JPH0748495A - メタクリル系樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

メタクリル系樹脂組成物およびその製造方法

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JPH0748495A
JPH0748495A JP6141096A JP14109694A JPH0748495A JP H0748495 A JPH0748495 A JP H0748495A JP 6141096 A JP6141096 A JP 6141096A JP 14109694 A JP14109694 A JP 14109694A JP H0748495 A JPH0748495 A JP H0748495A
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重雄 松丸
Yosokichi Kobayashi
与惣▲吉▼ 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた離型性を有し、金型汚れの発生の少な
い樹脂であって、特にディスクを連続成形する際にスタ
ンパー及び金型の周囲を汚染してピット転写の障害をも
たらさない、レーザーディスク基板材料に適したメタク
リル系樹脂組成物を提供する。 【構成】 メタクリル酸メチル共重合体中に、高級アル
コール(x)、高級脂肪酸のモノグリセライド(y)及
びパラフィン(z)からなる3種の滑剤を含有し、その
含有量がx=0.05〜0.2重量%、y=0.05〜
0.2重量%、z=0.02〜0.15重量%で、かつ
x,y,zの含有量の和が0.2〜0.35重量%であ
ることを特徴とするメタクリル系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタクリル系樹脂組成
物およびその製造方法に関し、特にビデオディスク等の
光学式情報記録担体の基板材料として有用なメタクリル
系樹脂組成物およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学式ビデオディスクは、通常ディスク
基板の片面に長さ約1μm、幅約0.4μm、深さ約
0.1μmの記録ピット、その記録ピットを覆うアルミ
ニウム蒸着膜、及びそれを覆う保護被膜から形成されて
いる。ディスク基板は、射出成形機の金型に、原盤から
作成したスタンパーを取り付けてメタクリル樹脂を射出
成形し、スタンパー表面のピットを転写したレプリカと
して得られる。ピットに記録された情報の再生は、レー
ザービームをディスク基板に入射し、ピット面で変調さ
れた反射光を読み取るという方法で実施される。従っ
て、基板用の樹脂としては、成形材料として要求される
性能の中で特に、1)射出成形におけるピットの転写性
及びディスクの離型的(以下これらをまとめて単に成形
性を記すことがある)が良好なこと、2)光学歪み(横
屈折)がないこと、3)光路を遮るような微小異物のな
いこと、4)経時時にアルミニウム膜を腐食するような
化学的不純物を含まないことなどが要求される。
【0003】また、近年、ディスクの情報記録の容量の
高密度化が進む一方で、生産性の向上、すなわち成形サ
イクロの短縮の要求が高まっている。その結果、樹脂の
冷却速度を上げなければならず、従来より低温の金型の
中でスタンパーの微細ピットを樹脂側に正確に転写する
ことが要求される。さらには、十分冷却されておらず、
まだいくらか柔らかいレプリカをスタンパーから離型す
ることが要求される。従って、樹脂の転写性並びに離型
の改善が特に重要な課題となっている。
【0004】樹脂の転写性をよくするには樹脂の流動性
を高くすればよい。そのためには樹脂の重合度を下げる
か又は共重合成分の割合を多くすればよいが、これらは
各々機械的強度の低下及び熱変形温度の低下をもたら
す。そこで、実用上の兼ね合いからこれらの最適範囲が
提案されている(特開昭57−123208号公報)。
【0005】一方、離型性を改善するには、従来から離
型剤が使用されており、例えば 1) 一般式Cn 2n+2で表わされる炭化水素を0.0
1〜0.1%含有するメタクリル系樹脂を用いる方法
(特開昭58−6589号公報)、 2) フルオロアルキル基を有する界面活性剤0.1〜
3.0重量部を離型剤としてメタクリル樹脂に添加する
方法(特開昭58−27737号公報)、 3) メタクリル酸メチル重合体に脂肪酸1価アルコー
ル、セタノール、ステアリン酸グリセリンエステル、パ
ーフルオロアルキル基・親油性基含有オリゴマーのうち
少なくとも1種0.05〜2.0重量部を添加する方法
(特開昭62−86301号公報)、 4) メタクリル酸メチル共重合体にグリセリン高級脂
肪酸エステルと炭素数が1〜30である飽和脂肪族高級
