JPH0751594B2 - 新規フェロセン誘導体,その製造方法及び薄膜の製造方法 - Google Patents

新規フェロセン誘導体,その製造方法及び薄膜の製造方法

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JPH0751594B2
JPH0751594B2 JP2126616A JP12661690A JPH0751594B2 JP H0751594 B2 JPH0751594 B2 JP H0751594B2 JP 2126616 A JP2126616 A JP 2126616A JP 12661690 A JP12661690 A JP 12661690A JP H0751594 B2 JPH0751594 B2 JP H0751594B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規フェロセン誘導体,その製造方法及び薄膜
の製造方法に関し、詳しくはフェロセン骨格を形成する
2つの五員環の一方に結合した長鎖置換基に分岐を有す
る新規な構造のフェロセン誘導体、及び該フェロセン誘
導体を簡単な工程,操作で製造する方法、該フェロセン
誘導体を含有し、疎水性有機物質を可溶化もしくは分散
させることのできる界面活性剤、並びにこの界面活性剤
を用いて疎水性有機物質を可溶化する方法及びその薄膜
を製造する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
一般に、フタロシアニンあるいはその誘導体等の色素
は、水に対して不溶であり、また、ジメチルホルムアミ
ド(DMF),テトラヒドロフラン(THF)等の有機溶媒に
は可溶であるが、その可溶化量は少なく、数mg程度の溶
解度しかない。
従来からこのフタロシアニン等を水に溶かすための界面
活性剤が研究されているが、未だ満足しうるものは開発
されていない。官能基置換したフタロシアニン誘導体に
ついては、スルホン系界面活性剤で若干水に溶解できる
ことが報告されているが、その溶解度は必ずしも充分に
高くなく、しかも無置換のフタロシアニンについては全
く溶解することができない。
また、水に不溶性のポリマーについても、上述したと同
様に水に溶かすための界面活性剤が研究されているが、
未だ充分な成果が得られていないのが現状である。
本発明者らのグループは、先般、フタロシアニンやその
誘導体等の色素あるいは水に不溶性のポリマー等を可溶
化する界面活性剤として、ポリオキシエチレン鎖を有す
るフェロセン誘導体を開発し、また該フェロセン誘導体
を用いて所謂ミセル電解法にて有機薄膜を形成する方法
を開発した(国際公開WO89/01939)。
上記国際公開に記載のフェロセン誘導体を製造するため
には、原料となるフェロセン誘導体へのアシル化,加水
分解,還元反応を行って、フェロセン誘導体へのアルキ
ル化を行っているが、反応段数が3ステップかかり、反
応操作も煩雑で、反応条件も強酸性条件を必要としてい
る。
そこで本発明者らは、上記のフェロセン誘導体の可溶化
能及び電解性能を向上もしくは維持しつつ、製法の容易
なフェロセン誘導体を開発すべく鋭意検討した。その結
果、フェロセン骨格に結合する長鎖置換基が分岐構造と
なっている新規なフェロセン誘導体が、可溶化能及び電
解性能に優れるとともに、簡単な工程、及び操作で効率
よく製造することが可能であることを見出した。本発明
はかかる知見に基いて完成したものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は、一般式 〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素,メチル基,メトキシ
基,水酸基,アミノ基,ジメチルアミノ基あるいはハロ
ゲンを示し、Aは一般式 またはY)j(CH2)rB ・・・〔III〕 (式中、R3及びR4はそれぞれ水素,メチル基あるいはエ
チル基を示し、Yは−O−または を示し、Bは一般式 あるいは−N+5)3・X- ・・・〔IIIg〕 (式中、R5はメチル基,エチル基,プロピル基,イソプ
ロピル基あるいはフェニル基を示し、Mはアルカリ金
属、Xはハロゲン原子を示す。)、nは2〜70の実数、
jは0または1を示す。), aは1〜4の整数,bは1〜5の整数である。またk,mお
よびrはそれぞれ1〜20の整数であり、かつ2≦k+m
+r≦30を満たす。〕 で表わされる新規フェロセン誘導体(α)および一般式 〔式中、R1,R2,a,b,k,mは前記と同じ、Dはハロゲン原
子,シアノ基,水酸基,あるいは一般式 (式中R5は前記と同じ)を示す。〕 で表わされる新規フェロセン誘導体(β)を提供すると
ともに、一般式 (式中、R1,R2,a,bは前記と同じ) で表わされるフェロセン化合物と、一般式 HCH2 k-1CH=CHCH2 mD ・・・〔VI〕 〔式中、k,mは前記と同じ、Dはハロゲン原子,シアノ
基,水酸基,あるいは一般式 (式中R5は前記と同じ)をを示す。〕 で表されるオレフィン誘導体とを、触媒の存在下に反応
