JPH0744031A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0744031A
JPH0744031A JP5208313A JP20831393A JPH0744031A JP H0744031 A JPH0744031 A JP H0744031A JP 5208313 A JP5208313 A JP 5208313A JP 20831393 A JP20831393 A JP 20831393A JP H0744031 A JPH0744031 A JP H0744031A
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貴裕 久保
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芳博 村澤
Takashi Hasegawa
隆史 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写ドラムの転写シートを、色ずれを発生す
ることなくクリーニングでき、然も両面画像形成時の定
着オイルも除去することができる画像形成装置を提供す
ることである。 【構成】 転写シート上に担持された転写材のシート表
面周方向に沿った距離L1が、感光ドラムと対向した転
写部から転写クリーナを設けたクリーニング部までのシ
ート表面周方向に沿った距離L2よりも長いとき、各色
のトナー像のうちの最終色のトナー像の転写時の転写ド
ラムの回転中に、転写材をシートから分離せずに担持し
たまま回転させ、その後、転写部を再度通過した時点で
転写材の分離を行ない、その分離時の転写ドラムの回転
中に、クリーナのクリーニング動作を行なわせる。 【効果】 最終色の転写後に転写クリーナを動作させる
ので、そのショックによる色ずれを生じることなくクリ
ーニングできる等、目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機やLBP、ファ
クシミリ等に用いられる電子写真方式を用いた画像形成
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、フルカラー画像形成装置とし
て、電子写真方式によってトナー像を形成する像担持体
としての感光ドラムと、そのトナー像を転写する転写材
としての紙を担持する転写材担持部材を備えたものが種
々提案され、又実施されている。そのようなフルカラー
画像形成装置の一例を図7に示す。
【0003】本例のフルカラー画像形成装置において、
像担持体である感光ドラム1が矢印方向に回転自在に担
持され、この感光ドラム1の回りにコロナ帯電器2、露
光光学系3、現像装置4、転写装置5及びクリーニング
器6が配置され、転写装置5の回りには、その転写ドラ
ム5aのクリーニング装置(転写クリーナ)14が配置
されている。
【0004】光学系3は、原稿走査部と色分解フィルタ
ーを備え、色分解された光像又はこれに相当する光像E
を感光ドラム1に照射する、例えば図のようなレーザビ
ーム露光装置からなっている。帯電器2によりマイナス
に一様に一次帯電された感光ドラム1に、光学系3で各
分解毎に光像Eを照射することにより、感光ドラム1上
に各色の静電潜像が順次形成される。
【0005】現像装置4は回転現像機とされ、中心軸4
bの回りに4個の現像器、つまりイエロー現像器4Y、
マゼンタ現像器4M、シアン現像器4C及びブラック現
像器4Kを備えてなっており、感光ドラム1と対向した
現像位置に所定の現像器を回転移動し、感光ドラム1上
の潜像を現像して、樹脂を基体としたトナーからなるト
ナー像を形成するようになっている。
【0006】感光ドラム1上に形成されたトナー像は、
記録材カセット7から転写装置5に供給された記録材上
に、感光ドラム1と対向した転写部で転写される。
【0007】転写装置5は、本例では、転写材担持体と
して前記転写ドラム5aを備えており、この転写ドラム
5aは、外周面の空域に転写材担持部材として、誘電体
からなる記録材担持シート(転写シート)5fを張設し
た円筒体からなっている。転写ドラム5aの周囲には、
転写帯電器5b、吸着帯電器5c、吸着ローラ5g、内
側、外側帯電器5d、5e、分離帯電器5hを備えてい
る。これら転写帯電器5b等の帯電器は、コロナ帯電器
からなっている。吸着ローラ5gは導電ローラからなっ
ている。
【0008】記録材カセット7から搬送系を経て転写装
