JPH0748251A - 好酸球関連疾患予防治療剤 - Google Patents

好酸球関連疾患予防治療剤

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Publication number
JPH0748251A
JPH0748251A JP19345393A JP19345393A JPH0748251A JP H0748251 A JPH0748251 A JP H0748251A JP 19345393 A JP19345393 A JP 19345393A JP 19345393 A JP19345393 A JP 19345393A JP H0748251 A JPH0748251 A JP H0748251A
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JP
Japan
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yield
compound
alkyl
nmr
kbr
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Application number
JP19345393A
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English (en)
Inventor
Yoichiro Naito
洋一郎 内藤
Fumihiko Akaboshi
文彦 赤星
Tomokazu Goto
智一 後藤
Naoki Sugiyama
直樹 杉山
Shinichiro Ono
晋一郎 小野
Tsutomu Fukaya
力 深谷
Eiki Kuwabara
栄樹 桑原
Masahiko Kajii
雅彦 梶井
Hiroko Nishimura
裕子 西村
Masanori Sugiura
杉浦  正典
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
Original Assignee
Green Cross Corp Japan
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】式(I) 【化1】 で表されるジフェニルスルフィド、スルホキシド、スル
ホン化合物およびその塩を有効成分とする好酸球関連疾
患予防治療剤。 【効果】 本発明の好酸球関連疾患予防治療剤は、ヒト
およびその他の動物に対して好酸球蓄積や活性化の処
置、炎症性性気道疾患の処置、好酸球増加症または好酸
球関連疾患(例えば、好酸球性胃腸炎、アトピー性皮膚
炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等)の処置
に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定構造を有する一連
のジフェニルスルフィド、スルホキシド、スルホン誘導
体の新規医薬用途に関する。詳しくは、当該誘導体を有
効成分とする好酸球関連疾患予防治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】好酸球は
通常末梢血の白血球の1〜3%を占めるが、アレルギー
性鼻炎、気管支喘息などのI型アレルギー性疾患や寄生
虫感染などで病変局所や血液中に多数出現する。好酸球
増多症とは、アレルギー性疾患や寄生虫症等の疾患時に
起こり、末梢血液白血球において好酸球が6%以上を占
める血液学的病的現象をいう。好酸球増多症は、上記ア
レルギー性疾患や寄生虫症の他、皮膚疾患(帯状疱疹、
蕁麻疹、乾癬、湿疹等)、造血系疾患(骨髄性白血病、
悪性貧血等)、種々の伝染病(コレラ、マラリア等)、
種々の骨疾患(肉腫、くる病、骨髄炎等)等の諸疾患時
にも出現することが知られている。
【0003】I型アレルギー反応は、外来性因子(アレ
ルゲン)の侵入によってマスト細胞や好塩基球から脱顆
粒によってヒスタミン、ロイコトリエン、PAF(血小
板活性化因子)などの化学伝達物質や種々の酵素が遊離
し、これが組織を障害する炎症(アナフィラキシー)を
惹起することによって起こる。かかるアレルギー疾患に
悩む患者は急速に増加し、社会問題となってきており、
その予防ないしは治療は様々な方法で行われているが、
効果の面で、また副作用の面で十分な成果が得られてい
るとは言いがたい。アレルギー反応の作用機序の研究も
活発に行われており、非常に多くの因子が関与している
ことが報告されている。例えば、気管支喘息の病態には
I型アレルギー反応に加え、炎症という側面が関与して
いることが近年明らかにされ、炎症反応に重要な働きを
担っている好酸球とアレルギー反応との関連性が注目さ
れている。事実、気管支喘息において気道粘膜上で好酸
球の湿潤や活性化が観測されており、その病態の慢性化
機序に好酸球が深く関わっていることが知られている。
【0004】これまで、血中好酸球の軽減作用を有する
物質としては、デキサメタゾン、イソプレナリン、ダプ
ソンおよびフェニドンが報告されている [Br. J. Pharm
acol. (1990), 101, 821-828] が、アレルギー反応を初
めとして好酸球関連疾患の処置に資するには至っていな
い。また、Arzneim Forsch, Drug Res. 36 (1), 230, K
olling et al. には、マラリアに対して抗活性を有する
ジフェニルスルフィド誘導体が報告されている。前者文
献中のダプソンがジフェニルスルホン誘導体であること
から、両者に共通するジフェニル誘導体に好酸球増多抑
制活性が期待される。
【0005】近年アレルギー疾患が急増する状況下、ア
レルゲンによる好酸球蓄積や活性化、炎症性気道疾患、
好酸球増多症または好酸球関連疾患(好酸球性胃腸炎、
ハイネル症候群、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、アレルギ
ー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等)に対し、これらの処
置に有用な薬剤の開発が望まれている。
【0006】本発明の目的は、好酸球増多抑制作用を充
分に発揮して、上記の各好酸球関連疾患に有用な予防治
療剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、ジフェニルスルフィド、スルホキシ
ド、スルホン誘導体に着目して探索を行った結果、後記
の特定の構造を有するジフェニルスルフィド、スルホキ
シド、スルホン化合物およびその塩の中に、優れた好酸
球増多抑制作用を有することを見出し、これを有効成分
とする好酸球関連疾患予防治療剤とすることに成功し、
本発明を完成するに至った。
【0008】本発明の好酸球関連疾患予防治療剤は、そ
の有効成分が一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】〔式中、Xは水素原子、アルキル、アルコ
キシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、CF3 、NR8 9
(R8 、R9 は同一または異なって水素原子、アルキ
ル、アシルを示す。)、CONHR10(R10は水素原
子、アルキル、アシルを示す。)、SO2 11(R11
水素原子、アルキルを示す。)、テトラゾールを;Yは
チオ、スルフィニル、スルホニルを;R1 は水素原子ま
たはアルキルを;R2 、R3 は同一または異なって、水
素原子、アルキル、またはR2 とR3 が相互に結合して
酸素原子、硫黄原子、NCNを;R4 、R5 は同一また
は異なって、水素原子、アルキル、またはR4 とR5
相互に結合して酸素原子、硫黄原子、NCNを;R6
炭素数2以上のアルキル、アリール、アラルキルを;R
7 は水素原子またはアルキルを示す。〕で表されるジフ
ェニル化合物およびその塩である。
【0011】本発明の好酸球関連疾患予防治療剤の有効
成分である上記ジフェニルスルフィド、スルホキシド、
スルホン化合物およびその塩には公知・新規両物質が含
まれる。
【0012】本発明に係わる上記一般式(I)の構造を
有するジフェニルスルフィド化合物およびその塩の幾つ
かは、抗マラリア活性を有することが報告され、公知物
質である〔Arzneim Forsch, Drug Res. 36 (1), 230 (1
986), Kolling et al.〕。
【0013】本発明に係わる上記一般式(I)の構造を
有するジフェニルスルホキシド、スルホン化合物および
その塩は、新規化合物である。
【0014】なお、本発明のジフェニルスルフィド、ス
ルホキシド、スルホン化合物の好適な塩類は、薬理学的
に許容され得るものであれば特に制限されず、例えば無
機酸との塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩
等)、有機酸との塩(酢酸塩、コハク酸塩、マレイン酸
塩、フマール酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩)などが挙げ
られる。
【0015】本明細書において、各基はそれぞれ次の通
りである。
【0016】「アルキル」としては、低級アルキルが好
ましく、炭素数1〜7(但し、R6で示されるアルキル
の場合は2以上)のアルキルが好ましい。直鎖型、分枝
型のいずれでもよく、具体的には、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−
ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、2−メチルプロ
ピル、1,1−ジメチルプロピル、1,2,2−トリメ
チルプロピルが例示される。また、低級アルキルは水酸
基、アミノ、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)
等で置換されてもよい。
【0017】尚、R6 で示されるアルキルには、上記
「アルキル」に、シクロアルキルが包含される。シクロ
アルキルとしては、炭素数5〜10のシクロアルキルが
好ましい。具体的には、シクロヘキシル、シクロペンチ
ル等のモノシクロアルキルの他、ビシクロアルキル、ト
リシクロアルキル、ポリシクロアルキル等が包含され
る。ビシクロアルキルとしては、ノルボルニル、ピナニ
ル、ビシクロ [2,2,2]オクチル等、トリシクロアルキル
及びポリシクロアルキルとしては、アダマンチル等が例
示される。また、シクロアルキルは炭素数1〜7個のア
ルキル等で置換されていてもよい。
【0018】「アルコキシ」としては、低級アルコキシ
が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシが好ましい。直
鎖型、分枝型のいずれでもよく、具体的には、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘ
キシルオキシが例示される。また、アルコキシは水酸
基、アミノ、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)
等で置換されてもよい。
【0019】「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素を示す。
【0020】「アシル」としては、低級アルカノイルが
好ましく、炭素数1〜4のアシルが好ましい。具体的に
は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バ
レリル等が挙げられる。さらに、芳香族アシルとして、
ベンゾイル、トルオイル、サリチロイル、シナモイル、
ナフトイル、フタロイル等が、複素環アシルとして、フ
ロイル等が挙げられる。
【0021】「アリール」としては、フェニル、トリ
ル、キシリル、ビフェニリル、ナフチル、ペンタレニ
ル、アントリル、フェナントリル等が例示される。ま
た、アリールは、炭素数1〜7個のアルキル、ハロゲ
ン、ニトロ、シアノ等で置換されていてもよい。
【0022】「アラルキル」としては、ベンジル、ベン
ズヒドリル、トリチル、フェネチル等が例示される。ま
た、アラルキルは、上記「アリール」と同様なる置換基
で置換されていてもよい。
【0023】本発明の医薬用途において、好ましい化合
物としては、前記一般式(I)において、Xがアミノ
基、ハロゲン、シアノ基である化合物を挙げられる。
【0024】本発明に係わるジフェニルスルフィド、ス
ルホキシド、スルホン化合物およびその塩の代表的な合
成方法を以下に示す。 (1)合成法1
【0025】
【化3】
【0026】〔式中、X、R1 、R2 、R3 、R4 、R
5 、R6 、R7 は前記と同じ。〕
【0027】一般式(II) の化合物と一般式(III)の化
合物を反応させる。反応は、通常、トリエチルアミンを
試薬として用い、ジクロロメタン、クロロホルム、テト
ラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(D
MF)等の溶媒中で室温下に行われる。上記反応により
得られた一般式(IV) の化合物を、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、ジメチルホルムアミド等の溶液に、一般式
(IV) の化合物に対し2〜3当量のm−クロロ過安息香
酸を氷冷下に攪拌しつつ加えて反応させることによって
スルホン化合物とし、これと一般式(V)の化合物を反応
させる。反応は、通常、ヨウ化ナトリウムを試薬として
用い、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド等の溶媒中におい
て、室温下に、続いて加熱還流下に行い、本発明に係わ
るジフェニルスルホン化合物を得る。また、一般式(I
V) の化合物に対し等量のm−クロロ過安息香酸を用い
ること以外は上記の手法と同様にして、一般式(IV) の
化合物からスルホキシド化合物を得、これと一般式(V)
の化合物を上記と同様に反応させ、本発明に係わるジフ
ェニルスルホキシド化合物を得る。また、一般式(IV)
の化合物を一般式(V)の化合物と上記と同様に反応さ
せ、本発明に係わるジフェニルスルフィド化合物を得
る。
【0028】一般式(II) の化合物は、以下の反応によ
り合成される。
【0029】
【化4】
【0030】〔式中、Xは水素原子、ハロゲン、ヒドロ
キシを、R1 は前記と同義のアルキルを示す。〕上記反
応は、炭酸カリウム存在下、エタノールあるいはジメチ
ルホルムアミド溶媒中、室温〜140℃で1〜15時間
程度行う。ニトロ基からNHR1 への変換は、パラジウ
ム炭素存在下、メタノールあるいは酢酸等の溶媒中、水
素雰囲気下、室温で1〜24時間程度反応を行ってアミ
ン化合物とした後、シアノ水素化ほう素ナトリウム存在
下、メタノールあるいはエタノール溶媒中、相応するア
ルデヒドと室温〜50℃で1〜15時間程度反応させる
ことによって行う。
【0031】一般式(II) の化合物は、以下の反応によ
ってもまた合成される。
【0032】
【化5】
【0033】〔式中、Xはシアノ、CF3 、SO2 11
(R11は前記と同義)、ニトロを、R 1 は前記と同義の
アルキルを示す。〕上記反応は、炭酸カリウム存在下、
エタノールあるいはジメチルホルムアミド溶媒中、室温
〜140℃で1〜15時間程度行う。続いてアミノ基か
らNHR1への変換を、シアノ水素化ほう素ナトリウム
