JPH0948827A - 光ディスク用メタクリル樹脂 - Google Patents

光ディスク用メタクリル樹脂

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Publication number
JPH0948827A
JPH0948827A JP7222682A JP22268295A JPH0948827A JP H0948827 A JPH0948827 A JP H0948827A JP 7222682 A JP7222682 A JP 7222682A JP 22268295 A JP22268295 A JP 22268295A JP H0948827 A JPH0948827 A JP H0948827A
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JP
Japan
Prior art keywords
resin
methacrylic resin
optical disk
optical
injection molding
Prior art date
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Pending
Application number
JP7222682A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Otani
三夫 大谷
Yosokichi Kobayashi
与惣吉 小林
Kouichi Warino
孝一 割野
Shigeo Matsumaru
重雄 松丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP7222682A priority Critical patent/JPH0948827A/ja
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 メタクリル酸メチル90〜97重量%、
アルキル基の炭素数が1〜8である少なくとも1種のア
クリル酸アルキルエステル3〜10重量%からなり、M
FRが3〜15g/10分であり、ビカット軟化点が1
05℃以上、酸分が50ppm以下である光ディスク用
メタクリル樹脂。 【効果】 本発明の光ディスク用メタクリル樹脂は、ハ
イサイクルな射出成形においても低複屈折性でピットの
転写性が良好であり、かつディスクの長期保存あるいは
過酷な条件下での環境試験においても画像耐久性に優れ
た光ディスクを与え、ディスクの生産性並びに品質の向
上に多大の効果をもたらすとともに、ハイビジョン用光
ディスクおよびデジタルビデオディスクにも適した新た
な基板材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク用メタ
クリル樹脂に関し、さらに詳しくは、ハイサイクルな射
出成形においても低複屈折性でピットの転写性が良好で
あり、かつ画像耐久性に優れた光ディスクを提供するメ
タクリル樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の伝達、記録、処理の分野で
光技術は急速な発展をとげつつある。その中でも光ディ
スクは大きな位置を占めるに至っており、再生専用型、
追記型および書替型に大別され、それぞれが新しい展開
を見せている。この中でも再生専用型光ディスクはビデ
オディスクと呼ばれ、映画、アニメーション、カラオケ
等が収録され一般大衆に広く普及し、発売開始からすで
に10数年が経過している。ビデオディスクは、射出成
形により片面に情報が記録されたピットを有する透明な
レプリカを成形し、そのピットを有する記録面をアルミ
ニウム蒸着膜で覆い保護膜を施した後、この記録面を内
側にしてレプリカを2枚張り合わすことにより得られ
る。そしてこのビデオディスク用の透明なレプリカを成
形する樹脂として、通常メタクリル樹脂が用いられてい
る。
【0003】ビデオディスクの長期保存あるいは過酷な
条件下での耐久性試験で画像に欠点が生じることがある
が、この原因について種々検討された結果、アルミニウ
ム蒸着膜の品質が重要であること、保護膜および接着剤
が影響していることなどが明らかになりつつあり、また
光ディスクの製造に用いられるメタクリル樹脂自体につ
いても詳細に検討がなされているが、画像欠点の原因に
ついていまだ明確な結論が得られていないのが現状であ
る。
【0004】また、レプリカの射出成形においては、成
形収率をいかに向上するかが生産性に大きく関与し、特
にハイサイクル化での成形条件、金型構造、スタンパー
等の検討と同時に材料面からメタクリル樹脂の改良が検
討されているが、ディスクの成形には非常に高度な技術
が必要となるがゆえに、より最適な材料の研究開発が継
続されている。
【0005】一方、より情報量が多く記録されたハイビ
ジョン用光ディスクおよびCDと同じ12cmのディスク
に2時間以上の画像信号を記録したデジタルビデオディ
スクなどが実用化されつつあり、これらにより適した新
たな基板材料が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、ハイサイクルな射出成形においても低複屈折性でピ
