JPH0750383Y2

JPH0750383Y2 - シート搬送装置

Info

Publication number: JPH0750383Y2
Application number: JP1988101647U
Authority: JP
Inventors: 輝幸樋口; 正美坂本; 敏朗深沢; 光昭土肥; 肇三枝
Original assignee: Nisca Corp; NEC Corp
Current assignee: Nisca Corp; NEC Corp
Priority date: 1988-07-30
Filing date: 1988-07-30
Publication date: 1995-11-15
Anticipated expiration: 2003-07-30
Also published as: JPH0222965U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、入金及び出金の動作が可能な現金自動預金支
払機（以下ATMという）などに使用されるシート搬送装
置に関する。

（従来技術）銀行などの金融機関の窓口などにおいては、ATMが広く
利用されている。このATMはキャッシュカードや預金通
帳を使用して操作することにより、現金の支払や預金等
の取り引きが可能である。このようなATMは入金口と出
金口とを備えており、入金口には預金時に紙幣が挿入さ
れ、出金口には指示した紙幣の支払いとともに入金され
た紙幣が不良紙幣である場合にはその紙幣が戻される。

（考案が解決しようとする課題）このようなATMは入金口と出金口とを備えているので、
装置が大形化してしまう。そこで、入金口と出金口とを
１つにして入出金させようとすると、入金中に不良紙幣
が検出された場合、その不良紙幣を排出することができ
ない。このため、入金が終了するまで不良紙幣を一時収
容しておく部分を設けることが検討されるが、ただ単に
収容部を設けたのでは装置が大形化してしまう。

本考案は、狭いスペースでも紙幣などのシートを効率良
く集積して搬送可能なシート搬送装置を得ることにあ
る。

（課題を解決するための手段）本考案によるシート搬送装置は、シート入出部の下方に
並んで配置されかつ内部経路を循環してきたシートを収
容する収容部と、前記経路を循環してきたシートを前記
収容部に向けて斜め下方へ投入するシート供給部と、前
記入出部の横方向片側部に画成されかつ繰り出しローラ
を備えたシート取付部とを有し、前記シート入出部は、
前記シート取込部側へ移動する隔置されたフロントプレ
ート（シート取込部側）およびバックアップレートを有
しており、前記収容部は、前記フロントプレートおよび
バックアッププレートが前記シート取込部側へ移動した
状態で下降し前記両プレートが前記入出部位置へ復帰し
たときに上昇する上下移動部材と、前記シート供給部か
ら供給されたシートを収容部片側壁に沿って集積整列さ
せる可動シート起し部材とを有しており、前記シート供
給部は、前記上下移動部材が下降位置にあるとき前記シ
ートを前記収容部内の該上下移動部材上へ投入するよう
になっており、前記上下移動部材の上昇で該移動部材上
の集積整列シートが前記収容部から前記入出部へブロッ
ク搬送される。

この場合、前記移動部材はシートを収容する位置とシー
トを整列する位置との間で回動するように構成すること
もでき、また前記収容部は前記供給部からシートが供給
される方向とは反対側に傾斜させて配置するのがよい。
さらに前記収容部の前記供給部のシート供給口には弾性
シートが備えられる。

（実施例）以下、本考案を１実施例について、図面を参照して説明
する。

第１図に示すATM1は、入金された紙幣も出金に使用する
循環式の入出金機で、接客部（シート搬送装置）３と、
鑑別部５と、表裏反転部７と、リサイクルスタッカー9,
11と、取忘れリジェクトボックス13と、精査補充金庫15
とを備え、相互間を経路17,19,21,23,25,27,29,31,33,3
5,37,39,41,43,45,47,49,51,53,55,57,59,61で連絡され
ている。

