JPH0749447B2 - オレフインの予備重合方法 - Google Patents

オレフインの予備重合方法

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JPH0749447B2
JPH0749447B2 JP32362188A JP32362188A JPH0749447B2 JP H0749447 B2 JPH0749447 B2 JP H0749447B2 JP 32362188 A JP32362188 A JP 32362188A JP 32362188 A JP32362188 A JP 32362188A JP H0749447 B2 JPH0749447 B2 JP H0749447B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はオレフインの予備重合方法に関するものであ
る。更に詳しくは、本発明の予備重合後にオレフイン、
特に炭素数3以上のα−オレフインの重合を行なった場
合に高立体規則性の重合体を高収率で得ることを可能に
する予備重合方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) オレフインの重合触媒としてチーグラー型触媒は周知の
ものであり、その活性及び立体規則性を改善する方法が
提案されている。中でも活性についての改善はチタン成
分としてチタン,マグネシウム,及びハロゲンを必須成
分とすることにより大幅な改善がなされている。しか
し、この触媒を用いてプロピレンなどの重合を行う場
合、活性は非常に高いものの得られる重合体の立体規則
性がきわめて低いことから、実用的価値が失われること
も知られている。そこでチタン,マグネシウム,及びハ
ロゲン含有のチタン成分に種々のエステル,エーテル,
アミンなどの電子供与体を含有させることにより立体規
則性を向上させる方法が提案されている。一方でこのよ
うなチタン成分と有機アルミニウムとによる重合におい
てエステル,エーテル,アミン,有機ケイ素化合物など
を添加する方法も提案されている。又、このような触媒
系を用い少量のプロピレンと本重合の前に予備重合させ
ることで、重合活性やポリマー粒子性状が改善されるば
かりか、重合体の立体規則性も向上することが知られて
いる(特開昭55−75409号公報)。しかし、このような
方法により重合体の立体規則性はかなり改善されてきた
が、未だ満足できるには至っておらず、特に成形品の高
剛性,高硬度,高耐熱性,低熱収縮性等の諸物性を満足
させるには、更に一層の高結晶性ポリプロピレンが望ま
れていた。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、高結晶性のポリオレフインを得ることを
目的として鋭意研究を行なった結果、特定の予備重合を
行なうことにより上記の目的が達成できることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、下記成分A,B及びC A. チタン化合物 B. 有機アルミニウム化合物 C. 一般式 RnSi(OR′)4-n で示される有機ケイ素化合物 の存在下にオレフインの予備重合を多段に行ない、各予
備重合段階で異なる有機ケイ素化合物を用いることを特
徴とするオレフインの予備重合方法である。
本発明の予備重合方法で用いられるチタン化合物〔A〕
は、オレフインの重合に使用されることが公知の化合物
が何ら制限なく採用される。特に、チタン,マグネシウ
ム及びハロゲンを成分とする触媒活性の高いチタン化合
物が好適である。このような触媒活性の高いチタン化合
物は、ハロゲン化チタン,特に四塩化チタンを種々のマ
グネシウムを化合物に担持させたものとなっている。こ
の触媒の製法は、公知の方法が何ら制限なく採用され
る。例えば、特開昭56−155206号公報、同56−136806,
同57−34103,同58−8706,同58−83006,同58−138708,同
58−183709,同59−206408,同59−219311,同60−81208,
同60−81209,同60−186508,同60−192708,同61−21130
9,同61−271304,同62−15209,同62−11706,同62−7270
2,同62−104810等に開示されている方法を採用すること
ができる。具体的には、例えば、四塩化チタンを塩化マ
グネシウムのようなマグネシウム化合物と共粉砕する方
法、アルコール,エーテル,エステル,ケトン又はアル