させることを特徴とする新規フェロセン誘導体(β)の
製造方法を提供する。
さらに本発明は、疎水性有機物質を、水性媒体中で前記
新規フェロセン誘導体(α)を含有する界面活性剤にて
可溶化もしくは分散することを特徴とする可溶化もしく
は分散方法、ならびにこの可溶化もしくは分散方法で得
られるミセル溶液を電解して電極上に前記疎水性有機物
質の薄膜を形成する薄膜の製造方法をも提供するもので
ある。
本発明のフェロセン誘導体(α)は、上記一般式〔I〕
で表わされるものである。一般式〔I〕中の記号は上記
した通りである。すなわち、R1及びR2はそれぞれ水素
(H),メチル基(CH3),メトキシ基(OCH3),水酸
基(OH),アミノ基(NH2),ジメチルアミノ基(N(C
H3)2))あるいはハロゲン原子(塩素,臭素,フッ素,沃
素等)を示す。R1及びR2は同一であっても異なってもよ
く、さらにR1及びR2がそれぞれ複数個フェロセンの五員
環に存在した場合にも、複数の置換基がそれぞれ同一で
あっても異なっていてもよい。
本発明のフェロセン誘導体(α)は上記のごとき構成の
フェロセン骨格を形成する2つの五員環の一方に、炭素
数、即ちmが1〜20の炭素鎖を介して上記一般式〔II〕
あるいは一般式〔III〕で示される基を有する主鎖が結
合するとともに、この主鎖のフェロセン骨格に結合する
炭素原子に、炭素数、即ちkが1〜20のアルキル基から
なる分岐鎖が結合したものである。
上記主鎖及び分岐鎖における炭素鎖の長さ、即ちm及び
kは、上記のごとく1〜20の整数、特に好ましくは1〜
15の整数である。さらにmとkの和を3〜15とすること
が好ましい。m及びkが小さいと疎水性有機物質の可溶
化能が低く、またm及びkが20を超える整数ではフェロ
セン誘導体自体の親水性が低くなり好ましくない。
上記一般式〔II〕及び一般式〔III〕中のYは酸素(−
O−)又はオキシカルボニル基 を示す。従って、一般式〔II〕は、一般式 または で表わされるものの二種類に分けることができる。式中
のnはオキシエチレン基の繰り返し数を示すもので、2
〜70の整数のみならず、これを含む実数を意味し、これ
らの基の繰り返し数の平均値を示すものである。また、
R3,R4は上記のごとくそれぞれ水素,メチル基あるいは
エチル基を示すが、R3及びR4は同一であっても異なって
いてもよい。
また一般式〔III〕は、式中のjが0もしくは1であ
り、酸素またはオキシカルボニル基の有無を表している
から、 一般式 −OCH2)rB ・・・〔IIIa〕 またはCH2)rB ・・・〔IIIc〕 で表わされるものの三種類に分けることができる。式中
のrは1〜20であり、rが21以上になると、フェロセン
誘導体自体の親水性が低下する。また2≦k+m+r≦
30を超える場合も同様である。
また式中のBは、前述の通り、一般式〔IIId〕乃至〔II
Ig〕で表わされる四種類のもののいずれかである。式中
のR5はメチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル
基あるいはフェニル基を示し、Mはリチウム,ナトリウ
ム,カリウムなどのアルカリ金属、Xはフッ素,塩素,
臭素などのハロゲン原子を示している。
本発明のフェロセン誘導体(α)は、これらの各種構造
の1種あるいは2種以上の混在したものである。
また本発明のフェロセン誘導体(β)は、前記一般式
〔IV〕で表わされるものである。一般式〔IV〕中の記号
は上記した通りであり、Dは水素原子またはフッ素,塩
素,臭素などのハロゲン原子,シアノ基,水酸基,ある
いは一般式 即ちオキシカルボニル基にR5で示すメチル基,エチル
基,プロピル基,イソプロピル基あるいはフェニル基が
結合したもののいずれかを示している。
このフェロセン誘導体(β)は、前記フェロセン誘導体
(α)を製造する際の重要な中間体であり、フェロセン
誘導体(α)を製造するにあたり、あらかじめこのフェ
ロセン誘導体(β)を製造することにより、簡単な工程
及び操作でフェロセン誘導体(α)を製造することが可
能となる。
前述の一般式〔I〕で表わされる新規フェロセン誘導体
(α)は、様々な方法により製造することができるが、
まず次に示す操作により前記新規フェロセン誘導体
(β)を製造することが望ましい。即ち、前記一般式
〔V〕で表されるフェロセン化合物と、前記一般式〔V
I〕で表されるオレフィン誘導体とを、触媒の存在下で
反応させて、前記一般式〔IV〕で表されるフェロセン誘
導体(β)を製造する。
ここで一般式〔V〕及び一般式〔VI〕中の各記号は、前
記一般式〔I〕乃至一般式〔IV〕で説明した通りであ
る。
反応に際しては、ルイス酸(AlCl3,AlBr3,GaBr3,FeCl3,
ZnCl2等)あるいはプロトン酸(H2SO4,HF,BF等)を触媒
として用いる。また溶媒は特に限定されるものではない
が、塩化メチレン,クロロホルム,四塩化炭素等のハロ
ゲン系溶媒,ニトロベンゼン,ニトロメタン,アセトニ
トリル,二硫化炭素等の極性溶媒を用いることが好まし
い。そして反応温度を−20℃乃至溶媒還流温度として0.