接客部３は、預金時に入出金口に挿入された紙幣を取り
込むと共に取り込んだ紙幣が不良であるときは入出金口
にもどし、出金時に紙幣を支払う部分である。

鑑別部５は、紙幣の真偽鑑別、表裏鑑別、重送（２枚送
り）鑑別、紙幣折れ鑑別、枚数カウントなどの機能を備
えている。

表裏反転部７は、鑑別部５で表裏鑑別された紙幣をその
鑑別結果に応じて経路27,29のどちらかを搬送させて紙
幣の表裏を整える部分である。

リサイクルスタッカー9,11は入金紙幣及び出金紙幣を収
容する入金部及び出金部を備え、出金部の紙幣が１取引
最大枚数以下または入金部が満杯になると、出金部に残
っている紙幣を入金部にもどした後、一括して入金部の
紙幣を出金部へシフトするようになっている。なお、リ
サイクルスタッカー９は例えば１万円紙幣を収容し、リ
サイクルスタッカー11は例えば千円紙幣を収容するよう
にしてある。

取忘れリジェクトボックス13は、１つの箱を上下動する
仕切板により２つに仕切られ、リジェクト紙幣及び接客
部３に取り忘れられた紙幣などを区分けして収容する部
分であって、本体に対して着脱自在になっている。

精査補充金庫15は、本体に対して着脱自在で、出金部と
入金部とを備えている。出金部には、鑑別部５を通して
リサイクルスタッカー9,11に供給する紙幣を収容し、入
金部には接客部３から取り込まれてリサイクルスタッカ
ー9,11に供給することができない５千円紙幣を収容する
と共に、銀行などの窓口業務終了後にリサイクルスタッ
カー9,11の紙幣を収容するようになっている。

本実施例におけるATM1は以上のように構成されている
が、特に接客部３は第２図〜第４図に拡大して詳細に示
してある。まず接客部３は、第２図に示すように、紙幣
を入出金する入出部101と、紙幣を取り込む取込部103
と、この取込部103で取り込んだ紙幣を第１図の経路19
へ搬送する経路17と、経路31の一部及び経路31から供給
される出金紙幣または不良紙幣を一時収容する収容部10
5と、入出部101にセットされた紙幣を取込部103に横送
りする送り手段107と、収容部105に収容された紙幣を入
出部101に供給する移動手段109とを備えている。入出部
101には入出金口111が設けられ、この入出金口111には
シャッタ113が開閉自在に設けられている。シャッタ113
にはラック112が設けられ、このラック112にかみ合うピ
ニオン114がモータSSM（第４図）により駆動されてシャ
ッタ113の開閉がなされる。

第２図および第４図を参照すれば、シャッタ113はシャ
ッタ開信号により開き、シャッタ閉信号またはシャッタ
閉スイッチSSWが押されると閉じるようになっている。
シャッタ113の開閉はポジションセンサSP10,SP11で検出
されるようになっている。またシャッタ113が閉じてい
るときは、シャッタラッチソレノイドSLGがOFFしてお
り、図示していないシャッタラッチレバーがシャッタ11
3をラッチするようになっている。入出金口111間には紙
幣が正常にセットされたか否かを検出する紙幣検出セン
サSS10,SS11,SS12,SS13が設けられている。取込部103に
は、繰出手段例えば繰出ローラ115と、紙幣ローラ117
と、ゲートローラ119とが設けられている。第４図の如
く給紙ローラ117には電磁クラッチSCLと、電磁ブレーキ
SBRと、位相検出センサSKSが取り付けられている。なお
ゲートローラ119は、給紙方向に非回転のワンウエイロ
ーラである。

入出部101にセットされた紙幣を取込部103に横送りする
送り手段107は、バックアッププレート165（後方支持部
材）と、このバックアッププレート165と対向するフロ
ントプレート167（前方支持部材）とを備えている。バ
ックアッププレート165及びフロントプレート167は、第
３図のようにガイド181に沿って移動する支持部183,185
に取り付けられている。これら支持部183,185にはブラ
ケット187,189が取り付けられ、プーリ191,193間に張設
されたタイミングベルト195をまたぐように設けられて
いる。プーリ193は、バックアップモータSBMにより駆動
されるようになっている。なお、第４図のようにポジシ
ョンセンサSP12,13が設けられており、特に、ポジショ
ンセンサSP13は、フロントプレート167が繰出ローラ115
と紙幣との係合面より退避した位置に設けられている。
タイミングベルト195にはブラケット187,189間に位置す
るようにフック197が固定されている。