存在下、メタノールあるいはエタノール溶媒中、相応す
るアルデヒドと室温〜50℃で1〜15時間程度反応さ
せることによって行う。上記一般式(II) の化合物で、
Xがアミノ基の化合物は、上記の反応で得られたXがニ
トロ基の化合物を、先に述べたパラジウム炭素を用いる
水素添加の反応により合成することができる。
【0034】また、上記一般式(II) の化合物で、X=
アルコキシ、テトラゾール、NR89 (R8 、R9
前記と同義)、CONHR10(R10=Hの場合)の場
合、上記いずれかの反応で、X=ヒドロキシ、アミノ、
シアノとした後、それぞれ以下の例示されるような手法
で目的とする基に変換する。例えば、ヒドロキシからメ
トキシとする場合は、テトラブチルアンモニウム硫酸水
素塩、水酸化ナトリウム水溶液、及び硫酸ジメチルある
いはヨウ化メチル存在下、ジクロロメタン溶媒中、室温
で1〜15時間程度、アミノからジメチルアミノとする
場合は、シアノ水素化ほう素ナトリウム、ホルムアルデ
ヒド存在下、メタノールあるいはテトラヒドロフラン混
合溶媒中、室温で1〜15時間程度、シアノからテトラ
ゾールとする場合は、アジ化ナトリウム、塩化ピリジニ
ウム存在下、ジメチルホルムアミド溶媒中で加熱還流下
1〜48時間程度、シアノからカルバモイルとする場合
は、濃硫酸存在下、水溶媒中で加熱還流下1〜15時間
程度それぞれ反応させる。
【0035】(2)合成法2 本発明に係わるジフェニルスルホン化合物の他の合成方
法を以下に示す。まず、一般式(VI) の化合物を、以下
の反応により合成する。
【0036】
【化6】
【0037】〔式中、Xはアルキル、NHAcを、R1
は前記と同義のアルキルを示す。〕上記反応は、ジメチ
ルスルホキシドあるいはジメチルホルムアミド溶媒中、
50〜150℃で1〜24時間程度行う。ニトロ基から
NHR1 への変換は、前記合成法1において示した手法
と同様にして行う。
【0038】また、一般式(VI) においてXがニトロ基
の場合は、以下の反応により合成する。
【0039】
【化7】
【0040】〔式中、R1 は前記と同義のアルキルを示
す。〕上記反応は、ジメチルスルホキシドあるいはジメ
チルホルムアミド溶媒中、50〜150℃で1〜24時
間程度行う。NHAcからNHR1 への変換は、塩酸−
メタノールの存在下、加熱還流1〜15時間してアミン
化合物とした後、シアノ水素化ほう素ナトリウム存在
下、メタノールあるいはエタノール溶媒中、相応するア
ルデヒドと室温〜50℃で1〜15時間程度反応させる
ことによって行う。
【0041】上記で得た一般式(VI) で表される化合物
に、一般式(III)、一般式(V)の化合物を前記合成法1
と同様の手法にて反応させて合成を行う(下記反応
式)。
【0042】
【化8】
【0043】〔式中、Xはアルキル、NHAc、ニトロ
を示し、R1 、R2 、R3 、R4 、R 5 、R6 、R7
前記と同義。〕
【0044】また、Xがアミノ基の化合物は、化8によ
って得られるニトロ基を有する目的化合物を、合成法1
において示したパラジウム炭素を用いる水素添加反応に
より合成できる。
【0045】本発明のジフェニルスルフィド、スルホキ
シド、スルホン化合物およびその塩を有効成分とする製
剤は、薬理的に許容されうる添加剤(例えば、担体、賦
形剤、希釈剤等)等製薬上必要な成分を適宜混合し、粉
末、顆粒、錠剤、カプセル剤、注射剤等の態様で、経口
的または非経口的に投与することができる。上記製剤中
には本発明のジフェニルスルフィド、スルホキシド、ス
ルホン化合物およびその塩はその有効量が配合される。
投与量は投与ルート、症状、患者の体重あるいは年齢等
によっても異なるが、例えば、成人患者に経口投与する
場合は、0.05〜100mg/日、特に1〜30mg/日
を1日1〜数回に分けて投与するのが望ましい。また、
静脈投与する場合は、0.05〜5mg/日、特に0.1
〜2mg/日を1日1〜数回に分けて投与するのが望まし
い。
【0046】本発明の有効成分であるジフェニルスルフ
ィド、スルホキシド、スルホン化合物およびその塩は、
毒性が極めて低く、安全性の極めて高いものである点に
おいても大きな特徴を有する。
【0047】
【発明の作用・効果】
【0048】本発明の有効成分であるジフェニルスルフ
ィド、スルホキシド、スルホン化合物およびその塩は、
例えばマウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ヒト等の
哺乳動物に対して優れた好酸球増多抑制作用、PCA反
応抑制作用が認められる。従って、当該ジフェニルスル
フィド、スルホキシド、スルホン化合物およびその塩を
有効成分とする好酸球関連疾患予防治療剤は、ヒトおよ
びその他の動物に対して好酸球蓄積や活性化の処置、炎
症性気道疾患の処置、好酸球増多症または好酸球関連疾
患、例えば、好酸球性胃腸炎、ハイネル症候群、アトピ
ー性皮膚炎、蕁麻疹、管皮症(angioderma)、魚鱗せん、
アレルギー性鼻炎、間質性腎炎(薬剤性)、間質性ぼう
こう炎、アレルギー性結膜炎、好酸球性筋膜炎、過敏症
血管炎、アトピーによる選択性IgA欠乏症、好酸球白
血病および好酸球性肉芽症等の予防もしくは治療に有用
である。
【0049】
【実施例・実験例】以下に実施例、実験例を挙げて本発
明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。 実施例14−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−クロロジフェニルスルフィド塩酸塩の合成 (1) 4−クロロ−4’−ニトロジフェニルスルフィド 4−クロロベンゼンチオール(10.00g)、4−ク
ロロニトロベンゼン(10.89g)、炭酸カリウム
(9.55g)のエタノール懸濁液を室温で1時間、加
熱還流下で1時間攪拌した。反応後、炭酸カリウムを濾
去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチ
ルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥させた。乾燥後、濾液を濃縮し、酢酸エチル−
ヘキサンより再結晶し、目的化合物を得た(収量 : 13.
34g,収率:73% )。
【0050】融点 : 70-76℃ IR (KBr) cm -1 : 1590, 1570, 15001 H-NMR (DMSO-d6 ) : 7.33 (2H, d, J=8.9Hz), 7.60
(4H, s), 8.15 (2H, d,J=8.9Hz)
【0051】(2) 4−アミノ−4’−クロロジフェニ
ルスルフィド 上記 (1)で得られた化合物(9.72g)をエタノール
(110ml)と塩酸(37ml)に懸濁し、氷冷下、
滴下ロートで塩化第一スズ・二水和物(28.05g)
のエタノール(70ml)溶液を滴下した。室温で18
時間攪拌した後、反応液を減圧下濃縮し、水層を炭酸水
素ナトリウムで中和、酢酸エチルで抽出した。有機層を
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で十分洗浄し、飽和食塩
水で洗って無水硫酸マグネシウム上で乾燥、減圧下濃縮
し、白色固体を得た。これをヘキサンより再結晶し白色
針状結晶を得た(収量 : 4.32 g,収率:50% )。
【0052】融点 : 59-60℃ IR (KBr) cm -1 : 3400-3100, 1625, 15901 H-NMR (DMSO-d6 ) : 5.58 (2H, s), 6.64 (2H, d, J=
8.5Hz), 7.00 (2H, d,J=8.6Hz), 7.19 (2H, d, J=8.5H
z), 7.30 (2H, d, J=8.6Hz)
【0053】(3) 4−クロロ−4’−(2−クロロア
セトアミド)ジフェニルスルフィド 上記 (2)で得られた化合物(13.64g)、トリエチ
ルアミン(8.9ml)のクロロホルム溶液(120m
l)を氷冷した。氷冷後、塩化クロロアセチル(5.1
ml)をゆっくり滴下し、室温で1時間攪拌した。反応
終了後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加
え、析出した固体を濾取し、これを水、ヘキサンで洗浄
し、乾燥させて目的物を得た(収量 : 12.06g,収率:
67% )。
【0054】融点 : 59-60℃ IR (KBr) cm -1 : 3250, 3180, 3100, 1675, 1608, 1
590, 15351 H-NMR (DMSO-d6 ) : 4.28 (2H, s), 7.19 (2H, d, J=
8.6Hz), 7.39 (2H, d,J=8.6Hz), 7.42 (2H, d, J=8.7H
z), 7.67 (2H, d, J=8.7Hz), 10.50 (1H, s)
【0055】(4) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセ
トアミド〕−4’−クロロジフェニルスルフィド塩酸塩 上記 (3)で得られた化合物(5.00g)、n−ブチル
アミン(3.5ml)、ヨウ化ナトリウム(2.4g)
のクロロホルム(120ml)懸濁液を室温で5時間、
加熱還流下90分間攪拌した。反応後、1N塩酸(10
0ml)を加え、水、クロロホルムで洗浄し、白色固体
を得た。これをメタノールより再結晶し、白色結晶を得
た(収量 : 5.66 g,収率:92% )。
【0056】融点 : 244-248℃ IR (KBr) cm -1 : 3250-2800, 1790, 1585, 15151 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.90 (3H, t, J=7.3Hz), 1.34
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.51-1.73 (2H, m), 2.94-3.03
(2H, m), 3.99 (2H, s), 7.22 (2H, d, J=8.6Hz), 7.41
(2H, d, J=8.6Hz), 7.45 (2H, d, J=8.6Hz), 7.68 (2
H, d, J=8.6Hz), 8.95 (2H, brs), 10.78 (1H, s)
【0057】実施例24−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−クロロジフェニルスルホン塩酸塩の合成 (1) 4−クロロ−4’−(2−クロロアセトアミド)ジ
フェニルスルホン 実施例1−(1) (2) (3)と同様の手順にて得た、4−ク
ロロ−4’−(2−クロロアセトアミド)ジフェニルス
ルフィド(4.80g)のクロロホルム(200ml)
溶液に、氷冷下攪拌しながらm−クロロ過安息香酸(8
0%含有)(7.29g)を少しずつ加え、1時間攪拌
した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でよく洗
った後に、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム上
で乾燥し、減圧下濃縮し、白色固体を定量的に得た(収
量 : 5.45g)。
【0058】IR (KBr) cm -1 : 3250, 1678, 1590, 1
5351 H-NMR (DMSO-d6 ) : 4.33 (2H, s), 7.70 (2H, d, J=
8.7Hz), 7.84 (2H, d,J=8.9Hz), 7.96 (2H, d, J=8.7H
z), 7.97 (2H, d, J=8.9Hz), 10.80 (1H, s)
【0059】(2) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセ
トアミド〕−4’−クロロジフェニルスルホン塩酸塩 上記 (1)で得られた化合物(5.45g)、n−ブチル
アミン(3.8ml)、ヨウ化ナトリウム(2.3g)
のクロロホルム(200ml)懸濁液を室温で5時間、
加熱還流下90分間攪拌した。反応液に水を加え、クロ
ロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水
硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)
で精製、酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、白色結晶
を得た。これをクロロホルムに溶かし、氷冷下で1当量
の塩酸−メタノールを加え、析出した白色の固体を濾取
し、メタノールより再結晶し、塩酸塩を得た(収量 :
1.90 g,収率:30% )。
【0060】融点 : 244-248℃ IR (KBr) cm -1 : 2960, 2780, 1710, 1595, 15381 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.3Hz), 1.33
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.56-1.72 (2H, m), 2.92-3.00
(2H, m), 4.04 (2H, s), 7.70 (2H, d, J=8.6Hz), 7.88
-8.61 (6H, m), 9.31 (2H, brs), 11.64 (1H, s)
【0061】実施例34−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−メトキシジフェニルスルフィド塩酸塩の合成 (1) 4−ヒドロキシ−4’−ニトロジフェニルスルフ
ィド 4−ヒドロキシチオフェノール(8.00g)のエタノ
ール懸濁液中に、4−クロロニトロベンゼン(9.99
g)、炭酸カリウム(8.76g)、トリブチルホスフ
ィン(7.9ml)を加え、窒素雰囲気下、室温で18
時間攪拌した。反応液を濾過して不溶物を除き、濾液を
減圧下濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム) で精製し、酢酸エチル−ヘキサン
より再結晶し、目的の化合物を得た(収量 : 6.33 g,
収率:40% )。
【0062】融点 : 156-157℃ IR (KBr) cm -1 : 3400, 1595, 1570, 15001 H-NMR (DMSO-d6 ) : 5.51 (1H, s), 6.94 (2H, d, J=
8.7Hz), 7.10 (2H, d,J=9.0Hz), 7.45 (2H, d, J=8.7H
z), 8.05 (2H, d, J=9.0Hz)
【0063】(2) 4−メトキシ−4’−ニトロジフェ
ニルスルフィド 上記 (1)で得られた化合物(15.70g)をジクロロ
メタン(95ml)に懸濁し、これに攪拌しながらテト
ラブチルアンモニウム硫酸水素塩(2.16g)、1N
NaOH(70ml)および硫酸ジメチル(6.8m
l)を加えた。室温で4時間攪拌した後、ジクロロメタ
ンで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をヘキサン中で
粉砕、濾取して目的の化合物を得た(収量 : 14.01g,
収率:84% )。
【0064】IR (KBr) cm -1 : 3600-3200, 2930, 15
93, 15701 H-NMR (CDCl3 ) : 3.86 (3H, s), 6.99 (2H, d, J=8.
