JPH0751811A - 薄帯金属の冷却ロール - Google Patents
薄帯金属の冷却ロールInfo
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- JPH0751811A JPH0751811A JP22281193A JP22281193A JPH0751811A JP H0751811 A JPH0751811 A JP H0751811A JP 22281193 A JP22281193 A JP 22281193A JP 22281193 A JP22281193 A JP 22281193A JP H0751811 A JPH0751811 A JP H0751811A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、溶融金属または鋳造，熱間圧延お
よび冷間圧延した薄帯金属等を効率良く冷却する薄帯金
属の冷却ロールを提供する。 【構成】 固定軸１を中心として全周に冷却水溝４を配
したロール外輪５を設け、給，排水管６ａ，６ｂを冷却
水溝４に接続し、ロール外輪５の内側には固定軸との間
に放射状にガス仕切板９を挿入して、仕切板により外輪
内部にガス経路１０を形成し、固定軸を縦通するガス供
給管１１をそれぞれガス経路に接続し、さらにロール外
輪に冷却水溝の間を縫ってガス噴気孔１２を設けた薄帯
金属の冷却ロールである。 【効果】 冷却ロールと薄帯金属間に高熱伝導率不活性
ガスを介在させて冷却ロールの抜熱量を向上させ、薄帯
金属等の冷却効率を向上して結晶の微細化と加工性の向
上を図る。
よび冷間圧延した薄帯金属等を効率良く冷却する薄帯金
属の冷却ロールを提供する。 【構成】 固定軸１を中心として全周に冷却水溝４を配
したロール外輪５を設け、給，排水管６ａ，６ｂを冷却
水溝４に接続し、ロール外輪５の内側には固定軸との間
に放射状にガス仕切板９を挿入して、仕切板により外輪
内部にガス経路１０を形成し、固定軸を縦通するガス供
給管１１をそれぞれガス経路に接続し、さらにロール外
輪に冷却水溝の間を縫ってガス噴気孔１２を設けた薄帯
金属の冷却ロールである。 【効果】 冷却ロールと薄帯金属間に高熱伝導率不活性
ガスを介在させて冷却ロールの抜熱量を向上させ、薄帯
金属等の冷却効率を向上して結晶の微細化と加工性の向
上を図る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属または鋳造，
熱間圧延および冷間圧延した薄帯金属を効率良く冷却す
る薄帯金属の冷却ロールに関する。
熱間圧延および冷間圧延した薄帯金属を効率良く冷却す
る薄帯金属の冷却ロールに関する。
【０００２】
【従来の技術】溶融金属または鋳造，熱間圧延および冷
間圧延した薄帯金属を冷却ロールを用いて効率良く急速
冷却することは、冷却に際して薄帯金属の結晶を微細化
し、加工性にも優れ、ローピングや肌荒れ，光沢ムラ，
皺等のない表面性状に優れた薄帯金属を得る手段として
重要なことである。
間圧延した薄帯金属を冷却ロールを用いて効率良く急速
冷却することは、冷却に際して薄帯金属の結晶を微細化
し、加工性にも優れ、ローピングや肌荒れ，光沢ムラ，
皺等のない表面性状に優れた薄帯金属を得る手段として
重要なことである。
【０００３】例えば、内側に向かって回転する一対の冷
却ロール間に溶融金属を注入し、これを急冷凝固して金
属薄板を製造する双ロール式連続鋳造方法はベッセマー
法と知られている。
却ロール間に溶融金属を注入し、これを急冷凝固して金
属薄板を製造する双ロール式連続鋳造方法はベッセマー
法と知られている。
【０００４】また双ロール式連続鋳造方法において、最
