JPH0745638B2 - 金属様光沢塗料組成物 - Google Patents

金属様光沢塗料組成物

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JPH0745638B2
JPH0745638B2 JP14070887A JP14070887A JPH0745638B2 JP H0745638 B2 JPH0745638 B2 JP H0745638B2 JP 14070887 A JP14070887 A JP 14070887A JP 14070887 A JP14070887 A JP 14070887A JP H0745638 B2 JPH0745638 B2 JP H0745638B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 近年住宅のプレハブ化及び低コスト化に伴い、施工性及
び製造コスト面の有利さから、従来の日本瓦や西洋瓦に
代って石綿セメント瓦の使用が急増しており、平板状の
単純なものから波形状の高級なもの迄種々の石綿セメン
ト瓦が上市されている。
最近の石綿セメント瓦では、外観状高級化をはかるため
と、風化を防止するために、表面に高分子材料からなる
塗料組成物を塗布する方法が一般的である。
(従来技術および問題点) 高分子材料からなる塗料組成物の中でも特に金属様光沢
を有する塗膜を形成させるために使用される塗料におい
ては着色顔料に加えて,従来、金属様光沢を付与する材
料として、アルミニウム微粉末、マイカチタン粉末が使
用されている。
アルミニウム微粉末の場合は、水性エマルジョン塗料と
混合にアルミニウムが酸化され易く光沢損失、変色等の
問題が多い。
また、石綿セメント瓦から溶出されるアルカリ分によっ
てアルミニウムが徐々に溶解し、金属光沢が徐々に減少
するという問題がある。
また、マイカチタン粉末の場合は、通常の水性エマルジ
ョンと混合して用いて得られる塗膜は長期間経過すると
チョーキング現象が生じ金属様光沢の損失、変色等が発
生し易い問題がある。
従来、金属様光沢を有する塗膜を形成させるために用い
られる塗料中の樹脂成分としては、フッ素樹脂系溶剤
型、シリコーン樹脂系溶剤型、ウレタン樹脂系溶剤型、
アクリル樹脂系溶剤型等の溶剤型と、エチレン・酢ビ樹
脂系エマルジョン型、スチレン・ブタジエン樹脂系ラテ
ックス型、アクリル樹脂系エマルジョン型等の水性型と
がある. これらの中で溶剤型の場合には、溶剤が作業環境を汚染
し火災の原因にもなり易い問題点がある。
また、通常の水性型の場合には、その塗料で被覆された
石綿セメント屋根材を積載した場合、互いにブロッキン
グし易く、また,耐水性及び長期の耐候性が不充分であ
るために、光沢損失、変色等が起るという問題点があ
る。
塗装工程としては、従来、金属様光沢を有する被覆石綿
セメント屋根材製造工場では、耐候性改良と仕上り外観
を改良するために、組成の異なる2種類の塗料を塗工し
て製造されるのが一般的で(特開昭57−113060の例)あ
るが、2種類の塗料を塗工する工程が複雑で作業能率が
悪いという問題がある。
また、1層コートする毎に乾燥する工程が必要であり、
多量のエネルギーが必要となる。
また,2層コートするために、薄膜を形成させるのが難し
いなどの問題がある。
本発明者は、これらの問題点を解決すべく鋭意研究の結
果、以下のような発明を完成させた。
(発明の構成) すなわち、本発明は、 「2種類以上のモノマーからなる共重合体のガラス転移
温度が、20℃未満である重合体を中心層とし、次いで共
重合体のガラス転移温度が20℃以上である2種類以上の
モノマーを重合させて外層とした多層構造を有するポリ
マーの水性エマルジョンを固形分換算で、20〜80重量%
に対して、ガラス転移温度40℃以上のポリマーの水性エ
マルジョンを固形分換算で80〜20重量%混合して得られ
た水性エマルジョン固形分換算で100重量部に対して、
マイカチタン粉末5〜40重量部、シリコーン系化合物1
〜20重量部、造膜助剤5〜40重量部を配合して成る金属
様光沢塗料組成物」 である。
上記のような多層構造を有するポリマーの水性エマルジ
ョンと、ガラス転移温度40℃以上のポリマーの水性エマ
ルジョンを混合して得られた水性エマルジョンに、マイ
カチタン粉末、シリコーン系化合物、造膜助剤を配合し
て成る金属光沢を有する塗料は一層で表面を被覆するこ
