JPH075175Y2 - 自動車用ドアチェッカ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用ドアチェッカの改良に関する。

（従来の技術） 従来、自動車用ドアチェッカとしては、第４図及び第５
図に示すように、一端が車体にヒンジピン１で回動自在
に支持され他端がドア内に収納されるメールプレート２
と、該メールプレート２が挿通される開口3a,4aをそれ
ぞれ有し、ドアパネル８にボルト５で固定されるカバー
３及びケース４と、該ケース４に内蔵され上記メールプ
レート２を摺動自在に挾持する一対のガイド6,6とから
なるものが種々実用化されている。

ところで、ドアの開閉に伴い、ケース４内にダストが侵
入するのを防止するため及びメールプレート２の表面に
付着したダストを除去するために、第６図に示すような
メールプレート２が挿通する部分にＨ形のスリット7aを
形成した柔軟な不織布製のパッキン７がドアパネル８と
カバー３との間に介設されている。

また、メールプレート２が振れてケース４の開口4aに接
触するのを防止するために、開口4aに合成樹脂製のサイ
レンサー（枠体）９を嵌め込んでいる。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、パッキン７とサイレンサー９を別に設け
て組付けなければならないので、部品点数が増加し、部
品及び組立コストが高くつくという問題があった。

また、ボルト５は、カバー３とケースが鋼板製であった
から、２枚の鋼板をこう着するための特殊なスタッドボ
ルトを必要とし、コストが高くつくという問題もあっ
た。

本考案は上記問題を解決するためになされたもので、部
品点数の減少やコストダウンを図るようにした自動車用
ドアチェッカを提供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） このため本考案は、一端が車体に回動自在に支持され他
端がドア内に収納されるメールプレートと、該メールプ
レートが挿通される開口をそれぞれ有しドアにボルトで
固定されるカバー及びケースと、該ケースに内蔵され上
記メールプレートを摺動自在に挾持する一対のガイドと
からなるドアチェッカにおいて、上記カバーが合成樹脂
で形成され、該カバーの開口内縁部に、メールプレート
に接触する可撓性のひれ部が一体成形されていることを
特徴とするものである。

また、上記カバーのボルト挿通穴に、ボルトに接触する
可撓性のひれ部を一体成形することができる。

（考案の作用・効果） 本考案によれば、ケースのカバーを合成樹脂で形成し
て、開口内縁部に可撓性のひれ部を一体成形したもので
あるから、ひれ部により、ケース内へのダスト侵入防止
及びメールプレートのダスト除去が行なえ、従来のよう
なパッキンが不要となる。

また、メールプレートは、合成樹脂製カバーの開口内縁
部で振れが規制できるので、ケースの開口に接触しなく
なり、従来のようなサイレンサーも不要となる。

したがって、パッキンやサイレンサーを設けなくてもよ
いので部品点数が減少し、部品及び組立コストの低減が
図れる。

さらに、合成樹脂製カバーのボルト挿通穴に、ボルトに
接触する可撓性のひれ部を一体成形すれば、カバーのボ
ルト挿通穴をボルトに差込むだけでカバーをボルトに仮
固定でき、従来のような特殊なスタッドボルトが不要と
なり、よりコストの低減が図れる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細に説明す
る。

第１図及び第２図に示すように、自動車用ドアチェッカ
は、メールプレート10が挿通する開口11a,12aをそれぞ
れ有し、ドアパネル13にボルト14,14で固定されるカバ
ー11及びケース12と、該ケース12に内蔵されメールプレ
ート10を摺動自在に挾持する一対のガイド15,15及びス
プリングラバー16,16とで基本構成されている。

上記カバー11は合成樹脂で形成され、上記開口11aは縦
長に明けられている。

第３図にも示すように、該開口11aの内縁上部と内縁下
部には、下方と上方にそれぞれ伸長する薄肉のひれ部11
b,11bが一体形成され、該各ひれ部11b,11bの上下方向の
略中間位置にはヒンジ溝11c,11cが形成されて、ひれ部1
1b,11bの下半分がメールプレート10の摺動方向に撓み可
能となっている。

該ひれ部11b,11bの自由端部はメールプレート10の表面
に接触する。

上記開口11aの内縁両側部には、内方へ突出する厚肉の
突起部11d,11dが一体形成され、各突起部11d,11dでメー
ルプレート10の側縁部をガイドする。

第１図に戻って、上記ケース12は鋼板で形成され、該ケ
ース12のボルト挿通穴12bは、ボルト14の角軸部14aに嵌
合するように角穴が明けられている。

上記カバー11のボルト挿通穴11eは、ボルト14のねじ軸1
4cよりもやや大径に明けられ、該ボルト挿通孔11eの内
縁部の全周又は数箇所に、ねじ軸14cに接触する可撓性
の薄肉ひれ部11fが一体形成されている。

上記のような構成であれば、カバー11の開口11aの内縁
上部と内縁下部とに可撓性のひれ部11b,11bを設けたか
ら、該ひれ部11b,11bにより、ケース12内へのダスト侵
入が防止できる。

また、ひれ部11b,11bの自由端部はメールプレート10の
表面に接触しているから、メールプレート10のダスト除
去も行なえる。

さらに、メールプレート10は、開口11aの内縁両側の突
起部11d,11dでガイドされて振れが規制される。したが
って、従来のようなパッキンとサイレンサーが不要とな
る。

一方、カバー11のボルト挿通穴11eに可撓性のひれ部11f
を設けたから、ケース12のボルト挿通孔12bに角軸部14a
を嵌合させたボルト14のねじ軸14cに、カバー11のボル
ト挿通穴11eを挿通させると、ひれ部11fがねじ軸14cの
ねじ溝に喰い込んで、カバー11がボルト14に仮固定され
る。

したがって、従来のような特殊なスタッドボルトが不要
となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るドアチェッカの側面断面図，第２
図は第１図の斜視図，第３図はカバー開口の正面図，第
４図は従来のドアチェッカの平面断面図，第５図は第４
図の側面断面図，第６図はパッキンの正面図である。 10……メールプレート,11……カバー,11a……開口、11b
……ひれ部,11d……突起部,11e……ボルト挿通穴,11f…
…ひれ部,12……ケース,12a……開口、12b……ボルト挿
通穴,13……ドアパネル,14……ボルト,15……ガイド,16
……スプリングラバー。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一端が車体に回動自在に支持され他端がド
   ア内に収納されるメールプレートと、該メールプレート
   が挿通される開口をそれぞれ有しドアにボルトで固定さ
   れるカバー及びケースと、該ケースに内蔵され上記メー
   ルプレートを摺動自在に挾持する一対のガイドとからな
   るドアチェッカにおいて、 上記カバーが合成樹脂で形成され、該カバーの開口内縁
   部に、メールプレートに接触する可撓性のひれ部が一体
   成形されていることを特徴とする自動車用ドアチェッ
   カ。
2. 【請求項２】上記カバーのボルト挿通穴に、ボルトに接
   触する可撓性のひれ部が一体成形されていることを特徴
   とする請求項（１）記載の自動車用ドアチェッカ。