JPH0749004B2 - 杖の無段階長さ調節装置 - Google Patents
杖の無段階長さ調節装置Info
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- JPH0749004B2 JPH0749004B2 JP19102091A JP19102091A JPH0749004B2 JP H0749004 B2 JPH0749004 B2 JP H0749004B2 JP 19102091 A JP19102091 A JP 19102091A JP 19102091 A JP19102091 A JP 19102091A JP H0749004 B2 JPH0749004 B2 JP H0749004B2
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- screw body
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、杖の長さをワンタッチ
で無段階に調節できるようにした杖の無段階長さ調節装
置に関するものである。
で無段階に調節できるようにした杖の無段階長さ調節装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、長さが調節可能なプッシュボタン
式の杖は知られている。この従来の杖は、上部パイプに
嵌挿させる下部パイプにプッシュボタンを設け、上部パ
イプにこのプッシュボタンを嵌入させる係合孔を一定間
隔に列設し、これらの係合孔を選択してプッシュボタン
を嵌入させることによって杖の長さを調節するようにし
ている。
式の杖は知られている。この従来の杖は、上部パイプに
嵌挿させる下部パイプにプッシュボタンを設け、上部パ
イプにこのプッシュボタンを嵌入させる係合孔を一定間
隔に列設し、これらの係合孔を選択してプッシュボタン
を嵌入させることによって杖の長さを調節するようにし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された従来のプッシュボタン式の杖は次のよう
に多くの課題を持っている。すなわち、 (1) 長さを調節するには、先ずプッシュボタンを押
し、この状態で上部パイプ又は下部パイプを摺動させて
長さを調節した後、プッシュボタンを係合孔に合致させ
て嵌入させるというように長さの調節操作が非常に面倒
で手間が掛かる。しかも、係合孔の個数が限られている
ためにこの係合孔の間隔の範囲内での長さの調節しかで
きず、最適の長さに調節することができないという不便
さがある。 (2) 上部パイプの表面に多数の係合孔が見えるため
にデザイン面で問題がある。 (3) 係合孔の孔あけ加工やプッシュボタンの取付け
など組立て工程が煩雑で製作コストが高くなる。 (4) 杖はほとんど同一人が使用するので、同じ位置
の係合孔にプッシュボタンが係合されている場合が多
く、そのためにその係合孔が大きくなったり損傷したり
して杖の耐用年数を著しく短くしている。 など多くの課題がある。それ故に本発明の目的は、構造
が簡単で製作が容易であり、しかもワンタッチ操作で無
段階に長さ調節が可能な杖の無段階長さ調節装置を提供
することにある。
うに構成された従来のプッシュボタン式の杖は次のよう
に多くの課題を持っている。すなわち、 (1) 長さを調節するには、先ずプッシュボタンを押
し、この状態で上部パイプ又は下部パイプを摺動させて
長さを調節した後、プッシュボタンを係合孔に合致させ
て嵌入させるというように長さの調節操作が非常に面倒
で手間が掛かる。しかも、係合孔の個数が限られている
ためにこの係合孔の間隔の範囲内での長さの調節しかで
きず、最適の長さに調節することができないという不便
さがある。 (2) 上部パイプの表面に多数の係合孔が見えるため
にデザイン面で問題がある。 (3) 係合孔の孔あけ加工やプッシュボタンの取付け
など組立て工程が煩雑で製作コストが高くなる。 (4) 杖はほとんど同一人が使用するので、同じ位置
の係合孔にプッシュボタンが係合されている場合が多
く、そのためにその係合孔が大きくなったり損傷したり
して杖の耐用年数を著しく短くしている。 など多くの課題がある。それ故に本発明の目的は、構造
が簡単で製作が容易であり、しかもワンタッチ操作で無
段階に長さ調節が可能な杖の無段階長さ調節装置を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、上端にグリップを取付けた上部パイ
プ内に下部パイプを摺動自在に嵌挿してなる杖におい
て、前記下部パイプの上端に、円錐面を有しその円錐面