置5に供給された記録材は、転写ドラム5aの吸着帯電
器5cとその対向極となる吸着ローラ5gとによって、
担持シート5f上に静電吸着して担持され、転写ドラム
5aの回転により転写部に向けて搬送される。
【0009】そして転写部において、転写ドラム5aの
内側のコロナ帯電器からなる転写帯電器5bにより記録
材に電界を付与することにより、感光ドラム1上のトナ
ー像が転写される。トナー像が転写された記録材は、転
写ドラム5aの回転により再び転写部に搬送され、感光
ドラム1上に形成された次の色のトナー像が転写され
る。
【0010】このようにして4色のトナー像が転写され
ると、記録材は転写ドラム5aの外側の分離帯電器5h
により除電し、分離手段8により担持シート5fから分
離して熱ローラ定着器9に送られ、そこでトナー像の混
色及び記録材への固定を行なってフルカラーの永久像と
された後、トレイ10に排紙される。他方、感光ドラム
1及び転写シート5fは、それらの表面の残留トナーを
それぞれのクリーニング器6及びクリーニング装置14
で清掃して除去された後、再度、画像形成工程に供せら
れる。
【0011】尚、カセットから供給された記録材及び手
差しで供給された記録材の経路を図中に点線で示す。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像形成装置では、転写シート5fのクリーニング
は、転写ドラム5aからの転写材の分離中に開始され、
転写シート5fの転写材先端があった位置から行なって
いる。
【0013】このため、図8に示すように、感光ドラム
1と転写ドラム5aとが対向した転写部から転写クリー
ナ14までの、転写シート5fの転写ドラム5aの回転
方向下流方向上の周方向に沿った距離(転写部−クリー
ニング部間距離)L2よりも、転写材Pの転写シート5
f表面の周方向に沿った距離(転写材周方向長さ)L1
が長い場合、転写シート5fの転写材Pの先端があった
位置が転写クリーナ14にさしかかるのに併せて転写ク
リーナ14を起動すると、最終色のトナー像の転写が行
なわれている最中なので、そのショックにより最終色の
トナー像の色ずれを起こしてしまう問題があった。
【0014】従来からこの問題に対処するために、転写
材の周方向長さL1が長い場合、転写材を分離後に転写
ドラム5aを1回転、空回転した後、クリーニングする
方法が採られているが、この場合には、両面画像形成
(両面コピー)時に感光ドラムのオイル汚れによる画像
劣化を防止できない。
【0015】即ち、転写材の表側の面(第1面)に4色
のトナー像を転写し、定着器9で定着した後、転写材の
裏側の面(第2面)を表面とするように表裏を反転して
転写ドラム5a上に担持し、その第2面にトナー像を転
写して画像を形成する両面画像形成では、第1面のトナ
ー像の定着時に定着器9の定着ローラから第1面に付着
した定着オイルが、第2面の画像形成時に表裏を反転し
て転写ドラム5a上に担持した転写材から転写シート5
f上に付着する。そして転写シート5fに付着したオイ
ルが、第2面へのトナー像の転写が終了した転写材を転
写ドラム5aから分離後の、クリーニングのための転写
ドラム5aの空回転中に、感光ドラム1と転写シート5
fが接触する転写部で感光ドラム1の表面に再付着す
る。
【0016】そのために両面画像形成を連続して複数枚
行なうと、感光ドラム1の表面上にオイルが溜り、その
後に画像形成を行なうとすると、感光ドラムの白地部と
なる領域に現像時のトナーがオイルの粘着力によって付
着し、転写画像にカブリとなって現れる。又感光ドラム
のベタ部となる領域に現像により付着したトナーが、オ
イルの粘着力によって離れずらく転写材上に十分に転写
されなくなるので、転写画像が淡くなることを招く。
【0017】このように、転写材を分離して転写ドラム
を1回転、空回転した後に、転写シートのトナー汚れを
クリーニングする方式では、両面画像形成時に転写シー
トに付着した定着オイルが、その空回転時に感光ドラム
に再付着してオイル汚れを生じ、それに起因した画像劣
化を招くので好ましくない。
【0018】従って両面画像形成時の感光ドラムのオイ
ル汚れによる画像劣化を防ぐためには、記録材の分離時
の回転中に転写シートをクリーニングする必要がある
が、前述したように、転写材長さL1が転写ドラム5a
の転写部−クリーニング部間距離L2よりも長い場合
は、転写材の分離中に最終色のトナー像の転写をまだ行
なっている最中なので、色ずれが発生することを免れな
くなる。
【0019】本発明の目的は、片面画像形成時は勿論、
両面画像形成時にも、転写材担持体の誘電体シート等の
担持部材を、色ずれを発生することなくクリーニングで
き、然も両面画像形成時の定着オイルも除去することが
できる画像形成装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば本発明は、各
色のトナー像が順次形成される像担持体と、前記像担持
体と対向した転写部において各色のトナー像が順々に重
ね合わせて転写される転写材を担持して回転することに
より、前記転写部に転写材を繰り返し搬送する転写材担
持体と、前記転写材担持体の回転方向下流側において像
担持体と対向したクリーニング部で、転写材担持体の表
面をクリーニングするクリーニング装置とを備えた画像
形成装置において、前記転写材の転写材担持体表面の周
方向に沿った距離(L1)が、前記転写部からクリーニ
ング部までの転写材担持体表面の周方向に沿った距離
(L2)よりも長いとき、前記各色のトナー像のうちの
最終色のトナー像の転写時の転写材担持体の回転中に、
転写材を転写材担持体から分離せずに担持したまま回転
させ、その後、転写部を再度通過した時点で転写材の分
離を行ない、その分離時の転写ドラムの回転中に、転写
クリーナのクリーニング動作を行なうことを特徴とする
画像形成装置である。
【0021】本発明の他の態様では、前記転写材が転写
材担持体上に同時に複数枚担持された場合、前記転写材
の転写材担持体表面の周方向に沿った距離(L1)は、
前記複数枚の転写材のうちの1枚目の転写材の先端から
最終枚の転写材の後端までの距離に設定され、更に他の
態様では、前記分離される転写材は、各色のトナー像を
一方の面に転写して定着した後、各色のトナー像を他方
の面にも転写した両面転写の転写材とされ、前記最終色
のトナー像の転写は、前記他方の面に転写された各色の
トナー像のうちの最終色のトナー像の転写とされる。
【0022】
【実施例】
実施例1 図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す断面図
である。本発明は、特にフルカラー複写機での両面画像
形成時にその効果が大きい。図1の画像形成装置は、こ
のようなフルカラー複写機を示している。
【0023】本画像形成装置は、上部にデジタルカラー
画像リーダ部、下部にデジタルカラー画像プリンタ部を
有する。
【0024】リーダ部において、原稿30を原稿台ガラ
ス31上に載せ、露光ランプ32により露光走査するこ
とにより、原稿30からの反射光像をレンズ33により
フルカラーセンサ34に集光し、カラー色分解画像信号
を得る。カラー色分解画像信号は、増幅回路を経てビデ
オ処理ユニット(共に図示せず)にて処理され、プリン
タ部に送出される。
【0025】プリンタ部において、感光ドラム1は矢印
方向に回転自在に担持されている。感光ドラム1の回り
には、前露光ランプ11、コロナ帯電器2、レーザ露光
光学系3、電位センサ12、色の異なる4個の現像器4
Y、4C、4M、4K、ドラム上光量検知手段13、転
写装置5及びクリーニング器6が配置されている。
【0026】レーザ光学系3において、リーダ部からの
画像信号はレーザ出力部(図示せず)にて光信号に変換
され、変換されたレーザ光がポリゴンミラー3aで反射
され、レンズ3b及びミラー3cを通って感光ドラム1
の面上に投影される。
【0027】プリンタ部画像形成時は感光ドラム1を矢
印方向に回転させ、前露光ランプ11で除電した後に感
光ドラム1を帯電器2により一様に帯電させて、各分解
色ごとに光像Eを照射し、感光ドラム1上に潜像を形成
する。
【0028】次に所定の現像器を動作させて感光ドラム
1上の潜像を現像し、感光ドラム1上にトナー像を形成
する。現像器4Y、4C、4M、4Kは、それぞれの偏
心カム24Y、24C、24M、24Kの動作により、
各分解色に応じて択一的に感光ドラム1に接近するよう
にしている。
【0029】転写装置5は、誘電体シートからなる記録
材担持シート(転写シート)5fを張設した転写ドラム
5aを備え、転写ドラム5aの周囲には、転写帯電器5
b、吸着帯電器5c、吸着ローラ5g、内側、外側帯電
器5d、5e、分離帯電器5hを有している。感光ドラ
ム1上に形成されたトナー像は、記録材カセット7a、
7b又は7cから転写装置5に供給された記録材上に、
感光ドラム1と対向した転写部で転写され、記録材は4
色のトナー像が転写されると、分離爪8a、押上げコロ
8b及び分離帯電器5hの作用により担持シート5fか
ら分離して熱ローラ定着器9に送られ、そこで定着して
フルカラーの永久像とされた後トレイ10に排紙され、
他方、感光ドラム1は表面の残留トナーをクリーニング
器6で清掃して除去された後、再度、画像形成工程に供
せられるのは、従来の画像形成装置のところで述べたの
と基本的に同じである。
【0030】本発明は、上述したように、特にフルカラ
ーの両面画像形成時にその本領を発揮する。
【0031】本画像形成装置において、記録材の両面に
画像を形成する場合には、定着器9からの記録材の排出
後、すぐに搬送パス切替えガイド19を駆動し、搬送縦
パス20を経て記録材を反転パス21aに一旦送り込ん
だ後、反転ローラ21bの逆転により送り込んだ際の後
端を先頭にして送り込み方向と反対向きに退出させ、記
録材を画像を下側に位置させて中間トレイ22に収納す
る。その後、転写装置5に記録材を供給して画像を転写
ドラム5a側にして吸着し、上述した画像形成工程によ
って記録材のもう一方の面に画像を形成する。
【0032】従来と同様、転写ドラム5aの記録材担持
シート5f上に付着したトナーや定着オイルを除去する
ために、転写ドラム5aの回転方向に関して転写部の下
流側に転写クリーナ14が設置されている。その位置の
担持シート5fの内側には、転写クリーナ14に対向す
るバックアップブラシ15が設けられる。
【0033】本実施例では、転写クリーナ14は、オイ
ル除去も兼ねるために、図2に示すように、クリーニン
グ部材としてウエブ14cを備えたウエブ方式となって
おり、一方のローラ14aから引き出したウエブ14c
を他方のローラ14bに巻取るようになっている。そし
てその中間で押し当てローラ14dにより転写シート5
fに押し当てて摺擦しながら、転写シート5f上のトナ
ーとオイルをクリーニングする。本実施例で使用したウ
エブ14bは次のような不織布からなる。
【0034】不織布の繊維材質:ナイロンとポリエステ
ルの合成繊維 繊維の太さ:平均太さ4μm、太さ10μm以下の割合
が90% 不織布の繊維密度:0.17g/cm3 繊維同士の平均間隔:2.5μm 不織布の厚さ:500μm
【0035】このような不織布からなるウエブ14cを
用いてクリーニングすることにより、転写シート5f上
のオイルが殆ど完全に除去された。
【0036】ウエブ14cを構成する不織布の繊維とし
ては、上記の他に、ポリプロピレン、レーヨン、アクリ
ル、ナイロン、ポリエステル、ビニロンを単独で使用し
た繊維、及びこれらの合成繊維を用いることができ、い
ずれも、クリーニング性能に有意差がなかった。
【0037】不織布の繊維密度としては0.005〜
0.80g/cm3 、好ましくは0.1〜0.5g/c
3 であり、この範囲でオイル除去能力が優れていた。
【0038】上記した諸繊維を不織布でなく布に織って
使用した場合は、織った方向にオイルのふき取りムラが
生じ、オイルのクリーニング部材として使用するには、
その設定条件の範囲が狭く好ましくなかった。
【0039】不織布はオイル除去層とオイル吸収層の2
層に形成することができ、こうすることによりオイルの
吸収性能を向上させることができる。
【0040】クリーニング部材は帯状のウエブでなく、
不織布をローラ状に設けたものでもよく、このようなロ
ーラ状のクリーニング部材にすると、ウエブ式のクリー
ニング部材のときよりも転写クリーナを簡略化できるメ
リットもある。
【0041】図3は、本実施例によるクリーニング制御
を加えた画像形成シーケンスを示す図である。図3
(a)及び(b)は本発明の場合で、先の図8に示し
た、転写材Pの転写シート5f表面の周方向に沿った距
離(転写材周方向長さ)L1と、感光ドラム1と転写ド
ラム5aとが対向した転写部から転写クリーナ14まで
の、転写シート5fの転写ドラム5aの回転方向下流方
向上の周方向に沿った距離(転写部−クリーニング部間
距離)L2において、図3(a)はL1がL2よりも長
い条件のとき、図3(b)はL1がL2よりも短い条件
のときである。図3(c)は従来の場合で、距離L1が
距離L2よりも長い条件のときである。
【0042】尚、転写ドラム5aの直径は180mm、
このときの転写部−クリーニング部間距離L2は270
mmであった。
【0043】図3(a)では、最終色のトナー像(ブラ
ックトナー像(K))の転写動作時の転写ドラム5aの
回転中、転写材を転写ドラムから分離せず担持したまま
回転させ、その後、転写部を再度通過した時点で転写材
を分離し、その分離時の転写ドラムの回転中に、転写ク
リーナ14のクリーニング動作を行ない、転写シート5
fをクリーニングする。即ち、最終色のトナー像の転写
終了後に、転写シート5fをクリーニングするようにし
たので、クリーニングによるショックを最終色のトナー
像の転写に及ぼすことがなく、色ずれを防止しながら転
写シートをクリーニングすることができる。
【0044】図3(b)では、最終色のトナー像の転写
動作時の転写ドラム5aの回転中、転写ドラムからの転
写材の分離動作及び転写クリーナ14のクリーニング動
作を行なう。これに対し、図3(c)では、最終色のト
ナー像の転写動作時の転写ドラム5aの回転中に分離動
作は行なうが、転写クリーナ14のクリーニング動作は
その回転中に行なわず、次の転写ドラムの回転中に行な
っている。
【0045】以上のように、図3(a)に示すシーケン
スで転写クリーナ14を制御して転写シート5fをクリ
ーニングすることにより、転写材周方向長さL1が転写
部−クリーニング部間距離L2よりも長い場合でも、色
ずれを防止しながら転写シートをクリーニングすること
ができる。
【0046】実施例2 図4は、本発明の画像形成装置の他の実施例を示す構成
図である。実施例1では、転写クリーナとしてウエブ式
の転写クリーナ14を1つ使用して、転写シート5fの
クリーニングを行なったが、ウエブ式のクリーナ或いは
ローラ式のクリーナは転写シート上を強く摺擦するた
め、転写シートの寿命が短くなるので、このようなクリ
ーナ1つでトナー及び定着オイルの2つを除去するのは
好ましくない。オイル除去のためには摺擦によるクリー
ニングが必要であるが、トナー除去だけであるならば、
ファーブラシのような比較的弱いクリーニングで可能で
ある。
【0047】そこで、本実施例では、図4に示すよう
に、トナー除去用にファーブラシ式の転写クリーナ16
を、オイル除去用にウエブ式の転写クリーナ18を設置
した。これらクリーナ16、18に対しては、転写シー
ト5fを挟んでバックアップブラシ15が設けられる。
オイル除去用として設置したウエブ式の転写シートクリ
ーナ18は、実施例1で用いたのと基本的に同じであ
る。オイル除去用には、ローラ方式のクリーナを用いる
こともできる。
【0048】オイル除去用のウエブ式のクリーナ18
は、転写シート5fの表面を摺擦するために、両面画像
形成時のみ稼動させることが好ましく、トナーによる目
詰まりを防止するためには、トナー除去用のファーブラ
シ式の転写クリーナ16と併用することが好ましい。
【0049】本実施例においては、本発明でいうところ
の転写部−クリーニング部間距離L2は、転写シート5
fの感光ドラム1と対向した転写部からトナー除去用の
転写クリーナ16位置までの距離に設定される。
【0050】本実施例における画像形成シーケンスは、
実施例1のときと同様なので省略する。このように転写
クリーナを2つ設置した場合にも本発明は有効であり、
転写材周方向長さL1が転写部−クリーニング部間距離
L2よりも長い場合においても、色ずれを防止しながら
転写シート5fをクリーニングすることができる。
【0051】実施例3 転写ドラム5aの周長が転写材の長さの2倍以上ある場
合は、連続画像形成時におけるスループット(処理量)
を速くするために、2枚以上の転写材を転写ドラム上に
担持して画像形成する方法が実施されているが、本発明
はこのような場合にも適用することができる。
【0052】この場合、転写材周方向長さL1は、転写
ドラム5a上に同時に担持された複数枚の転写材のうち
の1枚目の転写材の先端から最終枚目の転写材の後端ま
での距離に設定する。図5はそれを説明するための図で
ある。転写ドラム5a上には2枚の転写材P1、P2が
担持されており、転写材周方向長さL1は、1枚目の転
写材P1の先端P1aから2枚目の転写材P2の後端P
2bまでの距離であり、転写材P1の後端P1bと転写
材P2の先端P2aの間の紙間を含む。
【0053】図6は、本実施例によるクリーニング制御
を加えた画像形成シーケンスである。上記の転写材周方
向距離L1が転写部−クリーニング部間距離L2よりも
長い場合、最終色のトナー像の転写動作時の転写ドラム
の回転中、転写材P1、P2の2枚とも転写ドラムから
分離せず担持したまま回転させ、その後、転写部を再度
通過した時点で転写材の分離を行ない、その分離時の転
写ドラムの回転中に、転写クリーナ14のクリーニング
動作を行なっている。両面の画像形成の場合は、実施例
1及び2と同様である。