ットの転写性が良好であり、かつ画像耐久性に優れた光
ディスク用メタクリル樹脂を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ハイサイ
クルな射出成形においても低複屈折性でピットの転写性
が良好であり、かつディスクの長期保存あるいは過酷な
条件下においても画像耐久性に優れた光ディスクを与え
るメタクリル樹脂に関し鋭意研究した結果、目的とする
メタクリル樹脂が得られることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】即ち、本発明は、メタクリル酸メチル90
〜97重量%、アルキル基の炭素数が1〜8である少な
くとも1種のアクリル酸アルキルエステル3〜10重量
%からなり、MFRが3〜15g/10分、ビカット軟
化点が105℃以上であり、酸分が50ppm以下であ
ることを特徴とする光ディスク用メタクリル樹脂により
達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明のメタクリル樹脂において、メタク
リル酸メチル単位は該重合体の主要成分となる単量体単
位であり、透明性、色相等の光学的性質、耐熱性および
機械的性質などの点から、その含有量は90〜97重量
%、好ましくは92〜96重量%である。
【0011】他の成分であるアクリル酸アルキルエステ
ル単位は、流動性、耐熱性、機械的性質の調整などの目
的で用いられ、その含有量は該重合体に対して3〜10
重量%、より好ましくは4〜8重量%である。3重量%
未満では、樹脂の熱安定性が低下し黄変、焼けによる黒
ゴミの発生あるいはフラッシュ等の欠点が生じやすくな
り、光ディスクとしての光学的な性能が低下して好まし
くない。また、10重量%を超えると耐熱性が低下し長
時間の使用で変形が生じたり、表面硬度が低下して傷つ
きやすくなり好ましくない。アクリル酸アルキルエステ
ルとしては、アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸
アルキルエステルであり、例えば、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル等が挙げられ、単独あるいは2種以上で
用いられる。
【0012】本発明のメタクリル樹脂は、そのMFRが
3〜15g/10分である必要があり、好ましくは3〜
10g/10分である。MFRが3g/10分未満で
は、ハイサイクルな射出成形条件下において流動性が低
くてピットの均一な転写が難しくなり、逆にMFRが1
5g/10分を超えると薄肉成形品での機械的強度が低
下し好ましくない。
【0013】また、本発明のメタクリル樹脂は、そのビ
カット軟化点が105℃以上であることが必要であり、
より好ましくは110〜135℃である。ビカット軟化
点が105℃未満のものでは、成形サイクルが短くなら
ず好ましくない。
【0014】さらに、本発明におけるメタクリル樹脂
は、酸分が50ppm以下であることが必要であり、好
ましくは25〜1ppmである。酸分が50ppmを超
えると、ディスクの長期保存あるいは高温多湿条件下に
おける画像耐久性の低下をもたらすことがあるので好ま
しくない。本発明のアクリル樹脂の製造方法は特に制限
は無く、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の
いかなる重合方法であってもよく、また得られた共重合
体を洗浄等により処理した樹脂であってもよいが、不純
物の混入の少ない連続塊状重合法が好適である。
【0015】なお連続塊状重合法とは、モノマーを連続
重合し、得られた半重合物から脱気押出機等により未反
応モノマー、低分子量成分などを回収しポリマーを得る
重合法であり、半重合物の粘度を低下させる目的で若干
の溶媒を用いる重合法も含まれる。連続塊状重合法は、
他のメタクリル樹脂の製造方法である乳化重合法での乳
化剤あるいは懸濁重合法での懸濁分散剤などの添加剤に
起因する透明性および色相の低下が極めて少ないポリマ
ーを得る重合法である。また、連続塊状重合法で得られ
たメタクリル樹脂は、重合途中でポリマーを取り出すこ
とから、乳化重合法、懸濁重合法およびバッチの塊状重
合法などで得られるポリマーに比べ、ポリマーの共重合
組成分布が狭く光線透過率が高い利点を有する。
【0016】本発明の光ディスク用メタクリル樹脂に
は、メタクリル樹脂に通常用いられる紫外線吸収剤、酸
化防止剤、滑剤、離型剤、染顔料等を必要に応じて添加
することができる。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0018】実施例中の成形品の物性評価は、下記の方
法に従い測定した。 (1) MFR:ASTM−D1238(条件:230℃、
3.8Kg) (2) ビカット軟化点(VSP):ASTM−D1525 (3) 複屈折値 :レプリカ1.2mm(シングルパス)を
エリプソメーターDVA−36L(溝尻光学製)を用
い、He−Neレーザー/波長λ=632.8nmで測
定し、記録箇所の最大値を記載。 (4) 酸分の定量:樹脂5gをアセトン100gに溶解
し、ブロムチモールブルーを数敵入れ、0.01NのN
