JPH0130517Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車のドアチエツカ装置の改良に
関する。

自動車のドアチエツカ装置としては、実開昭56
−79575号に開示されているように、一端が車体
に枢着されたメールプレート１を、ドアに固定さ
れたケース２の開口３を挿通させると共に、ケー
ス２内の弾性摺動子４，４でメールプレート１を
挾持する構成のものが一般的である。この場合メ
ールプレートはドアの開閉によつて車幅方向に移
動自在であるため、ドアを全開位置に急開きする
と、摺動子４，４が加圧状態から無加圧状態に急
激に変化するため、メールプレート１が慣性力に
よりがたつき、側縁部がケース２の開口内縁部と
接触して異音が発生するという問題があつた。

この問題を解決する目的で第１図の従来技術で
は、ケース２の開口３に縁高の振れ止め部５を一
体に設けているが、メールプレート１もケース２
もともに金属製であることから、異音を充分に抑
止することができなかつた。

本考案は上記従来の問題点に鑑みてなされたも
ので、メールプレートに設けられたストツパープ
レートのストツプラバーを利用して、該ストツプ
ラバーに、ドア全開時にケースの開口に嵌り合う
突出部を一体に形成することにより、メールプレ
ートとチエツカケースとの直接の干渉をなくして
異音の発生を確実かつ合理的に防止できるように
したものである。

以下、本考案の実施例を添付図面について詳細
に説明する。

第２図に示すように、車体１１のピラーに固定
されたブラケツト１２にピン１３で一対のメール
プレート１４，１４の先端を枢着すると共に中間
部に凹部１４ａ，１４ａを設け、該メールプレー
ト１４，１４の後端にストツプラバー１５を嵌合
したストツパープレート１６を差込んでストツパ
ーピン１７により抜け止めする。

一方、ドア１８のインナパネルには、摺動子１
９，１９と弾性体２０，２０を収納したケース２
１をケースカバー２２で閉塞してビス２３，２３
により締結し、該ケース２１とカバー２２の開口
２１ａ，２２ａを挿通する上記メールプレート１
４，１４を上記摺動子１９，１９で保持して、ド
ア１８の開閉操作でメールプレート１４，１４を
摺動子１９，１９の間で抜き差しすることによ
り、ドア１８の開放角度に節度を与えるようにな
つている。

ドア１８の全開時はメールプレート１４，１４
のストツプラバー１５がケース２１の外面に当接
して全開位置が規制される。

上記ストツプラバー１５には、第４図ａにも示
すように、ストツパープレート１６側のメールプ
レート１４，１４の全体を包囲してケース２１側
に突出する突出部２４を一体に形成する。

該突出部２４は、基部２４ａが上記ケース２１
の開口２１ａに嵌り合う外形状に形成され、先部
２４ｂは嵌り合いをスムースにするために先細り
に形成されている。

上記のような構成であれば、ドア１８の全開操
作時には、第３図のようにメールプレート１４，
１４の引出しに追従してストツプラバー１５の突
出部２４の先部２４ｂがケース２１の開口２１ａ
に入り込み、全開位置では基部２４ａが開口２１
ａに嵌り合うようになる。

従つて、ドア１８を全開位置に急開きしたと
き、摺動子１９，１９が加圧状態から無加圧状態
に急激に変化してメールプレート１４，１４に慣
性力が作用しても、ストツプラバー１５の突出部
２４の基部２４ａがケース２１の開口２１ａに接
触するだけであるから異音が発生しないのであ
る。

第４図ｂは第４図ａの変形例のストツプラバー
２５であり、突出部２６はメールプレート１４，
１４の両側縁部のみを覆う構成である。

第５図及び第６図ａは他の実施例のストツプラ
バー２７である。

この実施例では、メールプレート１４，１４の
後端を狭幅部１４ａ，１４ａに形成して、ストツ
プラバー２７をこの狭幅部１４ａ，１４ａに差込
むと共に、突出部２８の幅をメールプレート１
４，１４の幅と略同一に形成している。

第６図ｂは第６図ａの変形例のストツプラバー
２９であり、突出部３０はメールプレート１４，
１４の狭幅部１４ａ，１４ａの両側縁部のみを覆
う構成である。なお、以上の実施例ではケースの
開口にストツプラバーの側縁が嵌合するもので述
べたが、ケースの開口にストツプラバーの側縁が
遊嵌していても良いことは勿論である。

以上の説明からも明らかなように、本考案は、
メールプレートのストツプラバーに、ケースの開
口に嵌り合い可能な突出部を一体に形成したもの
であるから、ドアを急開きしてもケースの開口に
ストツプラバーの突出部が嵌り合うのでケースと
メールプレートの側縁との直接の干渉がなくなり
異音が発生しなくなる。

また、基本的にはストツプラバーに突出部を形
成するだけでよいから、構造はきわめて簡単でコ
スト安である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドアチエツカ装置の要部断面
図、第２図は本考案に係るドアチエツカ装置の断
面図、第３図はドア全開時のドアチエツカ装置の
要部断面図、第４図ａは第３図のストツプラバー
の斜視図、第４図ｂは第４図ａの変形例のストツ
プラバーの斜視図、第５図は他の実施例における
ドア全開時のドアチエツカ装置の要部断面図、第
６図ａは第５図のドアチエツカ装置のストツプラ
バーの斜視図、第６図ｂは第６図ａの変形例のス
トツプラバーの斜視図である。 １１……車体、１４……メールプレート、１
５，２５，２７，２９……ストツプラバー、１６
……ストツパープレート、１８……ドア、１９…
…摺動子、２０……弾性体、２１……ケース、２
１ａ……開口、２２……ケースカバー、２４，２
６，２８，３０……突出部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端が車体に回動自在に支持され他端がドア内
   に収納されるメールプレートと、このメールプレ
   ートが挿通される開口を有しドアに固定されるケ
   ースと、このケース内に内蔵され弾性体により上
   記メールプレート側に付勢され該メールプレート
   を摺動自在に挾持する一対の摺動子からなるドア
   チエツカ装置において、 上記メールプレートの他端にストツパープレー
   トが設けられ、該ストツパープレートに、ドア全
   開時に上記ケース外面に当接するストツプラバー
   が支持され、該ストツプラバーに、ストツパープ
   レート側のメールプレートの少なくとも両側縁部
   を覆うようにケース側に突出し、ドア全開時にケ
   ースの開口に嵌り合う突出部が一体に形成されて
   いることを特徴とする自動車のドアチエツカ装
   置。