1〜10時間反応させることにより、一般式〔IV〕で表さ
れるフェロセン誘導体(β)を得ることができる。この
反応は、フェロセン化合物と触媒とを反応させた後にオ
レフィン誘導体の二重結合部分を反応させるものであ
る。
次に、このようにして得たフェロセン誘導体(β)を用
いて前記一般式〔I〕のフェロセン誘導体(α)を製造
するが、この反応は、一般式〔I〕中のAの種類により
異なる。
まず、Aが 〔式中、R3,R4およびnは前記と同様である。〕 であり、Yがオキシカルボニル基 の場合には、次のように製造できる。つまり、塩化メチ
レン,二硫化炭素,四塩化炭素,二塩化エタン等の溶媒
中で一般式〔IV〕中のDが一般式 のもの、即ち一般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表されるフェロセン誘導体(β)と、一般式 〔式中、R3,R4およびnは前記と同様である。〕 で表わされるポリエチレングリコールとを、酸触媒、例
えば塩酸,硫酸,p−トルエンスルホン酸,トリフルオロ
酢酸などの存在下、反応温度0℃〜200℃で反応を行う
ことにより、一般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表されるフェロセン誘導体(α)を得ることができ
る。
また、Aが 〔式中、R3,R4およびnは前記と同様である。〕 であり、Yが酸素(−O−)の場合には、次のように製
造できる。つまり、塩化メチレン,二硫化炭素,四塩化
炭素,二塩化エタン等の溶媒中で一般式〔IV〕中のDが
ハロゲン原子であるもの、即ち一般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表されるフェロセン誘導体(β)と、前記一般式〔VI
I〕で表わされるポリエチレングリコールとを、アルカ
リ金属(Li,Na,Kなど)又は水素化ナトリウムの存在
下、反応温度0℃〜200℃で反応を行うことにより、一
般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表されるフェロセン誘導体(α)を得ることができ
る。
次にAが YjCH2 rB であって、jが1、Yが酸素(−O−)、Bが−SO3M
(Mは前記と同じ)の場合には、一般式〔IV〕中のDが
水酸基であるもの、即ち一般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表されるフェロセン誘導体(β)と、一般式 Br(CH2)rSO3M 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表される化合物とを、N,N′−ジメチルホルムアミ
ド、N,N′−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホス
ホリックトリアミド等の溶媒中または無溶媒中、アルカ
リ金属(Li,Na,Kなど)または水素化ナトリウムの存在
下に反応させることにより、一般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表されるフェロセン誘導体(α)を得ることができ
る。
また、jが0,Bが の場合、上記一般式〔IVc〕のフェロセン誘導体(β)
とオキシ塩化リン(POCl3)とをトリエチルアミン,ピ
リジン等の2級アミンの触媒の存在下または触媒を用い
ることなく、非プロトン溶媒中または無溶媒で反応させ
ることにより、まず一般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表される化合物とし、次いでこの化合物を、水または
水と非プロトン性溶媒(ジエチルエーテル,1,2−ジメト
キシエタン,クロロホルム等)の混合溶媒中で処理する
ことにより、一般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表される化合物とし、さらにこの化合物を、アルカリ
溶液(NaOH,KOH,LiOH等の水溶液)または弱塩基性水溶
液(Na2CO3,K2CO3,Li2CO3等の水溶液)を用いて処理す