近では一対の冷却ロール間の湯溜り部における凝固過程
では緩冷却を行い、鋳造直後の薄肉鋳片は急速冷却する
ことによって、割れ，皺，光沢むら等の欠陥のない薄肉
鋳片を製造できることが述べられている。
近では一対の冷却ロール間の湯溜り部における凝固過程
では緩冷却を行い、鋳造直後の薄肉鋳片は急速冷却する
ことによって、割れ，皺，光沢むら等の欠陥のない薄肉
鋳片を製造できることが述べられている。
【０００５】緩冷却方法としては、冷却ロールの周表面
にディンプル加工を施す方法が例えば特開平１−８３３
４０号公報，特開平２−５３１５２号公報および特開平
３−６６４５５号公報により開示されている。
にディンプル加工を施す方法が例えば特開平１−８３３
４０号公報，特開平２−５３１５２号公報および特開平
３−６６４５５号公報により開示されている。
【０００６】また鋳造直後の薄肉鋳片を急速冷却する方
法として、ピンチロールまたは押付けロールによって一
方の冷却ロールにロールギャップから送出された薄肉鋳
片を接触させて急速冷却する方法が、例えば特開昭５８
−９７４６８号公報，特開昭５９−１２７９５４，特開
平２−２９０６５１号公報および特開平２−２４７０４
９号公報により開示されている。
法として、ピンチロールまたは押付けロールによって一
方の冷却ロールにロールギャップから送出された薄肉鋳
片を接触させて急速冷却する方法が、例えば特開昭５８
−９７４６８号公報，特開昭５９−１２７９５４，特開
平２−２９０６５１号公報および特開平２−２４７０４
９号公報により開示されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】ところで双ロール式連
続鋳造方法では、溶融金属を急速冷却して凝固させるこ
とによって結晶粒の微細化を図り、高靱性および高強度
で表面品質の優れた薄肉鋳片を製造することが１つの大
きな特徴であるが、前記した冷却ロールの周面に特定深
さの凹状のディンプルを均一に付け緩冷却したのでは、
結晶粒を微細化することが困難となる。
続鋳造方法では、溶融金属を急速冷却して凝固させるこ
とによって結晶粒の微細化を図り、高靱性および高強度
で表面品質の優れた薄肉鋳片を製造することが１つの大
きな特徴であるが、前記した冷却ロールの周面に特定深
さの凹状のディンプルを均一に付け緩冷却したのでは、
結晶粒を微細化することが困難となる。
【０００８】そこで本発明者は、この問題を解消するた
めに、一対の冷却ロール間の湯溜り部における凝固過程
と割れや皺等の欠陥との相関について調査し、初期の凝
固域のみを緩冷却することによって割れおよび皺の防止
が図れることが判った。
めに、一対の冷却ロール間の湯溜り部における凝固過程
と割れや皺等の欠陥との相関について調査し、初期の凝
固域のみを緩冷却することによって割れおよび皺の防止
が図れることが判った。
【０００９】また本発明者の実験によると、ディンプル
加工された一対の冷却ロールで製造された薄肉鋳片の表
面にはディンプル形状が転写された凹凸状になってお
り、また急速冷却による収縮が発生して平坦な表面が得
られないため、冷却ロールと薄肉鋳片間にエアーギャッ
プが発生してしまい、急速冷却が困難となる。
加工された一対の冷却ロールで製造された薄肉鋳片の表
面にはディンプル形状が転写された凹凸状になってお
り、また急速冷却による収縮が発生して平坦な表面が得
られないため、冷却ロールと薄肉鋳片間にエアーギャッ
プが発生してしまい、急速冷却が困難となる。
【００１０】本発明者の検討によると、冷却ロールと薄
肉鋳片間の支配的な伝熱機構が熱伝導であることから、
エアーギャップの熱伝導率を変更することで改善できる
ことが判った。