とが可能であり,耐候(光)性、耐変色性、耐アルカリ
性、耐ブロッキング性、耐汚染性が格段に優れ、実用性
が高い。
即ち、従来は、マイカチタン粉末を着色顔料として使用
した水性エマルジョン塗料1回塗りで被覆してなる石綿
セメント屋根材で、困難とされていた高温多湿で多日射
量の過酷な条件下でも、本発明の金属様光沢塗料組成物
なら充分適用可能である。
本発明の金属様光沢塗料組成物に用いる水性エマルジョ
ンは、一般に用いられている通常の単層エマルジョンと
比較して形成される皮膜が、多層構造エマルジョンの持
つ柔軟性を有し,タックが少ない特異な性能と優れた耐
水性能を発揮する特徴と、ガラス転移点40℃以上のポリ
マーの水性エマルジョンの持つブロッキング防止効果と
優れた耐アルカリ性、耐候(光)性、耐汚染性を発揮す
る特徴を両立させ、両方の優れた性能が発揮されるよう
にポリマーブレンドされている。
即ち、このポリマーブレンドされたエマルジョンは、自
己架橋型多層構造硬軟質ポリマーブレンドエマルジョン
(以下、該エマルジョンと記載する)というべきもので
あり、前記のような問題を解決した塗料組成物を提供し
得る。
本発明に用いる自己架橋型多層構造エマルジョンは、ア
クリルアミド・N−メチロールアクリルアミド・メタク
リル酸グリシジル・アクリル酸グリシジル等のアクリル
系架橋反応性モノマーの1種又は2種以上含み、2種類
以上のモノマーを組合せたガラス転移点が、20℃未満か
らなる重合体を中心層とし、次いでガラス転移点20℃以
上からなる2種類以上のモノマーを重合させて外層とし
たものが好適である。
中心層を構成する樹脂になるモノマーとしては、ガラス
転移点70℃以上のモノマーと、ガラス転移点0℃以下の
モノマーの2種以上の組合せにするのが好ましい。
又、ガラス転移点70℃以上のモノマーとしては、アクリ
ロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸t−ブ
チル、スチレンなどである。
ガラス転移点0℃以下のモノマーとしては、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどである。
このガラス転移点70℃以上のモノマーと0℃以下のモノ
マーの混合比率としては、重量比で70℃以上のモノマー
10〜60%に対して、0℃以下のモノマー90〜40%の比率
で、混合モノマーのガラス転移点が20℃未満にするのが
好ましい。
外層を構成する樹脂になるモノマーとしては、ガラス転
移点70℃以上のモノマーと、ガラス転移点0℃以下のモ
ノマーの2種以上の組合せ又は、ガラス転移点70℃以上
のモノマー単独でも良い。
モノマーの種類は前述のものを用い得る。
このガラス転移点70℃以上のモノマーと0℃以下のモノ
マーの混合比率としては、重量比で70℃以上のモノマー
60〜100%に対して、0℃以下のモノマー40〜0%の比
率で、混合モノマーのガラス転移点を20℃以上にするの
が好ましい。
又、中心層、外層を構成する樹脂になるモノマーに、ア
クリル系架橋反応性モノマーを、0.5〜15.0重量%、ア
クリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸を0.2〜
8.0重量%を含有させてもかまわない。
中心層を構成する樹脂になるモノマーとして使用するガ
ラス転移点70℃以上のモノマーと、ガラス転移点0℃以
下のモノマーの混合比率としては、重量比で70℃以上の
モノマー10%〜60%が好ましく、10%未満では、耐水性
が劣り、60%以上では皮膜の可撓性が劣る。
外層を構成する樹脂になるモノマーとして使用するガラ
ス転移点70℃以上のモノマーと、ガラス転移点0℃以下
のモノマーの混合比率としては、重量比で70℃以上のモ
ノマーを60%以上にする必要がある。
60%未満では、耐ブロッキング性、耐アルカリ性が劣る
ので好ましくない。
アクリル系架橋反応性モノマー、例えばアクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、メタクリル酸グリ
シジル、アクリル酸グリシジル等は、0.5%未満では耐
水性が劣り、15.0%以上では皮膜が硬過ぎて好ましくな
い。
不飽和カルボン酸の添加量としては、0.2%〜8.0%が適
している。
0.2%未満では、アクリル系架橋反応性モノマーとの架
橋反応性が低下し、かつ安定な水性エマルジョンが得ら
