JPH0648989A - テトラキス[3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシアルキル]メタンの製法 - Google Patents

テトラキス[3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシアルキル]メタンの製法

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JPH0648989A
JPH0648989A JP4202400A JP20240092A JPH0648989A JP H0648989 A JPH0648989 A JP H0648989A JP 4202400 A JP4202400 A JP 4202400A JP 20240092 A JP20240092 A JP 20240092A JP H0648989 A JPH0648989 A JP H0648989A
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hydroxyphenyl
reaction
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methane
mol
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Katsuji Takahashi
勝治 高橋
Misao Uohama
操 魚浜
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2,6−ジ−tert−ブチルフェノールを水酸
化カリウムの存在下、メチルアクリレートと反応させて
得られるメチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネートを含む反応液に、
ペンタエリスリトールと、水酸化リチウム等のアルカリ
金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物またはアルカ
リ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩(A)を加
え、加熱し反応させる。 【効果】 メチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを含む反応液を
精製する事なく次工程のエステル交換反応を行なうこと
ができ、かつ触媒の分離が容易。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン等の酸
化防止剤として広く利用されているテトラキス[3−
(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオニルオキシメチル]メタンの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テトラキス[3−(3,5−ジア
ルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ
アルキル]メタンの製法としては、アルキル−β−
(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネートとペンタエリスリトール等とのエステル交換
反応による方法が一般的である。
【0003】従来より、このテトラキス[3−(3,5
−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル
オキシアルキル]メタンの製法として、例えば特開平1
−265058号公報、特開平2−292239号公報
及び特開平3−11038号公報には有機錫化合物を触
媒としてエステル交換反応させる技術が、また特開昭5
6−99444号公報にはカリウム−t−ブトキシドを
触媒としてエステル交換反応させる技術がそれぞれ開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
例えば触媒として有機錫化合物を用いる方法では、前工
程でのプロピオン酸エステル類を製造する際に用いた塩
基性触媒を完全に除去しなければ次工程のエステル交換
反応を行なうことができず、また、反応終了後の触媒と
生成物の分離が困難であり、更に反応時間も長いもので
あった。
【0005】また、触媒としてカリウムt−ブトキシド
を用いる方法は、2,6−ジ−t−ブチルフェノールと
アクリル酸メチルとを該触媒の存在下、プロピオン酸エ
ステル類を合成し、単離することなく次工程のエステル
交換反応を実施しているものであるが、やはり精製が非
常に困難であり、また、生成物の著しい着色を招くもの
であった。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、メチル
−β−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネートの合成時において反応物を単離する
事なく次工程のエステル交換反応を行うことができると
共に得られた生成物の着色を招くことがなく、かつ、触
媒の分離が容易であり、しかも生成物の精製が容易で反
応時間も短くなるテトラキス[3−(3,5−ジアルキ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシアル
キル]メタンの製法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、2,6−ジアルキルフェノールとアルキ
ルアクリレートとを塩基性触媒の存在下に反応させて得
られる反応液を、末端に水酸基を有するアルキル基で四
置換されたメタン誘導体と、アルカリ金属若しくはアル
カリ土類金属の水酸化物またはアルカリ金属若しくはア
ルカリ土類金属の炭酸塩の存在下にエステル交換反応さ
せることによって、上記課題を解決できることを見い出
し本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、2,6−ジアルキルフェ
ノールとアルキルアクリレートとを塩基性触媒(A)の
存在下に反応させて得られるアルキル−β−(3,5−
ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
を含む反応液と、末端に水酸基を有するアルキル基で四
置換されたメタン誘導体とを、アルカリ金属若しくはア
ルカリ土類金属の水酸化物またはアルカリ金属若しくは
アルカリ土類金属の炭酸塩(B)の存在下にエステル交
換反応させることを特徴とするテトラキス[3−(3,
5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシアルキル]メタンの製法に関する。
【0009】本発明の製法においては、先ず2,6−ジ
アルキルフェノールとアルキルアクリレートとを塩基性
触媒(A)の存在下に反応させ、アルキル−β−(3,
5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート(以下、「プロピオン酸エステル」という)を含む
反応液を得る。
【0010】本発明で用いる2,6−ジアルキルフェノ
ールとしては、2,6−ジアルキルフェノール(A)の
アルキル基として、炭素数3または4個の分岐状アルキ
ル基(i-プロピル基、sec−ブチル基、t-ブチル基
等)であるものが挙げられ、1分子中の2つのアルキル
基は同一または異なっていてもよいが、特に2,6−ジ
−t−ブチルフェノールが収率に優れる点と、得られた
最終精製物の酸化防止剤としての有用性から好ましい。
【0011】本発明で用いるアルキルアクリレートとし
ては、直鎖状または分岐状アルキル基(メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等)を有するものが挙げら
れる。
【0012】上述した塩基性化合物(A)としては、特
に限定されるものではないが、例えば水酸化リチウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸カルシウムおよび炭酸バリウム等の
アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物また
はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩また
はナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等の
アルカリ金属のアルコラ−トが挙げられるが、中でも収
率が高い点からアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属
の水酸化物またはアルカリ金属若しくはアルカリ土類金
属の炭酸塩が好ましく、更に収率が一層高い点から水酸
化カリウムが好ましい。
【0013】この反応の反応条件は、特に限定されるも
のではなく、例えば2,6−ジアルキルフェノールと塩
基性触媒(A)とを、2,6−ジアルキルフェノール1
モルに対して塩基性触媒(A)が0.001〜0.1モ
ルとなる範囲で反応させ、生成水を除去した後、アルキ
ルアクリレートを、2,6-ジアルキルフェノール1モル
に対して1モルより大きくなる範囲で反応させる方法等
が挙げられる。
【0014】中でも、2,6−ジアルキルフェノールと
塩基性触媒(A)とを、2,6−ジアルキルフェノール
1モルに対して塩基性触媒(A)が0.015〜0.0
5モルなる範囲、更に好ましくは0.015〜0.03
モルとなる範囲で反応せしめ、生成水を除去した後、ア
ルキルアクリレートを、2,6-ジアルキルフェノール1
モルに対して1.0〜1.5モルの範囲で連続的に供給
して反応させる方法が反応液中のプロピオン酸エステル
類の純度の高い反応液が得られ、しかも該反応に費やす
時間が短くなる点から好ましい。
【0015】また、この該反応液の製造工程において、
生成水を除外する方法としては、反応系に有機溶剤を
存在させて共沸によって生成水を除外する方法、及び
系内を減圧状態にして生成水を留去する方法が挙げられ
るが、の方法では逐次系内に水を添加する煩わしさが
あることからの方法が好ましい。の方法は具体的に
は90〜100℃、20〜30mmHgの減圧下で攪拌
し、生成水を系外に除外する方法が挙げられる。
【0016】アルキルアクリレートは1〜5時間、好ま
しくは、2〜4時間かけて連続的に供給することが副生
成物を抑制する上でも、製造上の安全性の面でもよい。
反応時間は原料のモル比、触媒の種類、反応温度等によ
って変わるが、一般には、アクリルアクリレートの滴下
時間を含めて4〜8時間で反応が完了する。
【0017】反応温度は、室温から約200℃までの範
囲から選択されるが、反応の進行を促進するためには1
00〜150℃の範囲が好適である。
【0018】この反応液中に存在するプロピオン酸エス
テル類は、2,6−ジアルキルフェノールとアルキルア
クリレートとを塩基性触媒(A)の存在下に反応させて
得られるものであればよく、特に限定されるものではな
いが、例えば次の一般式(1)で表わされるものが挙げ
られる。
【0019】一般式(1)
【化1】
【0020】(式中、R1 は炭素原子数3または4の分
岐状アルキル基、R2 は炭素原子数1〜4の直鎖または
分岐状のアルキル基を示す。)で表わされるものが挙げ
られる。
【0021】その具体例としては、メチル−β−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート、エチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n−プロピル
−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、i−プロピル−β−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート、n−ブチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、t−ブチル−
β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、メチル−β−(3,5−ジ−i−
プロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
エチル−β−(3,5−ジ−i−プロピル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート、メチル−β−(3,5
−ジ−sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート、エチル−β−(3,5−ジ−sec−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等が挙げ
られ、中でもメチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが収率に優れ
る点と、得られた最終精製物の酸化防止剤としての有用
性から好ましい。
【0022】次に、上述の様にして得られた反応液と、
末端に水酸基を有するアルキル基で四置換されたメタン
誘導体(以下、単に「メタン誘導体」という)とをアル
カリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物またはア
ルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩(B)
(以下、アルカリ触媒(B)という)の存在下にエステ
ル交換反応させる。
【0023】ここで、メタン誘導体としては特に限定さ
れるものではないが、例えばペンタエリスリトールが挙
げられる。また、アルカリ触媒(B)としては、例えば
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸リチウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムおよび炭
酸バリウム等が挙げられ、なかでも収率が高い点で水酸
化物が好ましく、特に水酸化リチウムがその収率が著し
く優れる点から好ましい。
【0024】このエステル交換反応において用いられる
反応液は、当然、2,6−ジアルキルフェノールとアル
キルアクリレートとの反応に触媒として用いた塩基性化
合物(A)を含んでいるが、該塩基性化合物(A)は中
和することなく、また、プロピオン酸エステル類を単離
精製することなく次工程のエステル交換反応を行なうこ
とができる。
【0025】該エステル交換反応において、メタン誘導
体と反応液との使用割合は、通常、メタン誘導体の使用
量と反応液中のプロピオン酸エステル類の量が化学量論
量となる範囲、またはメタン誘導体の化学量論量より反
応液中のプロピオン酸エステル類の量が過剰量となる範
囲であるが、中でも再結晶等の反応終了後の生成物の精
製時において、未反応プロピオン酸エステル類の混入を
少なくできる点で、メタン誘導体1モルに対してプロピ
オン酸エステル類が5.0〜4.0モルとなる範囲が好
ましい。
【0026】このエステル交換反応におけるアルカリ触
媒(B)の使用量は、通常、原料のメタン誘導体1モル
に対してアルカリ触媒(B)が0.01〜0.5モルと
なる範囲であり、中でも反応の進行を速く出来る点か
ら、メタン誘導体1モルに対してアルカリ触媒が0.0
5〜0.3となる範囲が好ましい。尚、アルカリ触媒
(B)として塩基性触媒(A)と同一の化合物を使用し
た場合であっても上記アルカリ触媒(B)の使用量には
塩基性触媒(A)の残存量は算入しない。
【0027】また、このエステル交換反応に際してメタ
ン誘導体1モルに対してプロピオン酸エステル類が4.
1〜4.0という範囲で、かつ、アルカリ触媒(B)を
2段階以上に分けて添加することが、生成物中に未反応
プロピオン酸エステル類が残存することなく、しかも極
めて高い収率を得られる点から更に好ましい。
【0028】このアルカリ触媒(B)の2段階以上に分
けて添加する場合の具体例としてはアルカリ触媒(B)
の使用全量の50〜75重量%をエステル交換反応開始
時に仕込んでおき、残りの50〜25重量%を該反応に
要する時間の1/4経過後から3/4経過までの間で加
える方法が挙げられる。
【0029】本発明で行なうエステル交換反応は、平衡
反応であり、生成するアルコ−ルを系外に取り出すこと
によって反応の進行が容易になる。従って、反応温度
は、生成するアルコ−ルの沸点以上の温度である100
〜300℃の範囲が好ましい。
【0030】反応は大気圧下で行ってもよいが、アルコ
−ルの留出を容易にするため、及び副反応の発生を押さ
える為に比較的低温で、かつ、減圧下で実施することが
好ましく、具体的には20〜100mmHgで100〜
200℃の範囲が挙げられる。
【0031】反応溶媒は、特に用いなくともよいが、必
要に応じて、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、スルホラン等の高沸点の極性溶媒を用いて反応を
実施してもよい。
【0032】反応終了後、生成物は濾過によって、極め
て簡単にアルカリ触媒(B)と分離することができる。
また、次いで再結晶によって精製して製品とするが、本
発明においてはこの再結晶も極めて容易に行なうことが
できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明について、実施例を用いて具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限
されるものではない。
【0034】実施例1 2,6−ジ−t−ブチルフェノール103g(0.5モ
ル)及び水酸化カリウム0.56g(0.01モル)を
500mlのフラスコに入れ、攪拌下90℃に加熱し、
系内を30〜50mmHgの減圧状態で、30分間保持
して生成した水を系外に留去させた。次いで、常圧にし
て130℃でメチルアクリレート47.4g(0.55
モル)を2時間かけて滴下し、さらに同温度で2時間攪
拌を続けて反応させ、メチル−β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを含
む反応液を得た。
【0035】この反応液に、ペンタエリスリトール1
5.5g(0.114モル )及び水酸化リチウム0.
63g(0.015モル)を加え、攪拌下130℃に加
熱し、系内を20〜30mmHgの減圧状態で1時間保
持して、水と生成したメタノ−ルの大部分を留去した。
【0036】次いで、180℃に温度を上げて、50m
mHgの減圧下6時間攪拌を続けて反応させた。100
℃に冷却後、濾過して触媒である水酸化リチウムを分離
し、テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタ
ンを含む生成物を得た。
【0037】液体クロマトグラフィーによる分析の結
果、生成物中のテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル]メタンの収率は94モル%であった。また、得ら
れた生成物は無色であり、該生成物中のプロピオン酸エ
ステル類の含有率は9重量%であった。
【0038】次いで生成物に対して重量基準で2倍量の
95%エタノール(エタノール95重量部と水5重量部
との混合液、以下同様)を用いて再結晶による精製を行
った。得られた精製物の再結晶工程での収率は94.4
モル%、全工程での収率は88.7モル%であった。
【0039】実施例2 実施例1と同様にしてメチル β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)を
含む反応液を得た。
【0040】この反応液に、ペンタエリスリトール1
7.0g(0.125モル)及び水酸化リチウム0.3
2g(0.008モル)を加え、攪拌下130℃に加熱
し、系内を20〜30mmHgの減圧状態で1時間反応
させて、水と生成したメタノールの大部分を除去した。
【0041】次いで、180℃に温度を上げて、50m
mHgの減圧下4時間攪拌した。更に水酸化リチウム
0.32g(0.008モル)を加え、180℃、50
mmHgの条件下で2時間攪拌を続けて反応させた。1
00℃に冷却後、濾過して触媒である水酸化リチウムを
分離し、テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]
メタンを含む生成物を得た。
【0042】液体クロマトグラフィーによる分析の結
果、生成物中のテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル]メタンの収率は93モル%であった。また、得ら
れた生成物は無色であり、該生成物中のプロピオン酸エ
ステル類の含有率は2重量%であった。
【0043】次いで生成物に対して重量基準で2倍量の
95%エタノールを用いて再結晶による精製を行った。
得られた精製物の再結晶工程での収率は92.8モル
%、全工程での収率は86.3モル%であった。
【0044】実施例3 メチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネートの合成時に、水酸化カリウ
ム0.56g(0.01モル)の代わりに、カリウム−
t−ブトキシド0.8g(0.007モル)を用いた以
外は、実施例1と同様にしてメチル−β−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
トを含む反応液を得た。
【0045】次いで、実施例1と同様にしてペンタエリ
スリトール及び水酸化リチウムを加えてエステル交換反
応を行った。反応終了後、100℃に冷却し、濾過して
テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタンを
含む生成物を得た。
【0046】液体クロマログラフィーによる分析の結
果、生成物中のテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル]メタンの収率は93.8モル%であった。また、
得られた生成物は無色であった。
【0047】次いで成生物に対して重量基準で2倍量の
95%エタノールを用いて再結晶による精製を行った。
得られた精製物の再結晶工程での収率は91.0モル
%、全工程での収率は85.4モル%であった。
【0048】実施例4 メチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネートの合成時に、水酸化カリウ
ム0.56g(0.01モル)の代わりに、ソジウムメ
チラート0.4g(0.007モル)を用いた以外は、
実施例1と同様にしてメチル−β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを含
む反応液を得た。
【0049】次いで、実施例1と同様にしてペンタエリ
スリトール及び水酸化リチウムを加えてエステル交換反
応を行った。反応終了後、100℃に冷却し、濾過して
テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタンを
含む生成物を得た。
【0050】液体クロマログラフィーによる分析の結
果、生成物中のテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル]メタンの収率は90.1モル%であった。また、
得られた生成物は無色であった。
【0051】次いで生成物に対して重量基準で2倍量の
95%エタノールを用いて再結晶による精製を行った。
得られた精製物の再結晶工程での収率は80.2モル
%、全工程での収率は85.4モル%であった。
【0052】実施例5 水酸化リチウムの代わりに、同じモル数の水酸化カルシ
ウムを用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行な
い、終了後濾過してテトラキス[3−(3,5−ジアル
キル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル]メタンを含む生成物を得た。得られた生成物は無
色であった。
【0053】実施例6 水酸化リチウムの代わりに、同じモル数の炭酸リチウム
を用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行ない、
終了後濾過してテトラキス[3−(3,5−ジアルキル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタンを含む生成物を得た。得られた生成物は無色
であった。
【0054】実施例7 水酸化リチウムの代わりに、同じモル数の炭酸カルシウ
ムを用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行な
い、終了後濾過してテトラキス[3−(3,5−ジアル
キル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル]メタンを含む生成物を得た。得られた目的物は無
色であった。
【0055】比較例1 メチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネートの合成時に、水酸化カリウ
ム0.56g(0.01モル)の代わりに、カリウム−
t−ブトキシド0.8g(0.007モル)を用いた以
外は、実施例1と同様にしてメチル−β−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
トを含む反応液を得た。
【0056】次いで、この反応液に、ペンタエリスリト
ール15.5g(0.113モル)及びジメチルホルム
アミド50mlを加え、87℃で10分間、90℃/3
0mmHgで1時間攪拌後、更に140℃/20mmH
gで6時間攪拌を続けて反応させた。100℃に冷却
後、酢酸を用いて中和、濾過してテトラキス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシメチル]メタンを含む生成物を得
た。
【0057】液体クロマトグラフィーによる分析の結
果、生成物中のテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル]メタンの収率は82モル%であった。また、得ら
れた生成物は黒色であった。
【0058】次いで生成物に対して重量基準で2倍量の
95%エタノールを用いて再結晶による精製を行った
が、やや黄色がかった精製物しか得られず、また純度も
悪いものであった。
【0059】そこで、同様の反応を行ない中和濾過して
得られた生成物に対して重量基準で2倍量の95%イソ
プロピルアルコール(イソプロピルアルコール95重量
部と水5重量部との混合液)を用いて再結晶を行ない、
40℃で加熱減圧乾燥した後、更に、得られた生成物を
重量基準で2倍量の95%エタノールで再結晶を行な
い、精製物を得た。得られた精製物の再結晶工程での収
率は87モル%、全工程での収率は75.7モル%であ
った。
【0060】比較例2 実施例1と同様にしてメチル β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)を
含む反応液を得た。
【0061】次いでこの反応液に、ペンタエリスリトー
ル15.5g(0.113モル)及びジブチル錫オキサ
イド0.83g(0.0031モル)を加え、195℃
で大気圧下2時間、40mmHgで2時間、さらに3m
mHgで12時間攪拌を続けて反応させた。100℃に
冷却後、濾過してテトラキス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ
メチル]メタンを含む生成物を得た。
【0062】液体クロマトグラフィーによる分析の結
果、生成物中のテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル]メタンの収率は、4モル%であった。また得られ
た生成物は黄色だった。
【0063】次いで、生成物に対して重量基準で2倍量
の95%エタノールを用いて再結晶による精製を行った
が、得られた生成物中にはジブチル錫オキサイド0.0
8gに相当する錫イオンが含まれておりジブチル錫オキ
サイドが除去されていないことがわかった。そこで生成
物を蓚酸水溶液で処理してジブチル錫オキサイドを分解
したが、目的物は殆ど得られなかった。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、メチル−β−(3,5
−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
トの合成時において反応物を単離する事なく次工程のエ
ステル交換反応を行うことができると共に得られた生成
物の着色を招くことがなく、かつ触媒の分離が容易であ
り、生成物の精製が容易であると共に、反応時間も短く
なるテトラキス[3−(3,5−ジアルキル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシアルキル]メタン
の製法を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2,6−ジアルキルフェノールとアルキ
    ルアクリレートとを塩基性触媒(A)の存在下に反応さ
    せて得られるアルキル−β−(3,5−ジアルキル−4
    −ヒドロキシフェニル)プロピオネートを含む反応液
    と、末端に水酸基を有するアルキル基で四置換されたメ
    タン誘導体とを、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金
    属の水酸化物またはアルカリ金属若しくはアルカリ土類
    金属の炭酸塩(B)の存在下にエステル交換反応させる
    ことを特徴とするテトラキス[3−(3,5−ジアルキ
    ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシアル
    キル]メタンの製法。
  2. 【請求項2】 塩基性触媒(A)が、アルカリ金属若し
    くはアルカリ土類金属の水酸化物またはアルカリ金属若
    しくはアルカリ土類金属の炭酸塩である請求項1記載の
    製法。
  3. 【請求項3】 2,6−ジアルキルフェノールが、2、
    6−ジ−t−ブチルフェノールであり、末端に水酸基を
    有するアルキル基で四置換されたメタン誘導体がペンタ
    エリスリトールである請求項2記載の製法。
  4. 【請求項4】 アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属
    の水酸化物またはアルカリ金属若しくはアルカリ土類金
    属の炭酸塩(B)が、水酸化リチウムである請求項1記
    載の製法。
  5. 【請求項5】 塩基性触媒(A)が水酸化カリウムであ
    り、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物
    またはアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩
    (B)が水酸化リチウムである請求項1、2、3または
    4記載の製法。
JP4202400A 1992-07-29 1992-07-29 テトラキス[3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシアルキル]メタンの製法 Pending JPH0648989A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104230705A (zh) * 2013-06-08 2014-12-24 中国石油化工股份有限公司 一种季戊四醇四羧酸酯的制备方法

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