JPH0745014B2 - アジリジン化合物製造用触媒の再生方法 - Google Patents

アジリジン化合物製造用触媒の再生方法

Info

Publication number
JPH0745014B2
JPH0745014B2 JP2041099A JP4109990A JPH0745014B2 JP H0745014 B2 JPH0745014 B2 JP H0745014B2 JP 2041099 A JP2041099 A JP 2041099A JP 4109990 A JP4109990 A JP 4109990A JP H0745014 B2 JPH0745014 B2 JP H0745014B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
reaction
elements
hours
phosphorus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2041099A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02290255A (ja
Inventor
英昭 常木
公男 有吉
篤 守屋
陸男 植嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2041099A priority Critical patent/JPH0745014B2/ja
Publication of JPH02290255A publication Critical patent/JPH02290255A/ja
Publication of JPH0745014B2 publication Critical patent/JPH0745014B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業用の分野] 本発明は触媒の再生方法に関する。更に詳細には、本発
明は下記一般式(I)で表されるアルカノールアミンを
触媒の存在下に気相分子内脱水反応せしめて下記一般式
(II)で表されるアジリジン化合物を製造する際に用い
る触媒の再生方法に関する。
(式中のRは水素原子、メチル基およびエチル基のうち
のいずれか1種を表わし、XはOHまたはNH2を表わし、
YはXがOHのときNH2、XがNH2のときOHを表わす。) アジリジン化合物は歪の大きい三員環を有する環式化合
物であり、開環反応性とアミンとしての反応性を兼ね備
えていて、各種の中間原料として有用である。なかでも
特にエチレンイミンは医薬、農薬等の原料として、また
繊維処理剤であるアミン系ポリマーの原料としてすでに
産業界で広く用いられている。本発明は、この利用価値
の高いアジリジン化合物を効率よく製造する優れた触媒
が長期間の反応により失活した場合の再生方法を提供す
るものである。
[従来の技術] アルカノールアミンからアジリジン化合物を製造する方
法としては、液相中でアルカノールアミンの硫酸エステ
ルを濃アルカリで処理しアジリジン化合物を製造する方
法が一般的によく知られており、この方法はエチレンイ
ミンの製造方法として既に工業化されている。しかし、
この方法は副原料として硫酸及びアルカリを大量に用い
るため生産性が低く、また利用度の低い無機塩が大量に
副生するというように、工業的には多くの欠点を有する
ものである。
一方、近年このような液相法によるアジリジン化合物製
造の欠点を解決すべく、副原料を全く用いずにアルカノ
ールアミンを触媒の存在下に気相分子内脱水反応せしめ
て直接アジリジン化合物を製造する試みが本発明者らに
よりなされ、燐を含有する触媒が特に優れた性能を示す
ことが報告されている。(特開昭62−152543号公報、同
63−12344号公報、同163−123443号公報、同63−126553
号公報、同63−126554号公報、同63−126556号公報、同
63−126557号公報、同63−126558号公報、同63−23744
号公報) [発明が解決しようとする課題] しかしながら、本発明者らのさらなる検討によれば、ア
ルカノールアミンを燐を含有する触媒の存在下に気相分
子内脱水反応させる前記の方法では触媒寿命の比較的長
いものでも炭素状物質の析出が認められ、次第に活性が
劣化するか、あるいは触媒層の圧力損失が増大し、反応
継続に支障が生じた。この問題は酸素含有気体と接触さ
せ炭素状析出物を燃焼除去することで一時的には解決可
能であるが、5,000〜10,000時間に亘る長時間の反応で
は炭素状析出物の燃焼除去を繰り返しても次第に活性が
低下することが避けられない。工業的な使用に際しては
