JPH0749402A - 可視光線を選択的に透過する物品 - Google Patents

可視光線を選択的に透過する物品

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JPH0749402A
JPH0749402A JP19724493A JP19724493A JPH0749402A JP H0749402 A JPH0749402 A JP H0749402A JP 19724493 A JP19724493 A JP 19724493A JP 19724493 A JP19724493 A JP 19724493A JP H0749402 A JPH0749402 A JP H0749402A
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JP19724493A
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Yoshitaka Miyake
祥隆 三宅
Takashi Kamiyama
隆司 上山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線と熱線(赤外線)を大幅にカットし、
湿度が高い場所で用いる場合でも防曇性に優れ、可視光
線を選択的に充分に透過する物品を提供する。 【構成】 ガラス板やプラスチックフィルム等の透明な
物品の表面に、アセタール化度2〜40モル%のポリビ
ニルアセタール樹脂層(ポリビニルフェニルアセトアセ
タール、ポリビニルベンズアセタール、ポリビニルブチ
ラールなど)が設けられているか、或いは水溶性樹脂層
(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ
アクリルアミドなど)とその上に積層される上記のアセ
タール化度2〜40モル%のポリビニルアセタール樹脂
層が設けられている。しかも、上記ポリビニルアセター
ル樹脂層、水溶性樹脂層の少なくとも一層には、イオン
性の第一鉄化合物(硫酸第一鉄、硫酸アンモン第一鉄な
ど)が0.1〜20重量%程度含有されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紫外線と熱線(赤外
線)との両方を大幅にカットし、可視光線を選択的に透
過する物品に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線と熱線(赤外線)との両方を大幅
にカットし、可視光線を選択的に透過するフィルム状又
は板状の物品は、植物栽培用フィルムや日除け用窓ガラ
スとして好適である。
【0003】この種の物品として、特公平4−4840
4号公報には、水をベースとしこれに硫酸第一鉄や硫酸
アンモン第一鉄を添加するとともに硫酸を添加した液体
を、ガラス板や合成樹脂板などの透明板の間に密封して
なる水フィルターが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような水フィルタ
ーは、紫外線と熱線(赤外線)との両方を大幅にカット
し、可視光線を選択的に透過する性能を持っているが、
この水フィルターを湿度の高い場所で用いる場合、その
表面に曇りが生じ、その結果、可視光線の透過が妨げら
れるという問題がある。
【0005】また、上記水フィルターは、ガラス板や合
成樹脂板などの透明板の間に、液体を密封しているた
め、これに強い衝撃等が加えられた場合は、この水フィ
ルターが破損して液体が漏れ、性能が損なわれるという
問題もある。
【0006】この発明は、上記の問題を解決するもの
で、その目的とするところは、紫外線と熱線(赤外線)
の両方を大幅にカットし、湿度が高い場所で用いる場合
でも防曇性に優れ、可視光線を選択的に充分に透過する
物品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は二つの発明からなり、第1の発明の可視
光線を選択的に透過する物品は、透明な物品の表面に、
アセタール化度2〜40モル%のポリビニルアセタール
樹脂層が設けられ、この樹脂層にはイオン性の第一鉄化
合物が含有されている(請求項1の発明)。
【0008】第2の発明の可視光線を選択的に透過する
物品は、透明な物品の表面に、水溶性樹脂層が設けら
れ、その上にアセタール化度2〜40モル%のポリビニ
ルアセタール樹脂層が設けられ、少なくとも一方の樹脂
層にはイオン性の第一鉄化合物が含有されている(請求
項2の発明)。
【0009】この発明に用いる透明な物品としては、一
般に、透明ガラスや透明プラスチックからなる物品が用
いられ、その用途に応じて、板状、シート状、フィルム
状など適当な形状に成形されている。
【0010】また、この発明において、ポリビニルアセ
タール樹脂層に用いる樹脂は、ポリビニルアルコールに
アルデヒドを縮合反応させてアセタール化することによ
り得ることができるが、そのアセタール化度は2〜40
モル%に設定され、好ましくは3〜30モル%、さらに
好ましくは5〜20モル%に設定される。
【0011】アセタール化度2〜40モル%ポリビニル