バックアッププレート165は繰出ローラ115側へバネ199
で付勢されており、この付勢力に抗して通常（初期状
態）は図示していないバックアップラッチレバーで退避
位置（SP12;Hi）にラッチされている。なお、バックア
ッププレート165およびバネ199などで本考案の押圧手段
を構成している。

フロントプレート167は繰出ローラ115側とは逆側にバネ
付勢され、バックアッププレート165との間が一定間隔
となるようストッパで規制されている。経路17はローラ
121,123,125で支持されたベルト127と、ローラ129,131,
133,135で支持されたベルト137とで形成されている。経
路31の一部は、ローラ139,141で支持されたベルト143
と、ローラ145,147で支持されたベルト149で形成され、
経路31を搬送されてきた紙幣をローラ141の同軸上に設
けられた供給手段例えばスイーパ（羽根車）151で収容
部105内に供給するようになっている。

収容部105はガイド153,155,157,159で囲まれて形成され
ている。ガイド157は経路31から供給される紙幣を取り
込み易くするために傾斜している。ガイド159の下端に
は経路31から供給される紙幣を跳ね飛すように合成樹脂
シートなどの弾性シート161が取り付けられ、紙幣がガ
イド157に張り付くのを防止している。収容部105には紙
幣検出センサSS14が設けられている。

また、収容部105に収容された紙幣をガイド153,155側へ
起す可動部材例えば紙幣起し163が設けられている。こ
の紙幣起し163はガイド153,155側にガイド面を有し、軸
164を中心にソレノイドSEGにより駆動されるようになっ
ている。なお、ポジションセンサSP16が設けられてい
る。第２図の移動手段109は、第４図のエレベータモー
タSEMにより上下動されるエレベータ（上下移動部材）1
73を備えている。このエレベータ173はポジションセン
サSP14,SP15によりその位置が検出されるようになって
いる。スイーパ151の近傍には軸169を中心に回動する飛
跳防止レバー171が収容部105側にバネ付勢されて設けら
れている。従って、バックアッププレート165が第２図
の破線で示す位置、つまり初期状態にある時は、飛跳防
止レバー171は起きた状態にあり、バックアッププレー
ト165が繰出ローラ115側に移動している時はバネ付勢に
より倒れている。

以上のような構成においてこの装置の動作を第５図、第
６図も参照して説明する。

（イ）．入金動作シャッタ開信号により第４図のシャッタラッチソレノイ
ドSLGがONし、シャッタラッチレバーによるシャッタ113
のラッチを解除した後、シャッタモータSSMが正転し、
シャッタ113がスライドオープンする。ポジションセン
サSP10がHiになった時点でモータSSMが停止し、開動作
（第５図のステップS1）が完了する。この後、紙幣が入
出金口111から挿入（ステップS2）されるとシャッタ113
の閉動作（ステップS3）が行われる。この閉動作はシャ
ッタ閉スイッチSSWが押された場合もしくはシャッタ閉
信号を受けた時にモータSSMが逆転することにより行わ
れる。そしてポジションセンサSP11がHiとなった時点で
モータSSMが停止する。この時、シャッタ113の戻り行程
でラッチレバーが作動し、シャッタ113の閉位置にてシ
ャッタ113がラッチされる。なお、シャッタ開閉動作途
中、シャッタ113に設定以上の負荷がかかった場合（手
で押えたりあるいは物をのせたりした場合など）は、シ
ャッタ駆動の減速系内のスリップ機構が働き、モータロ
ックを防止している。ただし、バックアッププレート16
5が破線で示す退避位置（SP12;Hi）でかつエレベータ17
3が上昇位置（SP14;Hi）でない場合は、上記開動作は行
われない。