長期間に渡って安定した活性を示すことが求められる
が、この様な劣化が認められることは大きな問題であ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはこの失活の原因とその解決方法について鋭
意検討した結果、活性劣化は主に反応継続中に触媒成分
の中の燐が飛散することによって起こることを見いだし
た。さらに活性を回復させるために種々の方法を鋭意検
討した結果、反応中に失われた燐を触媒に補給すること
で再生できることを見いだした。具体的には、劣化した
触媒を気体状態の揮発性燐化合物(燐酸エステル類、亜
燐酸エステル類、五酸化燐、ハロゲン化燐、ハロゲン化
フォスフォリル等)と接触させることで触媒に燐を補給
することができ、この再生処理によって触媒の再生が容
易かつ迅速に達成される。
かくして、本発明によれば、一般式 (式中のRは水素原子、メチル基およびエチル基のうち
のいずれか1種を表わし、XはOHまたはNH2を表わし、
YはXがOHのときNH2、XがNH2のときOHを表わす。) で表わされるアルカノールアミンの接触気相分子内脱水
反応により一般式 (Rは(I)式と同じである。) で表わされるアジリジン化合物を製造するのに使用して
劣化した燐及びアルカリ金属元素及び/またはアルカリ
土類金属元素を含有する触媒の再生方法であって、該劣
化触媒を燃焼処理して触媒上の炭素状物質を除去した
後、気体状態の揮発性燐化合物と接触させることを特徴
とする方法が提供される。
本発明においてアルカノールアミンの気相分子内脱水反
応に用いられる燐及びアルカリ金属元素及び/またはア
ルカリ土類金属元素を含有する触媒としては一般式 Pa
AbBcOd (ここでPはリン、Aはアルカリ金属元素およびアルカ
リ土類金属元素の中から選ばれる1種またはそれ以上の
元素、Bは周期律表におけるIIIa族元素、ケイ素、ゲル
マニウム、スズ、鉛、アンチモン、ビスマス、I族ない
しVIII族の遷移金属元素、ランタニド元素およびアクチ
ニド元素の中から選ばれる1種またはそれ以上の元素、
Oは酸素をそれぞれ表わし、また添字a,b,c,dは元素の
数を表わし、a=1のときb=0.01〜6(好ましくは0.
1〜3)、c=0〜6(好ましくは0.001〜5)であり、
dはa,b,cの値および各種構成元素の結合状態により定
まる数値である) で表わされる組成物が特に優れた性能を示すので好まし
い。これらの触媒組成物は種々の担体(例えばシリカ、
アルミナ、炭化珪素、珪藻土、ジルコニア、粘土鉱物
等)に担持して用いることもできる。
本発明で触媒の再生に用いる燐化合物としては揮発性で
あればどの様な燐化合物でも使用可能である。しかし、
液体であれば沸点が300℃以下のもの、固体であれば300
℃における昇華圧が100mmHg以上のものを用いるなら
ば、特別に高温にしなくとも充分な濃度の燐化合物を供
給することができ、装置的にも操作面でも好適である。
このような揮発性燐化合物の例としては、燐酸エステル
類、亜燐酸エステル類等の有機燐化合物;五酸化燐、ハ
ロゲン化燐、ハロゲン化フォスフォリル等の無機燐化合
物が挙げられる。中でも燐酸トリメチル、燐酸トリエチ
ル、亜燐酸トリメチル、亜燐酸トリエチルの様な燐酸ア
ルキルエステル類や亜燐酸アルキルエステル類は沸点が
低く、腐食性がなく、常温では液体であるので取扱上便
利である。
劣化触媒に接触させる揮発性燐化合物の量が少なすぎる
と十分に触媒活性が再生されず、多すぎては無駄であ
る。好ましい量は接触気相分子内脱水反応により触媒か
ら消失した燐の量の0.8〜1.2倍モルに相当する程度であ
る。消失した燐の量は、劣化した触媒の分析あるいは接
触気相分子内脱水反応生成物中に含まれる燐の分析から
推定することができる。
劣化触媒を揮発性燐化合物と接触させる温度は燐化合物
が十分な蒸気圧を有し気体状態を保てる温度であれば良
い。低すぎると揮発する燐化合物の量が少なくて再生処
理に要する時間が長くなり、必要以上に高くしようとす
るとそれなりの設備が必要になる。好ましい温度はアル
カノールアミンの接触気相分子内脱水反応温度の上下10
0℃以内の範囲の温度である。
再生操作における揮発性燐化合物の濃度は低すぎると揮
発する燐化合物の量が少なくて再生処理に要する時間が
長くなり、高すぎると均一に再生しにくくなったりある
いは十分な蒸気圧を保つのに高温を要することとなるの
で、0.01〜5容量%の範囲が好ましい。
本反応では比較的短時間(100〜300時間)で炭素状物質
が触媒上に析出し反応が継続できなくなるので、通常は
反応を停止して酸素含有気体で炭素状物質を燃焼除去す
る方法がとられる。本発明による触媒の再生処理は、こ
の炭素状物質を燃焼除去する操作に引続いて行なうこと
