JPH0717637U - 隙間隠しカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用シートと車室内装材との間の隙間をな
くしつつ、スライド可能に支持する。 【構成】 スライド可能な前席シート１２とセンターコ
ンソール１１との間には隙間を塞ぐようにカバー部材２
０が配設され、小物の落下などを防止できる。同カバー
部材２０は一方の前席シート１２に支持されており、水
平に突出するガイド板部２３が他方のセンターコンソー
ル１１に形成したガイド溝１１ａ内に入り込んで隙間を
生じることなく、かつ、前後にスライド可能としてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車室内の隙間を隠す隙間隠しカバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

乗用車などの車両用シートは、前二席がスライド可能に支持されており、両席 間にはセンターコンソールが固定的に支持されている。前席シートを移動できる ようにしているため、前席シートとセンターコンソールとの間には隙間ができて いる。これに対し、ベンチ型の後席はスライドしない構造となっており、車室の 内壁と密着している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の車両においては、前席シートをスライド可能に支持するために 、車室内装材であるセンターコンソールとの間には余裕を持たせるための隙間が できている。この隙間がそれほど大きくないため、ここに小さなものが落ちてし まうと、取りずらく、不便であった。

【０００４】 本考案は、上記課題にかんがみてなされたもので、車両用シートと車室内装材 との間の隙間をなくしつつ、スライド可能に支持することが可能な隙間隠しカバ ーの提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、請求項１にかかる考案は、スライド型シートと車体 内装材との隙間に、いずれか一方とはスライド可能な状態で残りの他方に支持さ れ、当該隙間を閉塞するカバー部材を備えた構成としてある。 また、請求項２にかかる考案は、請求項１に記載の隙間隠しカバーにおいて、 スライド型シートと車体内装材のうち上記カバー部材を支持しない側と、当該カ バー部材の縁部とが、互いに接してスライド方向と平行に摺接可能に構成してい る。

【０００６】 さらに、請求項３にかかる考案は、請求項１または請求項２に記載の隙間隠し カバーにおいて、上記カバー部材を、断面が上向き凹型に形成した構成としてあ る。 そして、請求項４にかかる考案は、請求項１または請求項２に記載の隙間隠し カバーにおいて、上記カバー部材を、開閉可能な箱型に形成した構成としてある 。

【０００７】

【作用】

上記のように構成した請求項１にかかる考案においては、スライド型シートと 車体内装材との隙間には、いずれか一方に支持されつつ残りの他方とはスライド 可能なカバー部材が配設されている。従って、スライド型シートがスライドする 場合、カバー部材がスライド型シートに支持されていればカバー部材は車体内装 材に対して相対的に移動し、逆に、カバー部材が車体内装材に支持されていれば カバー部材はスライド型シートに対して相対的に移動する。一方、このようにし てスライド型シートがスライドするのを妨げることなく、カバー部材はスライド 型シートと車体内装材との隙間を閉塞し、小物が落ちるのを防止する。

【０００８】 また、上記のように構成した請求項２にかかる考案においては、カバー部材が スライド型シートと車体内装材のうち一方に支持されており、支持されていない 側とは相対的な移動を行なうことになる。この場合、カバー部材を支持しない側 と当該カバー部材の縁部とは、互いに接しており、スライド時にスライド方向と 平行に摺接している。 さらに、上記のように構成した請求項３にかかる考案においては、カバー部材 の断面が上向き凹型となっているので、物入れとして作用する。 そして、上記のように構成した請求項４にかかる考案においては、カバー部材 が開閉可能な箱型となっているので、物入れとして作用する。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、カバー部材がスライド型シートがスライドする のを妨げることなく、スライド型シートと車体内装材との隙間を閉塞するため、 当該隙間に小物が落ちてしまうのを防止することが可能な隙間隠しカバーを提供 することができる。 特に、請求項３および請求項４にかかる考案によれば、小物などが隙間の中に 落ちていくことを防止しながら、逆に、この空間を小物入れとしても利用できる 。

【００１０】

【実施例】

以下、図面にもとづいて本考案の実施例を説明する。 図１は、本考案の一実施例にかかる隙間隠しカバーを適用した車両用シート近 辺の斜視図、図２は同正面である。また、図３は、隙間隠しカバーの分解斜視図 である。

【００１１】 図において、車室内ではセンターコンソール１１の両側に二つの前席シート１ ２がそれぞれシートトラック１３を介して車体に支持されており、同シートトラ ック１３により前後方向に直線的にスライド可能となっている。センターコンソ ール１１と前席シート１２との間には、図３に示すように、カバー部材２０が配 設されている。 カバー部材２０は上方に開口を有する樋のような形態をしたトレイ２１を前後 方向に配向し、前側だけに蓋をしている。当該トレイ２１における前席シート１ ２側の端部は、下方に延設されるとともに先端部をシートトラック１３の側に屈 曲されて断面Ｌ字形とした支持部２２となっており、同支持部２２におけるＬ字 形の端部２２ａはシートトラック１３の側面に水平に突出せしめた取付板１３ａ に対してねじ止め固定されている。

