JPH0752677A - 差動制限トルク制御装置 - Google Patents

差動制限トルク制御装置

Info

Publication number
JPH0752677A
JPH0752677A JP20219593A JP20219593A JPH0752677A JP H0752677 A JPH0752677 A JP H0752677A JP 20219593 A JP20219593 A JP 20219593A JP 20219593 A JP20219593 A JP 20219593A JP H0752677 A JPH0752677 A JP H0752677A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer wheel
limiting torque
slip state
speed
turning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20219593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3214176B2 (ja
Inventor
Hiroki Sasaki
博樹 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP20219593A priority Critical patent/JP3214176B2/ja
Publication of JPH0752677A publication Critical patent/JPH0752677A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3214176B2 publication Critical patent/JP3214176B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Retarders (AREA)
  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 左右駆動輪間に付与する差動制限トルクによ
り旋回外輪のスリップ状態を電子制御する差動制限トル
ク制御装置において、低速時のアクセルコントロール性
の向上と、高速時の車両安定性の向上との両立を図るこ
と。 【構成】 旋回外輪側で許容するスリップ状態の増加ゲ
インと許容スリップ最大値のうち少なくとも一方を車体
速が大きいほど小さな値に設定する車体速対応値設定手
段dを設け、この車体速対応値を用いてアクセル操作量
に対応して設定される目標外輪スリップ状態を低車体速
である程大きく高車体速である程小さくして差動制限ト
ルク制御を行なう差動制限トルク制御手段jを設けた構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、左右駆動輪間に付与す
る差動制限トルクにより旋回外輪のスリップ状態を電子
制御する差動制限トルク制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、左右駆動輪間に付与する差動制限
トルクにより旋回外輪のスリップ状態を電子制御する差
動制限トルク制御装置としては、例えば、特開平2−1
55842号公報に記載のものが知られている。
【0003】上記従来出典には、旋回時、実外輪スリッ
プ量を、路面への駆動伝達力と旋回に必要な横力とを保
つ範囲でアクセル増加量に応じて値が増加する目標外輪
スリップ量に一致する方向に差動制限トルクを制御する
ことにより、旋回加速時にアクセルの踏み加減によりテ
ールスライド量のコントロールを可能とする技術が示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の差動制限トルク制御装置にあっては、外輪スリップ
量がアクセル操作量のみにより一義的に決まってくるた
め、ドライバーがその技量に応じた車体速の範囲内でコ
ントロールする場合は、アクセルによるコントロール性
が向上して効果的であるものの、アクセル開度開度が同
一であれば、低車体速〜高車体速まで同一の目標スリッ
プ量となるので、低車速時を基準に効果的な目標スリッ
プ量を設定すれば高車体速時にスリップ量過多となり、
車両挙動の安定性を損なうことがあるし、また、高車体
速時を基準に効果的な目標スリップ量を設定すれば低車
体速時にスリップ量過少となり、駆動力不足を感じる場
合がある。
【0005】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、その目的とするところは、左右駆動輪間
に付与する差動制限トルクにより旋回外輪のスリップ状
態を電子制御する差動制限トルク制御装置において、低
速時のアクセルコントロール性の向上と、高速時の車両
安定性の向上との両立を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の差動制限トルク制御装置では、図1のクレーム