肉鋳片間の支配的な伝熱機構が熱伝導であることから、
エアーギャップの熱伝導率を変更することで改善できる
ことが判った。
【００１１】本発明は、冷却ロール周面の冷却能力を変
更可能とすることにより、溶融金属または鋳造，熱間圧
延および冷間圧延した薄帯金属を、効率良く冷却する薄
帯金属の冷却ロールを提供することを目的とする。
更可能とすることにより、溶融金属または鋳造，熱間圧
延および冷間圧延した薄帯金属を、効率良く冷却する薄
帯金属の冷却ロールを提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明は、固定軸を中心
として軸受およびサイド壁を介して全周に亘り冷却水溝
を配したロール外輪を設け、固定軸を縦通する給水管お
よび排水管を前記冷却水溝に接続してロール冷却系を形
成し、ロール外輪の内側には外輪周方向の一定の幅に亘
り固定軸との間に放射状にガス仕切板を挿入して、該仕
切板により外輪内部に複数のガス経路を形成し、固定軸
を縦通するガス供給管をそれぞれ分割したガス経路に接
続し、さらに前記ロール外輪には冷却水溝の間を縫って
放射状にガス噴気孔を設けたことを特徴とする薄帯金属
の冷却ロールである。
として軸受およびサイド壁を介して全周に亘り冷却水溝
を配したロール外輪を設け、固定軸を縦通する給水管お
よび排水管を前記冷却水溝に接続してロール冷却系を形
成し、ロール外輪の内側には外輪周方向の一定の幅に亘
り固定軸との間に放射状にガス仕切板を挿入して、該仕
切板により外輪内部に複数のガス経路を形成し、固定軸
を縦通するガス供給管をそれぞれ分割したガス経路に接
続し、さらに前記ロール外輪には冷却水溝の間を縫って
放射状にガス噴気孔を設けたことを特徴とする薄帯金属
の冷却ロールである。
【００１３】
【作用】本発明は、鋳造または熱間圧延した薄帯金属、
または双ロール式薄帯金属連続鋳造において形成された
凝固シェル等を効率よく冷却する冷却ロールである。
または双ロール式薄帯金属連続鋳造において形成された
凝固シェル等を効率よく冷却する冷却ロールである。
【００１４】先ずロール外輪の全周に亘り冷却水溝を配
し、給，排水管により冷却水を供給して薄帯金属等を冷
却する。この際薄帯金属と冷却ロール間に空気等が存在
すると、この間の熱伝導率が低下し抜熱量を悪化させ
る。ここでガス供給管よりヘリウム等の高熱伝導性の不
活性ガスを供給し、これをロール外輪に設けたガス噴気
孔より噴射してロール外輪と薄帯金属の間に介在させ、
ロール外輪による抜熱効果をあげ冷却効率を向上させ
る。
し、給，排水管により冷却水を供給して薄帯金属等を冷
却する。この際薄帯金属と冷却ロール間に空気等が存在
すると、この間の熱伝導率が低下し抜熱量を悪化させ
る。ここでガス供給管よりヘリウム等の高熱伝導性の不
活性ガスを供給し、これをロール外輪に設けたガス噴気
孔より噴射してロール外輪と薄帯金属の間に介在させ、
ロール外輪による抜熱効果をあげ冷却効率を向上させ
る。
【００１５】この際に、薄帯金属が冷却ロールに当接す
る外輪周方向の一定の幅に亘り固定軸との間に放射状に
ガス仕切板を挿入し、この仕切板により形成されるガス
経路にのみ不活性ガスを供給して、ロール外輪周方向の
一定の幅に接する薄帯金属の間に噴射する高熱伝導性の
不活性ガスを効率よく介在させるようにしている。
る外輪周方向の一定の幅に亘り固定軸との間に放射状に
ガス仕切板を挿入し、この仕切板により形成されるガス
経路にのみ不活性ガスを供給して、ロール外輪周方向の
一定の幅に接する薄帯金属の間に噴射する高熱伝導性の
不活性ガスを効率よく介在させるようにしている。
【００１６】下記表１に本発明で使用可能な不活性ガス