アセタール樹脂を用いる理由は、アセタール化度が2モ
ル%を下回ると、この樹脂層の吸水性は良いが耐水性が
悪くなり、逆にアセタール化度が40モル%を上回る
と、この樹脂層の耐水性は良いが吸水性が悪くなり、充
分な防曇性を得ることができないからである。
【0012】なお、ポリビニルアルコールのアセタール
化は、酸触媒の存在下で水媒体を用いる沈澱法やアルコ
ール等の溶媒を用いる溶解法など公知の方法が採用され
る。なお、原料としてポリ酢酸ビニル樹脂を用い、ケン
化とアセタール化とを並行的に行ってポリビニルアセタ
ール樹脂を得ることもできる。
【0013】ポリビニルアルコールとしては、一般に、
平均重合度が200〜4500、好ましくは500〜4
500のものが用いられる。平均重合度が200未満で
はポリビニルアルコールの合成が困難であり、逆に平均
重合度が4500を越えると得られる樹脂の溶液粘度が
高くなり過ぎて、塗布作業性などが低下する。
【0014】ポリビニルアルコールのケン化度は、一般
に、75〜99.8モル%のものが用いられる。ケン化
度が75モル%未満では反応の際の溶解性が充分でな
く、逆に99.8モル%を越えるとポリビニルアルコー
ルの合成が困難となる。このケン化度は低いほうが吸水
性が良くなる。
【0015】ポリビニルアルコールに縮合反応させるア
ルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、オクチル
アルデヒド、デシルアルデヒド等の脂肪族アルデヒド;
ベンズアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、3−
メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒ
ド、その他のアルキル置換ベンズアルデヒド、クロルベ
ンズアルデヒド、その他のハロゲン置換ベンズアルデヒ
ド等の芳香族アルデヒド;芳香族環にヒドロキシ基、ア
ルコキシ基、アミノ基、シアノ基等の置換基を持った芳
香族系アルデヒド;ナフトアルデヒド、アントラアルデ
ヒド等の縮合芳香環を持ったアルデヒド等が挙げられ
る。
【0016】特に、吸水性、耐水性及び透明性の良好な
樹脂層が得られる点で芳香族アルデヒドが好ましい。芳
香族アルデヒドは、疎水性が強いため低アセタール化度
でも耐水性に優れており、また、水酸基が比較的多く残
存し、吸水性にも優れている。
【0017】また、この発明において、水溶性樹脂層に
用いる樹脂としては、ポリビニルアルコール及びその誘
導体、デンプン、カゼイン、アラビアゴム、ポリアクリ
ルアミド、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル
酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン等
が挙げられる。
【0018】さらに、この発明において、ポリビニルア
セタール樹脂層や水溶性樹脂層に含有されるイオン性の
第一鉄化合物としては、水に溶解して第一鉄イオンを生
じる第一鉄化合物は全て使用可能であるが、特に、硫酸
第一鉄や硫酸第一鉄アンモニウムなど水に溶解する第一
鉄塩が好適に用いられる。
【0019】上記の透明な物品の表面に、ポリビニルア
セタール樹脂層、或いは水溶性樹脂層とポリビニルアセ
タール樹脂層との両方を設ける方法としては、それぞれ
の樹脂溶液を調製し、この樹脂溶液をロールコーター
法、ブレードコーター法などの公知の方法で透明な物品
の表面に塗布した後、乾燥させる方法が採用される。
【0020】この場合、ポリビニルアセタール樹脂溶
液、或いは水溶性樹脂溶液とポリビニルアセタール樹脂
溶液の少なくとも一方の樹脂溶液に、前記のイオン性の
第一鉄化合物が添加される。このイオン性の第一鉄化合
物は、一般に、樹脂に0.1〜20重量%の範囲で添加
される。
【0021】イオン性の第一鉄化合物の添加量が0.1
重量%を下回ると、紫外線と熱線(赤外線)との両方を
大幅にカットし、可視光線を選択的に透過する作用が小
さくなり、逆に添加量が20重量%を上回ると、この第
一鉄化合物が樹脂溶液から析出しやすくなって樹脂溶液
の透明性が低下し、その結果、樹脂層の透明性が低下す
る。樹脂溶液から第一鉄化合物が析出するのを防止する
ために、尿酸等の析出防止剤を添加しておくのが好まし
い。
【0022】ポリビニルアセタール樹脂層や水溶性樹脂
層の厚みは防曇持続性、紫外線及び熱線のカット性と関
係があり、これ等の樹脂層が厚ければ厚いほど防曇持続
性は良くなる。通常は、塗布作業性の面から、ポリビニ
ルアセタール樹脂層及び水溶性樹脂層のいずれも、厚さ
1〜70μm 程度が適当である。
【0023】なお、ポリビニルアセタール樹脂層や水溶
性樹脂層には、この発明の目的達成を妨げない範囲内
で、公知の各種添加剤を配合することができる。このよ
うな添加剤としては、吸水性能を改善するためのグリセ
リン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、
その他各種の界面活性剤、紫外線吸収剤、着色剤、消泡
剤、防腐剤、シリカ、タルク、クレー、アルミナ等の充