対応図に示すように、左右駆動輪間に設けられ、外部か
らの制御指令に応じた差動制限トルクを付与する差動制
限トルク付与手段aと、車体速を検出する車体速検出手
段bと、アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出
手段cと、旋回外輪側で許容するスリップ状態の増加ゲ
インと許容スリップ最大値のうち少なくとも一方を車体
速が大きいほど小さな値に設定する車体速対応値設定手
段dと、設定された車体速対応値によりアクセル操作量
の増加に応じて外輪側で許容するスリップ状態を設定す
る目標外輪スリップ状態設定手段eと、左右駆動輪のそ
れぞれのスリップ状態を検出する左駆動輪スリップ状態
検出手段f及び右駆動輪スリップ状態検出手段gと、旋
回時に旋回内輪と旋回外輪を識別する旋回時内外輪識別
手段hと、旋回時内外輪識別により左駆動輪スリップ状
態と右駆動輪スリップ状態の一方を実外輪スリップ状態
として選択する実外輪スリップ状態選択手段iと、実外
輪スリップ状態を目標外輪スリップ状態に一致させる差
動制限トルクを得る制御指令を前記差動制限トルク付与
手段aに出力する差動制限トルク制御手段jとを備えて
いる。
【0007】
【作用】走行時、車体速対応値設定手段dにおいて、旋
回外輪側で許容するスリップ状態の増加ゲインと許容ス
リップ最大値のうち少なくとも一方が車体速検出手段b
からの車体速が大きいほど小さな値に設定され、目標外
輪スリップ状態設定手段eにおいて、設定された車体速
対応値によりアクセル操作量検出手段cからのアクセル
操作量の増加に応じて外輪側で許容する目標外輪スリッ
プ状態が設定される。
【0008】一方、左駆動輪スリップ状態検出手段f及
び右駆動輪スリップ状態検出手段gにおいて、左右駆動
輪のそれぞれのスリップ状態が検出され、旋回時内外輪
識別手段hにおいて、旋回時に旋回内輪と旋回外輪が識
別され、実外輪スリップ状態選択手段iにおいて、旋回
時内外輪識別により左駆動輪スリップ状態と右駆動輪ス
リップ状態の一方が実外輪スリップ状態として選択され
る。
【0009】そして、差動制限トルク制御手段jにおい
て、実外輪スリップ状態を目標外輪スリップ状態に一致
させる差動制限トルクを得る制御指令が差動制限トルク
付与手段aに出力され、左右駆動輪間に差動制限トルク
が付与される。
【0010】したがって、低車体速による旋回時には、
車体速対応値設定手段dにおいて、旋回外輪側で許容す
るスリップ状態の増加ゲインと許容スリップ最大値のう
ち少なくとも一方が大きい値に設定され、外輪側で許容
するアクセル操作量に応じた目標外輪スリップ状態が大
きく設定されることで、修正操舵が容易な低車体速時に
は、アクセル操作によるパワースライド量のコントロー
ル等、アクセルコントロール性の向上が確保される。
【0011】また、高車体速による旋回時には、車体速
対応値設定手段dにおいて、旋回外輪側で許容するスリ
ップ状態の増加ゲインと許容スリップ最大値のうち少な
くとも一方が小さい値に設定され、外輪側で許容するア
クセル操作量に応じた目標外輪スリップ状態が小さく設
定されることで、修正操舵が困難な高車体速時には、旋
回外輪のコーナリングフォースが保たれ、車両安定性の
向上が確保される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0013】まず、構成を説明する。
【0014】図2は本発明実施例の差動制限トルク制御
装置が適用された後輪駆動車の全体システム図である。
【0015】図2において、1はエンジン、2はトラン
スミッション、3はプロペラシャフト、4は電制リミテ
ッドスリップディファレンシャル(以下、電制LSDと
略称する)、5,6は後輪、7,8は前輪である。
【0016】前記電制LSD4には、油圧ユニット9か
ら付与されるクラッチ制御圧に応じて左右後輪5,6間
に差動制限トルクを発生させる差動制限クラッチ10が
内蔵されている。
【0017】前記油圧ユニット9は、油圧源11とLS
D制御バルブ12とを有して構成されている。尚、油圧
ユニット9及び差動制限クラッチ10は、差動制限トル
ク付与手段aに相当する。
【0018】前記LSD制御バルブ12は、アクティブ
LSDコントローラ13からの制御電流ICSD により制
御作動をし、差動制限クラッチ10へのクラッチ制御圧
を作り出す。
【0019】前記アクティブLSDコントローラ13に
は、左前輪回転センサ14からの左前輪回転数NFLと、
右前輪回転センサ15からの右前輪回転数NFRと、左後
輪回転センサ16からの左後輪回転数NRLと、右後輪回
転センサ17からの右後輪回転数NRRと、横加速度セン
サ18からの横加速度YG と、前後加速度センサ19か
らの前後加速度XG と、アクセル開度センサ20(アク
セル操作量検出手段cに相当)からのアクセル開度ACC
と、ブレーキスイッチ21からのスイッチ信号BSと、A