次にバックアップ動作（ステップS4）が行われる。ま
ず、バックアップＴ信号によりバックアップソレノイド
SBGがONし、バックアッププレート165のラッチレバーが
解除され、バネ199の復帰力によりバックアップ可能状
態となる。しかし、第３図で説明したベルト195に固定
されたフック197によりバックアッププレート165のブラ
ケット187の移動が規制される。ラッチ解除後、バック
アップモータSBMが正転すると、フック197がフロントプ
レート167のブラケット189を押すため、フロントプレー
ト167が繰出ローラ115側へ移動する。その際、バックア
ッププレート165の支持部183はバネ199の復帰力により
繰出ローラ115側へ移動し、バックアッププレート165と
フロントプレート167との間に紙幣を挟んだ状態で紙幣
をブロック搬送する。紙幣の前面が繰出ローラ115に係
合すると、バックアッププレート165の移動は停止する
が、フロントプレート167はさらに移動し、第２図の実
線の位置にフロントプレート167が移動するとポジショ
ンセンサSP13がHiになり、モータSBMが停止する。この
ため、フロントプレート167が繰出ローラ115より退避し
た位置で、フック197がブラケット189を支持している。

次にエレベータ173の下降動作（ステップS5）が行われ
る。まず下降信号によりエレベータラッチソレノイドSV
GがONし、エレベータラッチが解除され、エレベータモ
ータSEMが正転し、エレベータ173が下降する。ポジショ
ンセンサSP15がHiになった時点でモータSEMは停止（OF
F）し、下降動作は完了し、スイーパ集積に対し待機す
る。

エレベータ173の下降動作（ステップS5）後紙幣の繰り
出し動作（ステップS6）が行われる。繰り出し信号によ
りクラッチSCLがONし、繰出ローラ115及び給紙ローラ11
7が回転して、紙幣が１枚づつ分離されて繰り出され
る。

繰り出された紙幣は第１図の経路17,19を通して鑑別部
５へ送られ、鑑別動作が行われる。その結果、偽造紙幣
や鑑別不能紙幣は、経路21,23,31を介して第２図の収容
部105に供給される。その際、紙幣起し163は収容部105
の反対側へ遍倚した第２図の実線の位置にある。収容部
105に供給された紙幣は、後端をスイーパ151でけられ、
下端をエレベータ173に支持される。なお、紙幣が排出
される際、弾性シート161がたわみ、紙幣を跳ね上げる
力が作用する。他の紙幣は第１図の経路21,23,25を通し
て搬送され、分岐部で経路27または経路29に振り分けら
れて表裏反転部７に収容され、表裏が整えられる。繰り
出し完了（ステップS7）後、位相検出センサSKSによ
り、給紙ローラ117の位相を検出し、クラッチSCLがOFF
し、ブレーキSBRがONして繰出ローラ115及び給紙ローラ
117が停止し、繰り出し動作が完了する。

バックアッププレート165の退避（後退）動作（ステッ
プS8）は次のように行われる。まずモータSBMが逆転す
ると、フック197がブラケット187を押してバックアップ
プレート165をプーリ191方向へ移動させる。バックアッ
ププレート165が所定量移動すると、フロントプレート1
67がバックアッププレート165のレバーに引かれて移動
する。そしてポジションセンサSP12がHiになった時点で
モータSBMは停止（OFF）する。この時、退避行程でラッ
チレバーが作動し、バックアッププレート165がラッチ
され、初期状態に戻る。そしてエレベータ173の上昇動
作（ステップS9）が行われる。まず上昇信号により紙幣
起しソレノイドSEGがONし、紙幣起し163が破線の位置に
回動する。このため弾性シート161によりかかっていた
紙幣は起され、ガイド153,155に倒れかかり整列され
る。

