JPH0744022Y2 - 半導体装置用容器 - Google Patents

半導体装置用容器

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JPH0744022Y2
JPH0744022Y2 JP1988022560U JP2256088U JPH0744022Y2 JP H0744022 Y2 JPH0744022 Y2 JP H0744022Y2 JP 1988022560 U JP1988022560 U JP 1988022560U JP 2256088 U JP2256088 U JP 2256088U JP H0744022 Y2 JPH0744022 Y2 JP H0744022Y2
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JP
Japan
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cap
stem
solder
semiconductor device
container
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和男 重野
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NEC Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は半導体装置用容器に関し、特に、光半導体装置
用容器に関する。
〔従来の技術〕
従来、金属ケースで気密封止する半導体装置では、半導
体チップを搭載したステムとキャップとの接合には、抵
抗溶接法、はんだ付け法、レーザ溶接法あるいは電子ビ
ーム溶接法等が考えられるが、球レンズのような光学部
品を有するキャップをもつ光半導体装置では、光軸調整
が必要なため、はんだ付け方法が主に用いられてきた。
第3図(a)及び(b)は従来の第1の例を示すはんだ
溶融前後の半導体装置用容器の断面図である。表面が金
めっきされた円筒状のキャップ2bの中央の窪みの部分に
球レンズ6がはめ込まれており、球レンズ6の光軸が、
キャップ2bと同様に表面が金めっきされたステム1に取
付けられた半導体チップ5の所望の位置とあう合うよう
に調整され、光軸が狂わないように治具でステム1及び
キャップ2bを固定する。次に、キャップ2bの端面に、リ
ング状のはんだ片4aを乗せ、高周波加熱によりはんだ片
4aを溶融し隙間9を埋めてはんだ接続体7を形成し、ス
テム1とキャップ2bとを接合する。ここで主要部品の材
料及び所元寸法を述べると、例えば、ステム1は鉄鋼で
製作され、その外周直径は4mmである、キャップ2bは鉄
ニッケル合金鋼あるいはコバルト合金鋼で製作され、そ
の裾部分の内側の直径が4.4mmである。これらは、はん
だとぬれ性を良くするためにいずれも金めっきされてい
る。これに対して、はんだ片4aは外周の直径が5.2mm内
側の直径が4.2mm、厚みが0.5mmである。
第4図(a)及び(b)は従来の第2の例を示すはんだ
溶融前後の半導体装置用容器の断面図である。この例
は、光軸調整範囲が広い場合の半導体装置用容器の例
で、表面が金めっきされたステンレス鋼製のリング状の
中間リング3bと中間リング3bと同形状のはんだ片4bが、
ステム1bとキャップ2bとの間に設けられている以外は、
第3図に示した例と同じである。ここで主要部品の所元
寸法を述べると、ステム1bの外周直径3.5mm、キャップ2
bの裾部分の内側の直径が4.2mmであり、隙間9すなわち
光軸調整範囲が350μmと広いため、中間リング3bを用
いたわけである。この中間リング3bは内側の直径が4m
m、外周の直径5.2mm、厚み0.3mmである。また、はんだ
片4bは中間リング3bと同一寸法であり、はんだ片4cは内
側及び外周の直径がキャップ2bの寸法と同一で、厚みは
0.3mmである。次に、第1の例と同様に、光軸調整後、
高周波加熱によりはんだ片4b及び4cを溶融し隙間9を埋
めてはんだ接続体7を形成して、ステム1とキャップ2b
とを中間リング3bを介して接合する。
〔考案が解決しようとする課題〕
上述した半導体装置用の容器は、いずれの例でも、はん
だがキャップの外周囲面に流れ、廻り込むため、キャッ
プとステムとの接合部分で、はんだの過不足を起し、気
密不良、強度不良、及び光軸ズレを引起すという問題が
ある。
これらの問題について、再度図面を参照して説明する
と、まず、第1の例の場合は、第3図(b)に示すよう