デヒド等の電子供与体の存在下にハロゲン化チタンとマ
グネシウム化合物とを共粉砕する方法、又は、溶媒中で
ハロゲン化チタン,マグネシウム化合物及び電子供与体
を接触させる方法が挙げられる。
次に有機アルミニウム化合物〔B〕も、オレフインの重
合に使用されることが公知の化合物が何ら制限なく採用
される。例えば、トリメチルアルミニウム,トリエチル
アルミニウム,トリ−nプロピルアルミニウム,トリ−
nブチルアルミニウム,トリ−iブチルアルミニウム,
トリ−nヘキシルアルミニウム,トリ−nオクチルアル
ミニウム,トリ−nデシルアルミニウム等のトリアルキ
ルアルミニウム類;ジエチルアルミニウムモノクロライ
ド等のジエチルアルミニウムモノハライド類;メチルア
ルミニウムセスキクロライド,エチルアルミニウムセキ
スイクロライド,エチルアルミニウムジクロライド等の
アルキルアルミニウムハライド類などが挙げられる。他
にモノエトキシジエチルアルミニウム,ジエトキシモノ
エチルアルミニウム等のアルコキシアルミニウム類を用
いることができる。中でもトリエチルアルミニウムが最
も好ましい。各予備重合で使用する有機アルミニウム化
合物の使用量はチタン化合物中のTi原子に対しAl/Ti
(モル比)で1〜100、好ましくは2〜20である。
さらに、有機ケイ素化合物〔C〕は、前記一般式〔I〕
で示される化合物が何ら制限なく採用される。一般式
〔I〕中のR及びR′は、アルキル基,アルケニル基,
アルキニル基及びアリール基等の炭化水素基である。本
発明において好適に用いられる有機ケイ素化合物を例示
すると、次のとおりである。例えば、トリメチルメトキ
シシラン,トリメチルエトキシシラン,ジメチルジメト
キシシラン,ジメチルジエトキシシラン,ジフエニルジ
メトキシシラン,メチルフエニルジメトキシシラン,ジ
フエニルジエトキシシラン,エチルトリメトキシシラ
ン,メチルトリメトキシシラン,ビニルトリメトキシシ
ラン,フエニルトリメトキシシラン,メチルトリエトキ
シシラン,エチルトリエトキシシラン,ビニルトリエト
キシシラン,ブチルトリエトキシシラン,フエニルトリ
エトキシシラン,6−トリエトキシシリル2−ノルボルネ
ンなどである。
各予備重合段階で用いる有機ケイ素化合物の使用量はチ
タン化合物中のTi原子に対しSi/Ti(モル比)で0.1〜10
0、好ましくは0.5〜10である。
本発明においては、上記したチタン化合物〔A〕,有機
アルミニウム化合物〔B〕及び有機ケイ素化合物〔C〕
に加えて、下記一般式〔II〕 R″−I 〔II〕 で示されるヨウ素化合物〔D〕を用いることが、得られ
るポリオレフインの結晶性がさらに高くなるために好ま
しい。
前記一般式〔II〕中、R″は、ヨウ素原子又はアルキル
基,アルケニル基,アルキニル基又はアリール基等の炭
化水素基である。本発明で好適に使用し得るヨウ素化合
物を具体的に示すと次のとおりである。例えば、ヨウ
素,ヨウ化メチル,ヨウ化エチル,ヨウ化プロピル,ヨ
ウ化ブチル,ヨードベンゼン,p−ヨウ化トルエン等であ
る。中でもヨウ化メチル,ヨウ化エチルが好ましい。各
予備重合段階で用いるヨウ素化合物の使用量はチタン化
合物中のチタン原子に対し、I/Ti(モル比)で、0.1〜1
00、好ましくは0.5〜50である。
本発明の最大の特徴は、多段階に予備重合を行ない、且
つ各予備重合段階で異なる種類の有機ケイ素化合物を用
いる点にある。本発明におて予備重合を多段階に行なう
とは、上記〔A〕,〔B〕,〔C〕および必要により用
いられる〔D〕の各成分の存在下にオレフィンを予備重
合し、得られたチタン含有ポリオレフインと上記
〔B〕,〔C〕および必要により用いられる〔D〕の各
成分の存在下にさらにオレフインを予備重合を繰り返し
行なうことをいう。予備重合は2〜5回の範囲で行なう
ことが好ましい。各予備重合で用いる上記の各成分は逐
次添加されてもよく、一括混合したものを用いても良
い。各予備重合段階でのオレフインの重合量は、チタン
化合物1g当り、0.1〜100g、好ましくは1〜100gの範囲
であり、工業的には2〜50gの範囲が好適である。
各予備重合段階では、夫々異なる種類の有機ケイ素化合
物が用いられる。有機ケイ素化合物としては、前記一般
式〔I〕中のR及びR′の少くとも一方が嵩高い炭化水
素基、例えばフエニル基,シクロヘキシル基又はノルボ
ルニル基等がある化合物を用いることが、高結晶性のポ
リオレフインが得られるために好ましい。各予備重合段
階で用いられる有機ケイ素化合物の使用順序は特に制限
されない。
各予備重合で用いるオレフイン類としては、エチレン,