8Hz), 7.08 (2H, d, J=8.9Hz), 7.47 (2H, d, J=8.8H
z), 8.01 (2H, d, J=8.9Hz)
【0065】(3) 4−アミノ−4’−メトキシジフェ
ニルスルフィド 上記 (2)で得られた化合物(6.00g)、10%パラ
ジウム炭素(3.0g)、およびメタノール(200m
l)の懸濁液を水素下、室温で18時間攪拌した。反応
終了後、溶液を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)
で精製し、薄茶色の固体を得た(収量 :3.75 g,収
率:71% )。
【0066】IR (KBr) cm -1 : 3370, 3300, 3200, 1
630, 15901 H-NMR (DMSO-d6 ) : 3.70 (3H, s), 5.40 (2H, s),
6.57 (2H, d, J=8.5Hz),6.86 (2H, d, J=8.8Hz), 7.07-
7.14 (4H, m)
【0067】(4) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセ
トアミド〕−4’−メトキシジフェニルスルフィド塩酸
塩 上記 (3)で得られた化合物(3.56g)、トリエチル
アミン(2.6ml)、塩化クロロアセチル(1.5m
l)、n−ブチルアミン(4.6ml)、およびヨウ化
ナトリウム(2.77g)のクロロホルム(70ml)
溶液より、実施例1− (3), (4) と同様に合成した(収
量 : 2.29 g,収率:41% )。
【0068】融点 : 178-182℃ IR (KBr) cm -1 : 3200, 3030, 2950, 1695, 1590, 1
5351 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.89 (3H, t, J=7.3Hz), 1.33
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.52-1.75 (2H, m), 2.92-3.01
(2H, m), 3.77 (3H, s), 3.96 (2H, s), 6.99 (2H, d,
J=8.7Hz), 7.21 (2H, d, J=8.6Hz), 7.36 (2H, d, J=8.
7Hz), 7.59 (2H,d, J=8.6Hz), 9.00 (2H, brs), 10.75
(1H, s)
【0069】実施例44−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−メトキシジフェニルスルホン塩酸塩の合成 (1) 4−ヒドロキシ−4’−ニトロジフェニルスルホ
ン 実施例3− (1)で得られた化合物(4.00g)に、酢
酸(50ml)、30%過酸化水素水(20ml)を加
え、90−100℃で加熱しながら2時間攪拌した。反
応液を放冷し、冷水に注ぎ、析出した結晶を濾取した。
これを酢酸エチルに溶かし、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥、溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチル−ヘキ
サンより再結晶し、目的化合物を得た(収量 : 4.21
g,収率:93% )。
【0070】融点 : 148-149℃ IR (KBr) cm -1 : 3360, 1600, 1585, 15301 H-NMR (CDCl3 ) : 6.45 (1H, s), 6.96 (2H, d, J=8.
9Hz), 7.85 (2H, d, J=8.9Hz), 8.09 (2H, d, J=8.9H
z), 8.33 (2H, d, J=8.9Hz)
【0071】(2) 4−メトキシ−4’−ニトロジフェ
ニルスルホン 上記 (1)で得られた化合物(1.00g)のジクロロメ
タン(5ml)溶液に、テトラブチルアンモニウム硫酸
水素塩(119mg)、1N NaOH(4ml)、硫
酸ジメチル(0.36ml)を加え、室温で2時間攪拌
した。反応液を水にあけ、ジクロロメタンで抽出し、有
機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウム上で乾
燥した。減圧下溶媒を留去し、目的化合物を得た(収量
: 1.06g,収率:100%)。
【0072】IR (KBr) cm -1 : 3090, 1590, 1535, 1
5001 H-NMR (CDCl3 ) : 3.86 (3H, s), 7.01 (2H, d, J=9.
0Hz), 7.90 (2H, d, J=9.0Hz), 8.09 (2H, d, J=8.9H
z), 8.32 (2H, d, J=8.9Hz)
【0073】(3) 4−アミノ−4’−メトキシジフェ
ニルスルホン 上記 (2)で得られた化合物(1.00g)、10%パラ
ジウム炭素(100mg)、およびメタノール(100
ml)を用い、実施例3− (3)と同様に合成した(収量
: 625mg,収率:69% )。
【0074】融点 : 152-154℃ IR (KBr) cm -1 : 3450, 3300, 1625, 15901 H-NMR (DMSO-d6 ) : 3.80 (3H, s), 6.11 (2H, s),
6.61 (2H, d, J=8.8Hz),7.07 (2H, d, J=8.9Hz), 7.52
(2H, d, J=8.8Hz), 7.76 (2H, d, J=8.9Hz)
【0075】(4) 4−(2−クロロアセトアミド)−
4’−メトキシジフェニルスルホン 上記 (3)で得られた化合物(9.32g)、トリエチル
アミン(5.9ml)、塩化クロロアセチル(4.6m
l)、およびクロロホルム(200ml)より、実施例
1− (3)と同様に合成した(収量 : 9.70 g,収率:81
% )。
【0076】IR (KBr) cm -1 : 1713, 1690, 1590, 1
528, 14931 H-NMR (DMSO-d6 ) : 3.83 (3H, s), 4.31 (2H, s),
7.13 (2H, d, J=8.9Hz),7.80 (2H, d, J=8.9Hz), 7.84-
7.89 (4H, m), 10.74 (1H, s)
【0077】(5) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセ
トアミド〕−4’−メトキシジフェニルスルホン塩酸塩 上記 (4)で得られた化合物(9.60g)、n−ブチル
アミン(7.0ml)、ヨウ化ナトリウム(4.24
g)、クロロホルム(500ml)、およびジオキサン
(100ml)より、実施例1− (4)と同様に合成した
(収量 : 3.45 g,収率:30% )。
【0078】融点 : 245-249℃ IR (KBr) cm -1 : 2950, 1690, 1590, 1540, 1495 1H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.3Hz), 1.32
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.57-1.76 (2H, m), 2.90-2.99
(2H, m), 3.83 (3H, s), 4.02 (2H, s), 7.13 (2H, d,
J=8.9Hz), 7.82-7.95 (6H, m), 9.27 (2H, brs), 11.51
(1H, s)
【0079】実施例54−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−ニトロジフェニルスルフィド塩酸塩の合成 (1) 4−アミノ−4’−ニトロジフェニルスルフィド 4−アミノチオフェノール(7.00g)、4−クロロ
ニトロベンゼン(8・81g)、炭酸カリウム(7.7
3g)、およびエタノールを用い、室温で16時間攪拌
する以外、実施例1− (1)と同様に合成した(収量 :
8.99 g,収率:71% )。
【0080】融点 : 142.5-144℃ IR (KBr) cm -1 : 3600-3200, 1620, 15701 H-NMR (DMSO-d6 ) : 5.72 (2H, s), 6.70 (2H, d, J=
8.5Hz), 7.15 (2H, d,J=9.0Hz), 7.24 (2H, d, J=8.5H
z), 8.09 (2H, d, J=9.0Hz)
【0081】(2) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−ニトロジフェニルスルフィド塩酸
塩 上記 (1)で得られた化合物(10.0g)、トリエチル
アミン(6.8ml)、塩化クロロアセチル(3.9m
l)、n−ブチルアミン(9.0ml)、およびヨウ化
ナトリウム(6.0g)を用い、実施例1−(3),(4) と
同様に合成を行った。得られた塩酸塩を、水、クロロホ
ルムでよく洗浄した後、ジメチルホルムアミド−エーテ
ルより結晶化した(収量 : 7.70 g,収率:54% )。
【0082】融点 : 267-273℃ IR (KBr) cm -1 : 3050, 2750, 1685, 1590, 1540,15
101 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.91 (3H, t, J=7.3Hz), 1.2-1.
4 (2H, m), 1.5-1.7 (2H, m), 2.97 (2H, t, J=7.6Hz),
4.02 (2H, s), 7.24 (2H, d, J=8.9Hz), 7.61(2H, d,
J=8.8Hz), 7.85 (2H, d, J=8.8Hz), 8.13 (2H, d, J=8.
