JPH0751536B2 - テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタンの製造法 - Google Patents
テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタンの製造法Info
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- JPH0751536B2 JPH0751536B2 JP63021626A JP2162688A JPH0751536B2 JP H0751536 B2 JPH0751536 B2 JP H0751536B2 JP 63021626 A JP63021626 A JP 63021626A JP 2162688 A JP2162688 A JP 2162688A JP H0751536 B2 JPH0751536 B2 JP H0751536B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
- C07C67/03—Preparation of carboxylic acid esters by reacting an ester group with a hydroxy group
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C69/00—Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
- C07C69/66—Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety
- C07C69/73—Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety of unsaturated acids
- C07C69/732—Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety of unsaturated acids of unsaturated hydroxy carboxylic acids
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリオレフィンなどの酸化防止剤として賞用
されているテトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕
メタン〔以下、化合物(I)と略することもある〕の製
造法に関する。
されているテトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕
メタン〔以下、化合物(I)と略することもある〕の製
造法に関する。
化合物(I)はペンタエリスリトールと、少なくともペ
ンタエリスリトールに対して化学量論量以上の、すなわ
ち、少なくともペンタエリスリトール1モルに対して4
モル以上の3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸アルキルエステル〔以下、化
合物(II)と略することもある〕とを、たとえばアルカ
リ金属低級アルコキシドなどの触媒の存在下にエステル
交換反応を行なうことにより製造し得ることは公知であ
る(特公昭42−19083号公報明細書)。
ンタエリスリトールに対して化学量論量以上の、すなわ
ち、少なくともペンタエリスリトール1モルに対して4
モル以上の3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸アルキルエステル〔以下、化
合物(II)と略することもある〕とを、たとえばアルカ
リ金属低級アルコキシドなどの触媒の存在下にエステル
交換反応を行なうことにより製造し得ることは公知であ
る(特公昭42−19083号公報明細書)。
この方法により、化合物(I)を製造する際に前記公報
明細書に記載されるように、不純物として、特にペンタ
エリスリトールの水酸基が置換不完了の生成物、すなわ
ち式 で表わされるペンタエリスリトールのトリ置換物〔以
下、副生物と略することもある〕が副生し混入する。
明細書に記載されるように、不純物として、特にペンタ
エリスリトールの水酸基が置換不完了の生成物、すなわ
ち式 で表わされるペンタエリスリトールのトリ置換物〔以
下、副生物と略することもある〕が副生し混入する。
この副生物(III)の副生は、当然のことながら目的と
する化合物(I)の収率を低下させる。さらに、本発明
者らの知見によれば副生物(III)は単なる再結晶法に
よっては、化合物(I)との分離が困難であり、化合物
(I)の純度を向上できなかった。したがって、副生物
(III)の生成を抑制させることは工業上極めて好まし
いことである。
する化合物(I)の収率を低下させる。さらに、本発明
者らの知見によれば副生物(III)は単なる再結晶法に
よっては、化合物(I)との分離が困難であり、化合物
(I)の純度を向上できなかった。したがって、副生物
(III)の生成を抑制させることは工業上極めて好まし
いことである。
一方、当該公報明細書では化合物(II)を化学量論量よ