aOHで滴定
【0019】 (5) 成形評価 射出成形機 ダイナメルター:M−200−D−DM(名機製作所製) シリンダ温度:280℃,成形サイクル:15秒 金型 300φ・1.2mmディスク金型(クラウン工業製) スタンパー装着 金型温度:75℃ 上記はMFR=10g/10分の樹脂の標準条件であ
り、樹脂の流動性により最適条件で成形し、得られたレ
プリカおよびビデオディスクを評価した。 (6)ディスクの耐久性評価 環境試験 恒温恒湿槽60℃−60%RH 2000時間放置 評価 ビデオディスクを再生し、CRTで目視により画像を観察し た。
【0020】実施例1 所定量の重合開始剤、連鎖移動剤を含むメタクリル酸メ
チルとアクリル酸メチルからなるモノマー混合物を連続
的に重合反応槽に仕込み、150℃で2時間滞留後、重
合率60%のポリマーとモノマーの混合物を得、脱気押
出機で未反応モノマーを回収して連続塊状重合法により
目的とするメタクリル樹脂をペレット形状で得た。得ら
れたメタクリル樹脂の基本組成、MFR、VSP、酸分
の測定結果を表1に示す。
【0021】このペレットを用いて射出成形により30
0φのディスク基板とし、アルミニウム蒸着後保護膜を
塗布し、2枚を貼合わせてビデオディスクを得た。成形
性評価では問題はなく、ビデオディスクの画像は良好で
あった。また、環境試験後のビデオディスクの画像にも
劣化が認められず、試験前のビデオディスクの画像と同
レベルであり、良好な耐久性を示した。
【0022】実施例2〜4、比較例1〜3 共重合組成およびMFRを変化させ、実施例1と同様に
して、連続塊状重合法によりメタクリル樹脂ペレットを
得て、射出成形により300φのビデオディスクを得
た。得られたメタクリル樹脂の基本組成、MFR、VS
P、酸分(およびアルカリ金属イオン)の測定結果、並
びに成形性評価、耐久性試験の結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明の光ディスク用メタクリル樹脂
は、ハイサイクルな射出成形においても低複屈折性でピ
ットの転写性が良好であり、かつディスクの長期保存あ
るいは過酷な条件下での環境試験においても画像耐久性
に優れた光ディスクを与え、ディスクの生産性並びに品
質の向上に多大の効果をもたらすとともに、ハイビジョ
ン用光ディスクおよびデジタルビデオディスクにも適し
た新たな基板材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松丸 重雄 東京都中央区日本橋2丁目3番10号 株式 会社クラレ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクリル酸メチル単位90〜97重量
    %、アルキル基の炭素数が1〜8である少なくとも1種
    のアクリル酸アルキルエステル単位3〜10重量%から
    なり、MFRが3〜15g/10分であり、ビカット軟
    化点が105℃以上、酸分が50ppm以下であること
    を特徴とする光ディスク用メタクリル樹脂。
JP7222682A 1995-08-08 1995-08-08 光ディスク用メタクリル樹脂 Pending JPH0948827A (ja)

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JP7222682A JPH0948827A (ja) 1995-08-08 1995-08-08 光ディスク用メタクリル樹脂

Applications Claiming Priority (1)

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JP7222682A JPH0948827A (ja) 1995-08-08 1995-08-08 光ディスク用メタクリル樹脂

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JP7222682A Pending JPH0948827A (ja) 1995-08-08 1995-08-08 光ディスク用メタクリル樹脂

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6261660B1 (en) 1997-06-17 2001-07-17 Atofina Preparation of a recording carrier
US6428872B1 (en) 1998-06-15 2002-08-06 Atofina Preparation of a recording carrier

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6261660B1 (en) 1997-06-17 2001-07-17 Atofina Preparation of a recording carrier
US6428872B1 (en) 1998-06-15 2002-08-06 Atofina Preparation of a recording carrier

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