プロピレン,1−ブテン,1−ペンテン,1−ヘキセン,4−メ
チルペンテン−1などがあげられる。また、上記のオレ
フインを2種類以上同時に使用することも可能であり、
各予備重合段階で異なるオレフインを任意に用いること
ができるが、立体規則性の向上を勘案すると、特定の一
種のオレフインを90モル%以上用いることが好ましい。
また各予備重合の段階で水素を共存させることも可能で
ある。
各予備重合は通常スラリー重合を適用させるのが好まし
く、溶媒として、ヘキサン,ヘプタン,シクロヘキサ
ン,ベンゼン,トルエンなどの飽和脂肪族炭化水素若し
くは芳香族炭化水素を単独で、又はこれらの混合溶媒を
用いることができる。各予備重合温度は、−20〜100
℃、特に0〜60℃の温度が好ましく、予備重合の各段階
でもまた異なる温度の条件下で行ってもよい。予備重合
時間は、予備重合温度及び予備重合での重合量に応じ適
宜決定すれば良く、予備重合における圧力は、限定され
るものではないが、スラリー重合の場合は、一般に大気
圧〜5kg/cm2程度である。各予備重合は、回分,半回
分,連続のいずれの方法で行ってもよい。各予備重合終
了後には、ヘキサン,ヘプタン,シクロヘキサン,ベン
ゼン,トルエン等の飽和脂肪族炭化水素若しくは芳香族
炭化水素を単独で、または混合溶媒で洗浄することが好
ましく、洗浄回数は通常の場合5〜6回が好ましい。
本発明による予備重合後の重合に於ける重合条件は、本
発明の効果が認められる限り、特に制限はしないが一般
には次の条件が好ましい。重合温度は、20〜200℃、好
ましくは50〜150℃であり、分子量調節剤として水素を
共存させることもできる。また、重合は、スラリー重
合,無溶媒重合,及び気相重合にも適用でき、回分式,
半回分式,連続式の何れの方法でもよく、更に重合を条
件の異なる2段以上に分けて行うこともできる。重合を
行うオレフイン類としては、エチレン,プロピレン,ブ
テン−1,ペンテン−1,ヘキセン−1,4−メチルペンテン
−1などであり、これらのモノマーを単独で、又は2種
以上を混合して用いることができる。2種以上のオレフ
インを用いる場合は、特定の一種を90モル%以上用いる
ことが得られるポリオレフインの立体規則性の向上の点
から好ましい。更に炭素数3以上のオレフインの立体規
則性制御のためエーテル,アミン,アミド,含硫黄化合
物,ニトリル,カルボン酸,酸アミド,酸無水物,酸エ
ステル,有機ケイ素化合物などの電子供与体を共存させ
ることができる。中でも有機ケイ素化合物が好ましい。
かかる有機ケイ素化合物は前述の予備重合時に選ばれた
ものが使用できる。
(効 果) 本発明の予備重合方法を採用することにより、高結晶性
のポリオレフインを得ることができる。例えば得られる
ポリオレフインのパラキシレン可溶分を1.0%以下とす
ることができる。また、本発明の方法により、高結晶性
であるばかりでなく、高剛性,高耐熱性,高硬度,低熱
収縮性という優れた性質を有するポリオレフインを得る
ことができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例及び比較例を掲げて説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例において用いた測定方法について説明す
る。
(1) 立体規則性 本発明で用いた立体規則性の評価方法は、以下の(a)
および(b)である。
(a) p−キシレン可溶分 ポリマー1gをp−キシレン100c.c.に加え撹拌しなが
ら、120℃まで昇温した後、更に30分撹拌を続け、ポリ
マーを完全に溶かした後、p−キシレン溶液を23℃,24
時間放置した。析出物は濾別し、p−キシレン溶液は完
全に濃縮することで可溶分をえた。
室温p−キシレン可溶分(%) =(p−キシレン可溶分(g)/ポリマー1g)×100 で表される。
(b) 13C−NMR ペンタッド分率 A.Zambelli等によってMacromolecules6,925(1973)に
発表されている方法、すなわち、13C−NMRを用いポリマ
ー分子鎖中の連続したモノマー5個のアイソタクチック
に結合した分率である。
測定はJEOL GSX−270を用いて、パルス幅90゜,パルス
間隔15秒,積算10000回で行った。ピークの帰属はMacro
molecules,8,697(1975)に従って行った。
(2) メルトインデックス(以下、MIと略す) ASTM D−790に準拠。
(3) 曲げ弾性率(以下、Fmと略す) 日本製鋼所 J120SA II型射出成形機により63.6mm×12.