り最大15%までの過剰量、すなわち、ペンタエリスリト
ール1モルに対して、該化合物(II)を最大4.6モルま
で使用して副生物(III)の生成を抑制する旨の示唆が
記載されている。本発明者らは、この示唆に基づき化合
物(II)とペンタエリスリトールとのモル比と副生物
(III)生成量との関係を詳細に調べたところ、ペンタ
エリスリトール1モルに対して化合物(II)を4.6モル
以上使用すれば、副生物(III)の生成量をペンタエリ
スリトールを基準として約10%、好ましくは約5%以下
の収率に抑制でき、その後の精製工程を終えることによ
り、実質的に副生物(III)の存在しない目的(I)が
得られることを知ったが、この方法では高価な化合物
(II)を未反応のままに損失せざるを得なく、製品コス
トが高いものであった。
り最大15%までの過剰量、すなわち、ペンタエリスリト
ール1モルに対して、該化合物(II)を最大4.6モルま
で使用して副生物(III)の生成を抑制する旨の示唆が
記載されている。本発明者らは、この示唆に基づき化合
物(II)とペンタエリスリトールとのモル比と副生物
(III)生成量との関係を詳細に調べたところ、ペンタ
エリスリトール1モルに対して化合物(II)を4.6モル
以上使用すれば、副生物(III)の生成量をペンタエリ
スリトールを基準として約10%、好ましくは約5%以下
の収率に抑制でき、その後の精製工程を終えることによ
り、実質的に副生物(III)の存在しない目的(I)が
得られることを知ったが、この方法では高価な化合物
(II)を未反応のままに損失せざるを得なく、製品コス
トが高いものであった。
以上の課題を解決すべく本発明者らは、原料として化合
物(II)とペンタエリスリトールとを使用して、化合物
(I)を製造する際に高価な化合物(II)を多量に使用
することなく、副生物(III)の生成量を少量として、
収率よく純度の高い化合物(I)を製造する方法を提供
することを目的として、鋭意研究を重ねた結果、本発明
を完成させるに至った。
物(II)とペンタエリスリトールとを使用して、化合物
(I)を製造する際に高価な化合物(II)を多量に使用
することなく、副生物(III)の生成量を少量として、
収率よく純度の高い化合物(I)を製造する方法を提供
することを目的として、鋭意研究を重ねた結果、本発明
を完成させるに至った。
すなわち、本発明者らは化合物(II)とペンタエリスリ
トールとをエステル交換反応させる際、式 で表わされるビス〔2,2,2−トリス(ヒドロキシメチ
ル)エトキシ〕メタン(ペンタエリスリトールのビス体
と略することもある)をペンタエリスリトールに対し
て、好ましくは少量、就中0.05〜1.5重量%反応系に共
存させると、副生物(III)の生成を少量とすることが
でき、しかも、収率よく目的物(I)を得ることができ
るという驚くべき事実を見出した。
トールとをエステル交換反応させる際、式 で表わされるビス〔2,2,2−トリス(ヒドロキシメチ
ル)エトキシ〕メタン(ペンタエリスリトールのビス体
と略することもある)をペンタエリスリトールに対し
て、好ましくは少量、就中0.05〜1.5重量%反応系に共
存させると、副生物(III)の生成を少量とすることが
でき、しかも、収率よく目的物(I)を得ることができ
るという驚くべき事実を見出した。
したがって、本発明は塩基性触媒の存在下、化合物(I
I)とペンタエリスリトールとをエステル交換反応させ
るに際し、ビス〔2,2,2−トリス(ヒドロキシメチル)
エトキシ〕メタンの存在下に反応を行なうことを特徴と
するテトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタン
の製造法に関する。
I)とペンタエリスリトールとをエステル交換反応させ
るに際し、ビス〔2,2,2−トリス(ヒドロキシメチル)
エトキシ〕メタンの存在下に反応を行なうことを特徴と
するテトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタン
の製造法に関する。
本発明の方法に従えば、高価な化合物(II)の使用量が
ペンタエリスリトール1モルに対して、4.2〜4.4モルと
わずかな過剰量であっても、副生物(III)の生成量を
ペンタエリスリトール基準で収率約10%以下、好ましく
は約5%以下とすることができ、しかも収率よく化合物
(I)を得ることができ、単純な再結晶法による精製を
適用するだけで高純度の化合物(I)を得ることができ
る。なお、化合物(II)とペンタエリスリトールのビス
体とは、一部反応し、ペンタエリスリトールのビス体の
ジまたはトリ置換体が副生するが、その量はわずかであ
るので、化合物(II)の損失は少なく、また再結晶法に
より当該副生物を容易に除去できるので化合物(I)の
純度を下げることはない。
ペンタエリスリトール1モルに対して、4.2〜4.4モルと
わずかな過剰量であっても、副生物(III)の生成量を
ペンタエリスリトール基準で収率約10%以下、好ましく
は約5%以下とすることができ、しかも収率よく化合物
(I)を得ることができ、単純な再結晶法による精製を
適用するだけで高純度の化合物(I)を得ることができ
る。なお、化合物(II)とペンタエリスリトールのビス
体とは、一部反応し、ペンタエリスリトールのビス体の