填剤等がある。
【0024】また、透明な物品の表面に接する樹脂層と
の接着性を改善するために、物品の表面をコロナ放電等
により酸化処理したり、物品の表面に接着剤層を設けて
もよい。こうして、この発明の可視光線を選択的に透過
する物品が得られる。
【0025】
【作用】透明な物品の表面に設けられるポリビニルアセ
タール樹脂層、或いは水溶性樹脂層とポリビニルアセタ
ール樹脂層の少なくとも一層に、イオン性の第一鉄化合
物が適量含有されると、主に、このイオン性の第一鉄化
合物から生じる第一鉄イオンの作用により、紫外線と熱
線(赤外線)との両方が大幅にカットされ、可視光線は
充分に透過し得るものとなる。
【0026】しかも、上記のポリビニルアセタール樹脂
層の樹脂は、アセタール化度が2〜40モル%に設定さ
れているため、この樹脂層が耐水性で且つ適度の吸水性
を有するものとなり、この樹脂層に付着する水分が良好
に吸収されて優れた防曇性を発揮し、可視光線の透過性
の低下が防止される。
【0027】特に、透明な物品の表面に、水溶性樹脂層
を設け、その上に上記のポリビニルアセタール樹脂層を
設けると、この上層の樹脂層の表面に付着する水分が多
くなっても、この水分は上層の樹脂層とその下層の水溶
性樹脂層との両方で吸収されて優れた防曇性を発揮し、
可視光線の透過性の低下が充分に防止されるとともに、
水分による各樹脂層の剥離も防止される。
【0028】なお、付言するに、透明な物品の表面に、
ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂からなる防曇層を
設けることは公知であるが、アセタール化度2〜40モ
ル%のポリビニルアセタール樹脂層により、優れた防曇
性を付与することは知られていない。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例及び比較例を示す。実施例1 ポリビニルアセタール樹脂の製造 5リットルのセパラブルフラスコに水3000gを入
れ、これに平均重合度1700、ケン化度88.0モル
%のポリビニルアルコール350gを加え加温して完全
に溶解させた。この水溶液を20℃に冷却し、これに濃
度35重量%の塩酸触媒170gとフェニルアセトアル
デヒド77gを加えた後、液温を10℃まで下げ5時間
保って反応させて、スポンジ状の反応沈澱物のスラリー
を得た。
【0030】このスラリーを水洗中和して塩酸触媒及び
未反応のアルデヒドを除去した後、乾燥して粉末状のポ
リビニルフェニルアセトアセタール樹脂を得た。この樹
脂のアセタール化度は14モル%であった。なお、アセ
タール化度は、樹脂をDMSO−d6 (ジメチルスルホ
キサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペク
トル)を用いて測定した。
【0031】ポリビニルアセタール樹脂塗布用溶液の調
上記の樹脂を、水:メタノール:ブタノールが重量比で
1:1:1の混合溶剤に溶解して、濃度10重量%のポ
リビニルフェニルアセトアセタール樹脂溶液を用意し、
この樹脂溶液500gに、硫酸第一鉄(FeSO3 ・7
2 O)10g及び尿酸0.03gを加え、均一に混合
してポリビニルアセタール樹脂塗布用溶液を調製した。
【0032】可視光線を選択的に透過するフィルムの作
上記の塗布用溶液を、厚さ50μm の透明なポリエステ
ル(PET)フィルムの片面に塗布し乾燥して、厚さ2
0μm の透明なポリビニルアセタール樹脂層を形成し
て、可視光線を選択的に透過するPETフィルムを作製
した。
【0033】可視光線を選択的に透過するフィルムの性
能評価 (1)透明性 上記の可視光線を選択的に透過するPETフィルムにつ
いて、透明性を目視により、次の通り評価した。その結
果を表1に示す。 ◎:非常に透明である。 ○:僅かに曇っている。 ×:全体的に曇っている。
【0034】(2)可視光線の選択透過性 上記の可視光線を選択的に透過するPETフィルムにつ
いて、分光光度計を用いて、波長350〜900nm
(約400〜800nmが可視光線領域、約400以下
が紫外線領域、約800nm以上が近赤外線領)におけ
る光線透過率を測定した。その結果を表1に示す。
【0035】(3)初期防曇性 容器に室温より10℃高い水を入れ、容器の開口部を上
記の可視光線を選択的に透過するPETフィルムで樹脂
層を内側にして覆って密封し、これを常温(20℃)と
低温(0℃)に設定した室内に5秒間放置し、フィルム
の曇りの状態を目視により、次の通り評価した。その結
果を表1に示す。 ◎:曇りも水滴も全くない。 ○:大粒の水滴が僅かにある。 △:小さな水滴が多い。 ×:全面が白濁する。
【0036】(4)防曇持続性 容器に室温より10℃高い水を入れ、容器の開口部を上
記の可視光線を選択的に透過するPETフィルムで樹脂
層を内側にして覆って密封し、これを常温(20℃)に
設定した室内に放置し、防曇効果がなくなり始めるま
で、即ち前記の△の判定になるまでに要する時間(分)
を測定した。
【0037】実施例2〜5 実施例1において、ポリビニルアセタール樹脂層に用い
