JPH0752315Y2 - スクリーン取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ロールクリーン装置の巻取軸へのスクリー
ン取付構造に関するものである。さらに詳しくは、この
考案は、スクリーンの厚みによる制約を受けず、しかも
巻取軸へのスクリーンの取付構造を利便性に優れたもの
とすることのできる新しいスクリーンの取付構造に関す
るものである。

（従来の技術とその課題） 従来より、ねじりコイルバネ等を内蔵した巻取軸にスク
リーンを取り付けて、引出伸張及び巻取収納を自在とし
たロールスクリーン装置が知られている。

このロールスクリーン装置については、巻取軸へのスク
リーンの取付けが技術上の課題の一つとなっており、簡
便に取り付けるための様々な工夫がこれまでの装置につ
いてもなされてきている。

たとえば第３図に示したように、アルミニウム材を押出
成形した巻取軸（ア）に係止切欠部（イ）と嵌合突起
（ウ）を形成し、スクリーン（エ）を固着した支持片
（オ）をその嵌合溝（カ）において取り付ける構造が提
案されている。支持片（オ）の側縁は、いずれか一方の
係止切欠部（イ）に挿入されるようになっている。

あるいはまた、第４図に示したように、より単純に巻取
軸（ア）の切欠部（イ）にスクリーンを固着した支持片
（オ）を挿入して係止するだけの構造のものも知られて
いる。

しかしながら、これらのスクリーン取付構造の場合に
は、スクリーン（エ）の端部も係止切欠部（イ）に挿入
する構造となっているため、スクリーンの厚みに対する
自由度が乏しく、また、切欠部（イ）の大きさによって
取り付けるスクリーンの種類、厚みには制約があった。
この制約は、スクリーンの取付操作を面倒なものとし、
スクリーンの厚みによってはガタついてしまい、スクリ
ーンそのものの損傷も避けられなかった。

この他、実願昭62-67161号（実開昭63-173493号）のマ
イクロフィルム及び実願昭62-11174号（実開昭63-11979
0号）のマイクロフィルムには、取付爪を一側縁に沿っ
て固着した取付帯片を取付爪が上側に向くようにスクリ
ーンの上端縁部の一側面上に固定し、その取付帯片の取
付爪を巻取パイプの長手方向に形成された取付溝に係合
させるスクリーンの取付構造が開示されている。

この取付構造の場合には、構造それ自体としては第３図
及び第４図に示したような構造と比較して、スクリーン
の厚みによる制約を受けないという利点はある。

しかしながらその一方で、取付帯片としてはスライドフ
ァスナの半部のようなものが好ましく用いられ、このよ
うな取付帯片をスクリーン上端縁部の一側面上に固定す
るのを縫着により行うようにしているために、スクリー
ンへの取付帯片の固定操作は面倒で、手間の掛かるもの
となっている。

この考案は、以上の通りの事情に鑑みてなされたもので
あり、従来のスクリーン取付構造の欠点を解消し、スク
リーンの厚みによる制約を受けず、しかも巻取軸へのス
クリーンの取付構造を利便性に優れたものとすることの
できる新しいスクリーンの取付構造を提供することを目
的としている。

（課題を解決するための手段） この考案は、上記の課題を解決するものとして、ロール
スクリーン装置の巻取軸に設けられた係止溝にスクリー
ン取付端部に固定されたビーズ連結部を挿入してスクリ
ーンを巻取軸に装着するスクリーン取付構造であって、
ビーズ連結部は、複数のビーズを連結した糸状体が熱溶
着糸を用いて織成配設された連結布部の端部に固定され
て形成され、その連結布部がスクリーン取付端部に熱溶
着されて、ビーズ連結部がスクリーン取付端部に固定さ
れたことを特徴とするスクリーン取付構造を提供する。

（作用） この考案のスクリーン取付構造においては、ロールスク
リーン装置の巻取軸に設けられた係止溝にスクリーン取
付端部に固定されたビーズ連結部を挿入してスクリーン
を巻取軸に装着するため、スクリーンの種類、厚みの制
約を受けずにスクリーンを巻取軸に取り付けることがで
きる。また、その取付操作は簡便となり、スクリーンが
巻取軸の取付部においてガタつくことはない。この取付
部おけるスクリーンの損傷も抑止される。