ジまたはトリ置換体が副生するが、その量はわずかであ
るので、化合物(II)の損失は少なく、また再結晶法に
より当該副生物を容易に除去できるので化合物(I)の
純度を下げることはない。
以下、本発明を詳述するが、これにより本発明の構成、
利点がよりよく理解されるであろう。
利点がよりよく理解されるであろう。
本発明では、化合物(II)のアルキルエステルとして
は、特に炭素数1〜4のアルキルエステル、具体的には
メチルエステルまたはエチルエステルが好ましい。
は、特に炭素数1〜4のアルキルエステル、具体的には
メチルエステルまたはエチルエステルが好ましい。
化合物(II)は、ペンタエリスリトールに対して化学量
論量よりやや過剰、すなわち、ペンタエリスリトール1
モル部に対して、約4.2〜4.4モル部使用することが好ま
しいが、それ以上使用してもよい。従来法では、この程
度の過剰量では、前記副生物(III)が相当量生成し、
再結晶によっても除去されないので、目的物(I)の純
度が低かったが、本発明の方法では副生物(III)の副
生量が少なく、後記する単純な再結晶法により除去でき
るので、高純度の製品として化合物(I)が得られる。
論量よりやや過剰、すなわち、ペンタエリスリトール1
モル部に対して、約4.2〜4.4モル部使用することが好ま
しいが、それ以上使用してもよい。従来法では、この程
度の過剰量では、前記副生物(III)が相当量生成し、
再結晶によっても除去されないので、目的物(I)の純
度が低かったが、本発明の方法では副生物(III)の副
生量が少なく、後記する単純な再結晶法により除去でき
るので、高純度の製品として化合物(I)が得られる。
本発明の方法にあっては、エステル交換反応触媒を使用
する。その塩基生触媒としては、従来公知の触媒が使用
できる。具体的には、水素化ナトリウム、水素化カルシ
ウム、水素化リチウムなどのアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属の水素化物;リチウムメトキシド、ナトリウ
ムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシ
ド、ナトリウム第3級ブトキシド、カリウム第3級ブト
キシドなどのアルカリ金属低級アルコキシド;金属ナト
リウム、金属カリウムなどのアルカリ金属;ジブチル錫
オキシド、モノブチル錫オキシド、トリブチル錫オキシ
ドなどの有機錫酸化物などを例示できるが、なかでも有
機錫酸化物の使用が好ましい。このような触媒は、従来
公知の量を使用すれば充分であり、通常、化合物(II)
100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜3
重量部使用する。また、本発明のエステル交換反応にお
いては、溶媒を使用することが好ましい。使用される溶
媒としてはジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム、ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホアミド、1,2
−ジメトキシエタン、アセトニトリル、第3級ブタノー
ル、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタンなどを例
示することができるが、なかでもトルエン、キシレンの
使用が好ましい。溶媒は、化合物(II)1重量部に対し
て最大5重量部使用され、好ましくは0.1〜10重量部使
用される。
する。その塩基生触媒としては、従来公知の触媒が使用
できる。具体的には、水素化ナトリウム、水素化カルシ
ウム、水素化リチウムなどのアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属の水素化物;リチウムメトキシド、ナトリウ
ムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシ
ド、ナトリウム第3級ブトキシド、カリウム第3級ブト
キシドなどのアルカリ金属低級アルコキシド;金属ナト
リウム、金属カリウムなどのアルカリ金属;ジブチル錫
オキシド、モノブチル錫オキシド、トリブチル錫オキシ
ドなどの有機錫酸化物などを例示できるが、なかでも有
機錫酸化物の使用が好ましい。このような触媒は、従来
公知の量を使用すれば充分であり、通常、化合物(II)
100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜3
重量部使用する。また、本発明のエステル交換反応にお
いては、溶媒を使用することが好ましい。使用される溶
媒としてはジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム、ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホアミド、1,2
−ジメトキシエタン、アセトニトリル、第3級ブタノー
ル、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタンなどを例
示することができるが、なかでもトルエン、キシレンの
使用が好ましい。溶媒は、化合物(II)1重量部に対し