9Hz), 9.28 (2H, brs), 11.35 (1H, brs)
【0083】実施例64−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−ニトロジフェニルスルホン塩酸塩の合成 (1) 4−アセトアミド−4’−ニトロジフェニルスル
ホン p−アセトアミドベンゼンスルフィン酸ナトリウム塩
(10.00g)のジメチルスルホキシド(60ml)
の溶液中に、4−クロロニトロベンゼン(7.12g)
を加え、90℃で16時間攪拌した。反応液を放冷した
後、水に注ぎ、しばらく攪拌した後に析出した結晶を濾
取した。これを水、メタノールで洗い、目的の化合物を
定量的に得た(収量 : 14.68g) 。
【0084】IR (KBr) cm -1 : 3460, 3390, 3105, 1
630, 1595, 1525, 15001 H-NMR (DMSO-d6 ) : 2.09 (3H, s), 7.83 (2H, d, J=
8.9Hz), 7.96 (2H, d,J=8.9Hz), 8.18 (2H, d, J=8.9H
z), 8.40 (2H, d, J=8.9Hz), 10.48 (1H, s)
【0085】(2) 4−アミノ−4’−ニトロジフェニ
ルスルホン 上記 (1)で得られた化合物(10.21g)をメタノー
ル(100ml)に懸濁し、3N HCl(50ml)
を加え、3時間加熱還流した。メタノールを減圧下留去
し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢
酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥し、溶媒を減圧下留去して目的の化合物を定量的に
得た(収量 : 8.87 g)
【0086】融点 : 172-173℃ IR (KBr) cm -1 : 3380, 3100, 1705, 1685, 1588, 1
5251 H-NMR (DMSO-d6 ) : 6.34 (2H, s), 6.67 (2H, d, J=
8.8Hz), 7.61 (2H, d,J=8.8Hz), 8.09 (2H, d, J=8.9H
z), 8.36 (2H, d, J=8.9Hz)
【0087】(3) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−ニトロジフェニルスルホン塩酸塩 上記 (2)で得られた化合物(7.8g)のクロロホルム
(200ml)溶液に、氷冷下攪拌しながらトリエチル
アミン(4.7ml)、塩化クロロアセチル(3.7m
l)を加えた。室温で1時間攪拌した後、n−ブチルア
ミン(6.9ml)、ヨウ化ナトリウム(5.04g)
を加え、室温で18時間攪拌し、その後シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)で
精製した。これをクロロホルム−ヘキサンで再結晶し、
黄色針状結晶を得た(収量 : 2.09 g,収率:19% )。
このうち、500mgをクロロホルムに溶かし、氷冷下
で1当量の塩酸−メタノールを加え、析出した固体を濾
取し、白色結晶を得た(収量 : 510 mg,収率:93%
)。
【0088】融点 : 258-262℃ (分解) IR (KBr) cm -1 : 2960, 2850, 2780, 1713, 1595, 1
5331 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.3Hz), 1.33
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.55-1.71 (2H, m), 2.91-3.00
(2H, m), 4.03 (2H, s), 7.92 (2H, d, J=8.9Hz), 8.03
(2H, d, J=8.9Hz), 8.21 (2H, d, J=8.8Hz), 8.41 (2
H, d, J=8.8Hz), 9.28 (2H, brs), 11.64 (1H, s)
【0089】実施例74−アミノ−4’−〔2−(n−ブチルアミノ)アセト
アミド〕ジフェニルスルフィド塩酸塩の合成 予め、実施例5−(2) で得られた塩酸塩を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液で処理し、クロロホルムで抽出するこ
とにより塩酸塩を中和し、本反応に用いた。中和した化
合物(4.0g)、酢酸(100ml)、および10%
バラジウム炭素(2.1g)を用い、実施例3−(3) と
同様に行った。得られたアミン体をクロロホルムに溶か
し、氷冷下で1当量の塩酸−メタノールを加え、析出し
た白色の固体を濾取し塩酸塩を得た(収量 : 1.7g,収
率:42% )。
【0090】融点 : 219-222℃ IR (KBr) cm -1 : 3400, 3300, 3200, 2740, 1670, 1
630, 1595, 15401 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.4Hz), 1.3-1.
4 (2H, m), 1.5-1.7 (2H, m), 2.93 (2H, t, J=7.8Hz),
3.91 (2H, s), 5.48 (2H, brs), 6.61 (2H, d,J=8.6H
z), 7.05 (2H, d, J=8.8Hz), 7.15 (2H, d, J=8.6Hz),
7.53 (2H, d, J=8.8Hz), 9.15 (2H, brs), 10.87 (2H,
brs)
【0091】実施例84−アミノ−4’−〔2−(n−ブチルアミノ)アセト
アミド〕ジフェニルスルホン塩酸塩の合成 実施例6−(3) で得た黄色針状結晶(2.71g)、1
0%パラジウム炭素(500mg)、およびメタノール
(300ml)を用い、実施例3−(3) と同様に合成を
行った。得られた化合物をクロロホルムおよびメタノー
ルに溶解し、氷冷下で、1当量の塩酸−メタノールを加
え、析出した結晶を濾取した(収量 : 2.29 g,収率:
83% )。
【0092】IR (KBr) cm -1 : 3330, 3180, 2950, 1
700, 1635, 1595, 1543, 15001 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.87 (3H, t, J=7.3Hz), 1.31
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.55-1.71 (2H, m), 2.84-3.07
(2H, m), 4.01 (2H, s), 5.31 (2H, brs), 6.67(2H, d,
J=8.7Hz), 7.55 (2H, d, J=8.7Hz), 7.83 (4H, s), 9.
28 (2H, brs), 11.44 (1H, s)
【0093】実施例94−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−メチルジフェニルスルフィド塩酸塩の合成 (1) 4−メチル−4’−ニトロジフェニルスルフィド 4−メチルチオフェノール(12.68g)、4−クロ
ロニトロベンゼン(10.00g)、炭酸カリウム
(1.14g)、およびエタノール(90ml)を用
い、実施例1−(1) と同様に合成を行った(収量 : 9.8
3 g,収率:50% )。
【0094】融点 : 80-81℃ IR (KBr) cm -1 : 1570, 15001 H-NMR (CDCl3 ) : 2.41 (3H, s), 7.12 (2H, d, J=9.
1Hz), 7.26(2H, d, J=8.0Hz), 7.43 (2H, d, J=8.0Hz),
8.03 (2H, d, J=9.1Hz)
【0095】(2) 4−アミノ−4’−メチルジフェニ
ルスルフィド 上記 (1)で得られた化合物(5.00g)、塩化第一ス
ズ・二水和物(13.81g)、エタノール(60m
l)、および塩酸(20ml)より、実施例1−(2) と
同様に合成し、目的化合物を定量的に得た(収量 : 5.3
7 g)。
【0096】IR (KBr) cm -1 : 3450, 3350, 1620, 1
5981 H-NMR (CDCl3 ) : 2.28 (3H, s), 6.64 (2H, d, J=8.
5Hz), 7.00-7.15 (4H,m), 7.26 (2H, d, J=8.5Hz)
【0097】(3) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−メチルジフェニルスルフィド塩酸
塩 上記 (2)で得られた化合物(5.37g)、トリエチル
アミン(2.8ml)、塩化クロロアセチル(1.6m
l)、n−ブチルアミン(5.0ml)、およびヨウ化
ナトリウム(3.06g)を用い、実施例1−(3),(4)
と同様に合成を行った。得られた化合物をクロロホルム
−ヘキサンより再結晶化し、白色結晶を得た(収量 :
1.07 g,収率:16% )。
【0098】融点 : 63-65℃ IR (KBr) cm -1 : 3300, 2930, 1685, 1595, 15251 H-NMR (DMSO-d6) : 0.87 (3H, t, J=7.0Hz), 1.21-1.
53 (4H, m), 2.27 (3H,s), 2.52 (2H, t, J=6.7Hz), 3.
28 (2H, s), 7.16 (4H, s), 7.30 (2H, d, J=8.6Hz),
7.66 (2H, d, J=8.6Hz)
【0099】実施例104−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−メチルジフェニルスルホン塩酸塩の合成 (1) 4−メチル−4’−ニトロジフェニルスルホン p−トルエンスルフィン酸ナトリウム塩(10.00
g)と4−クロロニトロベンゼン(6.30g)から、
実施例6−(1) と同様に合成した(収量 : 9.79g,収
率:88% )。
【0100】IR (KBr) cm -1 : 15201 H-NMR (DMSO-d6 ) : 2.39 (3H, s), 7.47 (2H, d, J=
8.3Hz), 7.91 (2H, d,J=8.3Hz), 8.20 (2H, d, J=8.8H
z), 8.39 (2H, d, J=8.8Hz)
【0101】(2) 4−アミノ−4’−メチルジフェニ
ルスルホン 上記 (1)で得られた化合物(5.00g)、10%パラ
ジウム炭素(500mg)、メタノール(500m
l)、および酢酸(100ml)から実施例3−(3) と
同様の方法に合成した(収量 : 1.77 g,収率:40%
)。
【0102】融点 : 183-185℃ IR (KBr) cm -1 : 3450, 3350, 1630, 15901 H-NMR (DMSO-d6 ) : 2.34 (3H, s), 6.14 (2H, s),
6.61 (2H, d, J=8.8Hz),7.35 (2H, d, J=8.2Hz), 7.53
(2H, d, J=8.8Hz), 7.71 (2H, d, J=8.2Hz)
【0103】(3) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−メチルジフェニルスルホン塩酸塩 上記 (2)で得られた化合物(2.31g)、トリエチル
アミン(1.6ml)、塩化クロロアセチル(0.9m
l)、n−ブチルアミン(2.3ml)、ヨウ化ナトリ
ウム(1.68g)、およびクロロホルム(100m
l)より、実施例1−(3),(4) と同様に合成した。得ら
れた生成物をクロロホルムに溶解し、氷冷下で、1当量
の塩酸−メタノールを加え、析出した結晶を濾取した
(収量 : 1.07 g,収率:29% )。
【0104】融点 : 238-242℃ IR (KBr) cm -1 : 3170, 2950, 1708, 1595, 15451 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.3Hz), 1.33
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.55-1.72 (2H, m), 2.36 (3H,
s), 2.91-3.00 (2H, m), 4.02 (2H, s), 7.42 (2H, d,
J=8.3Hz), 7.81 (2H, d, J=8.3Hz), 7.86 (2H, d, J=9.
1Hz), 7.93 (2H,d, J=9.1Hz), 9.28 (2H, s), 11.54 (1
H, s)
【0105】実施例114−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−シアノジフェニルスルフィド塩酸塩の合成 (1) 4−アミノ−4’−シアノジフェニルスルフィド 4−アミノチオフェノール(20.0g)、4−クロロ
ベンゾニトリル(20.0g)、および炭酸カリウム
(22.0g)をジメチルホルムアミド(300ml)
に懸濁し、窒素雰囲気下140℃で2時間攪拌した。反
応液を氷水にあけ、析出した固体を濾取し、淡黄色固体
を定量的に得た(収量 : 33.0 g) 。
【0106】IR (KBr) cm -1 : 3300, 2200, 1640, 1
590, 1490, 14801 H-NMR (DMSO-d6 ) : 5.70 (2H, brs), 6.67 (2H, d,
J=8.5Hz), 7.08 (2H, d, J=8.5Hz), 7.21 (2H, d, J=8.
5Hz), 7.87 (2H, d, J=8.5Hz)
【0107】(2) 4−(2−クロロアセトアミド)−
4’−シアノジフェニルスルフィド 上記 (1)で得られた化合物(10.0g)、トリエチル
アミン(8.1ml)、塩化クロロアセチル(4.6m
l)、およびクロロホルム(100ml)より実施例1
−(3) と同様に合成した(収量 : 12.0 g,収率:90%
)。
【0108】IR (KBr) cm -1 : 3250, 3180, 3100, 2
200, 1680, 1610, 1590, 1535, 1480 1H-NMR (DMSO-
d6 ) : 4.30 (2H, s), 7.18 (2H, d, J=8.6Hz), 7.56
(2H, d,J=8.7Hz), 7.7-7.8 (4H, m), 10.59 (1H, s)
【0109】(3) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−シアノジフェニルスルフィド塩酸
塩 上記(2) で得られた化合物(3.0g)、n−ブチルア
ミン(2.5ml)、ヨウ化ナトリウム(3.7g)、
およびクロロホルム(30ml)より、実施例1−(4)
と同様に合成した。得られた化合物をクロロホルムに溶
解し、氷冷下で1当量の塩酸−メタノールを加え、析出
した結晶を濾取した(収量 : 1.90 g,収率:62% )。
【0110】融点 : 247-250℃ IR (KBr) cm -1 : 3230, 3180, 3050, 2750, 2220, 1
690, 1590, 15401 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.90 (3H, t, J=7.2Hz), 1.2-1.
4 (2H, m), 1.5-1.7 (2H, m), 2.97 (2H, t, J=7.5Hz),
4.03 (2H, s), 7.18 (2H, d, J=8.5Hz), 7.57(2H, d,
J=8.6Hz), 7.73 (2H, d, J=8.5Hz), 7.83 (2H, d, J=8.
6Hz), 9.31 (2H, s), 11.37 (1H, s)
【0111】実施例124−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−シアノジフェニルスルホン塩酸塩の合成 (1) 4−(2−クロロアセトアミド)−4’−シアノ
ジフェニルスルホン 実施例11−(2) で得られた化合物(3.0g)、m−
クロロ過安息香酸(80%含有)(4.3g)、および
クロロホルム(100ml)より、実施例2−(1)と同
様に合成した(収量 : 2.67 g,収率:80%)。得られた
化合物はそのまま次の反応に用いた。
【0112】(2) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−シアノジフェニルスルホン塩酸塩 上記(1) で得られた化合物(2.67g)、n−ブチル
アミン(3.2ml)、ヨウ化ナトリウム(3.0
g)、クロロホルム(30ml)、およびジメチルホル
ムアミド(10ml)より、実施例2− (2)と同様に合
成した。得られた化合物をクロロホルムに溶解し、氷冷
下で、1当量の塩酸−メタノールを加え、析出した結晶
を濾取した(収量:2.3 g、収率56%)。
【0113】融点 : 253-255℃ IR (KBr) cm -1 : 3400, 3200, 2800, 2220, 1710, 1
595, 15401 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.89 (3H, t, J=7.2Hz), 1.2-1.