媒体および空気の１０００Ｋ付近における熱伝導率を示
す。ここで本発明の装置にて不活性ガスの熱伝導率とし
ては、アルゴンの熱伝導率（４３．４５ｍＷ／ｍ・Ｋ）
の２倍以上で、ほぼ１００ｍＷ／ｍ・Ｋ以上あれば十分
に薄帯金属の急速冷却効果を発揮できる。
媒体および空気の１０００Ｋ付近における熱伝導率を示
す。ここで本発明の装置にて不活性ガスの熱伝導率とし
ては、アルゴンの熱伝導率（４３．４５ｍＷ／ｍ・Ｋ）
の２倍以上で、ほぼ１００ｍＷ／ｍ・Ｋ以上あれば十分
に薄帯金属の急速冷却効果を発揮できる。
【００１７】
【表１】
【００１８】ここで使用する不活性ガス媒体としては、
高い熱伝導率を有するヘリウムが効率的ではあるが、ヘ
リウムのみを使用すれば熱伝導率は非常に高く従って冷
却効果も高いが、コストが高くなって操業費の高騰を招
くので、空気よりも若干熱伝導率は低いが安価なアルゴ
ン，窒素等の不活性ガスをヘリウムと混合使用して操業
費の高騰を抑えながら熱伝導率を調整する。
高い熱伝導率を有するヘリウムが効率的ではあるが、ヘ
リウムのみを使用すれば熱伝導率は非常に高く従って冷
却効果も高いが、コストが高くなって操業費の高騰を招
くので、空気よりも若干熱伝導率は低いが安価なアルゴ
ン，窒素等の不活性ガスをヘリウムと混合使用して操業
費の高騰を抑えながら熱伝導率を調整する。
【００１９】このように本発明の冷却ロールを適用する
ことにより、鋳造または熱間圧延した薄帯金属、または
双ロール式薄帯金属連続鋳造で形成された凝固シェル等
を効率よく冷却することができ、薄帯金属等の冷却効率
は向上して結晶粒が５０μｍ以下に微細化され、加工性
にも優れ、ローピングや肌荒れ，光沢ムラ，皺等のない
表面性状に優れた薄帯金属を得ることができる。
ことにより、鋳造または熱間圧延した薄帯金属、または
双ロール式薄帯金属連続鋳造で形成された凝固シェル等
を効率よく冷却することができ、薄帯金属等の冷却効率
は向上して結晶粒が５０μｍ以下に微細化され、加工性
にも優れ、ローピングや肌荒れ，光沢ムラ，皺等のない
表面性状に優れた薄帯金属を得ることができる。
【００２０】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図１は薄帯金属冷却ロールの側断面図，図２（ａ）
は図１のＡ−Ａ矢視断面図，図２（ｂ）は図１のＢ−Ｂ
矢視断面図，図３は図２（ｂ）に示すＣ部の拡大図を示
す。
る。図１は薄帯金属冷却ロールの側断面図，図２（ａ）
は図１のＡ−Ａ矢視断面図，図２（ｂ）は図１のＢ−Ｂ
矢視断面図，図３は図２（ｂ）に示すＣ部の拡大図を示
す。
【００２１】冷却ロールは、固定軸１を中心として軸受
２およびサイド壁３を介して全周に亘り冷却水溝４を配
したロール外輪５を設け、固定軸１を縦通する給水管６
ａおよび排水管６ｂをそれぞれサイド壁３中の連絡管７
ａ，７ｂを通じて冷却水溝４に接続してロール冷却系を
形成する。ロール外輪５は駆動モータ８により固定軸１
を中心として軸受２周辺を回転駆動する。
２およびサイド壁３を介して全周に亘り冷却水溝４を配
したロール外輪５を設け、固定軸１を縦通する給水管６
ａおよび排水管６ｂをそれぞれサイド壁３中の連絡管７
ａ，７ｂを通じて冷却水溝４に接続してロール冷却系を
形成する。ロール外輪５は駆動モータ８により固定軸１
を中心として軸受２周辺を回転駆動する。
【００２２】ロール外輪５の内側には、外輪周方向の一
定の幅に亘り固定軸１との間に放射状に複数のガス仕切
板９を挿入して、この仕切板により外輪内部に放射状に
複数のガス経路１０を形成し、固定軸１を縦通するガス
供給管１１を分岐してそれぞれ分割したガス経路１０に
接続する。
定の幅に亘り固定軸１との間に放射状に複数のガス仕切