BSコントローラ22からのABS作動信号ASなどが入
力される。
【0020】次に、作用を説明する。
【0021】[差動制限トルク制御作動処理]図3はア
クティブLSDコントローラ13で10msecの制御周期で
行なわれる差動制限トルク制御作動処理の流れを示すフ
ローチャートであり、以下、各ステップについて説明す
る。
【0022】ステップ30では、左前輪回転数NFLと、
右前輪回転数NFRと、左後輪回転数NRLと、右後輪回転
数NRRと、横加速度YG と、アクセル開度ACCとが読み
込まれる。
【0023】ステップ31では、各車輪回転数NFL,N
FR,NRL,NRRからそれぞれ左前輪速VFLと、右前輪速
VFRと、左後輪速VRLと、右後輪速VRRが演算される。
【0024】ステップ32では、左前輪速VFLと右前輪
速VFRとの平均値により車体速VFが演算される(車体
速検出手段bに相当)。
【0025】ステップ33では、車体速VF の大きさに
応じて比例ゲインKS と許容スリップ比最大値SAMAXと
が求められ(車体速対応値設定手段dに相当)、この比
例ゲインKS と許容スリップ比最大値SAMAXとアクセル
開度ACCにより目標外輪スリップ比SA が演算される
(目標外輪スリップ状態設定手段eに相当)。
【0026】ここで、比例ゲインKS は、図4(イ) に示
すように、車体速VF が0≦VF <VF1の低車体速領域
では大きな値(KS =0.3〜0.4程度)で与えら
れ、VF1≦VF ≦VF2の領域では車体速VF の増加に伴
って減少する値で与えられ、VF>F2の領域では小さな
値(KS =0.16〜0.15程度)で与えられる。
【0027】ここで、許容スリップ比最大値SAMAXは、
図4(ロ) に示すように、車体速VF が0≦VF <VF1の
低車体速領域では大きな値(SAMAX=25%程度)で与
えられ、VF1≦VF ≦VF2の領域では車体速VF の増加
に伴って減少する値で与えられ、VF >VF2の領域では
小さな値(SAMAX=6〜4%程度)で与えられる。
【0028】目標外輪スリップ比SA は、SA =KS・A
CC(但し、最大値はSAMAX)の式により演算されるもの
で、図5に示す特性にて与えられる。
【0029】ステップ34では、左右後輪のスリップ比
L ,SR がそれぞれ下記の式により演算される(左駆
動輪スリップ状態検出手段f及び右駆動輪スリップ状態
検出手段gに相当)。
【0030】 SL ={(VRL−VF )/VRL}×100(%) SR ={(VRR−VF )/VRR}×100(%) ステップ35では、センサ信号による横加速度YG の出
方により右旋回時か左旋回時かの判別と同時に左右後輪
のうちいずれが旋回外輪側となるかの判別が行なわれる
(旋回時内外輪識別手段hに相当)。
【0031】ステップ36では、旋回外輪速である左後
輪速VRLが旋回内輪速である右後輪速VRR未満かどうか
が判断される。
【0032】ステップ37では、ステップ36において
旋回初期等であって旋回半径差によりVRL≧VRRの関係
にある時、左右後輪の差動を許容するべく差動制限トル
クをゼロにする制御信号が出力される。
【0033】ステップ38では、左後輪スリップ比SL
が目標外輪スリップ比SA を超えているかどうかが判断
される。
【0034】ステップ39では、左後輪スリップ比SL
と目標外輪スリップ比SA が同じかどうかが判断され
る。
【0035】ステップ40では、ステップ38での判断
によりSL >SA の時、旋回外輪である左後輪への駆動
力伝達を減少させるべく差動制限トルクを減少させる制
御信号が出力される。
【0036】ステップ41では、ステップ38とステッ
プ39での判断によりSL <SA の時、旋回外輪である
左後輪への駆動力伝達を増大させるべく差動制限トルク
を増大させる制御信号が出力される。
【0037】なお、SL =SA の時にはその状態を保持
するべく現在出力されている制御信号がそのまま保持さ
れ、この増大・減少・保持を繰り返すことにより右旋回
時において旋回外輪の左後輪スリップ比SL を目標外輪
スリップ比SA に一致させる差動制限トルク制御が行な
われる。
【0038】ステップ42では、旋回外輪速である右後
輪速VRRが旋回内輪速である左後輪速VRL未満かどうか
が判断される。
【0039】ステップ43では、ステップ42において
旋回初期等であって旋回半径差によりVRR≧VRLの関係
にある時、左右後輪の差動を許容するべく差動制限トル
クをゼロにする制御信号が出力される。
【0040】ステップ44では、右後輪スリップ比SR
が目標外輪スリップ比SA を超えているかどうかが判断
される。
【0041】ステップ45では、右後輪スリップ比SR
と目標外輪スリップ比SA が同じかどうかが判断され
る。
【0042】ステップ46では、ステップ44での判断
によりSR >SA の時、旋回外輪である右後輪への駆動
力伝達を減少させるべく差動制限トルクを減少させる制