の上部中心にねじ軸を一体に突設したねじ体を固定し、
該ねじ体のねじ軸には、上部パイプの内径より若干小径
の円板部を一体に有し、かつ周方向に拡開弾性を備えさ
せた円筒状の制動部材を螺合し、該制動部材には前記ね
じ体の円錐面に接触し、かつねじ体の回動によりその円
錐面で周方向に拡開して外周面を上部パイプの内周面に
押圧し得るようにテーパー面を設け、さらに、前記制動
部材の円板部には、その偏心位置に該円板部とほぼ同径
であり、かつフリー回動によって外周一部が常に上部パ
イプの内周面と接触し得るカム円板を取付けて構成した
ものである。
に、第1の発明は、上端にグリップを取付けた上部パイ
プ内に下部パイプを摺動自在に嵌挿してなる杖におい
て、前記下部パイプの上端に、円錐面を有しその円錐面
の上部中心にねじ軸を一体に突設したねじ体を固定し、
該ねじ体のねじ軸には、上部パイプの内径より若干小径
の円板部を一体に有し、かつ周方向に拡開弾性を備えさ
せた円筒状の制動部材を螺合し、該制動部材には前記ね
じ体の円錐面に接触し、かつねじ体の回動によりその円
錐面で周方向に拡開して外周面を上部パイプの内周面に
押圧し得るようにテーパー面を設け、さらに、前記制動
部材の円板部には、その偏心位置に該円板部とほぼ同径
であり、かつフリー回動によって外周一部が常に上部パ
イプの内周面と接触し得るカム円板を取付けて構成した
ものである。
【0005】また、第2の発明は、上端にグリップを取
付けた上部パイプ内に下部パイプを摺動自在に嵌挿して
なる杖において、前記下部パイプの上端に、円錐面を有
しその円錐面の上部中心にねじ軸を一体に突設したねじ
体を固定し、該ねじ体のねじ軸には、上部パイプの内径
より若干小径であり、かつ縦割溝によって周方向に拡開
弾性を備えた円筒状の制動部材の中心孔を嵌挿すると共
に、上端に前記制動部材とほぼ同径の円板部を有しその
下部に円錐面を一体に形成した制動子を螺合し、前記制
動部材の中心孔の上部と下部位置には、ねじ体および制
動子の円錐面にそれぞれ接触し、かつねじ体の回動によ
りそれぞれの円錐面で周方向に拡開してその外周面を上
部パイプの内周面に押圧し得るようにテーパー面を設
け、さらに前記制動子の円板部には、その偏心位置に該
円板部とほぼ同径であり、かつフリー回動によって外周
一部が常に上部パイプの内周面と接触し得るカム円板を
取付けて構成したものである。
付けた上部パイプ内に下部パイプを摺動自在に嵌挿して
なる杖において、前記下部パイプの上端に、円錐面を有
しその円錐面の上部中心にねじ軸を一体に突設したねじ
体を固定し、該ねじ体のねじ軸には、上部パイプの内径
より若干小径であり、かつ縦割溝によって周方向に拡開
弾性を備えた円筒状の制動部材の中心孔を嵌挿すると共
に、上端に前記制動部材とほぼ同径の円板部を有しその
下部に円錐面を一体に形成した制動子を螺合し、前記制
動部材の中心孔の上部と下部位置には、ねじ体および制
動子の円錐面にそれぞれ接触し、かつねじ体の回動によ
りそれぞれの円錐面で周方向に拡開してその外周面を上
部パイプの内周面に押圧し得るようにテーパー面を設
け、さらに前記制動子の円板部には、その偏心位置に該
円板部とほぼ同径であり、かつフリー回動によって外周
一部が常に上部パイプの内周面と接触し得るカム円板を
取付けて構成したものである。
【0006】
【作用】上部パイプを握って下部パイプを回すと、上パ
イプの内周面と接触状のカム板の外周一部が上部パイプ
の内周面に密着して回らないように制動され、同時にね
じ体が偏心回動してこれの円板部の外周一部が上部パイ
プの内周面に密着する。このねじ体の円板部とカム円板
のそれぞれ外周一部が上部パイプの内周面に密着するこ
とによって、下部パイプの軸方向の移動が阻止される。
そしてこの状態でさらに下部パイプを回すと、ねじ体が
前進してこれの円錐面で制動部材のテーパー面を押圧し
つつ該制動部材を周方向に拡開させる。これによって、
制動部材の外周面が上部パイプの内周面に強く押圧され
ることになり、上部パイプに対して下部パイプを完全に
固定することができる。
イプの内周面と接触状のカム板の外周一部が上部パイプ
の内周面に密着して回らないように制動され、同時にね
じ体が偏心回動してこれの円板部の外周一部が上部パイ
プの内周面に密着する。このねじ体の円板部とカム円板
のそれぞれ外周一部が上部パイプの内周面に密着するこ
とによって、下部パイプの軸方向の移動が阻止される。
そしてこの状態でさらに下部パイプを回すと、ねじ体が
前進してこれの円錐面で制動部材のテーパー面を押圧し
つつ該制動部材を周方向に拡開させる。これによって、
制動部材の外周面が上部パイプの内周面に強く押圧され