【0054】以上のように、図6に示す転写クリーナの
シーケンスを採用することにより、2枚の転写材を同時
に担持し、その転写材周方向長さL1が転写部−クリー
ニング部間距離L2よりも長い場合でも、色ずれを防止
しながら転写シートをクリーニングすることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置では、転写材担持体上に担持された転写材の転写材
担持体表面の周方向に沿った距離L1が、像担持体と対
向した転写部からクリーニング部までの転写材担持体表
面の周方向に沿った距離L2よりも長いとき、各色のト
ナー像のうちの最終色のトナー像の転写時の転写材担持
体の回転中に、転写材を転写材担持体から分離せずに担
持したまま回転させ、その後、転写部を再度通過した時
点で転写材の分離を行ない、その分離時の転写ドラムの
回転中に、転写クリーナのクリーニング動作を行なわせ
るので、片面画像形成時は勿論、両面画像形成時にも、
クリーニングによるショックを最終色のトナー像の転写
に及ぼすことがなく、色ずれを防止しながら転写材担持
体をクリーニングでき、然も両面画像形成時の定着オイ
ルも除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例を示す構成図
である。
【図2】図1の画像形成装置の転写ドラムの転写シート
をクリーニングする転写クリーナを示す模式図である。
【図3】図1の画像形成装置でのクリーニング制御を加
えた画像形成シーケンスを示す図である。
【図4】本発明の画像形成装置の他の実施例を示す構成
図である。
【図5】図4の画像形成装置の転写ドラム上への2枚の
転写材の担持を示す説明図である。
【図6】図4の画像形成装置でのクリーニング制御を加
えた画像形成シーケンスを示す図である。
【図7】従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図で
ある。
【図8】画像形成装置の転写ドラム上に担持された転写
材の周方向長さL1と転写部−クリーニング部間距離L
2との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 5 転写装置 5a 転写ドラム 5f 転写シート 9 定着装置 14、16、18 転写クリーナ 14a ウエブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各色のトナー像が順次形成される像担持
    体と、前記像担持体と対向した転写部において各色のト
    ナー像が順々に重ね合わせて転写される転写材を担持し
    て回転することにより、前記転写部に転写材を繰り返し
    搬送する転写材担持体と、前記転写材担持体の回転方向
    下流側において像担持体と対向したクリーニング部で、
    転写材担持体の表面をクリーニングするクリーニング装
    置とを備えた画像形成装置において、前記転写材の転写
    材担持体表面の周方向に沿った距離(L1)が、前記転
    写部からクリーニング部までの転写材担持体表面の周方
    向に沿った距離(L2)よりも長いとき、前記各色のト
    ナー像のうちの最終色のトナー像の転写時の転写材担持
    体の回転中に、転写材を転写材担持体から分離せずに担
    持したまま回転させ、その後、転写部を再度通過した時
    点で転写材の分離を行ない、その分離時の転写ドラムの
    回転中に、転写クリーナのクリーニング動作を行なうこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写材が転写材担持体上に同時に複
    数枚担持され、前記転写材の転写材担持体表面の周方向
    に沿った距離(L1)は、前記複数枚の転写材のうちの
    1枚目の転写材の先端から最終枚の転写材の後端までの
    距離に設定される請求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記分離される転写材は、各色のトナー
    像を一方の面に転写して定着した後、各色のトナー像を
    他方の面にも転写した両面転写の転写材であり、前記最
    終色のトナー像の転写は、前記他方の面に転写された各
    色のトナー像のうちの最終色のトナー像の転写である請
    求項1又は2の画像形成装置。
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