御信号が出力される。
【0043】ステップ47では、ステップ44とステッ
プ45での判断によりSR <SA の時、旋回外輪である
右後輪への駆動力伝達を増大させるべく差動制限トルク
を増大させる制御信号が出力される。
【0044】なお、SR =SA の時にはその状態を保持
するべく現在出力されている制御信号がそのまま保持さ
れ、この増大・減少・保持を繰り返すことにより左旋回
時において旋回外輪の右後輪スリップ比SR を目標外輪
スリップ比SA に一致させる差動制限トルク制御が行な
われる。
【0045】以上のステップ36〜ステップ47は、実
外輪スリップ状態選択手段i及び差動制限トルク制御手
段jに相当する。
【0046】[低速旋回時]低速旋回時には、比例ゲイ
ンKS がKS =0.3〜0.4程度の大きな値で与えら
れ、許容スリップ比最大値SAMAXがSAMAX=25%程度
の大きな値で与えられ、目標外輪スリップ比SA は、ア
クセル開度ACCの増大、つまり、アクセル踏み込み操作
に対して応答良く上昇すると共に、目標外輪スリップ比
A の最大値SAMAXも大きなレベルまで許容される。
【0047】したがって、修正操舵が容易な低車体速で
の旋回時には、アクセル踏み込み操作に対して、図6の
タイヤ−路面摩擦係数μの特性に示すように、高いタイ
ヤ−路面摩擦係数μの位置からアクセル踏み込み操作量
に応じてタイヤ−路面摩擦係数μが徐々に低下する特性
を示し、パワースライド量のコントロール等、アクセル
コントロール性の向上が確保される。
【0048】[高速旋回時]高速旋回時には、比例ゲイ
ンKS がKS =0.16〜0.15程度の小さな値で与
えられ、許容スリップ比最大値SAMAXがSAMAX=6〜4
%程度の小さな値で与えられ、目標外輪スリップ比SA
は、アクセル開度ACCの増大、つまり、アクセル踏み込
み操作に対して緩やかに上昇すると共に、目標外輪スリ
ップ比SA の最大値SAMAXも小さなレベルまでに規制さ
れる。
【0049】したがって、修正操舵が困難な高車体速で
の旋回時には、アクセル踏み込み操作に対して、図6の
コーナリングフォースCFの特性に示すように、アクセ
ル踏み込み操作を行なっても高いコーナリングフォース
CFが維持される特性を示し、旋回安定性が確保され
る。
【0050】[加減速旋回時]旋回途中からアクセル踏
み込み量を増して加速旋回を行ない車体速VF がVF1か
らVF2へと上昇する時や旋回途中からアクセル踏み込み
量を減じて減速旋回を行ない車体速VF がVF2からVF1
へと低下する時、比例ゲインKS は車体速VFの変化に
応じて徐々に変化し、また、許容スリップ比最大値SAM
AXも車体速VFの変化に応じて徐々に変化する。
【0051】したがって、車体速VF の変化による目標
外輪スリップ比SA の急変が防止され、これにより、実
際に付与される差動制限トルクの急変も防止されること
で、差動制限トルクの急変に伴って車両挙動が不安定に
なることはない。
【0052】次に、効果を説明する。
【0053】(1)左右後輪5,6間に付与する差動制
限トルクにより外輪スリップ比を電子制御する差動制限
トルク制御装置において、目標外輪スリップ比SA の比
例ゲインKS と許容スリップ最大値SAMAXを車体速VF
が大きいほど小さな値に設定し、設定された比例ゲイン
S と許容スリップ最大値SAMAXによりアクセル開度A
CCの増加に応じて外輪側で許容する目標外輪スリップ比
A を決めて差動制限トルク制御を行なう装置としたた
め、低速時のアクセルコントロール性の向上と、高速時
の車両安定性の向上との両立を図ることができる。
【0054】(2)車体速VF に対する比例ゲインKS
と許容スリップ最大値SAMAXを、VF1≦VF ≦VF2の領
域では車体速VF の増加に伴って減少する値で与えるよ
うにしたため、下限速時等で車体速VF が変化する時、
差動制限トルクの急変に伴って車両挙動が不安定となる
ことが回避される。
【0055】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0056】例えば、実施例では、油圧式の多板クラッ
チにより差動制限トルクを付与する例を示したが、外部
からの制御指令により可変に差動制限トルクを制御でき
るものであれば電磁クラッチなどであっても良い。
【0057】実施例では、後輪駆動車への適用例を示し
たが、前輪駆動車にも適用することができる。
【0058】実施例では、比例ゲインKS の値と許容ス
リップ最大値SAMAXの値とのいずれも車体速VF により
変える例を示したが、比例ゲインKS と許容スリップ最
大値SAMAXのいずれか一方のみの値を車体速VF により
変えるものも含まれる。
【0059】実施例では、車体速VF に対する比例ゲイ
ンKS の特性及び許容スリップ最大値SAMAXの特性とし
ては、図4に示す特性に限られず、直線勾配により低下
させる特性としたり緩やかな曲線勾配により低下させる
