JPH075274U - 分岐接続箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排水穴等からロアケース内に逆流した雨水等
を、アッパーケース内に浸入させないようにした分岐接
続箱を提供する。 【構成】 ロアケース（１）の外周壁（１ａ）の内面に
形成したロック突起（１ｂ）に、アッパーケース（２）
の外周壁（２ａ）の外面に形成したロック突起（２ｂ）
を乗り越えさせて、ロアケースとアッパーケースを嵌合
ロック突起する分岐接続箱である。アッパーケースのロ
ック突起の両側部に、ロック突起と同じ高さで下方へ伸
長するリブ（２ｃ）を形成する。排水穴等からロアケー
ス内に雨水等が逆流した場合、ロック突起の下方から両
側部へ流出しようとする雨水等の流れはリブにより阻止
される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車用ワイヤハーネス等のコネクタを分岐接続して、回路を分岐 する分岐接続箱に関し、詳しくは、ケース内への浸水防止に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車用ワイヤハーネスを種々の電装品に分岐接続するのに用いられる分岐接 続箱は、分岐接続点を１箇所に集中させて、配線を合理的かつ経済的に分岐接続 するものであり、ワイヤハーネスの高密度化に伴って種々の形式のものが開発さ れている。

【０００３】 上記分岐接続箱は、図４及び図５に示すように、ロアケース１とアッパーケー ス２とを備え、ロアケース１の外周壁１ａの内面にアッパーケース２の外周壁２ ａの外面を嵌合させ、上記外周壁１の内面に形成したロック突起１ｂに、上記外 周壁２ａの外面に形成したロック突起２ｂを乗り越えさせて、両ケース１，２を 嵌合ロックするようにしている。また、このように嵌合ロックしたロアケース１ とアッパーケース２の上方及び下方はアッパーカバーとロアカバー（図示せず。 ）により閉鎖される。

【０００４】 上記分岐接続箱は、自動車のエンジンルーム内に設置されるために、雨水等の 浸入を防止したり、浸入した雨水等を排水するための工夫がなされており、その 工夫の１つとして、ロアケース１の底側に、浸入した雨水等を排水する排水穴１ ｃを設けている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記排水穴１ｃは、ロアケース１にロック突起１ｂを成形する ための肉抜き部分を利用しているため、ロック突起１ｂの真下に設けられており 、矢印ａで示すように、上記排水穴１ｃから雨水等が逆流してロアケース１とア ッパーケース２との間の隙間ｔに浸入することがある。このとき、図６（Ａ）（ Ｂ）に示すように、アッパーケース２のロック突起２ｂの下方には、雨水等の浸 入を防止するものがないため、矢印ｂで示すように、雨水等がロック突起２ｂの 下方からロック突起２ｂの両側部を通ってアッパーケース２内に侵入し、バスバ ー等を浸水させるおそれがある。

【０００６】 本考案は上記問題を解消するためになされたもので、排水穴等からロアケース 内に逆流した雨水等を、アッパーケース内に浸入させないようにした分岐接続箱 を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、ロアケースにアッパーケースを嵌合さ せ、ロアケースの外周壁の内面に形成したロック突起に、アッパーケースの外周 壁の外面に形成したロック突起を乗り越えさせて、両ケースを嵌合ロックする分 岐接続箱において、 上記アッパーケースのロック突起の両側部に、該ロック突起と同じ高さで下方 へ伸長するリブを形成したことを特徴とする分岐接続箱を提供するものである。

【０００８】

【作用】

本考案の分岐接続箱では、排水穴等からロアケース内に雨水等が逆流したとき 、アッパーケースのロック突起の両側部に形成したリブが、ロック突起の下方か らの流れてくる雨水等がロック突起の両側部へ流出するのを防ぐため、アッパー ケース内に雨水等が浸入することがない。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を図示の実施例により詳細に説明する。 なお、図４以下の従来技術と同一構成・作用の箇所は同一番号を付して詳細な 説明は省略する。