【００１２】 一方、トレイ２１におけるセンターコンソール１１側の端部は、同センターコ ンソール１１に向けて水平に突出せしめたガイド板部２３を形成してあり、セン ターコンソール１１の側には当該ガイド板部２３の端部が入り込んで前後方向に 移動可能な水平なガイド溝１１ａを形成している。 なお、支持部２２は上端を前席シート１２の側に密着するように形成してあり 、この結果、上端のトレイ２１と前席シート１２との間に隙間が生じないように している。また、このようにトレイ２１が前席シート１２側に密着した状態でも 上記ガイド板部２３がセンターコンソール１１のガイド溝１１ａから抜け出ない ように、ガイド板部２３の長さとガイド溝１１ａの深さを決定している。してあ る。

【００１３】 次に、上記構成からなる本実施例の動作を説明する。 前席シート１２はセンターコンソール１１と離れて設置されており、ここに本 来的には隙間が生じているが、当該隙間に樋形のトレイ２１が配設されている。 トレイ２１は支持部２２を介して前席シート１２の下部のシートトラック１３に 支持されており、トレイ２１における一方の端部は前席シート１２の側面に密着 している。また、トレイ２１における他方の端部は水平に突出する板状のガイド 板部２３となっており、当該ガイド板部２３の端部はセンターコンソール１１の 側に形成されたガイド溝１１ａ内に入り込んでいる。

【００１４】 すなわち、トレイ２１はセンターコンソール１１と前席シート１２との間にあ り、さらに、トレイ２１の一方の端部は前席シート１２に密着し、他方の端部は センターコンソール１１の溝内に入り込んでいる。従って、センターコンソール １１と前席シート１２との間には隙間がなくなり、小物が落ちてしまうことはな い。なお、トレイ２１は上方に開口を有しており、この部分が小物入れとなって 収納できる。 一方、前席シート１２はシートトラック１３を介して前後にスライド可能とな っており、前後に移動させるとシートトラック１３にネジ止めされたカバー部材 ２０も前席シート１２とともに移動する。このとき、カバー部材２０におけるガ イド板部２３はガイド溝１１ａ内に入り込んだまた前後に移動するため、ガイド 板部２３の端部とガイド溝１１ａとは重なり合った状態を維持し、スライドして も隙間を生じさせない。また、前席シート１２とともに移動するので、小物を入 れたとした場合に着座者との位置関係を保つことができる。

【００１５】 このように、スライド可能な前席シート１２とセンターコンソール１１との間 には隙間を塞ぐようにカバー部材２０が配設され、小物の落下などを防止できる 。同カバー部材２０は一方の前席シート１２に支持されており、水平に突出する ガイド板部２３が他方のセンターコンソール１１に形成したガイド溝１１ａ内に 入り込んで隙間を生じることなく、かつ、前後にスライド可能としている。 なお、上述した実施例においては、カバー部材２０が前席シート１２の側に支 持されているが、センターコンソール１１の側に支持させるようにしてもよい。 このとき、前席シート１２の側面にガイド溝１１ａのような溝を形成しておいて もよいが、前席シート１２の側面は布張りで弾性を有している場合がおおいので 、単にトレイ２１の縁部を付勢して押しつけるようにしておくだけでもよい。

【００１６】 また、上述した実施例においては、トレイ２１の部分が樋の形となって小物を 収納可能にしているが、図４に示すように、開閉可能な蓋を備えた箱型とするこ ともできる。このようにすれば、収納品が外部から見えなくなり、見栄えがよく なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例にかかる隙間隠しカバーを適
用した車両用シート近辺の斜視図である。

【図２】同正面である。

【図３】隙間隠しカバーの分解斜視図である。

【図４】他の実施例にかかる隙間隠しカバーを適用した
車両用シート近辺の正面図である。

【符号の説明】

１１…センターコンソール １１ａ…ガイド溝 １２…前席シート ２０…隙間隠しカバー ２１…トレイ ２２…支持部 ２３…ガイド板部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スライド型シートと車体内装材との隙間
   に、いずれか一方とはスライド可能な状態で残りの他方
   に支持され、当該隙間を閉塞するカバー部材を具備する
   ことを特徴とする隙間隠しカバー。
2. 【請求項２】 上記請求項１に記載の隙間隠しカバーに
   おいて、スライド型シートと車体内装材のうち上記カバ
   ー部材を支持しない側と、当該カバー部材の縁部とが、
   互いに接してスライド方向と平行に摺接可能に構成され
   ていることを特徴とする隙間隠しカバー。
3. 【請求項３】 上記請求項１または請求項２に記載の隙
   間隠しカバーにおいて、上記カバー部材を、断面が上向
   き凹型に形成したことを特徴とする隙間隠しカバー。
4. 【請求項４】 上記請求項１または請求項２に記載の隙
   間隠しカバーにおいて、上記カバー部材を、開閉可能な
   箱型に形成したことを特徴とする隙間隠しカバー。