4 (2H, m), 1.5-1.7 (2H, m), 2.96 (2H, t, J=7.3Hz),
4.03 (2H, s), 7.91 (2H, d, J=8.9Hz), 8.02(2H, d,
J=8.9Hz), 8.12 (4H, s), 9.28 (2H, s), 11.62 (1H,
s)
【0114】実施例134−アセトアミド−4’−〔2−(n−ブチルアミノ)
アセトアミド〕ジフェニルスルフィド塩酸塩の合成 (1) 4−アセトアミド−4’−アミノジフェニルスル
フィド 4−アセトアミドチオフェノール(25g)、4−クロ
ロニトロベンゼン(21.2g)、炭酸カリウム(1
8.6g)、およびエタノール(250ml)を用い、
実施例1−(1) と同様に合成した(収率定量的)。得ら
れた化合物(10g)、10%パラジウム炭素(2.0
g)、およびメタノール(400ml)を用い、実施例
3−(3) と同様にニトロ基の還元を行った(収量 : 3.7
g,収率:46% )。
【0115】IR (KBr) cm -1 : 3280, 1680, 1640, 1
610, 1590, 1543, 14901 H-NMR (DMSO-d6 ) : 2.01 (3H, s), 5.46 (2H, s),
6.58 (2H, d, J=8.4Hz),7.02 (2H, d, J=8.6Hz), 7.13
(2H, d, J=8.4Hz), 7.47 (2H, d, J=8.6Hz), 9.93 (1H,
s)
【0116】(2) 4−アセトアミド−4’−(2−ク
ロロアセトアミド)ジフェニルスルフィド 上記 (1)で得られた化合物(15.06g)、トリエチ
ルアミン(8.1ml)、塩化クロロアセチル(5.1
ml)、およびクロロホルム(500ml)より、実施
例1−(3) と同様に合成した。反応液に析出してきた固
体を濾取し、目的物を得た(収量 : 11.86g,収率:61
% )。
【0117】IR (KBr) cm -1 : 3270, 1655, 1590, 1
5101 H-NMR (DMSO-d6 ) : 2.08 (3H, s), 4.29 (2H, s),
7.28 (2H, d, J=8.5Hz),7.30 (2H, d, J=8.5Hz), 7,63
(2H, d, J=8.5Hz), 7.64 (2H, d, J=8.5Hz), 10.13 (1
H, s), 10.50 (1H, s)
【0118】(3) 4−アセトアミド−4’−〔2−
(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕ジフェニルスルフ
ィド塩酸塩 上記(2) で得られた化合物(6.00g)、n−ブチル
アミン(4.4ml)、ヨウ化ナトリウム(2.68
g)、およびテトラヒドロフラン(300ml)より、
実施例1−(4) と同様に合成した(収量 : 1.83 g,収
率:25% )。
【0119】融点 : 257.5-261℃ (分解) IR (KBr) cm -1 : 2930, 1660, 1593, 15351 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.89 (3H, t, J=7.3Hz), 1.33
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.52-1.89 (2H, m), 2.05 (3H,
s), 2.86-2.95 (2H, m), 3.89 (2H, s), 7.26 (2H, d,
J=8.6Hz), 7.28 (2H, d, J=8.6Hz), 7.83 (4H, d, J=8.
6Hz), 10.24 (1H,s), 10.92 (1H, s)
【0120】実施例144−アセトアミド−4’−〔2−(n−ブチルアミノ)
アセトアミド〕ジフェニルスルホン塩酸塩の合成 (1) 4−アセトアミド−4’−アミノジフェニルスル
ホン 実施例6−(1) で得られた化合物(5.00g)、メタ
ノール(800ml)、酢酸(200ml)、および1
0%パラジウム炭素(500mg)を用い、実施例3−
(3) と同様に合成を行った(収量 : 1.32 g,収率:29
% )。
【0121】融点 : 244-246℃ (分解) IR (KBr) cm -1 : 3350, 1700, 1620, 1590, 15201 H-NMR (DMSO-d6 ) : 2.07 (3H, s), 6.14 (2H, d, J=
8.8Hz), 6.62 (2H, d,J=8.8Hz), 7.52 (2H, d, J=8.8H
z), 7.7-7.9 (4H, m), 10.35 (1H, s)
【0122】(2) 4−アセトアミド−4’−〔2−
(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕ジフェニルスルホ
ン塩酸塩 上記(1) で得られた化合物(3.12g)、トリエチル
アミン(1.8ml)、塩化クロロアセチル(2.1m
l)、n−ブチルアミン(2.6ml)、ヨウ化ナトリ
ウム(1.93g)、クロロホルム(100ml)、テ
トラヒドロフラン(100ml)、およびジメチルホル
ムアミド(20ml)より、実施例1−(3),(4) と同様
に合成した。得られた化合物をクロロホルムおよびメタ
ノールに溶解し、氷冷下で、1当量の塩酸−メタノール
を加え、析出した結晶を濾取した(収量 : 240mg,収
率:5%)。
【0123】融点 : 268-270℃(分解) IR (KBr) cm -1 : 3100, 3030, 1705, 1598, 15331 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.3Hz), 1.32
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.52-1.71 (2H, m), 2.08 (3H,
s), 2.84-3.07 (2H, m), 4.00 (2H, s), 7.77-7.86 (6
H, m), 7.92 (2H, d, J=9.0Hz), 9.16 (2H, brs), 10.5
5 (1H, s), 11.35(1H, s)
【0124】実施例154−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−ジメチルアミノジフェニルスルフィド塩酸塩の合成 (1) 4−アミノ−4’−ニトロジフェニルスルフィド 4−アミノチオフェノール(7.00g)、4−クロロ
ニトロベンゼン(8.81g)、炭酸カリウム(9.5
5g)、およびエタノール(80ml)から、実施例1
−(1) と同様に合成した(収量 : 8.99 g,収率:71%
)。
【0125】融点 : 142.5-144℃ IR (KBr) cm -1 : 3600-3200, 1620, 15701 H-NMR (DMSO-d6 ) : 5.72 (2H, s), 6.70 (2H, d, J=
8.5Hz), 7.15 (2H, d,J=9.0Hz), 7.24 (2H, d, J=8.5H
z), 8.09 (2H, d, J=9.0Hz)
【0126】(2) 4−ジメチルアミノ−4’−ニトロ
ジフェニルスルフィド 上記(1) で得られた化合物(11.00g)をメタノー
ル(350ml)およびテトラヒドロフラン(50m
l)に溶かし、37%ホルムアルデヒド(16.7m
l)を加え、5分間攪拌した後、シアノ水素化ほう素ナ
トリウム(95%含有)(8.87g)を少しずつ加え
た。少量の酢酸で反応液のpHを中性に調整した。室温
で3時間攪拌した後、反応液を減圧下濃縮し、残渣を酢
酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄、
無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下濃縮した。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム)で精製し、ジメチル体を得た(収量 : 2.48 g,収
率:20% )。
【0127】IR (KBr) cm -1 : 1593, 15001 H-NMR (DMSO-d6 ) : 2.99 (6H, s), 6.83 (2H, d, J=
9.0Hz), 7.15 (2H, d,J=9.0Hz), 7.39 (2H, d, J=9.0H
z), 8.10 (2H, d, J=9.0Hz)
【0128】(3) 4−アミノ−4’−ジメチルアミノ
ジフェニルスルフィド 上記(2) で得られた化合物(7.92g)、10%パラ
ジウム炭素(4.0g)、およびメタノール(300m
l)より、実施例3−(3) と同様に合成した(収量 :
4.96 g,収率:70% )。
【0129】IR (KBr) cm -1 : 3450, 3340, 1590, 1
4931 H-NMR (DMSO-d6 ) : 2.86 (6H, s), 5.27 (2H, s),
6.51 (2H, d, J=8.5Hz),6.65 (2H, d, J=9.0Hz), 7.02
(2H, d, J=8.5Hz), 7.10 (2H, d, J=9.0Hz)
【0130】(4) 4−(2−クロロアセトアミド)−
4’−ジメチルアミノジフェニルスルフィド 上記(3) で得られた化合物(4.94g)、トリエチル
アミン(3.1ml)、塩化クロロアセチル(1.8m
l)、およびジクロロメタン(150ml)より、実施
例1−(3) と同様に合成した(収量 : 5.27 g,収率:
81% )。
【0131】IR (KBr) cm -1 : 3270, 1680, 1593, 1
523, 15031 H-NMR (DMSO-d6 ) : 2.93 (6H, s), 4.23 (2H, s),
6.74 (2H, d, J=8.9Hz),7.07 (2H, d, J=8.7Hz), 7.29
(2H, d, J=8.9Hz), 7.50 (2H, d, J=8.7Hz), 10.32 (1
H, s)
【0132】(5) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−ジメチルアミノジフェニルスルフ
ィド塩酸塩 上記(4) で得られた化合物(1.50g)、n−ブチル
アミン(1.0ml)、ヨウ化ナトリウム(700m
g)、およびクロロホルム(70ml)より、実施例1
−(4) と同様に合成した(収量 : 248mg,収率:13%
)。
【0133】融点 : 231-233℃ IR (KBr) cm -1 : 3040, 2940, 2760, 1680, 1593, 1
540, 14901 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.3Hz), 1.32
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.54-1.71 (2H, m), 2.88-2.97
(2H, m), 2.93 (6H, s), 3.93 (2H, s), 6.74 (2H, d,
J=8.8Hz), 7.08 (2H, d, J=8.7Hz), 7.29 (2H, d, J=8.
8Hz), 7.56 (2H,d, J=8.7Hz), 9.22 (2H, brs), 10.98
(1H, s)
【0134】実施例164−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−ジメチルアミノジフェニルスルホン塩酸塩の合成 (1) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕
−4’−ジメチルアミノジフェニルスルホン塩酸塩 実施例15−(4) で得られた化合物(3.23g)のジ
クロロメタン(150ml)溶液中に、m−クロロ過安
息香酸(80%含有)(4.78g)を加え、30分間
攪拌した後、析出してきた白色の固体を濾取した。この
固体をテトラヒドロフラン(200ml)、ジメチルホ
ルムアミド(50ml)、およびジメチルスルホキシド
(100ml)に溶かし、n−ブチルアミン(4.0m
l)を加え室温で16時間、加熱還流40時間した。反
応液をクロロホルムで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄、
無水硫酸マグネシウム上で乾燥し減圧下濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
−メタノール)で精製した。精製した化合物をクロロホ
ルムに溶かし氷冷下で1等量の塩酸−メタノールを加
え、しばらく攪拌した後ヘキサンを加えて析出させた固
体を濾取した。これをエタノールより結晶化し塩酸塩を
得た(収量 : 257mg,収率:6%)。
【0135】融点 : 186-191℃ IR (KBr) cm -1 : 3410, 2970, 1713, 1593, 15431 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.89 (3H, t, J=7.3Hz), 1.33
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.54-1.72 (2H, m), 2.73 (6H,
s), 2.90-2.99 (2H, m), 4.01 (2H, s), 7.20 (2H, d,
J=8.9Hz), 7.82-7.94 (6H, m), 9.20 (2H, s), 11.42
(1H, s)
【0136】実施例174−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕ジフェ
ニルスルフィド塩酸塩の合成 (1) 4−ニトロジフェニルスルフィド チオフェノール(25.5g)、4−クロロニトロベン
ゼン(21.6g)、炭酸カリウム(20.9g)、お
よびエタノール(300ml)より、実施例1−(1) と
同様に合成した(収量 : 35.0 g,収率:79% )。
【0137】IR (KBr) cm -1 : 1570, 15001 H-NMR (DMSO-d6 ) : 7.29 (2H, d, J=9.1Hz), 7.5-7.