アルコールとを合計で500〜5000ppm添加する
方法(特開平1−294763号公報)、 5) メタクリル酸メチル共重合体にグリセリン高級脂
肪酸モノエステルを500〜5000ppm添加する
か、これにさらにステアリルアルコールを500〜30
00ppm添加する方法(特開平4−53860号公
報)、 などが提案されている。
【0006】しかしながら、前記のようにディスクの生
産性を上げるために成形サイクルを短くすると、これら
のいずれの方法を用いても満足する成形性が得られず、
製品収率が低下するという問題があった。すなわち、上
記のいずれの方法を用いても成形材料中の離型剤の配合
量が少ない場合には、スタンパーからのディスク基板の
離型が十分でなく、離型時にディスク基板のピットが損
傷を受けて、ビデオディスクにした場合信号欠陥(いわ
ゆるドロップアウトという)が生じやすいという問題が
あり、一方成形材料中の離脱剤の配合量が多い場合に
は、離型不良の問題は比較的軽微となるが、長時間連続
でディスク基板を成形するとスタンパーおよび金型の表
面やガスを抜き部分に揮発ガスが凝集し、成形品外観の
美麗さが失われたり、情報記録信号欠陥が生じやすいと
いう問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、離型性に優れ金型汚れの発生の少ないメタクリ
ル系樹脂組成物およびその製造方法を提供することにあ
る。さらに、本発明の目的は、ディスク基板の連続成形
に際して優れた転写性と離型性を有し、かつスタンパー
及び金型の周囲を汚染せずピット転写に障害をもたらさ
ない、レーザーディスク等のディスク基板用成形材料に
適したメタクリル系樹脂組成物およびその製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、メタクリル酸メチル共重合体と、高級アルコール
(x)と、高級脂肪酸のモノグリセライド(y)と、パ
ラフィン(z)とからなり、x,yおよびzの含有量が
それぞれ0.05〜0.2重量%、0.05〜0.2重
量%および0.02〜0.15重量%で、かつx,y,
zの含有量の和が0.2〜0.35重量%の範囲内であ
るメタクリル系樹脂組成物によって達成される。
【0009】また、上記目的は本発明によれば、メタク
リル酸メチル単位87〜95重量%とアクリル酸メチル
単位又はアクリル酸エチル単位13〜5重量%とよりな
る共重合体であって、該共重合体中モノマーが2500
ppm以下、ダイマーが2000ppm以下、酸量が3
0ppm以下であるメタクリル酸メチル共重合体と、高
級アルコール(x)と、高級脂肪酸のモノグリセライド
(y)と、パラフィン(z)とからなり、x,y,zお
よびzの含有量がそれぞれ0.05〜0.2%重量%、
0.05〜0.2重量%および0.02〜0.15重量
%で、かつx,y,zの含有量の和が0.2〜0.35
重量%の範囲内であるメタクリル系樹脂組成物によって
達成される。。
【0010】さらにまた、上記目的は本発明によれば、
メタクリル酸メチルとアクリル酸メチル又はアクリル酸
エチルとのモノマー混合物を、撹拌槽式反応器により、
溶媒を用いないで連続的に重合するに際し、 1) モノマーに不活性ガスを導入してモノマー中の溶
存酸素を1ppm以下にした後、重合温度での半減期が
0.5〜120秒のラジカル重合開始剤を用い、反応液
1m3 当たり0.5〜20kWの撹拌消費動力を有する
撹拌機で撹拌しながら、重合温度でのラジカル重合開始
剤の半減期と平均滞留時間の比が1/200〜1/10
000となるように平均滞留時間を設定して、130〜
160℃においてモノマー転化率が45〜70%となる
ように重合し、 2) 反応器の気相部器壁をジャケット冷却し、気相部
に不活性ガスを導入してモノマー蒸気の一部を不活性ガ
スに同伴させて系外に取り出すことのよって反応液中の
水分を1000ppm以下とした後、得られた反応組成
部を200〜260℃に加熱して脱気押出機に供給し
て、モノマー含有量2500ppm以下、ダイマー含有
量2000ppm以下に脱気し、 3) さらに高級アルコール(x)、高級脂肪酸のモノ
グリセライド(y)およびパラフィン(z)を押出機の
最終メータリング部に添加して、樹脂組成物中のx,y
およびzの含有量がそれぞれ0.05〜0.2重量%、
0.05〜0.2重量%および0.02〜0.15重量
%で、かつx,y,zの含有量の和が0.2〜0.35
重量%の範囲内に配合せしめるメタクリル系樹脂組成物
の製造方法によっても達成することができる。
【0011】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0012】本発明のメタクリル酸メチル共重合体は、
メタクリル酸メチル単位を主単位とし、これと共重合し
うるモノマー単位とからなる共重合体をいい、メタクリ
ル酸メチル単位が80重量%以上であるものが好ましく
