５図に示すように、鏡板11に対して90°開いた位
置においては軸21を溝22の後方にスライドさせると共に
側板23に設けた突起24を鏡板11の凹部12に係合させてそ
の状態を保持する。また、鏡板20が鏡板11に重ね合わさ
れた位置にあるときは、第１図および第２図に示すよう
に、鏡板20の下端縁に設けた突起25を支持体の凹部13に
係合させてその状態を保持する。

前記ワイパー30は、鏡板20の下端縁にヒンジ33を介して
取り付けた板状部材31から鏡板20の内側端縁にわたって
拭部材として好ましくは鏡板20とドアウインドウａとの
間を隙間無く塞ぐゴム板32を取り付けたものである。

前記板状部材31は鏡板20に対して180°開いた位置から
その鏡面側にのみ回動可能になっているため、第４図に
示すように、鏡板20を開いたときには略水平状態を保
つ。一方、鏡板20を閉じたときは、第６図に示すよう
に、ゴム板32が折れ曲がると共に、板状部材31がドアに
引っ掛かって水平状態になる。

なお、鏡板11には曇りをとるためにヒータを設けてあ
る。また、鏡板20を開いたときに、鏡板20が水平に対し
て10°程度の傾斜角でその端部が高くなるように支持体
10を傾けておくと、運転席から鏡板11が見やすくなるの
で好ましい。

以上のように構成されたドアミラーは、第７図に示すよ
うに、雨天の日に鏡板20を開いて略水平位置に保持する
と、鏡板20および側板23が雨よけフードとして機能する
と共に、鏡板20を開くときにワイパー30がドアウインド
ウａの水滴による曇りを除去するので後方が見やすくな
る。また、晴天の日には、第６図に示すように鏡板20を
閉じて鏡板20により後方を見ることができる。

〔効果〕

上述したように、この考案のドアミラーは、従来のドア
ミラーにおける鏡板の前面にその鏡面およびドアウイン
ドウの雨よけとして機能する第二の鏡板を設ける構成に
したため、雨天の日でも後方に位置する鏡板に雨がかか
りにくく、車体の後方が見やすいので自動車の安全性が
高まる。

また、第二の鏡板にはワイパーを取り付けてあるため、
第二の鏡板を雨よけとして使用する際には同時にドアの
ウインドウガラスに付着した水滴を除去することがで
き、さらに見通しがよくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る一実施例を示す断面図、第２
図は同上の部分断面図、第３図は同じく全体を示す正面
図、第４図は第二の鏡板を開いた状態を示す断面図、第
５図は第４図のＸ−Ｘ線に沿った部分断面図である。 また、第６図は第二の鏡板を閉じた状態を示す斜視図、
第７図は第二の鏡板を開いた状態を示す斜視図である。 10……支持体、11……鏡板、12、13……凹部、20……鏡
板、21……軸、22……溝、23……側板、24、25……突
起、30……ワイパー、31……板状部材、32……ゴム板、
33……ヒンジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車のドアミラーにおいて、鏡板の前面
   部にその鏡板と略同一の形状の大きさを有する第二の鏡
   板を上端縁を支点として回動可能に取り付け、第二の鏡
   板を前方の略水平位置に保持する保持手段を設け、前記
   第二の鏡板にはドアのウインドウガラスに接触するワイ
   パーを取り付けたことを特徴とするドアミラー。