特性としてもよい。
【0060】実施例では、スリップ状態としてスリップ
比を用いる例を示したが、車輪スリップによる駆動輪の
過回転量である外輪すべり速度ΔWA を用いても良い。
この場合、車体速VF に対する比例ゲインKSWの特性及
び許容すべり速度最大値ΔWMAX の特性は、図7に示す
ように与え、アクセル開度ACCに応じた目標外輪滑り速
度特性は図8に示すように与える。
【0061】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、左右駆動輪間に付与する差動制限トルクにより旋回
外輪のスリップ状態を電子制御する差動制限トルク制御
装置において、旋回外輪側で許容するスリップ状態の増
加ゲインと許容スリップ最大値のうち少なくとも一方を
車体速が大きいほど小さな値に設定する車体速対応値設
定手段を設け、この車体速対応値を用いてアクセル操作
量に対応して設定される目標外輪スリップ状態を低車体
速である程大きく高車体速である程小さくして差動制限
トルク制御を行なう装置としたため、低速時のアクセル
コントロール性の向上と、高速時の車両安定性の向上と
の両立を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の差動制限トルク制御装置を示すクレー
ム対応図である。
【図2】実施例の差動制限トルク制御装置が適用された
後輪駆動車の全体システム図である。
【図3】実施例装置のアクティブLSDコントローラで
行なわれる差動制限トルク制御作動処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図4】実施例装置での車体速VF に対する比例ゲイン
S と許容スリップ最大値SAMAXの特性図である。
【図5】実施例装置でのアクセル開度ACCに対する目標
外輪スリップ比SA の特性図である。
【図6】スリップ比に対するコーナリングフォースCF
及びタイヤ−路面間摩擦係数μの特性図である。
【図7】車体速VF に対する比例ゲインKSWと許容すべ
り速度最大値ΔWAMAXの特性図である。
【図8】アクセル開度ACCに対する目標外輪すべり速度
ΔWA の特性図である。
【符号の説明】
a 差動制限トルク付与手段 b 車体速検出手段 c アクセル操作量検出手段 d 車体速対応値設定手段 e 目標外輪スリップ状態設定手段 f 左駆動輪スリップ状態検出手段 g 右駆動輪スリップ状態検出手段 h 旋回時内外輪識別手段 i 実外輪スリップ状態選択手段 j 差動制限トルク制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右駆動輪間に設けられ、外部からの制
    御指令に応じた差動制限トルクを付与する差動制限トル
    ク付与手段と、 車体速を検出する車体速検出手段と、 アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、 旋回外輪側で許容するスリップ状態の増加ゲインと許容
    スリップ最大値のうち少なくとも一方を車体速が大きい
    ほど小さな値に設定する車体速対応値設定手段と、 設定された車体速対応値によりアクセル操作量の増加に
    応じて外輪側で許容するスリップ状態を設定する目標外
    輪スリップ状態設定手段と、 左右駆動輪のそれぞれのスリップ状態を検出する左駆動
    輪スリップ状態検出手段及び右駆動輪スリップ状態検出
    手段と、 旋回時に旋回内輪と旋回外輪を識別する旋回時内外輪識
    別手段と、 旋回時内外輪識別により左駆動輪スリップ状態と右駆動
    輪スリップ状態の一方を実外輪スリップ状態として選択
    する実外輪スリップ状態選択手段と、 実外輪スリップ状態を目標外輪スリップ状態に一致させ
    る差動制限トルクを得る制御指令を前記差動制限トルク
    付与手段に出力する差動制限トルク制御手段と、 を備えていることを特徴とする差動制限トルク制御装
    置。
JP20219593A 1993-08-16 1993-08-16 差動制限トルク制御装置 Expired - Fee Related JP3214176B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20219593A JP3214176B2 (ja) 1993-08-16 1993-08-16 差動制限トルク制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20219593A JP3214176B2 (ja) 1993-08-16 1993-08-16 差動制限トルク制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0752677A true JPH0752677A (ja) 1995-02-28
JP3214176B2 JP3214176B2 (ja) 2001-10-02