て最大5重量部使用され、好ましくは0.1〜10重量部使
用される。
本発明において最も重要な要件は、エステル交換反応時
にペンタエリスリトールのビス体を反応系内に存在させ
ることであり、かつ、その量をペンタエリスリトールに
対して、好ましくは0.05〜1.5重量%とすることであ
る。このような手段を採用することにより、前記副生物
(III)の副生量をペンタエリスリトール基準で約10
%、好ましく約5%以下の収率とすることが可能とな
る。ペンタエリスリトールのビス体の量が0.05重量%未
満では副生物(III)の生成量が多く、1.5重量%を越え
るとペンタエリスリトールのビス体と化合物(II)との
反応が無視できない程進行し、高価な化合物(II)を無
駄に損失するとともに、後記する精製工程で目的物
(I)の再結晶率が著しく低下するなどの欠点を有す
る。
にペンタエリスリトールのビス体を反応系内に存在させ
ることであり、かつ、その量をペンタエリスリトールに
対して、好ましくは0.05〜1.5重量%とすることであ
る。このような手段を採用することにより、前記副生物
(III)の副生量をペンタエリスリトール基準で約10
%、好ましく約5%以下の収率とすることが可能とな
る。ペンタエリスリトールのビス体の量が0.05重量%未
満では副生物(III)の生成量が多く、1.5重量%を越え
るとペンタエリスリトールのビス体と化合物(II)との
反応が無視できない程進行し、高価な化合物(II)を無
駄に損失するとともに、後記する精製工程で目的物
(I)の再結晶率が著しく低下するなどの欠点を有す
る。
本発明のエステル交換反応は、実質的にメタノール、エ
タノールなどのアルコールの生成が終了するまで行なわ
れ、通常80〜200℃の温度で5〜20時間実施される。該
生成アルコールは反応系から除去される。除去方法は、
エステル交換反応を行なう際の通常の手段が採用され、
たとえば5〜50mmHgの減圧下で留出させる方法などがあ
げられる。
タノールなどのアルコールの生成が終了するまで行なわ
れ、通常80〜200℃の温度で5〜20時間実施される。該
生成アルコールは反応系から除去される。除去方法は、
エステル交換反応を行なう際の通常の手段が採用され、
たとえば5〜50mmHgの減圧下で留出させる方法などがあ
げられる。
その際、特別な装置は必要とせず撹拌装置、加熱装置、
上記アルコールの留出装置を付した反応容器であれば、
いずれも使用できる。
上記アルコールの留出装置を付した反応容器であれば、
いずれも使用できる。
次に、エステル交換反応終了後の反応生成物から化合物
(I)が精製分離される。この精製分離手段としては、
好ましくは再結晶法が採用される。このとき使用される
溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、イソブタノールなどを例示できる
が、好ましくはメタノールまたはエタノールが使用され
る。再結晶法に使用される溶媒は純粋である必要はな
く、たとえば市販のエタノールは約5%の水分を含有し
ているが、これでも充分使用可能である。
(I)が精製分離される。この精製分離手段としては、
好ましくは再結晶法が採用される。このとき使用される
溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、イソブタノールなどを例示できる
が、好ましくはメタノールまたはエタノールが使用され
る。再結晶法に使用される溶媒は純粋である必要はな
く、たとえば市販のエタノールは約5%の水分を含有し
ているが、これでも充分使用可能である。
この再結晶法による精製分離操作では、前記反応生成物
中に化合物(I)が高収率で存在し、しかも副生物が少
ないので損失が少ない。
中に化合物(I)が高収率で存在し、しかも副生物が少
ないので損失が少ない。
以上、詳述した本発明の方法により製造される化合物
(I)は、前記副反応物(III)などの副生物の含量が
少なく高純度であり、たとえば酸化防止剤として優れて
いる。
(I)は、前記副反応物(III)などの副生物の含量が
少なく高純度であり、たとえば酸化防止剤として優れて
いる。
以下、具体的に実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれにより限定されるものではない。
明はこれにより限定されるものではない。
実施例1 撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた
1容4口フラスコにトルエン300g、ジブチル錫オキシ
ド2.0g、ペンタエリスリトール44.2g、純度99%以上の
3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸メチル420g、ビス〔2,2,2−トリス
(ヒドロキシメチル)エトキシ〕メタン0.11gを加え、1
70〜175℃で12時間加熱撹拌しながら、生成するメタノ
ールおよびトルエンを留去した。反応終了後、トルエン
300g、シュウ酸2.0gおよびソルカフロック12gを加え、
還流下に脱水した。トルエンに不溶のジブチル錫オキシ
ドのシュウ酸塩およびソルカフロックを濾過して除き、
次いでトルエンを減圧下に留去したところ、淡黄色飴状
物質420gを得た。この飴状物質を分析した結果、テトラ