用いられる。共重合しうるモノマー単位として、例え
ば、アクリ酸メチル単位、アクリル酸エチル単位などが
好ましい。これらのモノマー単位は共重合体中、2〜2
0重量%の範囲にあるものが好ましい。また光学式情報
記録担体用の基板用成形材料としては、メタクリル酸メ
チル単位87〜95重量%とアクリル酸メチル単位又は
アクリル酸エチル単位13〜5重量%、より好ましくは
メタクリル酸メチル単位90〜92重量単位とアクリル
酸メチル単位又はアクリル酸エチル単位10〜8重量%
とからなるメタクリル酸メチル共重合体を用いることが
好ましい。この場合、メルトフローレート(以下MFR
ということがある)が20〜24g/10minのもの
を用いるのが機械的強度、耐熱性の点で好ましい。
【0013】共重合中に残存するモノマーは、成形加工
時シルバーストリーク等の成形品の表面外観上の欠陥を
発生させる要因となるため、2500ppm以下である
ことが好ましく、500〜2000ppmの範囲にある
ことがより好ましい。また共重合体中に残存するダイマ
ーは、成形加工時金型周囲を汚染し、特に光学式情報記
録担体のピット転写の障害の要因となるため、2000
ppm以下であることが好ましく、500〜1500p
pmの範囲にあることがより好ましい。さらに共重合体
中の酸量は、共重合体をクロロホルムに溶解してアルカ
リ滴定することによって求めることができるが、光学式
情報記録担体のアルミニウム膜の保存耐久性を向上させ
る観点から30ppm以下であることが好ましく、15
ppm以下であることがより好ましい。
【0014】また、共重合体中の微小異物の含有量につ
いても、光学式情報記録担体の画像のチラツキを防止す
る観点から、パーティクルカウンターでの測定において
0.5〜10μmの微小異物が15000個/g以下で
あることが好ましい。
【0015】上記メタクリル酸メチル共重合体に添加さ
れる滑剤は、高級アルコール(x)、高級脂肪酸のモノ
グリセライド(y)及び、パラフィン(z)からなる3
種の混合滑剤であって、その添加量がx=0.05〜
2.0重量%、y=0.05〜0.2重量%、z=0.
02〜0.15重量%で、かつx,y,zの含有量の和
が0.2〜0.35重量%であることが必要である。3
種の混合物であることが必須であって、どの1種が前記
の添加量を外れても、精密成形品の連続長時間成形は困
難であり、特にディスク基板の連続成形に際して良好な
離型性が得られず、スタンパー及び金型等の汚染を防止
することができない。
【0016】上記高級アルコールとしては、炭素数が1
2から18である高級アルコールが好ましく、例えばス
テアリルアルコール、パルミチルアルコールまたは、こ
れらの混合物が好ましく用いられる。ディスク基板の成
形等においてはステアリルアルコールが特に好ましく用
いられ、純度90%以上のものを使用するのが望まし
い。これらの高級アルコールは、メタクリル酸メチル共
重合体にとって内部滑性と外部滑性を合わせ持つバラン
スのよい滑剤であるので、3種の滑剤の中でこの添加量
を比較的多くすることが好ましい。
【0017】高級脂肪酸のモノグリセライドとしては、
炭素数が16〜22の高級脂肪酸モノグリセライドが好
ましく、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、ベヘニン酸等のグリセリンモノ置換体又は、これら
の混合物が好ましく用いられる。ディスク基板の成形等
においてはステアリル酸モノグリセライドまたはその混
合体が特に好ましく用いられ、モノエステル含有率90
%以上のものを使用するのが望ましい。高級脂肪酸のモ
ノグリセライドの添加量が少ない場合には、射出成形時
に高剪断がかかる金型のゲート部で樹脂と金型表面との
離型が悪くなり、樹脂が金型に付着するというトラブル
が発生し、他の2種の添加量を増やしても改善すること
は難しい。
【0018】また、パラフィンとしては、融点が40〜
60℃のパラフィンが好ましく、炭素数15〜35、よ
り好ましくは炭素数19〜27のパラフィンを80%以
上含有するものを使用するのが望ましい。これらの融点
が40〜60℃のパラフィンとしては、市販のものが使
用可能であるが、ノルマルパラフィンを主成分とするも
のが離型性の点で好ましく用いられる。パラフィンの添
加量を少なくすると樹脂の金型からの離型性が悪くな
り、一方添加量を大きくするとスタンパー及び金型周囲
の汚染が発生する傾向がある。
【0019】本発明のメタクリル樹脂組成物は、以下に
説明するように連続バルク重合法によって好ましく製造
することができる。
【0020】連続バルク重合法の一例を具体的に説明す
る。まずa)メタクリル酸メチル、b)アクリル酸メチ
ル又はアクリル酸エチル、c)回収モノマーを、流量調
節計によって所定の組成になるように混合し、d)その
混合液に対して連鎖移動剤を定量ポンプで0.2〜0.