ることになり、上部パイプに対して下部パイプを完全に
固定することができる。
【0007】また、制動部材の上部と下部位置にそれぞ
れテーパー面を設けることにより、該制動部材を周方向
に均一に拡開させることが可能となり、これによって制
動部材の外周面全体が上部パイプの内周面に強く押圧さ
れて上部パイプと下部パイプとをより一層強固に固定す
ることができる。
れテーパー面を設けることにより、該制動部材を周方向
に均一に拡開させることが可能となり、これによって制
動部材の外周面全体が上部パイプの内周面に強く押圧さ
れて上部パイプと下部パイプとをより一層強固に固定す
ることができる。
【0008】
【実施例1】以下、図面を参照して本発明の実施例につ
いて説明する。図1は本発明が適用される杖の斜視図で
ある。杖1は、上端にグリップ2を取付けた軽合金製の
上部パイプ3内に同じく軽合金製の下部パイプ4を摺動
自在に嵌挿して構成される。そして、下部パイプ4の上
端に本発明の無段階長さ調節装置5が設けられている。
図2は下部パイプ4の上端部分の斜視図、図3は無段
階長さ調節装置5の分解斜視図である。この調節装置5
は、図3に示すようにねじ体6と制動部材7とカム円板
8とによって大略構成される。ねじ体6は、筒状の嵌合
部61を有し、その嵌合部61の上端が円錐面62とし
て形成され、さらに、その円錐面62の上部中心にねじ
軸63が突設されている。そして、嵌合部61を下部パ
イプ4の上端に嵌合して接着等の適宜な固定手段により
固定される。なお、前記ねじ体6は合成樹脂により形成
されるが、ねじ軸63は例えば金属製のボルトをインサ
ートにより嵌合部61に固定するのが好ましい。
いて説明する。図1は本発明が適用される杖の斜視図で
ある。杖1は、上端にグリップ2を取付けた軽合金製の
上部パイプ3内に同じく軽合金製の下部パイプ4を摺動
自在に嵌挿して構成される。そして、下部パイプ4の上
端に本発明の無段階長さ調節装置5が設けられている。
図2は下部パイプ4の上端部分の斜視図、図3は無段
階長さ調節装置5の分解斜視図である。この調節装置5
は、図3に示すようにねじ体6と制動部材7とカム円板
8とによって大略構成される。ねじ体6は、筒状の嵌合
部61を有し、その嵌合部61の上端が円錐面62とし
て形成され、さらに、その円錐面62の上部中心にねじ
軸63が突設されている。そして、嵌合部61を下部パ
イプ4の上端に嵌合して接着等の適宜な固定手段により
固定される。なお、前記ねじ体6は合成樹脂により形成
されるが、ねじ軸63は例えば金属製のボルトをインサ
ートにより嵌合部61に固定するのが好ましい。
【0009】前記制動部材7は、外周に凹溝71を有す
る合成樹脂製の一対の半円筒体72a,72bを円筒状
に合体させると共に、凹溝71に環状ばね73を嵌着し
て周方向に拡開弾性を備えさせたもので、一方の半円筒
体72aの上端には上部パイプ3の内径より若干小径と
した円板部74が一体に設けられており、かつその上面
の偏心位置には中心にねじ孔75を有する筒状突起76
が一体に突設されている。また前記半円筒体72a,7
2bのそれぞれ内周には前記ねじ体6のねじ軸63に螺
合するねじ溝77が該設されており、さらにそのねじ溝
77が該設された内周下部には前記ねじ体6の円錐面6
2に接触するテーパー面78が形成されている。
る合成樹脂製の一対の半円筒体72a,72bを円筒状
に合体させると共に、凹溝71に環状ばね73を嵌着し
て周方向に拡開弾性を備えさせたもので、一方の半円筒
体72aの上端には上部パイプ3の内径より若干小径と
した円板部74が一体に設けられており、かつその上面
の偏心位置には中心にねじ孔75を有する筒状突起76
が一体に突設されている。また前記半円筒体72a,7
2bのそれぞれ内周には前記ねじ体6のねじ軸63に螺
合するねじ溝77が該設されており、さらにそのねじ溝
77が該設された内周下部には前記ねじ体6の円錐面6
2に接触するテーパー面78が形成されている。
【0010】前記カム円板8は、合成樹脂により制動部
材7の円板部74とほぼ同径に形成され、これの偏心位
置に設けられた透孔81を円板部74の筒状突起76に
遊嵌し、かつワッシャ9を介してねじ10を筒状突起7
6のねじ孔75に螺合することによって円板部74の上
面に回動自在に取付けられる。
材7の円板部74とほぼ同径に形成され、これの偏心位
置に設けられた透孔81を円板部74の筒状突起76に
遊嵌し、かつワッシャ9を介してねじ10を筒状突起7
6のねじ孔75に螺合することによって円板部74の上
面に回動自在に取付けられる。
【0011】この実施例の杖の無段階長さ調節装置5