たポリビニルフェニルアセトアセタール樹脂を、表1に
示すようなポリビニルアセタール樹脂に変更した。それ
以外は実施例1と同様に行って、可視光線を選択的に透
過するPETフィルムを作製し、その性能を評価した。
その結果を表1に示す。
【0038】実施例6 厚さ50μm の透明なポリエステル(PET)フィルム
の片面に、平均重合度1700、ケン化度88.0モル
%のポリビニルアルコールの水溶液(濃度10重量%)
を塗布し乾燥して、厚さ20μm のポリビニルアルコー
ル樹脂からなる透明な水溶性樹脂層(下層)を形成し
た。
【0039】次いで、この水溶性樹脂層(下層)の上
に、実施例1で用いたポリビニルアセタール樹脂塗布用
溶液を塗布し乾燥して、厚さ20μm の透明なポリビニ
ルフェニルアセトアセタール樹脂層(上層)を形成し
て、可視光線を選択的に透過するPETフィルムを作製
し、その性能を評価した。その結果を表2に示す。
【0040】実施例7〜8 実施例6において、樹脂層(上層)に用いたポリビニル
フェニルアセトアセタール樹脂を、表1に示すようなポ
リビニルアセタール樹脂に変更した。それ以外は実施例
6と同様に行って、可視光線を選択的に透過するPET
フィルムを作製し、その性能を評価した。その結果を表
2に示す。実施例9〜11 実施例6において、水溶性樹脂層(下層)を、表2に示
すようなポリビニルピロリドン(平均分子量3万)もし
くはポリアクリルアミド(平均分子量4万)に変更し
た。また、樹脂層(上層)に用いたポリビニルフェニル
アセトアセタール樹脂を、表2に示すようなポリビニル
アセタール樹脂に変更した。それ以外は実施例6と同様
に行って、可視光線を選択的に透過するPETフィルム
を作製し、その性能を評価した。その結果を表2に示
す。
【0041】比較例1〜6 厚さ50μm の透明なポリエステル(PET)フィルム
の片面に、表3に示すような水溶性樹脂の水溶液(濃度
10重量%)を塗布し乾燥して、厚さ20μmの水溶性
樹脂からなる水溶性樹脂層を形成して、防曇性のPET
フィルムを作製し、その性能を評価した。その結果を表
3に示す。
【0042】なお、表3に示す水溶性樹脂としては、ポ
リビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度8
8.0モル%)、ポリビニルピロリドン(平均分子量3
万)、ポリアクリルアミド(平均分子量4万)、ポリア
クリル酸ソーダ(平均分子量2.5万)、メチルセルロ
ーズ(信越化学製)、ポリビニルピロリドン(平均分子
量3万)70重量%とポリビニルブチラール樹脂(平均
重合度1700、ブチラール化度65モル%)30重量
%との混合物を用いた。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【発明の効果】上述の通り、この発明の可視光線を選択
的に透過する物品は、透明な物品の表面に、アセタール
化度2〜40モル%のポリビニルアセタール樹脂層が設
けられているか、或いは水溶性樹脂層とその上に積層さ
れるアセタール化度2〜40モル%のポリビニルアセタ
ール樹脂層が設けられており、この樹脂層にはイオン性
の第一鉄化合物が含有されているので、紫外線と熱線
(赤外線)との両方を大幅にカットし、湿度が高い場所
で用いる場合でも防曇性に優れ、可視光線を選択的に充
分に且つ永続的に透過することができる。
【0047】したがって、この発明の可視光線を選択的
に透過する物品は、各種の窓ガラス、農業用ビニルハウ
ス等の植物栽培用のプラスチックフィルムなど紫外線と
熱線(赤外線)との両方を大幅にカットし、可視光線を
選択的に充分に透過する性能が要求される物品として好
適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な物品の表面に、アセタール化度2
    〜40モル%のポリビニルアセタール樹脂層が設けら
    れ、この樹脂層にはイオン性の第一鉄化合物が含有され
    ていることを特徴とする可視光線を選択的に透過する物
    品。
  2. 【請求項2】 透明な物品の表面に、水溶性樹脂層が設
    けられ、その上にアセタール化度2〜40モル%のポリ
    ビニルアセタール樹脂層が設けられ、少なくとも一方の
    樹脂層にはイオン性の第一鉄化合物が含有されているこ
    とを特徴とする可視光線を選択的に透過する物品。
JP19724493A 1993-08-09 1993-08-09 可視光線を選択的に透過する物品 Pending JPH0749402A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013082861A (ja) * 2011-09-30 2013-05-09 Sekisui Chem Co Ltd 防曇性樹脂組成物
JP2014122266A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Sekisui Chem Co Ltd カバーレイフィルム用接着剤
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