に、高周波加熱で溶融したはんだ片4aが、はんだとのぬ
れ性の良いステム1及びキャップ2bの外周囲面やキャッ
プ2bの内周囲面に流れ、廻り込みを起し、ステム1とキ
ャップ2bとの間の接合部のはんだは、不良となり、はん
だ接続体7の断面形状はくびれた形状となる。また、光
軸調整されたステム1とキャップ2bとは、これらの各機
械的中心軸に芯ずれがあるため、周囲の隙間9は一定で
なく、ある所はせまく、ある所は広くなる。従て、隙間
9の狭い所は過剰のはんだが付き、広い所ははんだの供
給不足が甚しく、場合により接合されない部分が生じ、
気密不良を引起すこととなる。また気密不良を起さない
までも接合部分の強度不良を招くことは勿論、更に、は
んだの過剰部分と不足部分との間で、冷却時に於けるは
んだの収縮力の差により、キャップ2bがいずれかに寄せ
られ光軸ずれを引起すという問題がある。
次に、第2の例の場合は、第4図(b)に示すように、
中間リング3bがステム1とキャップ2bとの間に介在する
ため、光軸調整後は、この中間リング3bの機械的中心と
ステム1及びキャップ2bの機械的中心とは互いにずれが
生ずるので、第1の例で説明したはんだの過不足による
問題が、ステム1と中間リング3bとの間と、中間リング
3bとキャップ2bとの間の2個所で起きることになる。更
に、はんだ片4cが溶融し、キャップ2bの内側に流れ込み
凝固し、凝固したはんだの塊りがレンズの透過光を遮り
光学的性能を低下させるという問題もある。
本考案の目的は、隙間に供給するはんだが過不足を起さ
ないような構造にすることによって、光軸のずれを起さ
ない、接合強度を有し、且つ気密封止出来る半導体装置
用容器を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
第1の考案の構成は、半導体チップを搭載するステムを
キャップで被せ前記ステムと前記キャップと間をはんだ
付け気密封止してなる半導体装置用容器において、前記
ステムとはんだ付けされるキャップ端部の外側面が端面
から所定範囲で金属メッキが施されないはんだマスク部
をもつとともに、前記キャップ端面が内側に向って傾斜
し前記ステム外側面との間にはんだ片が入り込む窪みを
形成することを特徴とする。また第2の考案の構成は、
半導体チップを搭載するステムをキャップで被せ前記ス
テムと前記キャップと間をリング状の中間リングを介し
てはんだ付け気密封止してなる半導体装置用容器におい
て、前記ステムとはんだ付けされるキャップ端部の外側
面が端面から所定範囲で金属メッキが施されないはんだ
マスク部をもつとともに、前記中間リングの前記ステム
側の端面が内側に向って傾斜し前記ステム外側面との間
にはんだ片が入り込む窪みを形成することを特徴とす
る。さらに本考案において、前記キャプの前記中間リン
グ側に位置する端面が内側に向って窪むように傾斜させ
ることもでき、また前記金属メッキが施されていないは
んだマスク部に耐熱性樹脂を塗布することもできる。
〔実施例〕 次に、本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図(a)及び(b)は本考案による第1の実施例を
示す半導体装置用容器のはんだ溶融前後の断面図であ
る。ステム1とはんだ片4aの材料及び所元寸法は従来の
第1の例と同じである。ただ、キャップ2aのステム1側
に位置している端面は、中心に向かって窪むように、約
30°の傾斜で製作されている。次に、高周波加熱によ
り、はんだ4aを溶融することにより、ステム1とキャッ
プ2aは、隙間9を埋めてなるはんだ接続体7により気密
に接続される。この実施例では、キャップ2aの接合面が
傾斜していることにより、溶融したはんだはキャップ2a
の端面付近の外周囲面には付着することが少なく、隙間
9に供給され、隙間9を埋めることになる。また、キャ
プ2aの端面付近の外周囲面に端面より下に約0.5mmの範
囲を最初から金めっきをしないか、または、あらかじ
め、はんだ付けする前に、例えば、耐熱性樹脂等を塗布
して適当なマスキングすることによってはんだのぬれ性
を低下させるように、はんだマスク部8を設ければ、溶
融したはんだはキャプ2aの端面付近には付着することが
より少なくなるので、はんだの供給がさらに容易になる
という利点がある。
第2図(a)及び(b)は本考案による第2の実施例を
示すはんだ溶融前後の半導体装置用容器の断面図であ
る。ステム1、はんだ片4b、4cは及びキャップ2bは、従
来の第2の例と同じである。ただ、中間リング3aは、従
来例と外径、内径及び厚さが同じであるが、ステム1側
の端面は、第1の実施例に示したキャップ2aと同様に内
側に向って約30°の傾斜をもつ窪んだ形状に製作されて
いる。次に、高周波加熱によりはんだ片4b及び4cを溶融
し、ステム1とキャップ2bとは、中間リング3aを介して
はんだ接続体7を形成して気密に接続される。この実施
例は、中間リング3aのステム1側に面する端面が内側に
向って約30°の傾斜をもつ窪んだ形状に製作されている
ので、溶融されたはんだ片4bのはんだがほとんど隙間7
に流れ込み、残りの一部のはんだが中間リング3aの外周
囲面に流れて、溶融したはんだ片4cに合流する。溶融し
たはんだ片4cは、キャップ2bの外周囲面に流れることが
少なく、キャップ2bと中間リング3aとの隙間に流れ、は
んだの表面張力とはんだの重量とがバランスした状態で
冷却凝固して、はんだ接続体7を形成してステム1とキ
ャップ2bと接合する。
また、第1の実施例で説明したと同じように、この実施
例で、キャップ2bの端面付近の外周囲面にはんだマスク
部8を設ければ、より容易にはんだの供給が出来る。
次に、図示はされていないが、前述の第2の実施例に加
えて、例えば、第1の実施例と同様に、キャップ2bの端
面を内側に向って窪んで製作すれば、溶融したはんだ片
は、容易にキャップ2bと中間リング3aとの隙間に流れ易
くなり、キャップ2bの外周囲面に流れることがより少な
くなるという利点がある。
〔考案の効果〕
以上説明したように、半導体装置用の容器のキャップの
ステム側の端面、あるいは、キャップとステムとの間に
介在する中間リングのステム側の端面が内側に向って窪
むように傾斜させて形成されていることによって、ステ
ムとキャップとの隙間、または、ステムと中間リング及
び中間リングとキャップとの隙間に過不足なくはんだを
供給することが出来るし、さらに、キャップのステム側
の端面付近の外周囲面にはんだをマスクする部分を設け
ることによって、よりはんだの供給が容易に出来るの
で、光軸のずれを起すことなく、接合強度を保ち、且つ
気密封止出来る半導体装置用容器が得られるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)及び(b)は本考案による第1の実施例を
示すはんだ溶融前後の半導体装置用容器の断面図、第2
図(a)及び(b)は本考案による第2の実施例を示す
はんだ溶融前後の半導体装置用容器の断面図、第3図
(a)及び(b)は従来の第1の例を示すはんだ溶融前
後の半導体装置用容器の断面図、第4図(a)及び
(b)は従来の第2の例を示すはんだ溶融前後の半導体
装置用容器の断面図である。 1……ステム、2a、2b……キャップ、3a、3b……中間リ
ング、4a、4b、4c……はんだ片、5……半導体チップ、
6……球レンズ、7……はんだ接続体、8……はんだマ
スク部、9……隙間。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体チップを搭載するステムをキャップ
    で被せ前記ステムと前記キャップと間をはんだ付け気密
    封止してなる半導体装置用容器において、前記ステムと
    はんだ付けされるキャップ端部の外側面が端面から所定
    範囲で金属メッキが施されないはんだマスク部をもつと
    ともに、前記キャップ端面が内側に向って傾斜し前記ス
    テム外側面との間にはんだ片が入り込む窪みを形成する
    ことを特徴とする半導体装置用容器。
  2. 【請求項2】半導体チップを搭載するステムをキャップ
    で被せ前記ステムと前記キャップと間をリング状の中間
    リングを介してはんだ付け気密封止してなる半導体装置
    用容器において、前記ステムとはんだ付けされるキャッ
    プ端部の外側面が端面から所定範囲で金属メッキが施さ
    れないはんだマスク部をもつとともに、前記中間リング
    の前記ステム側の端面が内側に向って傾斜し前記ステム
    外側面との間にはんだ片が入り込む窪みを形成すること
    を特徴とする半導体装置用容器。
  3. 【請求項3】前記キャップの前記中間リング側に位置す
    る端面が内側に向って窪むように傾斜していることを特
    徴とする請求項2記載の半導体装置用容器。
  4. 【請求項4】前記金属メッキが施されていないはんだマ
    スク部に耐熱性樹脂を塗布することを特徴とする請求項
    1もしくは請求項2記載の半導体装置用容器。
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