は、制動部材7が周方向に拡開されていない状態のと
き、下部パイプ4は上部パイプ3に対して摺動自在であ
り、自由に長さが調節できる。なお、この際にカム円板
8は、自重による偏心回動によって図5(a)に示すよ
うにその外周一部が常に上部パイプ3の内周面と接触状
態になっている。そして、適当な長さのところで上部パ
イプ3と下部パイプ4を固定するには、上部パイプ3を
握りながら下部パイプ4を図5(a)に示す矢印イ方向
に回すと、上部パイプ3の内周面に接触しているカム円
板8の外周が上部パイプ3の内周面に強く密着して回ら
ないように制動される。このため下部パイプ4に固定さ
れたねじ体6が制動部材7の筒状突起76を支点として
偏心回動し、これのねじ軸63に螺合された制動部材7
の一方の半円筒体72aと一体の円板部74の外周一部
が図5(b)に示すように上部パイプ4の内周面に密着
する。これによって、下部パイプ4の軸方向の摺動が阻
止される。
は、制動部材7が周方向に拡開されていない状態のと
き、下部パイプ4は上部パイプ3に対して摺動自在であ
り、自由に長さが調節できる。なお、この際にカム円板
8は、自重による偏心回動によって図5(a)に示すよ
うにその外周一部が常に上部パイプ3の内周面と接触状
態になっている。そして、適当な長さのところで上部パ
イプ3と下部パイプ4を固定するには、上部パイプ3を
握りながら下部パイプ4を図5(a)に示す矢印イ方向
に回すと、上部パイプ3の内周面に接触しているカム円
板8の外周が上部パイプ3の内周面に強く密着して回ら
ないように制動される。このため下部パイプ4に固定さ
れたねじ体6が制動部材7の筒状突起76を支点として
偏心回動し、これのねじ軸63に螺合された制動部材7
の一方の半円筒体72aと一体の円板部74の外周一部
が図5(b)に示すように上部パイプ4の内周面に密着
する。これによって、下部パイプ4の軸方向の摺動が阻
止される。
【0012】この状態でさらに下部パイプ4を回すとね
じ体6のねじ軸63が制動部材7の一対の半円筒体72
a,72bに該設されたねじ溝77に螺合して前進し、
これの円錐面62で両半円筒体72a,72bのテーパ
ー面78を押圧して該両半円筒体72a,72bを環状
バネ73に抗して周方向に拡開させる。これによって、
制動部材7の一対の半円筒体72a,72bの外周面が
図4に示すように上部パイプ3の内周面に強く押圧され
ることになり、上部パイプ3に対して下部パイプ4を完
全に固定することができる。
じ体6のねじ軸63が制動部材7の一対の半円筒体72
a,72bに該設されたねじ溝77に螺合して前進し、
これの円錐面62で両半円筒体72a,72bのテーパ
ー面78を押圧して該両半円筒体72a,72bを環状
バネ73に抗して周方向に拡開させる。これによって、
制動部材7の一対の半円筒体72a,72bの外周面が
図4に示すように上部パイプ3の内周面に強く押圧され
ることになり、上部パイプ3に対して下部パイプ4を完
全に固定することができる。
【0013】また、上部パイプ3と下部パイプ4とが固
定された状態で下部パイプ4を図5(b)に示す矢印ロ
方向に回すとねじ体6のねじ軸63が両半円筒体72
a,72bのねじ溝77を後退して円錐面62によるテ
ーパー面78の押圧が解除されると同時に円板部74の
外周と上部パイプ3の内周面との密着状態が解除されて
上部パイプ3と下部パイプ4とがフリー状態となり、長
さを自由に調節できる。
定された状態で下部パイプ4を図5(b)に示す矢印ロ
方向に回すとねじ体6のねじ軸63が両半円筒体72
a,72bのねじ溝77を後退して円錐面62によるテ
ーパー面78の押圧が解除されると同時に円板部74の
外周と上部パイプ3の内周面との密着状態が解除されて
上部パイプ3と下部パイプ4とがフリー状態となり、長
さを自由に調節できる。
【0014】図6ないし図8は本発明の他の実施例を示
すものである。説明を簡単にするために図3と同一部分
は同一符号で説明する。この実施例では、図7に示すよ
うに上部パイプ3の内径より若干小径であり、かつ縦割
溝111によって周方向に拡開弾性を備えさせた合成樹
脂からなる円筒状の制動部材11を形成し、その制動部
材11の中心孔112をねじ体6のねじ軸63に嵌挿す
ると共に、該ねじ軸63の先端に制動子12のねじ部1
21を螺合するようにしている。この制動子12は、制
動部材11とほぼ同径の円板部122を有し、その下部
に円錐面123を一体に設けて構成される。また円板部
122の上面の偏心位置には中心にねじ孔124を有す
る筒状突起125が一体に突設されている。この筒状突
起125に上述した実施例のカム円板8が装着される。
そして、前記制動部材11の中心孔112の上部と下部
