JPH0751032Y2 - 物品支承体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、タオル掛けやふきん
掛けその他の物干し具、又は小物載置棚その他の同種物
品支承体に係るものであって、その物品支承体の取付け
状態の角度を水平、垂直の二方向へ自在に調節できるも
のに係る。

【０００２】

【従来の技術】従来公知のこの種のものとして、例えば
実公昭６２−３１００４号公報に紹介されている棚受装
置は、同公報実用新案登録請求の範囲の記載によれば、
「後パネルに左右一対もうけられた棚板の端部を回動自
在、かつ上下動可能に保持する棚板保持部と、該棚板保
持部側の棚板側端に形成され、前記棚板保持部より下方
に突出して後パネルに当接し、棚板保持部と共に、棚板
を水平状に保持する棚板支持突部と、前記棚板保持部の
上方に位置して、上端が開口し、棚板保持部に対する棚
板の上下動範囲より小さな寸法で、棚板の端部を係止す
る係止片部を有する棚板支持部よりなる事を特徴とする
棚受装置。」であって、同公報第２図には、鋼線材で形
成された棚枠内を所定間隔に仕切る仕切棒を複数本架け
渡した棚板８の前記棚枠後端二箇所において、仕切棒下
側に三角形状の棚板支持突部が固着され、棚枠後端左右
部をコ字形棚板保持部で支承し、その上方中央部に係止
片部を有する棚板支持部が後パネルに固設されている斜
視図が示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】前記棚受装置において
は、棚板を通常の水平状態と不使用時の起立状態とに回
動起伏操作をするための構成に棚板保持部、棚板支持部
及び棚板支持突部等の複雑な機構を各一対宛第２図のよ
うに夫夫適所に設けなければならないので、装置の構造
が複雑で製作コストを多く要し、又その装置の回動起伏
操作の手法においても同公報第２頁左欄第９行目から同
頁右欄第４行目までの記載のように手数を要し煩雑で不
能率である。そこで本考案においては、棚板のような物
品支承体を水平状態と起立状態とに回動起伏操作するた
めの機構を簡素化して、その操作を一挙動で行えるよう
にして起伏操作が能率的な物品支承体を提供することを
目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】物品支承体を壁面に取付
ける固着具の基台前面に前方向きの支承腕を突設し、該
支承腕の前端部に左右水平方向の軸孔を設け、該軸孔に
物品支承体の側端に突設した軸杆を回動自在に軸支し、
該軸杆の後方部に支承腕下面と係合する側方向きの係止
舌片を突設した物品支承体を構成する。

【０００５】

【作用】支承腕前端部の軸孔に物品支承体側部に突設し
た軸杆を回動自在に軸支することで該物品支承体を固着
具の支承腕に上下回動自在に設けたから、該物品支承体
を水平姿勢と垂直姿勢とに起伏自在に操作できる。そし
て、水平姿勢にした場合には、側方向きの係止舌片が支
承腕の下面側に係合することにより、その水平姿勢を保
持し安定させる。

【０００６】

【実施例】添付図面を参照して本願考案の実施例を説明
する。図１において、符号１は固着具（吸着板）の基
台、２は基台の中心部前面に突設された支承腕、３は物
品支承体の一例として構成されたパイプ製の棚板を夫夫
示す。前記基台１は、円板の背面部に普通は吸盤を設け
るものであるが、他の固着手段として接着層を設けて壁
面に接着取付けするか又は、磁石板を設けて磁着させる
か、又はねじ止め手段を設けるかして、適当な固定手段
を設ける。支承腕２は、前記基台１の前面中央部から前
方へ扁平状に突設され、その前端部に左右水平方向の軸
孔（図示されず）が設けられてある。棚板３は、並列状
に配置した五本のパイプの両端部を夫夫側枠４に挿着し
て並列状の各パイプを一体的に連結して棚板となしてあ
り、なお、前記並列状パイプ群の中で上から第４位のパ
イプ両端部を左右両側枠４から夫夫外方へ延長させて突
出し、該突出部で軸杆を構成してあり、該両軸杆を支承
腕２の前端部の軸孔に回動自在に装入軸支することによ
り、該棚板を水平姿勢と起立姿勢とに回動操作できるよ
うに構成してある。また、起立状にした棚板の側枠４の
下端縁部に係止舌片７を突設してあり、この起立状の棚
板が下方へ回動すれば、係止舌片７が支承腕２の後方部
下面に当接係合することにより棚板の回動を阻止して水
平姿勢で棚板が固定されるよう構成してある。

【０００７】図２に示すものは、図１の棚板を簡略化し
たものであって、並列パイプを二本に滅少すると共に側
枠の長さをも短くすることにより、前後幅を狭小にし
て、二重のタオル掛けや布掛け具等に用いられるよう形
成したものであり、基本的構成は図６の棚と共通性を有
しており、基台１の前面に突設された支承腕２の前端部
に掛杆パイプ延長部で構成する軸杆を回動自在に軸支
し、側枠後部に係止舌片８を突設したものであって、図
６の棚と同様に作用し、起立姿勢から下方へ回動すれば
係止舌片８が支承腕の後部下面に当接係合することによ
り回動を阻止され、二本のパイプは前下り状になって固
定するから、この両パイプにタオル等を掛け吊すのに適
する。なお、これをもの掛け具としても利用できる。

【０００８】

【考案の効果】本考案における物品支承体は、左右両側
又はいずれか一側において軸杆で固着具の基台前方に突
設した支承腕に回動自在に軸支することにより起伏自在
に回動操作して、使用可能な水平状態と不使用時の起立
状態とに使い分けができ、支承腕と係止舌片との係合に
より支承体の水平姿勢を保持して荷重に耐えられる丈夫
で安定した物品支承体として広範囲に利用できる。例え
ば、物置き棚、物干具、物掛け具等として利用し、その
用途を任意に変換できる機能を有する。なお、構成上に
おいては、二個又は一個の固着具と適数のパイプ材と二
個又は一個の側枠との比較的簡易な部材の組合わせによ
り容易に構成されるから、工作費と加工費とを節減して
低コストで製作し安価で提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願考案の一実施例を示す斜視図

【図２】本願考案の他の実施例を示す斜視図

【符号の説明】

１…基台 ２…支承腕 ２ａ…軸孔 ３…パイプ棚 ４…側枠 ７…係合舌片 ８…係合舌片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 固着具の基台前面に突設した支承腕の前
   部に左右方向水平状の軸孔を設け、該軸孔に物品支承体
   の側端に突設した軸杆を回動自在に軸支し、該軸杆の後
   方部に支承腕下面と係合する係止舌片を突設した物品支
   承体。