れにくい。
また、8.0%以上では、耐水性が劣るので好ましくな
い。
前途のようなモノマー構成で、乳化剤の存在下、水性媒
体中において重合を多段階に分けて行なって水性エマル
ジョンを得た。
これを金属様光沢塗料組成物をもう一方のエマルジョン
成分である自己架橋型多層構造エマルジョンにブレンド
する。
ガラス転移点40℃以上の水性エマルジョンとしては、ア
クリル系共重合体エマルジョン、スチレン・アクリル系
共重合体エマルジョン、スチレン・ブタジエン系共重合
体エマルジョン、エチレン・酢酸ビニル系共重合体エマ
ルジョン、酢酸ビニル・ベオバ系共重合体エマルジョ
ン、酢酸ビニル系共重合体エマルジョン、ウレタン系共
重合体ラテックス他のエマルジョンが使用可能である。
これらの重合体エマルジョンの目標とするガラス転移点
各々の重合するモノマーのガラス転移点によって以下の
計算式に従って決定する。
但し、 Tg ;共重合体のガラス転移点(°K) Tga;a成分モノマーのガラス転移点(°K) Tgb;b成分モノマーのガラス転移点(°K) Wa ;a成分の重量分率 Wb ;b成分の重量分率 使用可能なモノマーの種類としてはアクリル酸メチル,
アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル酸2−
エチルヘキシル等のアクリル酸エステル系,メタクリル
酸メチル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル等のメタクリル酸エステル系,アクリル酸,
メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー,アクリ
ルアマイド,N−メチロールアクリルアマイド等のアマイ
ド基,N−メチロール基を有するモノマー,スチレン,酢
酸ビニル,クロロプレン,エチレン,ブタジエン,アク
リロニトリル,ベオバ等などがある。
アクリル酸グリシジル,メタクリル酸グリシジル等のエ
ポキシ基を有するモノマー等が使用可能であり、特に種
類共重合比率に限定されないが、重合体エマルジョンの
ガラス転移点が40℃未満では、耐ブロッキング性,耐ア
ルカリ性,耐汚染性等が劣るので好ましくない。
前途のような多層構造エマルジョンと、ガラス転移点40
℃以上の水性エマルジョンとの混合比としては、多層構
造エマルジョンを固形分換算で20〜80重量%に対して、
ガラス転移点40℃以上のエマルジョンを固形分換算で80
〜20重量%であり、多層構造エマルジョンが20重量%未
満では耐水性、柔軟性が不充分で好ましくなく、80重量
%を超えると、耐ブロッキング性、耐アルカリ性、耐汚
染性が劣り、好ましくない。
このようにして性質の全く異なる2種類以上のエマルジ
ョンを混合して得られた該エマルジョンを用いて、金属
様光沢を有する塗料とする。
添加するマイカチタン粉末としては、例えばマイカ粉末
2〜60μの表面に0.5〜10μの厚さでルチル型二酸化チ
タン又はアナターゼ型二酸化チタンなどを被覆させた着
色顔料が使用できる。
また、必要に応じて酸化鉄系着色顔料、酸化クロム系着
色顔料等の無機系着色顔料及び、フタロシアニン系着色
顔料、アゾ系着色顔料等の有機系着色顔料,アルミ系顔
料と並用が可能である。
マイカチタン粉末の添加量としては、該エマルジョン固
形分換算で100重量部に対して、5〜40重量部が適して
おり、5重量部未満では、隠ぺい性が劣り、金属様光沢
も少く、40重量部を超えると、耐候(光)性が劣るので
好ましくない。
シリコーン系化合物としては、例えば、ジメチルポリシ
ロキサン、オルガノポリシロキサン、メチルフェニルポ
リシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、
アミノ変形シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カル
ボキシル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、
ポリエーテル変性シリコーン等が使用可能であり、耐水
性、耐候性、耐汚染性、耐薬品性、耐ブロッキング性、
密着性などを向上させ、長期間の塗膜美観を維持させる
ために必要なものである。
シリコーン系化合物の添加の量としては、該エマルジョ
ン固形分換算で100重量部に対して、1〜20重量部が適