ができる。このように炭素状物質の燃焼除去操作毎に引
続き本発明による燐化合物処理を行なうと実質的に触媒
の活性劣化を防止することが可能である。
劣化した触媒を気体状態の揮発性燐化合物と接触させる
場合、触媒を一旦反応器から取り出してから行なうこと
も可能であるが、反応器に充填したまま再生処理を行な
うのが便利である。反応器を複数設置しておき、ある反
応器を再生している間、他の反応器で反応を行ない、実
質的に連続操業を続けることも可能である。
[作用] 本発明の作用は完全には明かではないが、おおよそ次の
ように考えられる。失活した触媒は触媒成分たる燐が反
応する前と比較すると明らかに減少していることが認め
られる。従って、触媒表面では失活前には燐酸塩として
存在していた金属が酸化物あるいは水酸化物として存在
していると考えられる。そこへ気体状態の燐化合物を反
応させると、表面に失活前と同様の金属燐酸塩が再生さ
れ、活性が回復する。
[実施例] 以下実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。
実施例中の転化率、選択率および単流収率については、
次の定義に従うものとする。
実施例1 <触媒調製> 水酸化カルシウム74.1gと水酸化ナトリウム4.0gを純水2
00mlに懸濁させ、85重量%オルトリン酸57.6gを加え、
十分に撹拌しながら加熱濃縮し、湯浴上で蒸発乾固し
た。乾固物を空気中120℃で12時間乾燥し、粉砕した
後、硝酸パラジウム0.01重量%水溶液20gを加え十分混
練した。次いで、混練物を空気中120℃で12時間乾燥
し、9〜5メッシュに破砕した後、700℃で5時間焼成
した。かくして、原子比でP1Ca2Na0.2(Pd10ppm)なる
組成の触媒をえた。
<反応工程> この触媒を用いて次のようにモノイソプロパノールアミ
ンの接触気相分子内脱水反応による2−メチルエチレン
イミンの合成を行なった。
この触媒20mlを内径16mmのステンレス製反応管に充填
し、反応管を420℃の溶融塩浴に浸漬し、その反応管内
にモノイソプロパノールアミン10容量%、窒素90容量%
からなる原料ガスを、空気速度3,000hr-1で通し、200時
間反応を行なった。
次いで、反応時と同じ温度にて反応管に空気を24時間通
じ、反応中に触媒表面に析出した炭素状物質を燃焼させ
た。
この反応−燃焼のサイクルを40回繰り返し、通算で8,00
0時間反応を行なった。触媒性能は使用開始初期に比べ
て8,000時間反応後では転化率で13.8%低下した。
<再生工程> この触媒に380℃で燐酸トリメチル2容量%、窒素98容
量%からなるガスを毎分100mlの流量で30分流通させ、
触媒の再生処理を行なった。
<触媒試験> 再生処理後の触媒を用いて前記<反応工程>に記載した
と同様に反応を行ない、2時間後の転化率、選択率、単
流収率を測定した。
反応初期、8,000時間反応後、再生処理後の反応結果を
表−1に示した。
実施例2 <触媒調製(A)> 硝酸セシウム1.754kg、水酸化ナトリウム40g及び85重量
%リン酸922gを純水30に溶解し、担体としてシリカゲ
ル6kgを加え、さらに硝酸アルミニウム38gを加えて加熱
濃縮し、湯浴上で蒸発乾固した。乾固物を120℃で12時
間乾燥し粉砕した後、塩化白金酸0.001重量%水溶液1.9
5kgおよび適当量のイオン交換水を加えてよく混練し
た。この混練物を外径6mm、内径2mm、長さ8mmのリング
状に成型し、120℃で12時間乾燥した後、700℃で4時間
焼成した。かくして原子比でP1Cs1.125Na0.125Al0.0125
(Pt1ppm)なる組成の触媒(A)をえた。
<反応工程> この触媒(A)を用いて次のようにモノエタノールアミ
ンの接触気相分子内脱水反応によるエチレンイミンの合
成を行なった。
この触媒(A)2を内径30mmのステンレス製反応管に
充填し、反応管を390℃の溶融塩浴に浸漬し、その反応
管内にモノエタノールアミンを出口圧を80mmHgの減圧に
維持しながら空間速度300hr-1で通し、200時間反応を行
なった。
次いで、反応時と同じ温度にて反応管に空気を24時間通
じ、反応中に析出した炭素状物質を燃焼させた。
この反応−燃焼のサイクルを40回繰り返し、通算で8000
時間反応を行なった。
<触媒調製(B)> この通算で8000時間の反応に使用した触媒(A)を抜き
出し、9〜16メッシュに破砕し、触媒(B)を調製し
た。
<触媒試験> 触媒(B)20mlを内径16mmのステンレス製反応管に充填
し、反応管を390℃の溶融塩浴に浸漬し、その反応管内
にモノエタノールアミンを出口圧を80mmHgの減圧に維持
しながら空間速度300hr-1で通し反応した。反応開始か
ら2時間後の転化率、選択率、単流収率を測定した。
本実施例の触媒の反応初期における性能を測定するため
に、未使用の触媒(A)を9〜16メッシュに破砕したも
のについて同様に触媒試験を行なった。
触媒(B)は反応初期の触媒に比べて転化率で10.3%低
下していた。
<再生工程> この劣化した触媒(B)に、反応時と同じ温度で燐酸ト
リメチル2容量%、窒素98容量%からなるガスを毎分10
0mlの流量で流通し、30分再生処理を行なった。
<触媒試験> 再生処理後の触媒を用いて上記と同様に触媒試験を行な
った。
上記の触媒試験結果とともに、反応初期、8,000時間反
応後、再生処理後の反応結果を表−1に示した。
以下の実施例3〜6では前記の通算で8000時間の反応に
使用した後の劣化した触媒(B)を用いて再生工程およ
び触媒試験を行なった。従って、実施例3〜6の反応初
期、8000時間反応後の結果は実施例2の場合と同じであ
る。
実施例3 <再生工程> 触媒(B)を実施例2と同様の操作で反応器に充填し、
反応温度と同じ温度で燐酸トリエチル1容量%、窒素99
容量%からなるガスを毎分200mlの流量で流通させ、40
分再生処理を行なった。
<触媒試験> 再生処理後の触媒を用いて実施例2と同様に触媒試験を
行なった。
再生処理後の反応結果を表−1に示した。
実施例4 <再生工程> 触媒(B)を実施例2と同様の操作で反応器に充填し、
反応温度と同じ温度で亜燐酸トリエチル2容量%、窒素
98容量%からなるガスを毎分100mlの流量で流通させ、4
0分再生処理を行なった。
<触媒試験> 再生処理後の触媒を用いて実施例2と同様に触媒試験を
行なった。
再生処理後の反応結果を表−1に示した。
実施例5 <再生工程> 触媒(B)を実施例2と同様の操作で反応器に充填し、
反応温度と同じ温度で塩化フォスフォリル3容量%、窒
素97容量%からなるガスを毎分100mlの流量で流通さ
せ、30分再生処理を行ない、さらに30分空気を毎分100m
lの流量で流通させた。
<触媒試験> 再生処理後の触媒を用いて実施例2と同様に触媒試験を
行なった。
再生処理後の反応結果を表−1に示した。
実施例6 <再生工程> 触媒(B)を実施例2と同様の操作で反応器に充填し
た。触媒層の入口部に五酸化燐180mgを積層し、300℃で
空気を毎分100mlの流量で流通させ、30時間再生処理を
行なった。
<触媒試験> 再生処理後の触媒を用いて実施例2と同様に触媒試験を
行なった。
実施例7 実施例2の触媒(A)を9〜5メッシュに破砕した。こ
の破砕した触媒20mlを内径16mmのステンレス製反応管に
充填し、反応管を390℃の溶融塩浴に浸漬し、その反応
管内にモノエタノールアミンを出口圧80mmHgの減圧に維
持しながら空間速度300hr-1で通し200時間反応を行なっ
た。
次いで、反応時と同じ温度にて23時間空気を通じ、反応
中に触媒表面に析出した炭素状物質を燃焼させた。その
後、燐酸トリメチル0.2容量%、窒素99.8容量%からな
るガスを10分反応管に通じて再生処理を行なった。
この反応−燃焼−再生のサイクルを40回繰り返し、通算
で8000時間反応を行なった。
反応初期、8000時間反応後、再生処理後の反応結果を表
−1に示した。
燐化合物による再生を炭素状物質の燃焼除去後に行なう
ことによって、殆ど活性の低下がみられなかった。
実施例8 <触媒調製> 硝酸アルミニウム(9水塩)112.5gを純水300mlに溶解
し、そこへリン酸三アンモニウム44.7gを純水300mlに溶
解した溶液を撹拌しながら加えた。得られた沈澱をろ
過、水洗したのち、水酸化セシウム2.25gを水10mlに溶
解した溶液を加え、よく混練し、120℃で12時間乾燥し
た。得られた固形物を16〜9メッシュに破砕し、1000℃
で2時間焼成して原子比でP1Cs0.05Al1なる組成の触媒
をえた。
<反応工程> この触媒5mlを内径10mmのステンレス製反応管に充填
し、反応管を430℃の溶融塩浴に浸漬し、その反応管内
にモノエタノールアミン5容量%、窒素95容量%からな
る原料ガスを空間速度1,500hr-1で通し、95時間反応を
行なった。
次いで、反応時と同じ温度にて反応管に空気を24時間通
じ、反応中に析出した炭素状物質を燃焼させた。
この反応−燃焼のサイクルを20回繰り返し、通算で1,90
0時間反応を行なった。
1,900時間反応後には反応開始初期と比較して転化率で
8.1%の低下がみられた。
<再生工程> この1,900時間反応に使用した後の触媒に430℃で燐酸ト
リエチル1容量%、窒素99容量%からなるガスを毎分10
0mlの流量で流通させ、30分再生処理を行なった。