7mm×0.31mmの試験片を作成し、ASTM:D−790に準じて行
った。
(4) 熱変形温度(以下、HDTと略す) 日本製鋼所 J120SA II型射出成形機により63.6mm×12.
7mm×0.31mmの試験片を作成し、ASTM:D−648に準じて行
った。
(5) 硬度(ロツクウエル硬度,Rスケール) プレス成形機により40mm×40mm×6mmの試験片を作成
し、ASTM:D−785−5に準じて行った。
(6) 分子量分布(以下、w/nと略す) 重量平均分子量(w)と数平均分子量(n)の比で
GPC(ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイー)法に
より測定した。ウオーターズ社製GPC−150Cによりo−
ジクロルベンゼンを溶媒とし、135℃で行った。
(7) 結晶化温度(以下、Tcと略す) セイコー電子工業製DSC−200により、試料を230℃で10
分保持し、−4℃/分のスピードで降温し測定した。
(8) 融点(以下、Tmと略す) セイコー電子工業製DSC−200により、試料を230℃で10
分保持し、120℃まで降温し、同温度で10分等温結晶化
を行ない、50℃まで冷却した後10℃/分で昇温し測定し
た。
実施例 1 〔チタン化合物の調製〕 チタン成分の調製方法は、特開昭58−83006号公報の実
施例1の方法に準じて行った。すなわち無水塩化マグネ
シウム0.95g(10mmol),デカン10ml,及び2−エチルヘ
キシアルコール4.7ml(30mmol)を125℃で2時間加熱撹
拌した後、この溶液中に無水フタル酸0.55g(3.75mmo
l)を添加し、125℃にてさらに1時間撹拌混合を行い、
均一溶液とした。室温まで冷却した後、120℃に保持さ
れた四塩化チタン40ml(0.36mol)中に1時間にわたっ
て全量滴下装入した。装入終了後、この混合液の温度を
2時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでジ
イソブチルフタレート0.54ml(2.5mmol)を添加し、こ
れより2時間同温度にて撹拌下保持した。2時間の反応
終了後熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を200ml
のTiCl4にて再懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱
反応を行なった。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を
採取し、デカン及びヘキサンにて、洗液中に遊離のチタ
ン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。以上の
製造方法にて調製された固体Ti触媒成分は、ヘプタンス
ラリーとして保存した。固体Ti触媒成分の組成はチタン
2.1重量%,塩素57重量%,マグネシウム18.0重量%,
及びジイソブチルフタレート21.9重量%であった。
〔予備重合〕
N2置換を施した1オートクレーブ中に精製ヘプタン20
0ml,トリエチルアルミニウム50mmol,ジフエニルジメト
キシシラン10mmol,ヨウ化エチル50mmol及び固体Ti触媒
成分をTi原子換算で5mmol装入した後、プロピレンを固
体Ti触媒成分1gに対し5gとなるように1時間連続的に反
応器に導入し予備重合1回目を施した。なお、この間の
温度は15℃に保持した。1時間後プロピレンの導入を停
止し、反応器内をN2で充分に置換した。得られたスラリ
ーの固体部分を精製ヘプタンで6回洗浄した。
更にこの固体成分をN2置換を施した1−オートクレー
ブ中に装入し、精製ヘプタン200ml,トリエチルアルミニ
ウム50mmol,6−トリエトキシシリル2−ノルボルネン10
mmol,ヨウ化エチル10mmolを加えた後、プロピレンを更
に固体Ti触媒成分1gに対し、5gとなるように1時間、連
続的に反応器内に導入し、予備重合2回目を施した。な
おこの間の温度は15℃に保持した。得られたスラリーの
固体部分を精製ヘプタンで6回洗浄し、チタン含有ポリ
プロピレンを得た。
〔重 合〕
N2置換を施した内容量400のオートクレーブに、プロ
ピレン200を装入し、トリエチルアルミニウム274mmo