ることにより、一般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表されるフェロセン誘導体(α)を得ることができ
る。
また、jが0、Bが の場合には、上記一般式〔IV〕中のDが であるもの、即ち前記一般式〔IVa〕で表されるフェロ
セン誘導体(β)を、アルカリ(NaOH,KOH,LiOH等)で
処理することにより、一般式 〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表されるフェロセン誘導体(α)を得ることができ
る。
また、jが0、Bが−N+(R5)3・X-の場合には、上記一
般式〔IV〕中のDがハロゲン原子であるもの、即ち前記
一般式〔IVb〕のフェロセン誘導体(β)を、トリアル
キルアミン(−N(R5)3)と反応させることにより、一般
〔式中の各記号は前記と同様である。〕 で表されるフェロセン誘導体(α)を得ることができ
る。
以上の如き方法によって得られる本発明の新規フェロセ
ン誘導体は、界面活性剤として有効であり、特に疎水性
有機物質を水性媒体に可溶化する界面活性剤(ミセル化
剤)として用いることができる。ミセル化剤として、本
発明のフェロセン誘導体を使用する場合は、上述のフェ
ロセン誘導体(α)の各種化合物の混合物を使用しても
よいし、また、一種のみを使用してもよい。
本発明の界面活性剤は、上記一般式〔I〕で表わされる
フェロセン誘導体を主成分として含むものであり、その
他必要に応じて各種の添加剤を適宜加えることもでき
る。
この本発明の界面活性剤を用いれば、様々な疎水性有機
物質を水性媒体に可溶化することが可能である。このよ
うな疎水性有機物質は、様々なものがあるが、例えばフ
タロシアニン,フタロシアニンの金属錯体およびこれら
の誘導体、ナフタロシアニン,ナフタロシアニンの金属
錯体およびこれらの誘導体、ポルフィリン、ポルフィリ
ンの金属錯体およびこれらの誘導体などの光メモリー用
色素や有機色素をはじめ、1,1′−ジヘプチル−4,4′−
ビピリジニウムジブロマイド,1,1′−ジドデシル−4,
4′−ビピリジニウムジブロマイドなどのエレクトロク
ロミック材料,6−ニトロ−1,3,3−トリメチルスピロ−
(2′H−1′−ベンゾピラン−2,2′−インドリン)
(通称スピロピラン)などの感光材料(フォトクロミッ
ク材料)や光センサー材料,p−アゾキシアニソールなど
の液晶表示用色素、更に「カラーケミカル事典」株式会
社シーエムシー,1988年3月28日発行の第542〜717頁に
列挙されているエレクトロニクス用色素,記録用色素,
環境クロミズム用色素,写真用色素,エネルギー用色
素,バイオメディカル用色素,食品・化粧用色素,染
料,顔料,特殊着色用色素のうちの疎水性の化合物など
があげられる。また、7,7,8,8−テトラシアノキノジメ
タン(TCNQ)とテトラチアフルバレン(TTF)との1:1錯
体などの有機導電材料やガスセンサー材料,ペンタエリ
スリトールジアクリレートなどの光硬化性塗料,ステア
リン酸などの絶縁材料,1−フェニルアゾ−2−ナフトー
ルなどのジアゾタイプの感光材料や塗料等をあげること
ができる。さらには、水に不溶性のポリマー、例えばポ
リカーボネート,ポリスチレン,ポリエチレン,ポリプ
ロピレン,ポリアミド,ポリフェニレンサルファイド
(PPS),ポリフェニレンオキサイド(PPO),ポリアク
リロニトリル(PAN)などの汎用ポリマー、またポリフ
ェニレン,ポリピロール,ポリアニリン,ポリチオフェ
ン,アセチルセルロース,ポリビニルアセテート,ポリ
ビニルブチラールをはじめ、各種各様のポリマー(ポリ
ビニルピリジンなど)あるいはコポリマー(メタクリル
酸メチルとメタクリル酸とのコポリマー)をあげること
ができる。
本発明の新規フェロセン誘導体を界面活性剤として用い
るにあたっては、様々な態様があるが、特に本発明の有
機薄膜の製造方法において、ミセル化剤として使用する
と効果的である。本発明の方法では、前記一般式〔I〕
の新規フェロセン誘導体よりなる界面活性剤(ミセル化
剤)(濃度は限界ミセル濃度以上),支持塩ならびに疎
水性有機物質を入れて、超音波,ホモジナイザーあるい
は撹拌機等により充分に分散させてミセルを形成せしめ