板９を挿入して、この仕切板により外輪内部に放射状に
複数のガス経路１０を形成し、固定軸１を縦通するガス
供給管１１を分岐してそれぞれ分割したガス経路１０に
接続する。
【００２３】さらにロール外輪５には、図３に示すよう
に冷却水溝４の間を縫って放射状にガス噴気孔１２を設
ける。
に冷却水溝４の間を縫って放射状にガス噴気孔１２を設
ける。
【００２４】図４は、この冷却ロールを双ロール式連続
鋳造装置に適用した場合の第１の実施例を示し、本装置
は、平行に配置した一対の冷却ロール２１ａ，２１ｂの
軸方向両端をサイド堰で仕切って、一対の冷却ロール２
１ａ，２１ｂ間に湯溜り部２４を形成する。
鋳造装置に適用した場合の第１の実施例を示し、本装置
は、平行に配置した一対の冷却ロール２１ａ，２１ｂの
軸方向両端をサイド堰で仕切って、一対の冷却ロール２
１ａ，２１ｂ間に湯溜り部２４を形成する。
【００２５】そして冷却ロール外輪５ａ，５ｂが湯溜り
部２４に接する外輪周方向の幅に亘り、固定軸１との間
に複数の放射状のガス仕切板９を挿入する。
部２４に接する外輪周方向の幅に亘り、固定軸１との間
に複数の放射状のガス仕切板９を挿入する。
【００２６】次いでこの連続鋳造装置による鋳造方法に
ついて説明する。先ず湯溜り部２４に注湯ノズル（図示
省略）により溶融金属を注入する。
ついて説明する。先ず湯溜り部２４に注湯ノズル（図示
省略）により溶融金属を注入する。
【００２７】一対の冷却ロール２１ａ，２１ｂ間の湯溜
り部２４において、溶融金属と冷却ロール２１ａ，２１
ｂの接触域で抜熱されることにより凝固シェル２７ａ，
２７ｂが形成されて、引続きそれぞれの凝固シェル２７
ａ，２７ｂは、ロールギャップ２９に至って圧下接合さ
れ、薄肉鋳片３０が製造される。
り部２４において、溶融金属と冷却ロール２１ａ，２１
ｂの接触域で抜熱されることにより凝固シェル２７ａ，
２７ｂが形成されて、引続きそれぞれの凝固シェル２７
ａ，２７ｂは、ロールギャップ２９に至って圧下接合さ
れ、薄肉鋳片３０が製造される。
【００２８】この湯溜り部２４で、凝固シェル２７ａ，
２７ｂを形成しこれを冷却する過程で、湯面近傍におけ
る冷却ロール２１ａ，２１ｂと溶融金属とが初期に接触
する領域においては、冷却ロール２１ａ，２１ｂのガス
仕切板９により形成されるガス経路１０に熱伝導率が空
気より小さな窒素またはアルゴンガス等の非酸化ガスを
供給して、ロール外輪５ａ，５ｂ表面に設けたガス噴気
孔１２よりロール外輪５ａ，５ｂと凝固シェル２７ａ，
２７ｂ間に噴射介在させることによって、凝固シェル２
７ａ，２７ｂの緩冷却を行う。
２７ｂを形成しこれを冷却する過程で、湯面近傍におけ
る冷却ロール２１ａ，２１ｂと溶融金属とが初期に接触
する領域においては、冷却ロール２１ａ，２１ｂのガス
仕切板９により形成されるガス経路１０に熱伝導率が空
気より小さな窒素またはアルゴンガス等の非酸化ガスを
供給して、ロール外輪５ａ，５ｂ表面に設けたガス噴気
孔１２よりロール外輪５ａ，５ｂと凝固シェル２７ａ，
２７ｂ間に噴射介在させることによって、凝固シェル２
７ａ，２７ｂの緩冷却を行う。
【００２９】また湯溜り部２４の上部の空間を、窒素ま
たはアルゴンガスとしてもよい。さらに湯溜り部２４に
おける湯面近傍以外の領域では、ロール外輪５ａ，５ｂ
表面から噴出されるガス媒体を１００ｍＷ／ｍ・Ｋ以上
の熱伝導率を有するヘリウムガスまたはヘリウムを主体
とし、これにアルゴン，窒素等の他のガス媒体を適宜混
合したガスとする。
たはアルゴンガスとしてもよい。さらに湯溜り部２４に
おける湯面近傍以外の領域では、ロール外輪５ａ，５ｂ
表面から噴出されるガス媒体を１００ｍＷ／ｍ・Ｋ以上