キス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタンがペンタエ
リスリトール基準で、理論収率97.0%で生成しているこ
とおよび副生物がペンタエリスリトール基準で、理論収
率2.8%で生成していることが認められた。
1容4口フラスコにトルエン300g、ジブチル錫オキシ
ド2.0g、ペンタエリスリトール44.2g、純度99%以上の
3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸メチル420g、ビス〔2,2,2−トリス
(ヒドロキシメチル)エトキシ〕メタン0.11gを加え、1
70〜175℃で12時間加熱撹拌しながら、生成するメタノ
ールおよびトルエンを留去した。反応終了後、トルエン
300g、シュウ酸2.0gおよびソルカフロック12gを加え、
還流下に脱水した。トルエンに不溶のジブチル錫オキシ
ドのシュウ酸塩およびソルカフロックを濾過して除き、
次いでトルエンを減圧下に留去したところ、淡黄色飴状
物質420gを得た。この飴状物質を分析した結果、テトラ
キス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタンがペンタエ
リスリトール基準で、理論収率97.0%で生成しているこ
とおよび副生物がペンタエリスリトール基準で、理論収
率2.8%で生成していることが認められた。
続いて、飴状物質を95%メタノール−水で再結晶する
と、白色結晶として97%の得率で目的物を得た。この結
晶の純度は99%以上であり、前記副生物の含量は1重量
%以下であった。
と、白色結晶として97%の得率で目的物を得た。この結
晶の純度は99%以上であり、前記副生物の含量は1重量
%以下であった。
実施例2〜4 実施例1において、ビス〔2,2,2−トリス(ヒドロキシ
メチル)エトキシ〕メタンの使用量をペンタエリスリト
ールに対して各々0.5重量%(実施例2)、0.05重量%
(実施例3)、1.5重量%(実施例4)とする以外は、
実施例1と同一の操作を行なった。
メチル)エトキシ〕メタンの使用量をペンタエリスリト
ールに対して各々0.5重量%(実施例2)、0.05重量%
(実施例3)、1.5重量%(実施例4)とする以外は、
実施例1と同一の操作を行なった。
化合物(I)の収率、得率、副生物の収率および純度に
関する結果を、実施例1とあわせて第1表に示した。
関する結果を、実施例1とあわせて第1表に示した。
なお、実施例3、4で得られた結晶をイソプロパノール
を用いて再度再結晶を行なったが純度は第1表に示され
た値と同一であった。
を用いて再度再結晶を行なったが純度は第1表に示され
た値と同一であった。
〔発明の効果〕 本発明方法によると、目的とするテトラキス〔3−(3,
5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニルオキシメチル〕メタンが高収率、かつ高純度に製
造される。
5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニルオキシメチル〕メタンが高収率、かつ高純度に製
造される。
Claims (1)
- 【請求項1】塩基性触媒の存在下に、3−(3,5−ジ第
3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ア
ルキルエステルとペンタエリスリトールをエステル交換
反応させるに際し、ビス〔2,2,2−トリス(ヒドロキシ
メチル)エトキシ〕メタンの存在下に反応を行なうこと
を特徴とするテトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル〕メタンの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63021626A JPH0751536B2 (ja) | 1987-02-03 | 1988-02-01 | テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタンの製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2416387 | 1987-02-03 | ||
JP62-24163 | 1987-02-03 | ||
JP63021626A JPH0751536B2 (ja) | 1987-02-03 | 1988-02-01 | テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタンの製造法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6451A JPS6451A (en) | 1989-01-05 |
JPH0151A JPH0151A (ja) | 1989-01-05 |
JPH0751536B2 true JPH0751536B2 (ja) | 1995-06-05 |
Family
ID=12130672
Family Applications (1)
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