る。通常1時間〜10日間、好ましくは2時間〜4日間行
なう。その後必要に応じて過剰の疎水性有機物質を除去
し、得られたミセル溶液を静置したままあるいは若干の
撹拌を加えながら後述の電極を用いて電解処理する。ま
た、電解処理中に疎水性有機物質をミセル溶液に補充添
加してもよく、あるいは陽極近傍のミセル溶液を系外へ
抜き出し、抜き出したミセル溶液に疎水性有機物質を加
えて充分に混合撹拌し、しかる後にこの液を陰極近傍へ
戻す循環回路を併設してもよい。この際の電解条件は、
各種状況に応じて適宜選定すればよいが、通常は液温0
〜70℃、好ましくは20〜30℃、電圧−10.0〜10.0V、好
ましくは−2.0〜2.0Vとし、電流密度10mA/cm2以下、好
ましくは50〜300μA/cm2とする。
この電解処理を行うと、フェロセン誘導体の酸化還元反
応が進行する。これをフェロセン誘導体中のFeイオンの
挙動に着目すると、陽極ではフェロセンのFe2+がFe3+
なって、ミセルが崩壊し、疎水性有機物質の粒子(600
〜900Å程度)が陽極上に析出する。一方、陰極では陽
極で酸化されたFe3+がFe2+に還元されてもとのミセルに
戻るので、繰返し同じ溶液で製膜操作を行うことができ
る。
本発明の方法で使用する新規フェロセン誘導体は、適度
な長さの分岐側鎖を有する構造であるため、疎水性物質
の可溶化能が高く、さらに上記の酸化還元反応の効率が
非常によく、薄膜が短時間で形成される。このような電
解処理により、陽極上には所望する疎水性有機物質の60
0〜900Å程度の粒子による薄膜が形成される。
上記本発明の方法で用いる支持塩(支持電解質)は、水
性媒体の電気伝導度を調節するために必要に応じて加え
るものである。この支持塩の添加量は通常は上記界面活
性剤(ミセル化剤)の0〜300倍程度の濃度、好ましく
は10〜200倍程度の濃度を目安とする。この支持塩は添
加することなく電解を行うこともできるが、この場合に
は支持塩を含まない純度の高い薄膜が得られる。また、
支持塩を用いる場合、この支持塩の種類は、ミセルの形
成や電極への前記疎水性有機物質の析出を妨げることな
く、水性媒体の電気伝導度を調節しうるものであれば特
に制限はない。
具体的には、一般に広く支持塩として用いられている硫
酸塩(リチウム,カリウム,ナトリウム,ルビジウム,
アルミニウムなどの塩),酢酸塩(リチウム,カリウ
ム,ナトリウム,ルビジウム,ベリリウム,マグネシウ
ム,カルシウム,ストロンチウム,バリウム,アルミニ
ウムなどの塩),ハロゲン化物塩(リチウム,カリウ
ム,ナトリウム,ルビジウム,カルシウム,マグネシウ
ム,アルミニウムなどの塩),水溶性酸化物塩(リチウ
ム,カリウム,ナトリウム,ルビジウム,カルシウム,
マグネシウム,アルミニウムなどの塩)が好適である。
また、本発明の方法で用いる電極は、フェロセンの酸化
電位(+0.15V対飽和甘コウ電極)より貴な金属もしく
は導電体であればよい。具体的にはITO(酸化インジウ
ムと酸化スズとの混合酸化物),白金,金,銀,銅,グ
ラシーカーボン,導電性金属酸化物,有機ポリマー導電
体などが挙げられる。
疎水性有機物質は、非水溶媒、たとえばヘキサン,DMF,T
HF,エタノール,アセトン,酢酸エチル,メチレンクロ
ライドなどに飽和量以上の濃度の疎水性有機物質を溶
解,分散させた状態でミセル溶液中に加えることができ
る。さらに溶液中には、補強剤として接着剤(エポキ
シ,酢酸ビニル,MMA等)、電解重合膜基剤(ピロール,
アニリン,チオフェン,ビオロゲン等)、保護膜(ポリ
ビニルアルコール,ポリアクリル酸,ポリメタクリル酸
メチル等)を添加してもよい。
このようにして薄膜を形成した後、必要により交流,パ
ルス,三角波を用いた逆電位,正電位の電解洗浄法、さ
らに超音波洗浄を組合せて、水,炭酸プロピレン,アセ
トニトリル,テトラヒドロフラン(THF),ジメチルホ
ルムアミド(DMF),アルコール等の単溶媒あるいは水
溶液の溶媒中で洗浄し、さらに150〜350℃で熱処理する
ことにより、所望の機能性薄膜を得ることができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により更に詳しく説明する。