位置には、ねじ体6および制動子12の円錐面62,1
23にそれぞれ接触するテーパー面113,113が設
けられている。他の構成は、上述した実施例と同じであ
る。なお、前記制動子12は合成樹脂によって形成され
るが、ねじ部121は例えば金属ナットをインサートに
より固定するのが好ましい。また制動部材11は、円筒
体に縦割溝111を設けたものについて述べたが図9に
示すように二分割した半円筒体11a,11bを円筒状
に合体させるようにしてもよい。
すものである。説明を簡単にするために図3と同一部分
は同一符号で説明する。この実施例では、図7に示すよ
うに上部パイプ3の内径より若干小径であり、かつ縦割
溝111によって周方向に拡開弾性を備えさせた合成樹
脂からなる円筒状の制動部材11を形成し、その制動部
材11の中心孔112をねじ体6のねじ軸63に嵌挿す
ると共に、該ねじ軸63の先端に制動子12のねじ部1
21を螺合するようにしている。この制動子12は、制
動部材11とほぼ同径の円板部122を有し、その下部
に円錐面123を一体に設けて構成される。また円板部
122の上面の偏心位置には中心にねじ孔124を有す
る筒状突起125が一体に突設されている。この筒状突
起125に上述した実施例のカム円板8が装着される。
そして、前記制動部材11の中心孔112の上部と下部
位置には、ねじ体6および制動子12の円錐面62,1
23にそれぞれ接触するテーパー面113,113が設
けられている。他の構成は、上述した実施例と同じであ
る。なお、前記制動子12は合成樹脂によって形成され
るが、ねじ部121は例えば金属ナットをインサートに
より固定するのが好ましい。また制動部材11は、円筒
体に縦割溝111を設けたものについて述べたが図9に
示すように二分割した半円筒体11a,11bを円筒状
に合体させるようにしてもよい。
【0015】上述した図7の実施例においては、下部パ
イプ4の回動によるねじ体6のねじ軸63の前進によっ
て制動部材11の上下位置のテーパー面113,113
がねじ体6の円錐面62および制動子12の円錐面12
3の両方で押圧されるため、該制動部材11が周方向に
均一に拡開させられることになり、その結果図8に示す
ように制動部材11の外周面全体が上部パイプ3の内周
面に強く押圧されて上部パイプ3と下部パイプ4とをよ
り一層強固にかつ確固と固定することができる。
イプ4の回動によるねじ体6のねじ軸63の前進によっ
て制動部材11の上下位置のテーパー面113,113
がねじ体6の円錐面62および制動子12の円錐面12
3の両方で押圧されるため、該制動部材11が周方向に
均一に拡開させられることになり、その結果図8に示す
ように制動部材11の外周面全体が上部パイプ3の内周
面に強く押圧されて上部パイプ3と下部パイプ4とをよ
り一層強固にかつ確固と固定することができる。
【0016】
【発明の効果】以上に詳述したように本発明の杖の無段
階長さ調節装置は、下部パイプを回すだけの文字通りの
ワンタッチ操作により長さを自由にかつ無段階に調節す
ることができる。しかも、長さ調節装置は表面に露出す
ることがないために杖の外観を損ねるようなことが全く
なくデザイン的にシンプルで優れたものとなる。さら
に、製作が容易で製作コストも低減でき、また、組立も
容易であり、使用に際して特定の個所を損傷させたりす
ることがなく、長期間にわたり安定に使用することがで
きるものである。
階長さ調節装置は、下部パイプを回すだけの文字通りの
ワンタッチ操作により長さを自由にかつ無段階に調節す
ることができる。しかも、長さ調節装置は表面に露出す
ることがないために杖の外観を損ねるようなことが全く
なくデザイン的にシンプルで優れたものとなる。さら
に、製作が容易で製作コストも低減でき、また、組立も
容易であり、使用に際して特定の個所を損傷させたりす
ることがなく、長期間にわたり安定に使用することがで
きるものである。
【図1】杖の外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施例の要部の斜視図である。
【図3】要部の分解斜視図である。
【図4】要部の断面図である。
【図5】(a),(b)は制動部材の円板部とカム円板
の作用説明図である。
の作用説明図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す要部の斜視図であ
る。
る。
【図7】他の実施例の要部の分解斜視図である。
【図8】他の実施例の要部の断面図である。
【図9】制動部材のさらに他の実施例の斜視図である。