6 (5H, m), 8.15 (2H,d, J=9.1Hz)
【0138】(2) 4−アミノジフェニルスルフィド 上記(1) で得られた化合物(30.0g)、10%パラ
ジウム炭素(5.0g)、および酢酸(200ml)よ
り、実施例3−(3) と同様に合成した(収量 :10.8
g,収率:41% )。
【0139】IR (KBr) cm -1 : 3400, 1610, 1590, 1
4901 H-NMR (DMSO-d6 ) : 5.54 (2H, s), 6.62 (2H, d, J=
8.6Hz), 6.9-7.3 (7H,m)
【0140】(3) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕ジフェニルスルフィド塩酸塩 上記(2) で得られた化合物(3.6g)、トリエチルア
ミン(7.5ml)、塩化クロロアセチル(2.6m
l)、n−ブチルアミン(5.0ml)、ヨウ化ナトリ
ウム(2.7g)、およびクロロホルム(50ml)よ
り、実施例1−(3),(4) と同様に合成した。得られた化
合物をクロロホルムに溶解し、氷冷下で、1当量の塩酸
−メタノールを加え、析出した結晶を濾取した(収量 :
1.22 g,収率:19% )。
【0141】融点 : 215-217℃ IR (KBr) cm -1 : 3400, 3150, 3050, 2700, 1700, 1
585, 15301 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.89 (3H, t, J=7.3Hz), 1.2-1.
4 (2H, m), 1.5-1.7 (2H, m), 2.95 (2H, t, J=8.0Hz),
3.98 (2H, s), 7.1-7.4 (5H, m), 7.41 (2H, d, J=8.6
Hz), 7.71 (2H, d, J=8.6Hz), 9.26 (2H, brs), 11.19
(1H, s)
【0142】実施例184−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕ジフェ
ニルスルホン塩酸塩の合成
【0143】(1) 4−(2−クロロアセトアミド)ジ
フェニルスルフィド 実施例17−(2) で得られた化合物(6.2g)、トリ
エチルアミン(6.5ml)、塩化クロロアセチル
(3.7ml)、およびクロロホルム(50ml)よ
り、実施例1−(3) と同様に合成した(収量 : 8.50
g)。得られた化合物はそのまま次の反応に用いた。
【0144】(2) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕ジフェニルスルホン塩酸塩 上記(1) で得られた化合物(2.0g)、およびm−ク
ロロ過安息香酸(80%含有)(3.20g)を用い
て、実施例2−(1) と同様な手法により、スルホンへ変
換した。得られた化合物、クロロホルム(20ml)、
n−ブチルアミン(1.8ml)、およびヨウ化ナトリ
ウム(2.7g)を室温で2日間攪拌した。反応液をク
ロロホルムで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸
マグネシウム上で乾燥し減圧下濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノ
ール)で精製した。これをクロロホルムに溶かし氷冷下
で1当量の塩酸−メタノールを加え、析出した固体を濾
取し、塩酸塩を得た(収量 :1.07 g,収率:39% )。
【0145】融点 : 256-258℃ IR (KBr) cm -1 : 3400, 3150, 1700, 1590, 15401 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.2Hz), 1.2-1.
4 (2H, m), 1.5-1.8 (2H, m), 2.51 (2H, m), 4.02 (2
H, s), 7.5-7.7 (3H, m), 7.8-8.0 (6H, m), 9.27 (2H,
brs), 11.55 (1H, s)
【0146】実施例194−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−(トリフルオロメチル)ジフェニルスルフィド塩酸塩
の合成 (1) 4−アミノ−4’−(トリフルオロメチル)ジフ
ェニルスルフィド 4−アミノチオフェノール(23.31g)、1−クロ
ロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(33.63
g)、炭酸カリウム(25.73g)、およびジメチル
ホルムアミド(100ml)より、実施例11− (1)と
同様に合成した(収量 : 28.98g,収率:58% )。
【0147】融点 : 96.5-98.5℃ IR (KBr) cm -1 : 3490, 3400, 1620, 1600, 14931 H-NMR (CDCl3 ) : 3.89 (2H, brs), 6.71 (2H, d, J=
8.6Hz), 7.11(2H, d, J=8.6Hz), 7.33 (2H, d, J=8.6H
z), 7.41 (2H, d, J=8.6Hz)
【0148】(2) 4−(2−クロロアセトアミド)−
4’−(トリフルオロメチル)ジフェニルスルフィド 上記(1) で得られた化合物(32.10g)、トリエチ
ルアミン(18.3ml)、塩化クロロアセチル(1
0.4ml)、およびクロロホルム(250ml)よ
り、実施例1−(3) と同様に合成した(収量 : 27.96
g,収率:68% )。
【0149】IR (KBr) cm -1 : 3270, 1670, 1605, 1
535, 14901 H-NMR (CDCl3 ) : 4.21 (2H, s), 7.22 (2H, d, J=8.
2Hz), 7.44-7.51 (4H,m), 7.62 (2H, d, J=8.9Hz), 8.3
4 (1H, brs)
【0150】(3) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−(トリフルオロメチル)ジフェニ
ルスルフィド塩酸塩 上記(2) で得られた化合物(10.0g)、n−ブチル
アミン(6.3ml)、ヨウ化ナトリウム(4.76
g)、およびクロロホルム(200ml)より、実施例
1−(4) と同様に合成した(収量 : 1.90 g,収率:16
%)。
【0151】融点 : 230-233℃ IR (KBr) cm -1 : 3330, 2950, 2780, 1685, 1600, 1
5381 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.90 (3H, t, J=7.3Hz), 1.35
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.58-1.77 (2H, m), 2.93-3.01
(2H, m), 4.02 (2H, s), 7.26 (2H, d, J=8.3Hz), 7.56
(2H, d, J=8.6Hz), 7.64 (2H, d, J=8.3Hz), 7.82 (2
H, d, J=8.6Hz), 9.31 (2H, s), 11.34 (1H, s)
【0152】実施例204−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−(トリフルオロメチル)ジフェニルスルホン塩酸塩の
合成 (1) 4−(2−クロロアセトアミド)−4’−(トリ
フルオロメチル)ジフェニルスルホン 実施例19−(2) で得られた化合物(3.0g)、m-ク
ロロ過安息香酸(80%含有)(6.24g)、および
ジクロロメタン(300ml)より、実施例2−(1) と
同様に合成した(収量 : 3.72 g,収率:68% )。
【0153】1H-NMR (DMSO-d6 ) : 4.34 (2H, s), 7.8
7 (2H, d, J=8.9Hz), 8.01 (2H, d,J=8.4Hz), 8.02 (2
H, d, J=8.9Hz), 8.18 (2H, d, J=8.4Hz), 10.83 (1H,
brs)
【0154】(2) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−(トリフルオロメチル)ジフェニ
ルスルホン塩酸塩 上記(1) で得られた化合物(3.72g)、n−ブチル
アミン(3.6ml)、ヨウ化ナトリウム(1.48
g)、およびテトラヒドロフラン(150ml)より、
実施例1−(4) と同様に合成した(収量 : 1.60 g,収
率:36%)。
【0155】融点 : 234-237℃ IR (KBr) cm -1 : 2980, 2800, 1713, 1595, 15401 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.89 (3H, t, J=7.3Hz), 1.33
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.58-1.79 (2H, m), 2.93-3.01
(2H, m), 4.06 (2H, s), 7.93 (2H, d, J=8.9Hz), 8.02
(2H, d, J=8.3Hz), 8.03 (2H, d, J=8.9Hz), 8.18 (2
H, d, J=8.3Hz), 9.32 (2H, s), 11.67 (1H, s)
【0156】実施例214−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−(1H−テトラゾール−5−イル)ジフェニルスルフ
ィド塩酸塩の合成 (1) 4−アミノ−4’−(1H−テトラゾール−5−
イル)ジフェニルスルフィド 実施例11−(1) で得られた化合物(6.0g)、アジ
化ナトリウム(8.4g)、塩化ピリジニウム(15.
6g)、およびジメチルホルムアミド(40ml)の懸
濁液を100℃で15時間攪拌した。真空ポンプを用い
溶媒を留去した後に、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル−メタノール)で精製し、目的の化合
物を得た(収量 : 1.90 g,収率:27% )。
【0157】IR (KBr) cm -1 : 3400, 3300, 2700, 1
640, 1600, 1555, 14801 H-NMR (DMSO-d6 ) : 6.68 (2H, d, J=8.5Hz), 7.17
(2H, d, J=8.5Hz), 7.23(2H, d, J=8.5Hz), 7.89 (2H,
d, J=8.5Hz)
【0158】(2) 4−(2−クロロアセトアミド)−
4’−(1H−テトラゾール−5−イル)ジフェニルス
ルフィド 上記(1) で得られた化合物(1.0g)、トリエチルア
ミン(1.2ml)、塩化クロロアセチル(0.66m
l)、およびクロロホルム(30ml)より、実施例1
−(3) と同様に合成した(収量 : 660mg,収率:54%
)。
【0159】IR (KBr) cm -1 : 3300, 1680, 1605, 1
590, 15201 H-NMR (DMSO-d6 ) : 4.30 (2H, s), 7.32 (2H, d, J=
8.3Hz), 7.53 (2H, d,J=8.5Hz), 7.73 (2H, d, J=8.5H
z), 7.96 (2H, d, J=8.3Hz), 10.59 (1H, s)
【0160】(3) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−(1H−テトラゾール−5−イ
ル)ジフェニルスルフィド塩酸塩 上記(2) で得られた化合物(660mg)、n−ブチル
アミン(0.8ml)、ヨウ化ナトリウム(750m
g)、クロロホルム(10ml)、およびジメチルホル
ムアミド(10ml)より、実施例1−(4) に合成し
た。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル−メタノール)で精製し、
ブチルアミノ体を得た(収量: 560mg, 収率:78%)
。これをメタノールに溶かし、氷冷下で1当量の塩酸
−メタノール処理し、しばらく攪拌した後エーテルを加
えて析出させた塩酸塩を濾取した(収量 : 480mg,収
率:78%)。
【0161】融点 : 230-235℃ IR (KBr) cm -1 : 3450, 2850, 2500, 1675, 1600, 1
5351 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.90 (3H, t, J=7.3Hz), 1.3-1.
4 (2H, m), 1.6-1.7 (2H, m), 2.97 (2H, d, J=8.1Hz),
4.01 (2H, s), 7.31 (2H, d, J=8.5Hz), 7.74(2H, d,
J=8.6Hz), 7.81 (2H, d, J=8.6Hz), 8.07 (2H, d, J=8.
5Hz), 9.40 (1H, brs), 11.33 (1H, s)
【0162】実施例224−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−(1H−テトラゾール−5−イル)ジフェニルスルホ
ン塩酸塩の合成 (1) 4−(2−クロロアセトアミド)−4’−(1H
−テトラゾール−5−イル)ジフェニルスルホン 実施例21−(2) で得られた化合物(2.1g)、m−
クロロ過安息香酸(80%含有)(2.6g)、および
ジメチルホルムアミド(20ml)より実施例2−(1)
と同様の方法で合成した(収量 : 2.2g,収率:96%
)。
【0163】1H-NMR (DMSO-d6 ) : 4.30 (2H, s), 7.5
-8.4 (8H, m), 10.59 (1H, s)
【0164】(2) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−(1H−テトラゾール−5−イ
ル)ジフェニルスルホン塩酸塩 上記(1) で得られた化合物(2.2g)、n−ブチルア
ミン(1.5ml)、ヨウ化ナトリウム(0.96
g)、クロロホルム(10ml)、およびジメチルホル
ムアミド(10ml)より、実施例1−(4) に合成し
た。得られた化合物をメタノールに溶解し、1当量の塩
酸−メタノールを加え、析出した結晶を濾取した(収量
: 440mg,収率:83%)。
【0165】融点 : 176-185℃ IR (KBr) cm -1 : 3350, 2950, 1700, 1590, 15401 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.89 (3H, t, J=7.3Hz), 1.2-1.