【００１０】 図１及び図２に示すように、本実施例の分岐接続箱では、ロアケース１の外周 壁１ａの内面の適所にロック突起１ｂを形成すると共に、アッパーケース２の外 周壁２ａの外面の適所にロック突起２ｂを形成している。

【００１１】 上記アッパーケース２のロック突起２ｂの両側部には、該ロック突起２ｂと同 じ高さで、すなわち、ロアケース１とアッパーケース２との間の隙間ｔ（図３参 照）と同じ幅で、下方へ伸長するリブ２ｃ，２ｃを一体的に形成している。該リ ブ２ｃ，２ｃは、ロック突起２ｂの両側部に形成しているので、該ロック突起２ ｂとロアケース１のロック突起１ｂとの嵌合ロックに支障はない。

【００１２】 ロアケース１とアッパーケース２は、ロアケース１の外周壁１ａの内面にアッ パーケース２の外周壁２ａの外面を嵌合させ、ロアケース１のロック突起１ｂに アッパーケース２のロック突起２ｂを乗り越えさせて、ロック突起１ｂを上側、 ロック突起２ｂを下側に位置させることにより嵌合ロックされる。また、アッパ ーケース２の上方をアッパーカバー３で閉鎖する一方、ロアケース１の下方をロ アカバー（図示せず。）により閉鎖した後、自動車のエンジンルーム等に配置さ れる。

【００１３】 矢印ａに示すように、使用中にロアケース１の底側の排水穴１ｃから雨水等が 逆流して、ロアケース１とアッパーケース２との間の隙間ｔに浸入したとすると 、この雨水等は、ロック突起２ｂの下方まで流れてくる。しかしながら、図３（ Ａ）（Ｂ）に示すように、アッパーケース２のロック突起２ｂの両側部には、下 方へ伸長するリブ２ｃ，２ｃを設けているため、矢印ｂで示すようにロック突起 ２ｂの両側部へ流出しようとする雨水等の流れは、このリブ２ｃ，２ｃにより阻 止される。よって、上記排水穴１ｃから逆流した雨水等がアッパーケース２内に 侵入することはなく、バスバー等の浸水は確実に防止される。

【００１４】

【考案の効果】

以上の説明より明らかなように、本考案の分岐接続箱は、アッパーケースのロ ック突起の両側部に、該ロック突起と同じ高さで下方へ伸長するリブを形成して いるため、排水穴等からロアケース内に雨水等が逆流しても、このリブにより、 ロック突起の下方から両側部へ流出しようとする雨水等の流れが阻止され、よっ て、アッパーケース内の浸水を確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の分岐接続箱の分解斜視図である。

【図２】 図１の分岐接続箱の嵌合ロック部の断面図で
ある。

【図３】 （Ａ）は図２のＡ−Ａ線断面図、（Ｂ）は図
２のＢ−Ｂ線断面図である。

【図４】 従来の分岐接続箱の分解斜視図である。

【図５】 図４の分岐接続箱の嵌合ロック部の断面図で
ある。

【図６】 （Ａ）は図５のＣ−Ｃ線断面図、（Ｂ）は図
５のＤ−Ｄ線断面図である。

【符号の説明】

１ ロアケース １ａ 外周壁 １ｂ ロック突起 １ｃ 排水穴 ２ アッパーケース ２ａ 外周壁 ２ｂ ロック突起 ２ｃ リブ ３ アッパーカバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロアケースにアッパーケースを嵌合さ
   せ、ロアケースの外周壁の内面に形成したロック突起
   に、アッパーケースの外周壁の外面に形成したロック突
   起を乗り越えさせて、両ケースを嵌合ロックする分岐接
   続箱において、上記アッパーケースのロック突起の両側
   部に、該ロック突起と同じ高さで下方へ伸長するリブを
   形成したことを特徴とする分岐接続箱。