Family

ID=16453547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20219593A Expired - Fee Related JP3214176B2 (ja) 1993-08-16 1993-08-16 差動制限トルク制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3214176B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160122086A (ko) 2015-04-13 2016-10-21 페닉스덴키가부시키가이샤 노광 장치와 그 검사 방법
KR20200043377A (ko) 2017-08-23 2020-04-27 페닉스덴키가부시키가이샤 광원 장치, 노광 장치 및 광원 장치의 판정 방법
CN111094047A (zh) * 2017-09-19 2020-05-01 庞巴迪动力产品公司 基于加速器控制件位置的限滑差速器的控制
KR20200053493A (ko) 2017-09-16 2020-05-18 페닉스덴키가부시키가이샤 광원 장치, 노광 장치 및 광원 장치의 판정 방법
US11674578B2 (en) 2017-09-19 2023-06-13 Bombardier Recreational Products Inc. Control of a limited slip differential optimized for slippery driving conditions

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160122086A (ko) 2015-04-13 2016-10-21 페닉스덴키가부시키가이샤 노광 장치와 그 검사 방법
KR20180103785A (ko) 2015-04-13 2018-09-19 페닉스덴키가부시키가이샤 광원 장치
KR20200043377A (ko) 2017-08-23 2020-04-27 페닉스덴키가부시키가이샤 광원 장치, 노광 장치 및 광원 장치의 판정 방법
KR20200053493A (ko) 2017-09-16 2020-05-18 페닉스덴키가부시키가이샤 광원 장치, 노광 장치 및 광원 장치의 판정 방법
CN111094047A (zh) * 2017-09-19 2020-05-01 庞巴迪动力产品公司 基于加速器控制件位置的限滑差速器的控制
US11674578B2 (en) 2017-09-19 2023-06-13 Bombardier Recreational Products Inc. Control of a limited slip differential optimized for slippery driving conditions
CN111094047B (zh) * 2017-09-19 2023-10-27 庞巴迪动力产品公司 基于加速器控制件位置的限滑差速器的控制

Also Published As

Publication number Publication date
JP3214176B2 (ja) 2001-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3214172B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP3409439B2 (ja) 左右輪と前後輪の駆動力配分総合制御装置
JP3214169B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP2903720B2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
US20020032512A1 (en) Vehicle drive force control system and method
JPH0729557B2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2903867B2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP3214176B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP3027894B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP3409418B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP3116632B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP2770670B2 (ja) 前後輪と左右輪の駆動力配分総合制御装置
JP3412232B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP3186879B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP3116670B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JPH04243652A (ja) 車両のアンチスキッド制御装置
JP2621243B2 (ja) 車両のコーナリング限界警報装置
JP2803496B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP3355767B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP2864903B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP3301220B2 (ja) 左右輪と前後輪の駆動力配分総合制御装置
JP2861611B2 (ja) 車両用左右駆動力制御装置
JPH06247175A (ja) 差動制限トルク制御装置
JPH0624349A (ja) 四輪操舵とトラクションとの総合制御装置
JP3456227B2 (ja) 差動制限トルク制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080727

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080727

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090727

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees