JPH0747563A - 取付部を有する樹脂成形品 - Google Patents
取付部を有する樹脂成形品Info
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- JPH0747563A JPH0747563A JP21518693A JP21518693A JPH0747563A JP H0747563 A JPH0747563 A JP H0747563A JP 21518693 A JP21518693 A JP 21518693A JP 21518693 A JP21518693 A JP 21518693A JP H0747563 A JPH0747563 A JP H0747563A
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- JP
- Japan
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- piece
- mounting portion
- molded product
- mounting
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 成形時の熱変形がなく,第1片の外観性に優
れ,組付作業性及び剛性にも優れた,取付部を有する樹
脂成形品を提供すること。 【構成】 取付部1を設けた第1片81と,これと屈曲
対面する第2片82とを有すると共に,合成樹脂により
一体成形してなる樹脂成形品において,取付部1は屈曲
部80の近傍まで延設した延設脚部11を有し,該延設
脚部11と第2片82との間には板状リブ2を垂設して
なり,かつ板状リブ2と第2片82との間にはリブ間隙
25を有する。リブ間隙25は,1〜5mmが好まし
い。第1片81,第2片82は,サンドイッチ構造とす
ることが好ましい。
れ,組付作業性及び剛性にも優れた,取付部を有する樹
脂成形品を提供すること。 【構成】 取付部1を設けた第1片81と,これと屈曲
対面する第2片82とを有すると共に,合成樹脂により
一体成形してなる樹脂成形品において,取付部1は屈曲
部80の近傍まで延設した延設脚部11を有し,該延設
脚部11と第2片82との間には板状リブ2を垂設して
なり,かつ板状リブ2と第2片82との間にはリブ間隙
25を有する。リブ間隙25は,1〜5mmが好まし
い。第1片81,第2片82は,サンドイッチ構造とす
ることが好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,自動車側部に取付ける
オーバーフェンダのごとき,取付部を有する樹脂成形品
に関する。
オーバーフェンダのごとき,取付部を有する樹脂成形品
に関する。
【0002】
【従来技術】図5,図6に示すごとく,自動車9の側面
には,車輪の近傍に円弧状のオーバーフェンダ8を,ま
たドアステップの下方にはロッカーモール89を,それ
ぞれボディパネルに取付けたものがある。上記オーバー
フェンダ8及びロッカーモール89は,例えば70〜1
20cmの長さを有する長尺の樹脂成形品である。これ
らは,相手材であるボディパネルに取付けるための取付
部を,一体成形により成形している。
には,車輪の近傍に円弧状のオーバーフェンダ8を,ま
たドアステップの下方にはロッカーモール89を,それ
ぞれボディパネルに取付けたものがある。上記オーバー
フェンダ8及びロッカーモール89は,例えば70〜1
20cmの長さを有する長尺の樹脂成形品である。これ
らは,相手材であるボディパネルに取付けるための取付
部を,一体成形により成形している。
【0003】例えばオーバーフェンダ8は,図5〜図8
に示すごとく,その断面が略V字状に屈曲しており,取
付部85を設けた第1片81と該第1片81に対して屈
曲対面する第2片82とを有する。そして,これらは合
成樹脂により一体成形されている。上記取付部85は,
図6〜図8に示すごとく,第1片81の上下方向の中央
部分に設けられており,相手材に取付けるクリップを挿
入するためのクリップ穴851を有する。
に示すごとく,その断面が略V字状に屈曲しており,取
付部85を設けた第1片81と該第1片81に対して屈
曲対面する第2片82とを有する。そして,これらは合
成樹脂により一体成形されている。上記取付部85は,
図6〜図8に示すごとく,第1片81の上下方向の中央
部分に設けられており,相手材に取付けるクリップを挿
入するためのクリップ穴851を有する。
【0004】取付部85の上部の脚部853,側部の脚
部854は,共に第1片81の内面811に密接して一
体成形されている。また,図7,図8に示すごとく,上
記取付部85の下面と第2片82との間には板状リブ8
6が設けてある。板状リブ86の上端861及び下端8
62は,取付部85の下面855,及び第2片82の内
面821に密接して一体成形されている。
部854は,共に第1片81の内面811に密接して一
体成形されている。また,図7,図8に示すごとく,上
記取付部85の下面と第2片82との間には板状リブ8
6が設けてある。板状リブ86の上端861及び下端8
62は,取付部85の下面855,及び第2片82の内
面821に密接して一体成形されている。
【0005】一方,第1片81,第2片82の外表面
は,自動車の意匠性向上等のための,意匠面88を構成
している。上記オーバーフェンダ8は,図5,図7に示
すごとく,自動車のボディパネル91にクリップ等を介
して取付けられる。この際,オーバーフェンダ8におけ
る取付部85のクリップ穴851と,ボディパネル91
の取付穴92とが一致され,クリップにより固定され
る。
は,自動車の意匠性向上等のための,意匠面88を構成
している。上記オーバーフェンダ8は,図5,図7に示
すごとく,自動車のボディパネル91にクリップ等を介
して取付けられる。この際,オーバーフェンダ8におけ
る取付部85のクリップ穴851と,ボディパネル91
の取付穴92とが一致され,クリップにより固定され
る。
【0006】また,オーバーフェンダ8の第2片82に
設けた取付穴825と,ボディパネル91の取付穴93
とが一致され,クリップにより固定される。これらのこ
とは,オーバーフェンダ8における3〜5個所の取付部
85,取付穴825と,ボディパネル91における3〜
5個所の取付穴92,93との間においても全て同様で
ある。
設けた取付穴825と,ボディパネル91の取付穴93
とが一致され,クリップにより固定される。これらのこ
とは,オーバーフェンダ8における3〜5個所の取付部
85,取付穴825と,ボディパネル91における3〜
5個所の取付穴92,93との間においても全て同様で
ある。
【0007】
【解決しようとする課題】しかしながら,従来のオーバ
ーフェンダには,次の問題点がある。即ち,上記オーバ
ーフェンダ8は,上記取付部85,板状リブ86等を共
に一体成形しているが,この成形時に熱変形を生じる。
そのため,取付部85,板状リブ86の反対面である意
匠面88に,波打ち部分が発生することがある。この波
打ち部分は,複雑な凹凸状を有するため,オーバーフェ
ンダの意匠面の外観性を低下させる。
ーフェンダには,次の問題点がある。即ち,上記オーバ
ーフェンダ8は,上記取付部85,板状リブ86等を共
に一体成形しているが,この成形時に熱変形を生じる。
そのため,取付部85,板状リブ86の反対面である意
匠面88に,波打ち部分が発生することがある。この波
打ち部分は,複雑な凹凸状を有するため,オーバーフェ
ンダの意匠面の外観性を低下させる。
【0008】また,取付部85,板状リブ86を,第1
片81,第2片82の間に連続形成しているために,オ
ーバーフェンダ8はその全体の剛性が高くなっている。
そのため,オーバーフェンダ8をボディパネル91に組
付ける際に,上記のごとく,取付部85のクリップ穴8
51,第2片82の取付穴825と,ボディパネル91
の取付穴92,93とを一致させることが困難である。
片81,第2片82の間に連続形成しているために,オ
ーバーフェンダ8はその全体の剛性が高くなっている。
そのため,オーバーフェンダ8をボディパネル91に組
付ける際に,上記のごとく,取付部85のクリップ穴8
51,第2片82の取付穴825と,ボディパネル91
の取付穴92,93とを一致させることが困難である。
【0009】特に,上記取付穴等の間の一致性は,3〜
5個所において必要とされ,更にオーバーフェンダ8は
長尺の樹脂成形品である。それ故,オーバーフェンダ8
の全体剛性が高すぎると,組付作業性が悪い。一方,組
付作業性を考慮して,上記板状リブ86を設けてないこ
とも考えられるが,板状リブ86を設けないと,剛性が
低く耐久性に問題がある。
5個所において必要とされ,更にオーバーフェンダ8は
長尺の樹脂成形品である。それ故,オーバーフェンダ8
の全体剛性が高すぎると,組付作業性が悪い。一方,組
付作業性を考慮して,上記板状リブ86を設けてないこ
とも考えられるが,板状リブ86を設けないと,剛性が
低く耐久性に問題がある。
【0010】これらの問題は,取付部を有する一般の樹
脂成形品においても同様である。また,特に上記のごと
く,円弧状を有すると共に長尺のオーバーフェンダ8,
長尺のロッカーモール89など,長尺状の樹脂成形品に
おいて,大きな問題である。本発明はかかる従来の問題
点に鑑み,成形時の熱変形がなく,意匠面の外観性に優
れ,また組付作業性及び剛性にも優れた,取付部を有す
る樹脂成形品を提供しようとするものである。
脂成形品においても同様である。また,特に上記のごと
く,円弧状を有すると共に長尺のオーバーフェンダ8,
長尺のロッカーモール89など,長尺状の樹脂成形品に
おいて,大きな問題である。本発明はかかる従来の問題
点に鑑み,成形時の熱変形がなく,意匠面の外観性に優
れ,また組付作業性及び剛性にも優れた,取付部を有す
る樹脂成形品を提供しようとするものである。
【0011】
【課題の解決手段】本発明は,相手材に取付けるための
取付部と,該取付部を設けた第1片と,該第1片に対し
て屈曲対面する第2片とを有すると共に,これらを合成
樹脂により一体成形してなる樹脂成形品において,上記
取付部は,上記第2片との対向面に,上記第1片と第2
片とが出合う屈曲部の近傍まで延設された延設脚部を有
し,また該延設脚部には上記第2片の内面との間に板状
リブを垂設してなり,かつ該板状リブと上記第2片との
間にはリブ間隙が設けてあることを特徴とする取付部を
有する樹脂成形品にある。
取付部と,該取付部を設けた第1片と,該第1片に対し
て屈曲対面する第2片とを有すると共に,これらを合成
樹脂により一体成形してなる樹脂成形品において,上記
取付部は,上記第2片との対向面に,上記第1片と第2
片とが出合う屈曲部の近傍まで延設された延設脚部を有
し,また該延設脚部には上記第2片の内面との間に板状
リブを垂設してなり,かつ該板状リブと上記第2片との
間にはリブ間隙が設けてあることを特徴とする取付部を
有する樹脂成形品にある。
【0012】本発明において最も注目すべき点は,取付
部に第1片と第2片とが出合う屈曲部の近傍まで延びる
延設脚部を設けたこと,また延設脚部には第2片に向か
う板状リブを設け,かつ板状リブと第2片との間にはリ
ブ間隙を設けたことである。上記第1片,第2片,取付
部及び板状リブは,合成樹脂により一体成形されてい
る。上記延設脚部は,第2片との対向面(第1片の内
面)に設けてある。延設脚部は,上記屈曲部の近傍の第
1片と取付部との間を連結している。延設脚部の側面に
は側部片を設けることもできる。
部に第1片と第2片とが出合う屈曲部の近傍まで延びる
延設脚部を設けたこと,また延設脚部には第2片に向か
う板状リブを設け,かつ板状リブと第2片との間にはリ
ブ間隙を設けたことである。上記第1片,第2片,取付
部及び板状リブは,合成樹脂により一体成形されてい
る。上記延設脚部は,第2片との対向面(第1片の内
面)に設けてある。延設脚部は,上記屈曲部の近傍の第
1片と取付部との間を連結している。延設脚部の側面に
は側部片を設けることもできる。
【0013】また,上記板状リブは,延設脚部と第2片
との間に設けられているが,板状リブと第2片とは結合
されておらず,その間にリブ間隙が設けてある。板状リ
ブは,取付部の補強材であり,また樹脂成形品全体に適
度の剛性を与えるものである。上記取付部は,例えばク
リップを挿入するクリップ穴,ビスを螺合するビス穴な
どを有する。また,取付部の形状としては,実施例に示
すごとき台座形状のものの他,板状体,H型体など種々
のものがある。
との間に設けられているが,板状リブと第2片とは結合
されておらず,その間にリブ間隙が設けてある。板状リ
ブは,取付部の補強材であり,また樹脂成形品全体に適
度の剛性を与えるものである。上記取付部は,例えばク
リップを挿入するクリップ穴,ビスを螺合するビス穴な
どを有する。また,取付部の形状としては,実施例に示
すごとき台座形状のものの他,板状体,H型体など種々
のものがある。
【0014】また,板状リブは1〜5mm厚みが好まし
い。1mm未満では補強効果が低く,樹脂成形品の剛性
が小さくなるおそれがある。一方,5mmを越えると重
量が増加するという問題がある。次に,板状リブと第2
片との間の上記リブ間隙は,組付作業時に上記取付穴等
の位置合わせをする際,第2片を第1片の方向に押し易
くするための間隙である。このリブ間隙は,1〜5mm
とすることが好ましい。1mm未満では上記位置合せが
困難な場合があり,一方5mmを越えると,リブ間隙の
補強効果が少なく樹脂成形品の剛性が低くなるおそれが
ある。
い。1mm未満では補強効果が低く,樹脂成形品の剛性
が小さくなるおそれがある。一方,5mmを越えると重
量が増加するという問題がある。次に,板状リブと第2
片との間の上記リブ間隙は,組付作業時に上記取付穴等
の位置合わせをする際,第2片を第1片の方向に押し易
くするための間隙である。このリブ間隙は,1〜5mm
とすることが好ましい。1mm未満では上記位置合せが
困難な場合があり,一方5mmを越えると,リブ間隙の
補強効果が少なく樹脂成形品の剛性が低くなるおそれが
ある。
【0015】また,取付部と第1片との間には,上記延
設脚部及び側部片など,取付部を第1片に連結している
連結板があるが,この連結板は第1片との接続部に他の
部分よりも小さい幅の肉盗み部を有することが好まし
い。これにより,連結板と第1片との接触部分の面積が
小さくなり,成形時の熱変形が一層少なくなり,意匠面
の外観性が一層向上する。
設脚部及び側部片など,取付部を第1片に連結している
連結板があるが,この連結板は第1片との接続部に他の
部分よりも小さい幅の肉盗み部を有することが好まし
い。これにより,連結板と第1片との接触部分の面積が
小さくなり,成形時の熱変形が一層少なくなり,意匠面
の外観性が一層向上する。
【0016】次に,上記取付部は,上記延設脚部と第1
片との間に側部片を有し,該側部片は第1片の内面との
間に部分的に側部クリアランスを有することが好まし
い。これにより,第1片と側部片との間が全面接合され
ず,成形時の熱変形を一層少なくでき,意匠面の外観性
が一層向上する。側部クリアランスは,第1片と側部片
との接合を回避するものであって1〜3mmが好まし
い。
片との間に側部片を有し,該側部片は第1片の内面との
間に部分的に側部クリアランスを有することが好まし
い。これにより,第1片と側部片との間が全面接合され
ず,成形時の熱変形を一層少なくでき,意匠面の外観性
が一層向上する。側部クリアランスは,第1片と側部片
との接合を回避するものであって1〜3mmが好まし
い。
【0017】また,本発明の樹脂成形品は,1種類の合
成樹脂による成形品の他,スキン材とその中に注入した
コア材とにより構成するサンドイッチ成形品とすること
もできる。特に,オーバーフェンダ,ロックモールのご
とき長尺の樹脂成形品の場合には,その取付時の柔軟性
と取付後の剛性とを満足させるため,第1片及び第2片
はサンドイッチ成形品とすることが好ましい。
成樹脂による成形品の他,スキン材とその中に注入した
コア材とにより構成するサンドイッチ成形品とすること
もできる。特に,オーバーフェンダ,ロックモールのご
とき長尺の樹脂成形品の場合には,その取付時の柔軟性
と取付後の剛性とを満足させるため,第1片及び第2片
はサンドイッチ成形品とすることが好ましい。
【0018】
【作用及び効果】本発明においては,上記板状リブと第
2片との間にリブ間隙が設けてある。そのため,樹脂成
形品の成形時に熱変形を生ずるおそれがない。即ち,上
記樹脂成形品は,例えば射出成形方法により,溶融した
合成樹脂を成形型内に射出して成形する。そして,その
樹脂成形品は,生産性向上のために,充分に冷却される
前に成形型から取り出され,成形型の外で放冷される。
2片との間にリブ間隙が設けてある。そのため,樹脂成
形品の成形時に熱変形を生ずるおそれがない。即ち,上
記樹脂成形品は,例えば射出成形方法により,溶融した
合成樹脂を成形型内に射出して成形する。そして,その
樹脂成形品は,生産性向上のために,充分に冷却される
前に成形型から取り出され,成形型の外で放冷される。
【0019】一方,第1片と第2片とが,従来のごとく
取付部及び板状リブによって連結されていると,これら
によって,上記の放冷時に,第1片と第2片とが引張り
合う。或いは場所によっては反発し合う。そのため,樹
脂成形品が熱変形を生ずる。これに対して本発明におい
ては,板状リブと第2片との間に上記リブ間隙が設けて
あるので,上記従来例のごとく第1片と第2片とが引張
り,反発を生ずることがない。そのため,熱変形が発生
せず,意匠面の外観性も優れている。
取付部及び板状リブによって連結されていると,これら
によって,上記の放冷時に,第1片と第2片とが引張り
合う。或いは場所によっては反発し合う。そのため,樹
脂成形品が熱変形を生ずる。これに対して本発明におい
ては,板状リブと第2片との間に上記リブ間隙が設けて
あるので,上記従来例のごとく第1片と第2片とが引張
り,反発を生ずることがない。そのため,熱変形が発生
せず,意匠面の外観性も優れている。
【0020】また,上記リブ間隙を設けているので,樹
脂成形品を相手材に組付ける時に,両者の取付用の穴位
置を一致させる際に,第2片を第1片の方向へ寄せた
り,或いは第1片から遠ざけたりすることが容易とな
る。つまり,第1片と第2片とは,組付け時に自由に変
形できる。それ故,組付作業性に優れている。
脂成形品を相手材に組付ける時に,両者の取付用の穴位
置を一致させる際に,第2片を第1片の方向へ寄せた
り,或いは第1片から遠ざけたりすることが容易とな
る。つまり,第1片と第2片とは,組付け時に自由に変
形できる。それ故,組付作業性に優れている。
【0021】また,取付部の延設脚部には,これに連結
して板状リブを一体的に設けたので,樹脂成形品の剛性
が獲得できる。また,上記延設脚部は,上記屈曲部の近
傍まで延設されているので,取付部の剛性が向上する。
したがって,本発明によれば,成形時の熱変形がなく,
意匠面の外観性に優れ,また組付作業性及び剛性に優れ
た,取付部を有する樹脂成形品を提供することができ
る。
して板状リブを一体的に設けたので,樹脂成形品の剛性
が獲得できる。また,上記延設脚部は,上記屈曲部の近
傍まで延設されているので,取付部の剛性が向上する。
したがって,本発明によれば,成形時の熱変形がなく,
意匠面の外観性に優れ,また組付作業性及び剛性に優れ
た,取付部を有する樹脂成形品を提供することができ
る。
【0022】
【実施例】本発明の実施例にかかる,取付部を有する樹
脂成形品につき,図1〜図4を用いて説明する。本例の
樹脂成形品は,本発明をオーバーフェンダ(従来例参
照)に適用したものである。上記樹脂成形品は,図1,
図2に示すごとく,相手材であるボディパネル91(図
4)に取付けるための取付部1と,該取付部1を設けた
第1片81と,該第1片81に対して屈曲対面する第2
片82とを有すると共に,合成樹脂により一体成形して
なる(図4)。
脂成形品につき,図1〜図4を用いて説明する。本例の
樹脂成形品は,本発明をオーバーフェンダ(従来例参
照)に適用したものである。上記樹脂成形品は,図1,
図2に示すごとく,相手材であるボディパネル91(図
4)に取付けるための取付部1と,該取付部1を設けた
第1片81と,該第1片81に対して屈曲対面する第2
片82とを有すると共に,合成樹脂により一体成形して
なる(図4)。
【0023】上記取付部1は,図1〜図4に示すごと
く,上記第2片82との対向面に,上記第1片81と第
2片82とが出合う屈曲部80の近傍まで延設された延
設脚部11を有する。また,該延設脚部11には上記第
2片82の内面821との間に板状リブ2を垂設してな
り,かつ板状リブ2と第2片82との間にはリブ間隙2
5を設けている。
く,上記第2片82との対向面に,上記第1片81と第
2片82とが出合う屈曲部80の近傍まで延設された延
設脚部11を有する。また,該延設脚部11には上記第
2片82の内面821との間に板状リブ2を垂設してな
り,かつ板状リブ2と第2片82との間にはリブ間隙2
5を設けている。
【0024】上記取付部1は,図1〜図3に示すごと
く,台形状を呈し,クリップ穴131を有する前部片1
3と,その上面及び側面において,第1片81の内面8
11との間に設けた上部脚部14及び側部片12を有す
る。そして,前部片13の下面から,上記屈曲部80に
かけて,弧状の上記延設脚部11が設けてある。また,
該延設脚部11の下面には,第2片82に向けて板状リ
ブ2が垂設されている。延設脚部11の下面と板状リブ
2の上面とは連結している。
く,台形状を呈し,クリップ穴131を有する前部片1
3と,その上面及び側面において,第1片81の内面8
11との間に設けた上部脚部14及び側部片12を有す
る。そして,前部片13の下面から,上記屈曲部80に
かけて,弧状の上記延設脚部11が設けてある。また,
該延設脚部11の下面には,第2片82に向けて板状リ
ブ2が垂設されている。延設脚部11の下面と板状リブ
2の上面とは連結している。
【0025】そして,上記延設脚部11,側部片12,
前部片13,上部脚部14を含めた取付部1,及び板状
リブ2は,第1片81,第2片82と共に,射出成形に
より一体成形されている。そして,これらは図4に示す
ごとく,サンドイッチ成形品であり,第1片81及び第
2片82は軟質のスキン材802とその中に注入された
硬質のコア材801とにより構成されている。また,図
示省略したが,上記取付部1も,同様にサンドイッチ成
形されている。
前部片13,上部脚部14を含めた取付部1,及び板状
リブ2は,第1片81,第2片82と共に,射出成形に
より一体成形されている。そして,これらは図4に示す
ごとく,サンドイッチ成形品であり,第1片81及び第
2片82は軟質のスキン材802とその中に注入された
硬質のコア材801とにより構成されている。また,図
示省略したが,上記取付部1も,同様にサンドイッチ成
形されている。
【0026】上記板状リブ2の厚みは約2mmであり,
板状リブ2の下面24と第2片82の内面821との間
のリブ間隙25は約3mmである。また,図1,図4に
示すごとく取付部1を第1片81に接続している連結
板,即ち上部脚部14,及び延設脚部11は,第1片8
1との接続部に,他の部分よりも小さい幅の肉盗み部1
41,111を有する。このことは,連結板である側部
片12についても同様である(図示略)。次に,図1,
図3に示すごとく,上記側部片12は,第1片81の内
面811との間に側部クリアランス121を有する。ま
た,第2片82は,その先端部に取付穴825を有す
る。
板状リブ2の下面24と第2片82の内面821との間
のリブ間隙25は約3mmである。また,図1,図4に
示すごとく取付部1を第1片81に接続している連結
板,即ち上部脚部14,及び延設脚部11は,第1片8
1との接続部に,他の部分よりも小さい幅の肉盗み部1
41,111を有する。このことは,連結板である側部
片12についても同様である(図示略)。次に,図1,
図3に示すごとく,上記側部片12は,第1片81の内
面811との間に側部クリアランス121を有する。ま
た,第2片82は,その先端部に取付穴825を有す
る。
【0027】次に,作用効果につき説明する。上記のよ
うに,一体成形したオーバーフェンダ8は,図4に示す
ごとく,自動車のボディパネル91に組付ける。即ち,
その取付部1のクリップ穴131とボディパネル91の
取付穴92とを位置合せして,両者にクリップ961を
挿通し,固定する。
うに,一体成形したオーバーフェンダ8は,図4に示す
ごとく,自動車のボディパネル91に組付ける。即ち,
その取付部1のクリップ穴131とボディパネル91の
取付穴92とを位置合せして,両者にクリップ961を
挿通し,固定する。
【0028】次に,ボディパネル91の取付穴93に対
して,オーバーフェンダ8の第2片82の取付穴825
を位置合せしてクリップ962を挿通し,固定する。上
記両取付穴93,825の位置合わせに際しては,第2
片82を図4の前後,左右,更に上下方向に移動させ
る。
して,オーバーフェンダ8の第2片82の取付穴825
を位置合せしてクリップ962を挿通し,固定する。上
記両取付穴93,825の位置合わせに際しては,第2
片82を図4の前後,左右,更に上下方向に移動させ
る。
【0029】この後者の位置合わせの際には,取付部1
は既にクリップ961によってボディパネル91の取付
穴92に固定されているため,第2片82のみが上記の
ごとく移動される。このとき,第2片82は,板状リブ
2との間にリブ間隙25を有し,板状リブ2に対して固
定されていない。そのため,第2片82の移動は自由で
あり,上記位置合せ,クリップ挿入は容易であり,組付
作業性に優れている。
は既にクリップ961によってボディパネル91の取付
穴92に固定されているため,第2片82のみが上記の
ごとく移動される。このとき,第2片82は,板状リブ
2との間にリブ間隙25を有し,板状リブ2に対して固
定されていない。そのため,第2片82の移動は自由で
あり,上記位置合せ,クリップ挿入は容易であり,組付
作業性に優れている。
【0030】次に,上記板状リブ2と第2片82との間
には,リブ間隙25が設けてある。そのため,オーバー
フェンダ8を射出成形し,成形型より取り出して,放冷
する際には,第1片81及びこれに設けた取付部1,板
状リブ2と,第2片82との間に引張り,反発を生ずる
ことがない。それ故,成形時の熱変形がなく,意匠面の
外観性にも優れている。また,取付部の延設脚部11に
は板状リブ2を設けたので,オーバーフェンダ8全体の
剛性も向上する。また,上記延設脚部11は,屈曲部8
0の近傍まで延設されているので,取付部の剛性が向上
する。
には,リブ間隙25が設けてある。そのため,オーバー
フェンダ8を射出成形し,成形型より取り出して,放冷
する際には,第1片81及びこれに設けた取付部1,板
状リブ2と,第2片82との間に引張り,反発を生ずる
ことがない。それ故,成形時の熱変形がなく,意匠面の
外観性にも優れている。また,取付部の延設脚部11に
は板状リブ2を設けたので,オーバーフェンダ8全体の
剛性も向上する。また,上記延設脚部11は,屈曲部8
0の近傍まで延設されているので,取付部の剛性が向上
する。
【0031】また,本例においては,取付部1の上部脚
部14,延設脚部11等は,第1片81との接続部に,
小幅の上記肉盗み部141,111等を有する(図
4)。そのため,成形品の上記放冷時において,熱変形
を生じない。それ故,オーバーフェンダの意匠面の外観
性が一層向上する。更に,第1片81と側部片12との
間には,上記側部クリアランス121が設けてある(図
1,図3)。そのため,同様に成形時の熱変形がなく,
意匠面の外観性が一層向上する。
部14,延設脚部11等は,第1片81との接続部に,
小幅の上記肉盗み部141,111等を有する(図
4)。そのため,成形品の上記放冷時において,熱変形
を生じない。それ故,オーバーフェンダの意匠面の外観
性が一層向上する。更に,第1片81と側部片12との
間には,上記側部クリアランス121が設けてある(図
1,図3)。そのため,同様に成形時の熱変形がなく,
意匠面の外観性が一層向上する。
【図1】実施例の樹脂成形品における,取付部付近の要
部斜視図。
部斜視図。
【図2】実施例の樹脂成形品における,取付部付近の正
面図。
面図。
【図3】実施例の樹脂成形品における,取付部付近の側
面図。
面図。
【図4】実施例の樹脂成形品における,取付部付近の断
面図。
面図。
【図5】従来例における,オーバーフェンダの説明図。
【図6】従来例における,オーバーフェンダの斜視図。
【図7】従来例における,オーバーフェンダの要部断面
図。
図。
【図8】従来例における,オーバーフェンダの取付部付
近の斜視図。
近の斜視図。
1...取付部, 11...延設脚部, 111,141...肉盗み部, 12...側部片, 131...クリップ穴, 2...板状リブ, 25...リブ間隙, 8...オーバーフェンダ, 80...屈曲部, 81...第1片, 82...第2片,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 弘 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 山内 明 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 相手材に取付けるための取付部と,該取
付部を設けた第1片と,該第1片に対して屈曲対面する
第2片とを有すると共に,これらを合成樹脂により一体
成形してなる樹脂成形品において,上記取付部は,上記
第2片との対向面に,上記第1片と第2片とが出合う屈
曲部の近傍まで延設された延設脚部を有し,また該延設
脚部には上記第2片の内面との間に板状リブを垂設して
なり,かつ該板状リブと上記第2片との間にはリブ間隙
が設けてあることを特徴とする取付部を有する樹脂成形
品。 - 【請求項2】 請求項1において,上記リブ間隙は1〜
5mmであることを特徴とする取付部を有する樹脂成形
品。 - 【請求項3】 請求項1において,上記取付部を第1片
に連結している延設脚部等の連結板は,第1片との接続
部に他の部分よりも小さい幅の肉盗み部を有することを
特徴とする取付部を有する樹脂成形品。 - 【請求項4】 請求項1において,上記取付部は,上記
延設脚部と第1片との間に側部片を有し,該側部片は第
1片の内面との間に部分的に側部クリアランスを有する
ことを特徴とする取付部を有する樹脂成形品。 - 【請求項5】 請求項1において,上記第1片及び第2
片はスキン材とその内部に注入されたコア材とよりなる
サンドイッチ成形品であることを特徴とする取付部を有
する樹脂成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21518693A JP3348475B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 取付部を有する車両用長尺樹脂成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21518693A JP3348475B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 取付部を有する車両用長尺樹脂成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0747563A true JPH0747563A (ja) | 1995-02-21 |
JP3348475B2 JP3348475B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=16668104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21518693A Expired - Fee Related JP3348475B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 取付部を有する車両用長尺樹脂成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3348475B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8715795B2 (en) | 2006-08-28 | 2014-05-06 | Suzuki Motor Corporation | Molded plastic part |
-
1993
- 1993-08-06 JP JP21518693A patent/JP3348475B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8715795B2 (en) | 2006-08-28 | 2014-05-06 | Suzuki Motor Corporation | Molded plastic part |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3348475B2 (ja) | 2002-11-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080913 Year of fee payment: 6 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |