JPH0751399Y2 - ワンボックス車用クォーターポケット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、車室内の壁面を利用したワンボックス車用ク
ォーターポケットに関する。

従来の技術 従来のワンボックス車用クォーターポケットを第５図及
び第６図に基づいて説明すると、クォーターポケット01
はポケット本体04及び固定式のポケット蓋05が組み合わ
されて成る樹脂成形部品であって、車室内のクォーター
トリム02に挿着穴03を設けて取付けられている。そし
て、このクォーターポケット01は、クォータートリム02
と図示省略のクォーターパネルとの間の空間を利用して
形成したポケット本体04の凹部と、車室側へ突出させた
形状のポケット蓋05とによって囲まれた空間を収納部と
して、車室内の整理整頓が容易になるなどワンボックス
車の利便性や商品性向上に貢献している。

考案が解決しようとする課題 ところで、前述の従来例によれば、クォーターポケット
が不要で使用しない場合であっても、固定式のポケット
蓋は車室側に突出したままとなる。特に、ワンボックス
車のクォーターポケット取付部は荷室として使用される
場合が多く、車室内への突出部は荷室空間の有効利用の
妨げとなる不都合があった。

課題を解決するための手段 本考案は、前述の課題を解決するもので、車室内の壁面
を利用して設けるワンボックス車用クォーターポケット
において、クォータートリムに設けた挿着穴を取付けら
れて凹部を形成するポケット本体と、該ポケット本体に
回動自在に取付けられて収納物を保持するポケット蓋
と、該ポケット蓋を回動自在に支持する回転軸と、該回
転軸を上下及び左右方向へスライド可能に支持する略Ｌ
字形の長穴とを具備し、前記回転軸を前記長穴に沿って
スライドさせながら前記ポケット蓋を上方へ回転させ、
ポケット蓋を車室側に突出しないように前記ポケット本
体の凹部に格納可能としたことを特徴とするワンボック
ス専用クォーターポケットである。

作用 前述の手段によれば、回転軸を中心ポケット蓋を下方へ
回転させると、車室側へ突出したポケット蓋とポケット
本体とによってクォーターポケットの収納空間が形成さ
れる。反対に、回転軸を長穴に沿ってスライドさせなが
らポケット蓋を上方へ回転させると、ポケット蓋はポケ
ット本体に格納されてしまって車室側への突出部が残る
ことはない。

実施例 本考案によるワンボックス車用クォーターポケットの一
実施例を第１図ないし第４図に基づいて説明すると、ク
ォーターポケット１は、クォータートリム２に設けた挿
着穴３に取付けられて凹部を形成するポケット本体４
と、該ポケット本体４に回動自在に取付けられて収納物
を保持するポケット蓋５と、該ポケット蓋５を回動自在
に支持する回転軸６と、該回転軸６を上下及び左右方向
へスライド可能に支持する略Ｌ字形の長穴７とを具備
し、ポケット本体４とポケット蓋５とが形成した空間を
収納部として利用すると共に、ポケット蓋５を回転させ
てポケット本体４に格納できるように構成されている。
そして、本実施例では、回転軸６をポケット蓋５の両側
面から突出させてポケット本体４の長穴７に挿入し、板
金スナップリング８で軸方向の固定をした構造を示して
いる。また、ポケット蓋５の底面には固定爪９を突出さ
せ、さらに、ポケット本体４には底面の固定穴10及び上
面の格納爪11を設けてある。なお、12はポケット本体４
取付用のクリップを示している。

上述した構成のワンボックス車用クォーターポケットに
よれば、クォーターポケット１を使用する場合、回転軸
６を中心として下方へ回転させたポケット蓋５の固定爪
９がポケット本体４の固定穴10と係合して固定され、車
室側へ突出したポケット蓋５とポケット本体４とによっ
て収納空間が形成される。一方、クォーターポケット１
が不要の場合、特にワンボックス車のクォーターポケッ
ト取付部は荷室として利用されることも多く、収納容量
を大きくする目的で車室側へ突出させたポケット蓋５は
荷室の有効利用によって妨げとなるが、これを上方へ回
転させながら長穴７に沿って回転軸６を下方及び車体外
側へスライドさせると、ポケット蓋５は、第３図に示す
如く、半回転してポケット本体４の凹部に格納され、固
定爪９と格納爪11との係合によって保持される。しか
も、長穴７に左右方向（車幅方向）のスライド幅ａを設
けたことにより、ポッケット本体４の奥行寸法とポケッ
ト蓋５の奥行寸法とを同じにすれば、ポケット蓋５を車
室側へスライド幅ａだけ突出させて収納空間を形成して
も格納時に突出部が残ることはなく、クォーターポケッ
ト１の広い収納空間と荷室の有効利用とを両立できる。
また、格納時には固定爪９と格納爪11との係合によって
ポケット蓋５をポケット本体４に押し付けて保持するの
で、異音が発生することもない。なお、本考案によるク
ォーターポケットは、ワンボックス車以外の車両の車室
内壁面にも適用可能なことは言うまでもない。

考案の効果 前述の本考案によれば、クォーターポケットの使用時に
はポケット蓋を車室側へ突出させて広い収納空間を確保
でき、あるいは、クォーターポケットが不要となった場
合にはポケット蓋を格納して突出部をなくし、ワンボッ
クス車の広い荷室スペースを有効に活用することがで
き、ワンボックス車の利便性や商品性の向上に大きな効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるワンボックス車用クォーターポケ
ットの一実施例を示す第２図のＩ−Ｉ線に沿う断面図、
第２図は第１図の正面図、第３図は第１図のポケット蓋
を格納した状態を示す断面図、第４図は第２図のIV−IV
線に沿う断面図、第５図は従来例を示す斜視図、第６図
は第５図のVI−VI線に沿う断面図である。 １……クォーターポケット、２……クォータートリム、
３……挿着穴、４……ポケット本体、５……ポケット
蓋、６……回転軸、７……長穴、８……板金スナップリ
ング、９……固定爪、11……格納爪部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車室内の壁面を利用して設けるワンボック
   ス車用クォーターポケットにおいて、クォータートリム
   に設けた挿着穴を取付けられて凹部を形成するポケット
   本体と、該ポケット本体に回動自在に取付けられて収納
   物を保持するポケット蓋と、該ポケット蓋を回動自在に
   支持する回転軸と、該回転軸を上下及び左右方向へスラ
   イド可能に支持する略Ｌ字形の長穴とを具備し、前記回
   転軸を前記長穴に沿ってスライドさせながら前記ポケッ
   ト蓋を上方へ回転させ、ポケット蓋を車室側に突出しな
   いように前記ポケット本体の凹部に格納可能としたこと
   を特徴とするワンボックス専用クォーターポケット。