実施例1 50mlの二口丸底フラスコに塩化アルミニウム0.53g
を測り取り、塩化メチレン5mlを加えた。数分間攪拌し
た後、フェロセン0.37gを加え、15分間攪拌した後、10
−ウンデシレン酸メチル0.45mlを加え、4時間攪拌後水
を加え反応を停止した。塩化メチレン50mlで抽出し、乾
燥,濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=10:1)で分離,生成し、フェロセ
ンにアルキル化された下記化合物(1)を0.54g(収率70
%)得た。
この中間体のプロトン核磁気共鳴(1H−NMR)スペクト
ルを第1図に、元素分析値を以下に示す。なおカッコ内
は計算値である(以下同じ)。
元素分析値:炭素68.3%(68.7%) 水素 8.2%( 8.4%) 窒素 0.0%( 0%) 化合物(1)1.0g,ポリエチレングリコール(平均分
子量600)15.6gおよびp−トルエンスルホン酸0.49gを5
0mlの丸底フラスコに測り取り120℃で4時間攪拌した
後、水にあけて酢酸エチルで抽出し、乾燥,濃縮して下
記化合物(2)を2.3g(定量的)得た。この生成物の1
−NMRスペクトルを第2図に、元素分析値を以下に示
す。
元素分析値:炭素60.8%(68.7%) 水系 8.9%( 8.7%) 窒素 0.0%( 0%) 実施例2 実施例1において、フェロセンを1,1′−ジメチ
ルフェロセン0.43gに代えた以外は、実施例1と同様
にして下記化合物(3)を0.40g(収率49%)得た。この
ものの1H−NMRスペクトルを第3図に、元素分析値を以
下に示す。
元素分析値:炭素69.5%(69.9%) 水素 8.6%( 8.8%) 窒素 0.0%( 0%) 実施例1において、化合物(1)を化合物(3)1.
1gに代えた以外は、実施例1と同様にして下記化合物
4)を2.6g(定量的)得た。この生成物の1H−NMRス
ペクトルを第4図に、元素分析値を以下に示す。
元素分析値:炭素61.2%(60.5%) 水素 8.9%( 8.8%) 窒素 0.0%( 0%) 実施例3 実施例1において、10−ウンデシレン酸メチルを
エルカ酸メチル0.71gに代えた以外は、実施例1と同
様にして下記化合物(5)を0.56g(収率52%)得た。こ
の中間体の1H−NMRスペクトルを第5図に、元素分析値
を以下に示す。
元素分析値:炭素73.8%(73.6%) 水素10.4%(10.1%) 窒素 0.0%( 0%) 実施例1において、化合物(1)を化合物(5)1.
1gに代えた以外は、実施例1と同様にして下記化合物
6)を2.3g(定量的)得た。この生成物の1H−NMRス
ペクトルを第6図に、元素分析値を以下に示す。
元素分析値:炭素64.0%(63.4%) 水素 8.8%( 9.5%) 窒素 0.0%( 0%) 実施例4 実施例1において、10−ウンデシレン酸メチルを
8−臭化−1−オクテン0.39gに代えた以外は、実施例
1と同様にして下記化合物(7)を0.36g(収率48%)
得た。このものの1H−NMRスペクトルを第7図に、元素
分析値を以下に示す。
元素分析値:炭素57.5%(57.3%) 水素 6.7%( 6.7%) 窒素 0.0%( 0%) ポリエチレングリコール(平均分子量600)6.5gに
0.064gの金属ナトリウムを加え、70℃で10時間攪拌し
た。次に上記化合物(7)1.0gを加え110℃で10時間反応
させた。この反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出
し、乾燥,濃縮後、下記化合物(8)を1.7g(収率72
%)得た。このものの1H−NMRスペクトルを第8図に、
元素分析値を以下に示す。
元素分析値:炭素59.8%(59.5%) 水系 8.8%( 8.9%) 窒素 0.0%( 0%) 実施例5 実施例1において、10−ウンデシレン酸メチルを
9−デセン−1−オール0.33gに代えた以外は、実施例
1と同様にして下記化合物(9)を0.42g(収率62%)
を得た。このものの1H−NMRスペクトルを第9図に、元
素分析値を以下に示す。