3 (2H, m), 1.5-1.6 (2H, m), 2.85-3.07 (2H, m), 4.0
2 (2H, s), 7.89 (2H, d, J=8.9Hz), 8.03 (2H,d, J=8.
9Hz), 8.17 (2H, d, J=8.5Hz), 8.33 (2H, d, J=8.5H
z), 9.15 (2H, brs), 11.40 (1H, s)
【0166】実施例234−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−(メチルスルホニル)ジフェニルスルフィド塩酸塩の
合成 (1) 4−アミノ−4’−(メチルスルホニル)ジフェ
ニルスルフィド 4−アミノチオフェノール(11.33g)、4−クロ
ロフェニルメチルスルホン(17.26g)、炭酸カリ
ウム(12.51g)、およびジメチルホルムアミド
(100ml)より、実施例11−(1) と同様の方法で
合成した(収量 :21.19g,収率:84% )。
【0167】IR (KBr) cm -1 : 3470, 3370, 1635, 1
595, 1573, 14931 H-NMR (DMSO-d6 ) : 3.15 (3H, s), 5.69 (2H, s),
6.67 (2H, d, J=8.5Hz),7.16 (2H, d, J=8.6Hz), 7.22
(2H, d, J=8.5Hz), 7.75 (2H, d, J=8.6Hz)
【0168】(2) 4−(2−クロロアセトアミド)−
4’−(メチルスルホニル)ジフェニルスルフィド 上記 (1)で得られた化合物(23.25g)、トリエチ
ルアミン(12.8ml)、塩化クロロアセチル(7.
3ml)、およびクロロホルム(1000ml)より、
実施例1−(3) と同様の方法で合成した(収量 : 16.99
g,収率:57%)。
【0169】IR (KBr) cm -1 : 3310, 1700, 1590, 1
5301 H-NMR (DMSO-d6 ) : 3.18 (3H, s), 4.31 (2H, s),
7.27 (2H, d, J=8.5Hz),7.56 (2H, d, J=8.6Hz), 7.73-
7.84 (4H, m), 10.59 (1H, s)
【0170】(3) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−(メチルスルホニル)ジフェニル
スルフィド塩酸塩 上記(2) で得られた化合物(7.00g)、n−ブチル
アミン(4.3ml)、ヨウ化ナトリウム(2.95
g)、およびクロロホルム(130ml)より、実施例
1−(4) と同様に合成した(収量 : 4.14 g,収率:49
% )。
【0171】融点 : 186-189℃ IR (KBr) cm -1 : 3120-2600, 1685, 1593, 1578, 15
331 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.90 (3H, t, J=7.3Hz), 1.34
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.57-1.78 (2H, m), 2.93-3.04
(2H, m), 3.18 (3H, s), 4.03 (2H, s), 7.27 (2H, d,
J=8.5Hz), 7.58 (2H, d, J=8.6Hz), 7.81 (2H, d, J=8.
5Hz), 7.83 (2H,d, J=8.6Hz), 9.31 (2H, brs), 11.37
(1H, s)
【0172】実施例244−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−(メチルスルホニル)ジフェニルスルホン塩酸塩の合
【0173】(1) 4−(2−クロロアセトアミド)−
4’−(メチルスルホニル)ジフェニルスルホン 実施例23−(2) で得られた化合物(9.54g)、m
−クロロ過安息香酸(80%含有)(11.67g)、
およびクロロホルム(150ml)より、実施例2−
(1) と同様に合成した(収量 : 7.80 g,収率:75%
)。
【0174】IR (KBr) cm -1 : 3310, 1660, 1595, 1
5281 H-NMR (DMSO-d6 ) : 3.29 (3H, s), 4.31 (2H, s),
7.84 (2H, d, J=8.8Hz),8.01 (2H, d, J=8.8Hz), 8.15
(2H, d, J=8.9Hz), 8.21 (2H, d, J=8.9Hz), 10.80 (1
H, s)
【0175】(2) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−(メチルスルホニル)ジフェニル
スルホン塩酸塩 上記(1) で得られた化合物(7.39g)、n−ブチル
アミン(4.2ml)、ヨウ化ナトリウム(2.68
g)、およびジメチルホルムアミド(200ml)よ
り、実施例1−(4) と同様の方法で合成した(収量 :
1.68 g,収率:19%)。
【0176】融点 : 263-267℃ IR (KBr) cm -1 : 2950, 1703, 1598, 15451 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.3Hz), 1.33
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.54-1.71 (2H, m), 2.87-3.05
(2H, m), 3.30 (3H, s), 4.02 (2H, s), 7.91 (2H, d,
J=8.9Hz), 8.03 (2H, d, J=8.9Hz), 8.16 (2H, d, J=8.
8Hz), 8.22 (2H,d, J=8.8Hz), 9.25 (2H, brs), 11.58
(1H, s)
【0177】実施例254−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−カルバモイルジフェニルスルフィド塩酸塩 (1) 4−アミノ−4’−カルバモイルジフェニルスル
フィド 実施例11−(1) で得られた化合物(10.00g)と
水(15ml)−濃硫酸(30ml)を反応容器に入
れ、110℃で1時間加熱した。反応液を冷水にあけて
中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下濃縮し
固体を得た(収量 : 10.54g,収率:98%)。
【0178】IR (KBr) cm -1 : 3410, 3200, 1640, 1
595, 14951 H-NMR (DMSO-d6 ) : 5.61 (2H, s), 6.65 (2H, d, J=
8.4Hz), 7.00 (2H, d,J=8.4Hz), 7.20 (2H, d, J=8.4H
z), 7.29 (1H, brs), 7.73 (2H, d, J=8.4Hz),7.88 (1
H, brs)
【0179】(2) 4−(2−クロロアセトアミド)−
4’−カルバモイルジフェニルスルフィド 上記(1) で得られた化合物(10.94g)、トリエチ
ルアミン(6.9ml)、塩化クロロアセチル(4.9
ml)、クロロホルム(200ml)、およびジメチル
ホルムアミド(100ml)より、実施例1−(3) と同
様に合成した(収量 : 10.84g,収率:75% )。
【0180】IR (KBr) cm -1 : 3400, 3280, 3170, 1
645, 1595, 15201 H-NMR (DMSO-d6 ) : 4.32 (2H, s), 7.18 (2H, d, J=
8.4Hz), 7.39 (1H, brs), 7.49 (2H, d, J=8.6Hz), 7.7
3 (2H, d, J=8.6Hz), 7.82 (2H, d, J=8.4Hz),7.98 (1
H, brs), 10.63 (1H, s)
【0181】(3) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−カルバモイルジフェニルスルフィ
ド塩酸塩 上記(2) で得られた化合物(4.00g)、n−ブチル
アミン(3.1ml)、ヨウ化ナトリウム(1.87
g)、およびジメチルホルムアミド(30ml)より、
実施例1−(4) と同様に合成した(収量 : 1.12 g,収
率:23% )。
【0182】融点 : 258-260℃ IR (KBr) cm -1 : 3320, 3170, 2920, 2750, 1675, 1
653, 1620, 1595, 1535 1H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.90 (3
H, t, J=7.3Hz), 1.34 (2H, sext, J=7.3Hz), 1.57-1.7
6 (2H, m), 2.92-3.01 (2H, m), 4.00 (2H, s), 7.17
(2H, d, J=8.5Hz), 7.38 (1H, brs), 7.50 (2H, d, J=
8.6Hz), 7.74-7.84 (4H, m), 7.99 (1H, brs), 9.24 (2
H, brs), 11.22 (1H, s)
【0183】実施例264−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミド〕−4’
−カルバモイルジフェニルスルホン塩酸塩
【0184】(1) 4−(2−クロロアセトアミド)−
4’−カルバモイルジフェニルスルホン 実施例25−(2) で得られた化合物(6.22g)、m
−クロロ過安息香酸(80%含有)(8.78g)、お
よびジメチルホルムアミド(40ml)より、実施例2
−(1) と同様に合成した(収量 : 6.46 g,収率:94%
)。
【0185】IR (KBr) cm -1 : 3460, 3330, 3250, 1
680, 1590, 15401 H-NMR (DMSO-d6 ) : 4.30 (2H, s), 7.66 (1H, brs),
7.82 (2H, d, J=8.8Hz), 7.97 (2H, d, J=8.8Hz), 8.0
0 (2H, d, J=9.1Hz), 8.05 (2H, d, J=9.1Hz),8.19 (1
H, brs), 10.77 (1H, s)
【0186】(2) 4−〔2−(n−ブチルアミノ)ア
セトアミド〕−4’−カルバモイルジフェニルスルホン
塩酸塩 上記(1) で得られた化合物(5.43g)、n−ブチル
アミン(3.3ml)、ヨウ化ナトリウム(2.31
g)、およびジメチルホルムアミド(30ml)より、
実施例1−(4) と同様に合成した(収量 : 2.88 g,収
率:44% )。
【0187】融点 : 264-267℃ IR (KBr) cm -1 : 3440, 3170, 2930, 1675, 1593, 1
5401 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.3Hz), 1.32
(2H, sext, J=7.3Hz), 1.55-1.75 (2H, m), 2.85-3.07
(2H, m), 4.02 (2H, s), 7.68 (1H, brs), 7.89(2H, d,
J=9.0Hz), 8.00 (2H, d, J=9.0Hz), 8.01 (2H, d, J=
8.7Hz), 8.08 (2H, d, J=8.7Hz), 8.25 (1H, brs), 9.2
6 (2H, brs), 11.55 (1H, s)
【0188】実施例274−〔2−(n−ブチルアミノ)エチルアミノ〕−4’
−ニトロジフェニルスルフィドの合成 実施例5−(2) で得られた化合物を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水で中和し、クロロホルムで抽出した化合物(2.
97g)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液中に、
氷冷下、10Mボラン−メチルスルフィド錯塩(1.9
ml)を加え、80〜90℃で3時間加熱還流した。反
応液を氷冷、攪拌しながら塩酸−メタノール(20m
l)を滴下し、再び80〜90℃で30分加熱した。反
応液を減圧下濃縮し、残渣を水にあけ炭酸水素ナトリウ
ムで中和した。酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥、減圧下濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム−メタノール)で精製、エーテル−ヘキサン
より再結晶化し、黄色結晶を得た(収量 : 1.19 g,収
率:42% )。
【0189】融点 : 70-71℃ IR (KBr) cm -1 : 1595, 1575, 15001 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.88 (3H, t, J=7.0Hz), 1.21-
1.50 (4H, m), 2.53 (2H, t, J=6.8Hz), 2.72 (2H, t,
J=6.1Hz), 3.14 (2H, dt, J=5.3, 6.1Hz), 6.21(1H, t,
J=5.3Hz), 6.71 (2H, d, J=8.6Hz), 7.15 (2H, d, J=
9.0Hz), 7.29 (2H, d, J=8.6Hz), 8.09 (2H, d, J=9.0H
z)
【0190】実施例284−〔2−(n−ブチルアミノ)エチルアミノ〕−4’
−クロロジフェニルスルホン塩酸塩の合成 実施例1−(4) で得られた化合物(3.69g)を用
い、実施例27と同様に合成を行った。得られた化合物
をクロロホルム−ヘキサンより再結晶化し、白色結晶を
得た(収量 : 2.65 g,収率:75% )。
【0191】融点 : 77.5-78.5℃ IR (KBr) cm -1 : 3400, 2920, 1600, 15251 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.85 (3H, t, J=7.0Hz), 1.19-
1.50 (4H, m), 1.63 (1H, brs), 2.49 (2H, t, J=6.8H
z), 2.67 (2H, t, J=6.3Hz), 3.13 (2H, dt, J=5.3, 6.