の熱伝導率を有するヘリウムガスまたはヘリウムを主体
とし、これにアルゴン，窒素等の他のガス媒体を適宜混
合したガスとする。
【００３０】このように冷却ロール２１ａ，２１ｂから
ガス媒体として、例えばヘリウムを主体としこれにアル
ゴン，窒素等他の非酸化ガスを適宜混合して熱伝導率を
調整したガスを噴射し、形成される凝固シェル２７ａ，
２７ｂを急速冷却することにより、薄肉鋳片３０の冷却
効率は向上して結晶が微細化され、加工性にも優れ、割
れ，ローピングや肌荒れ，光沢ムラ，皺等のない表面性
状に優れた薄肉鋳片３０を得ることができる。
ガス媒体として、例えばヘリウムを主体としこれにアル
ゴン，窒素等他の非酸化ガスを適宜混合して熱伝導率を
調整したガスを噴射し、形成される凝固シェル２７ａ，
２７ｂを急速冷却することにより、薄肉鋳片３０の冷却
効率は向上して結晶が微細化され、加工性にも優れ、割
れ，ローピングや肌荒れ，光沢ムラ，皺等のない表面性
状に優れた薄肉鋳片３０を得ることができる。
【００３１】図５は、この冷却ロールを双ロール式連続
鋳造装置における一対の冷却ロールの下方に配置した押
付けロール２３に適用した実施例を示す図面であり、本
装置は、鋳造直後の薄肉鋳片３０を一方の冷却ロール２
１ａに押圧するものである。
鋳造装置における一対の冷却ロールの下方に配置した押
付けロール２３に適用した実施例を示す図面であり、本
装置は、鋳造直後の薄肉鋳片３０を一方の冷却ロール２
１ａに押圧するものである。
【００３２】次いでこの連続鋳造装置による鋳造方法に
ついて説明する。先ず湯溜り部２４に注湯ノズル（図示
省略）により溶融金属を注入する。
ついて説明する。先ず湯溜り部２４に注湯ノズル（図示
省略）により溶融金属を注入する。
【００３３】一対の冷却ロール２１ａ，２１ｂ間の湯溜
り部２４において、溶融金属と冷却ロール２１ａ，２１
ｂの接触域で抜熱されることにより凝固シェル２７ａ，
２７ｂが形成されて、引続きそれぞれの凝固シェル２７
ａ，２７ｂは、ロールギャップ２９に至って圧下接合さ
れ、薄肉鋳片３０が製造される。
り部２４において、溶融金属と冷却ロール２１ａ，２１
ｂの接触域で抜熱されることにより凝固シェル２７ａ，
２７ｂが形成されて、引続きそれぞれの凝固シェル２７
ａ，２７ｂは、ロールギャップ２９に至って圧下接合さ
れ、薄肉鋳片３０が製造される。
【００３４】さらに鋳造後の薄肉鋳片３０は、一方の冷
却ロール１ａ周面に接触且つ走行して引続き押付けロー
ル２３周面に接触且つ走行することによって急速冷却が
行われる。
却ロール１ａ周面に接触且つ走行して引続き押付けロー
ル２３周面に接触且つ走行することによって急速冷却が
行われる。
【００３５】ここでこの薄肉鋳片３０と押付けロール２
３との接触により冷却する過程で、接触する領域におい
ては、押付けロールのガス仕切板９により形成されるガ
ス経路１０に、１００ｍＷ／ｍ・Ｋ以上の熱伝導率を有
するヘリウムガスまたはヘリウムを主体とし、これにア
ルゴン，窒素等の他のガス媒体を適宜混合するガス媒体
を供給して、ロール外輪５表面に設けたガス噴気孔１２
よりロール外輪５と薄肉鋳片３０に噴射介在させること
によって、薄肉鋳片３０の急速冷却を行う。
３との接触により冷却する過程で、接触する領域におい
ては、押付けロールのガス仕切板９により形成されるガ
ス経路１０に、１００ｍＷ／ｍ・Ｋ以上の熱伝導率を有
するヘリウムガスまたはヘリウムを主体とし、これにア
ルゴン，窒素等の他のガス媒体を適宜混合するガス媒体
を供給して、ロール外輪５表面に設けたガス噴気孔１２
よりロール外輪５と薄肉鋳片３０に噴射介在させること
によって、薄肉鋳片３０の急速冷却を行う。