l,ジフエニルジメトキシシラン274mmol,更に、水素2.0N
iを装入した後、オートクレーブの内温を65℃に昇温
し、チタン含有ポリプロピレンをチタン原子として1.1m
mol装入し、続いてオートクレーブの内温を75℃まで昇
温し、3時間のプロピレンの重合を行った。重合圧力は
34Kg/cm2であり、この間の温度は75℃に保持し、水素濃
度をガスクロマトグラフで確認しながら0.2mol%に保持
した。3時間後未反応のプロピレンをパージし、白色顆
粒状の重合体を得た。続いて得られた重合体は、200
のヘプタンで60℃,30分間洗浄し、十分乾燥を行った。
全重合体の収量は52Kgであり、この時の活性は20800g−
pp/g−cat・3hrであった。
上記重合体に酸化防止剤を添加し、十分に混合したのち
造粒機によりペレット状とした。MI,p−キシレン可溶
分,13C−NMRペンタッド分率,w/n,Fm,HDT,ロックウ
エル硬度,Tc,Tmの結果を表1に示す。
実施例 2 実施例1の予備重合に於て、予備重合に於てヨウ化エチ
ルを添加しなかった以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。結果は表1に示す。
実施例 3 実施例1の予備重合で得られたチタン含有ポリプロピレ
ンに更にヘプタン200ml,トリエチルアルミニウム50mmo
l,フエニルトリエトキシシラン10mmol,ヨウ化エチル10m
molを加えたのち、プロピレンを再び固体Ti触媒成分1g
に対し5gとなるように1時間反応器に導入し、3回目の
予備重合を施した。得られた固体成分は精製ヘプタンで
6回洗浄した。重合は実施例1と同様に行った。結果は
表1に示す。
比較例 1 実施例1の予備重合において、予備重合の2回目を施さ
なかった以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を
表1に示す。
比較例 2 実施例1の予備重合において、予備重合の2回目で6−
トリエトキシシリル2−ノルボルネンの代わりに、予備
重合の1回目で用いたのと同じジフエニルジメトキシシ
ランを用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。結
果を表1に示す。
実施例4〜7 実施例1の予備重合に於て、予備重合の2回目で6−ト
リエトキシシリル2−ノルボルネンの代わりに、フエニ
ルトリエトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,メ
チルフエニルトリエトキシシラン,ブチルトリエトキシ
シランを用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表2に示す。
実施例 8 実施例1の予備重合の1回目において、ジフエニルジメ
トキシシランの代わりに6−トリエトキシシリル−2−
ノルボルネンを、予備重合2回目に6−トリエトキシシ
リル−2−ノルボルネンの代わりにジフエニルジメトキ
シシランを用いた以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。結果を表2に示す。
実施例 9 実施例1の予備重合において、予備重合1回目と2回目
の重合量をそれぞれ表3に示す割合で行った以外は実施
例1と同様の操作を行った。結果を表3に示す。
実施例10 [チタン化合物の調製] チタン化合物の調製方法は、特開昭62−104810号公報の
実施例1の方法に準じて行った。すなわち、三塩化アル
ミニウム(無水)100gと水酸化マグネシウム29gを振動
ミルで250℃にて3時間粉砕させながら反応させた。加
熱終了後、窒素気流中で冷却し、固体生成物(I)を得
た。
ガラスフラスコ中において、精製デカン15ml、固体生成
物(I)2.5g、オルトチタン酸n−ブチル8.5g、2−エ
チル−1−ヘキサノール9.8gを混合し、攪拌しながら13
0℃に1.5時間加熱して溶解させ均一な溶液とした。その
溶液を70℃とし、p−トルイル酸エチル1.8gを加え1時
間反応させた後、攪拌しながら四塩化ケイ素26gを2時
間かけて滴下し固体を析出させ、更に70℃、1時間攪拌
した。固体を溶液から分離し精製ヘキサンにより洗浄し
固体生成物(II)を得た。