3Hz), 6.67 (2H, d, J=8.9Hz), 6.76 (1H, t, J=5.3H
z), 7.60 (2H, d, J=8.9Hz), 7.63 (2H, d, J=8.6Hz),
7.86 (2H, d, J=8.6Hz)
【0192】実施例294−〔2−(N−n−ブチル,N−メチルアミノ)アセ
トアミド〕−4’−シアノジフェニルスルホン塩酸塩の
合成 実施例12−(1) で得られた化合物(3.0g)、N−
メチルブチルアミン(4.1ml)、ヨウ化ナトリウム
(1.5g)、クロロホルム(30ml)、およびジメ
チルホルムアミド(10ml)を用い、実施例12−
(2) と同様に合成を行った(収量 : 2.53 g,収率:52
% )。
【0193】融点 : 184-189℃ IR (KBr) cm -1 : 3400, 3220, 3100, 3050, 2600, 2
230, 1710, 1595, 1540 1H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.89 (3
H, t, J=7.2Hz), 1.2-1.4 (2H, m), 1.5-1.8 (2H, m),
2.88 (3H, s), 3.1-3.2 (2H, m), 4.28 (2H, s), 7.94
(2H, d, J=9Hz),8.03 (2H, d, J=9Hz), 8.12 (4H, s),
10.23 (1H, brs), 11.86 (2H, brs)
【0194】実施例304−〔N−〔2−(n−ブチルアミノ)アセチル〕−N
−メチルアミノ〕−4’−シアノジフェニルスルホン塩
酸塩 (1) 4−シアノ−4’−メチルアミノジフェニルスル
フィド 実施例11−(1) で得られた化合物(10.0g)、シ
アノ水素化ほう素ナトリウム(8.8g)、37%ホル
ムアルデヒド(16.6g)、およびメタノール(20
0ml)を用い、実施例15−(2) と同様に合成を行っ
た(収量 : 2.2g,収率:21% )。
【0195】1H-NMR (200MHz, DMSO-d6 ) : 2.72 (3H,
d, J=5.0Hz), 6.30 (1H, q, J=5.0Hz), 6.65 (2H, d,
J=8.7Hz), 7.07 (2H, d, J=8.7Hz), 7.28 (2H, d, J=8.
7Hz),7.66 (2H, d, J=8.7Hz) (2) 4−〔N−〔2−(n−ブチルアミノ)アセチ
ル] −N−メチルアミノ〕−4’−シアノジフェニルス
ルホン塩酸塩 上記(1) で得られた化合物(4.9g)を用い、実施例
11−(2),12−(1),(2) と同様に合成を行った(収量
: 1.46 g,収率:17% )。
【0196】融点 : 213-216℃ IR (KBr) cm -1 : 3450, 2800, 2230, 1670, 1595, 1
5001 H-NMR (DMSO-d6 ) : 0.86 (3H, t, J=7.2Hz), 1.2-1.
4 (2H, m), 1.5-1.6 (2H, m), 2.84 (2H, t, J=7.3Hz),
3.29 (3H, s), 3.39 (2H, s), 7.70 (2H, d, J=8.5H
z), 8.1-8.24 (6H, m), 9.23 (2H, brs)
【0197】本発明の好酸球関連疾患予防治療剤の有効
成分であるジフェニルスルフィド、スルホキシド、スル
ホン化合物およびその塩の有用性を実証するため、その
代表的化合物の薬理試験データを以下に示す。
【0198】試験例1 好酸球増多抑制活性 (1) 試験方法 体重250〜350gのラット(一群5匹)を使用し
た。試験方法は、B.A. Spicer ら(Br. J. Pharmacol (1
990), 101, 821) により報告された方法を一部変更した
ものを用いた。粒子サイズ40〜120ミクロンのセフ
ァデックスG−200を等張食塩水に0.5mg/ml
で懸濁し、投与当日5時間煮沸することにより膨潤させ
た。この懸濁液1mlを0日目、2日目そして5日目に
ラットに尾静脈より投与した。投与開始7日目にラット
を25%ウレタンで麻酔(5ml/kg)後、あおむけ
に固定し、カットダウンチューブを気管に挿入し、末端
に三方活栓を装着した。三方活栓の一方に、5mlプラ
スチックシリンジを装着し、残り一方に6units/
mlのヘパリン−PBS(37℃)の入った5mlプラ
スチックシリンジを装着し、液を注入した。空の5ml
のプラスチックシリンジを用いて液の出し入れを3回行
った。この一連の操作を3回施行し、気管支肺胞洗浄液
(約12ml)として氷中保存した。得られた洗浄液を
遠心分離 [1000rpm (150g)×5分, 4℃] し、その上清
をデカンテーションにて除去し、残渣を500μlのRP
MI−1640 medium で再懸濁した。この再懸濁液中の総白
血球数を、コールターカウンター(Sysmex, MICROCELLCO
UNTER CC-120) を用いて測定した。再懸濁液100μl
に好酸球算定試薬であるHinkelmann's Solution 900 μ
lを添加して染色し(1:9) 、光学顕微鏡(NIKON, BIOPHO
T Type 104) にて一視野中の白血球数に対する好酸球数
の割合を計測した。薬剤(試験化合物)は、各セファデ
ックス投与10分前に30mg/kg体重の投与量で腹
腔内投与した。対照群は薬剤の代わりに1% Twee
n 80および1%ジメチルスルホキシドを加えた等張
食塩水を与えた。
【0199】(2) 試験化合物 化合物A:4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミ
ド〕−4’−クロロジフェニルスルフィド塩酸塩 化合物B:4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミ
ド〕−4’−クロロジフェニルスルホン塩酸塩 化合物C:4−アミノ−4’−〔2−(n−ブチルアミ
ノ)アセトアミド〕ジフェニルスルフィド塩酸塩 化合物D:4−アミノ−4’−〔2−(n−ブチルアミ
ノ)アセトアミド〕ジフェニルスルホン塩酸塩 化合物E:4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミ
ド〕−4’−シアノジフェニルスルホン塩酸塩 コントロール:ダプソン
【0200】(3) 試験結果 好酸球増多抑制活性を数1の式に基づいて算出した。そ
の結果を表1に示す。
【0201】
【数1】
【0202】
【表1】
【0203】試験例2 PCA反応抑制活性 (1) 試験方法 ラット抗卵白アルブミン抗血清の作成 B.N.系ラット5匹に卵白アルブミン/百日咳死菌ア
ジュバンド溶液(1mg/1010個/0.5ml/ラッ
ト)を四肢の足蹠皮下に投与することにより、初回免疫
する。5日後、卵白アルブミン/等張食塩水(0.5m
g/0.5ml/ラット)を背部大腿部に筋肉内投与
し、追加免疫する。初回免疫より6〜10日後に頸静脈
より採血し、抗血清を得る。抗血清の力価を48時間P
CAにより測定し、力価が最大とする日数を決定する。
同様の方法で20匹のB.N.系ラットから抗血清を得
る。得られた抗血清の力価を48時間PCAにより確認
する。 PCA試験 体重200〜230gの雄系S.D系ラット(一群6〜
8匹)を使用した。で得られた血清を等張食塩水で1
0倍希釈し、前記ラットの剪毛した背骨の両側にそれぞ
れ0.1mlを2点皮内注射して受動的に感作した。4
8時間後、抗原(卵白アルブミン2mg/ml)を含む
0.5% Evans blue の等張食塩水を5ml/kgの割
合で尾静脈投与してPCA反応を惹起させた。30分後
にラットを屠殺して皮膚を剥がしPCAによる青染色部
位を切り取った。青染色部位の皮膚切片をポリプロピレ
ンチューブに入れ、1N−KOH 1mlを加え栓をし
て一昼夜37℃でインキュベーションした。0.6N−
リン酸2.5mlを加え中和した。さらに、アセトン
6.5mlを加えて振盪し、色素の抽出を行った。この
抽出液を遠心分離(3000rpm,15分)し、その
上清の吸光度を分光光度計(620nm)で測定した。
尚、薬剤(試験化合物)は、抗原投与の10分前に30
mg/kg体重の投与量で腹腔内投与した。対照群は薬
剤の代わりに1%Tween80および1%ジメチルス
ルホキシドを加えた等張食塩水を加えた。
【0204】(2) 試験化合物 化合物B:4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミ
ド〕−4’−クロロジフェニルスルホン塩酸塩 化合物C:4−アミノ−4’−〔2−(n−ブチルアミ
ノ)アセトアミド〕ジフェニルスルフィド塩酸塩 化合物F:4−〔2−(n−ブチルアミノ)アセトアミ
ド〕−4’−ジメチルアミノジフェニルスルフィド塩酸
塩 化合物G:4−〔2−(n−ブチルアミノ)エチルアミ
ノ〕−4’−ニトロジフェニルスルフィド コントロール:トラニラスト(100mg/kg体重,
ip.)
【0205】(3) 試験結果 PCA反応抑制活性を数2の式に基づいて算出した。そ
の結果を表2に示す。
【0206】
【数2】
【0207】
【表2】
【0208】実施例(製剤例)錠剤 (1) 化合物B 10mg (2) 直打用微粒No. 209 (富士化学社製) 46.6mg メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 20% トウモロコシデンプン 30% 乳糖 50% (3) 結晶セルロース 24.0mg (4) カルボキシルメチルセルロース・カルシウム 4.0mg (5) ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (1) 、(3) および(4) はいずれも予め100メッシュの
篩に通す。この(1) 、(3) 、(4) と(2) をそれぞれ乾燥
して一定含水率にまで下げた後、上記の重量割合で混合
機を用いて混合する。全質均等にした混合末に(5) を添
加して短時間(30秒間)混合し、混合末を打錠(杵:
6.3mmφ、6.0mmR)して、1錠85mgの錠剤とし
た。この錠剤は必要に応じて通常用いられる胃溶性フィ
ルムコーティング剤(例えば、ポリビニルアセタールジ
エチルアミノアセテート)や食用性着色剤でコーティン
グしてもよい。
【0209】カプセル剤 (1) 化合物B 50g (2) 乳糖 935g (3) ステアリン酸マグネシウム 15g 上記成分をそれぞれ秤量した後均一に混合し、混合粉体
をハードゼラチンカプセルに200mgずつ充填した。
【0210】注射剤 (1) 化合物B 5mg (2) ブドウ糖 100mg (3) 生理食塩水 10ml 上記の混合液をメンブランフィルターでろ過後、再び徐
菌ろ過を行い、そのろ過液を無菌的にバイアルに分注
し、窒素ガスを充填して静脈内注射剤とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/41 ABE 9454−4C (72)発明者 杉山 直樹 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 小野 晋一郎 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 深谷 力 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 桑原 栄樹 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 梶井 雅彦 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 西村 裕子 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 杉浦 正典 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、Xは水素原子、アルキル、アルコキシ、ハロゲ
    ン、シアノ、ニトロ、CF3 、NR8 9 (R8 、R9
    は同一または異なって水素原子、アルキル、アシルを示
    す。)、CONHR10(R10は水素原子、アルキル、ア
    シルを示す。)、SO2 11(R11は水素原子、アルキ
    ルを示す。)、テトラゾールを;Yはチオ、スルフィニ
    ル、スルホニルを;R1 は水素原子またはアルキルを;
    2 、R3 は同一または異なって、水素原子、アルキ
    ル、またはR2 とR3 が相互に結合して酸素原子、硫黄
    原子、NCNを;R4 、R5 は同一または異なって、水
    素原子、アルキル、またはR4 とR5 が相互に結合して
    酸素原子、硫黄原子、NCNを;R6 は炭素数2以上の
    アルキル、アリール、アラルキルを;R7 は水素原子ま
    たはアルキルを示す。〕で表されるジフェニルスルフィ
    ド、スルホキシド、スルホン化合物およびその塩を有効
    成分とする好酸球関連疾患予防治療剤。
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KR100699216B1 (ko) * 2003-01-31 2007-03-28 닛뽕소다 가부시키가이샤 광변환성 유기 박막을 형성하는 신규 화합물 및 유기 박막형성체

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100699216B1 (ko) * 2003-01-31 2007-03-28 닛뽕소다 가부시키가이샤 광변환성 유기 박막을 형성하는 신규 화합물 및 유기 박막형성체
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