1 杖 2 グリップ 3 上部パイプ 4 下部パイプ 5 無段階長さ調節装置 6 ねじ体 7,11 制動部材 8 カム円板 12 制動子 62,123 円錐面 63 ねじ軸 74,122 円板部 78,113 テーパー面 112 中心孔
Claims (2)
- 【請求項1】 上端にグリップを取付けた上部パイプ内
に下部パイプを摺動自在に嵌挿してなる杖において、 前記下部パイプの上端に、円錐面を有しその円錐面の上
部中心にねじ軸を一体に突設したねじ体を固定し、 該ねじ体のねじ軸には、上部パイプの内径より若干小径
の円板部を一体に有し、かつ周方向に拡開弾性を備えさ
せた円筒状の制動部材を螺合し、 該制動部材には前記ねじ体の円錐面に接触し、かつねじ
体の回動によりその円錐面で周方向に拡開して外周面を
上部パイプの内周面に押圧し得るようにテーパー面を設
け、 さらに、前記制動部材の円板部には、その偏心位置に該
円板部とほぼ同径であり、かつフリー回動によって外周
一部が常に上部パイプの内周面と接触し得るカム円板を
取付けて構成したことを特徴とする杖の無段階長さ調節
装置。 - 【請求項2】 上端にグリップを取付けた上部パイプ内
に下部パイプを摺動自在に嵌挿してなる杖において、 前記下部パイプの上端に、円錐面を有しその円錐面の上
部中心にねじ軸を一体に突設したねじ体を固定し、 該ねじ体のねじ軸には、上部パイプの内径より若干小径
であり、かつ縦割溝によって周方向に拡開弾性を備えた
円筒状の制動部材の中心孔を嵌挿すると共に、上端に前
記制動部材とほぼ同径の円板部を有しその下部に円錐面
を一体に形成した制動子を螺合し、 前記制動部材の中心孔の上部と下部位置には、ねじ体お
よび制動子の円錐面にそれぞれ接触し、かつねじ体の回
動によりそれぞれの円錐面で周方向に拡開してその外周
面を上部パイプの内周面に押圧し得るようにテーパー面
を設け、 さらに前記制動子の円板部には、その偏心位置に該円板
部とほぼ同径であり、かつフリー回動によって外周一部
が常に上部パイプの内周面と接触し得るカム円板を取付
けて構成したことを特徴とする杖の無段階長さ調節装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19102091A JPH0749004B2 (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 杖の無段階長さ調節装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19102091A JPH0749004B2 (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 杖の無段階長さ調節装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH057505A JPH057505A (ja) | 1993-01-19 |
JPH0749004B2 true JPH0749004B2 (ja) | 1995-05-31 |
Family
ID=16267555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19102091A Expired - Fee Related JPH0749004B2 (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 杖の無段階長さ調節装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0749004B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US6595226B2 (en) * | 2001-05-16 | 2003-07-22 | Crystal Industrial Co., Ltd. | Telescoping walking stick |
JP5368338B2 (ja) * | 2010-02-18 | 2013-12-18 | 村上工業株式会社 | 伸縮ポール |
JP4530377B1 (ja) | 2010-03-29 | 2010-08-25 | 株式会社丸冨士 | 杖 |
-
1991
- 1991-07-04 JP JP19102091A patent/JPH0749004B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH057505A (ja) | 1993-01-19 |
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