4%連続添加して、フィードモノマー溶液を連続的に自
動調節する。次にこの流量に対してガス容積流量の値で
2倍以上の窒素と共にスタティックミキサーを介して2
0℃以下に冷却された気液分離槽に入れ、そこで窒素と
窒素に伴って酸素とを分離することによって溶存酸素が
1ppm以下のモノマー溶液を連続的に調合する。この
調合液中の溶存酸素が1ppm以上になると重合速度が
その影響を受けて安定な重合反応を維持することができ
ない。この調合液は冷却器で5℃以下に一定温度に冷却
したあと、ポンプによって重合反応器に連続フィードす
る。
【0021】ここで用いる連鎖移動剤としては、n−ブ
チルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ド
デシルメルカプタンなどのメルカプタン類がよい。
【0022】一方、重合開始剤は50ppm以上の溶存
酸素を含むモノマー中に溶解し、0.5〜5%のモノマ
ー溶液として、定量ポンプで前記のモノマー溶液に連続
添加する。開始剤が添加されたフィードモノマー溶液は
0.5μm以下のフィルターで濾過した後、重合反応器
に連続的に仕込む。このフィルターによってフィード液
中のゴミが除去されて微小異物の少ないメタクリル酸メ
チル共重合体を得ることができる。
【0023】重合開始剤としては、重合温度での半減期
が0.5〜120秒、好ましくは1〜60秒のラジカル
開始剤であって、2,2−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)
などのアゾ化合物、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチ
ルパーオキシブチレート、ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイドなどの有機過酸化物が用いら
れる。このように寿命の短い開始剤を用いることによっ
て極めて安定した重合反応転化率が達成されると共に、
重合反応工程以外のトラブルのために反応器へのフィー
ドと抜き取りを一時停止しても、反応液に転化率はその
ままの値に維持され、停止中に転化率が上昇してついに
暴走に至るといった事態が発生しないという利点があ
る。重合温度での半減期が120秒を越える開始剤を用
いるとこの利点がなくなり、一方0.5秒未満の開始剤
を用いると添加量を多くしなければならなくなって不利
となる。
【0024】重合反応器では、130〜160℃の範囲
の一定温度でモノマーの転化率が40〜70%となるよ
うに反応させる。反応温度が160℃を越えるとダイマ
ー、トリマー等の高沸点不純物が増加する。また、13
0℃以下にすると反応液の粘度が上昇して反応器の気相
部や撹拌機の軸にポリマーが付着し安定運転ができなく
なる。モノマー転化率が70%を越えても同様のことが
起こる。一方、モノマー転化率が40%以下になると脱
気工程とモノマー回収工事の負荷が増加して不利とな
る。
【0025】反応滞留時間(反応液量/フィード流量=
θ)は、1〜6時間の範囲から選べばよいが、使用する
開始剤の反応温度における半減期(τ1/2 )との比(τ
1/2/θ)が1/200〜1/1000、好ましくは1
/200〜1/2800になるように選ぶ必要がある。
【0026】撹拌機の動力は、前記メタクリル酸メチル
等の反応液1m3 当たり0.5〜20kWとすることが
必要である。0.5kW以下とすると開始剤の添加量を
多くしなければならなくなって不利であり、20kW以
上にすると消費電力が増加して不利となる。
【0027】反応圧力は、反応温度におけるモノマーの
蒸気圧より高くなるように不活性ガスで加圧するのがよ
い。不活性ガスの導入は撹拌機のメカニカルシール部直
下から実施するとシール機内でのポリマー発生によるト
ラブル防止を図ることができるので有利である。このガ
スは反応器上部から凝縮器を経由して圧力調節弁で圧力
制御した後放出する。圧力としては2.5〜6kg/c
2 Gの範囲から選べばよい。反応器の気相部及び凝縮
器までの配管はジャケットで水冷するのが好ましい。こ
れによって気相部器壁のポリマー付着が解消されて安定
運転が可能になる。
【0028】不活性ガスに同伴するモノマー蒸気はブラ
イン冷却の凝縮器によって凝縮させて系外に抜き出す。
この蒸気は重合反応液と気液平衡の関係にあり、水とモ
ノマーが最低共沸物を形成するため、この凝縮液中に水
分が濃縮される。フィードモノマー中に微量含まれて系
内に持ち込まれる水はここから効果的に除去することが
出来るため、フィード液を予め吸着脱水塔で処理する必
要がなくなるので有利である。この凝縮液の除去量によ