次にモーSEMが逆転してエレベータ173が上昇し、収容部
105にスイーパ集積された紙幣は、紙幣起し163に沿って
入出部101へブロック搬送される。この上昇過程で、図
示していないエレベータラッチレバーが作動し、ポジシ
ョンセンサSP14がHiになった時点でモータSEMが停止（O
FF）し、エレベータ173は上昇位置でラッチされると共
に、ソレノイドSEGをOFFし、紙幣起し163を復帰させ、
上昇動作は完了する。

ところで第１図の表裏反転部７で表裏を整えられた紙幣
は、経路33,19を通して鑑別部５に供給され、再度鑑別
される。その結果、不良紙幣は接客部３に戻され、リジ
ェクト紙幣は、経路21,35,39,57,59を介して取忘れリジ
ェクトボックス113に収容される。５千円紙幣やテープ
紙幣は、経路21,35,39,57,61を介して精査補充金庫15に
収容される。正常の千円紙幣及び１万円紙幣は、経路2
1,35,39,43,45を介して金種別にリサイクルスタッカー
９またはリサイクルスタッカー11の入金部に収容され
る。なお、リサイクルスタッカー11が満杯の場合には、
精査補充金庫15に収容される。

（ロ）．出金動作支払金額に応じた紙幣がリサイクルスタッカー９または
11から経路51,53,19を介して鑑別部５に供給され、正常
紙幣であるかが再確認される。その結果、リジェクト紙
幣は取忘れリジェクトボックス13に供給され、またテー
プ紙幣は精査補充金庫15に供給され、正常紙幣は接客部
３に供給される。

接客部３では第６図に示す動作が行われる。まずエレベ
ータ173は下降（ステップS10）して待機する。そして経
路31から供給される紙幣がスイーパ151により収容部105
内に集積（ステップS11）される。集積が終了するとエ
レベータ173が上昇（ステップS12）する。そしてシャッ
タ113が開き（ステップS13）、紙幣が取り出される（ス
テップS14）。この後シャッタ113が閉じられる（ステッ
プS15）。なお、接客部３に供給された紙幣が取り忘れ
られた場合には、取忘れリジェクトボックス13の取り忘
れ紙幣側に収容される。

（ハ）．補充動作精査補充金庫15からリサイクルスタッカー9,11に紙幣を
補充する場合は、金庫15から送り出された紙幣が経路5
5,19を介して鑑別部５に供給される。その結果、表を向
いている紙幣はそのまま金種別にリサイクルスタッカー
9,11に収容され、表裏が逆の紙幣は表裏反転部７で表裏
反転した後、リサイクルスタッカー9,11に収容される。
また、リジェクト紙幣は取忘れリジェクトボックス13へ
供給され、テープ紙幣は精査補充金庫15に収容される。
接客部３からリサイクルスタッカー9,11に紙幣を補充す
る場合は、入金動作と同様に行われる。

（ニ）．回収動作リサイクルスタッカー9,11の紙幣を精査補充金庫15に回
収する場合には、リサイクルスタッカー9,11の紙幣を鑑
別部５を通して金庫15の入金部に供給する。なお、鑑別
部５でリジェクト紙幣が検出された場合は、取忘れリジ
ェクトボックス13に収容される。リサイクルスタッカー
9,11の紙幣を接客部３から回収する場合は、出金動作と
同様に行う。

以上説明した実施例によれば、入出部101の下方に収容
部105を設け、この収容部105に紙幣を斜め下方に供給す
るように経路31を設け、かつ経路31の供給口に紙幣起し
163を回動自在に設け、収容部105に収容した紙幣を紙幣
起し163により起してから、エレベータ173を上昇させて
紙幣をブロック搬送するようにしたので、収容部105に
供給された複数枚の紙幣が一括してスイッチバックして
入出部101に供給されることになり、狭いスペースでも
複数枚の紙幣を効率良く整えて集積し、確実に入出部10
1へ搬送することができる。

また収容部105のガイド153,155が傾斜しているので、ス
イーパ151によりけり出された紙幣の下端は第２図のよ
うにガイド155とエレベータ173とが交差するコーナ部で
支持され易い。従って紙幣起し163全体で起された紙幣
はこのコーナ部を中心に回動し、紙幣の下端、上端とも
ガイド153,155に平行になって整列される。このため、
収容部105でジャムを起しにくく、入出部101への移動を
確実に行うことができる。