元素分析値:炭素70.0%(70.2%) 水素 8.7%( 8.9%) 窒素 0.0%( 0%) 上記化合物(9)8.9gに金属ナトリウム0.5gを加
え、90℃にて一昼夜攪拌した。次にこれに2−臭化エタ
ンスルホン酸ナトリウム3.2gを加え、100℃で10時間反
応させた。
この反応液を水及び酢酸エチルの等量混合物にて抽出
し、水層を濃縮して得た残渣をエタノール/水の混合溶
媒で再結晶し、化合物(10)を5.3g(収率52%)得た。
このものの1H−NMRスペクトルを第10図に、元素分析値
を以下に示す。
元素分析値:炭素58.1%(57.9%) 水素 7.0%( 7.3%) 硫黄 6.9%( 7.0%) 窒素 0.0%( 0%) 実施例6 実施例5で得られた化合物(9)6.6gとオキシ塩化リ
ン18mlを室温にて4時間反応させた後、過剰のオキシ塩
化リンを留去した。
得られた残渣を50%の1,2−ジメトキシエタン水溶液
中、5℃で4時間反応させた後、酢酸エチルで抽出して
濃縮した。その残渣を1規定の水酸化ナトリウム水溶液
で中和して濃縮,乾燥し、化合物(11)を8.5g(収率95
%)得た。このものの1H−NMRスペクトルを第11図に、
元素分析値を以下に示す。
元素分析値:炭素50.2%(51.5%) 水素 6.0%( 6.3%) リン 6.0%( 6.6%) 実施例7 実施例4で得た化合物(7)3.1gに23mlの0.4Mトリエ
チルアミンエタノール溶液を加え、60℃に加熱して12時
間反応させた。その後、アセトンに溶解し、エーテルを
加えて結晶化させ、濾過により単離し、乾燥後、下記化
合物(12)を1.9g(収率54%)得た。このものの1H−N
MRスペクトルを第12図に、元素分析値を以下に示す。
元素分析値:炭素57.0%(57.8%) 水素 7.6%( 7.9%) 窒素 4.0%( 3.2%) 実施例8 実施例1で製造したミセル化剤(化合物(2))0.187
gを、100ccの水に溶解し、2mM溶液とし、このミセル溶
液に0.4gのフタロシアニンを加えて超音波で10分間分散
し、可溶化させた。さらにスターラーにより二昼夜攪拌
した後、得られたフタロシアニン分散液を2000rpmで30
分間遠心分離を行った。この上澄み液の可視吸収スペク
トルから可溶化能は、フタロシアニン8.2mM/2mMミセル
化剤溶液であった。
この上澄み液に臭化リチウムを加え、0.1Mの濃度とし、
攪拌した後、ITO透明ガラス基板を陽極、アルミニウム
を陰極、飽和甘コウ水銀電極を参照極とし、25℃で0.5V
の定電位電解を行った。この時、電流密度は74μA/cm2
であり、0.13クーロン(C)の電気量であった。
この結果、フタロシアニンの薄膜が2.0μm製膜され
た。
実施例9 実施例8においてミセル化剤を実施例2で製造したミ
セル化剤(化合物(4))に代え、顔料をジアントラキ
ノンに変えたこと以外は、実施例8と同様の操作を行っ
た。可溶化能は、ジアントラキノン0.9mM/2mMミセル化
剤溶液であった。またこの時の電流密度は80μA/cm2
電気量は0.14Cであった。
この結果、ジアントラキノンの薄膜が2.5μm製膜され
た。
実施例10 実施例8においてミセル化剤を実施例3で製造したミ
セル化剤(化合物(6))に代え、顔料をフタロシアニ
ングリーンに変えたこと以外は、実施例8と同様の操作
を行った。可溶化能は、フタロシアニングリーン3.8mM/
2mMミセル化剤溶液であった。またこの時の電流密度は4
4μA/cm2,電気量は0.08Cであった。
この結果、フタロシアニングリーンの薄膜が1.5μm製
膜された。
実施例11 実施例8においてミセル化剤を実施例4で製造したミ
セル化剤(化合物(8))に代え、顔料をペリレンに変
えたこと以外は、実施例8と同様の操作を行った。可溶
化能は、ペリレン4.2mM/2mMミセル化剤溶液であった。
またこの時の電流密度は50μA/cm2,電気量は0.09Cであ
った。
この結果、ペリレンの薄膜が1.7μm製膜された。
実施例12 実施例8においてミセル化剤を実施例5で製造したミ
セル化剤(化合物(10))に代え、顔料をジオキサジン
バイオレットに変えたこと以外は、実施例8と同様の操
作を行った。可溶化能は、ジオキサジンバイオレット9.
