JP2502503Y2 - 自動車用ドアチェッカ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用ドアチェッカの改良に関する。

（従来の技術） 一般に、自動車のドアは、ヒンジ機構によって車体に
支持されて開閉されるようになっているが、この支持機
構とは別に、ドアの開閉操作に節度を与えるドアチェッ
カが設けられている。

このドアチェッカとしては、例えば実開昭56−79576
号公報で知られているように、一端部が車体にヒンジピ
ンで回動自在に支持され、他端側がドア内に収納される
チェッカレバーと、該チェッカレバーを摺動自在に挟持
する摺動子を有し、ドアに固定されるケースと、上記チ
ェッカレバーの他端部に取付けられ、上記ケースが当接
してドア開度を規制するストッパーピンとでなるもので
ある。

（考案が解決しようとする課題） ところが、上記のような引き抜き式のチェッカでは、
長寸のチェッカレバーがドア内を移動するから、車種に
よって異なるドアの厚みやドア内の取付部品のレイアウ
トの関係で、チェッカの各部品を車種毎に新設しなけれ
ばならず、汎用性に乏しいという問題があった。

本考案は上記問題を解決するためになされたもので、
全車種に適用可能で汎用性が高い自動車用ドアチェッカ
を提供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） このため本考案は、ドア側のヒンジブラケットと車体
側のヒンジブラケットとがヒンジ軸で連結され、上記各
ブラケットの一方に上記ヒンジ軸が固定され、他方に該
ヒンジ軸と同軸に円筒状のチェッカボディが固定され、
該チェッカボディの内周面の軸回りに節度用凹凸部が形
成され、上記ヒンジ軸に、上記ボディの凹凸部に当接す
るようバネで付勢された節度用ローラが設けられている
ローラガイドが固定されていることを特徴とするもので
ある。

（考案の作用・効果） 本考案は、一方のヒンジブラケットに固定のヒンジ軸
に、バネで付勢された節度用ローラを設けたローラガイ
ドを取付け、他方のヒンジブラケットに固定のチェッカ
ボディの内周面の軸回りにローラガイドが当接する節度
用凹凸部を形成したものであるから、ドアの開閉に伴っ
て節度用ローラまたはチェッカボディが回転して、ロー
ラがチェッカボディの凹凸部に出入りすることにより、
ドアの開閉操作に節度が与えられるようになる。

したがって、従来のような長寸のチェッカレバーがド
ア内を移動せず、しかもヒンジ軸に対して設けられるの
で、いかなる車種にも適用でき、汎用性が高くなる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細に説明
する。

第４図に示すように、ドア側に固定された第１ヒンジ
ブラケット10と、車体側に固定された第２ヒンジブラケ
ット11とがヒンジ軸12で連結され、車体に対してドアが
開閉自在に支持されている。

上記ヒンジ軸12は第２ヒンジブラケット11に固定さ
れ、第１ヒンジブラケット10は、固定のヒンジ軸12を中
心に回動する。

第１ヒンジブラケット10には、上記ヒンジ軸12と同軸
に円筒状のチェッカボディ13が固定されている。

第１図及び第２図に示すように、該チェッカボディ13
の内周面の軸回りには、ドアの全閉位置Ｃ、中間位置
Ｎ、全開位置Ｏに対応する節度用凹部13a、13b、13cが
形成されている。この各凹部13a,…,13cは、必要に応じ
て適宜増減してもよい。

上記チェッカボディ13の内部には、上記ヒンジ軸12が
遊嵌され、該ヒンジ軸12の上端部には、第３図にも示す
ように、ローラガイド14が固定されている。

該ローラガイド14は、ヒンジ軸12の上端部に固定され
た下ガイド14aと、チェッカボディ13の上部穴13aに嵌合
される軸15を有する上ガイド14bとでなり、各ガイド14
a、14bの対向面には、各軸12、15と直交する方向のレー
ル溝14c,14dがそれぞれ形成されている。

上記ローラガイド14のレール溝14c,14dで移動自在に
ガイドされる１対のローラホルダー16,16が設けられ、
各ローラホルダー16,16には、ローラシャフト17,17で節
度用ローラ18,18が回転自在に支持されている。

各ローラホルダー16,16の間にはコイルスプリング19
が縮装され、該コイルスプリング19により、各ローラホ
ルダー16,16が外方に付勢されて、節度用ローラ18,18が
上記チェッカボディ13の内周面に当接している。

上記のような構成であれば、今、ドア１が全閉位置Ｃ
にある場合、第１ヒンジブラケット10とともにチェッカ
ボディ13も回転して、ローラ18が凹部13aに嵌り合う位
置で定位されている。

そして、ドア１を開いてゆくと、第１ヒンジブラケッ
ト10とともにチェッカボディ13も、第２図において反時
針回りに回転して、ローラ18が突起を乗り上げ、次の凹
部13bに嵌り合うと、ドア１は中間位置Ｎに開かれる。

このローラ18が突起へ乗り上げ、凹部13bへ嵌り合う
際に、ドアの開操作に節度が与えられる。

このローラ18は、ローラホルダー16が各ガイド14a,14
bのレール溝14c,14dでガイドされることによりスムース
に移動される。

さらにドア１を開いてゆくと、ローラ18が突起に乗り
上げ、次の凹部13cに嵌り合うと、ドア１は全開位置Ｏ
に開かれる。

そして、同様に、ローラ18が突起へ乗り上げ、凹部13
cへ嵌り合う際に、ドアの開操作に節度が与えられる。

逆に、ドアを閉操作するときにも、同様にして節度が
与えられる。

このように、ヒンジ軸12に対してチェッカボディ13や
ローラ18,18等を設けることで、従来のようにドアの厚
みやドア内の取付部品のレイアウトには左右されず、全
車種に適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るドアチェッカの縦断面図、第２図
は第１図のＩ−Ｉ線に相当する断面図、第３図はローラ
部分の斜視図、第４図はヒンジ部分の斜視図である。 10,11……ヒンジブラケット、12……ヒンジ軸、13……
チェッカボディ、13a〜13c……節度用凹部、14……ロー
ラガイド、18……節度用ローラ、19……コイルスプリン
グ。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ドア側のヒンジブラケットと車体側のヒン
   ジブラケットとがヒンジ軸で連結され、上記各ブラケッ
   トの一方に上記ヒンジ軸が固定され、他方に該ヒンジ軸
   と同軸に円筒状のチェッカボディが固定され、該チェッ
   カボディの内周面の軸回りに節度用凹凸部が形成され、
   上記ヒンジ軸に、上記ボディの凹凸部に当接するようバ
   ネで付勢された節度用ローラが設けられているローラガ
   イドが固定されていることを特徴とする自動車用ドアチ
   ェッカ。