って反応液中の水濃度が決定されるが、その値はパージ
窒素の流量によって制御される。パージ窒素の流量は反
応器へのモノマーフィード液流量の5〜20倍がよい。
このとき、凝縮液タンクに補集される液量は製品量に対
して0.1%程度の無視できる量である。凝縮液中の水
濃度は0.5〜1%となり、重合反応液中の水は300
〜1000ppmに制御される。
【0029】脱気工程は、重合反応液から未反応モノマ
ーを分離してポリマーを取り出す工程であるが、その方
法としては反応液を槽底からギヤポンプで抜き出し、加
熱器によって加熱し、ニードルバルブから脱気装置内に
フラッシュすることによって未反応モノマーをガス化し
てポリマーから分離する。加熱温度は200〜260
℃、圧力は20〜30kg/cm2 Gの範囲から選べば
よいが、その際加熱器内でモノマーで蒸発しない圧力に
加圧しないと熱交換の効率が低下して好ましくない。加
熱温度を高くすると加熱器内でのダイマーの生成が増加
して不利になり、加熱温度を低くすると脱気装置での脱
気効率が低下する。加熱器にスタティックミキサーが挿
入された多管式熱交を用いると空管に比較して伝熱係数
が2〜3倍大きくなり、加熱器をコンパクトにすること
ができる。それだけ加熱器での滞留時間が短くなるため
加熱器内で生成するダイマーの量を低減することができ
て有利である。
【0030】脱気装置としては脱気タンク又は脱気押出
機を用いることができるが、脱機タンクでは、タンク内
にフラッシュされた樹脂発泡体の一部が器壁に付着して
焼け製品中の微小異物の原因となるため、レーザーディ
スク用成形材料の生産に用いるのは好ましくない。押出
機にフラッシュし、樹脂の押出し方向に対して後方のベ
ント孔(バックベント)から大部分のモノマー蒸気を抜
き出し、前方の真空ベント孔(フロントベント)から残
留しているモノマーを脱気する方法を用いると、前記の
ような問題が発生しないので有利である。このときシリ
ンダー温度は180〜260℃、真空ベントの真空度は
10〜40mmHgの条件が選ばれる。
【0031】前記のバックベント孔から抜き取ったモノ
マー蒸気は、そのまま蒸留塔にフィードして高沸物を除
去し、回収モノマーとして再使用する。この蒸留塔には
塔底から微量の空気を導入して塔内でのポリマーの発生
を防止する。回収モノマータンク内も空気雰囲気として
20℃以下に冷却することが、モノマーの安定性のため
に必要である。
【0032】前記3種の滑剤は80〜120℃に加熱さ
れたタンク内で熔融し、同温度に維持された配管及び定
量ポンプで押出機の最終メータリンクゾーンに圧入し、
そのスクリュウによって樹脂中に混合するのがよい。さ
らに好ましくはその後にスタティックミキサーを装備し
て混合するのがよい。
【0033】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、物性等は次のようにして求めた。 (1)MFRの測定 宝工業(株)製メルトインデクサーを用いて、ASTM
−1238に基づいて230℃、荷重3.8kg、押し
出し距離(L)2.54cm、シリンダー径(D)5.
08cm、ダイノズル径0.2095cmの条件で押し
出し時間(t)秒を測定し、次式数式1によって求め
た。
【0034】
【数1】 MFR=(π/4)D2 L×(比重)×600/t (2)極限粘度法による平均分子量の測定 サンプル0.6gを25mlのクロロホルムに溶解して
ウッベローデ粘度計を用いて20℃での粘度を測定し
た。この液を2〜6倍に希釈した粘度数点を求めてこれ
らの値から無限希釈での極限粘度[η]を外挿して求
め、G.MeyerhoffとG.SchulzがMa
cromol.Chem.,Vol.7,294(19
51)で求めた次式数式2によって平均分子量Mを求め
た。
【0035】
【数2】[η]=4.85×10-5×M0.8 (3)不純物と滑剤の分析 サンプル2gを精秤し、フタル酸ジメチル(内部標準)
1g/100ml入りのクロロフォルム10ml中に溶
解し、ヘキサン30mlを滴下してポリマーを析出させ
た上澄み液2μlを、島津製作所製ガスクロマトグラフ
ィーGC−14APFに注入して下記の条件で分析し
た。 カラム:キャピラリーカラム G−230 1.2mm
φ×40m カラム温度:50℃×4min、50〜270℃を15
℃/minで昇温。 Injection温度:250℃ Detector温度:270℃ (4)酸量の測定 サンプル5gをクロロホルム50mlに溶解し、ブロム
チモルブルーを指示薬としてN/100アルコール性K
OH溶液で滴定した。 (5)微小異物の測定 HIAC−ROYCO Model 346自動微粒子