7mM/2mMミセル化剤溶液であった。またこの時の電流密
度は0.19μA/cm2,電気量は86Cであった。
この結果、ジオキサジンバイオレットの薄膜が2.5μm
製膜された。
実施例13 実施例8においてミセル化剤を実施例6で製造したミセ
ル化剤(化合物(11))に代え、顔料をジスアゾイエロ
ーに変えたこと以外は、実施例8と同様の操作を行っ
た。可溶化能は、ジスアゾイエロー6.5mM/2mMミセル化
剤溶液であった。またこの時の電流密度は0.14μA/c
m2,電気量は43Cであった。
この結果、ジスアゾイエローの薄膜が1.4μm製膜され
た。
実施例14 実施例8においてミセル化剤を実施例7で製造したミセ
ル化剤(化合物(12))に代え、顔料をクロモフタール
イエローに変えたこと以外は、実施例8と同様の操作を
行った。可溶化能は、クロモフタールイエロー7.6mM/2m
Mミセル化剤溶液であった。またこの時の電流密度は0.1
7μA/cm2,電気量は56Cであった。
この結果、クロモフタールイエローの薄膜が2.0μm製
膜された。
〔発明の効果〕
本発明のフェロセン誘導体は、フェロセン骨格を形成す
る2つの五員環の一方に結合した長鎖置換基に分岐を有
するフェロセン誘導体の化合物であり、界面活性剤(ミ
セル化剤)をはじめ、触媒,助燃剤,浮選剤,潤滑助
剤,分散剤,液晶など様々な用途に供することができ
る。また簡単な工程,操作で効率よく製造することが可
能である。
特にこのフェロセン誘導体を界面活性剤(ミセル化剤)
として用いると、水系媒体中でミセルを形成し、利用分
野の広いフタロシアニン等の色素や各種疎水性ポリマー
等様々な疎水性の有機物質を極めて容易に可溶化するこ
とができる。また、この界面活性剤(ミセル化剤)を加
えるとともに、水溶液電解によりミセルの集合離散を利
用する本発明の方法に従えば、膜厚の極めて薄い有機薄
膜をすみやかに形成することができる。しかも、上記界
面活性剤の酸化還元効率がすぐれているため、製膜能が
著しく高く、短時間で製膜できる。
このような本発明の方法によって形成される薄膜は、光
電変換材料,感光材料,太陽電池をはじめ、様々な分野
に有効な利用が期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第12図は、それぞれ実施例1〜7で得られた
化合物(1)〜(12)の1H−NMRスペクトルである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素,メチル基,メトキシ
    基,水酸基,アミノ基,ジメチルアミノ基あるいはハロ
    ゲンを示し、Aは一般式 またはY)j(CH2)rB (式中、R3及びR4はそれぞれ水素,メチル基あるいはエ
    チル基を示し、Yは−O−または を示し、Bは一般式 あるいは−N+(R5)3・X- (式中、R5はメチル基,エチル基,プロピル基,イソプ
    ロピル基あるいはフェニル基を示し、Mはアルカリ金
    属、Xはハロゲンを示す。),nは2〜70の実数,jは0ま
    たは1を示す。), aは1〜4の整数,bは1〜5の整数である。またk,m及
    びrはそれぞれ1〜20の整数であり、かつ2≦k+m+
    r≦30を満たす。〕 で表わされる新規フェロセン誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、R1,R2,a,b,k,mは前記と同じであり、Dは水
    素,ハロゲン,シアノ基,水酸基,あるいは一般式 〔式中R5は前記と同じ)を示す。〕 で表わされる新規フェロセン誘導体。
  3. 【請求項3】一般式 〔式中、R1,R2,a,bは前記と同じ〕 で表わされるフェロセン化合物と、一般式 HCH2 k-1CH=CH(CH2 mD 〔式中、D,k,mは前記と同じ〕 で表わされるオレフィン誘導体とを、触媒の存在下で反
    応させることを特徴とする請求項2記載のフェロセン誘
    導体の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の新規フェロセン誘導体を含
    有する界面活性剤。
  5. 【請求項5】疎水性有機物質を、水性媒体中で請求項1
    記載の新規フェロセン誘導体を含有する界面活性剤にて
    可溶化もしくは分散することを特徴とする疎水性有機物
    質の可溶化もしくは分散方法。
  6. 【請求項6】疎水性有機物質を、水性媒体中で請求項1
    記載の新規フェロセン誘導体を含有する界面活性剤にて
    可溶化もしくは分散し、得られるミセル溶液を電解して
    電極上に前記疎水性有機物質の薄膜を形成することを特
    徴とする薄膜の製造方法。
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