その固体生成物(II)全量に1,2−ジクロルエタン30ml
および四塩化チタン30mlとともにフタル酸ジイソブチル
1.5gを加え、攪拌しながら100℃に2時間反応させた
後、同温度にてデカンテーションにより液相部を除き、
再び1,2−ジクロルエタン30ml、四塩化チタン30ml、フ
タル酸ジイソブチル1.5gを加え、攪拌しながら100℃に
2時間反応させた後、熱濾過にて固体部を採取して精製
ヘキサンで洗浄し、25℃減圧下で1時間乾燥して固体生
成物(III)を得た。
固体生成物(III)は球形であり、平均粒径は15μm
で、その粒径分布は極めて狭いものであった。この固体
生成物(III)を固体Ti触媒成分とした。
なお、該固体Ti触媒成分の組成分析結果は、Ti3.0重量
%(以後%と記す)、Cl56.2%、Mg17.6%、フタル酸ジ
イソブチル20.1%、ブトキシ基1.1%、2−エチルヘキ
ノキシ基0.2%、p−トルイル酸エチル0.1%であった。
その後の予備重合及び重合は実施例1と同様に行った。
得られた重合体を実施例1と同様に成形して物性を測定
し、その結果を表4に示した。
実施例11 [チタン化合物の調製] チタン化合物の調製方法は、特開昭62−11706号公報の
実施例1の方法に準じて行った。すなわち、窒素置換し
た500ml内容積のガラス製三ッ口フラスコ(温度計、攪
拌棒付き)に、50mlの精製ヘプタン、50mlのチタンテト
ラブトキシド、7.0gの無水塩化マグネシウムを加える。
その後、フラスコを90℃に昇温し、2時間かけて塩化マ
グネシウムを完全に溶解させた。次にフラスコを40℃ま
で冷却し、メチルハイドロジェンポリシロキサン10mlを
添加することにより塩化マグネシウム・チタンテトラブ
トキシド錯体を析出させた。これを精製ヘプタンで洗浄
して、灰白色の固体を得た。
窒素置換した300ml内容積ガラス製三ツ口フラスコ(温
度計、攪拌棒付き)に、上記で得た析出固体10gを含む
ヘプタンスラリー50mlを導入した。次いで、四塩化ケイ
素5.8mlを含むヘプタン溶液20mlを室温で30分かけて加
えて、さらに30℃で45分間反応させた。さらに90℃で1.
5時間反応させ、反応終了後、精製ヘプタンで洗浄し
た。次いで、フタル酸ジヘプチル1.5mlを含むヘプタン
溶液50mlを加えて50℃で2時間反応させ、この後、精製
ヘプタンで洗浄し、さらに四塩化チタン25mlを加えて90
℃で2時間反応させた。これを精製ヘプタンで洗浄し
て、固体Ti触媒成分を得た。固体Ti触媒成分中のチタン
含量は、3.04重量%であった。その後の予備重合及び重
合は実施例1と同様に行った。また、得られた重合体を
実施例1と同様に成形して物性を測定し、その結果を表
4に示した。
比較例3 実施例10で調製した固体Ti触媒成分を用い、比較例1と
同様の操作を行った。結果を表4に示した。
比較例4 実施例11で調製した固体Ti触媒成分を用い、比較例1と
同様の操作を行った。結果を表4に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の予備重合方法を明瞭にするために、
当該工程を示したフローチャート図である。なお、第1
図中の*1及び*2は、以下の事柄を表す。 *1:各予備重合段階で異なる有機ケイ素化合物を使用す
る。 *2:予備重合は多段(2段以上)で行う。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分A,B及びC A. チタン化合物 B. 有機アルミニウム化合物 C. 一般式 RnSi(OR′)4-n で示される有機ケイ素化合物 の存在下にオレフインの予備重合を多段に行ない、各予
    備重合段階で異なる有機ケイ素化合物を用いることを特
    徴とするオレフインの予備重合方法。
  2. 【請求項2】下記成分A,B,C及びD A. チタン化合物 B. 有機アルミニウム化合物 C. 一般式 RnSi(OR′)4-n で示される有機ケイ素化合物 D. 一般式 R″−I で示されるヨウ素化合物 の存在下にオレフインの予備重合を多段に行ない、各予
    備重合段階で異なる有機ケイ素化合物を用いることを特
    徴とするオレフインの予備重合方法。
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