【００３６】このように押付けロール２３から、ガス媒
体としてヘリウムガスまたはヘリウムを主体としこれに
アルゴン，窒素等他の非酸化ガスを適宜混合して、１０
０ｍＷ／ｍ・Ｋ以上の熱伝導率を有するガスを噴射し、
薄肉鋳片３０を急速冷却することにより、薄肉鋳片３０
の結晶粒が微細化され、加工性にも優れ、ローピングや
肌荒れ，光沢ムラ，皺等のない表面性状に優れた薄肉鋳
片３０を得ることができる。
体としてヘリウムガスまたはヘリウムを主体としこれに
アルゴン，窒素等他の非酸化ガスを適宜混合して、１０
０ｍＷ／ｍ・Ｋ以上の熱伝導率を有するガスを噴射し、
薄肉鋳片３０を急速冷却することにより、薄肉鋳片３０
の結晶粒が微細化され、加工性にも優れ、ローピングや
肌荒れ，光沢ムラ，皺等のない表面性状に優れた薄肉鋳
片３０を得ることができる。
【００３７】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の薄帯金属の冷
却ロールによれば、冷却ロールから熱伝導率を調整した
高熱伝導率の不活性ガス媒体を、冷却ロールと鋳造また
は熱間圧延した薄帯金属や、または双ロール式薄帯金属
連続鋳造で形成された凝固シェルに当接する間に介在さ
せて冷却ロールの抜熱量を向上させ、これらを効率良く
急速冷却するので、不活性ガスの消費量も節減できると
ともに薄帯金属等の冷却効率は向上し、結晶が微細化さ
れ、加工性にも優れ、ローピングや肌荒れ，光沢ムラ，
割れ，皺等のない表面性状に優れた薄帯金属を得ること
ができる。
却ロールによれば、冷却ロールから熱伝導率を調整した
高熱伝導率の不活性ガス媒体を、冷却ロールと鋳造また
は熱間圧延した薄帯金属や、または双ロール式薄帯金属
連続鋳造で形成された凝固シェルに当接する間に介在さ
せて冷却ロールの抜熱量を向上させ、これらを効率良く
急速冷却するので、不活性ガスの消費量も節減できると
ともに薄帯金属等の冷却効率は向上し、結晶が微細化さ
れ、加工性にも優れ、ローピングや肌荒れ，光沢ムラ，
割れ，皺等のない表面性状に優れた薄帯金属を得ること
ができる。
【図１】本発明の薄帯金属冷却ロールの一実施例を示す
側断面図である。
側断面図である。
【図２】（ａ）図は図１のＡ−Ａ矢視断面図，（ｂ）図
は図１のＢ−Ｂ矢視断面図である。
は図１のＢ−Ｂ矢視断面図である。
【図３】図２（ｂ）に示すＣ部の拡大図であり、ロール
外輪のガス噴気孔の詳細を示す図面である。
外輪のガス噴気孔の詳細を示す図面である。
【図４】本発明の冷却ロールを双ロール式連続鋳造装置
に適用した場合の第１の実施例を示す側断面図である。
に適用した場合の第１の実施例を示す側断面図である。
【図５】本発明の冷却ロールを双ロール式連続鋳造装置
における押付けロールに適用した場合の第２の実施例を
示す側断面図である。
における押付けロールに適用した場合の第２の実施例を
示す側断面図である。
１ 固定軸 ２ 軸受 ３ サイド壁 ４ 冷却水溝 ５，５ａ，５ｂ ロール外輪 ６ａ 給水管 ６ｂ 排水管 ７ａ，７ｂ 連絡管 ８ 駆動モータ ９ ガス仕切板 １０ ガス経路 １１ ガス供給管 １２ ガス噴気孔 ２１ａ，２１ｂ 冷却ロール ２３ 押付けロール ２４ 湯溜り部 ２７ａ，２７ｂ 凝固シェル ２９ ロールギャップ ３０ 薄帯鋳片
Claims (1)
- 【請求項１】 固定軸を中心として軸受およびサイド壁
を介して全周に亘り冷却水溝を配したロール外輪を設
け、固定軸を縦通する給水管および排水管を前記冷却水
溝に接続してロール冷却系を形成し、ロール外輪の内側
には外輪周方向の一定の幅に亘り固定軸との間に放射状
にガス仕切板を挿入して、該仕切板により外輪内部に複
数のガス経路を形成し、固定軸を縦通するガス供給管を