しており、1重量部未満では耐水性、耐候性、耐汚染
性、耐ブロッキング性などが劣り、20重量部を超える
と、該エマルジョンとの分離を起したり、且つ耐水性、
耐候性、耐汚染性などの効果が添加量の割合にしては少
なく、経済的にもコスト高となるので好ましくない。
造膜助剤としては、例えばフタール酸ジブチル、フター
ル酸ジオクチル等のフタール酸系可塑剤、ブチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶
剤、テキサノール、キシレン、トルエン、酢酸ブチルお
よびその他の物質が使用可能であり、該エマルジョンの
常温での造膜性を保持するために必要なもので、該エマ
ルジョンの固形分換算で100重量部に対して、5重量部
未満では該エマルジョンの造膜性が不充分で基材との密
着性が劣り、40重量部を超えると該エマルジョンから形
成される塗膜の耐ブロッキング性が劣り好ましくない。
その他の成分としては、一般的な塗料添加剤、例えば消
泡剤、顔料分散剤、顔料湿潤剤、増粘剤、中和剤、防腐
剤、耐湿顔料等が使用可能である。
本発明の金属様光沢塗料組成物を例えば石綿セメント屋
根材に塗工する場合には、基材である石綿セメント屋根
材の含有水分を12%以下に調整乾燥した後連続的に表面
温度を40〜90℃に予備乾燥し、1回塗りで20〜100μの
薄い膜厚になるようにエアレススプレーで塗工し、直ち
に80〜150℃熱風乾燥を3〜20分間行い塗料を乾燥硬化
させ、強制冷却し表面温度20〜60℃で積層させる一連の
工程で行われる。
本発明の金属光沢様塗料組成物は、反応性架橋基を内蔵
しているため、架橋剤等の硬化剤を塗工前に現場で配合
する必要がなく取扱いが簡単であり、水性タイプである
ので危険性もない。
また、1回塗りだけで得られる20〜100μの薄膜で性能
を発揮し、速乾性であり,形成された塗膜は低温で短い
乾燥時間で充分な耐候性、耐変色性、耐アルカリ性、耐
ブロッキング性、耐汚染性、防水性等を有する。
以下に本発明の金属様光沢塗料組成物に使用する自己架
橋型多層構造エマルジョンの合成の一例を合成例−1
に、又、ガラス転移点40℃以上のポリマーの水性エマル
ジョンの合成の一例を合成例−2に示す。
尚、部及び%は重量基準を示す。
合成例−1 重合缶に水30部とアクリルアマイド1部を仕込み、これ
に水17部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
2部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルフォ
ネート1部、スチレン10部、アクリル酸2−エチルヘキ
シル7部、アクリル酸ブチル7部、メタクリル酸グリシ
ジル2部、メタクリル酸1部を混合した乳化液を逐次添
加しながら85℃で3時間乳化重合を行い中心層とする。
なお、触媒である過硫酸カリウムをこの乳化液添加開始
直前に、0.2部添加し重合反応を開始させる。
次に90℃に昇温し、スチレン2部、メタクリル酸メチル
10部、メタクリル酸グリシジル3部、メタクリル酸1部
を混合したモノマー混合液を、逐次添加しながら2時間
乳化重合を行い、固形分約50%、粘度約100cps、PH9.0
の自己架橋型多層構造エマルジョンを得た。
合成例−2 重合缶に水50部とポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル1部とポリオキシエチレンラウリルサルフェート
3部を仕込み、これにメタクリル酸メチル23部、メタク
リル酸n−ブチル7部、スチレン10部、アクリル酸ブチ
ル2部、メタクリル酸グリシジル2部、N−メチロール
アクリルアマイド1部、アクリル酸1部を混合したモノ
マー混合液及び水5部に過硫酸カリウムを0.2を溶解し
た触媒水溶液を逐次添加しながら85℃で5時間乳化重合
を行い、固形分約46%、粘度約200cps、PH9.0の水性エ
マルジョンを得た。
実施例−1 合成例−1で得たエマルジョン固形分で70部に、合成例
−2で得たエマルジョン固形分で30部を混合した物に対
して、あらかじめ分散剤を用いて水分散したマイカチタ
ン粉末30部と酸化鉄黒顔料6部を混合し、更に、オルガ
ノポリシロキサン15部、ブチルセロソルブアセテート25
部、消泡剤0.5部、カルボキシメチルセルロール0.1部を
添加し、充分分散混合して、固形分濃度40%、粘度30cp
s、PH9.0の塗料組成物を得た。