また、この考案のスクリーン取付構造においては、上記
ビーズ連結部は、複数のビーズを連結した糸状体が熱溶
着糸を用いて織成配設された連結布部の端部に固定され
て形成され、その連結布部がスクリーン取付端部に熱溶
着されて、ビーズ連結部がスクリーン取付端部に固定さ
れるため、スクリーン取付端部へのビーズ連結部の取付
けが簡便かつ容易となる。

以下添付した図面に沿って実施例を示し、この考案のス
クリーン取付構造についてさらに詳しく説明する。

（実施例） 第１図及び第２図は、各々、この考案のスクリーン取付
構造の一例を示した断面図及び斜視図である。

第１図はスクリーン取付時のロールクリーン装置を示し
ている。

この考案の取付構造おいては、ロールスクリーン装置の
巻取軸（１）に設けた係止溝（２）に、スクリーン
（３）の取付端部に固定したビーズ連結部（４）を挿入
し、このビーズ連結部（４）を抜け止めすることによっ
て、スクリーン（３）の巻取軸（１）への取付けを可能
としている。

スクリーン（３）は、従来の構造のように、巻取軸
（１）の切欠部や溝内に挿入されることはなく、巻取軸
（１）への取付けは、ビーズ連結部（４）のみによって
行われており、スクリーン（３）の厚みでこの取付けが
制約を受けることはない。

第２図は、巻取軸（１）へのスクリーン（３）の取付け
及び取外しの状態を示したものである。

この第２図に示したように、巻取軸（１）の端面から係
止溝（２）内に矢印方向（Ａ）にビーズ連結部（４）を
挿入する。こうすることによって、スクリーン（３）が
巻取軸（１）へ取り付けられる。スクリーン（３）を取
り外す時には、矢印（Ｂ）方向へビーズ連結部（４）を
引き出す。

ビーズ連結部（４）は、樹脂、金属あるいはセラミック
ス等から成形されたビーズの複数を連結した糸状体を連
結布部（５）の端部に固定されて形成されている。連結
布部（５）は、横糸、縦糸の少なくともいずれか一方又
はその両方に熱溶着糸が用いられて織成されており、こ
の連結布部（５）がスクリーン（３）に熱溶着によって
取り付けられて、ビーズ連結部（４）がスクリーン
（３）の取付端部に固定されている。

以上の例からも明らかにされるように、この考案のスク
リーンの取付構造においては、スクリーン（３）の取付
操作は簡便かつ容易であり、スクリーン（３）は係止溝
（２）内に挿入されることはなく、従って、その取付け
はスクリーン（３）の種類、厚みによる制約を受けな
い。しかも、ビーズ連結部（４）はスクリーン（３）の
取付端部に熱溶着により簡便かつ容易に固定され、従来
の構造において採用されていた縫着の手間が省かれ、利
便性が向上する。このような優位性は、これまでに知ら
れているロールスクリーン装置におけるスクリーンの取
付構造には全く見られなかったものである。

もちろん、この考案は以上の例によって限定されるもの
ではない。取付構造に採用される個々の要素については
様々な形状、大きさ及び配置が可能であることは言うま
でもない。

（考案の効果） この考案により、以上詳しく説明した通り、簡便な装着
説が可能であり、スクリーンの種類、厚みによる制約が
なく、しかもスクリーン取付端部へのビーズ連結部の取
付が簡便かつ容易な利便性に優れたスクリーン取付構造
が実現される。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、各々、この考案のスクリーン取付
構造の一例を示した断面図及び斜視図である。 第３図及び第４図は、各々、従来の取付構造を示した断
面図である。 １…巻取軸 ２…係止溝 ３…スクリーン ４…ビーズ連結部 ５…連結布部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ロールスクリーン装置の巻取軸に設けられ
   た係止溝にスクリーン取付端部に固定されたビーズ連結
   部を挿入してスクリーンを巻取軸に装着するスクリーン
   取付構造であって、ビーズ連結部は、複数のビーズを連
   結した糸状体が熱溶着糸を用いて織成配設された連結布
   部の端部に固定されて形成され、その連結布部がスクリ
   ーン取付端部に熱溶着されて、ビーズ連結部がスクリー
   ン取付端部に固定されたことを特徴とするスクリーン取
   付構造。