それぞれ分割したガス経路に接続し、さらに前記ロール
外輪には冷却水溝の間を縫って放射状にガス噴気孔を設
けたことを特徴とする薄帯金属の冷却ロール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22281193A JPH0751811A (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | 薄帯金属の冷却ロール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22281193A JPH0751811A (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | 薄帯金属の冷却ロール |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0751811A true JPH0751811A (ja) | 1995-02-28 |
Family
ID=16788277
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22281193A Withdrawn JPH0751811A (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | 薄帯金属の冷却ロール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0751811A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2735499A1 (fr) * | 1995-06-15 | 1996-12-20 | Clecim Sa | Rouleau-deflecteur pour un produit en bande |
| JP2003507191A (ja) * | 1999-08-20 | 2003-02-25 | エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト | ２つの鋳造ローラを有するストリップ鋳造機 |
| CN102397890A (zh) * | 2011-11-30 | 2012-04-04 | 东北大学 | 一种用于在线冷却设备的运输辊道 |
| KR101428298B1 (ko) * | 2012-12-20 | 2014-08-07 | 주식회사 포스코 | 냉각 장치 |
| CN106475534A (zh) * | 2015-08-24 | 2017-03-08 | 鞍钢股份有限公司 | 一种减轻高硅电工钢热轧烧损的方法 |
-
1993
- 1993-08-16 JP JP22281193A patent/JPH0751811A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2735499A1 (fr) * | 1995-06-15 | 1996-12-20 | Clecim Sa | Rouleau-deflecteur pour un produit en bande |
| WO1997000334A1 (fr) * | 1995-06-15 | 1997-01-03 | Clecim | Rouleau-deflecteur pour un produit en bande |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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