<触媒試験> 再生処理後の触媒を用いて上記と同様に触媒試験を行な
った。
反応初期、1,900時間反応後、再生処理後の反応結果を
表−1に示した。
実施例9 20回の炭素状物質の燃焼除去操作毎に引き続いて反応時
と同じ温度で燐酸トリエチル0.15容量%、窒素99.85容
量%からなるガスを毎分100mlの流量で流通させて10分
間の再生処理を行なうように実施例8を変えた以外は実
施例8と同様にして通算で1,900時間反応を行なった。
反応初期、1,900時間反応後、再生処理後の反応結果を
表−1に示した。
比較例1 下記組成を有する触媒を用いて、下記条件下にモノエタ
ノールアミンの分子内脱水反応によりエチレンイミンを
製造した。
触媒(原子比):P1Cs1.125Na0.125Al0.0125 SV=300hr-1 反応温度=390℃ 原料濃度=100% 劣化した触媒を、触媒上の炭素状物質を燃焼除去するこ
となく、リン酸トリメチル(TMP)と接触させて再生し
た場合(比較例1)と、触媒上の炭素状物質を燃焼除去
した後にTMPと接触させて再生した場合(本発明)とに
おける、(イ)モノエタノールアミンの転化率(モル
%)、(ロ)生成エチレンイミンの選択率(モル%)、
および(ハ)生成エチレンイミンの収率(モル%)を次
表に示す。
上記結果から、劣化触媒上の炭素状物質を燃焼除去する
ことなく、リン化合物と接触させても触媒活性を十分再
生できないことが分かる。
比較例2 比較例1と同じ触媒を用い、また同じ条件下にてモノエ
タノールアミンの分子内脱水反応によりエチレンイミン
を製造した。
劣化触媒を水蒸気(10容量%、残余窒素)を用い温度39
0℃で所定時間処理し、処理後の触媒を用いた場合にお
ける、(イ)モノエタノールアミンの転化率(モル
%)、(ロ)生成エチレンイミンの選択率(モル%)、
および(ハ)生成エチレンイミンの収率(モル%)を次
表に示す。
上記結果から、水蒸気処理すると触媒のシンタリングに
よる表面積低下により活性劣化が促進されることが分か
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中のRは水素原子、メチル基およびエチル基のうち
    のいずれか1種を表し、XはOHまたはNH2を表し、Yは
    XがOHのときNH2、XがNH2のときOHを表す。) で表されるアルカノールアミンの接触気相分子内脱水反
    応により一般式 (Rは(I)式と同じである。) で表されるアジリジン化合物を製造するのに使用して劣
    化した一般式: PaAbBcOd (ここでPはリン、Aはアルカリ金属元素および/また
    はアルカリ土類金属元素の中から選ばれる1種またはそ
    れ以上の元素、Bは周期律表におけるIIIa属元素、ケイ
    素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、ビスマス、
    I族ないしVIII族の遷移金属元素、ランタニド元素およ
    びアクチニド元素の中から選ばれる1種またはそれ以上
    の元素、Oは酸素を表す。また、添字a、b、c、d
    は、a=1のときb=0.01〜6、c=0〜6の範囲を取
    り、dはa、b、cの値および、各種構成元素の結合状
    態により定まる数値である。)で示される触媒の再生方
    法であって、該劣化触媒を燃焼処理して触媒上の炭素状
    物質を除去した後、気体状態の揮発性燐化合物と接触さ
    せることを特徴とするアジリジン化合物製造用触媒の再
    生方法。
JP2041099A 1989-02-27 1990-02-23 アジリジン化合物製造用触媒の再生方法 Expired - Lifetime JPH0745014B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2041099A JPH0745014B2 (ja) 1989-02-27 1990-02-23 アジリジン化合物製造用触媒の再生方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-43331 1989-02-27
JP4333189 1989-02-27
JP2041099A JPH0745014B2 (ja) 1989-02-27 1990-02-23 アジリジン化合物製造用触媒の再生方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02290255A JPH02290255A (ja) 1990-11-30
JPH0745014B2 true JPH0745014B2 (ja) 1995-05-17

Family