この塗料組成物を、あらかじめ含有水分12%、表面温度
75℃に調整された基材となる石綿セメント屋根材にエア
レススプレーで、乾燥時の膜厚が50μになるように1回
塗りし、直ちに120℃の熱風乾燥を5分間行い乾燥硬化
させて本発明の金属様光沢を有する塗料組成物で被覆さ
れた金属様光沢を有する石綿セメント屋根材を得た。
実施例−2 合成例−1で得たエマルジョン固形分で50部に、合成例
−2で得たエマルジョン固形分で50部を混合したものに
対して、以下実施例−1と同様に塗料化し、塗工して、
本発明の金属光沢を有する塗料組成物で被覆された石綿
セメント屋根材を得た。
実施例−3 合成例−1で得たエマルジョン固形分で30部に、合成例
−2で得たエマルジョン固形分で70部を混合した物に対
して、以下実施例−1と同様に塗料化し、塗工して、本
発明の金属光沢を有する塗料組成物で被覆された石綿セ
メント屋根材を得た。
比較例−1 合成例−1で得たエマルジョン固形分で90部に、合成例
−2で得たエマルジョン固形分で10部を混合した物に対
して、以下実施例−1と同様に塗料化し、塗工して、本
発明の金属様光沢を有する塗料組成物で被覆された石綿
セメント屋根材を得た。
比較例−2 合成例−1で得たエマルジョン固形分で10部に、合成例
−2で得たエマルジョン固形分で90部を混合した物に対
して、以下実施例−1と同様に塗料化し、塗工して、本
発明の金属様光沢を有する塗料組成物で被覆された石綿
セメント屋根材を得た。
上記の実施例並びに比較例で得られた被覆石綿セメント
屋根材の物性試験結果を第1表に示した。
第1表に示した結果から、本発明の金属様光沢を有する
塗料組成物で被覆された石綿セメント屋根材は、従来の
被覆石綿セメント屋根材に比較して特に、耐候性、耐変
色性、耐ブロッキング性が優れていることが明らかにな
った。
尚、これらの実施例並びに比較例の物性評価結果は第1
表に示されており、物性試験項目の試験法並びに評価基
準を以下に示す。
(1)耐候性 南面45℃傾配での自然暴露5年間を観察し、塗膜面の変
退色の有無を判定した。
判定基準は以下の通りである。
著しい変退色なし ;○ 少々変退色が認められる ;△ 変退色が明らかに認められる ;× (2)耐変色性 50℃,湿度100%×7日間蒸された後の塗膜面の変色の
有無を判定した。
判定基準は以下の通りである。
変色なし ;◎ 著しい変色なし ;○ 少々変色が認められる ;△ 変色が明らかに認められる ;× (3)耐アルカリ性 5%水酸化ナトリウム水溶液50℃液温中に、30日間浸漬
した後の塗膜のアルカリ分による溶解現象の有無を判定
した。
判定基準は以下の通りである。
異常なし ;◎ 著しい異常なし ;○ 少々溶解される ;△ 明らかに溶解される ;× (4)耐ブロッキング性 被覆石綿セメント屋根材(1枚0.6m2、6Kg)を、被覆面
上にして300枚積載して、夏期1ヶ月間保管した際の屋
根材間のブロッキング状態を判定した。
判定基準は以下の通りである。
異常なし ;◎ 著しい異常なし ;○ 少々ブロッキングする ;△ ブロッキングが多い ;× (5)耐汚染性 ホコリ及び、切断時石綿セメント基材から生じる切断粉
等を塗膜表面に置き、40℃湿度100%3日間の条件下に
放置し、塗膜面の汚染の有無を判定した。
判定基準は以下の通りである。
異常なし ;◎ 著しい異常なし ;○ 少々汚染される ;△ 明らかに汚染される ;× 判定結果は以下の通りである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種類以上のモノマーからなる共重合体の
    ガラス転移温度が、20℃未満である重合体を中心層と
    し、次いで共重合体のガラス転移温度が20℃以上である
    2種類以上のモノマーを重合させて外層とした多層構造
    を有するポリマーの水性エマルジョンを固形分換算で、
    20〜80重量%に対して、ガラス転移温度40℃以上のポリ
    マーの水性エマルジョンを固形分換算で80〜20重量%混
    合して得られた水性エマルジョン固形分換算で100重量
    部に対して、マイカチタン粉末5〜40重量部、シリコー
    ン系化合物1〜20重量部、造膜助剤5〜40重量部を配合
    して成る金属様光沢塗料組成物。
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