カウンターを用いて、サンプル6gをアセトン1000
gに溶解した溶液中の0.5〜10μmの大きさの異物
を測定した。 (6)成形性の評価 名機製の射出成形機(ダイナメルタM−200−DM)
に、クラウン工業製の外径300φ、板厚1.2mmの
ビデオディスク基板成形用金型を装着し、下記の条件で
ディスク基板を2000ショット連続成形し、ロボット
を用いて全自動取り出し運転をした。その間スタンパー
からの離型不良、スプル部の離型不良、ゲート部の離型
不良等によってロボットの取りだしが中断した回数が0
回をAランク、1〜5回をBランク、6〜10回をCラ
ンク、11回以上をDランクと評価した。 シリンダー温度:270℃(ノズル側)、250℃(中
間部)、230℃(ホッパー側) ノズル温度:260℃ 金型温度:50℃ 射出圧力:1000kg/cm2 射出率:200cc/sec 成形サイクル:12sec(ただし、冷却時間6se
c) (7)金型汚れの評価 上記2000ショット成形後のスタンパーホルダー及び
外周リング(ガス抜き部)の汚れ状態を目視し、次のよ
うにランク分けした。 Aランク:金型汚れがほとんどない。極く一部に薄い曇
りがある。 Bランク:金型ガス抜き部分のほぼ全周に薄い曇りがあ
る。 Cランク:全周に曇りがあり、わずかに液状の付着物が
ある。 Dランク:全周に液状の付着物がある。 Eランク:液状の付着物が著しく、スタンパー表面にま
で流下している。 (8)画像耐久性の評価 製品レーザーディスクを55℃、相対温度95%の恒温
槽中で48時間保持した後、室温に放置し、画像を再生
した。これらの操作を繰り返して目視で画面にチラツキ
が発生するまでの合計時間で評価した。 実施例1 メチルメタクリレート19.8kg/h及びエチルアク
リレート(以下EAと略称する)1.52kg/h、回
収モノマー14kg/hをオーバル社製マイクロモーシ
ョン流量計で各々連続的に自動計量した後、n−オクチ
ルメルカプタン0.112kg/hをミルトンロイ社製
ミニポンプ396−31型で添加して混合した後、15
0リットル/hの窒素とともにノリタケカンパニー社製
スタティックミキサー(12エレメント)を経由して、
15℃に冷却された気液分離槽に受け入れた。この調合
液の溶存酸素をセントラル科学(株)製DOメーター
UC−12−SOLで測定したところ検出限界(0.6
ppm)以下であった。この液を日機装ミルフロー定量
ポンプにより35.37kg/hで、冷却器及びポール
社エンフロンフィルター(0.2μm)を経由して反応
器の上鏡のノズルから反応液の液面に直接流下させた。
【0036】一方、70ppmの溶存酸素を含むモノマ
ーに2,2−アゾイソブチロニトリルを0.5重量%添
加し、3℃に冷却した触媒調合槽中で溶解した。この液
を日機装ミルフロー定量ポンプを用いて0.726kg
/hで、前記フィルターの上流で前記のフィールド液に
混合した。
【0037】反応器の気相部に伝熱面積1m2 の、ブラ
インで冷却する凝縮器を連結した。反応器の上鏡、胴体
および下鏡すべてにジャケットを設けて、上鏡は水で、
胴体および下鏡は熱媒で冷却し反応温度を150℃にコ
ントロールした。撹拌機の軸シールにはダブルメカニカ
ルシールを採用した。このシールボックスの直下から窒
素を0.3Nm3 /hの流量で導入し該凝縮器を経由し
て圧力調節弁によって内圧を3.0kg/cm2 Gにコ
ントロールしたのち放出した。受器に補集された凝集液
は0.02kg/hで、0.65%の水を含んでおり、
全量系外に抜き出した。
【0038】反応器にはSUS−316製の容積200
リットルの撹拌槽を用い、反応液量は108kgとし
た。このとき滞留時間は3.0時間、開始剤の半減期は
3.6秒であるから、開始剤の半減期の滞留時間の比
(τ1/2 /θ)は1/3000となる。撹拌翼には住友
重機社のマックスブレンド翼を用い200rpmで撹拌
した。撹拌機モーターの電力計の値から空動力を差し引
いて求めた撹拌消費動力は2.2kW/m3 であった。
反応器底部からギヤポンプで反応器の液面が一定になる
ように反応液を抜き取り、加熱器を経由し、ニードルバ
ルブを介して脱気押出機に供給した。
【0039】加熱器にはノリタケスタティックミキサー
N10型を用い、ジャケットには245℃の熱媒を交流
で流して該ギヤポンプからの反応液を235℃に加熱し
た。加熱器内の圧力は出口のニードルバルブによって2
4kg/cm2 Gに調整した。
【0040】脱気押出機には、バックベント、フロント
ベント付き直径65mm、長さ2.08mの単軸スクリ
ュウ押出機を用いた。前記ニードルバルブは押出機のシ
リンダーに直結し、50rpmで回転しているスクリュ
ウへ加熱、加圧された反応液をフラッシュさせた。モノ
マーベーパーはバックベント孔から抜き出した。大部分
のモノマーが除去されたポリマーはスクリュウのコンプ
レッション部及びメータリング部で昇圧し、真空ポンプ
で15mmHgに排気したフロントベントにフラッシュ
させて真空脱気した。脱気されたポリマーは最終のコン
プレッション部及びメータリング部で95kg/cm2
Gに昇圧し、400メッシュの金網を装着したブレーカ
ープレート及びスタティックミキサー(6エレメント)
を経由してダイからストランドとして押し出し、水槽で
冷却したのちカッターで引き取り、切断してペレット状
にし、シフターでふるい分けした。シリンダーの温度は
バックベント部を210℃、フィード部からフロントベ
ントまでを260℃、最終コンプレッション部及びメー
タリング部を200℃に設定した。
【0041】バンクベントから抜き取ったモノマーペー
パーは、開孔比16%の多孔板無限トレイ6段からな
る。塔径71mmの高沸カット塔の最下段の下部にその
ままフィードし、環流比1として高沸混合物(高沸物濃
度約40%、モノマー約60%からなる)を塔底に抜き
出し、塔頂からn−オクチルメルカプタン、ダイマー、
トリマー等の高沸を含まないモノマーを回収した。尚、
この塔の塔底から空気を1.5リットル/h挿入し塔頂
のコンデンサーから放出した。回収したモノマーは水冷
ジャケット付きのタンクに入れ空気パージして貯蔵し再
使用できる。
【0042】滑剤としては、花王(株)製カルコール8
0(ステアリルアルコール、C1895%以上):花王
(株)製エキセルT−95(ステアリン酸モノグリライ
ド、モノエステル含有率93%以上):和光純薬製SP
−0110(n−パラフィンリッチのパラフィン、融点
42〜44℃、炭素数19〜27のパラフィン85%以
上))=1:1:0.5(重量比)をジャケット付き溶
解槽に投入し、110℃で溶解して撹拌混合し、ミルト
ンロイ(株)製EXP−2396−31型定量ポンプで
押出機の最終のメータリング部に54.1g/hで注入
した。滑剤は最終のメータリング部のスクリュウとスタ
ティックミキサーで熔融ポリマーと混合され、製品中の
滑剤濃度は0.24〜0.26重量%の範囲で均一であ
った。
【0043】以上のようにして得たペレットの出来高を
一時間毎に測定したところ、30日間の連続運転におい
て21.5〜21.8kg/h(モノマー転化率では5
9.5〜60.5)の間で一定となった。ペレットのM
FRは21.5であり、ガスクロマトグラフィー分析に
よるペレット中のEAは7.0重量%、また残留モノマ
ー、ダイマーおよびトリマーは各々0.08、0.08
および0.07重量%であった。また、ポリマー1g中
の酸量は7ppmであった。GPC−LALLSを用い
て測定した数平均分子量(Mn )は48600、重量平
均分子量(Mw)は75300で、分子量分布Mw /Mn
の値は1.6であった。極限粘度法で測定した平均分
子量は84000であった。パーティクルカウンターで
測定したポリマー1g当たりの0.5〜10μmの微小
異物数は12600個であった。またペレット中の滑剤
は、ステアリルアルコール0.1重量%、ステアリン酸
モノグリセライド0.1重量%およびパラフィン0.0
5重量%であった。
【0044】このペレットを用いてレーザーディスク用
基板を2000ショット連続成形したところ、成形及び
スタンパー汚れはいずれもAランクであった。また、得
られた製品の画像耐久性は336時間と良好であった。 実施例2〜4、比較例1〜7 実施例1と同じ3種類の滑剤を用いて、その添加量を変
更した以外はすべて実施例1と同様の操作を行ったとこ
ろ、表1の結果を得た。なお、実施例2〜4の製品の画
像耐久性はいずれも実施例1と同じ様であった。
【0045】
【表1】
【0046】実施例5〜7 実施例において3種の滑剤の種類を変え、その他はすべ
て実施例1と同様の操作を行ったところ、表2の結果を
得た。なお、実施例5〜7の製品の画像耐久性はいずれ
も実施例1と同じ様であった。
【0047】
【表2】
【0048】実施例8 メチルメタクリレート19.8kg/hおよびエチルア
クリレート2.08kg/h、回収モノマー14kg/
hとし、反応器の反応温度を140℃にコントロール
し、また反応器内の滞留時間を2.5時間に調整変更す
る以外は実施例1と同様にして、ペレットを得た。得ら
れたペレットのMFRは21.7であり、ガスクロマト
グラフィー分析によるペレット中のEAは8.0重量
%、残留モノマー、ダイマーおよびトリマーは各々0.
11重量%、0.05重量%、および0.07重量%で
あった。またペレット中の滑剤は、ステアリルアルコー
ル0.1重量%、ステアリン酸モノグリセライド0.1
重量%およびパラフィン0.05重量%であった。この
ペレットを用いて実施例1と同様に連続成形評価した結
果、成形性およびスタンパー汚れはいずれもAランクで
あった。また画像耐久性は実施例1と同様であった。
【0049】実施例9 実施例8において3種の滑剤を実施例2に変更し、その
他は実施例8と同様の操作を行った結果、生計制および
スタンパー汚れはいずれもAランクであった。また画像
耐久性は実施例1と同様であった。上記で用いたペレッ
ト中の滑剤は、ステアリルアルコール0.15重量%、
ステアリン酸モノグリセライドの0.1重量%およびパ
ラフィン0.05重量%であった。
【0050】実施例10〜12、比較例8〜10 実施例2、8、9および比較例1、3、5で得られたペ
レットを用いて、成形サイクルを冷却時間により変更
し、ディスク連続成形におけるスプル部の離型不良の発
生しないランクAが維持される最短の冷却時間を求めた
こと以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果
を表3に示した。
【0051】
【表3】
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明のメタクリル
系樹脂組成物は、従来どうりの無色透明性、熱安定性、
流動性を保持したまま、優れた成形性および低汚染性を
有するという特徴がある。そのためレーザーディスクに
などの長時間成形が可能となり、光学式記録担体等の基
板成形材料として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 与惣▲吉▼ 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクリル酸メチル共重合体と、高級ア
    ルコール(x)と、高級脂肪酸のモノグリセライド
    (y)と、パラフィン(z)とからなり、x,yおよび
    zの含有量がそれぞれ0.05〜0.2重量%、0.0
    5〜0.2重量%および0.02〜0.15重量%で、
    かつx,y,zの含有量の和が0.2〜0.35重量%
    の範囲内であることを特徴とするメタクリル系樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 メタクリル酸メチル共重合体が、メタク
    リル酸メチル単位87〜95重量%と、アクリル酸メチ
    ル単位又はアクリル酸エチル単位13〜5重量%とより
    なり、該共重合体中モノマーが2500ppm以下、ダ
    イマーが2000ppm以下、酸量が30ppm以下で
    ある請求項1記載のメタクリル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 高級アルコール(x)が炭素12〜18
    の高級アルコールであり、高級脂肪酸のモノグリセライ
    ド(y)が炭素数16〜22の高級脂肪酸モノグリセラ
    イドであり、かつパラフィン(z)が40〜60℃の融
    点を有するパラフィンである請求項1記載のメタクリル
    系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のメタクリル系樹脂組
    成物からなるディスク基板用成形材料。
  5. 【請求項5】 メタクリル酸メチルとアクリル酸メチル
    又はアクリル酸エチルとのモノマー混合物を、撹拌槽式
    反応器により、溶媒を用いないで連続的に重合するに際
    し、 1) モノマーに不活性ガスを導入してモノマー中の溶
    存酸素を1ppm以下にした後、重合温度での半減期が
    0.5〜120秒のラジカル重合開始剤を用い、反応液
    1m3 当たり0.5〜20kWの撹拌消費動力を有する
    撹拌機で撹拌しながら、重合温度でのラジカル重合開始
    剤の半減期と平均滞留時間の比が1/200〜1/10
    000となるように平均滞留時間を設定して、130〜
    160℃においてモノマー転化率が45〜70%となる
    ように重合し、 2) 反応器の気相部器壁をジャケット冷却し、気相部
    に不活性ガスを導入してモノマー蒸気の一部を不活性ガ
    スに同伴させて系外に取り出すことのよって反応液中の
    水分を1000ppm以下とした後、得られた反応組成
    部を200〜260℃に加熱して脱気押出機に供給し
    て、モノマー含有量2500ppm以下、ダイマー含有
    量2000ppm以下に脱気し、 3) さらに高級アルコール(x)、高級脂肪酸のモノ
    グリセライド(y)およびパラフィン(z)を押出機の
    最終メータリング部に添加して、x,yおよびzの含有
    量がそれぞれ0.05〜0.2重量%、0.05〜0.
    2重量%および0.02〜0.15重量%で、かつx,
    y,zの含有量の和が0.2〜0.35重量%の範囲内
    に配合せしめることを特徴とするメタクリル系樹脂組成
    物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007297620A (ja) * 2006-04-06 2007-11-15 Nippon Shokubai Co Ltd アクリル系樹脂、該組成物およびその製造方法
KR100781962B1 (ko) * 2006-07-27 2007-12-06 제일모직주식회사 생산성이 우수한 분지 구조의 메타크릴계 수지의 제조방법
JP2010229318A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Kuraray Co Ltd メタクリル樹脂連続重合の一時停止方法
KR20170118117A (ko) * 2015-02-20 2017-10-24 주식회사 쿠라레 수지 조성물, 성형품 및 적층체
US10472451B2 (en) 2014-09-04 2019-11-12 Kuraray Co., Ltd. Method for producing anionic polymer

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