以上、本考案の１実施例について説明したが、本考案は
前記実施例に限定されるものではなく、例えば次のよう
な変形が可能である。

（１）．前記実施例ではATMを例に説明したが、カー
ド、小切手、手形、印刷物、帳票、その他のシート類を
搬送する装置にも適用可能である。

（２）．前記実施例では接客部３を紙幣が上下動する縦
形構造にしたが、紙幣が前後または左右に移動する横形
構造でも良い。

（３）．前記実施例では取込部103から紙幣を取り込ん
でいる際、不良紙幣については収容部105に戻すように
したが、収容部105には必ずしも不良紙幣を戻すだけで
なく、両替紙幣などの正常紙幣を排出するようにしても
良い。

（４）．可動部材として回動自在の紙幣起し163を示し
たが、シートを収容する位置とシートを整列する位置と
の間を平行移動するものでも良い。

（考案の効果）以上説明したように本考案によれば、シート収容部に、
シートを収容する位置とシートを整列する位置との間で
移動する移動部材を設け、この移動部材がシート収容位
置にある状態で供給手段によりシートを収容部に供給
し、移動部材がシート整列位置に移動した状態で収容部
に収容されたシートを前記可動部材たる紙幣起しに沿っ
て移動させるようにしたので、狭いスペースでもシート
を効率良く集積して搬送を行うことができる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第６図は本考案の１実施例を説明するための図
で、第１図はATM全体の構成を示す側面図、第２図はATM
の接客部の拡大側面図、第３図はフロントプレートとバ
ックアッププレートの駆動機構部の拡大側面図、第４図
は接客部の各種検出部の配置関係を示す側面図、第５図
及び第６図は接客部の動作を説明するためのフローチャ
ートを示す図である。１…ATM、３…接客部、５…鑑別部、７…表裏反転部、
9,11…リサイクルスタッカー、13…取忘れリジェクトボ
ックス、15…精査補充金庫、101…入出部、103…取込
部、105…収容部、107…送り手段、109…移動手段、151
…スイーパ、161…弾性シート、163…紙幣起し、173…
エレベータ。

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｇ０７Ｄ 9/00 ４１６Ｃ (72)考案者坂本正美山梨県甲府市丸の内１丁目17番14号甲府日本電気株式会社内 (72)考案者深沢敏朗山梨県甲府市山宮町3167番地日本精密工業株式会社内 (72)考案者土肥光昭山梨県甲府市山宮町3167番地日本精密工業株式会社内 (72)考案者三枝肇山梨県甲府市山宮町3167番地日本精密工業株式会社内 (56)参考文献特開昭61−269786（ＪＰ，Ａ) 特開昭62−9496（ＪＰ，Ａ)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】シート入出部の下方に並んで配置されかつ
内部経路を循環してきたシートを収容する収容部と、前
記経路を循環してきたシートを前記収容部に向けて斜め
下方へ投入するシート供給部と、前記入出部の横方向片
側部に画成されかつ繰り出しローラを備えたシート取込
部とを有し、前記シート入出部は、前記シート取込部側
へ移動する隔置されたフロントプレート（シート取込部
側）およびバックアッププレートを有しており、前記収
容部は、前記フロントプレートおよびバックアッププレ
ートが前記シート取込部側へ移動した状態で下降し前記
両プレートが前記入出部位置へ復帰したときに上昇する
上下移動部材と、前記シート供給部から供給されたシー
トを収容部片側壁に沿って集積整列させる可動シート起
し部材とを有しており、前記シート供給部は、前記上下
移動部材が下降位置にあるとき前記シートを前記収容部
内の該上下移動部材上へ投入するようになっており、前
記上下移動部材の上昇で該移動部材上の集積整列シート
が前記収容部から前記入出部へブロック搬送されること
を特徴とするシート搬送装置。