ID=26380638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2041099A Expired - Lifetime JPH0745014B2 (ja) 1989-02-27 1990-02-23 アジリジン化合物製造用触媒の再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0745014B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012091114A1 (ja) 2010-12-28 2012-07-05 株式会社日本触媒 アクリル酸および/またはそのエステルおよびその重合体の製法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63126557A (ja) * 1986-11-17 1988-05-30 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd アルカノ−ルアミン類の気相分子内脱水反応用触媒

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63126557A (ja) * 1986-11-17 1988-05-30 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd アルカノ−ルアミン類の気相分子内脱水反応用触媒

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02290255A (ja) 1990-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920003075B1 (ko) 인처리된 바나듐-인-산소 촉매의 증기 재생방법
RU2267353C2 (ru) Катализатор синтеза аммиака и способ его регенерации
KR20190030651A (ko) Odh 촉매의 제어된 압력 열수 처리
JPS644816B2 (ja)
JPH05502024A (ja) ジアリールカーボネートの製造方法及び製造用触媒
JP2015180663A (ja) 多水酸基化合物脱水システム、触媒組成物及び方法
US4977118A (en) Method for regeneration of catalyst for producing of aziridine compounds
JPH0745014B2 (ja) アジリジン化合物製造用触媒の再生方法
JPH0232045A (ja) アルキレンカーボネートの製造方法
JP2016516809A (ja) イオン化合物再生のためのプロセス
JPS63147549A (ja) 触媒の再生方法およびこの方法を応用した酸化脱水素方法
JP2522808B2 (ja) アジリジン化合物の製造方法
JP2660169B2 (ja) 3級n−アルケニルカルボン酸アミド類の製造用触媒及び3級n−アルケニルカルボン酸アミド類の製造方法
EP0409116B1 (en) Process for preparation of acyclic ethyleneamines
JPH0356142A (ja) エチレンアミン類製造用触媒の再生法
JP3830329B2 (ja) アルカノールアミン製造用触媒の再生方法
JP3736871B2 (ja) N−(1−アルキルオキシアルキル)−2−オキサゾリドン類の気相分子内脱アルコール反応用触媒およびn−ビニル−2−オキサゾリドン類の製造方法
JPH0356141A (ja) 触媒の再活性化法
US4035389A (en) Production of 2,2-disubstituted propiolactones
US4092270A (en) Catalyst for the production of 2,2-disubstituted propiolactones
JPS6026581B2 (ja) 鉄/リン酸塩触媒の再生方法
JPS5949215B2 (ja) メタクリル酸又はアクリル酸の製造方法
SU210766A1 (ja)
JP4120162B2 (ja) 酸化エチレン製造用触媒の処理方法及び酸化エチレンの製造方法
SU324730A1 (ru) Способ приготовления катализатора

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100517

Year of fee payment: 15